JPH11325962A - リニア駆動装置 - Google Patents

リニア駆動装置

Info

Publication number
JPH11325962A
JPH11325962A JP10135490A JP13549098A JPH11325962A JP H11325962 A JPH11325962 A JP H11325962A JP 10135490 A JP10135490 A JP 10135490A JP 13549098 A JP13549098 A JP 13549098A JP H11325962 A JPH11325962 A JP H11325962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide shaft
carriage
bearings
bearing
linear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10135490A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsutoshi Iko
光俊 位高
Katsuhiro Nanba
克宏 難波
Masazo Ishiyama
雅三 石山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP10135490A priority Critical patent/JPH11325962A/ja
Publication of JPH11325962A publication Critical patent/JPH11325962A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Control Of Linear Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被駆動体を所定方向に直線的に駆動するため
に、ガイド軸とリニアエンコーダを備えるリニア駆動装
置であって、エンコーダ情報を正確に安定してエンコー
ダセンサにより検出でき、コンパクトにできるリニア駆
動装置を提供する。 【解決手段】 キャリッジ3に被駆動体を連結して、キ
ャリッジ3をガイド軸1、2に沿って駆動するリニア駆
動装置。キャリッジ3はガイド軸1に係合する軸受け3
11、312とガイド軸2に係合する軸受け321、3
22を備え、軸受け321、322の規制力は軸受け3
11、312の規制力より大きい。ガイド軸1に界磁マ
グネット11を、ガイド軸2にエンコーダスケール21
を形成する。界磁マグネット11とキャリッジ3上の電
機子コイル5でリニアモータを構成する。スケール21
とキャリッジ3上のセンサ6でエンコーダを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被駆動体を直線的
に駆動するためのリニア駆動装置、特にリニアエンコー
ダを備えるリニア駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、イメージスキャナ、プリンタ等
のOA機器、X−Yテーブル、物品搬送装置等のFA機
器、カメラ等の光学機器などにおいては、物品を所定方
向に直線的に搬送したり、移動させたりすることで所定
の機能が達成されている。例えば、インクジェット方
式、熱転写方式、ドットインパクト方式などのシリアル
プリンタにおいては、プリントヘッド(印字ヘッド)を
記録シートに臨ませつつ直線的に移動させて、記録シー
トへの描画が行われる。
【0003】物品(被駆動体)を直線的に移動させるこ
とに、リニア駆動装置が利用されている。リニア駆動装
置は、一般的には、被駆動体を搭載するなどして被駆動
体を連結するキャリッジ、被駆動体を移動させる所定方
向に直線的に延びてキャリッジを案内するガイド軸、及
びキャリッジをガイド軸に沿って駆動するための駆動装
置を備えている。キャリッジをガイド軸に沿って駆動す
ることで、被駆動体を所定方向に直線的に移動させるこ
とができる。
【0004】リニア駆動装置の一例の概略斜視図を図6
に示す。このリニア駆動装置は、被駆動体を搭載するた
めのキャリッジ92と、キャリッジ92を案内するため
の二つのガイド軸93、94を備えている。このリニア
駆動装置は、インクジェット方式のカラープリンタに適
用されたものであり、キャリッジ92にはシアン色、マ
ゼンタ色、イエロー色、黒色のインクをそれぞれ収納す
るインクカートリッジ(図示省略)や、各色インクを射
出するためのノズルを備える四つのプリントヘッド91
C、91M、91Y、91Bkが搭載されている。な
お、図6においては、キャリッジ92に搭載されている
プリントヘッド等を見やすくするためにキャリッジ枠体
921は一点鎖線で図示されている。ガイド軸93、9
4は互いに平行に配置され、水平方向に延びている。キ
ャリッジ92は、ガイド軸93に外嵌するリング状の軸
受け951、952及びガイド軸94に外嵌するリング
状の軸受け953、954を備えている。キャリッジ9
2は、これら軸受けによって、ガイド軸93、94に沿
って滑らかに移動することができる。
【0005】被駆動体を搭載するキャリッジを直線的に
案内するガイド軸としては、図6に示すリニア駆動装置
のように円柱状のものが採用されることが多い。円柱状
のガイド軸一つだけでは、キャリッジはそのガイド軸回
りに回転してしまい姿勢が安定しない。そのため、一つ
のガイド軸を円柱状のものとする場合には、互いに平行
に配置される少なくとも二以上(通常は、二つ)のガイ
ド軸によってキャリッジを案内する。キャリッジを二以
上のガイド軸に沿って移動させる場合、一般的には、あ
る一つのガイド軸に係合する軸受けの規制力(がたつき
規制力)だけを強くしておき、他のガイド軸に係合する
軸受けの規制力(がたつき規制力)はそれより弱くする
ことが多い。このようにすると、キャリッジを二以上の
ガイド軸に沿って直線的にスムーズに移動させるのに十
分な各ガイド軸の真直度、平行度、寸法精度や、軸受け
の寸法精度などの許容度が大きくなり、それだけこれら
を容易に製作でき、また容易に配置することができる。
【0006】例えば、次のようにして二以上のガイド軸
に係合する各軸受けの規制力に差が設けられる。図6に
示すリニア駆動装置においては、軸受け953、954
とガイド軸94の間のギャップ(クリアランス)を軸受
け951、952とガイド軸93の間のギャップよりも
大きくしている。これにより、ガイド軸94に外嵌する
軸受け953、954の規制力は、ガイド軸93に外嵌
する軸受け951、952の規制力よりも弱くなってい
る。この他、例えば円柱状の二つのガイド軸でキャリッ
ジを案内する場合、一方のガイド軸に係合する軸受けを
そのガイド軸に外嵌するリング状のものとして、他方の
ガイド軸に係合する軸受けを一部が欠けたリング状(例
えば、断面半円状)のものとしたり、断面コの字状とし
たりして規制力に差をつけることもある。このようにす
る場合、他方のガイド軸に係合する軸受け及びそのガイ
ド軸は、どちらかというとキャリッジを案内する機能よ
りもキャリッジの姿勢を安定させる機能の方が大きい。
【0007】リニア駆動装置には、リニアエンコーダが
設けられることがある。リニアエンコーダは、キャリッ
ジの駆動方向に延びるリニアエンコーダスケールと、キ
ャリッジとともに移動して、エンコーダスケールの持つ
エンコーダ情報を検出するためのセンサとを有してい
る。リニアエンコーダとしては、磁気式のものと光学式
のものが知られている。リニアエンコーダは、例えばキ
ャリッジの駆動制御に利用されている。インクジェット
方式のプリンタにおいては、リニアエンコーダはキャリ
ッジを駆動しながら記録シートに描画するときにおい
て、プリントヘッドからインクを射出するタイミングの
制御に利用されている。
【0008】リニア駆動装置には、例えば次のようにリ
ニアエンコーダスケールが設けられている。また、リニ
ア駆動装置のキャリッジは、例えば次のようにして所定
方向に駆動されている。例えば、特開平5−31886
9号公報は、リニア駆動装置を備えるインクジェット方
式のプリンタを教えている。このリニア駆動装置におい
ては、キャリッジを案内するガイド軸とは別に磁気式の
リニアエンコーダスケールを備えている。このリニア駆
動装置においては、ガイド軸に螺旋溝を形成してボール
ネジとし、そのガイド軸を回転モータで回転駆動するこ
とでキャリッジを駆動している。
【0009】例えば、特開昭55−153285号公報
は、リニア駆動装置を備えるインクジェット方式のプリ
ンタを教えている。このリニア駆動装置においては、キ
ャリッジを案内するガイド軸とは別に光学式のリニアエ
ンコーダスケールが設けられている。このリニア駆動装
置は、ガイド軸に外嵌する電機子コイルを可動子とし、
電機子コイルに対向する位置に配置された平板状のマグ
ネットを固定子とするプレーン型のリニアモータを備え
ており、該リニアモータによりキャリッジは駆動され
る。
【0010】例えば、特開平8−275499号公報
は、リニア駆動装置を備える画像読み取り装置を教えて
いる。このリニア駆動装置においては、キャリッジを案
内するガイド軸には、磁気式のリニアエンコーダスケー
ルと界磁マグネットが着磁形成されている。このリニア
駆動装置は、ガイド軸に形成された界磁マグネットを固
定子とし、ガイド軸に外嵌する電機子コイルを可動子と
するシャフト型のリニアモータを備えており、該リニア
モータによってキャリッジは駆動される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、キャリッジ
を案内するガイド軸とは別にリニアエンコーダスケール
を備えるリニア駆動装置においては、ガイド軸とエンコ
ーダスケールを精度よく平行に配置することが難しい。
ガイド軸やエンコーダスケールが長くなるほど、これら
を平行に配置することは難しくなる。また、ガイド軸と
エンコーダスケールを精度よく平行に配置するには、通
常、位置調整機構が必要となり、それだけ部品数が増
え、コスト高になる。ガイド軸とエンコーダスケールが
精度よく平行に配置されていないと、キャリッジととも
に移動するエンコーダセンサとエンコーダスケールの間
のギャップが変動するなどして、エンコーダ情報を安定
して検出することが難しくなる。
【0012】キャリッジを案内するガイド軸に界磁マグ
ネットと、磁気式エンコーダスケールを形成したリニア
駆動装置においては、ガイド軸とエンコーダスケールを
平行にすることは、上記のようにこれらを別々に設けて
配置するよりも容易とはなるが、次のような問題が生じ
る。界磁マグネットと磁気式エンコーダスケールを同じ
ガイド軸に形成するため、エンコーダセンサにより正確
なエンコーダ情報を検出するためには、これら界磁マグ
ネットと磁気式エンコーダスケールを離間して形成する
などの工夫が必要となる。そのため、界磁マグネットと
磁気式エンコーダスケールが形成されたガイド軸は大径
化する。また、ガイド軸に形成された界磁マグネットの
作用により電機子コイルにキャリッジ駆動に必要な推力
を発生させるためには、界磁マグネットの面積はある程
度必要となる。キャリッジ駆動に必要な推力という観点
からも、界磁マグネットを形成するガイド軸は大径化す
る傾向にある。
【0013】ガイド軸が大径化すると、ガイド軸と軸受
けの間のクリアランスが製造誤差で変動しやすくなるた
め、キャリッジを動き易くするためにはガイド軸と軸受
けの間のクリアランスをある程度大きくとる必要があ
り、その結果、駆動時にキャリッジは揺動しやすくな
る。キャリッジが揺動すると、ガイド軸に形成されたエ
ンコーダスケールに臨むキャリッジ上に配置されたセン
サは、安定してエンコーダ情報を検出することが難しく
なる。
【0014】また、ガイド軸が大径化すると、キャリッ
ジに設ける軸受け間隔をそれに釣り合うように長くしな
ければならない傾向にあり、このためキャリッジが大型
化する。そこで本発明は、被駆動体を所定方向に直線的
に駆動するために、被駆動体に連結するキャリッジと、
キャリッジを所定方向に案内するためのガイド軸と、リ
ニアエンコーダとを備えるリニア駆動装置であって、エ
ンコーダ情報を正確に、安定してエンコーダセンサによ
り検出でき、その割りにはコンパクトにできるリニア駆
動装置を提供すること課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、被駆動体を所定方向に直線的に駆動するた
めのリニア駆動装置であって、前記所定方向に延びる第
1及び第2の二つのガイド軸と、前記第1ガイド軸に係
合する軸受け及び前記第2ガイド軸に係合する軸受けを
有し、これらガイド軸に沿って前記所定方向に往復移動
でき、前記被駆動体に連結されるキャリッジと、前記第
1ガイド軸に形成され、該第1ガイド軸の長手方向にN
極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶ界磁マグネットと、
前記キャリッジに連結され、前記界磁マグネットに臨む
位置に配置された電機子コイルと、前記第2ガイド軸に
形成されたリニアエンコーダスケールと、前記キャリッ
ジ上に配置され、前記リニアエンコーダスケールに臨む
位置に配置されたエンコーダセンサとを備え、前記第2
ガイド軸に係合する軸受けの規制力が、前記第1ガイド
軸に係合する軸受けの規制力より大きいことを特徴とす
るリニア駆動装置を提供する。
【0016】本発明に係るリニア駆動装置は、例えばイ
ンクジェット方式、熱転写方式、ドットインパクト方式
のシリアルプリンタにおいて、プリントヘッドを直線的
に駆動することに利用できる。また、本発明のリニア駆
動装置は、例えばイメージスキャナ等の画像読み取り装
置において、光学部品を直線的に駆動することに利用で
きる。
【0017】本発明のリニア駆動装置は、第1及び第2
のガイド軸、これらガイド軸に沿って往復移動可能なキ
ャリッジ、第1ガイド軸に形成された界磁マグネット、
第2ガイド軸に形成されたリニアエンコーダスケール、
キャリッジ上に配置された電機子コイル、及びキャリッ
ジ上に配置されたエンコーダセンサを備えている。直線
的に駆動すべき被駆動体は、キャリッジに連結する。
【0018】第1及び第2のガイド軸は、いずれも被駆
動体を駆動すべき所定方向に延びている。したがって、
これらガイド軸は互いに平行に配置される。これらガイ
ド軸の形状としては、代表的には断面円形のものを挙げ
ることができる。これらガイド軸の形状は、断面が三角
形、四角形等の多角形形状であってもよい。キャリッジ
は、第1ガイド軸に係合する軸受け及び第2ガイド軸に
係合する軸受けを有している。第1ガイド軸に係合する
軸受けの数は、一つでも二以上でもよい。同様に、第2
ガイド軸に係合する軸受けの数は、一つでも二以上でも
よい。これら軸受けによって、キャリッジはこれらガイ
ド軸に沿って所定方向に滑らかに往復移動することがで
きる。
【0019】第2ガイド軸に係合する軸受けの規制力
は、第1ガイド軸に係合する軸受けの規制力よりも大き
い。なお、軸受けの規制力は、ガイド軸が延びる方向に
垂直な面内での軸受けの動き(がたつき)を規制する度
合いである。本発明のリニア駆動装置においては、次の
〜の利点が同時に得られる。 リニアエンコーダスケールは、第1ガイド軸と平行
な第2ガイド軸に設けるので、リニアエンコーダスケー
ルを容易に第1ガイド軸に平行にすることができる。ま
た、第2ガイド軸に係合する軸受けの規制力を第1ガイ
ド軸に係合する軸受けの規制力より大きくしているか
ら、第2ガイド軸上のリニアエンコーダスケールに臨む
ように配置されたエンコーダセンサは、エンコーダスケ
ールに対し揺動が少なくなる。これらにより、エンコー
ダ情報を正確に安定して検出することができる。 リニアエンコーダスケールは、第1ガイド軸と平行
に設けなければならないが、該スケールは第1ガイド軸
と平行な第2ガイド軸上に形成するので、従来のエンコ
ーダスケールの位置調整機構無しに、エンコーダスケー
ルを容易に第1ガイドと平行にすることができる。エン
コーダスケールの位置調整機構が不要であるから、それ
だけリニア駆動装置をコンパクトにすることができる。 第1及び第2のガイド軸を設け、これら平行なガイ
ド軸に沿ってキャリッジを移動させるようにし、第1ガ
イド軸にはリニアエンコーダスケールを併設することな
く界磁マグネットを設け、第2ガイド軸には界磁マグネ
ットを併設することなくリニアエンコーダスケールを設
けたので、各ガイド軸はリニアエンコーダスケールと界
磁マグネットを併設する場合よりも小径化することがで
きる。また、各ガイド軸に複数の軸受けを係合させる場
合、それら軸受け間距離を比較的短くしても、キャリッ
ジの円滑な移動に支障はない。したがって、この点でも
リニア駆動装置全体をコンパクトにすることができる。
【0020】本発明のリニア駆動装置において、第2ガ
イド軸に二つの軸受けを係合させる場合には、これら二
つの軸受けの規制力に差があってもよい。ただし、いず
れの軸受けの規制力も第1ガイド軸に係合する軸受けの
規制力よりは大きくしておく。第2ガイド軸に係合する
軸受けの規制力を十分大きくしておくことで、第1ガイ
ド軸に係合する軸受けの規制力が弱くても、キャリッジ
の揺動を抑制することができる。したがって、第2ガイ
ド軸の真直度と第2ガイド軸に係合する軸受けの寸法精
度だけを十分高めておけば、第1ガイド軸の真直度や第
1ガイド軸に係合する軸受けの寸法精度は、第2ガイド
軸の真直度や第2ガイド軸に係合する軸受けの寸法精度
ほど高くなくてもよい。したがって、第1ガイド軸や第
1ガイド軸に係合する軸受けは、それだけ容易に作成す
ることができる。
【0021】第2ガイド軸に二つの軸受けを係合させる
場合には、キャリッジを二つのガイド軸に沿ってスムー
ズに移動させるために、これら軸受け間の距離(軸受け
中心間距離)L2 と第1ガイド軸と第2ガイド軸の間の
ガイド軸間距離(ガイド軸中心間距離)L3 は、L3
2 の関係を満たすようにすることがが好ましい。ま
た、第1ガイド軸に二つの軸受けを係合させる場合に
は、キャリッジを二つのガイド軸に沿ってスムーズに移
動させるために、これら軸受け間の距離(軸受け中心間
距離)L1 とガイド軸間距離L3 は、L3 ≦L1 の関係
を満たすようにすることが好ましい。第2ガイド軸に二
つの軸受けを係合させるとともに、第1ガイド軸にも二
つの軸受けを係合させるときには、キャリッジを二つの
ガイド軸に沿ってスムーズに移動させるために、第1ガ
イド軸に係合する軸受けの軸受け間距離L1 、第2ガイ
ド軸に係合する軸受けの軸受け間距離L2 及びガイド軸
間距離L3 は、L3 ≦L1 ≦L2 の関係を満たすように
することが好ましい。
【0022】規制力が弱い方の軸受けが係合している第
1ガイド軸には、界磁マグネットが形成されている。界
磁マグネットは第1ガイド軸の長手方向(所定方向)に
N極の磁極とS極の磁極が交互に並んだものである。第
1ガイド軸を磁性材料により形成して、そのガイド軸を
着磁することで界磁マグネットを形成してもよい。ま
た、N極の磁極とS極の磁極を交互に並べた界磁マグネ
ットを第1ガイド軸としてもよい。
【0023】キャリッジには電機子コイルが連結されて
いる。電機子コイルは、例えばキャリッジに搭載されて
いる。電機子コイルはキャリッジとともに、ガイド軸に
沿って往復移動できる。電機子コイルは、第1ガイド軸
に形成された界磁マグネットに臨む位置に配置されてい
る。第1ガイド軸に形成された界磁マグネットと、キャ
リッジに連結された電機子コイルによりリニアモータが
構成されている。このリニアモータは、界磁マグネット
を固定子とし、電機子コイルを可動子とするものであ
る。例えば、第1ガイド軸に形成された界磁マグネット
に外嵌するように電機子コイルを配置すれば、いわゆる
シャフト型のリニアモータを構成できる。電機子コイル
に通電することで、推力を発生させ、キャリッジを電機
子コイルとともにガイド軸に沿って駆動することができ
る。
【0024】規制力の強い方の軸受けが係合している第
2ガイド軸には、リニアエンコーダスケールが形成され
ている。リニアエンコーダスケールは、磁気式のもので
も、光学式のものでもよい。磁気式のリニアエンコーダ
スケールは、N極の磁極とS極の磁極が第2ガイド軸長
手方向(所定方向)に交互に並んだものである。光学式
のリニアエンコーダスケールは、例えば低反射率面と高
反射率面が所定方向に交互に並んだものである。
【0025】第2ガイド軸にエンコーダスケールを形成
するため、ガイド軸とは別にエンコーダスケールを設け
るよりも、これらを容易に精度よく平行にすることがで
きる。また、第2ガイド軸及びエンコーダスケールが長
くなっても、これらを容易に精度よく平行にすることが
できる。キャリッジ上にはエンコーダセンサが配置され
ている。センサは、キャリッジとともにガイド軸に沿っ
て移動する。エンコーダセンサは、リニアエンコーダス
ケールに臨む位置に配置されている。エンコーダスケー
ルとして磁気式のものを採用するときには、センサとし
てはMRセンサなどの磁気センサを採用すればよい。ま
た、エンコーダスケールとして光学式のものを採用する
ときには、センサとしては光センサを採用すればよい。
【0026】第2ガイド軸に形成されたリニアエンコー
ダスケールとキャリッジ上のエンコーダセンサとでリニ
アエンコーダが構成されている。リニアエンコーダは、
例えばキャリッジの駆動制御に利用することができる。
リニアエンコーダは、キャリッジの所定方向における位
置検出や、キャリッジの速度検出に利用することもでき
る。また、リニア駆動装置をインクジェット方式のプリ
ンタにおいてプリントヘッドの駆動に利用する場合に
は、リニアエンコーダはプリントヘッドのノズルからの
インクの射出タイミングを制御することにも利用でき
る。
【0027】エンコーダスケールが規制力が強い方の軸
受けが係合している第2ガイド軸に形成されているとと
もに、エンコーダスケールと第1及び第2ガイド軸を精
度よく平行にすることができるため、エンコーダセンサ
によって正確なエンコーダ情報を安定して検出すること
ができる。前述のように第2ガイド軸に二つの軸受けを
係合させる場合であって、これら軸受けの規制力に差が
あるときには、エンコーダセンサは第2ガイド軸長手方
向において、これら二つの軸受けのうち規制力の強い軸
受けの近くに配置しておけば、キャリッジが揺動しても
センサの揺動量を抑制でき、センサによってエンコーダ
情報を安定して検出することができる。
【0028】第1及び第2の二つのガイド軸のうち、一
方のガイド軸(第1ガイド軸)に界磁マグネットを形成
し、他方のガイド軸(第2ガイド軸)にリニアエンコー
ダスケールを形成したため、これら界磁マグネット及び
リニアエンコーダスケールを同じガイド軸に形成する場
合よりも前述のようにガイド軸の大径化を抑制できる。
【0029】界磁マグネットが形成された第1ガイド軸
が、キャリッジ駆動に必要な大きい推力を発生させるた
めに大径化するときにも、第1ガイド軸には規制力の弱
い方の軸受けを係合させるので、第1ガイド軸の真直度
の精度をそれほど高くする必要はなく、第1ガイド軸を
容易に製作することができる。界磁マグネットとエンコ
ーダスケールを二つのガイド軸のそれぞれに形成したた
め、二つのガイド軸とは別にエンコーダスケールを設け
る場合よりも、二つのガイド軸とは別に界磁マグネット
を設ける場合よりも部品数が減り、それだけリニア駆動
装置を低コストにできる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1に本発明に係るリニア駆動装
置を備えるプリンタの一例の概略斜視図を示す。このプ
リンタの概略平面図を図2に示す。また、このプリンタ
のガイド軸に垂直に切断した概略断面図を図3に示す。
【0031】このプリンタは、記録シートに向けインク
を飛ばして描画するインクジェット方式のカラープリン
タである。このプリンタにおいては、四つのプリントヘ
ッド41C、41M、41Y、41Bkなどが、本発明
に係るリニア駆動装置によって直線的に駆動される。プ
リントヘッド等の被駆動体は、キャリッジ3に搭載され
ている。
【0032】リニア駆動装置は、キャリッジ3を直線的
に移動させるために断面円形の二つのガイド軸1、2を
備えている。ガイド軸1、2は、互いに平行に配置さ
れ、それぞれ水平方向に延びている。キャリッジ3は、
ガイド軸1に外嵌するリング状のすべり軸受け311、
312及びガイド軸2に外嵌するリング状のすべり軸受
け321、322を備えている。軸受け311、312
は、キャリッジ3のガイド軸長手方向の両端部分に配置
されており、その位置でキャリッジ枠体33に支持され
ている。なお、図1及び図2においては、キャリッジ枠
体33はプリントヘッド等のキャリッジ搭載部品を見や
すくするために一点鎖線で図示してある。軸受け32
1、322も同様に、キャリッジ3のガイド軸長手方向
の両端部分に配置されており、その位置でキャリッジ枠
体33に支持されている。これら軸受けにより、キャリ
ッジ3はガイド軸1、2に案内されて、これらガイド軸
に沿って往復移動することができる。ガイド軸1、2
は、互いに他方のガイド軸回りにキャリッジ3が回転す
るのを防止する機能も持っている。
【0033】ガイド軸2に外嵌する軸受け321、32
2のがたつき規制力は、ガイド軸1に外嵌する軸受け3
11、312の規制力よりも大きくなっている。なお、
軸受けの規制力は、ガイド軸が延びる方向に垂直な面内
での軸受けの動き(がたつき)を規制する度合いであ
る。具体的にいうと、ガイド軸2の外径を16.0m
m、軸受け321、322の内径を16.05mm、ガ
イド軸1の外径を16.0mm、軸受け311、312
の内径を16.1mmとして、軸受け321、322と
ガイド軸2の間のギャップ(クリアランス)を軸受け3
11、312とガイド軸1の間のギャップよりも小さく
している。
【0034】ガイド軸1に係合する規制力の弱い方の軸
受け311と軸受け312の間の距離L1 (図2参
照)、ガイド軸2に係合する規制力の強い方の軸受け3
21と軸受け322の間の距離L2 、及びガイド軸1と
ガイド軸2の間の距離L3 は、L 3 ≦L1 ≦L2 の関係
にある。本例では、L1 は65mm、L2 は70mm、
3 は60mmである。このような関係を満たしている
ことで、キャリッジ3は二つのガイド軸1、2に沿って
こじれなどなく滑らかに往復移動することができる。
【0035】キャリッジ3には、シアン色、マゼンタ
色、イエロー色、ブラック色のそれぞれのインクを収納
するインクカートリッジ42C、42M、42Y、42
Bk及び各インクカートリッジに収納されているインク
を記録シートSに向けて射出するためのノズル(図示省
略)を有する四つのプリントヘッド41C、41M、4
1Y、41Bkが搭載されている。これらインクカート
リッジやプリントヘッドがリニア駆動装置の被駆動体で
ある。これらインクカートリッジは、着脱可能にキャリ
ッジ3に支持されている。これらプリントヘッドは、キ
ャリッジ3上のガイド軸2の鉛直方向の真下に配置され
ており、キャリッジ駆動方向に所定の距離ずつ離間させ
て配置されている。
【0036】プリントヘッド41Cのノズルからは、図
示を省略したインク射出装置によって、インクカートリ
ッジ42C内のシアン色インクを鉛直方向下側に向け射
出することができる。他のプリントヘッド41M、41
Y、41Bkからも同様に、それぞれマゼンタ色イン
ク、イエロー色インク、黒色インクを鉛直方向下側に向
け射出することができる。各プリントヘッドからインク
を射出することで、プリントヘッドの下側に配置される
記録シートSに描画することができる。各プリントヘッ
ドは、記録シートSの送り方向(キャリッジ駆動方向に
垂直な方向。本例では、ガイド軸1、2に垂直な水平方
向)に描画密度(印字密度)に応じた所定ピッチで並べ
た複数のノズルを有している。これにより、キャリッジ
3をガイド軸に沿って移動させながら記録シートSに描
画するときに、一度に複数ライン分(ラスター分)の描
画を行うことができる。
【0037】ガイド軸1には、所定ピッチPm でN極の
磁極とS極の磁極が交互に長手方向に並んだ界磁マグネ
ット11が形成されている。着磁可能な磁性材料(本例
では、Mn−Al合金)を円柱状に機械加工して形成し
たガイド軸1に、所定ピッチPm でN極の磁極とS極の
磁極が交互に長手方向に並ぶように着磁することで、界
磁マグネット11は形成されている。界磁マグネット1
1は、ガイド軸1の長手方向に正弦波状の磁界を形成し
ている。界磁マグネット11が形成する磁界の磁束密度
のp−p値は、本例では3000Gausである。界磁
マグネット11の着磁ピッチPm は、本例では30mm
である。
【0038】キャリッジ3は、ガイド軸1に外嵌するリ
ング状の電機子コイル5を搭載している。電機子コイル
5は、図2に示すようにU相コイル5U、V相コイル5
V及びW相コイル5Wの三つのコイルからなる。各相コ
イルはいずれもガイド軸1に外嵌するリング状であり、
そのガイド軸長手方向の幅はPm /3に形成されてい
る。
【0039】ガイド軸1に形成された界磁マグネット1
1と、界磁マグネット11に外嵌するキャリッジ3上の
電機子コイル5によりシャフト型のリニアモータが構成
されている。このリニアモータは、界磁マグネット11
を固定子とし、これに外嵌する電機子コイル5を可動子
とするものである。このリニアモータによって、キャリ
ッジ3をガイド軸1、2に沿って駆動することができ
る。具体的には、電機子コイル5の各相コイルに図4に
示す通電パターンにて通電することでキャリッジ3を駆
動する。図4は、U相コイル5Uの図2中左端位置での
界磁マグネット11が形成する磁界の極性と、各相コイ
ルの通電開始位置及び通電停止位置の位相関係を示して
いる。キャリッジ3には、電機子コイル5の各相コイル
の通電開始位置や通電停止位置を検出するために、界磁
マグネット11の磁極の極性を検出するホール素子(図
示省略)が搭載されている。なお、キャリッジ3には、
図示を省略したリニアモータの駆動回路が搭載されてい
る。
【0040】ガイド軸2には、磁気式のリニアエンコー
ダスケール21が形成されている。エンコーダスケール
21は、ガイド軸2の鉛直方向上側部分に形成されてい
る。ガイド軸2は着磁可能な材料からなり、ガイド軸2
の長手方向にN極の磁極とS極の磁極が交互に微細な等
ピッチで並ぶように着磁することで、エンコーダスケー
ル21が形成されている。エンコーダスケール21の着
磁ピッチは、本例では100μmである。
【0041】キャリッジ3上には、エンコーダスケール
21の持つエンコーダ情報を検出するためのセンサとし
て、磁気抵抗素子からなるMRセンサ6が配置されてい
る。センサ6は、エンコーダスケール21に臨む位置、
すなわち、ガイド軸1の鉛直方向の真上に配置されてい
る。センサ6が検出するエンコーダ情報に基づきキャリ
ッジ3のガイド軸2長手方向(キャリッジ駆動方向)の
位置を検出することができる。したがって、キャリッジ
3に搭載された各プリントヘッドのキャリッジ駆動方向
における位置を検出することができる。センサ6が検出
するキャリッジの駆動方向の位置情報は、各プリントヘ
ッドからインクを射出するときの該方向における射出位
置を制御するために利用される。なお、センサ6が検出
するエンコーダ情報は、キャリッジの駆動制御にも利用
することができる。
【0042】このプリンタは、キャリッジ3に搭載した
プリントヘッド等をリニア駆動装置によってガイド軸
1、2に沿って駆動しながら次のように記録シートSに
描画する。キャリッジ3をガイド軸1、2に沿って、図
2中左から右方向にリニアモータにより駆動し、各プリ
ントヘッド41C、41M、41Y、41Bkで記録シ
ートSを走査(主走査)する。その間に各色毎の画像デ
ータに基づき各プリントヘッドのノズルからインクを記
録シートSに向けて射出することで描画が行われる。記
録シートSは、図示を省略したシート送り機構によっ
て、キャリッジ3の下側に配置される。各プリントヘッ
ドのノズルからのインク射出タイミングは、エンコーダ
センサ6により検出されるエンコーダ情報に基づき制御
される。各プリントヘッドが複数のノズルを備えている
ため、一度の主走査で複数ライン分の描画を行うことが
できる。これにより全体の描画時間が短くすることがで
きる。一回の主走査が終わると、記録シートSはキャリ
ッジ3の駆動方向に垂直な水平方向に送られ、次いで次
の主走査が行われる。これらを順次繰り返すことで、記
録シートSの全面をプリントヘッドによって走査でき、
記録シートSに図形、文字等の画像を描画することがで
きる。
【0043】本発明のリニア駆動装置においては、キャ
リッジ3を案内するガイド軸2にエンコーダスケール2
1を形成したため、ガイド軸1、2とエンコーダスケー
ル21を精度よく平行に配置することができる。本例で
は、磁性材料に着磁することができる着磁ヘッドを含む
着磁装置を用いて次のようにガイド軸2に着磁してエン
コーダスケール21を形成している。着磁ヘッドはガイ
ド軸2に沿って移動できるキャリッジに搭載して、ガイ
ド軸2に臨ませ、そのキャリッジをガイド軸2に沿って
移動させながら着磁ヘッドでガイド軸2に所定ピッチで
着磁することで、エンコーダスケール21を形成してい
る。このようにして、エンコーダスケール21をガイド
軸2に形成することで、キャリッジを案内するガイド軸
とエンコーダスケールを別々に設けて、これらを平行に
配置する場合に比べて、ガイド軸1、2とエンコーダス
ケール21を容易に精度よく平行にすることができる。
また、ガイド軸1、2とエンコーダスケール21を平行
に配置するエンコーダスケールの位置調整が不要にな
る。
【0044】上記のようにガイド軸2にエンコーダスケ
ール21を形成することで、A0サイズやA1サイズな
どの大きなサイズの記録シートに描画できるようにガイ
ド軸1、2を長くするときにも、ガイド軸2の長手方向
の全域にわたって、ガイド軸1、2とエンコーダスケー
ル21を容易に平行にすることができる。なお、規制力
の大きい軸受けが係合するガイド軸に形成するエンコー
ダスケールは磁気式のものに代えて、光学式のものとし
てもよい。この場合は、センサは光センサとすればよ
い。ガイド軸に次のように光学式のエンコーダスケール
を形成することで、磁気式のエンコーダスケールを形成
するときと同様に、ガイド軸と光学式エンコーダスケー
ルを容易に精度よく平行にすることができる。例えば、
ガイド軸としてその長手方向に延びる平面部分を有する
ものを採用して、その平面部分に直接印刷することで、
低反射率面と高反射率面が交互に並ぶ反射式のエンコー
ダスケールを形成すればよい。また、機械加工によりそ
の平面部分に凹凸が交互に並ぶエンコーダスケールや、
表面粗さの異なる面が交互に並ぶエンコーダスケールを
形成してもよい。また、シール状のエンコーダスケール
をガイド軸に貼り付けてもよい。
【0045】ガイド軸2とエンコーダスケール21が精
度よく平行になっているとともに、エンコーダスケール
21が規制力が強い方の軸受け321、322が係合し
ているガイド軸2に形成されているため、キャリッジ3
が駆動されているときに、キャリッジ3上のセンサ6と
スケール21の間の距離の変動を抑制でき、それだけセ
ンサ6によって正確なエンコーダ情報を安定して検出す
ることができる。
【0046】キャリッジ3を案内する二つのガイド軸の
一方(ガイド軸1)に界磁マグネット11を形成し、他
方のガイド軸(ガイド軸2)にエンコーダスケール21
を形成したため、二つのガイド軸のいずれか一方のガイ
ド軸に界磁マグネットとエンコーダスケールの両方を形
成する場合に比べて、ガイド軸1、2それぞれの大径化
を抑制できるとともに、軸受け間距離L1 、L2 が長く
なることも避けられる。これらにより、ガイド軸1に外
嵌する電機子コイル5をコンパクトにでき、また、キャ
リッジ3もコンパクトにできるので、それだけリニア駆
動装置全体をコンパクトにできる。
【0047】界磁マグネット11が形成されたガイド軸
1が、大きな推力を発生させるために大径化するときに
も、ガイド軸1には規制力の弱い方の軸受けを係合させ
るので、ガイド軸1の真直度の精度をそれほど高くする
必要はない。したがって、ガイド軸1を大径化しなけれ
ばいけないときにも、ガイド軸1を容易に製作すること
ができる。
【0048】界磁マグネット11とエンコーダスケール
21を二つのガイド軸1、2にそれぞれ形成したため、
二つのガイド軸とは別にエンコーダスケールを設ける場
合よりも部品数を減らすことができ、それだけ装置全体
を低コストにできる。同様に、二つのガイド軸とは別に
界磁マグネットを設ける場合よりも部品数を減らすこが
でき、それだけ装置全体を低コストにできる。
【0049】なお、本例では、エンコーダスケール21
が形成されたガイド軸2に係合する軸受け321、32
2の規制力は同じにしたが、軸受け321の規制力と軸
受け322の規制力に差があってもよい。ただし、軸受
け321と322の規制力に差がある場合でも、軸受け
321、322のいずれの規制力も、界磁マグネット1
1が形成されたガイド軸1に係合する軸受け311、3
12の規制力よりも大きくする。このようにガイド軸2
に係合する軸受け321と322の規制力に差を設けて
おくと、これら二つの軸受けの中心合わせの精度をそれ
ほど必要としない。それだけ軸受け321、322を容
易に製作することができ、低コストにできる。このよう
にガイド軸2に係合する軸受け321と322の規制力
に差がある場合には、規制力の強い方の軸受けの近くの
キャリッジ3上にセンサ6を配置しておくことで、キャ
リッジ3が駆動時に揺動してもセンサ6の揺動量を抑制
でき、センサ6によりエンコーダ情報を正確に検出する
ことができる。
【0050】本例では、ガイド軸と軸受けの間のギャッ
プ(クリアランス)に差をつけることで、ガイド軸1に
係合する軸受け311、312の規制力をガイド軸2に
係合する軸受け321、322の規制力よりも弱くした
が、これに代えて次のようにして規制力に差を設けても
よい。例えば、ガイド軸1に係合する軸受けの形状を次
のような形状とすればよい。例えば、ガイド軸1に係合
する軸受けを図5(A)に示すような一部が欠けたリン
グ状としてもよい。図5(A)に示すガイド軸1に係合
する軸受け313は断面半円状のものである。また、例
えば図5(B)に示す軸受け314のように断面コの字
状としてもよい。また、これら軸受け313、314
は、バネ、ゴム等の弾性体を介してキャリッジ3で支持
するようにしてもよい。
【0051】なお、以上の説明では、シャフト型のリニ
アモータを構成して、該モータによりキャリッジを駆動
したが、プレーン型のリニアモータを構成して、該モー
タによりキャリッジを駆動してもよい。また、複数の磁
極歯を固定子とし、固定子の磁極歯に対向するキャリッ
ジ上に配置され、コイルを巻き回した磁極歯を可動子と
するリニアパルスモータを構成して、該モータによりキ
ャリッジを駆動してもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明によると、被駆動体を所定方向に
直線的に駆動するために、被駆動体に連結するキャリッ
ジと、キャリッジを所定方向に案内するためのガイド軸
と、リニアエンコーダとを備えるリニア駆動装置であっ
て、エンコーダ情報を正確に安定してエンコーダセンサ
により検出でき、その割りにはコンパクトにできるリニ
ア駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリニア駆動装置を備えるプリンタ
の概略斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタの概略平面図である。
【図3】図1に示すプリンタのガイド軸に垂直な概略断
面図である。
【図4】リニアモータでキャリッジを駆動するときの電
機子コイルへの通電パターンを示す図である。
【図5】図5(A)及び図5(B)はいずれも界磁マグ
ネットが形成されるガイド軸に係合する軸受けの他の形
状例を示す断面図である。
【図6】従来のリニア駆動装置の一例の概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
1、2 ガイド軸 11 界磁マグネット 21 エンコーダスケール 3 キャリッジ 311、312、313、314、321、322 軸
受け 33 キャリッジ枠体 41C、41M、41Y、41Bk プリントヘッド
(被駆動体) 42C、42M、42Y、42Bk インクカートリッ
ジ(被駆動体) 5 電機子コイル 6 エンコーダセンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被駆動体を所定方向に直線的に駆動するた
    めのリニア駆動装置であって、 前記所定方向に延びる第1及び第2の二つのガイド軸
    と、 前記第1ガイド軸に係合する軸受け及び前記第2ガイド
    軸に係合する軸受けを有し、これらガイド軸に沿って前
    記所定方向に往復移動でき、前記被駆動体に連結される
    キャリッジと、 前記第1ガイド軸に形成され、該第1ガイド軸の長手方
    向にN極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶ界磁マグネッ
    トと、 前記キャリッジに連結され、前記界磁マグネットに臨む
    位置に配置された電機子コイルと、 前記第2ガイド軸に形成されたリニアエンコーダスケー
    ルと、 前記キャリッジ上に配置され、前記リニアエンコーダス
    ケールに臨む位置に配置されたエンコーダセンサとを備
    え、 前記第2ガイド軸に係合する軸受けの規制力が、前記第
    1ガイド軸に係合する軸受けの規制力より大きいことを
    特徴とするリニア駆動装置。
  2. 【請求項2】前記第2ガイド軸には二つの軸受けが係合
    しており、これら軸受け間の距離は前記第1ガイド軸と
    前記第2ガイド軸の間のガイド軸間距離以上である請求
    項1記載のリニア駆動装置。
  3. 【請求項3】前記第2ガイド軸には、規制力の異なる二
    つの軸受けが係合しており、前記エンコーダセンサは該
    第2ガイド軸の長手方向において、該二つの軸受けのう
    ち規制力の強い軸受けの近くに配置されている請求項1
    又は2記載のリニア駆動装置。
  4. 【請求項4】前記第1ガイド軸には二つの軸受けが係合
    しており、これら軸受け間の距離は前記第1ガイド軸と
    前記第2ガイド軸の間のガイド軸間距離以上である請求
    項1、2又は3記載のリニア駆動装置。
  5. 【請求項5】前記第1ガイド軸には二つの軸受けが係合
    しており、これら軸受け間の距離は前記第1ガイド軸と
    前記第2ガイド軸の間のガイド軸間距離以上であり、前
    記第2ガイド軸に係合する二つの軸受けの軸受け間距離
    は、前記第1ガイド軸に係合する二つの軸受けの軸受け
    間距離以上である請求項2又は3記載のリニア駆動装
    置。
JP10135490A 1998-05-18 1998-05-18 リニア駆動装置 Withdrawn JPH11325962A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10135490A JPH11325962A (ja) 1998-05-18 1998-05-18 リニア駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10135490A JPH11325962A (ja) 1998-05-18 1998-05-18 リニア駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11325962A true JPH11325962A (ja) 1999-11-26

Family

ID=15152961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10135490A Withdrawn JPH11325962A (ja) 1998-05-18 1998-05-18 リニア駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11325962A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006214736A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Konica Minolta Opto Inc 駆動装置
JP2013105791A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Canon Inc 発光素子駆動回路

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006214736A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Konica Minolta Opto Inc 駆動装置
JP4600060B2 (ja) * 2005-02-01 2010-12-15 コニカミノルタオプト株式会社 駆動装置
JP2013105791A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Canon Inc 発光素子駆動回路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1721754B1 (en) Forceless support frame for printhead shuttle in digital printers
US7775654B2 (en) Printing apparatus, program, and printing method
US8136915B2 (en) Liquid ejecting apparatus, computer system, and liquid ejection method
JPH08276577A (ja) インクジェットプリンタ
EP1068958A2 (en) Method and apparatus for positioning a writing assembly of an image processing apparatus
US6702492B2 (en) Recording apparatus
JPH11325962A (ja) リニア駆動装置
JP2000015888A (ja) リニア駆動装置
JP4539182B2 (ja) 印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び、印刷方法
JP2007038577A (ja) 画像記録装置
JPH11321012A (ja) プリンタ
JP2022054901A (ja) 記録装置、記録方法及びプログラム
JP4365577B2 (ja) プリンタペンキャリッジ支持体
JP2000015795A (ja) インクジェットプリンタ
JP2000015794A (ja) インクジェットプリンタ
US20040218004A1 (en) Position measurement system and method
JP2000238359A (ja) 記録装置
JP2007050582A (ja) 画像形成装置
JP2009154520A (ja) インクジェット記録装置
JPH0442746A (ja) 記録装置用のエンコーダー付きモーター
JP4036241B1 (ja) 駆動制御装置および画像形成装置
JPH10235958A (ja) 記録装置
JP2004136451A (ja) インクジェット記録装置
JP2007045007A (ja) インクジェットプリンタ
JP2005254556A (ja) エンコーダ、プリンタ制御装置及びプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050802