JPH11326070A - 配管内部流体温度計用支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に温度計を挿入可能なウェルの基端側所
要位置並びに先端側所要位置を精度よく確実に支持する
ことができ、且つ配管に対する組付け時にも細かい合わ
せ作業等を行わずに済み、組付けを容易に行い得る配管
内部流体温度計用支持装置を提供する。 【解決手段】 ウェル８の基端側所要位置における雄ね
じ部７がねじ込まれるねじ孔３を有したボス４を、その
軸線方向へ延長せしめ、該軸線方向へ延長せしめたボス
４の反ねじ孔３側の端部に、ウェル８の先端側所要位置
をメタルタッチとして支持するメタルタッチ部１０を形
成し、配管１に穿設されたボス孔１１に対し、前記ボス
４を挿入し溶接にて固着するようにして配管内部流体温
度計用支持装置９を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、配管内部流体温度
計用支持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、配管内部を流れる流体の温度を
計測するための熱電対等の温度計は、流体から保護する
必要がある。

【０００３】このため、従来においては、図２に示され
る如く、配管１に所要の孔２を穿設すると共に、該配管
１の外周面に、前記孔２と連通するねじ孔３が刻設され
たボス４を溶接により固着し、該ボス４に対し、軸心部
に熱電対等の温度計５用の挿入穴６が形成され且つ基端
側所要位置に前記ねじ孔３に螺合する雄ねじ部７が形成
されたウェル８を、該ウェル８の先端部が配管１内に突
出するようねじ込んでなる配管内部流体温度計用支持装
置９を形成し、該配管内部流体温度計用支持装置９のウ
ェル８の挿入穴６内に、熱電対等の温度計５を、該温度
計５の先端が挿入穴６の先端内面に当接するよう挿入配
置し、配管１内部を流れる流体の温度を計測するように
していた。

【０００４】前記配管内部流体温度計用支持装置９のウ
ェル８は、その先端部が配管１内に突出しているので、
配管１内部を流れる流体に対する強度が必要となり、し
かも、前記流体がウェル８の配設箇所を通過する際に生
じるカルマン渦とウェル８の固有振動との共振を避ける
ために、ウェル８の基端側だけでなく先端側も支持する
必要がある。

【０００５】このため、図２に示されるような従来の配
管内部流体温度計用支持装置９においては、前記孔２に
おける配管１内面側の部分２ａがウェル８の先端側所要
位置に対してメタルタッチとなるよう切削等の加工を施
し、前記ボス４によってウェル８の基端側所要位置を支
持せしめると共に、前記孔２における配管１内面側の部
分２ａによってウェル８の先端側所要位置を支持せしめ
るようにしていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如き従来の配管内部流体温度計用支持装置９の場合、配
管１に対する孔２の加工とボス４の加工は別々に行わ
れ、ボス４の配管１に対する溶接後に、ウェル８を孔２
に挿入するため、孔２における配管１内面側の部分２ａ
と、ウェル８の先端側所要位置とのメタルタッチの精度
が得にくく、加工に時間を要すると共に、熟練した技術
が必要となっていた。

【０００７】又、熟練工がいない場合には、前記孔２に
おける配管１内面側の部分２ａと、ウェル８の先端側所
要位置との間に隙間があいたままとなって、組付け後の
温度計測時におけるウェル８の振動が激しくなり、ウェ
ル８に大きな負担がかかる虞れがあった。

【０００８】本発明は、斯かる実情に鑑み、内部に温度
計を挿入可能なウェルの基端側所要位置並びに先端側所
要位置を精度よく確実に支持することができ、且つ配管
に対する組付け時にも細かい合わせ作業等を行わずに済
み、組付けを容易に行い得る配管内部流体温度計用支持
装置を提供しようとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、配管に穿設さ
れたボス孔に対し挿入固着されるボスと、該ボスに対し
基端側所要位置並びに先端側所要位置が支持されるよう
貫通配置され且つ内部に温度計を挿入可能なウェルとを
備えたことを特徴とする配管内部流体温度計用支持装置
にかかるものである。

【００１０】前記配管内部流体温度計用支持装置におい
ては、ボスに対し、ウェルの基端側所要位置をねじ込み
式として支持せしめると共に、ウェルの先端側所要位置
をメタルタッチとして支持せしめることができる。

【００１１】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。

【００１２】配管内部流体温度計用支持装置を配管に対
して組付ける際には、配管にボス孔を穿設し、該ボス孔
に対し、前記ボスを挿入し固着すると共に、該ボスに対
しウェルを、該ウェルの先端部が配管内に突出するよう
貫通配置すると、該ウェルの基端側所要位置並びに先端
側所要位置は、ボスに支持される形となり、この状態
で、ウェル内に温度計を挿入配置すれば、配管内部を流
れる流体の温度が計測可能となる。

【００１３】前記ボスとウェルは、工場等において同時
に製作可能であるため、ボスに対するウェルの組付け精
度は確保しやすく、現場における加工に時間があまりか
からなくなると共に、熟練した技術も必要とならず、組
付け後の温度計測時におけるウェルの振動が抑えられ、
ウェルに大きな負担がかかる心配もなくなる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。

【００１５】図１は本発明を実施する形態の一例であっ
て、図中、図２と同一の符号を付した部分は同一物を表
わしており、基本的な構成は図２に示す従来のものと同
様であるが、本図示例の特徴とするところは、図１に示
す如く、ウェル８の基端側所要位置における雄ねじ部７
がねじ込まれるねじ孔３を有したボス４を、その軸線方
向へ延長せしめ、該軸線方向へ延長せしめたボス４の反
ねじ孔３側の端部に、ウェル８の先端側所要位置をメタ
ルタッチとして支持するメタルタッチ部１０を形成し、
配管１に穿設されたボス孔１１に対し、前記ボス４を挿
入し溶接にて固着するようにして配管内部流体温度計用
支持装置９を構成した点にある。

【００１６】次に、上記図示例の作動を説明する。

【００１７】配管内部流体温度計用支持装置９を配管１
に対して組付ける際には、配管１にボス孔１１を穿設
し、該ボス孔１１に対し、前記ボス４を挿入し溶接にて
固着すると共に、該ボス４に対しウェル８を、該ウェル
８の先端部が配管１内に突出するようねじ込むと、該ウ
ェル８の先端側所要位置は、ボス４のメタルタッチ部１
０に隙間なく当接して支持される形となり、この状態
で、ウェル８の挿入穴６内に、熱電対等の温度計５を、
該温度計５の先端が挿入穴６の先端内面に当接するよう
挿入配置すれば、配管１内部を流れる流体の温度が計測
可能となる。

【００１８】前記ボス４とウェル８は、工場等において
同時に製作可能であるため、ボス４のメタルタッチ部１
０に対するウェル８の先端側所要位置のメタルタッチの
精度は確保しやすく、現場における加工に時間があまり
かからなくなると共に、熟練した技術も必要とならず、
組付け後の温度計測時におけるウェル８の振動が抑えら
れ、ウェル８に大きな負担がかかる心配もなくなる。

【００１９】こうして、内部に温度計５を挿入可能なウ
ェル８の基端側所要位置並びに先端側所要位置を精度よ
く確実に支持することができ、且つ配管１に対する組付
け時にも細かい合わせ作業等を行わずに済み、組付けを
容易に行い得る。

【００２０】尚、本発明の配管内部流体温度計用支持装
置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え
得ることは勿論である。

【００２１】

【発明の効果】以上、説明したように本発明の配管内部
流体温度計用支持装置によれば、内部に温度計を挿入可
能なウェルの基端側所要位置並びに先端側所要位置を精
度よく確実に支持することができ、且つ配管に対する組
付け時にも細かい合わせ作業等を行わずに済み、組付け
を容易に行い得るという優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施する形態の一例の断面図である。

【図２】従来例の断面図である。

【符号の説明】

１ 配管 ３ ねじ孔 ４ ボス ５ 温度計 ６ 挿入穴 ７ 雄ねじ部 ８ ウェル ９ 配管内部流体温度計用支持装置 １０ メタルタッチ部 １１ ボス孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 配管に穿設されたボス孔に対し挿入固着
   されるボスと、該ボスに対し基端側所要位置並びに先端
   側所要位置が支持されるよう貫通配置され且つ内部に温
   度計を挿入可能なウェルとを備えたことを特徴とする配
   管内部流体温度計用支持装置。
2. 【請求項２】 ボスに対し、ウェルの基端側所要位置を
   ねじ込み式として支持せしめると共に、ウェルの先端側
   所要位置をメタルタッチとして支持せしめた請求項１記
   載の配管内部流体温度計用支持装置。