JPH11326665A - 光導波路、およびその製造方法 - Google Patents

光導波路、およびその製造方法

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JPH11326665A
JPH11326665A JP13703198A JP13703198A JPH11326665A JP H11326665 A JPH11326665 A JP H11326665A JP 13703198 A JP13703198 A JP 13703198A JP 13703198 A JP13703198 A JP 13703198A JP H11326665 A JPH11326665 A JP H11326665A
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JP
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core
optical waveguide
layer
groove
forming
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JP13703198A
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English (en)
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Tomiyuki Arakawa
富行 荒川
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光導波路のコアと、円形または楕円形の光導
波層との接続において、接続損失を低減する。 【解決手段】 光導波路28の基板12の表面に溝36
を設けることにより、基板12の上側に設けられた下部
クラッド層18は、その表面に溝36に沿った谷状の窪
み38を有する構造となる。更に、その谷状の窪み38
に沿ってコアが設けられていることにより、コア下側部
分(コア22の下部クラッド層18と対向する部分)は
窪みの形状を反映した曲面となる。それにより、光導波
路28のコア22とその光導波路28に接続される円形
または楕円形の光導波層との形状の違いによる接続損失
を低減する。また、光ファイバー48を接続する場合、
上述の溝36を光ファイバー装着溝としても用いること
で、光導波路28のコア22と光ファイバー48のコア
50とが、自己整合的に位置合わせがなされ、接続損失
を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光導波路、特
に、光ファイバーとの整合性に優れた光導波路およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光導波路が光スプリッタや光
スイッチなどの光波回路を構成するものとして利用され
ている。
【0003】この発明の説明に先立ち、従来より行われ
ている光導波路の製造方法である火炎加水分解堆積法に
つき説明する。火炎加水分解堆積(Flame Hyd
rolysis Deposition 以下単にFH
Dと略称する)によるガラス膜の形成と、反応性イオン
エッチングとを組み合わせた製造方法が、文献I(プレ
ーナ光波回路技術 NTT R&D Vol.40、N
o.2、1991、第199〜204頁)に開示されて
いる。
【0004】図10は、文献Iに開示されている、石英
系光導波路の従来の製造方法の説明に供する製造工程図
である。
【0005】まず、四塩化シリコンなどを酸水素バーナ
10の酸水素炎中で加水分解して得られた酸化シリコン
微粒子を、シリコンウェハなどの基板12上に堆積させ
る。最初に下部クラッド層となるガラス微粒子層14を
堆積させ、続いてコア層となるガラス微粒子層16を堆
積させる。その際、コアの屈折率はクラッド層の屈折率
よりも若干高くしておく必要が有るため、コア層となる
ガラス微粒子層16にゲルマニウムなどを含ませるよう
にしても良いし、或いは下部クラッド層となるガラス微
粒子層14に屈折率を低くする物質を含ませるようにし
ても良い(図10(A))。
【0006】次に、基板12上に堆積された、下部クラ
ッド層となるガラス微粒子14およびコア層となるガラ
ス微粒子層16を透明ガラス化するために、電気炉中な
どで高温(約1200℃)で加熱する。この加熱処理に
よって、それぞれのガラス微粒子層が、下部クラッド層
18とコア層20とに変わる(図10(B))。
【0007】続いて、コア層20を加工するためにフォ
トリソグラフィによりレジストパターンを形成したの
ち、反応性イオンエッチング法などを用いてエッチング
を行う。このエッチングによって、図のように矩形のま
たは矩形に近い断面形状を有するコア22が形成される
(図10(C))。
【0008】次に、前述のFHD法により、コア22と
下部クラッド層18とを覆うように、上部クラッド層と
なるガラス微粒子層24を堆積させる(図10
(D))。
【0009】最後に、上部クラッド層となるガラス微粒
子層24を、上述と同様に、電気炉中などで高温で加熱
する。この加熱処理によって、上部クラッド層となるガ
ラス微粒子層24が上部クラッド層26となる(図10
(E))。
【0010】以上の工程により、光導波路28が形成さ
れる。
【0011】また、従来より利用されてきた光導波路
は、典型的には上述の光導波路のように、平坦な基板の
上側に下部クラッド層が設けられている。そして、平坦
な下部クラッド層の上側にコアが設けられていることお
よびコアの側壁が垂直となるように異方性エッチングさ
れることでコアの断面が矩形となっており、そのコアと
下部クラッド層とを覆うように上部クラッド層が設けら
れている構造を具えている。
【0012】また、このような光導波路と光ファイバー
との、従来の接続方法としては、文献II(静電駆動に
よる光ファイバーアライメント機構、1991年電子情
報通信学会秋季大会講演予稿集、C−160、第4−1
90頁)に開示されているような方法があった。簡単に
要約すると、シリコンウェハの(111)面を利用した
V溝を形成し、次に、そのV溝と光ファイバーの外皮と
に電極を設けて、それらの電極に電圧を印加すること
で、光ファイバーを2次元的に動かしてアライメントを
するという装着法である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ファイバ
ーや上述のような光導波路などで構成される光伝送シス
テムなどにおいて、光の伝送損失を低減させることが望
まれている。光ファイバーと光導波路との接続部におけ
る光の接続損失が伝送損失の大きな原因となっている。
【0014】接続損失は、光ファイバーおよび光導波路
のそれぞれのコアの光軸の角度ずれまたは位置ずれに起
因する光の漏れによる第1の損失と、それらのコアの端
面の形状の違いから必然的に生じる非衝合面からの光の
漏れによる第2の損失と、それらコア同士の断面形状の
違いに起因するモード変換による第3の損失との3種類
に分けて考えることができる。
【0015】上述のような矩形の断面形状のコアを有す
る光導波路と、一般的に広く用いられている円形の光フ
ァイバーとの接続においては、コア同士の端面の形状の
違いによりこのような第1、第2および第3の光の接続
損失が生じる。
【0016】また、光伝送には、光信号の伝達方向が一
方向である単方向の伝送と、両方向である双方向の伝送
とがある。通常、単方向の伝送においては、出力側のコ
アの端面が、入力側のコアの端面を完全に包含する形状
および大きさとして、第1および第2の損失を低減して
いる。しかし、双方向の伝送においては、単方向の場合
と違って、両方向に光信号が伝搬するため、そのように
光の接続損失を低減することはできない。
【0017】従って、単方向または双方向によらず、上
述の第1の損失を生じることが多く、かつ上述の第3の
損失も生じやすい。また、特に双方向の場合は第2の損
失を生じることが多かった。光ファイバーはコアの断面
形状が円形のものが広く用いられており、そのような光
ファイバーと上述した従来の光導波路との接続を行う場
合、一方が矩形で、かつもう一方が円形となってしまう
ためである。そのように両者のコアの断面形状の違いに
より、上述したような第1、第2および第3の損失が引
き起こされていた。
【0018】例えば、従来の光導波路では、光導波路の
コアの断面が矩形であったため、真円形の断面形状のコ
アを有する光ファイバーとの接続に際して、それらコア
を最大に衝合させても非衝合面の面積の和の、その真円
形の全面積に対する割合が、18.34%よりも大きく
なってしまっていた。この割合は、真円形の断面形状を
有する光ファイバーとの接続に際し、第2の損失の程度
を示していると考えることができる。
【0019】一方、光導波路に光ファイバーを接続する
場合、前述したように静電駆動によるアライメント機構
がある。この従来の接続法においては、高精度の光ファ
イバーの実装が可能であるが、その形成工程の煩雑さに
より、量産性が低かった。その上、形成後に調芯を行う
必要があるため、実用性に欠けていた。
【0020】従って、従来より、断面形状の違いにより
生じる第2および第3の損失のいずれか一方または双方
を低減した光導波路が望まれていた。また、コア同士の
位置合わせのずれから生じる第1の損失を低減した接続
が可能な光導波路が望まれていた。
【0021】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明の光導波路によれば、基板の上側に下部ク
ラッド層、コアおよび上部クラッド層を有する光導波路
において、前述の基板の表面に設けられていて、前述の
コアの下側に位置する溝と、前述の下部クラッド層の表
面に、その溝に沿って谷状に設けられた窪みとを有して
おり、前述のコアは、その窪みに沿ってリッジ状に設け
られており、そのコアの、下部クラッド層と対向する下
側の面がその窪みを反映した曲面であることを特徴とす
る。
【0022】このような構成の光導波路は、例えば、以
下に記載する製造方法により得られる。
【0023】この発明の光導波路の製造方法によれば、
溝を基板の表面に形成する第1工程と、その溝を含む基
板の表面上に、下部クラッド層の表面にその溝に沿った
谷状の窪みを有する当該下部クラッド層を形成する第2
工程と、その下部クラッド層の上に、コア層を形成する
第3工程と、そのコア層をエッチングすることにより、
前述の谷状の窪みに沿ったリッジ状のコアを形成する第
4工程と、その下部クラッド層およびそのコアを覆うよ
うに、上部クラッド層を形成する第5工程とを含むこと
を特徴とする。
【0024】なお、リッジ状のコアとは、コアが下部ク
ラッド層の上側に突設されて、線条の光導波層となって
いるものを指す。
【0025】このような構成の光導波路およびその製法
によれば、基板の表面に溝が設けられていることから、
基板上に設けられた下部クラッド層がその溝に沿って谷
状の窪みを有しており、そのため谷状の窪みの上側に沿
って設けられたコアは、コア下側部分(コアの一部であ
って、かつ下部クラッド層と対向する部分のこと、以下
この定義に従う)が曲面となるように設けられている。
従って、この光導波路と接続予定の光導波層の断面形
状、或いは典型的に言うと円または楕円の断面形状を有
する光ファイバーのコアの断面形状に、より近い断面形
状のコアを有する光導波路を得ることができるため、す
なわち、コア同士の端面の形状の違いを緩和することが
できるため、モード変換による第3の損失を低減するこ
とができ、或いは更に、第2の損失を低減することがで
きる。
【0026】より好適には、この発明の光導波路によれ
ば、前述のコアの、前述の上部クラッド層と対向する部
分(以下、コア上側部分と略称することもある)が前述
の下部クラッド層から上部クラッド層の方向に先細のメ
サ形状であると良い。
【0027】なお、メサ形状のコアとは、コアの延在方
向に垂直な断面形状が、例えば台形のようなもののこと
である。
【0028】このような構成の光導波路を製造するに
は、好ましくは、前述の第4工程を、前述のコア層の上
面にコア形成用レジストパターンを形成したのち、その
コア形成用レジストパターンを用いて、コア層を異方性
エッチングすることにより、前述の下部クラッド層から
上方に向けて先細のメサ形状のコアを形成する工程とす
るのが良い。
【0029】この構成によれば、コア上側部分が先細の
メサ形状となるように設けられているので、コアの断面
形状が、この光導波路と接続予定の光導波層の断面形
状、或いは典型的には円または楕円の断面形状を有する
光ファイバーのコアの形状に更に近くなるため、前述の
第3の損失或いは更に第2の損失を低減することができ
る。
【0030】より好適には、前述のコアの先細の先端角
部は、なだらかな曲面となっているのが良い。
【0031】このため、前述の第4工程では、好ましく
は、前述のメサ形状の前述のコアに対して、前述のコア
形成用レジストパターンを除去したのち、等方性エッチ
ングをすることにより、そのメサ形状の先端角部がなだ
らかな曲面となるように形成するのが良い。
【0032】この構成によれば、先細のメサ形状である
コアの先端角部がなだらかな曲面によって構成されるた
め、このコアの断面形状が、この光導波路と接続予定の
光導波層の形状、典型的には円または楕円の断面形状を
有する光ファイバーのコアの形状に、更に近くなる。従
って、前述の第3の損失、或いは更に第2の損失の低減
を見込むことができる。
【0033】また、ここで説明した光導波路において、
前述のコアの断面であってそのコアの延在方向に垂直な
断面の形状は、その断面と重なり合う部分と重なり合わ
ない部分とを生じる真円であってかつ重なり合わない部
分の面積が最小となるような当該真円を、その断面と重
ねて考えた場合、その断面と真円との重なり合わない部
分の面積の総和が、その真円の全面積の最大でも14%
となる形状とするのが好適である。
【0034】なお、ここでいう真円とは、円形の光ファ
イバーのコア(以下、光導波路および光ファイバーのコ
アの混同を避けるため、光ファイバーのコアを、単に光
ファイバーコアと略称することもある)を想定して便宜
的に用いた仮想的概念である。それは、光導波路と円形
または楕円形のコアを有する光ファイバーとの接続を行
う場合に、それらコア同士が最大に衝合し合うように接
合したとき、それらコア同士の非衝合面の面積の総和、
すなわち非衝合面における光漏れの程度を示す目安とし
て用いた。
【0035】上述の構成の光導波路では、コアの形状が
矩形であって、かつその一辺が円の曲面にほぼ等しい曲
面となっているため、既に説明した従来の18.34%
の約四分の一にあたる4.56%にあたる非衝合面を低
減できることが見込める。すなわち、この構成の光導波
路においては、18.34−4.56=13.78%、
切り上げて14%が、非衝合面の面積の総和の、真円の
面積に対する最大の割合となる。
【0036】このように、形状の違いに起因する非衝合
面が少なくなることで、光の漏れが少なくなり、接続損
失を低減することができる。また、光導波路のコアと光
ファイバーなどの円形または楕円形の光導波層との断面
形状の違いが緩和されるため、モード変換による接続損
失も低減することができると考えられる。
【0037】また、前述のコアと前述の下部クラッド層
および上部クラッド層とのいずれか一方または双方は、
酸化シリコンを用いて形成してあるのが、より好適であ
る。従って、これらコアや各クラッド層を酸化シリコン
のみで形成しても良いし、或いは酸化シリコンを一構成
成分として含ませて形成しても良い。
【0038】酸化シリコンは光の伝搬損失が小さく、お
よび一般的に用いられている光ファイバーは酸化シリコ
ンを主成分としている。従って、光導波路の構成材料と
して酸化シリコンを用いると、光導波路のコア内での光
の吸収による伝搬損失と、光ファイバーおよび光導波路
のコアの接点における接続損失とを低減した光導波路の
実現が可能となる。或いは、酸化シリコンの加工技術が
発達していることから、より微細な加工が可能となるた
め、光導波路の一般的な特性の向上を望むことができ
る。
【0039】また、この場合、好ましくは、前述のコア
層と前述の下部クラッド層および上部クラッド層とのい
ずれか一方または双方は、トリエトキシシラン(Tri
ethoxysilane 以下TRIESと略称する
こともある)を原料ガスに用いた化学気相成長法により
酸化シリコンを含む層として形成すると良い。この構成
によると、モノシランなどを原料ガスに用いる場合に比
べ、TRIESを用いる場合、基板に、より近くでの化
学反応が中心となり反応が進行するため、中間生成物な
どのパーティクルが、形成される層の中に混入しにくく
なり、それらパーティクルによる伝搬損失が低減される
からである。
【0040】また、上述の光導波路の、前述の溝を光フ
ァイバー装着用の溝とすると好適である。
【0041】この構成の光導波路によれば、基板表面で
あってコアの下側に設けられている溝を光ファイバー装
着用の溝として用いる。それにより、光導波路および光
ファイバーのコア同士が、自己整合的に光軸を合わせる
ように設けることが可能である。よって、それらコアの
角度ずれや位置ずれが低減され、前述の第1の損失を低
減することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。なお、図中、各構成成分の
大きさ、形状および配置関係は、この発明が理解できる
程度に概略的に示してあるにすぎず、また、以下に説明
する数値的条件は単なる例示にすぎないことを理解され
たい。
【0043】図1〜図9は、この発明の光導波路の実施
の形態の説明に供する図である。図1(A)〜図1
(C)はこの発明のそれぞれの光導波路の断面の切り口
を示した図であって、また図1(D)〜図1(F)はそ
れら図1(A)〜図1(C)に示した光導波路と光ファ
イバーとを接続したときの、それぞれ順次に図1(A)
〜図1(C)に対応する図である。図1(D)〜図1
(F)は、図を分かり易くするため、光導波路を実線
で、光ファイバーを破線で示した。また、図2はこの発
明の光導波路と光ファイバーとの装着例を説明する図
で、図2(A)は装着前の光導波路を示す斜視図、およ
び図2(B)は光ファイバーと光導波路との装着状態を
示す斜視図である。ただし、図2において、光導波路の
コアの断面形状を図1(A)に示した光導波路のコアと
して示している。また、図を分かり易くするため上部ク
ラッド層を形成する以前の状態で示してある。また、図
3〜図9は、この発明の光導波路の製造方法の説明に用
いる図であって、図2(D)のα−α線に沿って切って
取った断面の切り口を示す図と、図2(D)のβ−β線
に沿って切って取った断面の切り口を示す図とを、同一
工程が隣りあうように並べて示した図である。例えば、
図1において、横に並べて示している(A)と(F)と
は同一の工程における、それぞれ前述したα−α断面お
よびβ−β断面を示している。
【0044】1.第1の実施の形態 以下、図1(A)を参照して、光導波路の第1の実施の
形態につき説明する。
【0045】この図1の構成例では、光導波路28は、
基板12の上側に下部クラッド層18、コア22および
上部クラッド層26を有する。この基板12の表面にコ
ア22の下側に沿った溝36が設けられている。下部ク
ラッド層18は、基板12とは反対側の表面に、谷状の
窪み38が設けられている。この場合、この窪み38は
溝36と対向して、この溝36に沿って設けられてい
る。コア22は、その谷状の窪み38の上側に沿って設
けられていることにより、コア下側部分(コア22の一
部であって下部クラッド層18と対向する部分)が、下
部クラッド層18の表面のその谷状の窪み38の形状を
反映した曲面となっている。
【0046】このような光導波路の構造であれば、コア
下側部分が、曲面となっている。このため、この光導波
路のコアと、この光導波路と接続を行う相手側の光導波
層、例えば典型的には光ファイバーの円形または楕円形
のコアとの形状の違いが緩和される。従って、モード変
換による損失および非衝合面からの光漏れによる損失を
低減することができる。
【0047】2.第2の実施の形態 次に、図1(B)を参照して、光導波路の第2の実施の
形態につき、説明する。
【0048】この光導波路28は、コア上側部分(コア
22の一部であって上部クラッド層26と対向する部
分)が、下部クラッド層18の側から上部クラッド層2
6の方向に先細のメサ形状となっている。このメサ形状
は、例えば、コア22の断面が等脚台形などに代表され
る形状である。
【0049】このような光導波路の構造であれば、コア
22の下部クラッド層18と対向する部分、すなわちコ
ア下側部分の表面形状が、曲面となっている。この表面
形状は、この光導波路のコアと光導波層、例えば光ファ
イバーのコアとの形状の違いが緩和されるような、形状
となっている。これに加え、コア上側部分が、上述のよ
うなメサ形状となっている。このことから、光導波路の
コアの断面形状と光ファイバーコアの断面形状との形状
の違いが、より一層、緩和される。以上のことにより、
モード変換による損失、および非衝合面からの光漏れに
よる損失を低減することができる。
【0050】3.第3の実施の形態 次に、図1(C)を参照して、光導波路の第3の実施の
形態につき、説明する。
【0051】この光導波路28は、上部クラッド層26
と対向するコア22の一部分が、先細のメサ形状となっ
ており、かつコア22の上部クラッド層26と向き合う
先端角部の形状が、なだらかな曲面となっている。この
先細のメサ形状は、第2の実施の形態で既に説明したと
おりの形状とする。
【0052】このような光導波路の構造であれば、コア
下側部分の形状が、曲面となっている。この表面形状
は、この光導波路のコアと光導波層、例えば光ファイバ
ーコアとの形状の違いが緩和されるような、形状となっ
ている。これに加え、コア上側部分が、先細のメサ形状
であり、かつその先端角部がなだらかな曲面となってい
る。以上により、モード変換による損失、および非衝合
面からの光漏れによる損失を低減することができる。
【0053】4.第4の実施の形態 この構成例では、上述した第1〜第3の実施の形態にて
説明した光導波路を構成するコア22と、下部クラッド
層18および上部クラッド層26とのいずれか一方また
は双方を酸化シリコンで形成する。
【0054】コア22のみを酸化シリコンで形成しても
良いし、クラッド層のみを酸化シリコンで形成しても良
いし、またはコアとクラッド層とを酸化シリコンで形成
しても良い。酸化シリコンは光の伝搬損失が小さいこ
と、一般的に広く用いられている光ファイバーは酸化シ
リコンを主成分としていること、または酸化シリコンの
加工技術が発達していることが知られている。この事実
から、光導波路の形成に酸化シリコンを用いると、コア
内での光の吸収による伝搬損失を低減でき、また、光フ
ァイバーと光導波路とのコア同士の接点における屈折率
の違いから生じる散乱などによる接続損失を低減でき
る。
【0055】5.第5の実施の形態 次に、図1および図2を参照して、また、上述の第1〜
第3の実施の形態で説明した光導波路を構成する溝を光
ファイバー装着用の溝として用いる構成例につき、その
実施の形態を説明する。
【0056】なお、図1(D)〜図1(F)は、図1
(A)〜図1(C)の光導波路の溝に光ファイバーを装
着した場合の図で、光軸方向から見て、どのように接続
されるかを分かり易くするため、光ファイバーを破線で
示している。図2(C)および図2(D)は、図2
(A)に示した光ファイバー装着前の光導波路の、それ
ぞれ正面から、および上面から見た図である。なお、図
2において、図を分かり易くするため上部クラッド層を
除いて図を示している。
【0057】この構成例では、光導波路28の基板の表
面にある溝36を光ファイバー装着用の溝として用い
る。
【0058】上述したこの発明の光導波路28は、コア
下側部分が曲面となっているので、光導波路のコアと光
ファイバーコアとは、従来よりも形状の違いが緩和され
ている。このため、円形の光ファイバーコア50を具え
る光ファイバー48との接続は、従来よりも良好となっ
ていることは上述したとおりである。
【0059】光導波路28のコア22は、溝36の上に
沿って、かつその溝36とコア22との中心軸が平行と
なるように設けられている。その溝36がコア22が設
けられていない部分(図2(D)におけるβ−β断面を
含む部分)とコア22が設けられている部分(図2
(D)におけるα−α断面を含む部分)とを有する構造
となる。その一つの溝に対して、光導波路のコアと光フ
ァイバーとが対向して配されることとなり、自己整合的
に光導波路と光ファイバーとが接続できることとなる。
【0060】なお、光導波路のコアの延在方向に直交し
かつ基板面に平行な方向に対しては、それらコア断面の
対称性などにも依るが、必然的に光導波路および光ファ
イバーを、これら両方のコアが最大に重なり合うよう
に、設置することができる。また、基板面に垂直な方向
に対しては、光導波路の下部クラッド層の厚さなどを調
節することにより、光導波路および光ファイバーを、双
方のコアが最大に重なり合うように、位置決めできる。
【0061】また、光ファイバーの外皮(図1(D)〜
図1(F)に、破線で示してある)54が溝36によっ
て、溝36の内側の複数の箇所から線支持されるように
すると良い。或いは、溝36で光ファイバーの外皮54
を支持する構造(図1(D)などに示す)ではなく、光
ファイバーコア50を支持する構造(図示せず)をとっ
ても良い。なお、光ファイバーが楕円形の場合でも、同
様の構造をとることができることは明らかである。
【0062】このように、光導波路28のコア下側部分
(コア22の下部クラッド層18と対向する部分)を曲
面とするための溝36を、光ファイバー装着用の溝とし
ても用いることにより、少なくとも両方のコアの光軸の
角度のずれを低減できる。更に、光軸のコアの延在方向
に垂直な方向の位置ずれも低減できる。よって、光ファ
イバーと光導波路との接続損失を低減することができ
る。
【0063】6.第6の実施の形態 次に、図3〜図7を参照して、第1の実施の形態にて説
明した光導波路の好ましい製造方法の一例として、光導
波路の製造方法の実施の形態につき説明する。
【0064】図3〜図7は、この製造方法の説明に供す
る図であって、図2(D)のα−α線に沿って切って取
った断面の切り口を示す図と、図2(D)のβ−β線に
沿って切って取った断面の切り口を示す図とを、同一工
程が隣りあうように並べて示した図である。例えば、図
3において、横に並べて示している(A)と(F)とは
同一の工程における、それぞれ前述したα−α断面およ
びβ−β断面を示している。
【0065】最初に、第1工程として、基板12の表面
に溝36を形成する。このため、先ず基板12を用意す
る(図3(A)および図3(F))。次に、基板12の
上にレジスト30を塗布する(図3(B)および図3
(G))。続いて、形成されるべき溝のパターンを象っ
た溝形成用マスク40を、基板12との位置合わせを行
った後、矢印58で示すように基板面に垂直な方向に、
上方から、露光する(図3(C)および図3(H))。
次に、露光されたレジスト30の部分を除去して、溝形
成用レジストパターン34を形成する(図3(D)およ
び図3(I))。次に、矢印60に示すような、基板面
に垂直な方向から、露出している基板面に異方性エッチ
ングを行って(図3(E)および図3(J))、溝36
を基板12の表面に形成する(図4(A)および
(E))。
【0066】しかしながら、第1の実施の形態の(第1
の実施の形態に限らず、第2および第3の実施の形態
の)光導波路の溝36は、図示例の製造方法によらなく
とも、周知の方法を用いて、例えばプレス加工などを用
いての加工形成、または結晶面を利用したウェットエッ
チングを用いての加工形成などにより形成しても良い。
【0067】また、溝36の形状および寸法について
は、光導波路28に接続予定の円形または楕円形の光導
波層と形状的に整合するような曲面を有するようにコア
下側部分が設けられるような、形状および寸法で良い。
このように溝36を、光ファイバー48を装着する溝と
しても用いる場合、複数の点で光ファイバー48が支持
されるような形状を有していれば好適である。例えば、
図1(D)〜図1(F)のように、矩形の断面形状の溝
として、かつ溝の底および溝の両側で光ファイバー48
が支持されるような形状とすると好適である。
【0068】続いて、第2工程として、溝36を含む基
板12の上に、下部クラッド層18の表面に、溝36に
沿った谷状の窪み38を有するように当該下部クラッド
層18を形成する(図4(B)および図4(F))。な
お、下部クラッド層18の材料および形成方法について
は特に限定はないが、下地の凹凸をある程度反映するこ
とのできる材料および形成方法を採用する。すなわち、
下部クラッド層18の表面に、溝36の凹みを反映した
谷状の窪み38が形成できて、かつその谷状の窪み38
が、例えば光ファイバーのコアと形状的に整合するよう
な曲面となるように形成できる材料および形成方法を用
いる。例えば、具体的な材料としては、酸化シリコンを
用いたり、その他の無機酸化物を用いたり、または有機
高分子などを用いることができる。例えば、有機高分子
としては、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMA
と略称する)、エポキシ、フォトレジスト、ポリウレタ
ン、またはフッ素ポリイミド共重合体などを用いること
ができる。そのような有機高分子として、光導波路を構
成する材料によく使用されているのは、PMMAであ
る。例えば、PMMAからなる光導波路の形成方法とし
ては、スピンコート法やディップ法を用いることができ
る。
【0069】光導波路は、酸化シリコンを主成分として
形成すると好適である。なぜなら、一般的な光伝送シス
テムに用いられている光ファイバーは石英系すなわち酸
化シリコンを主成分とするものが多いため、光ファイバ
ーと同様の組成で光導波路を形成することができるから
である。それにより、光導波路と光ファイバーとの接続
面における光の散乱などが低減され、接続損失が低減で
きる。また、酸化シリコンを含む光導波路として形成す
る場合、下部クラッド層18の形成には、化学気相成長
法(以下、CVD法と略称することもある)などの従来
周知の方法を用いることができる。なお、FHD法は、
酸化シリコン膜を極めて平坦に堆積するという性質を有
するため、表面に谷状の窪みを有するように下部クラッ
ド層を形成できないため、適していないと考えられる。
【0070】続いて、第3工程として、コア層20を下
部クラッド層18の上に形成する(図4(C)および図
4(G))。コア層20の材料および形成方法として
は、上述の下部クラッド層18よりも屈折率を高めてお
くこと以外の限定は特にない。具体的な材料としては、
下部クラッド層と同じく、酸化シリコンを用いたり、そ
の他の無機酸化物を用いたり、または有機高分子などを
用いることができる。また、下部クラッド層の形成と同
じく酸化シリコンを主成分としてなるコア層、すなわち
酸化シリコン自体で形成するか、または酸化シリコンと
他の材料とを組み合わせた材料で形成したコア層、とす
るとより好適である。なぜなら、上述のように光ファイ
バーのコアと同様の組成で光導波路コアを形成すると、
光ファイバーと光導波路との接続面における光の散乱な
どによる接続損失の低減が見込めるからである。
【0071】また、光導波層であるコアを酸化シリコン
で以て形成した場合、酸化シリコン自体の内部の光の損
失が少ないという性質によりコア内の伝搬損失も低減さ
れる。
【0072】溝36を光ファイバー装着用の溝として用
いる場合は、例えば、第3工程と第4工程との間に光フ
ァイバー装着部56を形成する工程を行うと好適であ
る。
【0073】この工程は、円形または楕円形の光ファイ
バーコアの形状に近い形状のコアを有する光導波路を形
成するというこの実施の形態の主旨からは必ずしも必要
ではないが、光ファイバーの装着部を形成するための、
より好適な工程である(図4(D)および図5(A)〜
図5(D)とそれぞれに対応する図4(H)および図5
(E)〜図5(H))。コア層20の上面全面にレジス
ト31を塗布する(図4(D)および図4(H))。次
に、光ファイバー装着部用マスク62を用いて、基板面
に垂直な方向の上方からレジスト31に対し露光を行う
(図5(A)および図5(E)に矢印58で示す)。次
に、露光済みのレジスト31に対し現像を行って、光フ
ァイバー装着部56以外の余分な箇所を覆う光ファイバ
ー装着部用レジストパターン42を形成する(図5
(B)および図5(F))。次に、レジストパターン4
2をマスクとして露出しているコア層20および下部ク
ラッド層18に対して、コア層20の上面に垂直な方向
からエッチングを行う(図5(C)および図5(G)に
矢印60で示す)。そののち、光ファイバー装着部用レ
ジストパターン42を適当な周知の方法で除去する(図
5(D)および図5(H))。この工程におけるエッチ
ング法は、基板12と、コア層20および下部クラッド
層18とを選択的にエッチングできる方法とすると好適
である。そのとき、基板12は実質的にエッチングをさ
れないため簡単に基板12の溝36を露出させることが
できる。例えば、コア層およびクラッド層が、酸化シリ
コンを含む層として形成されていて、基板にシリコンウ
ェハを用いている場合は、CHF3などのシリコンと酸
化シリコンとの選択性を有するエッチングガスを用いる
と、選択的なエッチングが可能となる。
【0074】次に、第4工程として、コア層20をエッ
チングすることにより、コア22の上側部分が谷状の窪
み38に沿ったリッジ状となるようにコア22を形成す
る(図6(A)〜図6(D)および図7(A)〜図7
(B)と、それぞれに対応する図6(E)〜図6(H)
および図7(D)〜図7(E))。図においては、レジ
スト33をコア層20の表面に塗布する(図6(A)お
よび図6(E))。コアのパターン形成のためのコア形
成用マスク44を合わせてレジスト33に対し露光を行
う(図6(B)および図6(F))。露光済みのレジス
ト33に対し現像を行って、コア層20のコア形成予定
領域のみを覆うコア形成用レジストパターン46を形成
する(図6(C)および図6(G))。次に、レジスト
パターン46から露出しているコア層20の部分に対し
て、基板面に垂直な方向から異方性エッチングを行う
(図6(D)および図6(H))。このエッチングにお
いて、コア層20の材料はエッチングするが基板材料は
エッチングしないという選択的エッチングを行う。従っ
て、光ファイバー装着部56となる(β−β断面におけ
る)溝36は、選択的なエッチングをすることで実質的
にエッチングされない状態にある。または、選択的なエ
ッチングをするのではなく、光ファイバー装着部56に
別のレジストパターンを形成してコア層20に対するエ
ッチングを行っても良い。
【0075】第4工程でのエッチングは、コア層20を
光導波層として適当な側壁形状を有するコア22となる
ように、異方性エッチングできれば良い。具体的には、
反応性イオンエッチング法や反応性イオンビームエッチ
ング法などの異方性の高いエッチング法を用いると良
い。
【0076】このエッチングにより、コア層20が加工
されて、谷状の窪み38の上に沿ったコア22がリッジ
状に形成される(図7(A)および図7(D))。ま
た、コア層20がエッチングされるとき、同時に下部ク
ラッド層18の一部がエッチングされることがあっても
良い。コア22を形成後、コア形成用レジストパターン
46を、適当な従来周知の方法で取り除く(図7
(B))。より好適な例として、光ファイバー48を装
着したのち上部クラッド層を形成する場合は、上部クラ
ッド層の形成前に、光ファイバー48を溝36に装着し
ておく(図7(E))。装着の際に、光ファイバー48
と下地となる基板12などとを、例えば紫外線硬化接着
剤で固定しても良い。
【0077】続いて、第5工程として、上部クラッド層
26を、下部クラッド層18とコア22とを覆うように
形成する(図7(C))。その際、上部クラッド層26
により光ファイバー48を覆うようにして形成しても良
い(図7(F))。上部クラッド層26の材料は下部ク
ラッド層と同一のものであることが好ましい。形成方法
も下部クラッド層の形成に用いた方法を用いることがで
きる。一般的には、上部クラッド層26の形成方法を下
部クラッド層と同一の材料を用いて同一の形成方法およ
び形成条件で行うと、両者の屈折率を簡単に同一にする
ことができるため、より好適である。
【0078】上述したコア層20とクラッド層32(下
部クラッド層18および上部クラッド層26)との一方
または双方を、酸化シリコンを含む層として形成する場
合は、トリエトキシシラン(Triethoxysil
ane。以下、TRIESと略称することもある)を原
料ガスとして用いた化学気相成長法により、形成すると
良い。既に説明したように、一般的に用いられている光
ファイバーが酸化シリコンを主成分としている。このた
め、それに近い組成となるようにコア層20またはクラ
ッド層32を形成すると、光導波路と光ファイバーとの
接続面における光の散乱などによる接続損失の低減が見
込める。また酸化シリコンは、その加工技術が発達して
いて微細な加工が可能であるため、各部分の形状や寸法
を設計通りに形成することが容易となる。更に、酸化シ
リコンを含む層の形成に、TRIESを含む原料ガスを
用いた場合は、モノシラン(SiH4 )などを原料ガス
に用いる場合に比べ、より基板近くでの化学反応が中心
となり進行する。このため、伝搬損失を引き起こす中間
生成物などのパーティクルが、形成される層の中に混入
しにくくなる。そのため、光導波路の伝搬損失を低減す
ることができる。
【0079】また、このような中間生成物のうち、酸化
シリコン中の水酸化シリコン(Si(OH)4 )による
光の損失が生じるときがある。従って、第2工程、第3
工程および第5工程の任意の工程において、水酸化シリ
コンなどの不純物の除去のための熱処理を施しても良
い。
【0080】7.第7の実施の形態 次に、図3〜図6および図8を参照して、第2の実施の
形態にて説明した光導波路の好ましい製造方法の一例と
して、光導波路の製造方法の実施の形態につき説明す
る。
【0081】第6の実施の形態の説明に用いた図3〜図
6と、それに続く図8とは、この製造方法の説明に供す
る図であって、図8も前述した図7と同じく、α−α線
およびβ−β線に沿って切って取った断面の切り口を示
す図とを、同一工程が隣りあうように並べて示した図で
ある。
【0082】この光導波路の製造方法の発明は、第6の
実施の形態における製造方法の変形例であって、その特
徴的な部分は第4工程である。そのため、それ以外の工
程の説明は、既に説明した方法を適用できるので、その
説明を省略する。
【0083】この光導波路の製造方法の発明によれば、
第4工程として、コア層20の上面にコア形成用レジス
トパターン46を形成したのち、コア形成用レジストパ
ターン46を用いて、コア層20を異方性エッチングす
る。それにより、下部クラッド層18から上方すなわち
上部クラッド層の形成予定領域に向けて、先細のメサ形
状のコアが形成される(図6(D)および図8(A)と
図6(H)および図8(B)とを参照)。その後、既に
説明した第5工程を行って、上部クラッド層26を形成
する(図8(C))。また、同様に、上部クラッド層2
6により光ファイバー48を覆うように形成しても良い
(図8(F))。
【0084】なお、このとき、第6の実施の形態にて行
ったエッチングよりも低い異方性を有するエッチングを
する必要がある。そのためには反応性イオンエッチング
法や反応性イオンビームエッチング法などのエッチング
法により異方性エッチングを行い、かつエッチングガス
の選択や装置内の圧力などのエッチング条件を適当に定
めることで、異方性を調節すれば良い。なお、後述する
実施例において、先細のメサ形状のコアの形成の条件の
一例を示している。なお、上述の第3工程と第4工程と
の間に光ファイバー装着部56を形成する工程があって
も良い。
【0085】8.第8の実施の形態 次に、図3〜図6および図9を参照して、第3の実施の
形態にて説明した光導波路の好ましい製造方法の一例と
して、光導波路の製造方法の実施の形態につき説明す
る。
【0086】第6の実施の形態の説明に用いた図3〜図
6と、それに続く図9とは、この製造方法の説明に供す
る図であって、図9も前述した図7と同じく、α−α線
およびβ−β線に沿って切って取った断面の切り口をそ
れぞれ示す図とを、同一工程が隣りあうように並べて示
した図である。
【0087】この光導波路の製造方法の発明は、第7の
実施の形態における製造方法の変形例であって、その特
徴的な部分は第4工程である。そのため、それ以外の工
程の説明は、既に説明した方法を適用できるので、その
説明を省略する。
【0088】この光導波路の製造方法の発明によれば、
第4工程として、メサ形状のコア22を、前述のコア形
成用レジストパターン46を除去したのち、等方性エッ
チングする。それにより、メサ形状のコア22の先端角
部がなだらかな曲面となる。このとき、第7の実施の形
態にて説明した光導波路におけるコアよりも少し大きめ
のコアを形成したのち(図9(A)および図9
(E))、等方的にエッチングすることにより(図9
(B)および図9(F))、メサ形状のコア22の先端
角部がなだらかな曲面とすることができる(図9(C)
および図9(G))。その後、第5工程として、上部ク
ラッド層26をコア22と下部クラッド層18とを覆う
ように形成する(図9(D))。また、前述の例と同様
に、上部クラッド層26は、光ファイバー48を覆うよ
うに形成しても良い(図9(H))。
【0089】第7の実施の形態にて説明したような異方
性エッチングにより、先細のメサ形状のコアを形成した
のち、そのコアに対して等方的なエッチングを施す。そ
れは、均一に加工切除されるという等方性エッチングの
性質と、角の突出した部分がより多く加工切除されると
いうエッチングの性質とを利用したものである。それに
より、コアをメサ形状としたのち、等方的エッチングを
施すという簡単な方法で、角の突出した部分をなだらか
な曲面とすることができる。
【0090】また、上述した第1〜第3の実施の形態に
おける光導波路において、光導波路のコア22の断面形
状は、その断面と最大に重なり合う真円を考えた場合、
その断面と真円との重なり合わない部分の面積の和が、
最大でもその真円の14%となる。このように非衝合面
が従来に比べ低減されるため、接続部分における断面形
状の違いから不可避的に生じていた光漏れが抑えられ
て、接続損失が低減できると言える。
【0091】
【実施例】以下、実施例により、上述の第2の実施の形
態に記載の光導波路を、実際に形成した例があるので、
その形成方法につき、具体的に説明する。なお以下の実
施例で述べる使用装置や、使用材料や、数値条件はこの
発明の範囲内の一例に過ぎない。したがって、この発明
は、以下の使用装置や、使用材料や、数値条件に限定さ
れない。なお、ここでは、コア上側部分が先細のメサ形
状であるコアを有する光導波路の製造を行った。
【0092】図3〜図6および図8は、前述の実施の形
態の説明で参照した光導波路の製造工程の図である。以
下、これらの図を参照して、基板にシリコンウェハを用
い、かつコアとクラッド層とが酸化シリコンからなるも
のとしたこの発明の光導波路の製造方法につき説明す
る。
【0093】まず、シリコンウェハの基板12を、純水
により1%に希釈したフッ化水素酸溶液により20秒間
洗浄した。続いて純水により洗浄した(図3(A)およ
び図3(F))。
【0094】次に、スピンコートを用いて、基板12の
上にレジスト30を約1μmの厚さで塗布した(図3
(B)および図3(G))。
【0095】次に、レジスト30を塗布した基板12を
温度90℃の恒温槽に10分間入れた後、水銀ランプの
i線を用いた縮小投影露光装置内に溝形成用マスク40
と基板12とを設置して、所定の露光量照射した(図3
(C)および図3(H))。
【0096】続いて、露光済みのレジスト30を現像し
たのち、残存したレジストを有する基板12を温度80
℃の恒温槽に10分間入れることにより、基板12の上
に直線光導波路の溝形成用レジストパターン34が形成
された(図3(D)および図3(I))。
【0097】次に、一般的に広く用いられている反応性
イオンエッチング装置のチャンバ内に、レジストパター
ン34が形成された基板12を洗浄してから設置した。
ロータリーポンプにより、チャンバ内の圧力が1Paと
なるまで排気したのち、ターボ分子ポンプにより、圧力
1×10-3Paまで排気した。次に、CCl22 をチ
ャンバ内に100sccmの流量で導入した。ただし、
このCCl22 は環境の問題から、例えばCF4 +O
2 としても良い。次にチャンバ内の圧力を2Paに保持
して、周波数13.56MHzの高周波を1W/cm2
の電力密度で印加してエッチングを行ったところ、溝形
成用レジストパターン34をマスクとして、基板12が
エッチングされた(図3(E)および図3(J))。
【0098】4時間後に、高周波の放電およびCCl2
2 の導入を止めたのち、ロータリーポンプおよびター
ボ分子ポンプを順次に用いて、チャンバ内を圧力1×1
-3Paまで排気した。排気後、チャンバ内に窒素を導
入し大気圧とした後、エッチング済みの基板12を取り
出した。次に一般的に広く使用されている酸素プラズマ
アッシャー法と、硫酸および過酸化水素を3:1に混合
した温度100℃の溶液による洗浄とにより、溝形成用
レジストパターン34を剥離した。その後、エッチング
済みの基板12を純水により洗浄した。このようにし
て、基板12の表面に、幅約48μm、長さ約20m
m、深さ約28μmの矩形の溝36が形成された(図4
(A)および図4(E))。
【0099】続いて、溝36が形成された基板12を、
純水により5パーセントに希釈したフッ化水素酸溶液に
より20秒間洗浄した。その後、この基板12を純水に
より洗浄して、一般的に広く用いられている平行平板型
プラズマCVD装置のチャンバ内にこの基板12を設置
した。平行平板型プラズマCVD装置は、原料ガスをチ
ャンバ内に導入するシャワー電極と、この基板12を加
熱するステージが対を成す構造となっている。基板12
は基板温度が400℃となるまで加熱した。チャンバ内
をロータリーポンプにより圧力1Paまで排気したの
ち、ターボ分子ポンプにより圧力1×10-5Paまで排
気した。TRIESを12sccm、酸素を400sc
cmおよびC26 を10sccmなる流量でシャワー
電極からチャンバ内にそれぞれ導入した。なおTRIE
Sは、あらかじめ温度を80℃として気化させておく。
また、C26 はクラッド層の屈折率をコアよりも低く
するために用いられている。チャンバ内の圧力を30P
aに保持し、13.56MHzの高周波をシャワー電極
とステージとの間に電力密度1.5W/cm2 で印加し
て成膜を行った。チャンバ内にプラズマが発生し、3時
間30分で、基板12の表面に厚さ約20μmおよび屈
折率1.452である下部クラッド層18が、表面に谷
状の窪み38を有するように、形成された(図4(B)
および図4(F))。
【0100】次に、前述の平行平板型プラズマCVD装
置のチャンバ内の、下部クラッド層18が形成された基
板12を、基板温度が400℃となるまで加熱した。チ
ャンバ内をロータリーポンプにより圧力1Paまで低下
させた後、ターボ分子ポンプにより圧力1×10-5Pa
まで排気した。TRIESを12sccmおよび酸素を
400sccmなる流量でシャワー電極からチャンバ内
にそれぞれ導入した。なおTRIESは、あらかじめ温
度を80℃として気化させておいた。チャンバ内の圧力
を30Paに保持し、13.56MHzの高周波をシャ
ワー電極とステージとの間に電力密度1.5W/cm2
で印加した。チャンバ内にプラズマが発生して、1時間
10分で下部クラッド層18の上に層の厚さ約8μmお
よび屈折率1.456であるコア層20が形成された
(図4(C)および図4(G))。
【0101】続いて、コア層20が形成された基板12
を、純水により1%に希釈したフッ化水素酸溶液により
20秒間洗浄したのち、純水で洗浄した。そして、スピ
ンコートを用いてコア層20の上にレジスト31を厚さ
約1μmで塗布した(図4(D)および図4(H))。
【0102】次に、レジスト31が塗布された基板12
を温度90℃の恒温槽に10分間入れた後、基板12と
光ファイバー装着部用マスク62とを水銀ランプのi線
を用いた縮小投影露光装置内に設置して、レジスト31
にi線を所定の露光量照射した(図5(A)および図5
(E))。
【0103】続いて、露光済みのレジスト31を現像し
て、残存したレジスト31を有する基板12を温度80
℃の恒温槽に10分間入れて、コア層20の上に直線光
導波路の光ファイバー装着部用レジストパターン42を
形成した(図5(B)および図5(F))。
【0104】次に、一般的に広く用いられている反応性
イオンエッチング装置のチャンバ内に光ファイバー装着
部用レジストパターン42が形成された基板12を設置
した。続いて、ロータリーポンプにより、チャンバ内の
圧力が1Paとなるまで排気した後、ターボ分子ポンプ
により、圧力1×10-3Paとなるまで排気した。続い
て、CHF3 をチャンバ内に100sccmの流量で導
入した。次に、チャンバ内の圧力を2Paに保持し、周
波数13.56MHzの高周波を1W/cm2の電力密
度で印加してコア層20および下部クラッド層18に対
しエッチングを行った。すると、光ファイバー装着部用
レジストパターン42をマスクとして、β−β断面にお
けるコア層20および下部クラッド層18の、レジスト
パターン42の領域外の部分がエッチングされた(図5
(C)および図5(G))。なお、このエッチングで
は、シリコンと酸化シリコンとの選択的なエッチングを
行ったため、基板12はほとんどエッチングされなかっ
た。
【0105】40分後に、高周波の放電およびCHF3
の導入を止め、ロータリーポンプおよびターボ分子ポン
プを順次に用いて、チャンバ内を圧力1×10-3Paま
で排気した。排気後、チャンバ内に窒素を導入し大気圧
とした後、基板12を取り出した。次に、一般的に広く
使用されている酸素プラズマアッシャー法と、硫酸およ
び過酸化水素を3:1に混合した温度100℃の溶液に
よる洗浄とにより、光ファイバー装着部用レジストパタ
ーン42を剥離した。最後に、純水により洗浄した。こ
のようにして、光ファイバー装着部(β−β断面で示す
部分)が形成された(図5(D)および図5(H))。
【0106】続いて、光ファイバー装着部56が形成さ
れた基板12の表面を含む、残存しているコア層20の
表面に、スピンコート法を用いてレジスト33を1μm
の厚さに塗布した(図6(A)および図6(E))。
【0107】次に、レジスト33が塗布された基板12
を温度が90℃の恒温槽に10分間入れた。続いて、コ
ア層20を加工してコア22を得るためのコア形成用マ
スク44とその基板12とを縮小投影露光装置内に設置
してから互いの位置合わせを行って、レジスト33に対
して水銀ランプのi線を所定の露光量照射した(図6
(B)および図6(F))。
【0108】そして、露光済みのレジスト33を現像し
た後、温度80℃の恒温槽に10分間入れることによ
り、コア層20の表面にコア形成用レジストパターン4
6が形成された(図6(C)および図6(G))。
【0109】次に、コア層20をエッチングして順テー
パ形状のコア22を形成するために、一般的に広く用い
られている反応性イオンエッチング装置のチャンバ内に
コア形成用レジストパターン46を形成した基板12を
設置した。続いて、ロータリーポンプおよびターボ分子
ポンプを順次に用いて、チャンバ内の圧力を1×10-3
Paまで排気した。CHF3 をチャンバ内に100sc
cmの流量で導入した。そして、チャンバ内の圧力を2
Paに保持し、および周波数13.56MHzの高周波
を1W/cm2 の電力密度で印加してコア層20のエッ
チングを行った。するとコア形成用レジストパターン4
6をマスクとして、コア層20がエッチングされた(図
6(D)および図6(H))。
【0110】40分後に、高周波の放電およびCHF3
の導入を止め、ロータリーポンプおよびターボ分子ポン
プを順次に用いて、チャンバ内を圧力1×10-3Paま
で排気した。排気後、チャンバ内に窒素を導入し大気圧
とした後、基板12を取り出した。このエッチングによ
り、コア層20はエッチングされて順テーパ形状のコア
22が形成された(図8(A)および図8(D))。
【0111】次に、一般的に広く使用されている酸素プ
ラズマアッシャー法と、硫酸および過酸化水素を3:1
に混合した温度100℃の溶液による洗浄とによりコア
形成用レジストパターン46を剥離した。続いて、コア
22が形成された基板12を純水により洗浄した。そし
て、この光導波路28に光ファイバー48を接続するた
めに、光ファイバー48を溝36に設置した。このと
き、紫外線硬化接着剤により、光ファイバー48を接着
して固定した(図8(B)および図8(E))。
【0112】続いて、下部クラッド層18の形成に用い
たプラズマCVD装置のチャンバ内に、これらの手順を
経た基板12を設置した。この上部クラッド層26の形
成工程は、基板12を加熱しないで行った。チャンバ内
をロータリーポンプにより圧力1Paとなるまで排気し
たのち、ターボ分子ポンプを用いて圧力1×10-5Pa
まで排気した。TRIESを12sccm、酸素を40
0sccmおよびC26 を10sccmなる流量でシ
ャワー電極からチャンバ内へ導入した。なおTRIES
は、あらかじめ温度を80℃として気化させておいた。
チャンバ内の圧力を30Paに保持して、13.56M
Hzの高周波をシャワー電極とステージとの間に電力密
度1.5W/cm2 で印加して成膜を行った。チャンバ
内にプラズマが発生し、3時間30分で、下部クラッド
層18、コア22、光ファイバー48および基板12を
覆うように、厚さ約20μmおよび屈折率1.452の
上部クラッド層26が形成された(図8(C)および図
8(F))。
【0113】以上の工程で、コア下側部分が曲面となっ
ていて、かつコア上側部分が先細のメサ形状となってい
るコア22を有する光導波路28が形成された。
【0114】このように、コア下側部分を曲面とするた
めの溝36を、光ファイバー装着溝としても用いている
ので、光ファイバーコア50と光導波路28のコア22
との、それぞれの光軸の角度および位置を自己整合的に
合わせることができるため、接続損失を低減した光導波
路を得ることができる。また、光導波路28のコア22
の形状が、光ファイバーコア50の円形の形状に近くな
っているため、モード変換による接続損失と、形状の違
いから必然的に向き合わない非衝合面における光の漏れ
とによる接続損失を低減することができる。また、酸化
シリコンで以てコア22およびクラッド層32(下部ク
ラッド層18および上部クラッド層26)を形成してい
るため、伝搬損失も低減することができる。
【0115】なお、この実施例により製造された光導波
路の伝搬損失および接続損失を測定したが、伝搬損失は
0.01dB/cm以下となり、かつ接続損失は0.1
dB/cm以下となった。どちらも測定限度よりも小さ
く厳密な測定は不可能であった。しかし、この実施例に
より製造された光導波路は、従来の光導波路に比べ、必
然的に生じる非衝合面における光漏れによる損失、光軸
のずれにより生じる光漏れによる損失、およびモード変
換による損失の低減が実現されていることは明らかであ
る。
【0116】また、この実施例により製造された光導波
路28において、先細のメサ形状のコア22の断面は、
この断面と最大に重なり合う真円を考えた場合、コア2
2の断面と真円との重なり合わない部分の面積の和が、
この真円の全体の面積の約10%となる形状であった。
【0117】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の光導波路によれば、光導波路のコアの断面形状
を、光導波路に接続予定のものの曲面を有する光導波層
の断面形状、典型的には光ファイバーのコアの円形また
は楕円形の断面形状に近くすることができるため、接続
損失を低減した光導波路を得ることができる。
【0118】また、この光導波路のコア下側部分を曲面
とするための溝を光ファイバー装着溝としても用いるこ
とで、光ファイバーの無調芯で、かつ接続損失を低減し
た高精度実装が可能となる。
【0119】また、それら光導波路の製造も簡単に行う
ことが可能なため、量産性や実用性に富む。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第3の実施の形態の説明に供する、それ
ぞれの光導波路を、その延在方向に垂直な面で切って取
ったそれぞれの断面の切り口を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の説明に供する、上部クラッ
ド層を取り除いた光導波路の、斜視図と、その上面図お
よび正面図とを示す図である。
【図3】第6〜第8の実施の形態の説明に供する、図2
(D)のα−α線とβ−β線とに沿って切って取ったそ
れぞれの断面の切り口を示した、概略的な光導波路の製
造工程図(その1)である。
【図4】第6〜第8の実施の形態の説明に供する、図2
(D)のα−α線とβ−β線とに沿って切って取ったそ
れぞれの断面の切り口を示した、概略的な光導波路の製
造工程図(その2)である。
【図5】第6〜第8の実施の形態の説明に供する、図2
(D)のα−α線とβ−β線とに沿って切って取ったそ
れぞれの断面の切り口を示した、概略的な光導波路の製
造工程図(その3)である。
【図6】第6〜第8の実施の形態の説明に供する、図2
(D)のα−α線とβ−β線とに沿って切って取ったそ
れぞれの断面の切り口を示した、概略的な光導波路の製
造工程図(その4)である。
【図7】第6の実施の形態の説明に供する、図2(D)
のα−α線とβ−β線とに沿って切って取ったそれぞれ
の断面の切り口を示した、概略的な光導波路の製造工程
図(その5)である。
【図8】第7の実施の形態の説明に供する、図2(D)
のα−α線とβ−β線とに沿って切って取ったそれぞれ
の断面の切り口を示した、概略的な光導波路の製造工程
図(その5)である。
【図9】第8の実施の形態の説明に供する、図2(D)
のα−α線とβ−β線とに沿って切って取ったそれぞれ
の断面の切り口を示した、概略的な光導波路の製造工程
図(その5)である。
【図10】従来の光導波路の製造方法の概略的な工程断
面図である。
【符号の説明】
10:酸水素バーナ 12:基板 14:下部クラッド層となるガラス微粒子層 16:コア層となるガラス微粒子層 18:下部クラッド層 20:コア層 22:コア 24:上部クラッド層となるガラス微粒子層 26:上部クラッド層 28:光導波路 30、31、33:レジスト 32:クラッド層 34:溝形成用レジストパターン 36:溝(光ファイバー装着溝) 38:谷状の窪み 40:溝形成用マスク 42:光ファイバー装着部用レジストパターン 44:コア形成用マスク 46:コア形成用レジストパターン 48:光ファイバー 50:光ファイバーのコア(光ファイバーコア) 52:光ファイバーのクラッド層 54:光ファイバーの外皮 56:光ファイバー装着部 58:露光していることを示す 60:エッチングしていることを示す 62:光ファイバー装着部用マスク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上側に下部クラッド層、コアおよ
    び上部クラッド層を有する光導波路において、 前記基板の表面に設けられていて、前記コアの下側に位
    置する溝と、 前記下部クラッド層の表面に、該溝に沿って谷状に設け
    られた窪みと を有しており、 前記コアは、前記窪みに沿ってリッジ状に設けられてお
    り、 該コアの、前記下部クラッド層と対向する下側の面が前
    記窪みを反映した曲面であることを特徴とする光導波
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光導波路において、 前記コアの、前記上部クラッド層と対向する部分が前記
    下部クラッド層から前記上部クラッド層の方向に先細の
    メサ形状であることを特徴とする光導波路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光導波路において、 前記コアの先細の先端角部は、なだらかな曲面となって
    いることを特徴とする光導波路。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一つに記載の光
    導波路において、 前記コアの断面であって該コアの延在方向に垂直な断面
    の形状は、該断面と重なり合う部分と重なり合わない部
    分とを生じる真円であってかつ重なり合わない部分の面
    積が最小となるような当該真円を、該断面と重ねて考え
    た場合、該断面と該真円との重なり合わない部分の面積
    の総和が、該真円の全面積の最大でも14%となる形状
    とすることを特徴とする光導波路。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の光
    導波路において、 前記コアと前記下部および上部クラッド層とのいずれか
    一方または双方は、酸化シリコンを含んでなることを特
    徴とする光導波路。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の光
    導波路において、 前記溝を光ファイバーの装着用の溝とすることを特徴と
    する光導波路。
  7. 【請求項7】 溝を基板の表面に形成する第1工程と、 該溝を含む該基板の上に、下部クラッド層の表面に前記
    溝に沿った谷状の窪みを有する当該下部クラッド層を形
    成する第2工程と、 該下部クラッド層の上に、コア層を形成する第3工程
    と、 前記コア層をエッチングすることにより、前記谷状の窪
    みに沿ったリッジ状のコアを形成する第4工程と、 前記下部クラッド層および前記コアを覆うように、上部
    クラッド層を形成する第5工程とを含むことを特徴とす
    る光導波路の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光導波路の製造方法に
    おいて、 前記第4工程は、前記コア層の上面にコア形成用レジス
    トパターンを形成したのち、該コア形成用レジストパタ
    ーンを用いて、前記コア層を異方性エッチングすること
    により、前記下部クラッド層から上方に向けて先細のメ
    サ形状のコアを形成する工程であることを特徴とする光
    導波路の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の光導波路の製造方法に
    おいて、 前記第4工程は、前記メサ形状の前記コアに対して、前
    記コア形成用レジストパターンを除去したのち、等方性
    エッチングをすることにより、該メサ形状の先端角部が
    なだらかな曲面となるように形成する工程であることを
    特徴とする光導波路の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の光導波路の製造方法
    において、 前記コア層およびクラッド層(前記下部クラッド層およ
    び前記上部クラッド層)のいずれか一方または双方は、
    トリエトキシシラン(Triethoxysilan
    e)を原料ガスに用いた化学気相成長法により酸化シリ
    コンを含む層として形成されることを特徴とする光導波
    路の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7024093B2 (en) 2002-12-02 2006-04-04 Shipley Company, Llc Methods of forming waveguides and waveguides formed therefrom

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