JPH11322593A - アセトアミド誘導体を有効成分とする抗癌剤及びチュ―ブリン阻害剤、並びに新規アセトアミド誘導体 - Google Patents

アセトアミド誘導体を有効成分とする抗癌剤及びチュ―ブリン阻害剤、並びに新規アセトアミド誘導体

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JPH11322593A
JPH11322593A JP11064648A JP6464899A JPH11322593A JP H11322593 A JPH11322593 A JP H11322593A JP 11064648 A JP11064648 A JP 11064648A JP 6464899 A JP6464899 A JP 6464899A JP H11322593 A JPH11322593 A JP H11322593A
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acetamide derivative
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ring
mmol
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JP11064648A
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English (en)
Inventor
Daisuke Kamimura
大輔 上村
Kaoru Yamada
薫 山田
Akihiro Yamada
昭浩 山田
Masatake Suenaga
聖武 末永
Akira Takada
晃 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な抗癌剤及びチューブリン阻害剤並びに
アセトアミド誘導体を提供する。 【解決手段】 下記一般式 【化1】 (式中、X1はハロゲン原子を表し、X2及びX3は独立
に、水素原子、またはハロゲン原子を表す。R1および
2は独立に、水素原子、または置換基を有していても
よい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
ール基、もしくはアラルキル基を表すか、あるいは一体
となって結合している窒素原子と共に環を形成しう
る。)で表されるアセトアミド誘導体を有効成分とする
抗癌剤及びチューブリン阻害剤並びに新規アセトアミド
誘導体。 【効果】 該アセトアミド誘導体は癌細胞の増殖阻害活
性及び/またはチューブリン阻害活性を持ち、例えば、
抗癌剤等の医薬としての用途を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は白血病細胞の増殖阻
害活性及び/または細胞のチューブリン阻害活性を持つ
アセトアミド誘導体及び医薬としての用途に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物を含む天然物質由来の制癌剤はア
ドリアマイシン、マイトマイシン等、数多く知られてい
るが、必ずしも満足の行かない治療成績や重篤な副作用
等の点で問題が残っており、医療の場では常により有効
で、より副作用の少ない薬剤が求められている。
【0003】細胞内のチューブリンは規則正しく重合し
て円筒形の構造体である微小管を形成する。微小管は細
胞骨格として機能する他、細胞小器官や蛋白質など様々
な物質の細胞内輸送の道としての役割を果す。中でも、
有糸分裂の際、複製された染色体を二つの娘細胞に分配
する分裂装置としての役割は極めて重要である。従って
チューブリンの作用を阻害する物質は細胞機能に重大な
影響を及ぼす。これまでに多数の化合物がチューブリン
阻害物質として知られているが、特にビンクリスチン、
ビンブラスチン及びタキソール等は固形癌に対しても有
効に制癌作用を示す可能性が高いことから臨床にも用い
られている。また、コルヒチンは通風の特効薬として古
くから使われている。しかし、実状は問題点も多く、よ
り強力で、副作用が少なく、且つ大量に供給することが
できる新規化合物の開発が期待されている。
【0004】アセトアミド誘導体は水系の抗菌防汚剤、
トウモロコシの除草剤からの保護剤等としての用途が報
告されているが、抗癌剤等としての用途は知られていな
い。
【0005】アセトアミド誘導体は既に、種々報告され
ているが、エタノ−ルアミン、炭素数12から30のアルケ
ニルアミン、アジリジン、モルホリン、1,3−ジヒド
ロイソインドール、またはペルヒドロジオキサゾシンの
誘導体等は2位の置換基によっては報告されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、新し
いタイプの抗癌剤及びチューブリン阻害剤並びに制癌活
性及び/またはチューブリン阻害活性を有する新規アセ
トアミド誘導体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アセトア
ミドの各種誘導体を合成し、その増殖阻害活性及び/ま
たはチューブリン阻害活性を評価した結果、前記一般式
(1)で表されるアセトアミド誘導体が、癌細胞の増殖
阻害活性及び/またはチューブリン阻害活性を有するこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は一般式(1)
【0009】
【化4】
【0010】(式中、X1はハロゲン原子を表し、X2
びX3は独立に、水素原子、またはハロゲン原子を表
す。R1およびR2は独立に、水素原子、または置換基を
有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アリール基、もしくはアラルキル基を表すか、
あるいは一体となって結合している窒素原子と共に環を
形成しうる。)で表されるアセトアミド誘導体を有効成
分とする抗癌剤、および一般式(1)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、X1はハロゲン原子を表し、X2
びX3は独立に、水素原子、またはハロゲン原子を表
す。R1およびR2は独立に、水素原子、または置換基を
有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アリール基、もしくはアラルキル基を表すか、
あるいは一体となって結合している窒素原子と共に環を
形成しうる。)で表されるアセトアミド誘導体を有効成
分とするチューブリン阻害剤、並びに式(1’)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R1'は水素原子、または置換基を
有していてもよいアルキル基、アルケニル基もしくはア
ラルキル基を表し、R2'は置換基を有していてもよいア
ラルキル基または炭素数12から30のアルキル基もしくは
アルケニル基、あるいは一般式−CH2CH2OR3で表
される基(ただし、R3は水素原子、低級アルキル基、
またはアシル基を表す。)を表すか、あるいはR1'とR
2'が一体となって結合している窒素原子と共に、置換基
を有していてもよい、アジリジン環、モルホリン環、
1,3−ジヒドロイソインドール環、またはペルヒドロ
ジオキサゾシン環を形成しうる。)で表されるアセトア
ミド誘導体を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)および(1’)
中のアルキル基とは、特記しない場合には、炭素数1〜
30の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基を意味し、そ
の具体例としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、デシル基、ペンタデシル基、エイコサニル
基、ドコサニル基等を例示できる。低級アルキル基とは
上記のうち、炭素数1〜6のものを意味する。アルケニ
ル基とは特記しない場合は、炭素数2〜30の不飽和炭
化水素基を意味し、例えばプロペニル基、ヘキセニル
基、ヘキサジエニル基、エイコサペンテニル基、ドコサ
ヘキサエニル基等が、アルキニル基とは特記しない場
合、炭素数2〜30のアルキニル基を意味し、プロピニ
ル基、ヘキシニル基、デシニル基、ヘキサデシニル基等
が、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基など
が、またアラルキル基としてはベンジル基、2-フェニ
ルエチル基、3-フェニルプロピル基、ナフチルメチル
基等が例示できる。アシル基としては、アセチル基、プ
ロピオニル基、ブタノイル基、ベンゾイル基等が例示で
きる。置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シア
ノ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、低級アルコキ
シ基等を例示することができ、複数個存在してもよい。
なお、低級アルコキシ基とは炭素数1〜6のアルコキシ
基を意味し、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ
基、ヘキシルオキシ基等が例示できる。さらに、R1
2が一体となって結合している窒素原子と共に形成し
うる環としては、アジリジン環、ピロリジン環、ピペリ
ジン環、モルホリン環、ジヒドロイソインドール環、ペ
ルヒドロジオキサゾシン環等を例示することができる。
ハロゲン原子としては臭素原子、塩素原子が好ましく、
2個以上がハロゲン原子であるものが活性の点で好まし
い。
【0016】本発明の上記一般式(1)で表されるアセ
トアミド誘導体は、対応するアミンと対応するアセチル
クロリドとを反応させることにより製造することができ
る(実施例参照)。
【0017】本発明における前記一般式(1)に含まれ
る化合物としては具体的には、
【0018】
【化7】
【0019】で表されるアセトアミド誘導体が挙げられ
る。
【0020】本発明の上記化合物は医薬として治療のた
めに経口的あるいは非経口的に投与することができる。
経口投与剤としては散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤な
どの固形製剤あるいはシロップ剤、エリキシル剤などの
液状製剤とすることができる。また、非経口投与剤とし
て注射剤、粘膜投与剤、外用剤とすることができる。こ
れらの製剤は活性成分に薬理学的、製剤学的に認容され
る製造助剤を加えることにより常法に従って製造され
る。更に公知の技術により持続性製剤とすることも可能
である。当該製造助剤を用いる場合は、本発明の製剤中
の有効成分の配合量は通常は0.1〜10重量%、好ま
しくは0.2〜5重量%である。
【0021】上記製造助剤として、内服用製剤(経口
剤)、注射用製剤(注射剤)、粘膜投与剤(バッカル、
トロ−チ、坐剤等)、外用剤(軟膏、貼付剤等)などの
投与経路に応じた適当な製剤用成分が使用される。例え
ば、経口剤および粘膜投与剤にあっては、賦形剤(例:
澱粉、乳糖、結晶セルロース、乳酸カルシウム、メタケ
イ酸アルミン酸マグネシウム、無水ケイ酸、マンニトー
ル)、結合剤(例えばヒドロキシプロピルセルロース、
ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(例:カルボキシメ
チルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム)、滑沢剤(例:ステアリン酸マグネシム、タル
ク)、コ−テング剤(例:ヒドロキシエチルセルロ−
ス)、矯味剤などの製剤用成分が、また注射剤にあって
は、水性注射剤を構成し得る溶解剤ないし溶解補助剤
(例:注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコ−
ル)、懸濁剤(例:ポリソルベ−ト80などの界面活性
剤)、pH調整剤(例:有機酸またはその金属塩)、安
定剤などの製剤用成分が、さらに外用剤にあっては、水
性ないし油性の溶解剤ないし溶解補助剤(例:アルコ−
ル、脂肪酸エステル類)、粘着剤(例:カルボキシビニ
ルポリマ−、多糖類)、乳化剤(例:界面活性剤)、安
定剤などの製剤用成分が使用される。
【0022】上記構成を有する本発明の医薬は、公知の
製造法、例えば日本薬局方第10版製剤総則記載の方法
ないし適当な改良を加えた方法によって製造することが
できる。
【0023】本発明に係る有効成分の投与量は、成人を
治療する場合で1〜1000mgであり、これを1日2〜
3回に分けて投与することが好ましい。この投与量は、
患者の年齢、体重および症状などによって増減すること
ができる。
【0024】以下、実施例及び試験例により詳細に説明
する。
【0025】
【実施例】
【0026】実施例1. 塩化トリブロモアセチルの合
【0027】
【化8】
【0028】20 mL のフラスコにトリブロモ酢酸 10.67
g (36.3 mmol)、塩化チオニル 2.9mL (39.8 mmol)、及
びジメチルホルムアミド 0.27 mL (3.49 mmol) を加
え、3.5 時間還流した。次に常圧蒸留により過剰の塩化
チオニルを留去した後、減圧蒸留により精製し、塩化ト
リブロモアセチル 6.33 g (収率 56%) を得た。
【0029】実施例2. N−トリブロモアセチルモル
ホリンの合成
【0030】
【化9】
【0031】10mLのフラスコに塩化トリブロモアセチル
103mg (0.330mmol) を加え、ジクロロメタン1.5mL に溶
解した。次にモルホリン0.065 mL(0.745 mmol)を加え室
温にて8 時間攪拌した。得られた反応溶液にエーテル
(5 mL) を加え希釈した後、飽和塩化アンモニウム水溶
液 (2 mL) 及び飽和塩化ナトリウム水溶液 (2 mL) で洗
浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮した。続いてカラム
クロマトグラフィー [シリカゲル (4 g), ジクロロメタ
ン] により精製し、N-トリブロモアセチルモルホリン 9
5.4 mg (化合物(1d)、収率 80%) を得た。
【0032】分子式 : C6H8Br3NO2 1 H-NMR(270 MHz, CDCl3) :δ3.78 (t, J = 4.95 Hz, 4
H), 3.89 (br s, 4 H). IR (KBr) :1655, 1450, 1425, 1265, 1230, 1100 cm-1.13 C-NMR (67.8 MHz, CDCl3, -30 ℃):δ35.0, 45.5, 5
0.0, 65.5, 67.2, 158.8.FABMS (NBA,m/z):392 (M+6+N
a)+, 390 (M+4+Na)+, 388 (M+2+Na)+, 386 (M+Na)+.
【0033】実施例3. N−トリブロモアセチルピロ
リジンの合成
【0034】
【化10】
【0035】10 mL のフラスコに塩化トリブロモアセチ
ル 95.2 mg (0.305 mmol) を加え、ジクロロメタン 1.5
mL に溶解した。次にピロリジン 0.055 mL (0.659 mmo
l)を加え室温にて5 時間攪拌した。得られた反応溶液に
エーテル (5 mL) を加え希釈した後、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液 (2 mL) 及び飽和塩化ナトリウム水溶液 (2
mL) で洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮した。続い
てカラムクロマトグラフィー [シリカゲル (4 g), ヘキ
サン:ジクロロメタン= 2:1 → 1:1 → 1:2] により
精製し、N-トリブロモアセチルピロリジン 79.1 mg (化
合物(1c)、収率 75%) を得た。
【0036】分子式 : C6H8Br3NO IR (KBr) : 3440, 1645, 1405, 1335 cm-1.1 H-NMR(400 MHz, CDCl3) :δ1.85-1.96 (m, 2 H), 1.96
-2.10 (m, 2 H), 3.60-3.70 (m, 2 H),3.87-4.00 (m, 2
H).13 C-NMR (67.8 MHz, CDCl3):δ 23.2, 27.1, 37.4, 50.
0, 50.3, 158.6. FABMS (NBA, m/z):376 (M+6+Na)+, 374 (M+4+Na)+, 372
(M+2+Na)+, 370 (M+Na) +.
【0037】実施例4. N,N−ジ(2−ヒドロキシ
エチル)トリブロモアセトアミドの合成
【0038】
【化11】
【0039】10 mL のフラスコに塩化トリブロモアセチ
ル 1.55 g (4.97 mmol) を加え、ジクロロメタン 0.5 m
Lに溶解した。次にトリエチルアミン 0.83 mL (5.95 mm
ol)を加えた後、ジエタノールアミン 798 mg (7.59 mmo
l) のジクロロメタン溶液 (1 mL + 0.5mL) を加え室温
にて 13 時間攪拌した後、得られた反応溶液を減圧濃縮
した。続いて3 回のカラムクロマトグラフィー [シリカ
ゲル 35 g, ジクロロメタン:アセトン= 2:1 ; シリカ
ゲル (FL60D, 10 g), ベンゼン:アセトン= 4:1 →
3:1 ; シリカゲル ( 10 g), ベンゼン:アセトン= 2:
1 → 1:1 ] により精製し、N,N- ジ (2-ヒドロキシエ
チル) トリブロモアセトアミド 167 mg (化合物(1
e)、収率 12%) を得た。
【0040】分子式 : C6H10Br3NO3 IR (KBr) :3380, 3320, 1635, 1465, 1420 cm-1.1 H-NMR (270 MHz, CDCl3) :δ2.62 (br s, 1 H), 3.15
(br s, 1 H), 3.61 (t,J =5.0 Hz, 4 H), 3.86 (br s,
2 H), 3.91 (br t, J = 5.0 Hz, 2 H).13 C NMR (67.8 MHz, CDCl3):δ36.6, 45.5, 46.6, 60.
0, 62.1, 159.2.
【0041】実施例5. N−(2−ヒドロキシエチ
ル)トリブロモアセトアミドの合成
【0042】
【化12】
【0043】10 mL のフラスコにエタノールアミン 45.
4 mg (0.743 mmol) を加え、ジクロロメタン 1 mL に溶
解した。次に塩化トリブロモアセチル 109mg (0.351 mm
ol)のジクロロメタン溶液 (0.5 mL + 0.5 mL) をカニュ
ラを用いて加え室温にて 12時間攪拌した。得られた反
応溶液に酢酸エチル (5 mL) を加え希釈した後、飽和塩
化アンモニウム水溶液 (2 mL) 及び飽和塩化ナトリウム
水溶液 (2 mL) で洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮
した。続いてカラムクロマトグラフィー [シリカゲル
(4 g),ジクロロメタン:アセトン= 20:1 → 10:1 ]
により精製し、N- (2-ヒドロキシエチル) トリブロモア
セトアミド 98.5 mg (化合物(1f)、収率 83%)を得
た。
【0044】分子式 : C4H6Br3NO2 IR (KBr) :3400, 3240, 1680, 1520 cm-1.1 H NMR (270 MHz, CDCl3) :δ1.76 (t, J = 5.0 Hz, 1
H), 3.57 (q, J = 5.0 Hz, 2 H), 3.85 (q, J = 5.0 H
z, 2 H), 7.35 (br s, 1 H).13 C NMR (67.8 MHz, CDCl3) :δ35.8, 43.8, 60.5, 16
2.9.
【0045】実施例6. N,N−ジ(2-アセトキシエ
チル)トリブロモアセトアミドの合成
【0046】
【化13】
【0047】5 mL のフラスコにN,N- ジ (2-ヒドロ
キシエチル) トリブロモアセトアミド 18.3 mg (0.0480
mmol) を加えた後、ピリジン 0.4 mL 及び無水酢酸 0.
2 mLを加え室温にて 14 時間攪拌した。得られた反応溶
液をトルエンを用いて共沸的に乾燥した後、カラムクロ
マトグラフィー [シリカゲル (1 g), ベンゼン:アセト
ン= 10:1 → 8:1 → 5:1 ] により精製するとN,N
-ジ (2-アセトキシエチル) トリブロモアセトアミド 2
0.5 mg (化合物(1g)、収率 92%) が得られた。
【0048】分子式 : C10H14Br3NO5 IR (CHCl3) :1740, 1675, 1440, 1230 cm-1.1 H-NMR (270 MHz, CDCl3) :dδ4.26 (t, J = 5.6 Hz,
2 H), 4.24 (t, J = 5.6Hz, 2 H), 3.71 (t, J = 5.6 H
z, 2 H), 3.66 (t, J = 5.6 Hz, 2 H), 2.12 (s, 3 H),
2.06 (s, 3 H).13 C-NMR (67.8 MHz, CDCl3) :δ20.8 (2 C), 34.7, 46.
6, 47.9, 61.1 (2 C), 164.7, 170.5, 170.5.
【0049】実施例7. 1-トリブロモアセチル-2-メ
チルアジリジンの合成
【0050】
【化14】
【0051】10 mL のフラスコに塩化トリブロモアセチ
ル 312 mg (1.00 mmol) を加え、ジクロロメタン 1 mL
に溶解した。次に 2-メチルアジリジン 0.15 mL (2.12
mmol) を加え室温にて 14 時間攪拌した。得られた反応
溶液にエーテル (5 mL) を加え希釈した後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液 (2 mL) 及び飽和塩化ナトリウム水溶
液 (2 mL) で洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮し
た。続いて再結晶 [ヘキサン] により精製すると1-トリ
ブロモアセチル-2-メチルアジリジン 193 mg (化合物
(1h)、収率 58%) が得られた。
【0052】分子式 : C5H6Br3NO IR (KBr) : 3340, 1680, 1525 cm-1.1 H-NMR (270 MHz, CDCl3) :δ4.25 (ddq, J = 3.6, 7.
8, 6.6 Hz, 1 H), 3.81 (dd, J = 3.6, 6.1Hz, 0.4 H),
3.76 (dd, J = 3.6, 6.1 Hz, 0.6 H),.3.49 (dd,J =
6.1, 7.8 Hz, 0.6 H), 3.44 (dd, J = 6.1, 7.8 Hz, 0.
4 H), 1.57 (d, J= 6.6 Hz, 3 H).13 C-NMR (67.8 MHz, CDCl3) :δ22.2, 35.6, 48.8, 56.
3, 162.5.
【0053】実施例8. N-メチル-N-トリブロモアセ
チルベンジルアミンの合成
【0054】
【化15】
【0055】10 mL のフラスコに塩化トリブロモアセチ
ル 107 mg (0.343 mmol) を加え、ジクロロメタン 1.5
mL に溶解した。次に N-メチルベンジルアミン 0.10 mL
(0.775 mmol) を加え室温にて 8 時間攪拌した。得ら
れた反応溶液にエーテル (5mL) を加え希釈した後、飽
和塩化アンモニウム水溶液 (2 mL) 及び飽和塩化ナトリ
ウム水溶液 (2 mL) で洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧
濃縮した。続いてカラムクロマトグラフィー [シリカゲ
ル (4 g), ヘキサン:ジクロロメタン= 1:1 ]により精
製するとN-メチル-N-トリブロモアセチルベンジルアミ
ン 103 mg (化合物(1i)、収率 76%) が得られた。
【0056】分子式 : C10H10Br3NO IR (CHCl3) :1665 , 1605, 1495 cm-1.1 H-NMR (270 MHz, CDCl3, -30 ℃) :δ7.45-7.26 (m, 5
H), 5.08 (s, 0.6 H),4.70,(s, 1.4 H), 3.35 (s, 2.1
H), 2.95 (s, 0.9 H).13 C-NMR (67.8 MHz, CDCl3, -30 ℃) :δ35.8, 38.9, 5
5.5, 126.8, 127.6 (2 C), 128.8 (2 C), 135.5, 160.
0. FABMS ( NBA, m/z) : 426 (M+6+Na)+, 424 (M+4+Na)+,
422 (M+2+Na)+, 420 (M+Na)+.
【0057】実施例9. N,N-ジベンジルトリブロモア
セトアミドの合成
【0058】
【化16】
【0059】10 mL のフラスコに塩化トリブロモアセチ
ル 103 mg (0.330 mmol) を加え、ジクロロメタン 1.5
mL に溶解した。次に ジベンジルアミン 0.14 mL (0.72
8 mmol) を加え室温にて 8 時間攪拌した。得られた反
応溶液にエーテル (5 mL) を加え希釈した後、飽和塩化
アンモニウム水溶液 (2 mL) 及び飽和塩化ナトリウム水
溶液 (2 mL) で洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮し
た。続いてカラムクロマトグラフィー [シリカゲル (4
g), ヘキサン:ジクロロメタン= 2:1 ] により精製す
るとN,N-ジベンジルトリブロモアセトアミド 138 mg
(化合物(1j)、収率 88%) が得られた。
【0060】分子式 : C16H14Br3NO IR (CHCl3) :1665 , 1605, 1495, 1420 cm-1.1 H-NMR (270 MHz, CDCl3, -30 ℃) :δ7.44-7.10 (m, 1
0 H), 4.95 (s, 2 H), 4.60(s, 2 H).13 C-NMR (67.8 MHz, CDCl3, -30 ℃) :δ35.5, 50.0, 5
2.6, 126.8 (2 C), 127.6 (4 C), 128.8 (4 C), 134.5,
135.3, 160.5. FABMS (NBA, m/z) : 502 (M+6+Na)+, 500 (M+4+Na)+, 4
98 (M+2+Na)+, 496 (M+Na)+.
【0061】実施例10.N-(4, 7, 10, 13, 16, 19-ド
コサヘキサエニル)トリブロモアセトアミドの合成
【0062】
【化17】
【0063】100 mL のフラスコに 4,7,10,13,16,19-ド
コサヘキサエン酸エチルエステル 443 mg (1.24 mmol)
を加え、テトラヒドロフラン 16 mL に溶解した。次に
3.3M水酸化リチウム水溶液 4 mL を加えた後、40℃ に
て 2 日間攪拌した。得られた反応溶液に飽和塩化アン
モニウム水溶液 (10 mL) を加えた後酢酸エチル (15 mL
×3) で抽出した。得られた有機層を合わせ、飽和塩化
ナトリウム水溶液 (10 mL) で洗浄し、乾燥後 (Na2S
O4)、減圧濃縮した。
【0064】100 mL の3口フラスコに得られた粗生成
物 435 mg (1.24 mmol) 及びヒドロキシベンツトリアゾ
ール175 mg (1.30 mmol) をはかりとり、ジクロロメタ
ン 20mL に懸濁した。この懸濁液を 0 ℃ に冷却した
後、1-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-カ
ルボジイミド塩酸塩254 mg (1.32 mmol) を加え室温で
1.5 時間、続いて 30℃ で1 時間攪拌した。この反応溶
液に別途調製したアンモニアの飽和ジクロロメタン溶液
を 0℃ にてカニュラを用いて滴下し、30 ℃ で1 時間
攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (15 mL) を
加えた後、酢酸エチル (25 mL×3) で抽出した。得られ
た有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液 (5 mL)
で洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮した。続いて2
回のカラムクロマトグラフィー [アルミナ (1 g), アセ
トン; シリカゲル (15 g), ジクロロメタン → ジクロ
ロメタン:アセトン= 10:1 → 5:1 ] により精製する
と 4,7,10,13,16,19-ドコサヘキサエン酸アミド 339 mg
(84% , 3工程)を得た。
【0065】20 mL のフラスコに 4,7,10,13,16,19-ド
コサヘキサエン酸アミド 324 mg (0.991 mmol) をはか
りとり、テトラヒドロフラン 3 mL に溶解した。この溶
液を 0℃ に冷却した後、水素化リチウムアルミニウム
の 1M テトラヒドロフラン溶液1.00 mL (1.00 mmol) を
滴下し、室温にて 18 時間攪拌した。この反応溶液にフ
ッ化ナトリウム 188 mg を 0℃ にて加え、10 分間攪拌
した後、テトラヒドロフランと水の混合液 (9:1, 2 m
L) を加えた。この混合物を室温にて 30 分間攪拌した
後、セライトを敷いたガラスフィルターを用いてろ過し
た。残さを酢酸エチル (10 mL) で洗浄した。ろ液と洗
液を合わせた後、飽和塩化ナトリウム水溶液(5 mL) で
洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮すると粗 4,7,10,1
3,16,19-ドコサヘキサエニルアミン 307 mg が得られ
た。
【0066】10 mL の枝付きフラスコに粗 4,7,10,13,1
6,19-ドコサヘキサエニルアミン74.0 mg (0.236 mmol)
をはかりとり、ジクロロメタン 0.5 mL に溶解した。次
に塩化トリブロモアセチル 34.8 mg (0.112 mmol) のジ
クロロメタン溶液 (0.5 mL +0.5 mL) をカニュラを用い
て滴下し、室温にて 19時間攪拌した。この反応溶液に
エーテル (5 mL) を加えた後、飽和塩化アンモニウム水
溶液 (2 mL) 及び飽和塩化ナトリウム水溶液 (2 mL) で
洗浄し、乾燥後 (Na2SO4)、減圧濃縮した。続いて2回
のカラムクロマトグラフィー [シリカゲル (1 g), ヘキ
サン:ジクロロメタン= 2:1 → 3:2 → 1:1 ; シリ
カゲル (FL60D, 2 g), ヘキサン:ジクロロメタン= 2:
1 → 3:2 ] により精製すると N-(4,7,10,13,16,19-ド
コサヘキサエニル)トリブロモアセトアミド 5.1 mg (化
合物(1k)、塩化トリブロモアセチルから 7.7%) を
得た。
【0067】分子式 : C24H34Br3NO1 H-NMR (400 MHz, CDCl3) :δ6.88 (br s, 1 H), 5.48-
5.28 (m, 12 H), 3.40 (dt,J = 7.0, 7.0 Hz, 2 H), 2.
88-2.80 (m, 10 H), 2.18 (dt, J = 7.1, 7.1 Hz, 2
H), 2.08 (dq, J= 6.7, 7.1 Hz, 2 H), 1.71 (tt, J =
7.0, 7.1 Hz, 2 H),0.97 (t, J = 7.1 Hz,3 H). FABMS (NBA, m/z) : 618 (M+6+Na)+, 616 (M+4+Na)+, 6
14 (M+2+Na)+, 612 (M+Na)+.
【0068】実施例11.塩化トリクロロアセチルの合
【0069】
【化18】
【0070】10 mL のフラスコにトリクロロ酢酸 5.05
g (31.2 mmol)、塩化チオニル 2.5mL (34.3 mmol)、及
びジメチルホルムアミド 0.25 mL (3.23 mmol) を加
え、7時間還流した。次に常圧蒸留により精製し、塩化
トリクロロアセチルを得た。
【0071】実施例12.N-メチル-N-トリクロロアセ
チルベンジルアミンの合成
【0072】
【化19】
【0073】10 mL のフラスコに塩化トリクロロアセチ
ル 101 mg (0.56 mmol) を加え、ジクロロメタン 2 mL
に溶解した。次にN-メチルベンジルアミン 0.15 mL (1.
16 mmol) を加え、室温にて 10 時間攪拌した後、得ら
れた混合物をエーテル 10 mLで希釈し、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液 2 mL、飽和塩化ナトリウム水溶液 2 mLで
順次洗浄した。乾燥後 (NaSO4)、減圧濃縮し、続いてカ
ラムクロマトグラフィー [シリカゲル 10 g, ヘキサ
ン:ジクロロメタン= 3:1→2:1→1:1] により精製
し、N-メチル-N-トリクロロアセチルベンジルアミン 11
1 mg (化合物(1q)、収率 75%) を得た。
【0074】分子式 : C10H10Cl3NO 主異性体1 H-NMR (400 MHz, CDCl3) :δ7.39-7.25 (m, 5 H), 4.9
6 (br s, 0.6 H), 4.68(br s, 1.4 H), 3.29 (br s,2.1
H), 2.96 (br s,0.9 H).
【0075】実施例13.N,N-ビス(2-ヒドロキシエチ
ル)トリクロロアセトアミドの合成
【0076】
【化20】
【0077】20 mL のフラスコにジエタノールアミン 2
48 mg (2.36 mmol) を加え、ジクロロメタン 2 mLに溶
解した。次に塩化トリクロロアセチル 194 mg (1.08 mm
ol)のジクロロメタン溶液 (1.5 mL+0.5 mL)をカニュラ
を用いて加え、室温にて 12 時間攪拌した後、得られた
混合物を減圧濃縮した。続いてカラムクロマトグラフィ
ー [シリカゲル 6 g, クロロホルム:アセトン= 4:1→
1:1] により精製し、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)ト
リクロロアセトアミド 126 mg (化合物(1r)、収率
46%)を得た。
【0078】分子式 : C6H10Cl3NO3 1 H-NMR (400 MHz, CDCl3) :δ4.36 (t, J = 8.1 Hz, 2
H), 3.83 (t, J = 5.2 Hz), 3.70 (t, J = 8.1 Hz, 2
H), 3.42 (t, J = 5.2 Hz, 2 H), 2.41 (br s, 1H),1.7
4 (br s, 1 H).
【0079】実施例14.N-(2-クロロプロピル)トリク
ロロアセトアミド、及びN-(1-クロロイソプロピル)トリ
クロロアセトアミドの合成
【0080】
【化21】
【0081】10 mL のフラスコに塩化トリクロロアセチ
ル 200 mg (1.10 mmol) を加え、ジクロロメタン 1.5 m
Lに溶解した。次に2-メチルアジリジン 0.24 mL (3.3 m
mol)を加え、室温にて 10 時間攪拌した後、得られた混
合物をエーテル 10 mL で希釈した。得られた混合物を
飽和塩化アンモニウム水溶液 2 mL、飽和塩化ナトリウ
ム水溶液 2 mLで順次洗浄した後、乾燥後 (NaSO4)、減
圧濃縮した。続いてカラムクロマトグラフィー [シリカ
ゲル 4 g, ベンゼン] により精製し、N-(2-クロロプロ
ピル)トリクロロアセトアミド、及びN-(1-クロロイソプ
ロピル)トリクロロアセトアミドの約9:1 混合物 130 m
g (化合物(1s)、収率 52%) を得た。
【0082】N-(2-クロロプロピル)トリクロロアセトア
ミド 分子式 : C5H7Cl4NO1 H-NMR (400 MHz, CDCl3) :δ7.09 (br s, 1 H), 4.23
(m, 1 H), 3.79 (ddd, J= 3.9, 6.8, 14.1 Hz, 1 H),
3.45 (ddd, J = 5.4, 8.3, 14.1 Hz, 1 H), 1.56(d, J=
6.8 Hz, 3 H). FABMS (NBA, m/z) : 268 (M+8+Na)+, 266 (M+6+Na)+, 2
64 (M+4+Na)+, 262 (M+2+Na)+, 260 (M+Na)+. N-(1-クロロイソプロピル)トリクロロアセトアミド 分子式 : C5H7Cl4NO1 H-NMR (400 MHz, CDCl3) :δ6.80 (br s, 1 H), 4.32
(m, 1 H), 3.79 (m, 1H), 3.63 (dd, J = 3.4, 11.2 H
z, 1 H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3 H).
【0083】実施例15.塩化ジブロモアセチルの合成
【0084】
【化22】
【0085】20 mL のフラスコにジブロモ酢酸 5.0 g
(23 mmol)、塩化チオニル 1.7 mL (23.3 mmol)、及びジ
メチルホルムアミド 0.17 mL (2.2 mmol) を加え、3 時
間還流した。次に減圧蒸留により精製し、塩化ジブロモ
アセチルを得た。実施例16.N-メチル, N-ジブロモア
セチルベンジルアミンの合成
【0086】
【化23】
【0087】10 mL のフラスコに塩化ジブロモアセチル
117 mg (0.50 mmol) を加え、ジクロロメタン 2 mLに
溶解した。次にN-メチルベンジルアミン 0.15 mL (1.16
mmol) を加え、室温にて 14 時間攪拌した後、得られ
た混合物をエーテル 10 mL で希釈した。得られた混合
物を飽和塩化アンモニウム水溶液 2 mL、飽和塩化ナト
リウム水溶液 2 mLで順次洗浄した後、乾燥後 (NaS
O4)、減圧濃縮した。続いてカラムクロマトグラフィー
[シリカゲル 6 g, ベンゼン→ベンゼン:クロロホルム=
1:1] により精製し、N-メチル, N-ジブロモアセチルベ
ンジルアミン137 mg(化合物(1p)、収率 86%) を得
た。
【0088】分子式 : C10H11Br2NO1 H-NMR (270 MHz, CDCl3) :δ7.44-7.20 (m, 5 H), 6.2
3 (s, 0.7 H), 6.18 (s,0.3 H), 4.72 (s, 0.7 H), 4.6
3 (s, 1.3 H), 3.11 (s, 2 H), 3.00 (s, 1 H).
【0089】試験例 1 マウスリンパ性白血病細胞(P388)を2−ヒドロキ
シエチルジスルフィド5μM、硫酸カナマイシン100
μg/mlを添加した10%牛胎児血清含有のRPMI
−1640培地に加え、培養細胞を1x104 個/ml
に調製し、前記アセトアミド誘導体を所定の濃度になる
ように添加し、CO2 培養器(CO2 5%、湿度100
%、37℃)で4日間培養した。MTT比色法により生
存細胞数を計測して、対照群に対する増殖阻害率から5
0%細胞増殖阻害濃度(IC50)を求めた。結果を表1
に示す。
【0090】
【表1】 表1. P388増殖阻害濃度 ──────────────────────────── 試料 IC50 (μg/1mL) ──────────────────────────── アセトアミド誘導体 1a 3 アセトアミド誘導体 1b 0.35 アセトアミド誘導体 1c 1.3 アセトアミド誘導体 1d 0.28 アセトアミド誘導体 1e 4 アセトアミド誘導体 1f 40 アセトアミド誘導体 1g 27 アセトアミド誘導体 1h 0.28 アセトアミド誘導体 1i 0.11 アセトアミド誘導体 1j 1.1 アセトアミド誘導体 1k 0.26 アセトアミド誘導体 1l 0.34 アセトアミド誘導体 1m 0.34 アセトアミド誘導体 1n 0.34 アセトアミド誘導体 1o 0.34 アセトアミド誘導体 1p 2.9 アセトアミド誘導体 1q 31 アセトアミド誘導体 1r 100 アセトアミド誘導体 1s 55 アセトアミド誘導体 1t 100 アセトアミド誘導体 1u 0.45 ────────────────────────────
【0091】試験例 2 ラット褐色細胞腫由来のPC12細胞を常法に従って培
養し、神経成長因子(NGF)とアセトアミド誘導体(1
i)を所定の濃度添加し、36時間後に顕微鏡で神経突
起の伸長を観察した(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 73,
2424, 1976.、癌と化学療法 24, 164, 1997.)。(1
i)を10-6M以上添加した系で有意のチューブリン阻
害が見られた。結果を表2に示す。
【0092】
【表2】 表2. チューブリン阻害活性試験 ──────────────────────────── 試料 濃度(M) 評価 ──────────────────────────── アセトアミド誘導体 1i 10-5 ++ 10-6 + 10-7 − ────────────────────────────
【0093】
【発明の効果】本発明は癌細胞の増殖阻害活性及び/ま
たは細胞のチューブリン阻害活性を持つアセトアミド誘
導体に関するものであり、例えば、抗癌剤等の医薬品と
しての用途を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/40 606 A61K 31/40 606 31/445 601 31/445 601 31/535 605 31/535 605 C07C 233/05 C07C 233/05 233/18 233/18 C07D 203/18 C07D 203/18 209/44 209/44 273/00 273/00 295/18 295/18 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)、 【化1】 (式中、X1はハロゲン原子を表し、X2及びX3は独立
    に、水素原子、またはハロゲン原子を表す。R1および
    2は独立に、水素原子、または置換基を有していても
    よい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
    ール基、もしくはアラルキル基を表すか、あるいは一体
    となって結合している窒素原子と共に環を形成しう
    る。)で表されるアセトアミド誘導体を有効成分とする
    抗癌剤。
  2. 【請求項2】下記一般式(1)、 【化2】 (式中、X1はハロゲン原子を表し、X2及びX3は独立
    に、水素原子、またはハロゲン原子を表す。R1および
    2は独立に、水素原子、または置換基を有していても
    よい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
    ール基、もしくはアラルキル基を表すか、あるいは一体
    となって結合している窒素原子と共に環を形成しう
    る。)で表されるアセトアミド誘導体を有効成分とする
    チューブリン阻害剤。
  3. 【請求項3】下記一般式(1’)、 【化3】 (式中、R1'は水素原子、または置換基を有していても
    よいアルキル基、アルケニル基もしくはアラルキル基を
    表し、R2'は置換基を有していてもよいアラルキル基ま
    たは炭素数12から30のアルキル基もしくはアルケニル
    基、あるいは一般式−CH2CH2OR3で表される基
    (ただし、R3は水素原子、低級アルキル基、またはア
    シル基を表す。)を表すか、あるいはR1'とR2'が一体
    となって結合している窒素原子と共に、置換基を有して
    いてもよい、アジリジン環、モルホリン環、1,3−ジ
    ヒドロイソインドール環、またはペルヒドロジオキサゾ
    シン環を形成しうる。)で表されるアセトアミド誘導
    体。
JP11064648A 1998-03-19 1999-03-11 アセトアミド誘導体を有効成分とする抗癌剤及びチュ―ブリン阻害剤、並びに新規アセトアミド誘導体 Pending JPH11322593A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020170022A1 (en) * 2019-02-18 2020-08-27 Latvian Institute Of Organic Synthesis Derivatives of aziridine-2-carboxamide as inhibitors of thioredoxin reductase, their synthesis, anti-cancer and anti-metastatic effect

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020170022A1 (en) * 2019-02-18 2020-08-27 Latvian Institute Of Organic Synthesis Derivatives of aziridine-2-carboxamide as inhibitors of thioredoxin reductase, their synthesis, anti-cancer and anti-metastatic effect

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