JPH11325260A - シールリング - Google Patents

シールリング

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Publication number
JPH11325260A
JPH11325260A JP13315798A JP13315798A JPH11325260A JP H11325260 A JPH11325260 A JP H11325260A JP 13315798 A JP13315798 A JP 13315798A JP 13315798 A JP13315798 A JP 13315798A JP H11325260 A JPH11325260 A JP H11325260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal ring
face
pressure side
side end
low pressure
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP13315798A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Maekawa
前川  和彦
Akihiko Matsui
昭彦 松井
Yoshiaki Takemoto
義明 竹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP13315798A priority Critical patent/JPH11325260A/ja
Publication of JPH11325260A publication Critical patent/JPH11325260A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シールリング本体を容易に移動でき、もってシ
ールリング本体の内周面と回転軸との接触を回避するこ
とを課題とする。 【解決手段】回転軸12が装着される部材11の回転軸12に
沿う内周壁にリング溝13が設けられ、このリング溝13に
配置されて高圧側と低圧側を仕切るシールリング14にお
いて、シールリング本体15の低圧側端面14bに外周側か
ら切欠き16を設けたことを特徴とするシールリング14。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシールリングに関
し、特に圧縮やタービンなどの流体機器に使用されるカ
ーボンシールリングに関する。
【0002】
【従来の技術】図3に、従来のカーボンシールリングの
構成図を示す。図中の符番1は回転軸2が装着される部
材を示し、この部材の回転軸2に沿う内周壁にリング溝
3が設けられている。流体の高圧(P1 )側から低圧側
(P2 )へのリークを低減させるため、前記リング溝3
にカーボン製のシールリング4が設置されており、高圧
側の流体は微少なシール隙間Cを経てリークするように
なっている。
【0003】前記シールリング4の高圧側端面4aとリ
ング溝3の低圧側端面3a間には、予圧バネ5が設けら
れている。シールリング4は自重により回転軸2の方向
に移動し接触しようとするが、予圧バネ5はこの移動を
防ぐ。また、シールリング4が回転軸2に対して偏心し
てシール隙間Cが小さくなろうとすると、回転軸2の回
転による動圧が発生してシール隙間Cを保持しようとす
る浮上力Wが働く。
【0004】シール隙間Cが小さくなる原因の一つとし
て回転軸2の振動があり、場合によってはシール隙間C
がゼロになり、シールリング4の内周面と回転軸2が接
触する可能性があるが、シールリング4はカーボン製で
あり潤滑性が良いため、接触面が焼付けなどの損傷を起
こす危険性はない。しかし、接触が度重なるとシールリ
ング4の内周面の摩耗が進展してリーク量が増大する問
題があるが、前述した回転軸2の回転によるシールリン
グ4の浮上力Wを生かせば接触を避けることができる。
【0005】ところが、図4(A)に示すように、シー
ルリング4の高圧側端面4aと低圧側端面4bには図示
するような圧力分布が作用し、シールリング4は図4
(B)に示す圧力分布のアンバランスによりリング溝3
の低圧側端面3bに押し付けられる。この押し付け力F
(周方向単位長さ当りの力はP1 ×t/2、またバネ5
による予圧は圧力による力に比べると非常に小さく無視
できる)は、シールリング4が浮上力Wによって移動す
る際にはこれを妨害する力μ×F(但し、μは摩擦係
数)となり、W<μ×Fの場合はシールリング4は移動
することができず、シールリング4の内周面と回転軸2
は接触してしまう。
【0006】先に発明者等が出願したカーボンシールリ
ング(特願平9−18582号)では、摩擦係数μを小
さくする対策としてシールリング4の低圧側端面4b
に、図5のように二硫化モリブデン7を擦り込む(方法
1)、図6のようにシールリング4に円周溝8を設け該
円周溝8に二硫化モリブデン7を埋設する(方法2)、
図7のようにシールリング4に斑点状の小穴を設けて二
硫化モリブデン7を埋設する(方法3)、などの方法を
提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、摩擦係数の
時間変化の試験を調べたところ、図8及び図9に示す通
りとなった。ここで、図8は温度が350℃の場合であ
り、図9は温度が500℃の場合である。また、図中の
(イ)はカーボン材のみ、(ロ)はカーボン材+MoS
2 擦込みの場合、(ハ)は(カーボン+MoSi2
混合粉末の焼結材の場合、(ニ)は六方晶系窒化ホウ素
の場合である。
【0008】図5の方法1では、温度500℃の条件で
は摩耗が多いために時間とともに摩擦係数が上昇する不
具合が生じる。試験は、また図6(方法2)及び図7
(方法3)のように円周溝や斑点状の小穴を設けて二硫
化モリブデンを埋設する方法はコスト増大につながる。
また、押し付け力Fはそのままであるため、μ×Fの大
きな減少は望めないなどのことが判明したので、更に改
良を重ねて本発明に至った。
【0009】本発明はこうした事情を考慮してなされた
もので、シールリング本体の低圧側端面に外周側から切
欠けを設けた構成とすることにより、シールリング本体
を容易に移動でき、もってシールリング本体の内周面と
回転軸との接触を回避しえるシールリングを提供するこ
とを目的とする。
【0010】また、本発明は、シールリング本体を二硫
化モリブデンをカーボンを混ぜた材質又は六方晶窒化ホ
ウ素で構成することにより、高温でも低摩擦力を維持し
えるシールリングを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転軸が装着
される部材の回転軸に沿う内周壁にリング溝が設けら
れ、このリング溝に配置されて高圧側と低圧側を仕切る
シールリングにおいて、シールリング本体の低圧側端面
に外周側から切欠きを設けたことを特徴とするシールリ
ングである。このように切欠けを設けた構成にすること
により、高圧側と低圧側の差圧によりシールリングがリ
ング溝端面に押し付けられ力を低減させ、摩擦力を小さ
くすることによって、シールリング浮上力>摩擦力の関
係を成立させてシールリングの内周面と回転軸の接触を
避けることができる。
【0012】本発明においては、シールリング本体を二
硫化モリブデンなどの固体潤滑剤をカーボンに混ぜた混
合粉末を、真空不活性中でホットプレスによって一体材
で構成することが挙げられる。これにより、シールリン
グ端面の摩擦係数を低減させ、摩擦力を小さくすること
によって、シールリング浮上力>摩擦力の関係を成立さ
せてシールリングの内周面と回転軸の接触を避けること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例に係るカ
ーボン製のシールリングを図1を参照して説明する。な
お、本実施例は一例を示すもので、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0014】図中の符番11は回転軸12が装着される部材
を示し、該部材11の回転軸12に沿う内周壁にリング溝13
が設けられている。流体の高圧(P1 )側から低圧(P
2 )側へのリークを低減させるため、前記リング溝13に
カーボン製のシールリング14が設置されている。高圧側
流体は微少なシール隙間Cを経てリークするようになっ
ている。シールリング14は、シールリング本体15の低圧
側端面15bに圧力バランスさせるための切欠き16をリン
グ溝13の外周側から設けた構成となっている。
【0015】前記シールリング14の高圧側端面15aとリ
ング溝13の高圧側端面13a間には、予圧バネ17が設けら
れている。シールリング14は自重により回転軸12の方向
に移動し接触しようとするが、予圧バネ17はこの移動を
防ぐ。また、シールリング14が回転軸12に対して偏心し
てシール隙間Cが小さくなろうとすると、回転軸12の回
転による動圧が発生してシール隙間Cを保持しようとす
る浮上力Wが働く。
【0016】シール隙間Cが小さくなる原因の一つとし
て回転軸12の振動があり、場合によってはシール隙間C
がゼロになり、シールリング14の内周面と回転軸12が接
触する可能性があるが、シールリング14はカーボン製で
あり潤滑性が良いため、接触面が焼付けなどの損傷を起
こす危険性はない。しかし、接触が度重なるとシールリ
ング14の内周面の摩耗が進展してリーク量が増大する問
題があるが、前述した回転軸12の回転によるシールリン
グ14の浮上力Wを生かせば接触を避けることができる。
【0017】上述したように、上記実施例に係るシール
リング14は、シールリング本体15の低圧型側端面15bに
圧力バランスさせるための切欠き16をリング溝13の外周
側から設けた構成となっている。従って、次のような効
果を有する。
【0018】シールリング14の高圧側端面15aと低圧側
端面15bには、図2(A)に示すように、軸方向に作用
する圧力分布が得られる。そして、図2(B)は軸方向
に作用する圧力のアンバランス量を示すが、シールリン
グ14は圧力分布によりリング溝の高圧側端面13aに押し
付けられる。しかし、圧力バランスさせるために外周側
から低圧側端面15bに切欠き16を設けているため、この
押し付け力Fは、切欠き16が無い従来例に比べて押し付
け力Fを大幅に低減できる。但し、周方向単位長さ当り
の力はP1 ×(t−t´)/2、また予圧バネ17による
予圧は圧力による力に比べると非常に小さく無視でき
る。ここで、tはシールリング本体15の厚み、t´はシ
ールリング本体15の切欠き16の長さを示す。
【0019】従って、シールリング14が浮上力Wによっ
て移動する際にはこれを妨害する摩擦力μ×F(μは摩
擦係数)小さくなり、W>μ×Fの条件を確保すること
ができるため、シールリング14は容易に移動することが
でき、シールリング14の内周と回転軸12は接触を避ける
ことができる。
【0020】なお、上記実施例では、シールリングがカ
ーボン製である場合について述べたが、これに限定され
ない。例えば、シールリング全体を、二硫化モリブデン
などの固体潤滑剤をカーボンに混ぜた混合粉末を、真空
不活性中でホットプレスによって一体材で構成すること
が挙げられる。また、シールリング本体を六方晶窒化ホ
ウ素で構成してもよい。試験結果を図8、図9に示す。
図9から明らかのように、500℃においても低摩擦力
を維持することができるため、摩擦係数が上昇する不具
合を避けることができる。一方、先に記載した従来法1
のように二硫化モリブデンを擦り込むだけでは温度50
0℃の条件では摩耗が多いために時間とともに摩擦係数
が上昇する不具合が生じた。また、円周溝を設け二硫化
モリブデン層を埋設する従来法2や斑点状の小穴を設け
て二硫化モリブデンを埋設する従来法2でコスト増大の
課題があったが、本方法では安価なシールリングを得る
ことができる。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、シ
ールリング本体の低圧側端面に外周側から切欠きを設け
た構成とすることにより、シールリング本体を容易に移
動でき、もってシールリング本体の内周面と回転軸との
接触を回避しえる安価なシールリングを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るシールリングの説明
図。
【図2】図1のシールリングの軸方向に作用する圧力分
布、圧力のアンバランス量を示す説明図。
【図3】従来のシールリングの説明図。
【図4】図3のシールリングの軸方向に作用する圧力分
布、圧力のアンバランス量を示す説明図。
【図5】低圧側端面に二硫化モリブデンを擦り込んだ従
来のカーボンシールリングの概略斜視図。
【図6】円周溝を設け、この円周溝に二硫化モリブデン
層を埋設させた従来のカーボンシールリングの概略斜視
図。
【図7】斑点状の小穴を設け、この小穴に二硫化モリブ
デンを埋め込んだ従来のカーボンシールリングの概略斜
視図。
【図8】シールリングの温度350℃の条件下におけ
る、摩擦回数と平均摩擦係数との関係を示す特性図。
【図9】シールリングの温度500℃の条件下におけ
る、摩擦回数と平均摩擦係数との関係を示す特性図。
【符号の説明】 11…部材、 12…回転軸、 13…リング溝、 14…シールリング、 15…シールリング本体、 16…切欠き、 17…予圧バネ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸が装着される部材の回転軸に沿う
    内周壁にリング溝が設けられ、このリング溝に配置され
    て高圧側と低圧側を仕切るシールリングにおいて、 シールリング本体の低圧側端面に外周側から切欠きを設
    けたことを特徴とするシールリング。
  2. 【請求項2】 前記シールリング本体に、二硫化モリブ
    デンにカーボンを混ぜた材質又は六方晶窒化ホウ素で構
    成したことを特徴とする請求項1記載のシールリング。
JP13315798A 1998-05-15 1998-05-15 シールリング Withdrawn JPH11325260A (ja)

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JP13315798A JPH11325260A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 シールリング

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JP13315798A JPH11325260A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 シールリング

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ID=15098039

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JP13315798A Withdrawn JPH11325260A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 シールリング

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181228A1 (ja) 2017-03-30 2018-10-04 イーグル工業株式会社 シール装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181228A1 (ja) 2017-03-30 2018-10-04 イーグル工業株式会社 シール装置
JPWO2018181228A1 (ja) * 2017-03-30 2020-02-06 イーグル工業株式会社 シール装置
US11428324B2 (en) 2017-03-30 2022-08-30 Eagle Industry Co., Ltd. Seal device

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

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Effective date: 20050802