JPH11324526A - 戸及び窓用結露防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 戸および窓の開閉に際して、断熱材を取り外
す必要がなく、開閉容易で、設置施工は専門の職人に頼
らずに安価で、生活者自身が容易に設置可能な、断熱効
果の優れた結露防止装置と、その方法。 【解決の手段】 合成樹脂製の敷居レールに、発泡樹脂
及び中空層の構造をもつ合成樹脂性の断熱引き戸を嵌め
込み、冷たい外気によって冷やされたアルミサッシ及
び、戸あるいは窓のガラスに、室内の温かい空気が触れ
るのを遮断し、室内外の温度差によって発生する結露を
防止する、該装置及び方法は既存の建物への設置施工に
も適し、金属とガラスで構成される戸および窓材に比べ
て軽量で安価で、生活者自身が容易に設置施工が出来、
ガラス戸あるいはガラス窓の開閉も至って容易である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は木造建築及び鉄骨ま
たはコンクリート構造の建物の、アルミサッシ及び戸窓
のガラスに発生する結露の防止方法と、その装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】冬季寒冷期において、アルミサッシ及び
戸窓のガラスの結露は、気密性の高い現在の建物におい
ては著しいものであり、結露による水は流れ落ち、窓枠
から溢れ出て、壁や床を腐食させ建物に被害を与え、そ
ればかりか黴をも発生させ、生活者に不快感を与え、健
康にまで影響を及ぼす結果と成っている。

【０００３】従来この結露対策として、二重ガラス及び
二重サッシ窓が有り、またその他にも直接窓ガラスに断
熱目的のシート材を貼る方法と、窓枠全面に断熱シート
材を貼る方法等がある。

【０００４】上記の他にも、結露吸水テープを、窓ガラ
スやアルミサッシに貼る方法もあるが、此れは結露後の
対策でしかなく其の効果にも限界が有り、あまり有効で
はない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術に二重窓ガ
ラス及び二重アルミサッシ戸が有るが、新築の際に此れ
を採用したとしても大変高価であるし、既存の建物に此
れを交換取り替えようとしたら、尚更その費用も掛かる
上、施工も容易では無いはずである、また施工に当たっ
ても当然専門の職人に頼らねばならず、望むところは生
活者自身が容易に施工出来て、しかも安価に結露防止を
計りたいものである。

【０００６】ガラスに直接シート材を貼る方法にあって
は、ガラスの結露を防止出来てもアルミサッシ自体に発
生する結露は防止出来ないし、窓枠全面に断熱シート材
を貼る方法にあっては、室内の換気の目的等でガラス窓
を開閉しようとする際には、窓枠全面に貼ったシート材
を外す必要があり、生活上の不便さに問題を残す、従っ
て、結露を防止出来て、しかも戸及び窓の開閉が自由自
在で有ることが望まれる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】結露は屋外に面すアルミ
サッシ及び戸窓のガラスが、冬季寒冷期に外気によって
外側から冷え、且つ室内側よりは温かい空気に触れて、
その内外の温度差により発生する、この結露発生の原因
を絶つ事に防止策はあるので、本発明は次の通り対策を
講ずる結露防止装置をもって解決する。

【０００８】アルミサッシ及び戸窓のガラスには何ら対
策をせずに、此れとは完全に独立した断熱引き戸を設置
し、アルミサッシ及び戸窓のガラスに室内の温かい空気
が触れるのを阻止する。

【０００９】上記断熱引き戸とは、発泡樹脂及び中空層
の構造をもつ合成樹脂製の断熱引き戸であり．開閉自在
である。

【００１０】上記断熱引き戸は、結露が発生しようとす
るアルミサッシ及び戸窓のガラスとの間に間隔を開けて
設置する、この間隔距離はある程度狭い方が効果は良好
であるが、戸あるいは窓の枠の奥行き寸法の都合で、広
く成ったとしても極端な効率の低下には繋がらない。

【００１１】上記断熱引き戸は、金属製の戸及び窓用の
レールに比べて熱伝導率の低い合成樹脂製の敷居レール
に嵌め込み、建具の一部として設置する、この断熱引き
戸及び敷居レールは、共に合成樹脂等で出来ているので
設置しようとする窓枠の寸法に応じて、断熱引き戸にあ
つては木工用等の鋸、あるいはカッターナイフ等で切断
し、寸法の調節ができる、敷居レールにあつても同様の
鋸にて切断は極めて容易である、従って専門の職人に頼
らずにこの結露防止装置は設置施工が可能である。

【００１２】

【実施例】図１に示すように、アルミサッシ４及び戸窓
のガラス３を取り付けた木製等の窓枠１に、図２及び図
３に示す、両面粘着テープを貼り付けた、敷居レール７
及び８を、窓枠１の上部と下部の寸法に合わせて、木工
用等の鋸にて切断し、次にその敷居レールの９及び１０
も同様にして切断する、そして此の敷居レールを、両面
粘着テープの粘着力を作用させ、或いは接着剤で、若し
くは木ネジで、窓枠１の上下左右四辺に各々固定する。

【００１３】上記敷居レールを窓枠１の上下左右の四辺
に固定した後に、発泡樹脂及び中空層の構造をもつ合成
樹脂製の断熱引き戸５及び６を、先ず上部から敷居レー
ル７に嵌め込み、次いで下部を８に嵌め込むと、本発明
の結露防止装置は完成する。

【００１４】此れにより断熱引き戸とアルミサッシ及び
戸窓のガラスとの間には、ほぼ密閉された空間が出来
て、外気の冷たい空気によって冷えたアルミサッシ及び
戸窓のガラスに、室内の温かい空気が触れない様に熱を
遮断、結露の発生を防止する。

【００１５】断熱引き戸は、引き違い式で有るので、左
右の二枚の引き戸を閉めて、熱遮断を行うが、各引き戸
と引き戸の重なった中央部に透き間が出来ると断熱効果
が低下するから、此の対策として、中央部の重なり合っ
た部分を互いに引き締める目的で、通常の戸及び窓に取
り付ける戸締り錠様の締めつけ具１２を用いてこれを解
決する。

【００１６】断熱引き戸を必要な寸法に調節するには、
木工用等の鋸または、カッターナイフ等で、上下の寸法
においては断熱引き戸の上部で調節切断し、左右の寸法
においては断熱引き戸の中央部で調節切断する、その
後、切断部分に滑走抵抗の少ない合成樹脂製で形成し
た、桟１４及び１５を、粘着テープ使って貼り、切断し
た断面を覆い飾る。

【００１７】

【発明の効果】本発明によって、以上の如く形成された
結露防止装置は、断熱引き戸と、敷居レールの効果によ
り、アルミサッシ及び戸窓のガラスと断熱引き戸との間
に、ほぼ密閉された空間を形成し、優れた断熱効果を発
揮、結露を防止する事が出来る。

【００１８】本発明の敷居レール其のものは、合成樹脂
製であるので、熱伝導率が低く、また断熱引き戸も発泡
樹脂及び中空層の構造をもつ合成樹脂製であるので、殆
ど結露しない、よって本発明の結露防止装置は、アルミ
サッシ及び戸窓のガラスの結防止は当然の事ながら、此
の装置の各部材其のものにも、結露は殆どなく、建物へ
の被害のみならず、黴の発生をも防止し、生活者の健康
への配慮も可能になり、快適な生活を提供出来る。

【００１９】本発明の結露防止装置は、引き違い式の引
き戸を採用し、断熱効果を求めた事により、左右に引き
動かせて開閉自在とし、室内の換気を容易に行うことが
出来る。

【００２０】本発明の敷居レールは、合成樹脂製であ
り、両面粘着テープ等で接着固定する事や、木工用等の
鋸で切断可能な事と、一方断熱引き戸にあつても同様
に、木工用の鋸またはカツターナイフ等で、必要な寸法
に調節切断出来る事により、専門の職人に頼らずに、容
易に、且つ迅速に設置施工出来る。

【００２１】本発明は、既存の建物への設置にも適して
おり、一般人が、生活者自信が、日曜大工として楽しみ
ながら施工できるところにも、本発明の特徴と効果があ
る。

【００２２】該合成樹脂製の敷居レールは、金属製のも
のと比べて、生産原価も安く、施工にあたっても切断等
の加工が容易であるし、発泡樹脂及び中空層の構造をも
つ合成樹脂製の断熱引き戸も、金属とガラスで出来た引
き戸に比べて軽量で且つ安価ある。

【００２３】該敷居レールと断熱引き戸は、取り付けよ
うとする窓枠が、如何なる寸法であつても、その寸法に
合わせて切断して取り付ける方式であるから、製品とし
て、多種のサイズを揃える必要がなく、通常三種類程度
のサイズを在庫として準備すれば済み、商品在庫の効率
は非常に良い。

【００２４】該断熱引き戸は、結露防止を必要としない
時季には、障子を外すのと同様に、容易に敷居レールか
ら外せるので、別の場所に収納するのに便利である。

【００２５】該断熱引き戸は、生活者の好みによって
は、外部から室内が見えるのを、防ぐのに好都合である
し、カーテンの代わりに、障子的に利用する事も考えら
れる。

【００２６】該断熱引き戸は、発泡樹脂及び中空層の構
造をもつ合成樹脂製なので、断熱シート材に比べて、熱
伝導率が低く、断熱効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す縦断面図である。

【図２】図１で示す本発明の実施例で、該装置を設置す
る要領を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 窓枠 ２ ほぼ密閉さけた空間 ３ 戸または窓のガラス ４ アルミサッシ ５ 発泡樹脂及び中空層の構造をもつ合成樹脂製断熱
引き戸の左側 ６ 同．断熱引き戸の右側 ７ 合成樹脂製敷居レールの上側用 ８ 同．下側用 ９ 同．左側用 １０ 同．右側用 １１ 両面粘着テープ １２ 引き違い引き戸を、互いに締めつける締めつけ具 １３ 引手 １４ 切断面を覆い飾る、滑走抵抗の小さい合成樹脂製
の縦桟 １５ 同．合成樹脂製の横桟

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガラスとアルミサッシで構成される建物
   の戸及び窓に、その戸や窓枠の寸法に応じて容易に切断
   出来る合成樹脂製の敷居レールを、両面粘着テープの粘
   着力、或いは接着剤、若しくは木ネジで上下左右の四辺
   に固定し、その敷居レールに、発泡樹脂及び中空層の構
   造をもつ合成樹脂製の断熱引き戸を嵌め込み、断熱材と
   し、アルミサッシ及び戸窓のガラスとの間に、ほぼ密閉
   いされた空気層を形成、室内の温かい空気がアルミサッ
   シ及び戸窓のガラスに触れぬよう遮断して、冬季寒冷期
   に冷たい外気によって冷えた、アルミサッシ及び戸窓の
   ガスラに発生する結露を防止する戸及び窓の結露防止装
   置。
2. 【請求項２】 上記窓枠の室内側に、両面粘着テープを
   貼った合成樹脂製の敷居レールを、その粘着テープの粘
   着力を作用させて窓枠の上下左右四辺に固定し、此れに
   下記断熱引き戸を嵌め込み、アルミサッシ及び戸窓のガ
   ラスに発生する結露を防止する簡易施工が可能な、請求
   項１に記載の結露防止の方法。
3. 【請求項３】 上記合成樹脂製の敷居レールに嵌め込む
   発泡樹脂及び中空層の構造をもつ合成樹脂製の開閉自在
   な引き戸を断熱材とし、アルミサッシ及び戸窓のガラス
   に発生する結露を防止する請求項１に記載の結露防止の
   方法。