JPH11324109A - 構造物の表面被覆型枠 - Google Patents

構造物の表面被覆型枠

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JPH11324109A
JPH11324109A JP10153715A JP15371598A JPH11324109A JP H11324109 A JPH11324109 A JP H11324109A JP 10153715 A JP10153715 A JP 10153715A JP 15371598 A JP15371598 A JP 15371598A JP H11324109 A JPH11324109 A JP H11324109A
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JP
Japan
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layer
frp
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resin
calcium carbonate
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Application number
JP10153715A
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English (en)
Inventor
Takashi Miyazawa
孝 宮沢
Yoshiaki Nihei
義昭 二瓶
Shoji Yanada
昭二 簗田
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Nitto Boseki Co Ltd
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Nitto Boseki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造物の形成に利用されるものであり、特に
海洋構造物のコンクリート工事に関して、海水の影響に
よる劣化や腐食に対して耐食耐候性に優れた材料構成
で、充填材との接合部からの剥がれが生じることなく、
しかも軽量且つ作業効率がよい構造物の表面被覆型枠を
提供する。 【構成】 ゲルコート層を有する三層構造プラスチック
パネルに炭酸カルシウム発泡体を接着した積層体を型枠
として用い、コンクリート等の充填材注入後は構造物の
表面被覆材となる。また充填材との付着力を強化するた
めには、樹脂混入セメントモルタルを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物の形成に利
用され、主として桟橋等の梁や床版、シーバース等の海
洋構造物周辺部の形成、または補修する際に使用する表
面被覆型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】海水の影響を受ける構造物、例えば桟橋
等の梁や床版及びシーバース等は、長期間の使用によっ
て海水が沁み込み、海水中の塩分により鉄筋が腐食する
問題が生じていた。一方、従来の施工方法では、鉄筋コ
ンクリート内の鉄筋が腐食して劣化するため、劣化防止
を目的とした補修工事が必要であつた。該補修工事は、
従来の工法として鉄筋の腐食による塩化イオンを含むコ
ンクリート部分をはつり取った後、腐食鉄筋の錆を除去
し、必要に応じて新規鉄筋を組み立てて防錆処理を行っ
た。その後型枠を作成し、現場合わせにて型枠を組み立
ててコンクリートやモルタル等の充填材を注入した。さ
らに、充填材の硬化後型枠を解体撤去し、遮塩防水塗装
を行っていた。型枠は、合板製が多く用いられている
他、FRP製も用いられていた。
【0003】前記梁等の周辺部の施工及び補修工事は、
海上にて行われるため風、雨、波、潮の干満といった自
然の影響を大きく受け、海水の中に足が入ったり、波し
ぶきを被る等の問題が生じていたため短期間の工事が求
められていた。また、狭隘な場所での作業となるため、
重機を使用するのが難しく人手による作業となり、作業
がやり難く作業時間がかかるという問題があつた。ま
た、合板製型枠を用いた場合にはコンクリート等の充填
材の硬化後、型枠を解体撤去する手間がかかり、さらに
コンクリート面がむき出しのままであると海水がコンク
リート内部に沁み込み鉄筋を腐食させるので遮塩防水塗
装が必要であるが、遮塩防水塗装は、流木等の衝突等に
よつて剥がれ遮塩防水効果が低下する。また、撤去され
た合板製型枠の多くは再利用されることなく産業廃棄物
として処理されている。また、合板製型枠の代わりにF
RP(繊維強化プラスチック)製型枠やFRPモルタル
一体型型枠が知られているが、FRP製型枠の場合は、
コンクリートやモルタル等の充填材とFRP製型枠が直
接接しているため、接合部分の付着力不足により、接合
部から剥がれる場合があり、またFRPモルタル一体型
型枠の場合は、人手で取り扱うには重いと言う問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記状況を鑑
み、海水の影響による劣化や腐食に対して耐食耐候性に
優れた材料構成で、充填材との接合部からの剥がれが生
じることなく、しかも軽量且つ作業効率がよい構造物の
表面被覆型枠を得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題に対
し、ゲルコート層を上面に有するFRP製板の下面に炭
酸カルシウム発泡板を接着して積層体としたものを表面
被覆型枠として用いる。また、軽量化のために上層及び
下層がFRP層で上層FRP層上面にゲルコート層を有
し、中間層がガラスバルーンを含む樹脂層の三層構造か
らなるプラスチックパネル(特開平9−248868)
の下層FRP層側に、炭酸カルシウム発泡板を接着して
積層体としたものを表面被覆型枠として用いる。さらに
コンクリートやモルタル等の充填材との付着力をより強
化するために、炭酸カルシウム発泡板の外表下面に樹脂
混入セメントモルタルを塗布して用いることを解決の手
段とする。
【0006】また、軽量化と作業効率の向上、及び充填
材の付着性向上のために上層及び下層がFRP層で、上
層FRP層上面にゲルコート層を有し、中間層がガラス
バルーンを含む樹脂層の三層構造からなるプラスチック
パネル(特開平9−248868)の下層FRP層側
に、FRP製格子状体(特開平8−144432)を接
着した構成を表面被覆型枠として用いる。
【0007】前記炭酸カルシウム発泡板は炭酸カルシウ
ムと塩化ビニル樹脂と無機質繊維(ロックウール)から
なる発泡成形体であり、独立した気泡が内在する構造体
である。炭酸カルシウム発泡板は、コンクリート等の充
填材にひび割れが発生した場合に炭酸カルシウム発泡板
と充填材との接着面の剥がれが生ぜず、また炭酸カルシ
ウム発泡板は、FRP製板と充填材との間に狭着させて
用いることにより、FRP製板が破損するのを防止する
緩衝材として機能を有することをコンクリートの曲げ試
験(JIS A 1106試験方法に準拠)により確認
している。
【0008】前記炭酸カルシウム発泡板は、充填材との
なじみが良く、表面の発泡体気泡空間内に充填材が侵入
して付着性がより向上する働きがある。また、表面被覆
型枠の炭酸カルシウム発泡板側表面に、セメント、水、
珪砂、樹脂を混合した樹脂混入セメントモルタルを塗布
することでコンクリート、モルタル等の充填材との付着
強度が強化される。
【0009】また、本発明はFRP製板が優れた遮塩防
水機能を有しているが、FRP製板が流木等の衝突によ
りクラックが入り遮塩防水機能を失っても、炭酸カルシ
ウム発泡板は、独立した気泡が内在する構造により透水
がないため、この発泡体が海水の浸入を防止する機能を
有する。炭酸カルシウム発泡板は、FRPにエポキシ系
接着剤で接着するだけで十分な接着強度が得られる。
【0010】また、本発明は予め工場にて積層体の型枠
材として成形し、切断や穴あけ等の加工を行い部材化す
るため現場での作業を軽減することが可能となる。ま
た、従来の合板製型枠による施工ではコンクリート等の
充填材硬化後、型枠解体撤去、遮塩防水塗装が必要であ
ったが、本発明はコンクリート中に海水が浸入するのを
を防止する機能を有し、そのまま表面被覆材として使用
するため、型枠解体撤去、遮塩防水塗装といった作業を
不要とする特徴が有る。
【0011】請求項2記載の三層構造プラスチックパネ
ルは、中間層に中空で球状体であるガラスバルーンを含
む樹脂層と、中間層の上下にFRP層を一体成形した積
層体である。三層構造プラスチックパネルは、FRP製
板より軽量で、剛性が高く、また三層構造プラスチック
を用いた型枠は、FRP製型枠より軽量で運搬や施工時
の取扱いが容易となる特徴がある。
【0012】前記FRP製板及び前記三層構造プラスチ
ックパネルのFRPを構成する樹脂の種類は、エポキシ
樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール
樹脂等の熱硬化性樹脂があげられるが特に遮塩・遮水
性、化学抵抗性に優れたイソ系ポリエステル樹脂が好ま
しく、繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ
繊維等が用いられる。また、FRPの上表面にゲルコー
ト層を設けることはFRPの耐候性を向上させる機能を
有する。
【0013】請求項5記載の三層構造プラスチックパネ
ルの下層FRP層側にFRP製格子状体を接着した表面
被覆型枠の積層体構成を採用することにより、軽量でし
かもコンクリート、モルタル等の充填材を充填した時に
FRP製格子状体の隙間に充填材が流入して、表面被覆
型枠と充填材の付着力を向上させるためアンカー材とし
ての機能及び、充填材での従来の鉄筋にかわる補強筋と
しての機能も有する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。図1は、本発明の請求項1記載の構
造物の表面被覆型枠の部材である複合型枠材1Aを示す
概略部分断面図である。複合型枠材1Aは、FRP製板
2と炭酸カルシウム発泡板3とを一体化させて構成され
ている。FRP製板2の外表面にゲルコート層4が設け
られている。FRP製板2の厚さの範囲は、5〜10m
mであり、炭酸カルシウム発泡板3の厚さの範囲は、5
〜10mmである。
【0015】図2は、本発明の請求項2記載の構造物の
表面被覆型枠の部材である複合型枠材1Bに請求項3記
載の樹脂混入セメントモルタルを塗布して用いた場合の
概略部分断面図である。複合型枠材1Bは、FRP層5
及びFRP層6と、FRP層5とFRP層6の間にガラ
スバルーンを含む樹脂よりなる中間層7の三層構造プラ
スチックパネル8と、炭酸カルシウム発泡板3とを一体
化させて構成されている。FRP層5の外表面にはゲル
コート層4が設けられている。さらに、炭酸カルシウム
発泡板3の外表面には、樹脂混入セメントモルタル9が
塗布されている。三層構造プラスチックパネル8の厚さ
の範囲は、5〜10mmであり、炭酸カルシウム発泡板
3の厚さの範囲は、5〜10mmである。
【0016】また、炭酸カルシウム発泡板3は、ロック
セルボード(フジ化成工業株式会社製)の引張強度が1
0kg/cm2以上あるもの(例えばNS−120)を
用いる。また、樹脂混入セメントモルタル9はセメント
100重量部に対し、水35〜50重量部、珪砂50〜
80重量部、樹脂5〜20重量部を混練したものであ
り、樹脂混入セメントモルタル9に用いる樹脂は、セメ
ント混和用ポリマーでアクリル樹脂、スチレンブタジエ
ンラテックス樹脂等が用いられる。また、炭酸カルシウ
ム発泡板3と充填材10との付着強度は、コンクリート
打込みの場合で5〜6kg/cm2であるが、樹脂混入
セメントモルタル9を300〜500g/m2塗布した
炭酸カルシウム発泡板3と充填材10との付着強度は、
付着強度試験方法(JIS A 6910)により10
〜14.5kg/cm2となる複合型枠材1Bを得た。
【0017】また図3は、本発明の請求項5記載の構造
物の表面被覆型枠の部材である複合型枠材1Cを示す概
略部分断面図である。複合型枠材1Cは、FRP層5及
びFRP層6と、FRP層5とFRP層6の間にガラス
バルーンを含む樹脂よりなる中間層7の三層構造プラス
チックパネル8と、FRP製格子状体11とを接着して
一体化させて構成されている。FRP層5の外表面には
ゲルコート層4が設けられている。三層構造プラスチッ
クパネル8の厚さの範囲は、5〜10mmであり、FR
P製格子状体11の格子の形状は、直径5〜10mmの
断面円形のロッドにより正方形に形成されており、その
縦横の間隔は縦方向5〜15cmで横方向5〜15cm
である。
【0018】次に、本発明を用いた梁の補修方法を図4
〜図10により説明する。図4は、本発明による補修工
事前の複合型枠材1Aを用いた準備組付状態の分解斜視
図である。図5は、図4の端部部分拡大斜視図である。
図6は、ステンレス製ボルト・ナット12を使用した場
合のコーナー固定アングル部分断面図である。図7は、
ステンレス製タッピングボルト13を使用した場合のコ
ーナー固定アングル部分断面図である。
【0019】図8は、図4から図7に示すような複合型
枠材1Aを使用した組付物を用いて、梁14の底部、側
面の補修を行う場合を示す部分断面図である。鉄筋15
の腐食により劣化した梁部及び側面の塩化イオンを含む
コンクリートの斜線部分をはつり取り、鉄筋15の防錆
処理を行い、さらに間隔を置いて適切な位置にアンカー
ボルト16を打設した後、各アンカーボルト16の位置
に合わせて複合型枠材1Aを用いた組付物を設置し、図
9のごとくアンカーボルト16に雌ネジ付きのコーン部
材17及びFRPプレート18を介してステンレス製ボ
ルト・ナット12により複合型枠材1Aを固定する。な
お、図9のFRPプレート18及びステンレス製ボルト
・ナット12は、接着剤で固着の上耐候性塗料を塗布し
ている。
【0020】図8の幅Wは梁14の底部の幅より5cm
程度大きくし、高さHは、梁底部のはつり取り部の高さ
より10cm程度高くするものとし、その底部及び側部
を構成する複合型枠材1Aは、図6に示すごとく、FR
P製アングル19を介してステンレス製ボルト・ナット
12により工場で予め固定し、ステンレス製ボルト・ナ
ット12の表面には耐候性塗料を塗布しておくものとす
る。場合によっては、図7に示すごとく、ステンレス製
タッピングボルト13によって工事現場で簡単に組み立
てられる。また、図4に示すごとくこの複合型枠材1A
を用いた組付物は、工場で単位長さLを例えば200c
m程度に製作しておき、現場に合わせて必要な数だけ繋
ぐものとし、その際、図4の矢印X、Y方向に左右それ
ぞれの複合型枠材1Aによる組付物をFRP製アングル
19上に沿って接近させ、接続して長さを調整可能と
し、その接続部の底部及び両側面に型枠つなぎ用の補強
板(図示しない)を介して接続することで組み立てる。
【0021】次に、図4に示す複合型枠材1Aを用いた
底部には、ネジ穴付きの注入口補強板20が設けられ、
この複合型枠材1Aの組付物を図8のように梁14の補
修する底部及び側面下部を覆うように取り付けられた状
態で充填材10を充填時に、モルタル注入ホースの先端
ネジ部を上記注入口補強板20のネジ穴にねじ込んで充
填材10を下方から注入するものとし、充填材10の硬
化後はネジ穴に蓋をする。
【0022】また、図5に示すように複合型枠材1Aの
端部内面には端部シール用の炭酸カルシウム発泡板製の
バックアップ材21を取り付けて、これにより充填時に
充填材10の漏洩を防止するようにしており、さらに該
端部外面にも端部補強材22を取り付けている。また、
複合型枠材1Aの各継手部23は、図10に示すごと
く、可撓性のある軟質FRP製の当て板24を接着剤に
て複合型枠材1Aに接着し、ステンレス製タッピングボ
ルト13で接合することで、梁14の形状に合わせるこ
とができる。
【0023】
【実施例】[実施例1]図2に記載の複合型枠材1Bの
実施例として三層構造プラスチックパネル8は、FRP
層5及びFRP層6の各厚みが1mmで、ガラスバルー
ンを含む中間層7が5mmの積層体で、かさ比重は0.
76であり、これを巾900mm×長さ1800mmに
切断した一枚の重さは、8.6kg/枚である。炭酸カ
ルシウム発泡板3(フジ化成工業株式会社製 ロックセ
ルボードNS−120)は、かさ比重0.12であり、
これを厚さ5mm×巾900mm×長さ1800mmに
切断した一枚の重さは1.0kg/枚であり、三層構造
プラスチックパネル8に炭酸カルシウム発泡板3を積層
した複合型枠材1B一枚の重さは9.6kg/枚とな
る。
【0024】また、炭酸カルシウム発泡板3に塗布する
樹脂混入セメントモルタル9の配合は、セメント(高炉
セメントB種)100重量部に対し、水40重量部、珪
砂6号(JIS G 5901)70重量部、アクリル
樹脂(ライオン株式会社製、リポテックスMI−50
0)10重量部として炭酸カルシウム発泡板3に400
g/m2程度を塗布して数日後に充填材10を打設した
ときの、材齢14日の炭酸カルシウム発泡板3と充填材
10との付着強度は、平均12.7kg/cm2(最小
11.5kg/cm2,最大14.4kg/cm2)で
ある。
【0025】[実施例2]図3に記載の複合型枠材1C
の実施例として三層構造プラスチックパネル8は、FR
P層5及びFRP層6の各厚みが1mmで、ガラスバル
ーンを含む中間層7が3mmの積層体であり、FRP製
格子状体は、格子の形状が直径5mmの断面円形のロッ
ドにより正方形に形成されており、その縦横の間隔は縦
方向5cmで横方向5cmのものをエポキシ樹脂接着剤
にて接着して形成した。
【0026】[実施例3]図4において、複合型枠材1
Aは、FRP製板の厚さ5mmのものに、炭酸カルシウ
ム発泡板の厚さ5mmのものをエポキシ樹脂接着剤にて
接着したものを用いた。各部の寸法は、高さHは25c
m、幅Wは85cm、長さLは200cmである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構造物の
表面被覆型枠は、充填材との付着性に優れ、充填材にひ
び割れが発生した場合に、充填材との付着面での剥がれ
が生ぜず、また、FRP製板が破損するのを防止する。
さらに、FRP製板が流木等の衝突によりクラックが入
り遮塩防水機能を失っても、炭酸カルシウム発泡板が海
水の浸入を防止し、コンクリートの塩害を防止できる。
【0028】また、三層構造プラスチックパネルを採用
すれば、型枠の重量を軽くでき運搬や移動の際の取扱い
が容易になることに加えて、型枠施工時の移動や位置合
わせがし易く作業性が向上する。さらに、樹脂混入セメ
ントモルタルを用いることは、充填材との付着強度をよ
り向上させる。
【0029】また、三層構造プラスチックパネルにFR
P製格子状体を接着して用いたものは、軽量で扱い易く
強固な型枠が簡単に製作でき、また充填材との付着力が
より強化され、さらに充填材の補強用として従来使われ
ていた鉄筋に代わる補強筋としての効果も有する。
【0030】また、FRP製板は優れた遮塩防水機能を
有しているが、ゲルコート層を設けることによって耐水
性、耐熱性等の耐候性に優れたものとなる。従来の合板
製型枠による施工ではコンクリート等の充填材硬化後、
型枠解体撤去、遮塩防水塗装が必要であったがそのまま
表面被覆材として使用するため、型枠解体撤去、遮塩防
水塗装といった作業がなくなり作業時間が短縮でき作業
性がよくなる。また、パネル成形時より着色が自由に行
えるので良好な外観が得られ景観にあった色彩を選択で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表面被覆型枠の部材である複合型枠材1Aを
示した概略部分断面図である。
【図2】 表面被覆型枠の部材である複合型枠材1Bに
樹脂セメントモルタルを塗布し充填材を充填した場合の
概略部分断面図である。
【図3】 表面被覆型枠の部材である複合型枠材1Cを
示した概略部分断面図である。
【図4】 表面被覆型枠を形成する補修工事前準備組付
状態を示した分解斜視図である。
【図5】 図4の端部部分拡大斜視図である。
【図6】 コーナー固定アングル部分断面図である。
【図7】 図6と別の方式によるコーナー固定アングル
部分断面図である。
【図8】 梁の補修を行う場合を示す部分断面図であ
る。
【図9】 アンカーボルトに複合型枠材を固定する部分
の断面図である。
【図10】複合型枠同士を接合する継手部分の断面図で
ある。
【符号の説明】
1A,1B,1C 複合型枠材 2 FRP製板 3 炭酸カルシウム発泡板 4 ゲルコート層 5,6 FRP層 7 中間層 8 三層構造プラスチックパネル 9 樹脂混入セメントモルタル層 10 充填材 11 FRP製格子状体 12 ステンレス製ボルト・ナット 13 タッピングボルト 14 梁 15 鉄筋 16 アンカーボルト 17 コーン部材 18 FRPプレート 19 FRP製アングル 20 注入口補強板 21 バックアップ材 22 端部補強材 23 継手部 24 当て板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルコート層を上面に有するFRP製板
    の下面に炭酸カルシウム発泡板を接着した積層体を特徴
    とする構造物の表面被覆型枠。
  2. 【請求項2】 上層及び下層がFRP層で中間層がガラ
    スバルーンを含む樹脂層からなる三層構造プラスチック
    パネルの上層FRP層上表面にゲルコート層を有し、下
    層FRP層側下表面に、炭酸カルシウム発泡板を接着し
    た積層体を特徴とする構造物の表面被覆型枠。
  3. 【請求項3】 前記炭酸カルシウム発泡板の外表下面に
    樹脂混入セメントモルタルを塗布して用いることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の構造物の表面被
    覆型枠。
  4. 【請求項4】 前記樹脂混入セメントモルタルの構成配
    合が、セメント100重量部に対し、水35〜50重量
    部、珪砂50〜80重量部、樹脂5〜20重量部である
    ことを特徴とする請求項3に記載の構造物の表面被覆型
    枠。
  5. 【請求項5】 上層及び下層がFRP層で中間層がガラ
    スバルーンを含む樹脂層からなる三層構造プラスチック
    パネルの上層FRP層上面にゲルコート層を有し、下層
    FRP層側下表面に、FRP製格子状体を接着した積層
    体を特徴とする構造物の表面被覆型枠。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146904A (ja) * 2000-11-09 2002-05-22 Toray Ind Inc コンクリート構造物の補強方法および補強コンクリート構造物
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WO2017182849A1 (en) * 2016-04-22 2017-10-26 Conctex Tile Oü Textile decorated moisture resistant finish plate and method of producing thereof

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