JPH11323650A - 複合ヘルメット - Google Patents

複合ヘルメット

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JPH11323650A
JPH11323650A JP13823498A JP13823498A JPH11323650A JP H11323650 A JPH11323650 A JP H11323650A JP 13823498 A JP13823498 A JP 13823498A JP 13823498 A JP13823498 A JP 13823498A JP H11323650 A JPH11323650 A JP H11323650A
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JP
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helmet
molded article
hollow molded
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composite
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JP13823498A
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English (en)
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Yoshijiro Tate
芳士郎 舘
Takao Ota
隆雄 太田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック又は金属からなるヘルメットに
おいて、耐衝撃性の向上、軽量化、及び良好なる操用性
を得ること。 【解決手段】 プラスチック又は金属からなるヘルメッ
ト本体の外面に、これとほぼ同じ内面形状を有し、外形
がヘルメットの外形に沿うように外形の異なる2種類以
上の角錐を切り取った角錐台を接合一体化した形状から
なる中空の成形物を着脱自在に装着する耐衝撃性の優れ
た複合ヘルメットであり、この中空の成形物としては高
強度繊維強化プラスチック又は金属が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック又は
金属からなるヘルメット本体の外面に、外形がヘルメッ
トの外形に沿うように外形の異なる2種類以上の角錐を
切り取った角錐台を接合一体化した形状の中空成形物を
装着又は固定することにより、外側から高速の飛来物を
受けた場合、この角錐台形状成形物の部分的破壊により
飛来物のエネルギーを吸収し、ヘルメット本体の損傷並
びに内面の凹みを効果的に防止し、高速な飛来物に対し
て良好な耐衝撃性を付与し、かつ軽量化した複合ヘルメ
ットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘルメットは高所から落下する物体又は
飛来する物体に対する耐衝撃体になり得ることは、今日
では公知の事実である。しかし、衝撃力が大きい場合は
ヘルメット単体ではその衝撃力を緩和することは不可能
の場合が多い。また、中空の角錐台形状成形物(スペー
サー)を介してセラミックを固定する場合もあるが、常
時被っていると重く操用性に欠けるきらいがあった。ま
た一旦ヘルメットにスペーサー付きセラミックを固定し
てしまうと後でを取り去ることは困難であり、衝撃力の
大きい落下物や高速の飛来物体の危険性が全くない場合
でも重量の大きいヘルメットを常時被らざるを得なかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、プラスチ
ック又は金属からなるヘルメット本体の外面に、外形が
ヘルメットの外形に沿うように外形の異なる2種類以上
の角錐を切り取った角錐台を接合一体化した形状の中空
成形物を装着する又は固定することにより、強力な衝撃
力を受けた場合でも破壊エネルギーがこの中空成形物を
介してヘルメットに伝わるため、プラスチック又は金属
からなるヘルメット本体への衝撃力を緩和させると共に
ヘルメット内面の膨らみを効果的に防止しうる耐衝撃性
に優れ、かつ軽量化された複合ヘルメットを完成するに
至ったものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラスチック
又は金属からなるヘルメットにおいて、ヘルメット本体
の外面に、中空であり、外形がヘルメットの外形に沿う
ように外形の異なる2種類以上の角錐を切り取った角錐
台を接合一体化した形状からなる成形物(以下、中空成
形物という)を装着又は固定することを特徴とする複合
ヘルメットに関するものである。本発明において、上記
中空成形物は、上下に貫通する中空部を有する成形物で
ある。好ましくはこの中空成形物の内面がヘルメット本
体の外面と同一形状であることを特徴とする複合ヘルメ
ットに関するものである。また、この中空成形物の外形
が、2種類以上の正角錐台を接合一体化した形状である
複合ヘルメットに関するものであり、中空成形物を2個
以上の分割体とし、これらを組み合わせて中空成形物と
した複合ヘルメットに関するものであり、そして、この
中空成形物が同種材質又は異種材質からなる2層以上の
重ね合わせ構造からなる複合ヘルメットに関するもので
ある。好ましくは、このような中空成形物が左右対称形
状である複合ヘルメットに関するものであり、更に、好
ましくは、中空成形物がヘルメット本体に着脱自在に装
着又は固定されてなることを特徴とする複合ヘルメット
に関するものである。
【0005】本発明において用いられるヘルメット本体
は、一般的にヘルメットといわれるものであればどのよ
うなヘルメットでもよいが、好ましくは工事用の安全
帽、乗車用安全帽、学童用安全帽及び耐衝撃用の防刃帽
や防弾帽等である。ヘルメット本体はプラスチック又は
金属からなっている。プラスチックの材質としてはヘル
メットを製造するのに使用される全ての材質が該当する
が、好ましくはABS、ポリカーボネート及びポリエチ
レン等の樹脂単体、その混合物及び2種類以上の複合層
からなっているもの、あるいは樹脂と補強材から構成さ
れているもの、例えばFRP(一般のガラス繊維、ナイ
ロン繊維及びポリエステル繊維強化プラスチック)及び
ACM(先端複合材料、即ち高強度繊維強化プラスチッ
ク)などがある。一方金属としては、材質は特に限定し
ないが、好ましくはチタン、チタン合金、軟鉄、高張力
鋼板、ステンレス、アルミニウム又はジュラルミン等の
単体及び合金、並びにその複合体である。
【0006】上記ACMにおいて、用いられる高強度繊
維としては、引張強度を密度で割った比引張強度が10
×108 cm以上であり、弾性率を密度で割った比弾性
率が2.5×108 cm以上のものである。具体的に
は、高強度ガラス繊維、アラミド繊維、芳香族ポリエス
テル繊維、高強度ポリエチレン繊維、高強度ナイロン繊
維、及びポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール
(通称PBO)繊維等である。一般のガラス繊維、ナイ
ロン繊維及びポリエステル繊維などは該当しない。比引
張強度あるいは比弾性率が前記値以下の繊維を用いた場
合、そのヘルメット本体の耐衝撃性は必ずしも十分では
ない。一方、これら高強度繊維に含浸又はコーティング
する樹脂としては、通常、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニ
ルエステル樹脂及びポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂;
あるいはポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレ
フィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアセテ
ート、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリウレ
タン、熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂及び合成
ゴムなどが使用される。
【0007】ACMを得るには、熱硬化性樹脂の場合、
高強度繊維に熱硬化性樹脂を含浸又はコーティングして
プリプレグを作製し、このプリプレグを複数枚重ね、加
熱加圧する圧縮成形法、あるいはプリプレグを作らない
ハンドレイアップ法などがある。樹脂含有率は5〜80
%(重量%、以下同じ)の範囲が使用可能であるが、通
常5〜50%、優れた耐衝撃性のために好ましくは5〜
30%である。熱可塑性樹脂の場合は、通常高強度繊維
に熱可塑性樹脂の溶液、粉末又はその分散液を含浸又は
コーティングしてプリプレグを作製し、このプリプレグ
を複数枚重ね熱板又は加熱ロールにて加熱加圧する圧縮
成形法等がある。この際、樹脂の含有率は5〜80%
(重量%、以下同じ)の範囲であるが、通常5〜50
%、優れた耐衝撃性のために好ましくは5〜30%であ
る。5%未満ではプリプレグを作ることが困難であり、
80%を越えるとプリプレグを作ることが困難で、かつ
耐衝撃性が低下する。
【0008】一方、前記中空成形物としては、熱硬化性
又は熱可塑性樹脂からなるFRP、ACM又は樹脂単体
からなる成形物あるいは金属であり、表面硬度が高く、
衝撃強度をはじめ機械的強度特性が大きく、耐候性があ
り、且つ軽量であることが望ましい。プラスチックの代
表的なものとしては、熱硬化性樹脂としてフェノール樹
脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
ステル樹脂、ウレタン樹脂等;熱可塑性樹脂としてはポ
リカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の単体又はその複
合体である。FRPやACMに用いられる繊維及び樹脂
としては上記ヘルメット本体に使用されるものが一般的
に使用される。金属としては同様に上記ヘルメット本体
に使用される材質が一般的に使用される。
【0009】本発明の複合ヘルメットにおいて、ヘルメ
ット本体の外面に装着又は固定される中空成形物は、外
形がヘルメットの外形に沿うように外形の異なる2種類
以上の角錐を切り取った角錐台を接合一体化した形状で
ある。かかる形状とすることにより、成形物の外観がヘ
ルメット形状に近似しており、成形物の厚みが比較的均
等になるので、必要な耐衝撃性を確保し、かつ軽量化さ
れる。中空成形物の形状は、その内面をヘルメット本体
の外面と同形状とすることが好ましい。この場合、中空
成形物をヘルメット本体に隙間なく装着することがで
き、従って、複合ヘルメットの耐衝撃性がより向上し、
中空成形物装着時の安定性も良く、操用性が優れたもの
となる。
【0010】また、中空成形物を2個以上に分割してお
き、これらを角錐台形状に組み合わせてヘルメット本体
に装着することが好ましい。この場合、装着しない時に
は、その分割体の体積がコンパクトになり、持ち運びに
便利である。分割体は、通常ヘルメット本体に着脱自在
に装着固定するが、隣接する分割体の接触部は、適宜の
重ね合わせ構造とするのが好ましい。更には、中空成形
物を同種材質又は異種材質からなる2種類以上の重ね合
わせ構造とすることにより、通常、耐衝撃性が向上する
が、例えば、表面に衝撃強度や耐候性の優れたものを使
用し、内側に軽量のものを使用することにより、全体と
して耐衝撃性や耐候性が良好で、軽量の複合ヘルメット
を得ることができる。また、中空成形物を、2種類以上
の中空の角錐台形状からなり、これらの稜線が互いにチ
ドリになるように上下に重ねられた一体構造とすること
も可能である。
【0011】上記の方法で得られた中空成形物をヘルメ
ット本体に固定する方法としては、中空成形物の内面と
ヘルメット本体の表面とを、中空成形物に用いられた樹
脂そのもの、あるいは合成ゴム系やエポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂等の接着剤又は両面テープ等の粘着剤で接着す
る方法、あるいはマジックテープを中空成形物の内面と
ヘルメット本体の表面とに貼りつけておき両者を固定す
る方法が望ましいが、場合によってはボルトやリベット
等による機械的な接合も可能である。また、着脱を最も
簡単に行うには単に嵌合させるか、あるいは中空成形物
とヘルメット本体にマグネットやマジックテープを固定
し接合する等の方法である。
【0012】この様にして得られた複合ヘルメットは、
例えば大きな衝撃力の物体や高速な飛来物が衝突した
際、まず中空成形物が破壊し、急速にエネルギーを失っ
た衝突物体と中空成形物の破片とがヘルメット本体に到
達するためヘルメット本体への直接の衝撃は少なく、衝
撃によるヘルメット内面への膨らみも少なく、頭部の損
傷をほとんどなくすることが可能である。更には、中空
成形物をヘルメット本体に着脱自在に被着する事が可能
なため、必要時には装着し、不必要時には取り外すこと
により頭部へ加わる荷重の負担を軽減し、使用時の操用
性を大きく改良することができる。更に、中空成形物を
左右対称にすることにより、ヘルメットに装着した場合
のバランスをよくすることができるため、機能上、操用
性上重要なことである。
【0013】以下、本発明の複合ヘルメットの具体例を
図面にて説明する。図1は、ヘルメット本体に、外形が
ヘルメットの外形に沿うように外形の異なる2種類の角
錐を切り取った正8角錐台を接合一体化した形状の中空
成形物を装着した場合を示し、1はヘルメット本体、2
は中空成形物である。図2は、2分割された異種材質か
らなる分割体を組み合わせて図1と同形状の中空成形物
とし、ヘルメット本体に固定した場合であり、1はヘル
メット本体、3,4は中空成形物の分割体である。図3
は、2種類の異種材質からなる4分割された分割体を組
み合わせて図1と同形状の中空成形物とし、ヘルメット
本体に固定した場合であり、1はヘルメット本体、5、
6はそれぞれ2分割された中空成形物の分割体である。
【0014】図4は、異種材質からなる2種類の中空成
形物を2重に重ね合わせて図1と同形状の中空成形物と
し、ヘルメット本体に装着した場合を示し、1はヘルメ
ット本体、8,9はそれぞれ中空成形物である。図5
は、2種類の多角錐台形状の中空成形物をこれらの稜線
が互いにチドリになるように上下に積み重ねて一体とし
た中空成形物をヘルメット本体に装着した場合であり、
1はヘルメット本体、9,10はそれぞれ中空成形物で
ある。図6は、外形の異なる3種類の角錐台を接合一体
化した中空成形物をヘルメット本体に装着した場合であ
り、1はヘルメット本体、11は中空成形物である。な
お、これらの例において、中空成形物をヘルメット本体
に隙間なく装着するために、中空成形物の内面はヘルメ
ット本体の外面と同形状としている。
【0015】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の複合ヘルメットは、高所から落下する物体あるいは
高速に飛来する物体に対して優れた耐衝撃性を有してい
ると共に、中空成形物を着脱自在とすることにより操用
性を良好にすることができる。更に、ヘルメット本体の
外面に装着又は固定される中空成形物は、外形がヘルメ
ットの外形に沿うように外形の異なる2種類以上の角錐
を切り取った角錐台を接合一体化した形状であるので、
この成形物の外観がヘルメット形状に近似しており、成
形物の厚みが比較的均等になることから、複合ヘルメッ
トを軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヘルメット本体に、外形がヘルメットの外形
に沿うように外形の異なる2種類の角錐を切り取った正
8角錐台を接合一体化した形状の中空成形物を装着した
場合であり、(a)は側面図、(b)はA−A断面、
(c)は平面図である。
【図2】 2分割された異種材質からなる分割体を組み
合わせて図1と同形状の中空成形物とし、ヘルメット本
体に固定した場合であり、(a)は側面図、(b)はA
−A断面、(c)は平面図である。
【図3】 2種類の異種材質からなる4分割された分割
体を組み合わせて図1と同形状の中空成形物とし、ヘル
メット本体に固定した場合であり、(a)は側面図、
(b)はA−A断面図、(c)は平面図である。
【図4】 異種材質からなる2種類の中空成形物を2重
に重ね合わせて図1と同形状の中空成形物とし、ヘルメ
ット本体に装着した場合を示し、(a)は側面図、
(b)はA−A断面図、(c)は平面図である。
【図5】 2種類の多角錐台形状の中空成形物をこれら
の稜線が互いにチドリになるように上下に積み重ねて一
体とした中空成形物をヘルメット本体に装着した場合で
あり、(a)は側面図、(b)はA−A断面図である。
【図6】 外形の異なる3種類の角錐台を接合一体化し
た中空成形物をヘルメット本体に装着した場合であり、
(a)は側面図、(b)はA−A断面図である。
【符号の説明】
1 ヘルメット本体 2 中空成形物 3,4,5,6 中空成形物の分割体 7、8,9,10,11 中空成形物

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック又は金属からなるヘルメッ
    トにおいて、ヘルメット本体の外面に、中空であり、外
    形がヘルメットの外形に沿うように外形の異なる2種類
    以上の角錐を切り取った角錐台を接合一体化した形状か
    らなる成形物を装着又は固定することを特徴とする複合
    ヘルメット。
  2. 【請求項2】 成形物の内面がヘルメット本体の外面と
    同形状である請求項1記載の複合ヘルメット。
  3. 【請求項3】 成形物の外形が、2種類以上の正角錐台
    を接合一体化した形状である請求項1又は2記載の複合
    ヘルメット。
  4. 【請求項4】 成形物が2個以上に分割された分割体を
    組み合わせたものである請求項1,2又は3記載の複合
    ヘルメット。
  5. 【請求項5】 成形物が同種材質又は異種材質からなる
    2層以上の重ね合わせ構造からなる請求項1,2,3又
    は4記載の複合ヘルメット。
  6. 【請求項6】 成形物が左右対称形状である請求項1,
    2,3,4又は5記載の複合ヘルメット。
  7. 【請求項7】 成形物がヘルメット本体に着脱自在に装
    着又は固定されてなる請求項1,2、3,4,5又は6
    記載の複合ヘルメット。
JP13823498A 1997-12-18 1998-05-20 複合ヘルメット Pending JPH11323650A (ja)

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