JPH11324758A - ターボ過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

ターボ過給機付エンジンの制御装置

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JPH11324758A
JPH11324758A JP10137157A JP13715798A JPH11324758A JP H11324758 A JPH11324758 A JP H11324758A JP 10137157 A JP10137157 A JP 10137157A JP 13715798 A JP13715798 A JP 13715798A JP H11324758 A JPH11324758 A JP H11324758A
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JP
Japan
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engine
turbocharger
speed
control device
fuel injection
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Application number
JP10137157A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Matsumoto
美幸 松本
Eiji Nakai
英二 中井
Yasuhiko Fukuniwa
康彦 福庭
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH11324758A publication Critical patent/JPH11324758A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Supercharger (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターボ過給機付のディーゼルエンジン等にお
いて、極冷間時の始動直後でターボ過給機の軸受部分の
潤滑が不充分な状態にある間にターボ過給機が高回転に
なることを防止することにより、軸受部分の焼付きを防
止する。 【解決手段】 ターボ過給機付で、かつ、少なくともエ
ンジン低負荷域で吸入空気量を規制しないようになって
いるディーゼルエンジン等において、エンジンの温度を
検出するエンジン温度検出手段と、最大燃料噴射量を抑
制することによってターボ過給機の高回転化を抑制する
抑制手段72と、エンジン温度が0°C以下の極冷間時
においてエンジン始動開始時から設定時間だけ、上記抑
制手段72を作動させる制御手段73とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターボ過給機を備
えるとともに、例えばディーゼルエンジンのようにエン
ジン低負荷域で吸入空気量を規制しないようになってい
るエンジンにおける始動時の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン低負荷域で吸入空気量を
規制しないノンスロットルのターボ過給機付エンジンの
始動時の制御に関する技術としては、例えば特開平5−
288083号公報に示されるように、ターボ過給機付
のディーゼルエンジンにおいて、始動時の燃料増量を適
度に抑制するようにしたものが知られている。
【0003】すなわち、この公報に示されている装置
は、メカニカルガバナと、噴射量調節用のコントロール
スリーブと、このコントロールスリーブに一端が連係さ
れたスタートレバーと、コントロールレバーにバネ材を
を介して連係されたテンションレバーと、スタートレバ
ーを燃料増量方向に付勢するスタートスプリング等を具
備する過給機付内燃機関用燃料噴射ポンプにおいて、上
記スタートレバーの燃料増量方向への移動を所定位置で
規制する始動時増量規制レバーを設けている。そして、
高過給域で過給された空気量に見合う充分な燃料噴射量
が得られるように予め噴射特性を設定しつつ、それに伴
って始動時の燃料増量が過剰になることを上記始動時増
量規制レバーによって規制し、始動時のスモークの増加
を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般にこの
種のターボ過給機付ディーゼルエンジンでは、オイルポ
ンプにより圧送される潤滑用のオイルがメインギャラリ
から流通量調節用の絞り等を介してターボ過給機の軸受
部分に供給されるようになっているが、0°C以下の極
冷間時におけるエンジン始動直後には、ターボ過給機の
軸受部分に潤滑オイルが充分に行き渡るまでにターボ過
給機の回転数が上昇して、ターボ過給機の軸受部分の焼
付きが懸念される場合がある。
【0005】すなわち、上記極冷間時でもエンジンの始
動は良好に行われることが望ましく、このため、最近の
ディーゼルエンジンでは、例えば始動時に燃焼室を加熱
するグロープラグを設けること等で始動促進が図られて
いるが、このように始動促進が図られて極冷間時でも短
時間で始動が完了すると、始動直後にアクセルペダルが
踏み込まれること等でターボ過給機の回転数がかなり高
くなることがある。一方、このような極冷間時にはオイ
ルの粘度が高いために、オイルポンプにより圧送された
オイルがメインギャラリ、絞り等を経てターボ過給機の
軸受部分に達するまでにはかなりの時間を要するため、
始動完了後もある程度の時間はターボ過給機の軸受部分
に対してオイルが供給されない状態が持続し、その間に
ターボ過給機の回転数が上昇すると焼付き等の問題が生
じる。
【0006】なお、上記公報に示されている装置では始
動時の燃料増量を規制しているが、これはスモークの増
加を招くような過剰な燃料増量を避けるようにしている
だけで、始動直後のターボ過給機の回転数上昇を抑制す
るものではなく、上記のような極冷間時の始動直後にお
ける問題の対策となるものでない。
【0007】本発明はこのような事情に鑑み、極冷間時
の始動直後でターボ過給機の軸受部分の潤滑が不充分な
状態にある間にターボ過給機が高回転になることを防止
することにより、軸受部分の焼付きを確実に防止するこ
とができるターボ過給機付エンジンの制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、少なくともエンジン低負荷域で吸入空気
量を規制しないようになっているターボ過給機付エンジ
ンにおいて、エンジンの温度を検出するエンジン温度検
出手段と、ターボ過給機の高回転化を抑制する抑制手段
と、エンジン温度が0°C以下の極冷間時においてエン
ジン始動開始時から設定時間だけ、上記抑制手段を作動
させる制御手段とを備えたものである。
【0009】この装置によると、オイル粘度が高いため
にエンジンが始動されてからターボ過給機の軸受部分が
オイルで潤滑される状態に至るまでにかなりの遅れ時間
がある極冷間時において、始動直後にアクセルペダルが
踏み込まれた場合等のターボ過給機の高回転化が抑制さ
れる。つまり、ターボ過給機の潤滑が不充分な状態での
ターボ過給機の高回転化が抑制されることにより、軸受
部分の焼付きが防止されることとなる。
【0010】本発明は、とくにディーゼルエンジンでグ
ロープラグを具備しているものに適用することが効果的
である。すなわち、この種のディーゼルエンジンでは、
極冷間時に、グロープラグで始動が促進されて始動完了
までの時間が短く、一方、上記のようにターボ過給機が
潤滑される状態に至るまでにかなりの遅れ時間があるた
め、始動完了後もターボ過給機の潤滑が不充分な状態が
かなりの時間持続し、その間にターボ過給機の回転数が
高くなると焼付きが生じ易くなるが、上記抑制手段およ
び制御手段の働きにより、このような事態が防止され
る。
【0011】また、本発明は、ターボ過給機として、エ
ンジンのアイドル回転数から過給圧が上限値に達する回
転数までのエンジン回転数範囲が上記アイドル回転数か
ら定格回転数までのエンジン回転数範囲の1/4以下と
なる低速型ターボ過給機を用いる場合に有効である。す
なわち、このような低速型ターボ過給機を備える場合、
低速域での出力性能が高められる反面、極冷間時のエン
ジン始動直後に焼付きの問題が生じる程度にターボ過給
機回転数が上昇し易くなるが、このような傾向に対し、
上記抑制手段および制御手段の働きにより極冷間時のエ
ンジン始動直後におけるターボ過給機回転数の上昇が抑
制されることとなる。
【0012】なお、ターボ過給機に潤滑用のオイルを供
給するオイル供給通路は、通常、メインギャラリーから
分流させたオイルを絞り部分を介してターボ過給機に導
くようになっている。この場合、オイルの粘度が高い極
冷間時には、エンジンの始動に伴いオイルポンプにより
オイルが送給される状態になってからも、ターボ過給機
にオイルが到達するまでにかなりの遅れ時間があるが、
この遅れ時間中に上記抑制手段および制御手段によって
ターボ過給機の高回転化が抑制されることとなる。
【0013】本発明の装置において、上記制御手段は、
極冷間時において上記抑制手段を作動させるエンジン始
動開始時からの設定時間を、エンジンの温度が低い程増
大させるようになっていることが好ましい。このように
すると、エンジンの温度が低い程オイルの粘性か高くな
ることで上記遅れ時間が増大する傾向があることに対
し、それに見合うようにターボ過給機の高回転化を抑制
する時間が調整される。
【0014】上記抑制手段は、吸入空気量および燃料噴
射量のうちの少なくとも一方を抑制することにより排気
ガス量を制限するものであればよい。例えば、ディーゼ
ルエンジンにあっては最大燃料噴射量を抑制すればよ
く、この場合、エンジン回転数が高くなるにつれて抑制
度合を強めるようにすることが好ましい。
【0015】このようにすれば、極冷間時の始動直後に
最大燃料噴射量の抑制によってエンジンの高回転化が抑
制され、かつ、エンジン回転数が高くなる程、ターボ過
給機の回転数が上昇し易くなる傾向に対し、最大燃料噴
射量がより一層抑えられることで高回転化が避けられ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0017】図1はターボ過給機付エンジンの一実施形
態を示すものであり、少なくともエンジン低負荷域で吸
入空気量を規制しないようになっているエンジンとして
ディーゼルエンジンを示している。この図において、1
はエンジン本体であり、複数の気筒2を有し、その各気
筒2の燃焼室には吸気ポート3および排気ポート4が開
口し、これらのポート3,4に吸気弁5および排気弁6
が装備されている。
【0018】さらにエンジン本体1には、燃焼室内に燃
料を噴射する燃料噴射ノズル7と、冷間始動時に燃焼室
内を加熱して始動を促進するグロープラグ8とが、燃焼
室に臨むように取付けられている。
【0019】上記燃料噴射ノズル7は燃料噴射ポンプ1
0に接続されている。この燃料噴射ポンプ10には、燃
料タンク11からフィルター12を介して燃料噴射ポン
プ10へ燃料を導く燃料供給通路13と、燃料噴射ポン
プ10から余剰燃料をチェックバルブ14を介して燃料
タンク11に戻す燃料リターン通路15とが接続されて
いる。
【0020】図示の燃料噴射ポンプ10は各気筒の燃料
噴射ノズル7に燃料を分配供給する分配型燃料噴射ポン
プで、かつ、燃料噴射量および噴射タイミングの電子制
御が可能な構造となっている。
【0021】すなわち、この燃料噴射ポンプ10は、ハ
ウジング16内に、エンジンと同期して回転する駆動軸
17と、この駆動軸17により駆動されて燃料供給通路
13からハウジング16内の燃料貯留部18に燃料を送
り込むフィードポンプ19と、上記駆動軸17によりカ
ップリング20およびカム21を介し駆動されて回転し
つつ往復動するプランジャー22とを備え、このプラン
ジャー22はハウジング16内に形成されたバレル23
に挿入され、バレル23内のプランジャー22の先端側
にはポンピングチャンバー24が形成されている。さら
に、デリバリバルブ26を備えた燃料送出通路25がハ
ウジング16に配設されている。
【0022】そして、上記プランジャー22の往動に伴
い上記ポンピングチャンバー24から燃料がプランジャ
ー22のポート27を通って燃料送出通路25に吐出さ
れるようになっている。上記燃料送出通路25は配管2
8を介して各気筒の燃料噴射ノズル7に接続されてい
る。なお、燃料送出通路25には異常時等に燃料供給を
停止する燃料カットバルブ29が設けられている。
【0023】また、燃料噴射量を制御可能とするため、
上記ポンピングチャンバー24と燃料貯留部18とを連
通する通路30にスピルバルブ31が設けられ、このス
ピルバルブ31でポンピングチャンバー24からの燃料
リークのタイミングが調節されることによって燃料噴射
量がコントロールされるようになっている。このスピル
バルブ31はドライブユニット32により制御される。
【0024】さらに、燃料噴射タイミングを制御可能と
するため、タイマーコントロールバルブ34を有する進
角装置33が設けられ、この進角装置33で上記カップ
リング20の位相が調節されるようになっている。
【0025】上記エンジン本体1に対し、吸気通路36
および排気通路37が接続され、この吸気通路36およ
び排気通路37にターボ過給機40が組付けられてい
る。このターボ過給機40は、排気通路37に設けられ
たタービン41と、吸気通路36に設けられたコンプレ
ッサ42と、これらを連結するシャフト43とからな
り、排気ガスのエネルギーでタービン41が回転し、こ
れに連動してコンプレッサ42が回転することにより吸
気を過給するようになっている。
【0026】また、このターボ過給機40の最高過給圧
を規制するため、タービン41をバイパスするウエスト
ゲート通路44と、この通路44を開閉するウエストゲ
ートバルブ45とが設けられており、過給圧に応動する
アクチュエータ45aによりウエストゲートバルブ45
が作動されて、過給圧が所定圧力に達したときウエスト
ゲートバルブ45が開かれるようになっている。
【0027】上記ターボ過給機40にはエンジン低速域
で過給性能が高い低速型ターボ過給機が用いられる。具
体的には、エンジンのアイドル回転数から過給圧が上限
値(最高過給圧)に達する回転数(インタセプト点)ま
でのエンジン回転数範囲が上記アイドル回転数から定格
回転数までのエンジン回転数範囲の1/4以下となるも
のが用いられ、例えばエンジンの定格回転数が4000
rpm程度であればインタセプト点が1500rpm程
度以下となるものが用いられる。とくに好ましくは、エ
ンジンの低速域から高速域までにわたり過給性能を高め
ることができるようなターボ過給機、例えば、可変静翼
を備えたバリアブルジオメトリ過給機が用いられる。
【0028】上記ターボ過給機40に対して潤滑用のオ
イルを供給する潤滑系統は、図2に示すようになってい
る。すなわち、ターボ過給機40には、そのシャフト4
3の軸受部分に対して潤滑用のオイルを供給するオイル
供給通路47と、潤滑後のオイルをオイルタンク50に
戻すためのオイルリターン通路48とが接続されてい
る。上記オイル供給通路47は、エンジン本体に設けら
れたメインギャラリ49から分流したオイルをターボ過
給機40に導くようになっており、このオイル供給通路
47には流通量調整のため通路面積を適度に制限した絞
り部分47aが設けられている。なお、上記メインギャ
ラリ49にはオイルタンク50からオイルポンプ51お
よびバルブ52を介してオイルが送給されるようになっ
ている。53はオイルポンプ51の下流側と上流側と連
通するリリーフ通路、54はこのリリーフ通路53に設
けられたリリーフ弁である。
【0029】また、図1において、吸気通路36には、
その上流端部にエアクリーナ56が設けられるととも
に、コンプレッサ42の下流に過給気を冷却するインタ
ークーラ57が設けられており、一方、排気通路37に
は、タービン41の下流に排気浄化用の触媒58および
サイレンサ59が配設されている。
【0030】エンジンの制御のための検出要素として
は、図1中に示すように、エンジンのクランク角を検出
するクランク角センサ61、エンジン本体1のウォータ
ジャケットの冷却水温度を検出する水温センサ62、吸
気温度を検出する吸気温センサ63、スタータの作動を
検出するスタータスイッチ64、アクセル開度を検出す
るアクセルセンサ65等が設けられている。
【0031】上記各センサ61〜65からの信号はエン
ジンの制御ユニット(ECU)70に入力されている。
そしてこの制御ユニット70により、ドライブユニット
32に制御信号が出力されることにより、燃料噴射量の
調節が行われる。さらに、噴射タイミングのコントロー
ルのためのタイマーコントロールバルブ34の制御や、
冷間始動時に上記グロープラグ8を作動させる制御も制
御ユニット70によって行われる。
【0032】上記制御ユニット70は、図3に示すよう
に、燃料噴射量制御手段71を有するとともに、ターボ
過給機の高回転化を抑制する抑制手段72と、極冷間で
の始動時に上記抑制手段を作動させる制御手段73とを
含んでいる。上記燃料噴射量制御手段71は、アクセル
センサ65により検出されるアクセル開度やクランク角
センサ61からの信号に基づいて求められるエンジン回
転数等の運転状態に応じて燃料噴射量を演算し、燃料噴
射量制御信号を上記ドライブユニット32に出力するよ
うになっている。
【0033】上記抑制手段72は、ターボ過給機40の
タービン41に供給される排気ガス量を制限すべく、燃
料噴射量を抑制し、具体的には、燃料噴射量制御手段7
1による燃料噴射量の演算の際に最大燃料噴射量を抑制
し、かつ、その抑制度合をターボ過給機の回転数が高く
なるにつれて強くするようになっている。
【0034】また、上記制御手段73は、水温センサ6
2およびスタータスイッチ64等からの出力を受け、0
°C以下の極冷間時においてエンジンの始動が開始され
たとき、タイマー74により設定した時間だけ上記抑制
手段72を作動させるようになっている。タイマー74
により設定される時間は、エンジン温度が低くなる程大
きくされる。
【0035】上記抑制手段72および制御手段73によ
る制御の詳細とその作用を、図4〜図8を参照しつつ次
に説明する。
【0036】図4はエンジン温度が0°C以下の極冷間
(具体的には−25°C程度)での始動時におけるエン
ジン回転数Ne、オイルポンプの吐出圧PO1、メイン
ギャラリ49内の油圧PO2およびターボ過給機内の油
圧PO3の各時間的変化を示している。この図に示すエ
ンジン回転数Neおよび各部の油圧PO1,PO2,P
O3の時間的変化は、図1に示すようなグロープラグ8
を具備したディーゼルエンジンによる場合のものであっ
て、極冷間時においてもグロープラグ8によって始動が
促進されることにより始動開始(スタータON)からク
ランキングを経てエンジン回転数Neが立ち上がる始動
完了までの時間は比較的短い。一方、エンジンの駆動に
伴ってオイルポンプの吐出圧PO1も速やかに上昇する
が、極冷間時にはオイルの粘度が高いことに起因して、
メインギャラリ49内の油圧PO2の上昇には多少の遅
れが生じ、さらにメインギャラリ49から絞り部分47
aを有するオイル供給通路47を通ってターボ過給機4
0にオイルが達するまで(ターボ過給機内の油圧PO3
が上昇し始めるまで)にはかなりの遅れ時間t(18秒
程度)がある。
【0037】また、図5は極冷間時(−25°C)にお
いて、無給油状態でのターボ過給機回転数と軸受部分の
焼付きまでの時間との関係を示しており、この図のよう
に、ターボ過給機回転数がある程度以上に高くなると無
給油状態が続いた場合に軸受部分の焼付きが生じ、ター
ボ過給機回転数が高くなるにつれて焼付きまでの時間が
短くなる。
【0038】そして、焼付きまでの時間が上記遅れ時間
tに相当する程度となるターボ過給機回転数を基準回転
数Nt1と呼ぶと、ターボ過給機の回転数がこの基準回
転数Nt1よりも高くなれば上記遅れ時間t中に軸受け
部分の焼付きを生じるおそれがある。
【0039】そこで上記抑制手段および制御手段を有す
る当実施形態の制御装置では、エンジン温度が0°C以
下の極冷間時に、上記遅れ時間tに見合う設定時間だ
け、最大燃料噴射量が抑制されることにより、ターボ過
給機の高回転化が抑制される。
【0040】この場合、エンジン温度が0°C以下では
エンジン温度が低くなるにつれてオイルの粘度が高くな
ることにより上記遅れ時間tが増大する。このため、図
6に示すように、タイマーの設定時間もエンジン温度に
応じて変えられ、温度が低くなるにつれて大きくされ
る。なお、上記エンジン温度と設定時間との関係は理想
的には同図中に二点鎖線で示すような曲線となるが、例
えば0°C、−20°C、−40°Cにおいてその各温
度と設定時間との関係を定め、その3点を直線的に結ん
でも上記曲線に近似した特性(実線で示す)が得られ
る。
【0041】従って、できるだけ少ない記憶データ量で
設定時間を求める手法として、予め上記3点についてそ
の各温度と設定時間との関係をテーブルで記憶させてお
き、そのテーブルに基づき補間演算等で設定時間を求め
るようにすればよい。なお、図6において、破線は始動
完了までの時間を示している。
【0042】また、図7はエンジン回転数をパラメータ
として平均有効圧力Pe(エンジン負荷)とターボ過給
機の回転数との関係を示しており、各曲線はエンジン回
転数Neが1500rpm、2000rpm、2500
rpm、3000rpm、3500rpm、4000r
pmの各場合である。この図のように、エンジン回転数
および負荷が高くなるにつれてターボ過給機の回転数が
上昇する。そして、極冷間時にターボ過給機の軸受部分
の焼付きを防止するためには基準回転数Nt1(一点鎖
線で示す)を越えるようなターボ過給機回転数の高回転
化を避けることが要求され、そのためには平均有効圧力
Peの上昇を抑制し、かつ、エンジン回転数Neが高く
なるにつれて平均有効圧力Peをより低く抑える必要が
ある。
【0043】そこで、上記抑制手段72により、極低温
時における始動開始から設定時間内に、図8に実線で示
すように最大燃料噴射量を抑制するガード値がエンジン
回転数に応じて設定される。つまり、エンジン回転数が
1000rpm程度以上の回転数域では、平均有効圧力
Peの上昇を抑制するため、最大燃料噴射量が通常時
(破線で示す)よりも低くなるようにガード値が設定さ
れ、エンジン回転数が上昇するにつれてガード値が引き
下げられる。なお、クランキング回転数やそれに近い低
回転数域では、最大燃料噴射量を抑制しなくてもターボ
過給機の回転数上昇は比較的小さくて軸受部分の焼付き
が生じる可能性は低いので、始動性確保のため極低温時
も通常時と同じ最大燃料噴射量とされる。
【0044】上記最大燃料噴射量を定めるガード値は、
例えば200rpm毎にエンジン回転数に対応づけてテ
ーブルとして予めメモリに記憶させておき、このテーブ
ルに基づき、実際のエンジン回転数に応じた値を補間演
算等で求めるようにすればよい、以上のように、エンジ
ン温度が0°C以下の極冷間時には、エンジンの始動が
開始されてから設定時間だけ、最大燃料噴射量が抑制さ
れることにより、潤滑オイルがターボ過給機の軸受部分
に達するまでの無給油状態にある上記遅れ時間中にター
ボ過給機40の高回転化が抑制され、軸受部分の焼付き
が防止される。
【0045】この場合に、エンジン回転数が高くなるほ
ど最大燃料噴射量がより低く抑えられることにより、効
果的にターボ過給機の高回転化が抑制されるとともに、
エンジン温度が低いほど上記設定時間が増大されること
により、オイルの粘度に応じて変化する上記遅れ時間に
見合うようにターボ過給機の高回転化を抑制する時間が
調整され、ターボ過給機の軸受部分が潤滑される状態に
至る前にターボ過給機回転数が高くなることが確実に防
止される。
【0046】なお、上記実施形態では、抑制手段72に
よるターボ過給機40の高回転化の抑制として、最大燃
料噴射量を抑制するようになっているが、吸気通路に吸
気流通量を制限する制御弁を設け、この制御弁を作動さ
せることで吸入空気量を抑制するようにしても、それに
伴い排気ガス量を制限されることでターボ過給機の高回
転化が抑制される。また、このような吸入空気量の抑制
と燃料噴射量の抑制とを併せて行うようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明は、ターボ過給機を
備えたディーゼルエンジン等において、エンジン温度が
0°C以下の極冷間時に、エンジン始動開始時から設定
時間だけ、ターボ過給機の高回転化を抑制するようにし
ているので、オイル粘度が高くてエンジンが始動されて
からターボ過給機に潤滑用のオイルが到達するまでにか
なりの遅れ時間がある上記極冷間時には、上記遅れ時間
中にターボ過給機の軸受部分の潤滑が不充分な状態でタ
ーボ過給機の回転数が高くなることを避け、これによっ
てターボ過給機の軸受部分の焼付きを確実に防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるターボ過給機付エンジンの
一実施形態を示す全体概略図である。
【図2】ターボ過給機に対する潤滑用のオイル供給系統
を示す油圧回路図である。
【図3】制御系統の構成を示すブロック図である。
【図4】エンジン始動開始時点からのエンジン回転数お
よび油圧の時間的変化を示す説明図である。
【図5】無給油状態でのターボ過給機回転数と軸受部分
の焼付きまでの時間との関係を示すグラフである。
【図6】エンジン温度とタイマーによる設定時間との関
係を示すグラフである。
【図7】エンジン回転数をパラメータとして平均有効圧
力とターボ過給機回転数との関係を示すグラフである。
【図8】エンジン回転数と最大燃料噴射量との関係を極
冷間時と通常時とについて示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン本体 7 燃料噴射ノズル 8 グロープラグ 10 燃料噴射ポンプ 31 スピルバルブ 40 ターボ過給機 41 タービン 42 コンプレッサ 43 シャフト 70 制御ユニット 72 抑制手段 73 制御手段 74 タイマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02B 39/14 F02D 9/02 305B F02D 9/02 305 341H 341 23/02 E 23/02 Z 41/06 360 41/06 360 380A 380 F02B 37/12 301F

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともエンジン低負荷域で吸入空気
    量を規制しないようになっているターボ過給機付エンジ
    ンにおいて、エンジンの温度を検出するエンジン温度検
    出手段と、ターボ過給機の高回転化を抑制する抑制手段
    と、エンジン温度が0°C以下の極冷間時においてエン
    ジン始動開始時から設定時間だけ、上記抑制手段を作動
    させる制御手段とを備えたことを特徴とするターボ過給
    機付エンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンはディーゼルエンジンであり、
    かつ、グロープラグを具備していることを特徴とする請
    求項1記載のターボ過給機付エンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 ターボ過給機として、エンジンのアイド
    ル回転数から過給圧が上限値に達する回転数までのエン
    ジン回転数範囲が上記アイドル回転数から定格回転数ま
    でのエンジン回転数範囲の1/4以下となる低速型ター
    ボ過給機を用いることを特徴とする請求項1または2に
    記載のターボ過給機付エンジンの制御装置。
  4. 【請求項4】 ターボ過給機に潤滑用のオイルを供給す
    るオイル供給通路が、メインギャラリーから分流させた
    オイルを絞り部分を介してターボ過給機に導くようにな
    っていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載のターボ過給機付エンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】 上記制御手段は、極冷間時において上記
    抑制手段を作動させるエンジン始動開始時からの設定時
    間を、エンジンの温度が低い程増大させることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載のターボ過給機付
    エンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】 上記抑制手段は、吸入空気量および燃料
    噴射量のうちの少なくとも一方を抑制することにより排
    気ガス量を制限するものであることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれかに記載のターボ過給機付エンジンの
    制御装置。
  7. 【請求項7】 エンジンはディーゼルエンジンであり、
    上記抑制手段は最大燃料噴射量を抑制し、かつ、エンジ
    ン回転数が高くなるにつれて抑制度合を強めるものであ
    ることを特徴とする請求項6に記載のターボ過給機付エ
    ンジンの制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090242A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Komatsu Ltd 過給機焼付防止装置
JP2009540217A (ja) * 2006-06-13 2009-11-19 インターナショナル エンジン インテレクチュアル プロパティー カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー 可変ノズルターボチャージャの制御方法及び装置
WO2013137320A1 (ja) * 2012-03-14 2013-09-19 日産自動車株式会社 ディーゼルエンジンの制御装置及び制御方法
JP2020109266A (ja) * 2018-12-31 2020-07-16 株式会社クボタ 過給機付きエンジン

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