JPH11322764A - ケイ素含有環状化合物、その製造方法および電界発光素子 - Google Patents

ケイ素含有環状化合物、その製造方法および電界発光素子

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JPH11322764A
JPH11322764A JP11061079A JP6107999A JPH11322764A JP H11322764 A JPH11322764 A JP H11322764A JP 11061079 A JP11061079 A JP 11061079A JP 6107999 A JP6107999 A JP 6107999A JP H11322764 A JPH11322764 A JP H11322764A
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孝也 三瀬
Takeshi Umemiya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二重結合を有する新しいケイ素含有環状化合
物、その効率よい製造方法、および優れた電子輸送物質
を含有する電界発光素子を提供すること。 【解決手段】エキソ二重結合または環中にトランス二重
結合を有するケイ素含有環状化合物;Ru−H結合また
はRu−Si結合を有するか、反応系中でRu−H結合
またはRu−Si結合を形成するルテニウム含有化合物
の存在下で、ビニルシリル基からなる末端を2つ以上有
する化合物を環化させることを特徴とするケイ素含有環
状化合物の製造方法;アリール基またはヘテロアリール
基を含みエキソ二重結合を有するケイ素含有環状化合物
を電子輸送物質として含有する電界発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニルシリル基か
らなる末端を2つ以上有する化合物(以下「ビニルシリ
ル末端化合物」という)をルテニウム触媒の存在下で環
化することによって、ケイ素含有環状化合物を製造する
方法に関する。また、本発明は、該反応で生成するエキ
ソ二重結合を有するケイ素含有環状化合物および環中に
トランス二重結合を有するケイ素含有環状化合物に関す
る。さらに、本発明は、低電圧で高輝度の発光が可能な
電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】二重結合を有する化合物をルテニウム触
媒の存在下で反応させる研究が、これまでに幾つか行わ
れている。そのうちの1つとして、二重結合を両末端に
有する化合物(α,ω−ジエン)の閉環メタセシスが知
られている。閉環メタセシスは、ルテニウムカルベン錯
体などのメタセシス触媒を用いることによって進行する
ものであり、環状アルケンとエチレンが生成する。この
反応は平衡反応であるが、発生するエチレンが気体とし
て反応系から除去されるため、結果として環状アルケン
が生成する。
【0003】しかしながらこの反応は、出発物質である
α,ω−ジエン同士が重合する鎖状ジエンメタセシス重
合(ADMET)や、生成物質である環状アルケンが重
合する開環メタセシス(ROM)との競争反応である。
このため、環状ジエンを収率よく調製するためには、閉
環メタセシスを高希釈条件下で行わなければならないと
いう問題がある(総説として、有機合成化学協会誌55
巻12号37〜49頁)。
【0004】一方、ルテニウムヒドリド触媒を用いたビ
ニルシランの二量化に関する研究報告もなされている
(Y.Wakatsuki,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1991,703;
B.Marciniec,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1995,203)。
この研究報告によると、ビニルシランからトランス−
1,2−ビスシリルエチレンと1,1−ビスシリルエチ
レンとの等量混合物が得られることが確認されている。
しかしながら、いずれかの生成物を選択的に生成する反
応はいまだ開発されるに至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、ビ
ニルシリル末端化合物を出発物質として選択し、該化合
物から特定の構造を有するケイ素含有環状化合物を、高
希釈せずに高収率で製造し得る方法を提供することを解
決すべき課題とした。また、本発明は、ケイ素化合物の
合成中間体およびエレクトロルミネッセンス(EL)素
子の電子輸送物質として有用な化合物を提供することを
解決すべき課題とした。さらに本発明は、電子輸送能が
高い化合物を電子輸送層に含有する電界発光素子を提供
することも解決すべき課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、特定のル
テニウム含有化合物の存在下でビニルシリル末端化合物
を環化させることによって、エキソ二重結合を有する環
状化合物またはトランス二重結合を有する環状化合物を
高収率で得ることができることを見出し、本発明を提供
するに至った。
【0007】すなわち、本発明の第1の側面によると、
Ru−H結合またはRu−Si結合を有するか、反応系
中でRu−H結合またはRu−Si結合を形成するルテ
ニウム含有化合物の存在下で、ビニルシリル基からなる
末端を2つ以上有する化合物を環化させることを特徴と
するケイ素含有環状化合物の製造方法が提供される。
【0008】好ましい実施態様として、一般式(1):
【化5】 (上式において、Rは( )内の基をa個有するアルキ
ル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルアリー
ル基またはアルキルヘテロアリール基であって、−Si
56−または−SiR56−O−を含んでいてもよ
く、R1、R2、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子
またはアルキル基であり、前記アルキル基、前記アリー
ル基、前記ヘテロアリール基、前記アルキルアリール基
および前記アルキルヘテロアリール基は非反応性基で置
換されていてもよく、前記アルキル基、前記アルキルア
リール基および前記アルキルヘテロアリール基のアルキ
ル部分の単結合は二重結合または三重結合で置換されて
いてもよく、aは2〜20の整数である)で表される化
合物を、ルテニウム含有化合物の存在下で環化させるこ
とを特徴とするエキソ二重結合かトランス二重結合の少
なくとも一方を有するケイ素含有環状化合物の製造方法
が提供される。
【0009】本発明の第2の側面によると、一般式
(2):
【化6】 (上式において、Rは左側の[ ]内の基をm個および
右側の[ ]内の基をn個有するアルキル基、アリール
基、ヘテロアリール基、アルキルアリール基またはアル
キルヘテロアリール基であって、−SiR56−、−S
iR56−O−またはビニルシリル基を含んでいてもよ
く、一般式(2)の左側の環を形成している2つのケイ
素原子を結ぶR経由の最短の鎖長は6原子以下であり、
一般式(2)の右側の環を形成している2つのケイ素原
子を結ぶR経由の最短の鎖長は7原子以上であり、R1
〜R6およびR11〜R14はそれぞれ独立に水素原子また
はアルキル基であり、前記アルキル基、前記アリール
基、前記ヘテロアリール基、前記アルキルアリール基お
よび前記アルキルヘテロアリール基は非反応性基で置換
されていてもよく、前記アルキル基、前記アルキルアリ
ール基および前記アルキルヘテロアリール基のアルキル
部分の単結合は二重結合または三重結合で置換されてい
てもよく、mおよびnはそれぞれ独立に0〜10の整数
であるが両方とも0になることはない。ただし、Rがメ
チレン基、エチレン基またはプロピレン基であって、R
1〜R4がメチル基であり、mが1、nが0である場合を
除く)で表される化合物が提供される。
【0010】好ましい実施態様として、nが0であっ
て、Rがアリール基またはヘテロアリール基(前記アリ
ール基および前記ヘテロアリール基はアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基またはジアリールアミノ基で置
換されていてもよい)である化合物を挙げることができ
る。
【0011】さらに本発明の第3の側面によると、nが
0であって、Rがアリール基またはヘテロアリール基
(前記アリール基および前記ヘテロアリール基はアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基またはジアリールア
ミノ基で置換されていてもよい)である一般式(2)の
ケイ素含有環状化合物を含有する電界発光素子が提供さ
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下において、本発明を具体的に
説明する。本発明の第1の側面により提供される製造方
法では、Ru−H結合またはRu−Si結合を有する
か、反応系中でRu−H結合またはRu−Si結合を形
成するルテニウム含有化合物の存在下で反応を行う。こ
のようなルテニウム含有化合物の存在下でビニルシリル
末端化合物の環化反応を行うことによって、特定のケイ
素含有環状化合物が高収率で得られる。
【0013】本発明で使用しうるルテニウム含有化合物
は、Ru−H結合またはRu−Si結合の少なくとも一
方を分子中に有する化合物と、これらの結合を分子中に
有しなくても、ビニルシリル末端化合物を環化させる反
応系中でRu−H結合またはRu−Si結合の少なくと
も一方を形成する化合物である。
【0014】後者の例として、分解等によって活性金属
を生成し、反応系中の基質または溶媒から水素原子を引
き抜いてRu−H結合を形成する化合物を挙げることが
できる。また、Ru/C、Ru/SiO2、Ru/Al2
3等の粉末を担体に付着させた化合物も、反応系中で
水素やシラン類と接触させれば表面にRu−H結合やR
u−Si結合を形成しうるため使用することができる。
さらに、Grubbsの錯体として知られるルテニウム
含有化合物も、反応系の温度をコントロールすることに
よってRu−HないしRu−Siが形成しうると考えら
れるため、そのような条件下において使用することがで
きる。
【0015】いかなる理論にも拘泥するものではない
が、本発明の環化反応ではこのようなRu−HないしR
u−Si結合を有するRu含有化合物が触媒活性種また
はその前駆体として作用するものと考えられる。したが
って、本発明の環化反応は従来から知られている閉環メ
タセシスとは異なる機構で進行する新しいタイプの反応
である。
【0016】本発明の環化反応に有効に使用することが
できるルテニウム含有化合物として、以下の一般式で表
される化合物を例示することができる。
【化7】 RuX(CO)(PR1 32(SiR2 3) RuX(CO)H(PR1 33 RuX(CO)H(PR1 32 RuX(CO)2(PR1 32 Ru(CO)H(OCOR3)(PR1 32 および RuH(OCOR3)(PR1 32
【0017】上式において、Xは、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子または沃素原子である。R1はアルキル
基、アリル基、アリール基、アルキルアリール基、アル
キレン基、アルコキシ基またはアリールオキシ基であ
る。R2はアルキル基、アリル基、アリール基、アルキ
ルアリール基またはアルキレン基である。R3は水素原
子、アルキル基、アリル基、アリール基、アルキルアリ
ール基またはアルキレン基である。なお、分子中の複数
のR1およびR2は互いに同一であっても異なっていても
よい。また、(PR1 32が(R1 2P−PR1 2)に置換
している化合物も使用できる。
【0018】好ましいルテニウム含有化合物として、以
下の構造を有する化合物を例示することができる。
【化8】 RuCl(CO)(PPh32(SiMe24) RuCl(CO)H(PPh33 RuCl(CO)H(PPh32(PMe3) RuCl(CO)H(PiPr32 RuCl(CO)2H(PPh32 Ru(CO)H(OCOCH3)(PPh32 RuH(OCOH)(PPh33 Ru(CO)H(PPh33 RuCl(CO)H(Ph2PCH2CH2PPh2)(P
Ph3) および RuCl(CO)H(Ph2PCH2PPh2)(PP
3) 上式において、Phはフェニル基であり、Meはメチル
基であり、iPrはイソプロピル基であり、R4はメチル
基またはエトキシ基である。
【0019】これらのルテニウム含有化合物は、それぞ
れの特性に応じて適宜使い分けることが好ましい。例え
ば、ルテニウム含有化合物としてRuHCl(CO)
(PPh33を使用して反応を行えば、反応後に得られ
る反応混合物から目的生成物を分離しやすいという利点
がある。一方、RuHCl(CO)(PiPr32は活
性が高いため、迅速に環化反応が進行する利点がある。
本発明の環化反応では、上記のルテニウム含有化合物を
単独または組み合わせて使用することができる。また、
本発明で使用するルテニウム含有化合物は、いずれの製
法によって調製したものであってもよい。
【0020】本発明の反応によって環化させるビニルシ
リル末端化合物は、ビニルシリル基からなる末端を少な
くとも2つ有していて、環化反応を過度に阻害する官能
基を有していないものであれば、その構造は特に制限さ
れない。したがって、ビニルシリル基同士を結ぶ結合基
の種類や原子数、ケイ素原子に結合している官能基およ
びその原子数は特に制限されない。また、1分子中に存
在する複数のビニルシリル基は、同一であっても互いに
異なっていてもよい。
【0021】本発明の製造方法の好ましい実施態様で
は、上記一般式(1)に存在するビニルシリル基中のケ
イ素原子のうち、本製造方法によって同一の環を形成し
うる2つのケイ素原子を結ぶ最短の鎖長が6原子以下で
ある化合物を用いる。このようなビニルシリル末端化合
物を反応させると、エキソ二重結合を有するケイ素含有
環状化合物が高収率で得られる。このとき、環中にトラ
ンス二重結合を有するケイ素含有環状化合物、ビニルシ
リル末端化合物や目的生成物の重合体は、ほとんど副生
しない。このため、目的とするエキソ二重結合を有する
ケイ素含有環状化合物を簡単に単離することができる。
【0022】一般式(1)のRが採り得るアルキル基
は、同一の環を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ鎖長
が6原子以下であり、全体の炭素数は一般に2〜20、
好ましくは2〜15である。また、アリール基は同一の
環を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ鎖長が6原子以
下であり、全体の炭素数は一般に6〜30、好ましくは
6〜18である。さらに、アルキルアリール基は同一の
環を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ鎖長が6原子以
下であり、アルキル部分とアリール部分がそれぞれケイ
素原子に結合する構造を有する。全体の炭素数は一般に
8〜34、好ましくは8〜22である。Rが採り得るア
ルキル基、アリール基、アルキルアリール基には、1つ
以上の−SiR56−および/または1つ以上の−Si
56−O−が含まれていてもよい。2つ以上含まれて
いる場合は、R5およびR6 はそれぞれ同じであっても
異なっていてもよい。また、一般式(1)において、R
1とR2はそれぞれa個ずつ存在するが、それらはすべて
同一であっても異なっていてもよい。R1、R2、R5
6が採り得るアルキル基の炭素数は一般に1〜10、
好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3である。
【0023】アルキル基の具体例として、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基およびシクロヘキシル基を挙げることができ
る。これらのアルキル基の1以上の単結合は、二重結合
または三重結合で置換されていてもよい。アリール基と
して、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナ
ントリル基を挙げることができる。( )内の基を2、
4、6または8個有するアリール基の具体例として1,
2−フェニレン基、、1,2,4,5−フェニレン基、
1,2,3,4−フェニレン基、1,2,3,4,5,
6−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナ
フチレン基、1,3−ナフチレン基、1,8−ナフチレ
ン基、1,2,3,4−ナフチレン基、1,2,4,5
−ナフチレン基、1,2,5,6−ナフチレン基、1,
2,6,7−ナフチレン基、1,2,7,8−ナフチレ
ン基、2,3,4,5−ナフチレン基、2,3,6,7
−ナフチレン基、1,2,3,8−ナフチレン基、1,
2,3,4,5,6−ナフチレン基、1,2,3,4,
6,7−ナフチレン基、1,2,3,4,5,8−ナフ
チレン基、1,2,3,4,7,8−ナフチレン基、
1,3,4,6,7,8−ナフチレン基および1,2,
3,4,5,6,7,8−ナフチレン基、1,2−アン
トリレン基、2,3−アントリレン基、1,9−アント
リレン基、1,2−フェナントリレン基、2,3−フェ
ナントリレン基、3,4−フェナントリレン基および
1,10−フェナントリレン基等を挙げることができ
る。さらに、アルキルアリール基の具体例として、トリ
ル基、キシリル基およびスチリル基を挙げることができ
る。−SiR56−の具体例として−Si(CH3
2−、−Si(CH3)(C25)−、−Si(C25
2−を挙げることができる。−SiR 56−O−の−S
iR56−部分の具体例としても、これらと同じものを
挙げることができる。
【0024】RおよびR1、R2、R5、R6が採り得るア
ルキル基、アリール基、アルキルアリール基およびアル
キル基は非反応性基で置換されていてもよい。本明細書
において「非反応性基」とは、本発明の環化反応条件下
で反応しない置換基および環化反応を過度に阻害しない
置換基を意味する。そのような置換基として、アルキル
基、アルコキシ基およびアリール基を例示することがで
きる。
【0025】本発明の製造方法の別の好ましい実施態様
では、ビニルシリル末端化合物として、上記一般式
(1)に存在するビニルシリル基中のケイ素原子のう
ち、本製造方法によって同一の環を形成しうる2つのケ
イ素原子を結ぶ最短の鎖長が7原子以上である化合物を
用いる。このようなビニルシリル末端化合物を反応させ
ると、環中にトランス二重結合を有するケイ素含有環状
化合物が高収率で得られる。このとき、エキソ二重結合
を有するケイ素含有環状化合物、ビニルシリル末端化合
物や目的生成物が重合した重合体は、ほとんど副生しな
い。このため、目的とする環中にトランス二重結合を有
するケイ素含有環状化合物を簡単に単離することができ
る。
【0026】一般式(1)のRが採り得るアルキル基
は、同一の環を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ鎖長
が7原子以上であり、全体の炭素数は一般に7〜30、
好ましくは7〜15である。また、アルキルアリール基
は同一の環を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ鎖長が
7原子以上で、全体の炭素数は一般に11〜50、好ま
しくは11〜25である。アルキル基の1以上の単結合
は、二重結合または三重結合で置換されていてもよい。
また、アルキル基およびアルキルアリール基は非反応性
基で置換されていてもよい。非反応性基、−SiR56
−および−SiR 56−O−の具体例、およびR1
2、R5、R6が採り得るアルキル基は上記と同一であ
る。また、a個ずつ存在するR1およびR2、複数個存在
するときのR5およびR6はそれぞれ同一であっても異な
っていてもよい。
【0027】本発明の製造方法におけるルテニウム含有
化合物の使用量は、ビニルシリル末端化合物100モル
に対して通常は0.01〜10モルの範囲内にする。好
ましい使用量は、ビニルシリル末端化合物100モルに
対して、0.1〜5モルの範囲内である。環化反応の反
応温度は、通常30〜180℃に設定し、好ましくは6
0〜140℃に設定する。反応時間は反応条件によって
異なるが、通常は1〜48時間とする。
【0028】反応時に使用する溶媒は不活性溶媒の中か
ら適宜選択する。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチル
エーテル、塩化メチレン、ジオキサン、アセトニトリル
を挙げることができる。反応生成物の精製は、当業者に
公知の手段を用いることによって行う。通常は、蒸留、
カラムクロマトグラフィー、再結晶などにより目的生成
物を単離する。本発明の製造方法の具体的条件について
は、後述する実施例を参考にして適宜決定することがで
きる。
【0029】本発明の第2の側面により提供される化合
物は、本発明の製造方法によって製造することができる
化合物である。該化合物は上記一般式(2)で表される
構造を有する。同一の環を形成しうる2つのケイ素原子
を結ぶ鎖長が6原子以下である構造部分は、本発明の製
造方法にしたがって環化すると一般式(2)の左側に示
すエキソ二重結合を有する環状構造になる。また、同一
の環を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ鎖長が7原子
以上である構造部分は、本発明の製造方法にしたがって
環化すると一般式(2)の右側に示すトランス二重結合
を有する環状構造になる。本発明の製造方法によれば、
エキソ二重結合のみを有するケイ素含有環状化合物を合
成することもできるし、トランス二重結合のみを有する
ケイ素含有環状化合物を合成することもできる。また、
エキソ二重結合とトランス二重結合をともに有するケイ
素含有環状化合物も合成することができる。これらの化
合物はすべて本発明の範囲内に包含される。一般式
(2)のRが採り得る基および具体例は一般式(1)の
Rと同じであり、一般式(2)のR1〜R4およびR11
14が採り得る基および具体例は一般式(1)のR1
よびR2と同じであり、一般式(2)のR5およびR6
採り得る基および具体例は一般式(1)のR5およびR6
と同じである。
【0030】これらの化合物は、様々なケイ素化合物の
合成中間体として有用である。また、特に一般式(2)
で表される化合物のうち、nが0であって、Rがアリー
ル基またはヘテロアリール基であるものは、電子を受け
取りやすい性質を有している。このため、該化合物は、
このような性質を利用したエレクトロルミネッセンス素
子などの電子素子に有効に利用される。Rがとりうるア
リール基およびヘテロアリール基は縮合環からなるもの
であってもよく、各環の水素原子はアルキル基、アリー
ル基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロアリール基
またはジアリールアミノ基で置換されていてもよい。具
体的には、Rとして、フェニル基、ナフチル基、アント
リル基、フェナントリル基を挙げることができ、具体的
には上記の一般式(1)のアリール基として例示したも
の、およびこれらの骨格の炭素原子の一部がヘテロ原子
で置換されたものを例示することができる。これらの環
の水素原子の置換基として、フェニル基、ナフチル基、
メチル基、エチル基、アリル基、ジフェニルアミノ基、
2−チエニル基、3−チエニル基を例示することができ
る。
【0031】本発明の第3の側面によれば、nが0であ
って、Rがアリール基またはヘテロアリール基である一
般式(2)の化合物を電子輸送層に含有する電界発光素
子が提供される。電子輸送物質として有用であることが
知られている化合物は極めて限られているため、本発明
の電界発光素子は新しい電子輸送物質を含む素子として
広範囲に応用されることが期待される。
【0032】本発明の電界発光素子は、少なくとも陽
極、陰極、電子輸送層および発光層を含む。この他にさ
らに正孔輸送層を有していてもよいが、発光層が正孔輸
送性を有している場合には設けなくてもよい。電界発光
素子のセル構成としては、例えば陽極/正孔輸送性発光
層/電子輸送層/陰極であるものや、陽極/正孔輸送層
/発光層/電子輸送層/陰極であるものを例示すること
ができるが、これ以外の構成をとることもできる。本発
明の電界発光素子は、ガラス、石英、プラスチック等の
基板に支持して使用するのが一般的である。
【0033】電界発光素子の陽極用電極物質には、通常
は仕事関数が4eV以上の電気伝導性材料を用いる。例
えば、Au、CuI、ITO、ZnO、SnO2などを
使用することができる。電界発光素子の陰極用電極物質
には、通常は仕事関数が4eV以下の電気伝導性材料を
用いる。例えば、インジウム、ナトリウム/カリウム合
金、リチウム、マグネシウム、マグネシウム/銅合金、
アルミニウム/酸化アルミニウムなどを使用することが
できる。これらの陽極用電極物質および陰極用電極物質
は基板上に蒸着やスパッタリング等によって適用するこ
とができる。電極物質の膜厚は、0.01〜1μmの範
囲内にするのが一般的である。
【0034】電子輸送層には、陰極から注入された電子
を発光層に伝達する電子輸送物質としてnが0であっ
て、Rがアリール基またはヘテロアリール基である一般
式(2)の化合物を使用する。ただし、電子輸送層に
は、アントラキノジメタン誘導体、フルオレニリデンメ
タン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランオキ
シド誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体などの電子
輸送物質を併用しても構わない。
【0035】また、正孔輸送層を設ける場合は、陽極か
ら注入された正孔を発光層に伝達する正孔輸送層物質を
使用する。正孔輸送物質には、光導電材料の正孔電荷輸
送物質として通常使用されているものであれば、その種
類は制限されない。例えば、芳香族3級アミン、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾール誘導
体などを使用することができる。
【0036】発光層には、固体状態で蛍光を有し、少な
くとも正孔または電子のキャリヤーを注入、移動するこ
とができる有機半導体を使用する。例えば、多環芳香族
化合物、ヘテロ環式化合物などを使用することができ
る。電子輸送層、正孔輸送層および発光層は、それぞれ
蒸着、キャスト、スピンコート等により厚さ0.001
〜5μmに形成させることができる。本発明の電界発光
素子は、他の電界発光素子と組み合わせることによっ
て、様々な用途に応用することが可能である。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操
作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更する
ことができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す
具体例に制限されるものではない。
【0038】(実施例1)
【化9】 還流冷却器を備えた200mlガラス製反応容器中に、
アルゴン気流下でRuHCl(CO)(PPh33
75mg(0.4mmol)、1,2−ビス(ビニルジ
メチルシリル)ベンゼン2.70g(11.0mmo
l)およびトルエン100mlを入れ、80℃で24時
間加熱攪拌した。反応後の反応液をGLC分析したとこ
ろ、目的生成物の収率は87%であった。反応液から溶
媒を留去し、減圧蒸留することによって目的生成物1.
662gを得た(沸点64〜68℃/2mmHg、収率
69%)。1 H NMR(CDCl3/TMS)δ0.28(s,12H), 6.53(s,2H), 7.35
(m,2H), 7.57(m,2H)13 C NMR(CDCl3/TMS)δ0.0, 129.72, 133.44, 140.88, 1
50.40, 154.2513 C DEPT:エキソ二重結合確認 得られた目的生成物のCVを、CV測定器(扶桑製作所
製HECS312B)を用いて測定したところ、還元側
が−2.35Vであった。
【0039】(実施例2)
【化10】 還流冷却器を備えた200mlガラス製反応容器中に、
アルゴン気流下でRuHCl(CO)(PPh33
90mg(0.2mmol)、1,4−ビス(ビニルジ
メチルシリル)ブタン4.80g(21.1mmol)
およびトルエン100mlを入れ、80℃で25時間加
熱攪拌した。反応後の反応液をGLC分析したところ、
目的生成物の収率は97%であった。1 H NMR(CDCl3/TMS)δ0.05(s,4H), 0.68(m,4H), 1.62(m,
4H), 6.28(s,2H)13 C NMR(CDCl3/TMS)δ-1.97, 15.69, 25.30, 139.37, 1
55.3613 C DEPT:エキソ二重結合確認
【0040】(実施例3)
【化11】 還流冷却器を備えた200mlガラス製反応容器中に、
アルゴン気流下でRuHCl(CO)(PiPr32
97mg(0.4mmol)、1,2−ビス(ビニルジ
メチルシリル)エタン3.93g(19.8mmol)
およびテトラヒドロフラン120mlを入れ、60℃で
24時間加熱攪拌した。反応後の反応液をGLC分析し
たところ、目的生成物の収率は83%であった。1 H NMR(CDCl3/TMS)δ0.07(s,12H), 0.75(s,4H), 6.37
(m,2H)13 C NMR(CDCl3/TMS)δ-2.26, 9.53, 138.35, 156.4813 C DEPT:エキソ二重結合確認
【0041】(実施例4)
【化12】 40mlガラス製試験管中に、アルゴン気流下でRuH
Cl(CO)(PPh 33 19mg(0.020mm
ol)、テトラキス(ジメチルビニルシロキシメチル)
メタン0.40g(0.85mmol)およびテトラヒ
ドロフラン4mlを入れ、上部を封じた後、100℃で
15時間加熱した。反応液から溶媒を留去し、カラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル)により目的生成物0.
26gを得た(収率75%)。1 H NMR(CDCl3/TMS)δ0.21(s,24H), 3.49(s,8H), 6.33
(s,4H)13 C NMR(CDCl3/TMS)δ-1.58, 47.46, 60.32, 142.82, 1
54.2013 C DEPT:エキソ二重結合確認
【0042】(実施例5)
【化13】 還流冷却器を備えた200mlガラス製反応容器中に、
アルゴン気流下でRuHCl(CO)(PiPr32
94mg(0.4mmol、1,10−ビス(ビニルジ
メチルシリル)デカン3.41g(11.0mmol)
およびトルエン100mlを入れ、110℃で42時間
加熱攪拌した。反応液から溶媒を留去し、カラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル)により目的生成物2.35
gを得た(収率76%)。1 H NMR(CDCl3/TMS)δ0.03(s,12H), 0.53(mbs,4H), 1.25
(mbs,16H), 6.55(bs,2H)13 C NMR(CDCl3/TMS)δ-3.30, 15.42, 23.92, 29.45, 2
9.74, 33.62, 150.3513 C DEPT:トランス二重結合確認
【0043】(実施例6)
【化14】 還流冷却器を備えた200mlガラス製反応容器中に、
アルゴン気流下でRuHCl(CO)(PiPr32
7.2mg(0.056mmol)、1,2,4,5−
テトラキス(ビニルジメチルシリル)ベンゼン0.55
g(1.3mmol)およびトルエン15mlを入れ、
80℃で15時間加熱攪拌した。反応液より溶媒を留去
し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により目
的生成物である白色固体0.27gを得た(収率62
%)1 H NMR(CDCl3/TMS)δ0.32(s,24H),6.55(s,4H),7.82(s,2
H) 得られた目的生成物のCVを、CV測定器を用いて測定
したところ、還元側が−3.06Vであった。
【0044】
【発明の効果】本発明の製造方法を用いれば、ビニルシ
リル末端化合物からエキソ二重結合またはトランス二重
結合を有するケイ素含有環状化合物を効率よく製造する
ことができる。生成物であるケイ素含有環状化合物は、
ケイ素化合物の合成中間体として有用であり、特に芳香
環またはヘテロ芳香環を含みエキソ二重結合を有する化
合物は電界発光素子の材料として利用し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05B 33/22 H05B 33/22 B // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ru−H結合またはRu−Si結合を有す
    るか、反応系中でRu−H結合またはRu−Si結合を
    形成するルテニウム含有化合物の存在下で、ビニルシリ
    ル基からなる末端を2つ以上有する化合物を環化させる
    ことを特徴とするケイ素含有環状化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ルテニウム含有化合物が、下記一般
    式: 【化1】 RuX(CO)(PR1 32(SiR2 3) RuX(CO)H(PR1 33 RuX(CO)H(PR1 32 RuX(CO)2(PR1 32 Ru(CO)H(OCOR3)(PR1 32 および RuH(OCOR3)(PR1 32 (上式において、Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原
    子または沃素原子であり、R1はアルキル基、アリル
    基、アリール基、アルキルアリール基、アルキレン基、
    アルコキシ基またはアリールオキシ基であり、R2はア
    ルキル基、アリル基、アリール基、アルキルアリール基
    またはアルキレン基であり、R3は水素原子、アルキル
    基、アリル基、アリール基、アルキルアリール基または
    アルキレン基であり、分子中の複数のR1およびR2は互
    いに同一であっても異なっていてもよく、(PR1 32
    は(R1 2P−PR1 2)に置換しうる)で表される構造を
    有する化合物群から選択されることを特徴とする請求項
    1の製造方法。
  3. 【請求項3】前記ルテニウム含有化合物が、下記一般
    式: 【化2】 RuCl(CO)(PPh32(SiMe24) RuCl(CO)H(PPh33 RuCl(CO)H(PPh32(PMe3) RuCl(CO)H(PiPr32 RuCl(CO)2H(PPh32 Ru(CO)H(OCOCH3)(PPh32 RuH(OCOH)(PPh33 Ru(CO)H(PPh33 RuCl(CO)H(Ph2PCH2CH2PPh2)(P
    Ph3) および RuCl(CO)H(Ph2PCH2PPh2)(PP
    3) (上式において、Phはフェニル基であり、Meはメチ
    ル基であり、iPrはイソプロピル基であり、R4はメチ
    ル基またはエトキシ基である)で表される化合物群から
    選択されることを特徴とする請求項1の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(1): 【化3】 (上式において、Rは( )内の基をa個有するアルキ
    ル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルアリー
    ル基またはアルキルヘテロアリール基であって、−Si
    56−または−SiR56−O−を含んでいてもよ
    く、R1、R2、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子
    またはアルキル基であり、前記アルキル基、前記アリー
    ル基、前記ヘテロアリール基、前記アルキルアリール基
    および前記アルキルヘテロアリール基は非反応性基で置
    換されていてもよく、前記アルキル基、前記アルキルア
    リール基および前記アルキルヘテロアリール基のアルキ
    ル部分の単結合は二重結合または三重結合で置換されて
    いてもよく、aは2〜20の整数である)で表される化
    合物を、請求項1〜3のいずれかに記載のルテニウム含
    有化合物の存在下で環化させることを特徴とするエキソ
    二重結合かトランス二重結合の少なくとも一方を有する
    ケイ素含有環状化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記一般式(1)に存在するビニルシリル
    基中のケイ素原子のうち、本製造方法によって同一の環
    を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ最短の鎖長が6原
    子以下である化合物を環化させて、エキソ二重結合を有
    するケイ素含有環状化合物を製造することを特徴とする
    請求項4の製造方法。
  6. 【請求項6】前記一般式(1)に存在するビニルシリル
    基中のケイ素原子のうち、本製造方法によって同一の環
    を形成しうる2つのケイ素原子を結ぶ最短の鎖長が7原
    子以上である化合物を環化させて、トランス二重結合を
    有するケイ素含有環状化合物を製造することを特徴とす
    る請求項4の製造方法。
  7. 【請求項7】一般式(2): 【化4】 (上式において、Rは左側の[ ]内の基をm個および
    右側の[ ]内の基をn個有するアルキル基、アリール
    基、ヘテロアリール基、アルキルアリール基またはアル
    キルヘテロアリール基であって、−SiR56−、−S
    iR56−O−またはビニルシリル基を含んでいてもよ
    く、一般式(2)の左側の環を形成している2つのケイ
    素原子を結ぶR経由の最短の鎖長は6原子以下であり、
    一般式(2)の右側の環を形成している2つのケイ素原
    子を結ぶR経由の最短の鎖長は7原子以上であり、R1
    〜R6およびR11〜R14はそれぞれ独立に水素原子また
    はアルキル基であり、前記アルキル基、前記アリール
    基、前記ヘテロアリール基、前記アルキルアリール基お
    よび前記アルキルヘテロアリール基は非反応性基で置換
    されていてもよく、前記アルキル基、前記アルキルアリ
    ール基および前記アルキルヘテロアリール基のアルキル
    部分の単結合は二重結合または三重結合で置換されてい
    てもよく、mおよびnはそれぞれ独立に0〜10の整数
    であるが両方とも0になることはない。ただし、Rがメ
    チレン基、エチレン基またはプロピレン基であって、R
    1〜R4がメチル基であり、mが1、nが0である場合を
    除く)で表される化合物。
  8. 【請求項8】nが0である請求項7の化合物。
  9. 【請求項9】mが0である請求項7の化合物。
  10. 【請求項10】Rがアリール基またはヘテロアリール基
    であって、前記アリール基および前記ヘテロアリール基
    はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはジア
    リールアミノ基で置換されていてもよいことを特徴とす
    る請求項8の化合物。
  11. 【請求項11】請求項10の化合物を含有することを特
    徴とする電界発光素子。
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