JPH11322160A - シート処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート処理装置及び画像形成装置

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JPH11322160A
JPH11322160A JP10129945A JP12994598A JPH11322160A JP H11322160 A JPH11322160 A JP H11322160A JP 10129945 A JP10129945 A JP 10129945A JP 12994598 A JP12994598 A JP 12994598A JP H11322160 A JPH11322160 A JP H11322160A
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sheet
sheets
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belt
tray
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Tomoyuki Watabe
知幸 渡部
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毅 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート整合時にローレットベルトの影響によ
り発生するシートの不整合を防止すること。 【解決手段】 シートPを一時的に積載するステイプル
トレイ12と、前記ステイプルトレイ12に積載されたシー
トPの後端を規制する後端ストッパ33と、前記ステイプ
ルトレイ12にシートPを排出した後、該シートPを排出
方向とは逆方向に引き込んで前記後端ストッパ33に突き
当てることで該シートPの排出方向の整合を行うローレ
ットベルト32と、前記ステイプルトレイ12に積載された
シートPの排出方向と直交する方向の端部を押圧するこ
とで該シートPの幅方向の整合を行うサイドガイド11と
を有し、前記ローレットベルト32は可撓性ベルトであ
り、該可撓性ベルトのエッジ部32aをテーパ状に成形し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート処理装置に
関し、詳細には、例えば、複写機、プリンタ、ファクシ
ミリ等の画像形成装置から搬出される複写用紙等のシー
トを順次装置内に取り込み、該シートに対して折り,仕
分け,綴じ等の処理を選択的に施すシート処理装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の画像形成装置は、コピ
ー等の処理に要する手間を軽減するために、原稿を自動
的に給送するための原稿自動送り装置や、画像が記録さ
れたシートの揃えや分類等を行うソート処理、複数枚の
シートからなる束を選択的に綴じる綴じ処理、複数枚の
シートからなる束を選択的に折り込む折り処理、シート
或いはシート束を積載収容するスタック処理等の処理を
選択的に施すための所謂フィニッシャ、ステッチャ等の
シート処理装置が取り付けられるように構成されてお
り、これらを接続することによって画像形成装置を構成
している。
【0003】上記シート処理装置では、シートに接する
外周面がローレット状の搬送ベルトによりシート後端を
後端規制手段に突き当てることで該シートの搬送方向の
整合を行い、且つシート搬送方向と直交する幅方向に移
動可能な整合手段によりシート後端側の一方側端部を押
圧して幅方向へ移動させ、他方側端部を反対側の基準ガ
イドに突き当てることでシートの幅方向の整合を行って
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、整合手段によって幅方向へ移動されるシート
は搬送ベルトに接しているため、整合手段によって幅方
向へ移動されるシートに連れて搬送ベルトがよれてしま
う場合があり、この搬送ベルトの影響によりシートが基
準ガイドまで至らず、不整合となるおそれがあった。
【0005】更に、前記整合手段がシート押圧方向とは
逆方向に移動(退避)したときに前述の搬送ベルトのよ
れの復元によりシートが連れて移動してしまい、不整合
となるおそれがあった。
【0006】また、前記搬送ベルトのシートPとの接触
面はフラットに成形されているため、整合手段によるシ
ート押圧時に、その搬送ベルトのエッジ部に幅方向へ移
動するシートが引っ掛かり、シートの不整合が発生する
おそれがあった。
【0007】そこで、本発明の目的は、シート整合時に
搬送ベルトの影響により発生するシートの不整合を防止
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の代表的な構成は、シートを一時的に積載する
一時積載手段と、前記一時積載手段に積載されたシート
の後端を規制する後端規制手段と、前記一時積載手段に
シートを排出した後、該シートを排出方向とは逆方向に
引き込んで前記後端規制手段に突き当てることで該シー
トの排出方向の整合を行う搬送ベルトと、前記一時積載
手段に積載されたシートの排出方向と直交する方向の端
部を押圧することで該シートの幅方向の整合を行う整合
手段とを有し、前記搬送ベルトは可撓性ベルトであり、
該可撓性ベルトのエッジ部をテーパ状に成形したこと、
又は該可撓性ベルトの外周面を断面R形状に成形したこ
とを特徴とする。
【0009】上記構成によれば、前記搬送ベルトは可撓
性ベルトであり、該可撓性ベルトのエッジ部をテーパ状
に成形し、又は該可撓性ベルトの外周面を断面R形状に
成形しているので、シート整合時に整合手段によって幅
方向へ移動されるシートに対する抵抗が小さくなり、エ
ッジ部の引っ掛かりによるシートの不整合を低減するこ
とが可能となる。
【0010】或いは、シートを一時的に積載する一時積
載手段と、前記一時積載手段に積載されたシートの後端
を規制する後端規制手段と、前記一時積載手段にシート
を排出した後、該シートを排出方向とは逆方向に引き込
んで前記後端規制手段に突き当てることで該シートの排
出方向の整合を行う搬送ベルトと、前記一時積載手段に
積載されたシートの排出方向と直交する方向の端部を押
圧することで該シートの幅方向の整合を行う整合手段と
を有し、前記シートの整合時に、前記整合手段によりシ
ートを段階的に複数回押圧して整合するように構成した
ことを特徴とする。
【0011】上記構成によれば、前記整合手段によりシ
ートを段階的に複数回押圧することで該シートの幅方向
の整合を行うようにしているので、前記搬送ベルトによ
る影響を迅速にリリースしつつ、該シートの整合を素早
く的確に行うことが可能となる。
【0012】また前記整合手段は、シートを段階的に複
数回押圧する際に、シートを押圧する毎に一旦停止し、
搬送ベルトが正規の位置に戻る時間経過後に後続の押圧
を開始するように構成したことを特徴とする。
【0013】更に前記整合手段は、シートの整合終了
後、前記搬送ベルトが正規の位置に戻るまでシートを押
圧し続け、該搬送ベルトが正規の位置に戻った後にシー
トの押圧を解除するように構成したことを特徴とする。
【0014】上記構成によれば、前記整合手段は、シー
トを段階的に複数回押圧する際に、シートを押圧する毎
に一旦停止し、搬送ベルトが正規の位置に戻る時間経過
後に後続の押圧を開始するようにし、更にシートの整合
終了後、前記搬送ベルトが正規の位置に戻るまでシート
を押圧し続け、該搬送ベルトが正規の位置に戻った後に
シートの押圧を解除するようにしているので、前記搬送
ベルトの影響によるシートの不整合を防止することが可
能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る一実施形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明を適用し得る画像形成装置の
一例である複写機の内部構成説明図であり、この複写機
は画像形成装置本体Aにシート処理装置Bを結合して構
成されている。また前記シート処理装置Bは、画像形成
装置本体Aで画像記録したシートを部数毎にソート処理
可能なフィニッシャユニットCと、複数枚のシートを綴
じて折り込み製本可能なステッチャユニットDとを有す
る。
【0017】ここでは、まず画像形成装置の全体構成に
ついて概略説明し、次にシート処理装置Bの構成につい
てフィニッシャユニットCとステッチャユニットDに分
けて詳細に説明する。
【0018】[画像形成装置の全体構成]画像形成装置
本体Aは装置上部に装着された原稿給送装置1から自動
給送した原稿を光学手段2によって光学的に読み取り、
その情報をデジタル信号として画像形成手段3へ送信し
て普通紙やOHPシート等の記録シートに記録するもの
である。
【0019】画像形成装置本体Aの下部には各種サイズ
のシートを収納した複数のシートカセット4が装着さ
れ、該シートカセット4から搬送ローラ5によって搬送
されたシートに対して画像形成手段3において電子写真
方式によって画像記録する。即ち、光学手段2で読み取
った情報に基づいて光照射手段3aからレーザー光を感
光体ドラム3bに照射して潜像を形成し、これをトナー
現像してシートに転写し、これを定着手段6へ搬送して
熱及び圧力印加によって永久定着するものである。
【0020】そして、前記シートを片面記録モードの場
合はシート処理装置Bへと送り込み、両面記録モードの
場合はスイッチバックによって再送パス7へ搬送し、一
方面に記録したシートを再度画像形成手段3へ搬送して
他方面に画像を形成した後、シート処理装置Bへと送り
込むものである。
【0021】尚、前記シートの給送はシートカセット4
からの給送のみならず、マルチトレイ8からも給送可能
となっている。
【0022】シート処理装置Bにおけるフィニッシャユ
ニットCは、図2に示すように構成されており、シート
を排出するに際し、通常の排出モードの他に、オフセッ
トモード、ステイプルモード等の各モードに応じた排出
処理を可能とするものである。
【0023】ここでオフセットモードは、シートを各部
数毎にソートして排出する際に、各部の一枚目のシート
が排出されるときにサイドガイド11を移動させて所定量
シート幅方向(シート搬送方向と直交する方向)へずら
し、各部の二枚目以降のシートは通常排出することによ
って各部の境界がわかるように排出する動作モードのこ
とである。
【0024】尚、シート幅方向サイズに対して所定量シ
ートを移動させるスペースがない場合は、基準ガイド37
を一時積載手段であるステイプルトレイ12より下部に退
避させ、シート移動量を十分に確保する。
【0025】また、ステイプルモードは各部数毎にソー
トして排出する際に、ステイプルトレイ12に積載整合
し、これをステイプラ13によって針止めし、各部数毎に
綴じて排出する動作モードである。
【0026】尚、前記シート排出に際しては、シートを
一枚ずつ排出する通常の排出制御の他に、二枚のシート
を同時に排出可能な二枚排出制御が可能となっている。
この二枚排出制御は、画像形成装置本体Aからシート処
理装置Bに送られてきたシートをフィニッシャユニット
C内に設けたバッファパス14に滞留させ、次に排出され
てくるシートと重ねて二枚同時に排出する動作制御であ
る。
【0027】一方、シート処理装置Bにおけるステッチ
ャユニットDは、図3に示すように構成されており、画
像形成装置本体Aから排出されたシートを部数単位で整
合すると共に、ステイプルユニットによって針止めし、
且つこれを二つ折りして製本するものである。これを概
略説明すると、画像形成装置本体Aから排出されたシー
トをステッチャユニットDの縦パス60に搬送し、シート
下端がストッパ62に当接するように部数単位で積載整合
し、これをステイプルユニット61によってシート長さ方
向(シート搬送方向)の中央位置において2ヶ所針止め
して綴じる。
【0028】次にストッパ62を下方へ移動させて前記綴
じ位置が折りローラ78のニップ位置に至るようにシート
束を移動させ、突き板79で綴じ位置を突くと共に、シー
ト束が前記綴じ位置で二つ折りされるように折りローラ
78でニップ搬送する。これによってシート長さ方向の中
央で綴じられると共に、二つ折りされて製本されたシー
ト束が積載トレイ106 に排出されるようになるものであ
る。
【0029】[フィニッシャユニット]次にシート処理
装置BにおけるフィニッシャユニットCの各部の構成に
ついて詳細に説明する。
【0030】本実施形態に係る画像形成装置本体Aから
フィニッシャユニットCに排出されたシートPは、通常
モードにあっては搬送ローラ15で搬送されると共に、上
流排出ローラ対16及び下流排出ローラ対17でスタックト
レイ18に排出される。スタックトレイ18は上下方向に移
動可能に複数個設けられると共に、その下部に内蔵され
る駆動源によって上下方向に移動するようになってい
る。ソート排出の場合は前記複数のスタックトレイ18を
順次排出口に移動させることによってシートPを各部数
毎にソートした状態で排出することができる。またオフ
セットモード及びステイプルモードの場合には、1個の
スタックトレイ18に対してオフセット処理、或いはステ
イプル処理してソート状態で排出することが可能であ
る。更に、割り込みモードの場合には、前記スタックト
レイ18に排出することなく、上部トレイ19に排出するこ
ともできるようになっている。
【0031】{オフセット排出処理}本実施形態に係る
フィニッシャユニットCは前述したように、オフセット
モードによるソート処理が可能であり、このモードにあ
っては、図4に示すように、1個のスタックトレイ18に
すべての部数を排出し、且つ部数単位で排出する際に、
各部の一枚目のシートP1 を二枚目以降のシートPより
もシート幅方向へずらすことにより、各部の境界を明確
にするものである。
【0032】そのために、前記下流排出ローラ対17はユ
ニット本体に設けられた下流排出ローラ17aと、ユニッ
ト本体に対して回動軸を中心に揺動可能な揺動ガイド20
に取り付けられた移動排出ローラ17bとで構成され、揺
動ガイド20が上方へ開くと、図4に示すように、下流排
出ローラ対17が離間するように構成されている。また、
上流排出ローラ対16と下流排出ローラ対17の間にシート
Pの幅方向一方側をガイドする整合手段であるサイドガ
イド11がシート幅方向に移動可能に構成されている。こ
れにより、オフセットモードの際には、ソートする各部
数の一枚目のシートP1 が排出されたときに、図5に示
すように、シート後端が上流排出ローラ対16と下流排出
ローラ対17の間に搬送されてステイプルトレイ12に落下
した時点で揺動ガイド20を上方へ開き、その後、サイド
ガイド11を矢印方向へ移動させ、一枚目のシートP1 を
所定量移動する。そして、揺動ガイド20を閉じてシート
P1 をスタックトレイ18に排出する。その後、二枚目以
降のシートPを通常排出することにより、図4及び図5
に示すように、各部数の一枚目のシートP1 がずれた状
態で排出される。前述のように、シート幅方向サイズに
対して所定量シートを移動させるスペースがない場合
は、基準ガイド37をステイプルトレイ12より下部に退避
させ、シート移動量を十分に確保する。
【0033】{オフセット時の二枚排出制御}前記オフ
セット排出にあっては、各部数の一枚目のシートP1 を
排出するときに、前述したようにシートP1 のオフセッ
ト処理が必要であり、その処理が終了するまで二枚目以
降のシートPを排出できない。そのため、二枚目のシー
ト排出を待たせる必要があり、その分処理時間を長く必
要としていた。
【0034】そこで、本実施形態にあっては前記オフセ
ット処理の間に二枚目のシートPをバッファパス14に滞
留させ、二枚目のシートと三枚目のシートを同時に排出
することにより、オフセットモードにあってもシート排
出を待たせることなく排出可能として処理時間の短縮を
図っている。
【0035】そのための二枚排出制御について説明す
る。一枚目のシートがオフセット処理されている間に、
二枚目のシートが画像形成装置本体Aからフィニッシャ
ユニットCに搬送されくると、図6に示すように、第一
フラッパ21及び第二フラッパ22の上流側端部が下方へ位
置することで、バッファパス14へ送られる。バッファパ
ス14へ送られた先行シート(オフセットモードの場合は
二枚目のシート)P2 は駆動回転するバッファローラ23
及びこれにシートを押圧して従動回転するバッファコロ
24により、バッファローラ23に巻き付く形で図示矢印方
向へ送られる。ここで、第三フラッパ25は先行シートP
2 がバッファローラ23に巻き付く方向へ送られるように
回動する。
【0036】また、バッファセンサ26によって先行シー
トP2 の先端を検知し、先行シートP2 の先端が所定位
置に到達したときにバッファローラ23の駆動を停止して
バッファパス14内に停止させる。そして、図6に示すよ
うに、後行シート(オフセットモードの場合は三枚目の
シート)P3 が進入してくると、バッファローラ23が回
転を開始し、図7に示すように、先行シートP2 と後行
シートP3 を重ねて搬送する。更に、先行シートP2 の
後端が第三フラッパ25の位置を過ぎると、該第三フラッ
パ25は上流排出ローラ対16の方向へ二枚のシートP2 ,
P3 が送られるように回動し、シートP2 ,P3 を二枚
重ねたままスタックトレイ18上へ排出する。
【0037】以上の二枚排出制御動作を行うことで、オ
フセット処理動作を行っている間に、上流排出ローラ対
16からシートを排出することがなく、そのため画像形成
装置本体の動作も停止させる必要がない。このため、オ
フセットモードにおいても処理時間が長くなることがな
く、迅速なオフセット排出が可能となる。
【0038】尚、本実施形態ではバッファローラ23に一
枚のシートPを巻き付けるようにしたが、オフセット処
理動作を行う時間を更に稼ぐために、二枚以上のシート
を巻き付け、三枚以上のシートを同時に排出するように
することも可能である。また、バッファローラ23に巻き
付けたシートは後続のシートが無くてもバッファローラ
23に巻き付けたシートのみで排出及び積載が可能であ
る。
【0039】また、オフセットモードによるソート処理
時に、オフセットされるシートが各部の一枚目のシート
である場合を例示して説明したが、これに限定されるも
のではなく、例えば各部の最後のシートがオフセットさ
れる場合であっても本発明は有効である。更にオフセッ
トされるシートは一枚に限定されるものではなく、複数
枚であってもよい。
【0040】また、前記二枚排出制御はオフセット処理
の際に行うのみならず、後述するステイプルモードにお
けるステイプル処理の際に行うことにより、ステイプル
処理にかかる時間を有効に使用することも可能である。
【0041】{二枚排出制御のシート待機位置}前述し
た二枚排出制御にあっては、バッファパス14内に待機し
ている先行シートP2 と画像形成装置本体Aから排出さ
れた後行シートP3 の先端のズレ量が一定となるように
搬送する必要があるが、そのために、後行シートP3 が
図6に示す進入センサ27位置を通過したとき或いは後行
シートP3 が進入センサ27を通過してから所定クロック
経過後にバッファローラ23の回転を開始し、先行シート
P2 と後行シートP3 の先端のズレ量が一定となるよう
にしている。
【0042】しかし、画像形成装置本体Aから排出され
る後行シートP3 の搬送速度は画像形成モードやシート
の種類等によって変更される。これに対してバッファロ
ーラ23の起動タイミングが一定となっているため、先行
シートP2 と後行シートP3の搬送速度が異なると、両
シートP2 ,P3 の先端にズレが生ずるおそれがある。
【0043】そこで、本実施形態にあっては、画像形成
モードやシートの種類による後行シートP3 の搬送速度
は画像形成装置本体から取得可能であるため、後行シー
トP3 の搬送速度に応じてバッファパス14に停止させる
先行シートP2 の先端位置を変更するように構成してい
る。具体的には、図6において、バッファパス14内に先
行シートP2 を待機させる際に、先行シート先端がバッ
ファセンサ位置を通過してから停止するまでの搬送量
が、後行シートP3 の搬送速度が速い場合には多く、逆
に遅い場合には少なくなるように設定されている。これ
により、バッファローラ23の回転開始から先行シートP
2 の先端が後行シートP3 との合流点に至るまでの時間
は、後行シートP3 の搬送速度が速いときは短く、遅い
ときは長くなる。従って、バッファローラ23の起動タイ
ミングが一定であっても、先行シートP2 と後行シート
P3 の先端は常に所定のズレ量となるように搬送される
ことになる。
【0044】尚、先行シートP2 と後行シートP3 の先
端を一致させる構成としては、前述のように先行シート
P2 の待機位置を変更する方法以外にも、バッファロー
ラ23の回転開始タイミングを変更することでも可能であ
る。例えば、先行シートP2はバッファパス14内の一定
位置で待機させておき、後行シートP3 の搬送速度が速
い場合には該後行シートP3 が進入センサ27を通過した
直後にバッファローラ23の回転を開始し、後行シートP
3 の搬送速度が遅い場合には後行シートP3 が進入セン
サ27を通過して所定時間経過後にバッファローラ23の回
転を開始するように制御する。このように後行シートP
3 の搬送速度に応じて先行シートP2 の搬送開始タイミ
ングを変更することによって両シートP2 ,P3 の先端
のズレ量を一定にすることも可能である。
【0045】尚、後行シートP3 の搬送速度は、前述の
ように画像形成装置本体Aから取得するようにしてもよ
いが、一般的には先行シートP2 と同一速度で搬送され
てくるため、先行シートP2 の搬送速度を検出すること
によって取得するようにしてもよい。
【0046】{二枚排出制御における排出信号送出時
期}画像形成装置本体Aからシート処理装置Bへシート
が送られ、所定の処理が行われるとシート排出信号が送
出される。しかし、図8のフローチャートに示すよう
に、二枚排出制御において、搬入センサ28(図2及び図
6参照)によってシートが検出され(S1)、バッファ
パス14内に先行シートP2 が搬送された時点で先行シー
トP2 の排出信号を送出し(S2)、次に後行シートP
3 が所定位置に搬送され、その後二枚排出後に後行シー
トP3 の排出信号を送出する(S3〜S5)ように構成
すると、該排出信号が送出された後(図8におけるS2
とS3の間)、後行シートP3 にジャム(紙詰まり)等
が発生して装置が停止した場合、ジャム処理によって後
行シートP3 と共にバッファパス14内の先行シートP2
も除去されることになる。このため、ジャムから復帰し
て継続して画像形成を再開した際に、前記先行シートP
2 はスタックトレイ18等に排出されていないにもかかわ
らず、装置本体は排出信号の送出によって排出済みと認
識することになる。このため、ページが飛ばされて処理
されることになる。
【0047】そこで、本実施形態にあっては、図9のフ
ローチャートに示すように、先行シートP2 がバッファ
パス14に搬送された時点では排出信号を送出せず、後行
シートP3 と重ね合わされ、共にバッファパス14から排
出され、両シートP2 ,P3の先端が上流排出ローラ対1
6の直前にある排出センサ29(図2及び図6参照)によ
って検出された時点で先行シートP2 と後行シートP3
の排出信号を送出するように構成する(S11〜S15)。
【0048】このように構成することにより、先行シー
トP2 がバッファパス14内に待機しているときに(図9
におけるS11とS12の間)、後行シートP3 がジャムし
たとして装置が停止した場合でも、その時点では先行シ
ートP2 の排出信号は送出されていない。そのため、ジ
ャム処理によって先行シートP2 をバッファパス14から
除去した後、ジャム復帰して画像形成が再開したときに
は、再度先行シートP2 の分から画像形成を行わせるこ
とが可能となり、ページが飛ばされて処理されてしまう
ことを防止することができる。
【0049】尚、前述した二枚排出制御はオフセット処
理時や後述するステイプル処理時に行うと有効である
が、それ以外の場合においても二枚排出制御を行うよう
にしてもよい。また、逆に二枚排出制御を行わないよう
に設定することも当然可能である。
【0050】{サイドガイドの形状}前述した二枚排出
制御により、或いは通常の排出モードによって排出され
るシートは図2における上流排出ローラ対16及び下流排
出ローラ対17によってスタックトレイ18に排出される
が、このとき両排出ローラ対16,17の間に位置するステ
イプルトレイ12は下方へ落ち込んでいる(図2参照)。
このため、図10(a) に示すように、排出されるシートP
の先端が下方へカール等していると前記ステイプルトレ
イ12に垂れ下がるようになり、その状態で搬送されると
下流排出ローラ対17によってニップされたときに、図10
(b) に示すように、シート先端で折り込まれてしまう可
能性がある。
【0051】そのため、本実施形態にあっては図11に示
すように、サイドガイド11の形状を略三角形状で、上部
がステイプルトレイ12に落ち込まない形状に構成する。
このサイドガイド11を、排出されるシート幅よりも内側
(シート排出領域)位置に待機させ、これにより、排出
されるシートPは、図11に示すように、サイドガイド11
の上部でガイドされステイプルトレイ12に垂れ下がるこ
となく下流排出ローラ対17へ搬送される。よって前述の
ようにシート先端が下流排出ローラ対17によって折り込
まれることなく排出される。
【0052】尚、サイドガイドの形状が、図10(a) に示
すように、下流排出ローラ対17の手前で切れている形状
にすると、該サイドガイド500 の上部でシートPをガイ
ドしてもサイドガイド500 によるガイドがなくなった後
にシートPがステイプルトレイ12に垂れ下がる可能性が
ある。このため、本実施形態のサイドガイド11(図11参
照)のように上流排出ローラ対16から下流排出ローラ対
17までシートPをガイドし得る形状にすることが望まし
い。
【0053】また、尚、上流排出ローラ対16から前記サ
イドガイド11までの間にシートPをガイドする補助ガイ
ド30を設けると、シートPの垂れ下がり防止により効果
的である。
【0054】尚、前述したようにサイドガイド11はシー
トPの排出領域に位置することによってシートPをガイ
ドするが、オフセットモードやステイプルモードにあっ
てはステイプルトレイ12にシートPを落とし込み、且つ
シート幅方向端部を押して整合する必要がある。そのた
め、オフセットモードやステイプルモードにあっては、
一枚目のシート先端が下流排出ローラ対17にニップされ
た直後(図11の状態)に、図12に示すように、シート幅
よりも外側(シート排出領域外)にサイドガイド11を退
避移動させる。このようにしても、一枚目のシート先端
は既に下流排出ローラ対17を抜けているためにシート先
端が折り込まれることはなく、且つサイドガイド11は次
のシート整合待機状態に位置することができる。
【0055】{ステイプルトレイへの積載}ステイプル
モードにあっては、図14に示すように、揺動ガイド20を
開き、上流排出ローラ対16によってシートPをステイプ
ルトレイ12に排出した後、前記揺動ガイド20に設けられ
ているパドル31及び上流排出ローラ対16の駆動によって
回転するローレットベルト32を矢印方向へ回転させてシ
ートP後端が後端ストッパ33に当接する位置まで戻す。
そして前記サイドガイド11によってシートPを一方側へ
押し込んで整合した後にステイプラ13によってステイプ
ルする。
【0056】前記ステイプルトレイ12へシートPを排出
するときに、上流排出ローラ対16の排出速度が高速であ
ると、揺動ガイド20が開いているために、上流排出ロー
ラ対16を抜けたシートPは飛び出すように排出され、前
方(スタッカトレイ方向)へ進み過ぎてしまい、引き戻
すのに時間がかかってしまう。また、シートが前方へ進
み過ぎた場合にはパドル31で叩くことにより引き込んで
もローレットベルト32まで戻らず、ステイプルトレイ上
で整合できなくなるおそれもある。
【0057】そこで、本実施形態ではステイプルモード
にあっては、シート後端が上流排出ローラ対16を通過す
る際に、該上流排出ローラ対16の回転速度が低速となる
ように制御する。これにより、ステイプルトレイ12に排
出されるシート後端はローレットベルト32の近傍に落下
するようになり、パドル31の回転及びローレットベルト
32の回転によってシートPが確実に引き込まれ、後端整
合を行うことが可能となる。
【0058】尚、シート後端が上流排出ローラ対16を通
過するか否かは、シートが所定のセンサを通過してから
所定時間、或いはモータ回転数を検出することによって
判別することが可能である。
【0059】また、シート後端がステイプルトレイ12に
落ち込んだ後は、低速駆動に切り換えていた上流排出ロ
ーラ対16の回転を高速に切り換える。この上流排出ロー
ラ対16はローレットベルト32を回転させる駆動源でもあ
るために、ステイプルトレイ12に落ち込んだシートPは
ローレットベルト32によって速やかに引き戻され、シー
ト後端が後端ストッパ33に突き当てられるようになる。
【0060】上記のように、ステイプルモードの場合は
シート後端が上流排出ローラ対16を通過する場合のみ搬
送速度を遅くすることにより、全体として迅速な整合が
可能となるものである。
【0061】{揺動ガイド}ここで、図13を用いて、揺
動ガイド20について簡単に説明する。揺動ガイド20は、
移動排出ローラ17bを回転自在に保持し、シート排出時
には後述する駆動機構39により揺動軸20aを支点として
下方に揺動し、前記移動排出ローラ17bを下流排出ロー
ラ17aに圧接させる。また、ステイプルモードの際には
同様に後述する駆動機構39により揺動軸20aを支点とし
て上方に揺動し、前記移動排出ローラ17bを下流排出ロ
ーラ17aから離間させる。即ち、揺動ガイド20は、前記
移動排出ローラ17b及び下流排出ローラ17aからなる下
流排出ローラ対17をシート排出可能状態又はシート排出
不能状態とする切り替え手段としての役割を果たしてい
る。
【0062】尚、図13において、34はシャッタ部34aを
備えたストッパであり、スタックトレイ移動時にリンク
35が回動軸35aを支点として上方に回動し、端部に形成
されているシャッタ部34aを上昇させることにより、排
出口36を塞いでスタックトレイ18が排出口36を通過する
際、該スタックトレイ18上に積載されているシート(又
はシート束)が排出口36に逆流するのを防止している。
尚、このストッパ34は、シート排出時は、リンク35が回
動軸35aを支点として下方に回動し、排出口36を開放す
るようになっている。
【0063】{二枚排出制御時のスタックトレイの動
作}次に、ステイプルするシートPが二枚のみである場
合におけるスタックトレイ18の動作について図13を用い
て説明する。図13はスタックトレイの位置を表す要部断
面図である。
【0064】通常、ステイプル処理を行うときは、ステ
イプルトレイ12上に順次排出される複数枚(二枚以上)
のシートSは、後述するパドル31やローレットベルト32
によりステイプルトレイ12上を排出方向とは逆方向に引
き戻され、その後端が後述する後端ストッパ33に突き当
てられて整合される。この時、前記シートPの先端側が
ステイプルトレイ12上の後端側よりも上方になるように
スタックトレイ18を上昇(図13中破線位置)させ、重力
を利用して前記シートPを引き戻し易いようにしてい
る。
【0065】しかしながら、ステイプルするシートPが
二枚のみである場合(前述の二枚排出制御による場合も
含む)には、下位のシートは後述する駆動機構39により
揺動ガイド20の揺動と共に逆回転する下流排出ローラ17
aによってステイプルトレイ12上を排出方向とは逆方向
に引き戻され、上位のシートは後述するパドル31やロー
レットベルト32によって同様に排出方向とは逆方向に引
き戻される。従って、一枚目及び二枚排出されてくるシ
ートは、重力を利用しなくてもシート後端を引き戻し整
合することが可能であるため、スタックトレイ18を上昇
させてシート先端を持ち上げる必要がない。
【0066】そこで、本実施形態ではステイプルするシ
ートPが二枚のみである場合(二枚排出制御による場合
を含む)は、スタックトレイ18の昇降(上昇)を行わな
いようにしている。即ち、ステイプルするシートPが三
枚以上である場合は、スタックトレイ18を図13中実線位
置から破線位置に上昇させるが、ステイプルするシート
Pが二枚のみである場合は、スタックトレイ18を上昇さ
せず図13中実線位置に保持したまま前述の如き引き戻し
動作を行っている。
【0067】このように構成することにより、二枚のシ
ートからなる束をステイプルする際にスタックトレイ18
の昇降を行う必要がなくなるため、該スタックトレイ18
の上昇時間を節約でき、処理時間を大幅に削減すること
ができる。
【0068】{揺動ガイドの揺動量とパドル形状}次
に、図14〜図16を参照して、ステイプルトレイ12上に排
出されたシートPを排出方向とは逆方向に引き戻すパド
ル31、及び該パドル31を回転自在に支持している揺動ガ
イド20の揺動量について説明する。図14及び図15はシー
ト引き戻し時における揺動ガイド及びパドルの状態を示
す要部拡大図、図16はパドルの形状を表す説明図であ
る。
【0069】前記揺動ガイド20は、ステイプルトレイ12
上に排出されたシートPを排出方向とは逆方向に引き戻
すためのパドル31を回転自在に備えている。このパドル
31は、揺動ガイド20の開時にステイプルトレイ12上にシ
ートPが一枚排出される度にシート排出方向とは逆方向
に回転し、ステイプルトレイ12上のシートPの後端部に
接することで弾性変形し、該シートPとの間に生じる摩
擦力によってシートPを引き戻している。
【0070】ここで、前記揺動ガイド20を上方へ揺動し
一定位置に保持した状態でシート排出毎にパドル31によ
る引き戻しを行うと、ステイプルトレイ12上には次々と
シートが排出されてくるため、該ステイプルトレイ12上
のシートの高さ(レベル)の変化に応じて、最上位のシ
ートPに接するパドル31の接触面積及び接触圧が変化し
てしまい、シートPの戻し過ぎが発生するおそれがあ
る。
【0071】そこで、本実施形態では、前記パドル31
を、ステイプルトレイ12上に排出された最上位のシート
に対する接触圧を略一定に保つように構成している。更
に詳しくは、前記パドル31の形状を図16に示すように先
端部31aを細くした先細形状に成形している。図16(a)
はパドル31の先端部31aの両面に段差部を設けて先細形
状にした場合、図16(b) はパドル31の先端部31aの一方
の面(シート接触面側)に段差部を設けて先細形状にし
た場合、図16(c) はパドル31の先端部31aの他方の面
(シート非接触面側)に段差部を設けて先細形状にした
場合を表している。尚、このパドル31の先端部31aの先
細形状は図16に示す如き形状に限定されるものではな
い。
【0072】このように成形することにより、シートと
の接触部分となるパドル先端部がシートとの接触時に弾
性変形し易くなり、シートの積載枚数にかかわらず安定
した戻し力が得られ、更に耐久性が向上する。
【0073】また、本実施形態では、前記パドル31を回
転方向に複数設けて、一回の回転で一枚のシートに対し
て前記パドル31が複数回接触するように構成している。
これにより、例えば、比較的大きいサイズのシートに対
して前記パドル31を二回接触させて引き戻す場合、一回
の回転で良いため、一本のパドル31を二回回転させるの
に比べて処理時間を短縮することができる。尚、図16
(a) には、回転方向に二本のパドル31を設けた場合(ツ
インパドル)を例示しているが、これに限定されるもの
ではない。また、パドル31を、図16(d) 、(e) 、(f) 、
(g) に示すような形状にしても、同様な効果が期待でき
る。
【0074】また、前記ステイプルトレイ12上に排出さ
れたシートPに対するパドル31の接触面積を一定に保つ
ように構成しても良い。更に詳しくは、ステイプルトレ
イ12上のシートPの高さ(レベル)の変化に応じて、前
記揺動ガイド20の開時(上方への揺動時)の揺動量を変
更するように構成する。具体的には、例えば、ステイプ
ルトレイ12へのシートPの排出枚数が増えるのに応じ
て、揺動ガイド20を上方へ揺動させることで、最上位の
シートPに対するパドル31の接触面積を一定に保ってい
る。
【0075】図15に示すように、揺動ガイド20の揺動中
心(揺動軸20a)からパドル31の回転中心までの距離を
r、揺動ガイド20の揺動角度をθ、シートPの束の厚さ
をtとすると、該厚さtは、t=rsin θで表せる。従
って、この式に基づき、シートPの束の厚さtの変化に
応じて揺動ガイド20の揺動量(揺動角度θ)を変えれば
良いわけである。
【0076】このように構成することにより、ステイプ
ルトレイ12上の最上位のシートPと前記パドル31との接
触面積がシートPの積載枚数にかかわらず常に一定に保
たれるので、安定した戻し力が得られ、前記シートPに
対するパドル31の接触面積の変化によるシートPの戻し
過ぎを防止することができる。
【0077】{パドルの作動タイミング}尚、前記パド
ル31の作動タイミングは、図14に示すようにステイプル
トレイ上流側の上流排出ローラ対16がシートPの後端を
放出した後、該シートPの後端が図中破線で示す如く落
ち着いてから、図15に示すように作動させるようにして
いる。具体的には、シートPの後端が上流排出ローラ対
16の上流側に設けた排出センサ29を通過してから一定時
間経過後に、前記パドル31をシート排出方向とは逆方向
に回転させるようにしている。
【0078】{シートサイズに応じたパドルの回転数}
次に、前記パドル31の駆動回数について説明する。例え
ば、前記パドル31をシートのサイズにかかわらず一律に
駆動回転させる構成では、大きいサイズのシートは質量
が大きく引き戻しにくいため、小さいサイズのシートと
同様にパドル31で叩いても、ローレットベルト32に至る
まで引き戻すことができない場合があり、シートの整合
不良を招くおそれがある。
【0079】そこで、本実施形態では、シートサイズに
応じてパドル31の駆動回数を変えている。更に詳しく
は、シート搬送方向の長さが比較的長いシートのときは
パドル31の駆動回数を多くしている。具体的には、例え
ば、図17に示すように、比較的サイズの大きいA3、B
4、LGL、LDRサイズのシートの場合にはパドル31
の駆動回数を2回とし、サイズの小さいA4、LTR、
B5、A4R、LTRRサイズのシートの場合にはパド
ル31の駆動回数を1回としている。
【0080】このように構成することにより、質量の大
きなシートであっても、ローレットベルト32に至るまで
確実に引き戻すことができ、シートの整合性を向上させ
ることができる。
【0081】尚、ここではシートサイズによって回転数
を変更させているが、厚紙指定或いは特殊紙(表面摩擦
係数の低いもの)等においても同様な制御が可能であ
る。
【0082】{シートサイズに応じたサイドガイドの移
動速度}次に、シートPの幅方向の整合を行うサイドガ
イド11の移動速度について説明する。シートPをステイ
プルトレイ12上に積載する際に、前述の如きパドル31及
びローレットベルト32によりシート搬送方向の整合を行
うと共に、サイドガイド11によりシート後端側(後端ス
トッパ33側の側端部)を押圧して前記シートPを反対側
の基準ガイド37に向けて幅方向に移動させることでシー
ト幅方向の整合を行っている。ここで、シートPのサイ
ズが大きい場合、その重心は前記サイドガイド11による
押圧位置から遠く、また質量が大きいために慣性も高い
ので、サイドガイド11のシート幅方向への移動にシート
先端が追従できず、シートの整合不良を招くおそれがあ
る。
【0083】そこで、本実施形態では、シートサイズに
応じて前記サイドガイド11によるシート幅方向への移動
速度を変えている。更に詳しくは、前記サイドガイド11
の移動方向(シート幅方向)に対して直交する方向(シ
ート搬送方向)の長さが比較的長いシートのときはサイ
ドガイド11を低速で移動させるようにしている。具体的
には、例えば、図17に示すように、シート搬送方向の長
さが短いA4、LTR、B5、及びシート幅方向への移
動量の少ないA3、LDRサイズのシートの場合にはサ
イドガイド11の移動速度を高速とし、それ以外の長さが
長いB4、LGL、及びシート幅方向への移動量の多い
A4R、LTRRサイズのシートの場合にはサイドガイ
ド11の移動速度を低速としている。
【0084】このように構成することにより、慣性の影
響を低減し、サイズの大きなシート(搬送方向の長さが
長いシート)であっても幅方向の整合性を向上させるこ
とができる。また、シート幅方向への移動量の多いシー
トサイズにおいても有効である。
【0085】{後端ストッパ}次に、シートPの搬送方
向の整合時に該シートPの後端を突き当てる後端ストッ
パ33について図18及び図19を用いて説明する。
【0086】ステイプルトレイ12上に排出されたシート
Pは前述したパドル31やローレットベルト32等により排
出方向とは逆方向に搬送され、シート幅方向に所定の間
隔で設けた後端ストッパ33に突き当てられてシート搬送
方向の整合が行われる。
【0087】ここで、例えば、図18(a) に示すように、
後端ストッパ501 のシート突き当て面501 aが平らであ
ると、該シート突き当て面501 aに対してシートPが若
干斜めに侵入してきた場合、該シートPが座屈(及び潜
り込み)してしまったり、或いはシート突き当て面501
aの幅方向両サイドの角部(エッジ部)にシート端が当
たって傷付いてしまうおそれがある。
【0088】そこで、本実施形態では、図18(b) に示す
ように、後端ストッパ33のシート突き当て面33aの幅方
向両サイド部をテーパ形状(テーパ部33b)に形成して
いる。
【0089】このように構成することにより、図18(c)
に示すように、例えシート突き当て面33aに対してシー
トPが斜めに侵入してきても前記両テーパ部33bにより
シートPの座屈(及び潜り込み)を防止することがで
き、更にシート端が傷付くのを防止することができる。
【0090】また、図19に示すように、シート幅方向一
方のローレットベルト32Lには一方の後端ストッパ33L
が対応しているが、他方のローレットベルト32Rには他
方の後端ストッパ33Rが若干幅方向にずれて対応してい
るため、該他方の後端ストッパ33Rに対してシート隅部
近傍が突き当てられる場合(特にR系シートの場合)に
は、該他方のローレットベルト32Rにより後端ストッパ
間のシート端が引き込まれ過ぎてしまい、該シート隅部
近傍が撓んで座屈してしまうおそれがある。
【0091】ここで、オフセットモードによるソート処
理時、サイドガイド11をシート幅方向に移動させる必要
があるが、移動可能領域はローレットベルト32R近傍ま
でであるため、図19に示す如く前述の他方のローレット
ベルト32Rと他方の後端ストッパ33Rがシート幅方向に
若干ずれて対応した構成をとっている。
【0092】このように構成することにより、シート幅
方向の短いB5Rサイズのシートのオフセット処理を可
能にすることができ、且つ装置全体を小型化することが
できる。
【0093】そこで、本実施形態では、図19に示すよう
に、シート束のステイプル時(特にR系シートの一箇所
綴じ時)に、該シート束の後端を突き当て整合する後端
ストッパ33L,33Rの間(本実施形態ではセンタ部)に
ステイプラ13を待機させ、該ステイプラ13を前記後端ス
トッパ33L,33Rと同様に機能させるようにしている。
更に詳しくは、前記ステイプラ13のカバー部材38にシー
ト束の後端を規制するリブ38aを設けている。
【0094】このように構成することにより、他方の後
端ストッパ33Rにシート隅部近傍が突き当てられる場合
に、他方のローレットベルト32Rにより前記シートが引
き込まれても、前記後端ストッパ間に待機しているステ
イプラ13(のリブ38a)により規制されるので、該シー
トが引き込まれ過ぎることがなく、依ってシートが座屈
等してしまうのを防止することができる。
【0095】{サイドガイドの押圧制御}次に、サイド
ガイド11によるシートPの幅方向の整合について説明す
る。シートPの幅方向の整合は、前述したように、サイ
ドガイド11によりシート後端側の一方側端部を押圧して
幅方向へ移動させ、他方側端部を反対側の基準ガイド37
に突き当てることで整合している。この時、サイドガイ
ド11によって幅方向へ移動されるシートPはローレット
ベルト32に接している。このため、サイドガイド11によ
って幅方向へ移動されるシートPに連れてローレットベ
ルト32がよれてしまう場合があり、このローレットベル
ト32の影響によりシートPが基準ガイド37まで至らず、
不整合となるおそれがある。
【0096】そこで、本実施形態では、図20及び図21に
示すように、(特に幅整合量の大きいR系のシートにお
いて)サイドガイド11でシートPの幅方向の整合を行う
際に、該サイドガイド11で段階的に押圧することで、前
記ローレットベルト32による影響をリリースしつつシー
トの整合を行うようにしている。即ち、サイドガイド11
でシートPを段階的に押圧することで、該押圧時にロー
レットベルト32がよれたとしても該ローレットベルト32
のよれ幅を小さくすることができ、これによってローレ
ットベルト32が正規の位置(図に示す如き状態)に戻り
易くなり、且つローレットベルト32が正規の位置に戻る
までの復元時間も短縮できる。
【0097】更に、このシート幅整合時のサイドガイド
11によるシートの段階的押圧制御を、シートのサイズに
応じて変更している。具体的には、例えば、図17に示す
ように、A4、LTR、B4、LGLサイズの一枚目の
シート、及びLTR、B5サイズの二枚目以降のシート
の押圧制御を二段押しとしている。
【0098】ここで言う二段押しとは、一回目の押し込
みの後一時停止し、更に二回目の押し込みを行うことで
ある。尚、段押しの回数はこれに限定されるものではな
い。更に、この最後の押し込み後のサイドガイド11は、
後で詳しく説明するが、その押し込み位置で次のシート
先端が下流排出ローラ対17上にさしかかるまでか、ある
一定時間、ガイドとして機能する構成となっており、即
ち前記シートはサイドガイド11により押圧されたままの
状態となっている。
【0099】更に、前記サイドガイド11は、シートを段
階的に複数回押圧する際に、シートを押圧する毎に一旦
停止し、ローレットベルト32が正規の位置に戻る(よれ
が戻る)時間経過後に後続の押圧を開始するようにして
いる。
【0100】従って、前述の如くしてサイドガイド11で
シートを段階的に押圧することで幅方向の整合を行うこ
とにより、ローレットベルト32による影響を迅速にリリ
ースしつつ、該シートの整合を素早く的確に行うことが
できる。
【0101】{ローレットベルトの形状}次に、図22〜
図24を用いて、前記ローレットベルト32の形状について
説明する。ローレットベルト32は、前述のパドル31によ
ってシート排出方向とは逆方向に引き戻されたシートを
更に引き戻し、該シートPを後端ストッパ33に突き当て
ることでシート搬送方向の整合を行うものである。ここ
で、図22に示すように、ローレットベルト502 のシート
Pとの接触面がフラットに成形されていると、サイドガ
イド11によるシート押圧時に、ローレットベルト502 の
エッジ部502 aが幅方向へ移動するシートSに引っ掛か
り、シートの不整合が発生するおそれがある。
【0102】そこで、本実施形態では、図23(a) に示す
ようにローレットベルト32のエッジ部32aをテーパ状に
成形し、或いは図23(b) に示すようにローレットベルト
32の外周面を断面R形状に成形している。
【0103】このように成形することにより、整合時に
サイドガイド11によって幅方向へ移動されるシートPに
対する抵抗が小さくなり、エッジ部の引っ掛かりによる
シートの不整合を低減することができる。
【0104】{ローレットベルトの復元}更に、シート
の幅方向の整合は、前述したように、サイドガイド11に
よりシート後端側の一方側端を押圧して幅方向へ移動さ
せ、他方側端を反対側の基準ガイド37に突き当てること
で整合しているが、この時、サイドガイド11によって幅
方向へ移動されるシートPはローレットベルト32に接し
ている。このため、サイドガイド11によって幅方向へ移
動されるシートPに連れてローレットベルト32がよれて
しまう場合があり、サイドガイド11がシート押圧方向と
は逆方向に移動(退避)したときに前記ローレットベル
ト32のよれの復元によりシートPが連れて移動してしま
い、不整合となるおそれがある。
【0105】そこで、本実施形態では、サイドガイド11
によるシート押圧後、ローレットベルト32が正規の位置
に戻る(よれが戻る)まで押圧し続け、該ローレットベ
ルト32が正規の位置に戻った後に前記サイドガイド11に
よるシートの押圧を解除するようにしている。
【0106】前記サイドガイド11は図21に示す位置でシ
ートを押圧し続けることで次に送られてくるシートのガ
イドとして機能しているが、前記ローレットベルト32は
前述の如くよれたとしてもこの押圧継続中に正規の位置
に戻る。そして、前記サイドガイド11はガイドしている
シートPの先端が下流排出ローラ対17上にさしかかった
後に、シート排出領域外の退避位置へ退避するようにな
っている。
【0107】このように構成することにより、ローレッ
トベルト32の影響によるシートの不整合を防止すること
ができる。
【0108】{揺動ガイド開時の下流排出ローラの逆転
時}次に、揺動ガイド20の開動作時の下流排出ローラ17
aの状態及びサイドガイド11の状態について説明する。
前記揺動ガイド20の開動作時に下流排出ローラ17aは後
述する駆動機構39によりシート排出方向とは逆方向に回
転するように構成されている。そして、通常は前記下流
排出ローラ17aの逆転搬送が終了してからサイドガイド
11によるシート幅方向の整合を行っている。
【0109】しかしながら、最初のシート(二枚排出制
御時においては二枚のシート)は自身の自重により下流
排出ローラ17aに接しているため、これが前記サイドガ
イド11による幅整合時に抵抗となって、シートの不整合
を招くおそれがある。このシートと下流排出ローラ17a
との間の摩擦抵抗は、ローラ静止時に比べてローラ回転
時の方が小さい。
【0110】そこで、本実施形態では、最初のシートを
引き戻す下流排出ローラ17aの逆転終了までに前記サイ
ドガイド11によるシートの幅整合作業を終了させるよう
にしている。
【0111】このように構成することにより、サイドガ
イド11による最初のシートの幅整合時に、該最初のシー
トと下流排出ローラ17aとの間の摩擦抵抗による影響を
軽減することができ、シートの整合性が向上する。
【0112】{揺動ガイド保持時の下流排出ローラのロ
ック}更に、前記ステイプルトレイ12上へ以降のシート
を積載し整合している際に、前記下流排出ローラ17aを
フリーな状態(回転可能な状態)で停止させておくと、
シート整合中にステイプルトレイ12上の最下位のシート
がずれてしまうおそれがある。
【0113】そこで、本実施形態では、後述する駆動機
構39により、ステイプルトレイ12上にシートを積載し整
合している際は、前記下流排出ローラ17aをロックして
回転不能な状態にしている。
【0114】このように構成することにより、ステイプ
ルトレイ12上にシートを積載整合している際の、パドル
作動時の衝突等によるシートのずれを軽減することがで
きる。
【0115】{揺動ガイド閉時の下流排出ローラの逆
転}そして、前記ステイプルトレイ12上に一束分のシー
トが積載され整合されると、該シート束は揺動ガイド20
が閉じられて挟持固定され、その後、ステイプラ13によ
りステイプルがなされる。
【0116】ここで、ステイプルトレイ12上でパドル31
やサイドガイド11等によりシートの整合を行っている時
に、該シート束の最下位のシートが多少ずれてしまうお
それがある。
【0117】そこで、本実施形態では、前記揺動ガイド
20を閉じてシート束を挟持固定する際に、後述する駆動
機構39により前記下流排出ローラ17aを所定量(多少)
逆転させ、前記ステイプルトレイ12上のシート束の最下
位のシートに対して、排出方向とは逆方向への搬送力を
付与するようにしている。
【0118】このように構成することにより、パドル31
やサイドガイド11等によるシート整合時に該シート束の
最下位のシートが多少ずれたとしても、そのずれを矯正
し整合することができる。
【0119】{揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機
構}次に、前記揺動ガイド20と下流排出ローラ17aの駆
動機構39について図25、図26、図27を用いて説明する。
図において、39は駆動機構であり、前記揺動ガイド20の
開閉、下流排出ローラ17aの正逆転駆動を行っている。
この駆動機構39は、駆動源である1つの駆動モータ40
と、該モータ40からの駆動力を伝達するギア列により構
成されている。
【0120】更に、前記駆動モータ40には、回転数を検
出するエンコーダ56及び駆動モータ回転検知センサ55が
設けてあり、各ローラ等の回転速度、揺動ガイドの移動
量を検出している。
【0121】この駆動機構39では、前記駆動モータ40の
正転時に下流排出ローラ17aの正転(シート排出方向へ
の回転)を行い、前記駆動モータ40の逆転時に揺動ガイ
ド20の開動作及び該開動作時の下流排出ローラ17aの逆
転(シート排出方向とは逆方向への回転)、揺動ガイド
20の閉動作及び該閉動作時の下流排出ローラ17aの逆転
を行い、更に前記駆動モータ40の一時停止時に揺動ガイ
ド20の保持及び該保持時の下流排出ローラ17aのロック
を行っている。以下、動作の流れに沿って駆動機構の構
成を詳しく説明する。
【0122】図25に示すように、駆動モータ40を正転す
ると、該モータ40のピニオンギア41と噛合している振り
子ギアユニット42の固定ギア42aに駆動力が与えられ回
動し、揺動ギア42bが図示の位置に揺動して下流排出ロ
ーラ17aの排出ギア43に噛合し、下流排出ローラ17aが
シート排出方向(図中矢印方向)に回転(正転)してシ
ートSを排出搬送する。
【0123】図26に示すように、駆動モータ40を逆転す
ると、該モータ40のピニオンギア41と噛合している振り
子ギアユニット42の固定ギア42aに駆動力が与えられ回
動し、揺動ギア42bが図示の位置に揺動して中間ギア44
に噛合し、該中間ギア44と噛合している中間ギア45を介
して作動ギア46が図中矢印方向に回転する。この作動ギ
ア46は、前記中間ギア45と噛合しているギア部46aと、
揺動ガイド20に一体に取り付けられた開閉アーム47に接
して該揺動ガイド20を開閉させる突起部46bと、前記排
出ギア43と噛合している中間ギア48に噛合可能な欠歯ギ
ア部46cを備えている。
【0124】従って、作動ギア46が図中矢印方向に回転
すると、前記欠歯ギア部46cが中間ギア48に噛合して該
中間ギア48と噛合している排出ギア43が図中矢印方向に
回転し、下流排出ローラ17aがシート排出方向とは逆方
向(図中矢印方向)に回転(逆転)してシートPを引き
戻し搬送し始めると共に、図27に示すように前記突起部
46bが開閉アーム47に接して該開閉アーム47を押し上げ
ることで揺動ガイド20を図中矢印方向に押し上げる。
【0125】そして、例えば図27に示す如き位置に達し
たところで、駆動モータ40の駆動を一旦停止し、揺動ガ
イド20を開状態のまま保持する。この時、前記作動ギア
46の欠歯ギア部46cが中間ギア48を介して排出ギア43と
噛合している状態で停止しているので、下流排出ローラ
17aはロックされ回転不能な状態となっている。
【0126】尚、揺動ガイド20の保持位置については、
前述したように、ステイプルトレイ12上に排出されたシ
ートに対するパドル31の接触面積を一定に保つために、
該シートの高さ(レベル)の変化に応じて位置変更可能
となっている。
【0127】その後、ステイプルトレイ12上へのシート
の積載整合が終了し、再び駆動モータ40を逆転すると、
前記作動ギア46の欠歯ギア部46cとの噛み合い分だけ排
出ギア43が回転し、下流排出ローラ17aがシート排出方
向とは逆方向に所定量(前述の噛み合い分)回転してシ
ートPを引き戻し搬送する。同時に前記揺動ガイド20の
閉動作が行われ、閉じ終了後、次の処理に備える。
【0128】以上のように構成することにより、揺動ガ
イド20や下流排出ローラ17aを駆動する駆動機構を別個
に設ける必要がなくなるので、コストダウンが図れると
共に、装置の簡易化が図れる。
【0129】{揺動ガイドの閉じ動作}前述したよう
に、揺動ガイド20は揺動軸20aを中心に回動可能であ
り、図27に示す如く、作動ギア46が矢印方向へ回転する
と、該作動ギア46に設けられた突起部46bが揺動ガイド
20の一方側に取り付けられた開閉アーム47を押し上げる
ことによって揺動ガイド20を開く。そして、作動ギア46
が更に図27の矢印方向へ回転すると揺動ガイド20が閉じ
始め、更に作動ギア46が回転すると、突起部46bと開閉
アーム47との係合が外れ、揺動ガイド20は自重落下して
閉じることになる。
【0130】ここで、揺動ガイド20を閉じる際に作動ギ
ア46を高速で回転させ、閉じ動作の初速を速くすると、
揺動ガイド20が自重落下するときの衝撃が大きくなり、
整合されたシートを乱すおそれがある。また衝撃による
装置の耐久性にも好ましくない影響を与える。
【0131】そこで、本実施形態にあっては、図28のフ
ローチャートに示すように、揺動ガイド20を閉じるモー
タ制御において、モータ起動後、所定位置1までは高速
で揺動ガイド20を閉じるが(S21)、揺動ガイド20が所
定位置1まで閉じた時点で(S22、S23)、モータ出力
を変更し(S24)、揺動ガイド20の閉じ動作が遅くなる
ように構成し、更に揺動ガイド20が次の所定位置2まで
閉じた時点で(S28、S26)、再度モータ出力を変更し
(S27)、揺動ガイドの閉じ検出後にモータ駆動を停止
する(S28、S29)。
【0132】これにより、揺動ガイド20が自重落下する
直前においては緩やかに回動することになり、自重落下
の際の初速が遅くなる。このため、自重落下する揺動ガ
イド20の衝撃は小さくなり、整合されているシートを乱
すことなく、また衝撃音も小さくなり、且つ装置の耐久
性に悪影響を及ぼすことがない。
【0133】尚、前記揺動ガイド20の閉じ動作に際し、
モータを起動してから規定時間経過すると揺動ガイド20
の閉じ動作が完了し、図26に示すように、開閉アーム47
がセンサフラグ49を回動させて図示しない閉センサをオ
ンさせる。これによって装置は揺動ガイド20が閉じたこ
とを認識する。
【0134】従って、前記規定時間経過後になっても閉
センサがオンしないときは閉じ動作にエラーが発生した
ことになる。しかし、実際には作動ギア46の突起部46b
と開閉アーム47との衝動抵抗、及び連結されているギア
部の負荷の変動による駆動モータ40の回転停止に起因し
ている場合がある。かかる場合等にあっては、より大き
な回転力を伝達することによって作動ギア46を回転させ
ることにより、連続的且つ円滑に作業を継続させること
ができる。
【0135】すなわち本実施形態にあっては、図29のフ
ローチャートに示すように、揺動ガイド20の閉じ動作
(S31〜S37)に際し、モータ起動後規定時間経過して
も閉センサがオンしない場合には(S32)、モータ出力
を変更して更に大きな回転力を伝達するようにする(S
33)。その後、設定時間経過しても閉センサがオンしな
い場合に揺動ガイド20の閉じエラー表示を行い、装置を
停止させる。
【0136】上記のように最初の閉じ動作において揺動
ガイド20の閉じ状態を検出できないときは、更にモータ
出力を大きくして再度の閉じ動作を行うことにより、装
置のエラー停止の発生を減らすことができ、連続的且つ
円滑なシート後処理が可能となる。
【0137】{回転方向切換制御}駆動モータ40を逆方
向に駆動させて振り子ギアユニット42を切り換える際に
は、揺動ギア42bは固定ギア42aの回転に伴って回転駆
動されるため、急速に回転していた場合には排出ギア43
あるいは中間ギア44と噛み合い難く、歯飛びを起こして
しまうおそれがある。これは騒音の要因となると共に、
ギアを不必要に磨耗させて耐久性および装置の信頼性を
低めることとなってしまう。
【0138】そこで本実施形態においては図30に示すよ
うに、まず装置の制御に従って駆動モータ40の回転方向
を切り替えるか否かを判断し(S41)、回転方向が一致
しない場合(S42)は、駆動モータ40を低速に駆動制御
(S43)する。そして切り替えに十分な所定の時間が経
過すると(S44)、駆動モータを通常の制御の速度にて
駆動させている(S45)。
【0139】このように構成したことにより、揺動ギア
42bと排出ギア43、中間ギア44との噛合を確実にするこ
とができ、歯飛びや騒音を防止して、耐久性に優れた装
置とすることができる。
【0140】{ステイプル動作}前述した如く、ステイ
プルトレイ12上に積載されたシートPの束は、排出ギア
43によって固定された下流排出ローラ対17によって挟持
されており、この状態においてステイプラ13によって綴
じられる。閉じ位置は種々の組み合わせが考えられる
が、本実施形態においては図31に示すように角部を一箇
所綴じるモードと、側辺を二箇所綴じるモードとを選択
することができる。
【0141】ステイプラ13が所定のステイプル位置にな
い場合はステイプラ13を移動させる必要があるが、これ
によりステイプルトレイ12上に積載されたシート束が移
動してしまう場合がある。そこでステイプラ13を移動さ
せる際には、サイドガイド11によってシート束の端部を
押圧する。これにより積載されたシートPの整合を乱し
てしまうおそれがない。
【0142】しかし、サイドガイド11にて押圧した状態
で綴じ動作を行うと、サイドガイド11の押圧によりシー
ト束の幅方向の撓み等が生じている場合があるため、ス
テイプル不良が発生するおそれがある。
【0143】そこで、綴じ動作を行う際には図31に実線
にて示すようにサイドガイド11の押圧を解除してシート
Pの束から離間させ、下流排出ローラ対17のみにて挟持
した状態で綴じ動作を行うよう構成している。これによ
りサイドガイド11の押圧によるシート束の褶曲を開放す
ることができ、ステイプル不良を防止することができ
る。
【0144】{針交換}図32に示すように、ステイプラ
13は針カートリッジ50を装着するよう構成されており、
針を補充する際にはこの針カートリッジ50を交換する。
針カートリッジ50内には、複数の綴じ針を連結して構成
した針プレート50aを複数枚装填することができる。
【0145】ステイプラ13の内部には針カートリッジ50
の枠体を検知する針カートリッジセンサ13a、針カート
リッジ50下面に露出した針を直接検知する針検出センサ
13b、ステイプラ13先端に設けられた頭針検出センサ13
cが設けられている。
【0146】針カートリッジ50を交換する際の制御につ
いて、図33にフローチャートを示す。綴じ処理を伴うジ
ョブを開始する際(S51)、または継続している間に針
無しを検知すると(S52)、針無しであることを使用者
に報知し、針カートリッジ50の交換を促す(S53)。使
用者はフィニッシャユニットC前面のステイプラドア51
(図1参照)を開け、針プレート50aの充填された針カ
ートリッジ50をステイプラ13に装着する。
【0147】ここでステイプラ13に針カートリッジ50が
装着されたことを前記センサで検知するのであるが、あ
る程度挿入した時点で針検出センサ13bは針カートリッ
ジ50下面を検出して針有りと判断する。しかしこの時点
ではカートリッジがまだ所定位置に装着、固定されてお
らず、針の給送、射出に際して不都合が生じてしまう。
【0148】そこで本実施形態においては針カートリッ
ジセンサ13a及び針検出センサ13bが共にONになった
か否かを判別し(S54)、これにより針有りと認識する
よう構成している。これにより、針の存在を検知するだ
けでなく、針を射出できる状態として認識することがで
き、確実な針交換作業を行うことができる。
【0149】{針頭出し処理}針有りを検知(S54)
し、且つステイプラドア51が閉じられたことを検知する
と(S55)針頭出し処理を行う(S56)。従来は針頭出
しとして、所定回数空打ちすることにより処理してい
た。しかしこれでは既に針プレート50aが針カートリッ
ジ50の先端に到達していた場合にもこれを認識できない
ため、無駄打ちをすることとなっていた。
【0150】本実施形態においてはステイプラ13に頭針
検出センサ13cを設け、針カートリッジ50先端に対向す
る位置に配置している。この頭針検出センサ13cによっ
て針頭出し処理が終了したことを検知することにより、
盲目的に空打ちして針を無駄にするおそれがなくなっ
た。一方、頭針検出センサ13cが針を検知するまで空打
ちするという制御では、空打ちする回数に制限がないた
め、針カートリッジ50内で針ジャムが発生した場合であ
っても、いつまでも空打ちを継続して処理が終了しない
おそれがある。
【0151】そこで図34に示すように針頭出し処理(S
56)を開始すると、まずカウンタnをリセットする(S
61)。そして空打ちして針プレート50aを一針分搬送し
(S62)、頭針検出センサ13cが針を検出したら(S6
3)処理を終了し、検出しない場合はカウンタnを一つ
進める(S64)。ここでカウンタnが規定回数であるか
否かを判別し(S65)、規定回数内であれば更に空打ち
を繰り返し、規定回数を超えていた場合には針ジャムが
発生したことを使用者に報知する(S66)。
【0152】このように頭針検出センサ13cによって針
を検出する場合にも空打ち回数に制限を設けることによ
り、針頭出し処理の動作の無限ループを回避することが
できる。なお針頭出し処理(S56)において針ジャム
(S66)となった場合には、針カートリッジ交換処理に
おいて針無しであると認識する(S57)。
【0153】{針ジャム処理}また、綴じ動作の継続中
に針ジャムが発生する場合がある。フィニッシャユニッ
トCが針ジャムを検知した場合、従来は図35に示すよう
に綴じ処理(S71)を行った後に針ジャムが発生したか
否かを判別し(S72)、針ジャムが発生していない場合
にはシート束を排出(S73)して処理を継続し、発生し
ていた場合にはこれを使用者に報知し(S74)、処理を
中断していた。しかしこれではステイプラ13が綴じ動作
を実施した位置にとどまることとなり、使用者がステイ
プラドア51を開けてジャム処理をしようとしても、手が
届きにくい場合があった。
【0154】そこで本実施形態においては図36に示すよ
うに、綴じ処理(S81)を行った後にまずシート束を排
出(S82)し、それから針ジャムが発生したか否かを判
別する(S83)。針ジャムが発生していない場合にはそ
のまま処理を継続し、発生していた場合にはステイプラ
13をステイプラドア51近傍の初期位置に移動(S84)し
てから使用者にジャムを報知し(S85)、処理を終了す
る。ここで初期位置とはステイプラドア51近傍であり、
これを開いた際に使用者が最もジャム処理をしやすい位
置となっている。なお、シート束を排出するのは、ステ
イプラ13を初期位置に動作させる際に接触してこれを痛
めるおそれがあるからである。
【0155】このように針ジャムが発生してもステイプ
ラを初期位置に移動させることにより、使用者がステイ
プラに届きにくいという事態が発生するおそれがなく、
メンテナンスの容易な装置とすることができる。
【0156】{ジャム処理時のステイプラ初期化}ま
た、フィニッシャユニットCのステイプラドア51は前述
した如く針交換の際には開閉されるが、搬送中のシート
がジャムを起こした場合においては開閉する必要がな
い。しかし使用者がこれを開閉することは可能であり、
その際に誤ってステイプラを移動させてしまう場合も考
えられる。
【0157】ここでステイプラの位置制御は初期位置か
らの移動量にて制御されており、常に現在位置をセンサ
等の手段により確認しているわけではない。従って、シ
ートのジャム処理中にステイプラの位置を移動されてし
まった場合、装置側ではこれを認識することができず、
そのまま綴じ処理を行えば誤った位置にステイプルして
しまうこととなる。
【0158】そこで本実施形態においては図37に示すよ
うに、ステイプラドア51の開閉を検出した場合(S91)
であって、綴じ処理を行う場合(S92)には、綴じ処理
実行前にステイプラ13を一旦初期位置に戻し(S93)、
しかる後に改めて閉じ位置に移動(S94)させて綴じ処
理(S95)を行うよう構成している。このようにステイ
プラ13の位置を確認してから綴じ処理を行うよう構成し
たことにより、ステイプラ13が使用者によって移動され
てしまった場合にも、誤った位置にステイプルしてしま
うおそれがない。
【0159】{シート束排出}上述したように、綴じ処
理を終えると駆動モータ40が順方向に回転して振り子ギ
アユニット42が排出ギア43に噛合し、下流排出ローラ対
17が搬送方向に回転してシートPの束をスタックトレイ
18に排出する。
【0160】このとき角部の一箇所に綴じ処理がなされ
たシート束を排出した場合に、綴じ処理がなされていな
い側の端面がずれやすい。この現象はシートのサイズ、
枚数によって影響に差があり、シートのサイズが小さい
ほどシート間の摩擦が小さいためにずれが顕著となる。
【0161】更に従来は、下流排出ローラ対17がシート
束を排出する制御は固定であり、図38(a) に示すように
駆動モータ40の制御は100 %の出力によって行ってい
た。例えば、この状態で中程度の枚数のシート束を基準
に排出速度を再設定した場合、枚数の少ないシート束に
は過剰な搬送力が加わってずれが生じやすく、一方積載
枚数が多くなるとシート束の質量も大きくなるために排
出速度が低下してしまう。
【0162】そこで本実施形態においては、まず一箇所
に綴じ処理がなされたシート束を排出する際にはスタッ
クトレイ18を上昇させ、スタックトレイ18上の積載面を
下流排出ローラ対17に近づけた状態で排出を行ってい
る。これによりシート束とスタックトレイ18上の積載面
との抵抗が小さくなり、ずれが生じにくくなる。
【0163】更に前記下流排出ローラ対17に近づけたス
タックトレイ18を、シート束後端が下流排出ローラ対17
を抜ける直前に一定量下降させるようにしている。これ
により、前記シート束後端が下流排出ローラ対17に接す
る等して装置内に逆流してしまうのを防止することがで
きるる。
【0164】また図に示すように、シートのサイズ、枚
数によって排出時の駆動モータ40の立ち上げ速度を遅く
制御することにより、シートのサイズや枚数の異なるシ
ート束に対応している。すなわちラージサイズのシート
に対しては約80%程度の駆動力、スモールサイズのシー
トに対しては約60%程度の駆動力を以って駆動開始させ
ている。
【0165】更に詳しくは図38(b) に示すように、シー
トのサイズがスモールサイズの場合にはラージサイズの
場合よりも立ち上げ速度を遅くし、急激な加速によって
発生するずれを防いでいる。また積載枚数が多い場合に
は少ない場合よりも立ち上げ時の駆動トルクを低くし、
駆動ローラからのトルクがシート束最下シートに十分か
つ平均的に伝わるように制御している。そして徐々に通
常の搬送速度及び駆動トルクへと移行し、最終的にはい
ずれのサイズ、枚数の異なるシート束も略等しい速度に
て排出する。
【0166】これらのことにより、一箇所に綴じ処理が
なされたシート束を排出する際にも綴じられていない端
面のずれを防止してスタックトレイ18上での積載性を向
上させると共に、サイズまたは束の枚数によらずに等し
い速度にて排出することができる。また、駆動モータ40
を100 %の出力にて駆動させないことから、装置の発す
る動作音を低減させることができるという効果も有して
いる。
【0167】また、スタックトレイ18を下流排出ローラ
対17に近づけることによって、排出しようとしているシ
ート束の腰折れをなくし、シート束の最下シートが座屈
するのを防ぐ効果を有している。
【0168】{混載検知}スタックトレイ18上にすでに
積載されている排出シートと、異なるシートサイズやシ
ート処理モードで排出した場合、同一サイズのシート積
載や、同一処理によるシート積載に比べて積載性が悪く
なるため、混載扱いとして積載可能枚数に制限を設ける
必要がある。
【0169】そのため、スタックトレイ18の略中央に
は、トレイ上にシートが積載されているかどうかを検出
するためのスタックセンサ53が設けられており、スタッ
クトレイ18にシートPが積載されていた場合には、以下
の条件で混載扱いとする。
【0170】(1) トレイ上に積載されているシートPが
フィニッシャユニットCから排出、積載したシートでな
い場合。
【0171】(2) フィニッシャユニットCによってスタ
ックトレイ18上に異なるシートサイズのシートPを排
出、積載した場合。
【0172】(3) フィニッシャユニットCによってスタ
ックトレイ18上に異なる処理モードによって排出、積載
した場合。
【0173】また、本実施形態におけるフィニッシャユ
ニットCにおいては、画像形成を開始する際にスタック
センサ53の検知信号を参照し、画像形成が開始された後
はこれを参照しないよう構成している。ここで画像形成
が開始された後、更にシートを排出した後においてもス
タックセンサ53の検知信号を参照するとすれば、排出さ
れた最初のシートを以て混載と誤認識してしまうおそれ
があるからである。
【0174】{積載量検知}スタックトレイ18に積載し
たシート又はシート束の最上面のレベル検知は、揺動ガ
イド20上方に設けられた測距センサ54によって行われ
る。測距センサは赤外線などの光線をシート束に照射す
る発光部と、シート束にて乱反射した光線を受光する受
光部とを有しており、この反射光の角度を測ることによ
りレベル検知を行うものである。
【0175】スタックトレイ18上にシート等を排出する
と、図39(a) に示すようにシートP後端がフィニッシャ
ユニットCに引っかかって落ち着かない場合がある。こ
のような状態でレベル検知を行えば正確なレベル検知が
行えない場合がある。そこでシートPが排出された際に
はスタックトレイ18が一旦下方に移動して再び上昇し、
シートPがスタックトレイ18上に落ち着くよう構成され
ている。
【0176】このスタックトレイ18に積載されたシート
Pのレベル検知をする際に、測距センサ54はスタックト
レイ18が上昇した際にレベル検知することが望ましい。
しかし、実際にはスタックトレイ18が上昇した際には既
に次のシートPが排出されているために、これに遮られ
てスタックトレイ18上のシートを見ることができない。
【0177】このように下降した際にレベル検知を行っ
た場合、その瞬間にはまだシートPが落ち着いていない
おそれもあるため、所定間隔をおいて二度以上レベル検
知し、連続して誤差範囲内の値を取得した場合に検知結
果として取得するよう構成している。これにより確定し
た実際のレベル検知を行うことができ、装置の生産能力
を発揮することができる。
【0178】また、スタックトレイ18の上昇後の位置は
レベル検知によって得られたデータをもとに積載面の高
さが常に一定になるように制御されている(紙面高さ制
御)。
【0179】ここで、図39(b) を用いてスタックトレイ
18上のシートの積載量( 積載シートの高さ)を認識する
構成について簡単に説明する。尚、詳細な構成について
は、特開平9-48549 号公報に開示されている。図39(b)
はトレイユニット、該トレイユニットの駆動部、及びト
レイユニットの位置検知部の概略構成を示す要部斜視図
である。
【0180】本実施形態においては、3つのスタックト
レイ18をトレイフレーム57に各々固定してトレイユニッ
ト58を構成し、該3つのスタックトレイ18がフィニッシ
ャユニットCのフィニッシャフレーム59に対して一体的
に上下動(昇降)できるようになっている。このトレイ
ユニット58の上下動、即ちスタックトレイ18の上下動
は、スタッカモータ209 の正逆転駆動をピニオンギア22
5 によりトレイユニット58の一部に設けたラック部58a
に伝達することで、トレイユニット自体がフィニッシャ
フレーム59に対して図中矢印方向に上下動される構成と
なっている。
【0181】またスタッカモータ209 の出力軸上にはエ
ンコーダ226 が取り付けられており、スタッカモータク
ロックセンサ227 により前記エンコーダ226 のパルス量
を検出することで、トレイユニット58が初期位置である
ホームポジションから何パルス分移動したか、即ちスタ
ックトレイ18の移動量がわかるようになっている。尚、
スタックトレイ18のホームポジションの検知は、トレイ
フレーム57の下部に設けたトレイユニットフラグ57aが
トレイホームポジションセンサ228 に検出されることに
よってなされる。
【0182】コピー動作信号等によりトレイユニット58
のホームポジションを検出(トレイホームポジションセ
ンサ228 で前記トレイユニットフラグ57aを検出)した
後、測距センサ54の検出信号に基づいて所定のスタック
トレイ18を下流排出ローラ対17に対して所定位置に位置
決めし、該下流排出ローラ対17により排出されるシート
を前記スタックトレイ18で受け取る。
【0183】また前記スタックトレイ18上のシートの最
上面の位置を下流排出ローラ対17から所定量の位置に保
つために、シート(又はシート束)の積載毎にスタック
トレイ18を所定量ずつ下降するようになっている。
【0184】尚、前記トレイユニット58がホームポジシ
ョンから何クロック分移動したか、即ちスタックトレイ
18の移動量は後述するフィニッシャユニットCのMPU
200(図42参照)にて認識できるようになっている。
【0185】以上の構成から、スタックトレイ18の位置
と該スタックトレイ18上のシートの最上面の位置(レベ
ル検知)を確定し、スタックトレイ18上に積載されたシ
ートの積載量(積載シートの高さ)を認識できるように
なっている。
【0186】前述の如くしてスタックトレイ18の位置と
レベル検知によってスタックトレイ18上に積載されてい
るシートPの積載量を検出し、処理モード、シートサイ
ズによって決められる所定の積載量を超えていると判断
される場合は満載であると認識する。
【0187】しかし満載であると検知した場合であって
も、スタックトレイ18上のシートPがカールや後端部の
引っかかりの状態によって落ち着いていない場合があ
る。このため満載でないのに満載と判断して装置を停止
させてしまう場合があり、生産性が低下するおそれがあ
る。
【0188】そこで、本実施形態では、スタックトレイ
18上のシートの最上面が所定以上の高さであること、即
ちスタックトレイ18上のシートの積載量が所定量を超え
ていることを複数回連続して検知した場合に、初めてシ
ートが満載であると判断し、装置を停止させるようにし
ている。更に詳しくは、前記スタックトレイ18の昇降動
作を行うと共に、各動作毎(又は動作終了後)にスタッ
クトレイ18上のシートの積載量を検知し、該シートの積
載量が所定量を超えていることを複数回(本実施形態で
は3回)連続して検知した場合に、初めてシートが満載
であると判断し、装置を停止させるようにしている。
【0189】更に本実施形態では、前述の如きシートの
満載検知を、前記スタックトレイ18にシートが所定枚数
(例えば5枚)排出される毎に行うようにしている。
【0190】これにより、スタックトレイ18上にて発生
したシートのカール或いはシート後端部の引っ掛かり等
を解消してから、シートの積載量が所定量を超えている
か否かを検知することができ、それでもなおシートの積
載量が所定量を超えていることを連続して検知した場合
に初めてシートが満載であると判断し、装置を停止させ
るようにしているので、シート満載検知の誤認識を防止
することができ、十分な生産性を発揮することができ
る。
【0191】尚、前述の如くしてシートの満載を検知
し、装置を停止させた場合には、スタックトレイ18から
積載シート(又はシート束)を排除するよう使用者に促
すように構成している。
【0192】{満載検知時のシステム停止タイミング}
しかし、ソート処理の途中である場合にも常に前述の満
載の検知により画像形成を停止させると、ソート処理途
中のシート束がスタックトレイ18に積載されることとな
り、これを取り除くことはソート処理が終了するため積
載シートの取り扱いが煩雑になるおそれがあった。一
方、スタックトレイ18上の満載検知には通常ある程度の
余裕が設定されており、満載となってもまだ積載するこ
とが可能である。
【0193】そこで本実施形態においては図40に示すよ
うに、画像形成及び積載動作(S101 )の途中で満載を
検知すると(S102 )、一束終了したか否かを判断し
(S103 )、一束の画像形成が終了していなければ画像
形成を停止せずにそのまま継続するよう構成している。
このように構成したことにより、満載検知によってスタ
ックトレイ18からシート束を取り除いた際でも、ソート
処理途中のシート束がなく、取り回しが簡便となる。
【0194】そして測距センサ54が満載を検知し、更に
ソート処理途中でない場合に満載検知であるとして画像
記録を停止させる(S104 )。
【0195】{特殊シート}搬送排出され、スタックト
レイ18上に積載されたシートが特殊なシート、特にOH
Pシートである場合、測距センサ54から照射した光線が
OHPシート表面ではあまり乱反射せず、ほとんど鏡面
反射するため、通常のシートに対し測定した場合よりも
20〜30mm(実験値)の距離の誤差を生じてしまう。この
ため通常通りの制御を行うと満載検知、あるいは積載高
さ制御を行うとすれば、積載上面を現実よりも遠い(低
い)と認識してしまうためにスタックトレイ18を上昇さ
せてしまい、場合によっては積載したシートが排出口に
かかり、排出したシートがこれに衝突してシートを破損
するなどの積載不良を生じるおそれがある。
【0196】そこで、本実施形態においては、図41に示
すように、本体マルチトレイ(手差しトレイ)より給送
されたシートが含まれる積載シートが、スタックトレイ
18上から抜き取られたか否かを判断し(S111 )、抜き
取られた場合はアバウト検知フラグをクリア(S112
)、すなわちアバウト検知でないとする。
【0197】そして、アバウト検知フラグがオフ(S11
3 )である場合には、スタックトレイ18上には、積載シ
ートが存在しない状態、あるいは、測距センサの検出誤
差のないシートが積載されているとして、通常のトレイ
制御を行う(S114 )。また、アバウト検知フラグがオ
ン(S113 )である場合には、アバウト検知制御(S11
5 )を行う。
【0198】ここで、アバウト検知とは、測距センサ54
にて測定したスタックトレイ18上の排出シート積載面の
レベルが、特殊シート等のために信頼性がない場合に、
その誤差をあらかじめ推定し、補正をかけることであ
り、本実施形態においては本体マルチトレイ(手差しト
レイ)より給送されたシートがスタックトレイ18上に積
載されている可能性がある場合を示している。
【0199】また、アバウト検知制御とは上記センサの
誤差をふまえて、あらかじめ定められている積載面の高
さよりも低く、具体的には約30mm低く制御することを示
している。
【0200】そしてスタックトレイ18上に排出シートを
積載(S116 )した後に、積載したシートがアバウト検
知の対象であるか否か(S117 )を判別する。この判別
は、ここでは積載したシートが本体マルチトレイ(手差
しトレイ)より給送されたかどうかで上記同様に判断す
るものである。
【0201】この判別により、アバウト検知の対象であ
る場合にはアバウト検知フラグをセット(S118 )し
て、次回のトレイ制御においてはアバウト検知制御(S
115 )を行うよう構成している。
【0202】また、アバウト検知の対象にならない場合
は、前記積載量検知及び前記シート面高さ制御(S121
)を行うが、アバウト検知の対象とならない場合は前
記積載量検知のみを行う(S119 )。
【0203】尚、上記実施形態は、本体手差し口から給
送された場合を全て特殊なシートとして処理する制御に
ついて説明したが、ここで、積載されているシートが特
殊シートかどうか判断してアバウト検知フラグをオン、
オフする制御について説明する。
【0204】この判別は、スタックトレイ18をあらかじ
め移動量がわかる異なる高さの2点に移動させ、その2
点において測距センサ54にて距離を計算する。一方スタ
ックトレイ18を移動させた距離を図示しない移動量検知
手段によって測定し、この測定値と測距センサによって
計測した距離の差との差が所定量以上に大きい(一般的
には測距による測定値が大きい)場合には、積載された
シートがアバウト検知の対象であると判断するものであ
る。
【0205】これにより、搬送するシートが測距センサ
54では距離を測りにくいOHPシートなどの特殊シート
であっても、また途中から特殊シートに変更された場合
であっても、通常のシートとほぼ同様のシート処理を行
うことができる。
【0206】また、測距センサによるOHPシートの測
定は上述したように普通紙に比して一定値(20〜30mm)
のずれを生じるが、枚数に応じた測定値の変動は普通紙
と同様である。従って排出するシートがOHPシートで
あると認識した場合にはスタックトレイ18を上記一定値
下方にずらすことにより、通常と同様に測距センサ54を
用いて満載検知、積載高さ制御を行うことができる。
【0207】{フィニッシャユニットの制御系の構成}
ここで、図42を用いて、本シート処理装置Bのフィニッ
シャユニットCにおける制御系の構成について簡単に説
明する。
【0208】図42において、200 は制御手段としてのM
PUであって、該MPU200 は、搬入センサ28、進入セ
ンサ27、バッファセンサ26、排出センサ29、測距センサ
54、スタックセンサ53、駆動モータ40の回転数を検出す
る駆動モータ回転検知センサ55、針カートリッジセンサ
13a、針検出センサ13b、頭出しセンサ13c、スタッカ
モータ209 の出力軸上に設けたエンコーダ226 のパルス
量を検出するスタッカモータクロックセンサ227 、トレ
イユニット58(のスタックトレイ18)のホームポジショ
ンを検出するトレイホームポジションセンサ228 等から
の信号を入力する。
【0209】そして、前記信号に基づいて、各ドライバ
D1〜D11を介して、各第一フラッパ21を切り換える第
一フラッパソレノイド201 、第二フラッパ22を切り換え
る第二フラッパソレノイド202 、第三フラッパ25を切り
換える第三フラッパソレノイド203 、バッファローラ23
や上流排出ローラ対16やローレットベルト32を駆動し、
またシャッタ部34を逆回転させることで上下動させる。
パドル31を回転させるために前記バッファ搬送モータ20
4 からの駆動力の連結/解除をを行うパドルソレノイド
206 、サイドガイド11をスライド移動させるサイドガイ
ドモータ207 、シートシフト時に基準ガイド37をステイ
プルトレイ12上から退避させる基準ガイドソレノイド20
8 、揺動ガイド20の揺動や下流排出ローラ17aの正逆回
転駆動を行う駆動モータ40、スタックトレイ18を上下動
させるスタッカモータ209 、ステイプラ13の綴じや針の
送りを行うステイプラモータ210 、ステイプラ13の位置
移動を行うステイプラ移動モータ211 等の制御をしてい
る。
【0210】各モータは、それぞれ制御入力パルス、あ
るいは回転量を検出するエンコーダコーダ入力によって
移動量、速度等を制御している。
【0211】[ステッチャユニット]次にシート処理装
置BにおけるステッチャユニットDの各部の構成につい
て詳細に説明する。上述したように、図3に示すステッ
チャユニットDは、画像形成装置本体Aから排出された
シートをパスガイド60a、60bからなる縦パス60内に搬
送しステイプラユニット61によってシート中央を綴じ処
理した後に、折り処理を行って排出するものである。
【0212】画像形成装置本体Aから排出されたシート
Pは、第一フラッパ21の働きによってステッチャユニッ
トDの縦パス60に給送され、下端をストッパ62に当接し
て積載整合される。縦パス60の上部には搬送手段である
上ローラ対63が設けられており、その下流に複数のフラ
ッパ64が設けられている。本実施形態においてフラッパ
64は二つの第一フラッパ64a及び第二フラッパ64bから
構成されており、シートPのサイズに応じて搬送経路を
選択的に切り替えることが可能となっている。
【0213】またフラッパ64近傍には可動ガイド65が設
けられており、付勢手段65aによってフラッパ64に向か
って付勢されて縦パス60の搬送経路の一部を構成してい
る。この可動ガイド65はハンドル65bを把持して回動さ
せることによりフラッパ64近傍の縦パス60内部を露出さ
せることができ、ジャムしたシートの処理等をすること
ができる。
【0214】縦パス60を介してフラッパ64と対向する位
置には複数のシートセンサ66が設けられており、上ロー
ラ対63と第一フラッパ64aの間に第一上センサ66a、第
一フラッパ64aと対向する位置に第二上センサ66b、第
二フラッパ64bと対向する位置に第三上センサ66cが配
置されている。これらのシートセンサ66は、通過するシ
ートPの有無又は先端若しくは後端を検知することがで
きる。
【0215】{下ローラ対}縦パス60の略中央には後述
するステイプラユニット61が設けられており、縦パス60
を介してステイプラユニット61と対向する位置にアンビ
ル61dが配置されている。ステイプラユニット61の下流
には搬送手段である下ローラ対67が設けられており、図
示しない駆動源から駆動力を伝達される駆動回転体とし
ての駆動ローラ68、及び前記駆動ローラ68にシートを押
圧して従動回転する移動回転体としてのピックアップコ
ロ69から構成されている。
【0216】図43に示すように、ピックアップコロ69は
搬送コロアーム69aの一端に取り付けられており、該搬
送コロアーム69aの他端は回動軸69bによって縦パス60
のパスガイド60bに回転自在に支持されている。また搬
送コロアーム69aの略中央部には弾性部材69cが取り付
けられ、ピックアップコロ69を駆動ローラ68に付勢して
いる。一方搬送コロアーム69aには図示しないソレノイ
ドによって駆動可能な圧縮解除アーム70が設けられてお
り、ピックアップコロ69を駆動ローラ68から離間させる
ことが可能となっている。これにより、ピックアップコ
ロ69はシートを駆動ローラ68に押圧する押圧位置と、駆
動ローラ68から離間する離間位置とに変位可能となって
いる。
【0217】{ピックアップコロの圧接}下ローラ対67
にてシートPを搬送する際には、まず図44(a) に示すよ
うにシートP先端がピックアップコロ69位置を通過した
後に該コロ69をシートに圧接し、ピックアップコロ69と
駆動ローラ68とによってシートPを挟持搬送する。この
とき後に送られたシートPは既に積載されたシートPの
駆動ローラ68側に進入し、既に積載されたシートと滑り
ながら搬送される。
【0218】ここでピックアップコロ69を駆動ローラ68
に常に圧接したままであると、既にストッパ62に到達し
積載されているシートPに対しても搬送力を加えること
となり、シートに座屈が生じてしまうおそれがある。そ
こで本実施形態に示す如く必要なときにのみピックアッ
プコロ69を圧接させることにより、シートの整合性が向
上し、また縦パス60への的確な積載を行うことが可能と
なっている。
【0219】{ピックアップコロの離間}更に、シート
P先端がストッパ62に所定距離近づいた位置にて、図44
(b) に示すようにピックアップコロ69を離間させるよう
構成している。本実施形態において前記ストッパ62から
の所定距離とは10mmに設定しており、ピックアップコロ
69が離間した後はシートPはそれまでの運動の慣性と自
重によってストッパ62まで搬送される。なおシートPの
先端の位置はシートセンサ66をシート先端が通過してか
ら搬送した距離によって認識している。
【0220】ここでシートPがストッパ62に到達するま
でピックアップコロ69を駆動ローラ68に圧接させたまま
搬送すると、シートPに座屈が生じたり、ピックアップ
コロ69の離間時にリバウンドが生じて整合が乱れてしま
う場合がある。そこで本実施形態に示す如く早期にピッ
クアップコロ69を離間させることによりシートPが過度
に搬送されることがなく、上記問題を回避することがで
きる。
【0221】{ピックアップコロ離間時の駆動ローラ}
上述したように、シートPがストッパ62に積載される以
前にピックアップコロ69が離間すると、積載枚数がまだ
少ない場合にはシートPが縦パス60内を勢いよく進行
し、リバウンドして整合を乱すおそれがある。また積載
枚数が多くなった場合には縦パス60内が狭くなって通過
するための摩擦が増加し、ストッパ62に到達しないおそ
れもある。
【0222】そこで本実施形態においては、ピックアッ
プコロ69が離間した後も駆動ローラ68の駆動回転を維持
するよう構成している。このとき搬送されているシート
Pは駆動ローラ68に圧接されていないため、当接圧のみ
による弱い搬送力が与えられる。これによりシートPは
ストッパ62まで確実に搬送され、かつ押し付けられるた
め、確実に整合させることができる。
【0223】{縦パス形状}ストッパ62に突き当てて積
載されたシートPは、整合部材71によって幅方向を整合
される。このときシートPは立てた状態となっているた
め、シートPに腰がないと座屈を生じてしまう。そこで
本実施形態においてはパスガイド60aに縦パス60の搬送
経路内に突出する隆起部60cを設け、縦パス60を横方向
に屈曲させて形成している。これにより積載されたシー
トPも横方向に屈曲することとなり、すなわち縦方向の
腰が発生する。従ってシートPを座屈を生じることなく
積載することが可能となる。
【0224】一方、シートPが横方向に屈曲したままで
は、ステイプラユニット61によって綴じ処理する際に好
ましくない。そこで本実施形態においては図45に示すよ
うにステイプラユニット61の上部と下部との間において
縦パス60を屈折させ、シートPが略中央にて縦方向に屈
曲するよう構成している。すなわちシートPは図46示す
ように、下部が横方向に屈曲し、更に略中央部が縦方向
に屈曲した状態で積載されることとなる。これにより座
屈することなく積載することができると共に、綴じ処理
を行う位置を平坦にすることができる。
【0225】{ストッパ機構}ストッパ62の駆動機構に
ついて、図47を用いて説明する。ストッパ62の両端には
スライド部材62aが取り付けられており、ストッパフレ
ーム72に沿って摺動可能に支持されている。更にストッ
パ62は、駆動プーリ73aとアイドラプーリ73bに張架さ
れたストッパ駆動ベルト73が固着されている。駆動プー
リ73aの回転軸73cには駆動ギア73dが固着されてお
り、ストッパ駆動モータ74が接続されている。すなわち
ストッパ駆動モータ74が回転すると、その駆動力を伝達
されてストッパ駆動ベルト73が回転し、ストッパ62を上
下に駆動させることができる。
【0226】ストッパ62のシート積載面にはストッパセ
ンサ75が設けられており、ストッパ62にシートPの先端
が突き当たっていることを検知することができる。また
ストッパ62の下部にはフラグ62bが形成されており、ス
トッパ62がホームポジションに達したときにストッパホ
ームセンサ76にて検知されるよう構成されている。
【0227】{ステイプラユニット}次に、シート束を
綴じ処理するシート綴じ手段としてのステイプラユニッ
トの機構について説明する。
【0228】図48に示すように、ステイプラユニット61
は、フレームに固定された支持板77により縦パス60に整
合されたシート束の搬送方向中央位置において、シート
幅方向中央を基準にして左右対称位置に2個配置されて
いる。
【0229】図48において、ステイプラユニット61は、
回転軸61aを中心に揺動可能に支持された上側の針打ち
込み手段としてのフォーミング部61bと、駆動ユニット
61c及び、アンビル61dとで構成されている。
【0230】前記ステイプラユニット61の下方にはパス
ガイド60a,60b及びアンビル61dによってシート束を
案内する縦パス60が形成されている。この縦パス60は、
前記シート束を案内するパスガイド60bのガイド面60b
1 と案内されたシート束を針綴じするアンビル61dの綴
じ面61d1 とが互いに角度αをもつように構成されてい
る。そして、前記角度αをもち、縦パスを形成する上面
側のパスガイド60aには、ステイプラユニット61のフォ
ーミング部61bが揺動した時に干渉しない大きさの切欠
孔60a1 が切り欠かれている。
【0231】前記フォーミング部61bには、針カートリ
ッジ61eが着脱可能に装着されており、該針カートリッ
ジ61e内には、板状に連結された綴じ針61fが約2000な
いし5000本程度装填されている。この針カートリッジ61
eに装填された板状の綴じ針61fは、針カートリッジ61
eの最上側に設けられたバネ61gによって下方に付勢さ
れており、最下側に配置された針送りローラ61hに搬送
力を付与する構成になっている。
【0232】前記針送りローラ61hにより送り出された
綴じ針61fは、フォーミング部61bを回転軸61aを中心
に、図48の矢印方向(図48の反時計回り方向)に揺動さ
せることにより、一本ずつコの字状に形成される。即
ち、ステイプラモータ61iが起動すると、ギア列61jを
介して偏心カムギア61kが回転し、この偏心カムギア61
kと一体に取り付けられている偏心カムの作用により、
前記フォーミング部61bが図48の矢印方向(アンビル61
d側)へ揺動して針打ち込み動作(クリンチ動作)を行
い、打ち込んだ綴じ針61fをシート束下面のアンビル61
dで折り曲げることによりシート束を針綴じする。
【0233】また、偏心カムギア61kと同軸に図示しな
いフラグが配設されており、このフラグを図示しないス
テイプラセンサで検知することによって、ステイプラユ
ニット61がクリンチ中なのか、或いはクリンチが終了し
たか(又は、クリンチ開始前か)を検知するようになっ
ている。
【0234】{綴じ針の装填}尚、前述した綴じ処理に
際し、針装填部としての針カートリッジ61eから綴じ針
がなくなった場合には、これを交換する必要がある。こ
こでステイプラユニット61に対する綴じ針の装填につい
て説明する。
【0235】本実施形態にかかるステイプラユニット61
は、図49に示すように、シート幅方向の2カ所を綴じる
ため、2個の針カートリッジ61eが装着されるようにな
っており、いずれか一方の針カートリッジ61eから綴じ
針がなくなった場合に針無しを検出するようになってい
る。
【0236】前記針無しが検出された場合、図49に示す
ステイプラユニット61を矢印方向へ引き抜き、針カート
リッジ61eに新しく綴じ針を装填するが、一方の針カー
トリッジ61eのみ針無しとなり、他方の針カートリッジ
61eには針が残っている場合、一方の針カートリッジ61
eのみ針装填してもすぐに他方の針カートリッジ61eの
綴じ針がなくなる可能性があり、その都度装置を停止
し、ステイプラユニット61を引き抜いて針装填するのは
非効率的である。
【0237】そこで、本実施形態にあっては針無しが検
出された場合には、ステイプラユニット61を引き出し、
針無しとなっている一方の針カートリッジ61eに綴じ針
を装填すると共に、他方の針カートリッジ61eに綴じ針
が残っている場合でも残っている針を新しい綴じ針と交
換し、2個の針カートリッジ61eに対して同時に針装填
を促す旨を表示部としての操作パネルに表示する。
【0238】この表示に従って、2個の針カートリッジ
61eに対して同時に針装填することにより、原則として
2個の針カートリッジ61eは同時に針無し状態になり、
仮に同時に針無しにならない場合であっても一方の針カ
ートリッジ61eが針無しとなったときは、他方の針カー
トリッジ61eに残存する針は僅かとなる。そして、これ
を同時に装填することにより、個々の針カートリッジ61
eに対してその都度針装填する場合よりも効率よく装填
することができる。
【0239】尚、本実施形態では針カートリッジ61eを
2個設けたが、該針カートリッジ61eを3個以上設けた
ステイプラユニット61の場合も同様に全ての針カートリ
ッジの針を同時に交換するものである。
【0240】前記のようにして針装填した後、ステイプ
ラモータ61i(図48参照)を駆動して針の頭出しを行う
が、針の頭出しがされたか否かを検出する必要がある。
この頭出しをセンサ等によって検出することも可能であ
るが、本実施形態ではステイプラモータ61iの駆動電流
値を検出することによって行うようにしている。
【0241】即ち、ステイプラモータ61iを駆動して頭
出しを行う場合、針の頭出しがされる前にあっては(空
打ち状態)、ステイプラモータ61iにかかる負荷は小さ
く、よってステイプラモータ61iを駆動する電流は図50
(a) に示すように小さくなる。一方、針の頭出しがなさ
れた場合には(針打ち状態)ステイプラモータ61iにか
かる負荷が大きくなり、よってこれを駆動する電流は図
50(b) に示すように空打ち状態よりも大きくなる。従っ
て、ステイプラモータ61iを駆動する電流値を検出し、
該電流値が所定値よりも小さい場合には頭出し前であ
り、電流値が所定値よりも大きい場合に頭出しされたと
検出するものである。
【0242】このようにステイプラモータ61iの駆動電
流によって針頭出しを検出することにより、頭出し用の
センサを特別に設ける必要がなくなり、部品点数が減少
してコストダウンを図ることが可能となる。
【0243】{ステイプル後処理}前述の如くして縦パ
ス60に搬送整合されたシート束Pに対し、ステイプラユ
ニット61を駆動してシート搬送方向中央で綴じた後は、
ストッパ62を下方へ移動してシート束を折り位置へ搬送
する。このとき、図51に示すように、ステイプル後の綴
じ針61fがアンビル61dの溝部61d2 に嵌入した状態に
あると、ストッパ62を下方へ移動しても前記綴じ針61f
が溝部61d2 に引っ掛かり、シート束Pが搬送不良を生
ずるおそれがある。
【0244】そこで、本実施形態にあっては図51に示す
ように、ステイプル後のシート束Pを下方へ搬送する前
に、下ローラ対67のピックアップコロ69を図51の矢印方
向へ1回揺動させるように構成している。これにより、
変位手段としてのピックアップコロ69によってシート束
Pがパスガイド60a側へ押圧され、アンビル61dの溝部
61d2 に嵌入している綴じ針61fが該溝部61d2 から確
実に抜け出るようになる。従って、綴じ針61fが溝部61
d2 に嵌入した状態でストッパ62が下方へ移動すること
がなく、シートの搬送不良を確実に防止することができ
る。
【0245】ここで、本実施形態にあってはピックアッ
プコロ69を揺動させることによってシートを変位させて
綴じ針61fが溝部61d2 から抜けるようにした例を示し
たが、ピックアップコロ69でなく、綴じ針61fが溝部61
d2 から抜け出るようにシートを変位させる変位手段と
して専用の部材を設け、該部材を動作させて行うように
構成してもよい。
【0246】尚、前記ストッパ62を下降させてシート束
を下降搬送する際にはピックアップコロ69を駆動ローラ
68より離間させておくと共に、駆動ローラ68をシートP
を下降させる方向に回転駆動させる。
【0247】これによりシート束は自重により落下する
際に、摩擦係数の高い材質にて形成された駆動ローラ68
に接触していたとしても、下降において摩擦負荷を生じ
ない。従って下降するストッパ62に確実に従うことがで
き、折り位置の精度を保証することができる。
【0248】{綴じ位置と折り位置の微調整}ここで、
前記シート束の搬送方向中央(センター)を正確に綴じ
処理及び後述する折り処理するためには、シート束のセ
ンターが正確に綴じ位置及び折り位置に位置するように
ストッパ62を移動する必要がある。しかし、前記シート
の長さはカット時の誤差や湿度による伸縮等によって一
定でないことがあり、前記綴じ位置や折り位置がシート
束Pのセンターにならない場合があり、その際にはシー
ト下端を支持する支持手段としてのストッパ62の位置を
微調整する必要がある。
【0249】従来はストッパを、これを支持するフレー
ムに設けた長孔にネジ止めする構成とし、この長孔の範
囲でストッパの位置を微調整可能とし、前述のシート束
の綴じ位置や折り位置を微調整するようにしている。
【0250】しかしながら、前述の如き微調整するため
にはネジをゆるめ、微調整した後にネジを止める必要が
あり、調整作業に手数がかかるとともに、微妙な調整を
正確に行うことが困難である。また、この調整作業はサ
ービスマンでなければ行うことができない。
【0251】そこで、本実施形態では、画像形成装置本
体A或いはシート処理装置Bに設けた操作パネル等の入
力手段からの指示により、前述した駆動機構(図47参
照)によるストッパ62の移動量を微調整可能に構成して
いる。
【0252】具体的には、ステイプル前にストッパ62を
ホームポジションからシートサイズに応じた綴じ処理の
停止位置である下端停止位置(綴じ停止位置)に移動す
る時の移動量(上昇量)を、画像形成装置本体Aに設け
た操作パネル(不図示)からの指示に応じて微調整可能
に構成している。例えばホームポジションから各サイズ
のシートの下端位置への移動量は、通常、シートサイズ
毎に一定であるが、この移動量を入力手段としての前記
操作パネルからの指示に応じた量だけ加減し、該ストッ
パ62の上昇時の移動量を微調整して、その停止位置を微
調整分だけ変更するようにしている。
【0253】或いは、ステイプル後にストッパ62をシー
トサイズに応じた下端停止位置(綴じ停止位置)から折
り処理時の下端停止位置(折り停止位置)に移動すると
きの移動量(下降量)を、シート処理装置Bに設けた電
装基板のディップスイッチ(不図示)又は操作パネルに
よって微調整可能に構成している。この綴じ処理時の下
端停止位置から折り処理時の下端停止位置までのストッ
パ62の移動量は、シートサイズによらず一定(本実施形
態では70mm)であるが、この移動量を前記電装基板のデ
ィップスイッチに応じた量だけ加減し、該ストッパ62の
下降時の移動量を微調整して、その停止位置を微調整分
だけ変更するようにしている。
【0254】このように構成することにより、シートの
下端を受けるストッパ62の微調整が正確に且つ容易に行
える。
【0255】また、シートは搬送途中において、ローラ
圧や温度、湿度等によって長さが微少ながら伸びること
がある。そのため、シート搬送時に該シートの長さをシ
ート長さ検出手段によって検出し、その検出結果に応じ
て前記ストッパ62の停止位置を自動調整可能に構成して
もよい。
【0256】例えば、図52のフローチャートに示すよう
に、シートが縦パス60に搬送されてきたときに、シート
サイズに応じて上センサ66a〜66cのいずれかのセンサ
がこれを検出するが、このセンサがシート先端を検出し
たときから(S131 )、搬送モータのパルスカウンタ
(図示せず)をオンし(S132 )、シート後端が前記セ
ンサ位置を通過して該センサがオフした時点までのパル
ス数をカウントする(S133 、S134 )。これにより、
縦パス60に送り込まれたシートの長さを正確に検出する
ことができる。そして、搬送されたシート(僅かに伸び
たシート)の長さに応じてストッパ62のホームポジショ
ンから綴じ停止位置への移動量及び前記綴じ停止位置か
ら折り停止位置への移動量を制御手段によって自動算出
して微調整し(S135 )、微調整後の移動量に応じてス
トッパ62を移動させる。
【0257】上記のようにストッパ移動量を搬送時に検
出したシート長さに応じて自動微調整するようにすれ
ば、微調整設定を使用者が行う必要がなくなり、シート
をより正確に且つ容易に綴じ位置及び折り位置に停止さ
せることが可能となる。
【0258】{シート束の折り込み}前記の如くしてス
トッパ62の下方移動により綴じ位置がステイプラユニッ
ト61の下方に配設された折りローラ78の位置に至るまで
搬送され、ここで突き板79aによって綴じ位置を突かれ
ると共に、折りローラ78に二つ折り状態でニップ搬送さ
れて二つ折りされる。次にこのシート折り構成につい
て、図53乃至図57を参照して説明する。
【0259】図53に示すように、折りローラ78は、固定
された回転軸78cを中心に回動可能な固定ローラ78a
と、装置フレームに支点80aを中心に回動可能な支持ア
ーム80に回動可能に取り付けられた可動ローラ78bとで
構成されており、支持アーム80の一端に係止されたバネ
81によって両ローラ78a,78bが圧接するように構成さ
れている。この構成により、ニップするシート束Pの厚
さに応じて折りローラ78間のピッチが補正されるように
なっている。
【0260】前記折りローラ78を駆動する構成は、図54
及び図55に示すように、折りモータ82の出力軸82a上に
はモータプーリ83が固着されている。このモータプーリ
83の駆動力はタイミングベルト84を介してアイドラギア
プーリ85のプーリ部へと伝達されるようになっている。
尚、アイドラギアプーリ85は同軸上に前記プーリ部とギ
ア部とが構成されている。
【0261】また前述した折りローラ78の軸にはそれぞ
れ折りギア86,87が固着されており、両ギア86,87は互
いに噛合している。折りギア86の一端は前記アイドラギ
アプーリ85のギア部に噛合している。更に折りギア86は
アイドラギア88と噛合している。
【0262】折りモータ82の回転力は、モータプーリ83
からタイミングベルト84を介してアイドラギアプーリ85
に伝達される。そして、アイドラギアプーリ85の回転は
折りギア86から折りギア87へ伝達され、折りローラ78が
駆動される。また、同時に折りギア86と噛合しているア
イドラギア88にも回転力が伝えられる。このアイドラギ
ア88は後述する排出ローラへと回転力を伝達している。
【0263】図54において、79は突き出し手段としての
突き出しユニットであり、突き板79a、ホルダ79b,79
d、軸79c,79e等により構成されている。前記突き板
79aはホルダ79b,79dで保持されており、ホルダ79b
には軸79c,79eが固着されている。この軸79c,79e
の外周には、図示しないコロが回転自在に取り付けら
れ、該コロは本体フレームに構成された溝部89内をスラ
イドするようになっている。
【0264】また、90は突き出しモータであって、その
出力軸上にはモータプーリ90aが固着されている。91は
アイドラギアプーリであって、同軸上にプーリ部とギア
部が構成されている。アイドラギアプーリ91のプーリ部
とモータプーリ90aとの間にはタイミングベルト92が巻
き回されている。アイドラギアプーリ91のギア部は一部
に軸93を有するギア126 と噛合している。図55に示すよ
うに、ギア94の回転軸94a上にはフラグ95a,95bが固
着されており、該フラグ95a,95bは一部に切り欠きを
有している。このフラグ95a,95bの切り欠きを検知す
る位置に、突き出しホームセンサ96aと突き位置センサ
96bが配設さている。この突き出しホームセンサ96a
は、突き板79aがパスガイド60a,60bによって構成さ
れるシート搬送面より引き込んだ位置で検知するように
配設されており、突き位置センサ96bは、突き板79aが
突ききった位置で、検知するように配設されている。
【0265】また、図55に示すように、回転軸94a上で
ギア94の他端に、該ギア94と同様に軸97aを有する回動
板97が固着されており、ギア94と同期して回転するよう
に構成されている。
【0266】前記突き出しモータ90の回転力は、モータ
プーリ90aからタイミングベルト92を介してアイドラギ
アプーリ91に伝達される。このアイドラギアプーリ91が
回転することによりギア94が回転し、軸93は円運動す
る。この軸93にはリンク98の一端が嵌合しており、該リ
ンク98の他端は突き出しユニット79の軸79cに嵌合して
いる。また、回動板97上の軸97aにも同様にリンク98の
一端が嵌合し、該リンク98の他端は突き出しユニット79
の、軸79cに嵌合している。これにより、前記軸93の円
運動はリンク98を介して突き出しユニット79の軸79cに
伝達され、この軸79cが軸79cと共に図示しないコロを
介して嵌合しているフレームの溝部89に沿って直線運動
を行う。
【0267】また、突き出しユニットの他端も同様に、
回動板97及びこの回動板97上の軸97aの回転運動をリン
クを介して突き出しユニットの直線運動に変換してい
る。こうして、突き出しユニット79はその両端に駆動を
受けて、図54の矢印方向に折りローラ78とは常に平行に
スライド移動する。
【0268】また、図55及び図56に示すように、回動板
97の軸97aとは反対側の面にストッパ軸97b,97cが設
けられており、本体フレーム上にはストッパ部材99が軸
99aを中心に揺動自在に配設され、且つ引張バネ100 に
よって回転軸94a側に付勢されている。前述したよう
に、回動板97の回転動作により、突き出しユニット79は
スライド移動するが、回動板97が図56(b) の矢印方向へ
回転し、突き出しユニットが突ききって、突き位置セン
サ96bが検知した位置(図54の最左位置)に達した時、
ストッパ軸97cとストッパ部材99が嵌合して、回動板97
がそれ以上回転しないようになっている。このため、突
き出しユニット79が突ききった位置で、固定される。ま
た、突き出しユニット79をホームポジションに戻す時
は、突き出しモータ90を突き時とは反対方向に回転させ
ることによって、ストッパ部材99とストッパ軸97cの嵌
合を外す。そして、突き出しユニットがホームポジショ
ンに戻り、ホームセンサ96aで検知された位置(図54の
最右位置)で、図56(a) に示すように、ストッパ軸97b
とストッパ部材99が嵌合し、回動板97がそれ以上回動す
ることがないようになっている。
【0269】前述のように、突き出しモータ90の正逆転
により、突き出しユニット79が左右に動くように構成さ
れている。
【0270】{折りローラのニップ間距離と突き板の調
心}前述したように折りローラ78はシート束Pの厚さに
応じて可動ローラ78bが上方へ移動する。即ち、折りロ
ーラ78のニップ間距離が変化するようになっている。こ
れに対して突き板79aによる突き位置が常に一定である
と、突き板79aは必ずしも折りローラ78のニップ間の中
央を突かなくなり、シート束Pが綴じ位置で折り込まれ
なくなるおそれがある。
【0271】そこで、本実施形態にあってはカム部材に
よって折りローラ78のニップ間距離が変化しても突き板
79aが前記ニップ間の中央を常に突くように構成してい
る。そのための構成を図57を参照して具体的に説明す
る。
【0272】図57に示すように、突き出しユニット79は
摺動コロ79gを支点として回動可能に構成されており
(摺動コロ79fの外径は溝部89の幅よりも小さい)、折
りローラ78の両軸78c,78dにはカム部材101 が取り付
けられている。このカム部材101 は可動ローラ軸78dと
係合可能なカム溝101 aと突き出しユニット79の案内部
101 bとを有し、突き出しユニット79は前記案内部101
bと摺動するようになっており、バネ102 により下方向
に付勢されている。
【0273】前記カム部材101 は固定ローラ78aの軸10
3 cを支点として回動可能に取り付けられており、可動
ローラ78bが支点80a(図53参照)を中心に回動し、可
動ローラ78bが上方へ移動すると、該可動ローラ78bの
軸78dがカム溝101 aを押し上げる。これによってカム
部材101 が図57の反時計回り方向へ回転し、図57(b)に
示すように、案内部101 bが突き出しユニット79を持ち
上げるようになっている。尚、前記カム溝101 aと案内
部101 bは突き板79aを常に折りローラ78のニップ間距
離の中央を突き出すような形状に構成されている。
【0274】前述のようなカム部材101 を設けることに
より、シート束厚の変化によって折りローラ78のニップ
間距離が変化しても、突き板79aの突き位置が調心さ
れ、常にニップ間距離の中央を突くことになり、シート
束Pが確実に綴じ位置で折り込まれるようになる。ま
た、突き板79aの調心が前述したようなカム部材101 を
取り付けるだけで行えるため、構造が複雑になることも
ない。
【0275】尚、前記突き板79aを突いてシート束Pを
折り曲げて折りローラ78にニップさせるが、該折りロー
ラ78がシート束Pをニップした後も突き板79aが突き出
しユニット79の突ききった位置にあると、折り込まれた
シートと突き板79aとの間の摩擦力によって内側のシー
トにシワが発生するおそれがある。
【0276】そこで本実施形態にあっては、図58に示す
ように、シート束Pが折りローラ78にニップされた後は
突き板79aをホームポジションに引き戻すように構成し
ている。尚、突き板79aを引き戻すタイミングが早すぎ
ると、折りローラ78がシート束Pをニップする前に突き
板79aが戻ってしまうことになる。そのため、本実施形
態にあってはシート束Pを折り込むために、折りローラ
78が所定量回転した時点で突き板79aを引き戻すように
構成している。
【0277】これにより、シート束Pが折りローラ78に
ニップ搬送されている時点では、突き板79aがホームポ
ジションに退避しているため、折り込まれるシート束P
は突き板79aと摩擦することなく、よってシワの発生が
防止されることになる。
【0278】{折り動作}前述の如くして、綴じ処理が
なされたシート束Pのセンターを突き板79aで突き、該
突き板79aで突かれたシート束Pのセンター部分を折り
ローラ78で挟持しつつ搬送することでシート束Pの折り
処理がなされる。
【0279】前記シート束をなす各シートには、シート
のセンターを基準として搬送方向上流側半面と下流側半
面に画像が記録され、同様に前述の如き画像記録はシー
ト両面に行われ、且つ該画像記録は綴じ及び折り処理が
なされたシート束がページ順になるように行われる。
【0280】前述の如くしてシート束を折りローラで引
き込む際に、該シート束のセンター部分に画像が記録さ
れていると、該画像(トナー)によってシート摩擦係数
が低下するために、折りローラによる引き込みが確実に
行えず、シートのシワや破れが発生するおそれがある。
【0281】ここで、折り処理時におけるシートの破れ
やシワの発生のメカニズムについて図59を用いて簡単に
説明する。尚、ここでは二枚のシートP11,P12よりな
るシート束を例示して説明する。
【0282】折りローラ503 と一枚目のシートP11との
間の摩擦力をF1、一枚目のシートP11と二枚目のシー
トP12との間の摩擦力をF2、シート束を束ねている綴
じ針の拘束力をF3とすると、通常、F1=F2+F3
という式が成立する時に正常な折り処理がなされる。し
かし、シートP11,P12間の摩擦力F2が小さくなった
時に上記式を成立させるためには、前記綴じ針の拘束力
F3がより大きくなることが必要になる。この時、例え
綴じ針の拘束力F3にシートの強度が耐えきれたとして
も、二枚目のシートP12が綴じ針に引っ張られ、図59
(a) に示す如きズレが生じ、更に図59(b) に示す如き撓
みが生じる。そして、この状態で折りローラ503 を通過
すると、図59(c) に示す如きシワが生じる。更に、綴じ
針の拘束力F3にシートの強度が耐えきれなくなくなる
と、図59(d) に示す如き破れが生じる。
【0283】そこで、本実施形態では、図60に示すよう
に、折込部となるシートP(シート束)のセンター部分
に一定の余白部分(折込代t)を設けるようにしてい
る。具体的には、ステッチャユニットDで処理を行うシ
ートPに対する画像記録は、画像形成装置本体Aにおけ
る画像記録時に、予めシートセンター部分の折込代t
(本実施形態ではt=約5mm〜8mm程度であり、余白部
の幅が2t=10mm〜16mm程度となるように設定してい
る)をよけてなされるようになっている。
【0284】尚、図中、PsはシートPにおけるセンタ
ー(搬送方向中央)であり、PgはシートPにおける画
像記録部分である。
【0285】このように構成することにより、折りロー
ラ78によるシート束引き込みの際に、予めシートPに設
けられた余白部分(折込代t)によってシートPと折り
ローラ78との摩擦力が大きくなるので、前述の如きシワ
や破れが発生することなく、シート束Pは確実に引き込
まれる。
【0286】ここで、前記余白部の幅は約10mmよりも狭
いとシート束の引き込みに際して十分な摩擦力が得られ
ず、また余白幅が約16mmを超えると画像形成領域が少な
くなってしまう。このため余白幅としては約10mm〜16mm
に設定するのが望ましい。
【0287】尚、本実施形態にあっては折り込み処理す
るシートに対しては前述の如く所定幅の余白部を設けて
画像形成するように設定しているが、画像形成領域を広
くとる必要がある場合には、前記余白部の設定を解除可
能に構成してもよい。特に折り込み枚数が少ない場合に
は前記折込部の余白部を狭くしても破れを生ずる可能性
が少ないために、前記所定幅の余白部を設ける設定を解
除し、通常の余白幅(例えば4mm程度)で画像形成する
ようにする。これにより、画像形成領域を広くとること
が可能となる。
【0288】また、前述の如く綴じ及び折り処理がなさ
れるシート束が表紙をなすシートを有する場合(表紙モ
ード時)、該表紙となるシート(以下、表紙シートと言
う)の裏面にも画像記録を行うと、該表紙シートの裏面
に転写したトナー像を定着手段にて定着する際にシリコ
ンオイル等が付着し、該表紙シートの裏面と接するシー
トとの間の摩擦係数が低下してしまう。尚、表紙シート
には上質紙(且つ厚紙)を使用することが多いが、この
上質紙にシリコンオイルが付着すると他のシート(普通
紙)に比べて摩擦係数が更に低下する。この表紙シート
を折りローラで挟持して折り曲げ、引き込もうとする
と、該表紙シートの裏面と接するシートとの間の摩擦係
数が小さいために、該シート間でスリップが生じ、表紙
シートのみが引き込まれてしまうおそれがある。
【0289】そこで、本実施形態では、表紙モード時に
は、該表紙シートの裏面には記録を行わないようにして
いる。具体的には、画像形成装置本体Aにおける画像記
録時に、表紙シートの表面に画像記録を行った後、該表
紙シートを再送パス7(図1参照)を通さずにそのまま
排出し、ステッチャユニットDに送り込むようにしてい
る。
【0290】尚、本実施形態では、表紙シート(上質紙
等)はマルチトレイ8(図1参照)から給紙するように
しているので、ステッチャユニットDに送り込む最後の
シートがマルチトレイ8からの給紙の場合は再送パス7
を通さずに排出するように制御する。
【0291】このように構成することにより、表紙シー
トの裏面側が定着手段(画像面側にある定着ローラ)に
接触することがないため、該表紙シートの裏面にシリコ
ンオイルが付着することがなく、摩擦係数の低下が防止
され、表紙シートのみが引き込まれることがなくなる。
【0292】{シート束の破れ検知}また、通常、前述
の如き折り処理時にシート束に破れが発生した場合、セ
ンサ等の検出手段によってこの破れを検出する構成が考
えられるが、このように破れを検出するための検出手段
を別途設けると、部品点数が増加し、コストアップにな
る。また、破れを検出した時点では次のシートが搬送さ
れてきてしまい、先のシートが滞留しているために更に
重度のジャムが発生するおそれがある。
【0293】そこで、本実施形態では、図61に示すよう
に、折りローラ78の近傍(上流側)に設けた中間センサ
103 と、ストッパ62に設けたストッパセンサ75と、排出
ローラ104 の近傍に設けた排出センサ105 を用いて、そ
れぞれのセンサが同時にシート有りを検出したときは、
シート(又はシート束)に破れが発生し、ステッチャユ
ニットDでシート(又はシート束)が滞留していると検
出するように構成している。
【0294】尚、本実施形態では、中間センサ103 、ス
トッパセンサ75、及び排出センサ105 が同時にシート有
りを検出した時にシート破れ発生と検出するようにして
いるが、これに限定されるものではなく、例えばストッ
パセンサ75と排出センサ105の双方がシート有りを検出
した時にシート破れ発生と検出するようにすることも可
能である。
【0295】このように構成することにより、シート
(又はシート束)の破れが発生したことを検出するため
の検出手段を別途設ける必要がないので、部品点数の増
加、コストアップを防止することが可能となる。また、
シートの破れを該シートの折り込みタイミングで早期に
検出し得るため、次のシートの搬送を早期に停止して該
シートのジャムを防止することが可能となる。
【0296】{排出動作}前述の如くして、折り処理が
なされたシート束は排出ローラ104 によって積載トレイ
106 上に排出され、積載される。この排出ローラ104 の
上部には、図63に示すように、シート束Pを押さえるシ
ート束押さえ部材107 が回転軸107 aを支点として回転
可能に設けられている。この押さえ部材107 により、折
り処理がなされたシート束Pが排出ローラ104 により排
出口から積載トレイ106 上に排出された際、該シート束
Pの端部を押えることができ、これにより折りが不十分
なシート束Pであっても積載トレイ106 上で開かないよ
うに積載することができる。
【0297】この押さえ部材107 は、その先端部に設け
られた回転コロ107 bが所定の高さh(積載トレイ106
に当接しない高さ)より低くならないように規制されて
いる一方、回転コロ107 bが持ち上がる方向には自由に
動けるようになっている。このため、腰の弱いシート束
Pの先端部が押さえ部材107 により押さえられることに
より発生する排出不良がなくなり、確実に積載トレイ10
6 に積載することができる。
【0298】前述の如くして、折り処理がなされたシー
ト束Pを排出ローラ104 によって積載トレイ106 上に排
出すると、シート束開放側に比べてシート束折込側(排
出方向下流側)が膨らむため、そのまま積載したのでは
シート束折込側のみが高くなってしまい、シート束の積
載性が不安定になるおそれがある。そこで、図62に示す
ように、排出ローラ505 によって排出されるシート束P
が積載トレイ504 上で俵積みに積載されるように、該シ
ート束Pを順次ずらして排出積載する構成の装置が提案
されている。
【0299】しかしながら、上述の構成では、シート束
を多数排出する場合には積載トレイを大きくする必要が
あり、装置が大型化してしまい、設置スペースも大きく
なってしまう。
【0300】そこで、本実施形態では、図63に示すよう
に、積載トレイ106 の排出ローラ104 寄りの部分を積載
面106 bより高くし(突起部106 a)、シート束Pの折
込側が積載トレイ106 の先端側(排出方向下流側)の積
載面106 bに、開放側が前記突起部106 aに載るように
排出する構成としている。これにより開放側よりも折込
側が下降することとなり、折込側が開放側より大きく膨
らんでいる場合にも、開放側との高さの差を緩和させる
ことができる。
【0301】具体的には、シート束Pが厚いとき(即
ち、折込側が特に膨らむシート束の場合)は排出ローラ
104 によるシート束排出速度を遅くし、該シート束Pの
開放側が前記突起部106 aに載るように排出している。
また、シート束Pが薄いとき(即ち、比較的折込側が膨
らまないシート束の場合)は排出ローラ104 によるシー
ト束排出速度を速くし、該シート束Pの開放側が前記突
起部106 aに載らないように、前記積載面106 b上に排
出している。
【0302】これにより、積載トレイ106 上に排出され
るシート束Pは一方側(折込側)のみが盛り上がること
がなくなり、シート束Pの積載性が安定する。また、シ
ート束Pを俵積みしなくてもよいため、積載トレイ106
を大きくする必要がなくなる。
【0303】なお、本実施形態においては突起部を設け
ているが、本発明はこれに限定するものではなく、傾斜
部を設けたり、また積載トレイ106 自身を傾斜させた形
状に設けたり、また積載トレイ106 底面から出入り可能
あるいは着脱可能な突起部を設けるよう構成することで
もよい。
【0304】{制御系の説明}ここで、図64はを用いて
前述したステッチャユニットの各部材の駆動制御する制
御系の要部構成について簡単に説明する。
【0305】図64において、制御手段としてのMPU20
0 はステッチャユニットに搬送されたシートの有無又は
先端若しくは後端を検知する第一上センサ66a乃至第三
上センサ66c、整合部材71のホームポジションを検出す
る整合部材ホームセンサ220、ストッパ62のホームポジ
ションを検出するストッパホームセンサ76、ストッパ62
に設けられ、シートを検出するストッパセンサ75、排出
ローラ104 の近傍に設けた排出センサ105 、突き板79a
の突き位置を検出する突き位置センサ96b、折りローラ
78の近傍に設けた中間センサ103 等の各センサからの信
号を入力する。
【0306】そして、前記各センサ及び画像形成装置本
体Aからの信号に基づいて、MPU200 は各ドライバD
20〜D28を介して、ステッチャユニットの縦パスへシー
トを送り込むための第一フラッパ21を駆動するための第
一フラッパソレノイド201 、縦パス経路上にある第一フ
ラッパ64a、第二フラッパ64bを切り換えるための切換
上ソレノイド221 、切換下ソレノイド222 、上ローラ対
63及び下ローラ対67を駆動してシートを搬送するための
搬送モータ223 、ステイプラユニット61を駆動するステ
イプラモータ61i、整合部材71を動作させるための幅よ
せモータ224 、ストッパ62を移動させるためのストッパ
駆動モータ74、折りローラ78を駆動するための折りモー
タ82、突き板79aを駆動するための突き出しモータ90等
を制御し、前述したような動作を行わせるものである。
【0307】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前記搬送ベルトは可撓性ベルトであり、該可撓性ベルト
のエッジ部をテーパ状に成形し、又は該可撓性ベルトの
外周面を断面R形状に成形しているので、シート整合時
に整合手段によって幅方向へ移動されるシートに対する
抵抗が小さくなり、エッジ部の引っ掛かりによるシート
の不整合を低減することができる。
【0308】また前記整合手段によりシートを段階的に
複数回押圧することで該シートの幅方向の整合を行うよ
うにしているので、前記搬送ベルトによる影響を迅速に
リリースしつつ、該シートの整合を素早く的確に行うこ
とができる。
【0309】更に前記整合手段は、シートを段階的に複
数回押圧する際に、シートを押圧する毎に一旦停止し、
搬送ベルトが正規の位置に戻る時間経過後に後続の押圧
を開始するようにし、更にシートの整合終了後、前記搬
送ベルトが正規の位置に戻るまでシートを押圧し続け、
該搬送ベルトが正規の位置に戻った後にシートの押圧を
解除するようにしているので、前記搬送ベルトの影響に
よるシートの不整合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の全体構成模式説明図である。
【図2】フィニッシャユニットの断面構成説明図であ
る。
【図3】ステッチャユニットの断面構成説明図である。
【図4】オフセット処理によって排出されたシートの状
態を示す斜視説明図である。
【図5】オフセット処理によって排出されるシートの寄
せと排出されたシートの状態説明図である。
【図6】二枚排出制御における先行シートをバッファパ
スに滞留させた状態説明図である。
【図7】二枚排出制御における二枚のシートを同時に搬
送する状態説明図である。
【図8】二枚排出制御における先行シートの排出信号送
出タイミングを示すフローチャートである。
【図9】本件に係る二枚排出制御における先行シートの
排出信号送出タイミングを示すフローチャートである。
【図10】サイドガイド上部をシート排出の際のガイド
として使用しない場合のシートの状態説明図である。
【図11】本件に係るサイドガイド上部をシート排出の
際のガイドとして使用した場合のシートの状態説明図で
ある。
【図12】シート先端が下流排出ローラ対にニップされ
た後、サイドガイドを退避させる状態説明図である。
【図13】スタックトレイの位置を表す要部断面図であ
る。
【図14】シート引き戻し時における揺動ガイド及びパ
ドルの状態を示す要部拡大図である。
【図15】シート引き戻し時における揺動ガイド及びパ
ドルの状態を示す要部拡大図である。
【図16】パドルの形状を一例を示す図である。
【図17】シートサイズに応じたパドルの駆動回数、サ
イドガイドの移動速度及び整合制御を例示した図であ
る。
【図18】後端ストッパの説明図である。
【図19】ステイプラを後端ストッパとして機能させる
時の待機位置を示す図である。
【図20】サイドガイドによるシートの幅整合状態を表
す図である。
【図21】サイドガイドによるシートの幅整合状態を表
す図である。
【図22】サイドガイドによるシート幅整合時のローレ
ットベルトの状態を表す図である。
【図23】ローレットベルトの形状を一例を示す図であ
る。
【図24】サイドガイドによるシートの幅整合状態を表
す図である。
【図25】揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機構の動
作状態を表す説明図である。
【図26】揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機構の動
作状態を表す説明図である。
【図27】揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機構の動
作状態を表す説明図である。
【図28】揺動ガイド閉動作時の位置制御の流れを示す
フローチャートである。
【図29】揺動ガイド閉動作時の異常終了処理の流れを
示すフローチャートである。
【図30】駆動モータ回転方向切換時の低速駆動制御を
説明する図である。
【図31】本実施形態に係る綴じ動作を説明する図であ
る。
【図32】ステイプラ及び針カートリッジを示す図であ
る。
【図33】針カートリッジ交換処理を説明するフローチ
ャートである。
【図34】針頭出し処理を説明するフローチャートであ
る。
【図35】従来の針ジャム発生時の制御を説明する図で
ある。
【図36】本実施形態に係る針ジャム発生時の制御を説
明する図である。
【図37】ステイプラドアを開閉した際のステイプラ初
期化を説明する図である。
【図38】排出モータの立ち上げ速度を説明する図であ
る。
【図39】スタックトレイにシートを排出した状態を説
明する図、及びトレイユニット部の主要部の概略構成を
示す斜視図である。
【図40】満載検知時の制御を説明するフローチャート
である。
【図41】特殊シートの満載検知を説明するフローチャ
ートである。
【図42】フィニッシャユニットの制御系の概略を示す
ブロック図である。
【図43】ピックアップコロの構成を説明する部分拡大
図である。
【図44】ピックアップコロの動作を説明する図であ
る。
【図45】縦パスの形状を説明する図である。
【図46】積載されたシートの形状を説明する図であ
る。
【図47】ストッパの駆動機構を説明する図である。
【図48】ステイプラユニットの構成説明図である。
【図49】針カートリッジへの針装填の説明図である。
【図50】針頭出しの際のモータ駆動電流波形の説明図
である。
【図51】アンビルの溝部に嵌入した針をピックアップ
コロで抜け出させる状態説明図である。
【図52】ストッパの綴じ停止位置及び折り停止位置へ
の移動量を自動調整可能とする場合のフローチャートで
ある。
【図53】可動ローラの移動構成説明図である。
【図54】折りユニットの駆動構成の側面説明図であ
る。
【図55】折りユニットの駆動構成の平面説明図であ
る。
【図56】突き板のストッパ構成の説明図である。
【図57】突き板の調心を行うカム部材の構成説明図で
ある。
【図58】突き板を引き戻した状態説明図である。
【図59】折り処理時におけるシートの破れやシワの発
生のメカニズムを表す説明図である。
【図60】シートにおける画像記録部分と折込代部分を
表す説明図である。
【図61】シートの破れ検知を行う中間センサ、ストッ
パセンサ、排出センサの配置図である。
【図62】積載トレイへのシート束の俵積み状態を表す
説明図である。
【図63】積載トレイへのシート束の積載状態を表す説
明図である。
【図64】ステッチャユニットの制御系の概略を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
A …画像形成装置本体 B …シート処理装置 C …フィニッシャユニット D …ステッチャユニット P …シート P1 …シート P2 …先行シート P3 …後行シート Pg …画像記録部分 Ps …センター t …折込代 1 …原稿給送装置 2 …光学手段 3 …画像形成手段 3a …光照射手段 3b …感光体ドラム 4 …シートカセット 5 …搬送ローラ 6 …定着手段 7 …再送パス 8 …マルチトレイ 11 …サイドガイド 12 …ステイプルトレイ 13 …ステイプラ 13a …針カートリッジセンサ 13b …針検出センサ 13c …頭針検出センサ 14 …バッファパス 15 …搬送ローラ 16 …上流排出ローラ対 17 …下流排出ローラ対 17a …下流排出ローラ 17b …移動排出ローラ 18 …スタックトレイ 19 …上部トレイ 20 …揺動ガイド 20a …揺動軸 21 …第一フラッパ 22 …第二フラッパ 23 …バッファローラ 24 …バッファコロ 25 …第三フラッパ 26 …バッファセンサ 27 …進入センサ 28 …搬入センサ 29 …排出センサ 30 …補助ガイド 31 …パドル 31a …先端部 32 …ローレットベルト 32a …エッジ部 33 …後端ストッパ 33a …突き当て面 33b …テーパ部 34 …ストッパ 34a …シャッタ部 35 …リンク 35a …回動軸 36 …排出口 37 …基準ガイド 38 …カバー部材 38a …リブ 39 …駆動機構 40 …駆動モータ 41 …ピニオンギア 42 …振り子ギアユニット 42a …固定ギア 42b …揺動ギア 43 …排出ギア 44 …中間ギア 45 …中間ギア 46 …作動ギア 46a …ギア部 46b …突起部 46c …欠歯ギア部 47 …開閉アーム 48 …中間ギア 49 …センサフラグ 50 …針カートリッジ 50a …針プレート 51 …ステイプラドア 52 …前カバー 53 …スタックセンサ 54 …測距センサ 55 …駆動モータ回転検知センサ 56 …エンコーダ 57 …トレイフレーム 57a …トレイユニットフラグ 58 …トレイユニット 58a …ラック部 59 …フィニッシャフレーム 60 …縦パス 60a,60b…パスガイド 60a1 …切欠孔 60b1 …ガイド面 60c …隆起部 61 …ステイプラユニット 61a …回転軸 61b …フォーミング部 61c …駆動ユニット 61d …アンビル 61d1 …面 61d2 …溝部 61e …針カートリッジ 61f …綴じ針 61g …バネ 61h …針送りローラ 61i …ステイプラモータ 61j …ギア列 61k …偏心カムギア 62 …ストッパ 62a …スライド部材 62b …フラグ 63 …上ローラ対 64 …フラッパ 64a …第一フラッパ 64b …第二フラッパ 65 …可動ガイド 65a …付勢手段 65b …ハンドル 66 …シートセンサ 66a …第一上センサ 66b …第二上センサ 66c …第三上センサ 67 …下ローラ対 68 …駆動ローラ 69 …ピックアップコロ 69a …搬送コロアーム 69b …回動軸 69c …弾性部材 70 …圧縮解除アーム 71 …整合部材 72 …ストッパフレーム 73 …ストッパ駆動ベルト 73a …駆動プーリ 73b …アイドラプーリ 73c …回転軸 73d …駆動ギア 74 …ストッパ駆動モータ 75 …ストッパセンサ 76 …ストッパホームセンサ 77 …支持板 78 …折りローラ 78a …固定ローラ 78b …可動ローラ 78c,78d…軸 79 …突き出しユニット 79a …突き板 79b,79d…ホルダ 79c,79e…軸 79f,79g…摺動コロ 80 …支持アーム 80a …支点 81 …バネ 82 …折りモータ 82a …出力軸 83 …モータプーリ 84 …タイミングベルト 85 …アイドラギアプーリ 86,87…折りギア 88 …アイドラギア 89 …溝部 90 …突き出しモータ 90a …モータプーリ 91 …アイドラギアプーリ 92 …タイミングベルト 93 …軸 94 …ギア 94a …回転軸 95a,95b…フラグ 96a …ホームセンサ 96b …突き位置センサ 97 …回動板 97a …軸 97b,97c…ストッパ軸 98 …リンク 99 …ストッパ部材 99a …軸 100 …引張バネ 101 …カム部材 101 a…カム溝 101 b…案内部 102 …バネ 103 …中間センサ 104 …排出ローラ 105 …排出センサ 106 …積載トレイ 106 a…突起部 106 b…積載面 107 …押さえ部材 107 a…回転軸 107 b…回転コロ 200 …MPU 201 …第一フラッパソレノイド 202 …第二フラッパソレノイド 203 …第三フラッパソレノイド 204 …バッファモータ 205 …排出モータ 206 …パドルソレノイド 207 …サイドガイドモータ 208 …基準ガイドソレノイド 209 …スタッカモータ 210 …ステイプラモータ 211 …ステイプラ移動モータ 212 …ステイプラホームセンサ 220 …整合部材ホームセンサ 221 …切換上ソレノイド 222 …切換下ソレノイド 223 …搬送モータ 224 …幅よせモータ 225 …ピニオンギア 226 …エンコーダ 227 …スタッカモータクロックセンサ 228 …トレイホームポジションセンサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートを一時的に積載する一時積載手段
    と、 前記一時積載手段に積載されたシートの後端を規制する
    後端規制手段と、 前記一時積載手段にシートを排出した後、該シートを排
    出方向とは逆方向に引き込んで前記後端規制手段に突き
    当てることで該シートの排出方向の整合を行う搬送ベル
    トと、 前記一時積載手段に積載されたシートの排出方向と直交
    する方向の端部を押圧することで該シートの幅方向の整
    合を行う整合手段と、 を有し、 前記搬送ベルトは可撓性ベルトであり、該可撓性ベルト
    のエッジ部をテーパ状に成形したことを特徴とするシー
    ト処理装置。
  2. 【請求項2】 シートを一時的に積載する一時積載手段
    と、 前記一時積載手段に積載されたシートの後端を規制する
    後端規制手段と、 前記一時積載手段にシートを排出した後、該シートを排
    出方向とは逆方向に引き込んで前記後端規制手段に突き
    当てることで該シートの排出方向の整合を行う搬送ベル
    トと、 前記一時積載手段に積載されたシートの排出方向と直交
    する方向の端部を押圧することで該シートの幅方向の整
    合を行う整合手段と、 を有し、 前記搬送ベルトは可撓性ベルトであり、該可撓性ベルト
    の外周面を断面R形状に成形したことを特徴とするシー
    ト処理装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送ベルトは、シートに接する外周
    面をローレット状に成形したことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載のシート処理装置。
  4. 【請求項4】 シートを一時的に積載する一時積載手段
    と、 前記一時積載手段に積載されたシートの後端を規制する
    後端規制手段と、 前記一時積載手段にシートを排出した後、該シートを排
    出方向とは逆方向に引き込んで前記後端規制手段に突き
    当てることで該シートの排出方向の整合を行う搬送ベル
    トと、 前記一時積載手段に積載されたシートの排出方向と直交
    する方向の端部を押圧することで該シートの幅方向の整
    合を行う整合手段と、 を有し、 前記シートの整合時に、前記整合手段によりシートを段
    階的に複数回押圧して整合するように構成したことを特
    徴とするシート処理装置。
  5. 【請求項5】 前記整合手段は、シートを段階的に複数
    回押圧する際に、シートを押圧する毎に一旦停止し、搬
    送ベルトが正規の位置に戻る時間経過後に後続の押圧を
    開始することを特徴とする請求項4に記載のシート処理
    装置。
  6. 【請求項6】 前記整合手段によるシートの段階的押圧
    回数を、シートのサイズに応じて変更することを特徴と
    する請求項4に記載のシート処理装置。
  7. 【請求項7】 前記整合手段は、シートの整合終了後、
    前記搬送ベルトが正規の位置に戻るまでシートを押圧し
    続け、該搬送ベルトが正規の位置に戻った後にシートの
    押圧を解除するように構成したことを特徴とする請求項
    4に記載のシート処理装置。
  8. 【請求項8】 前記搬送ベルトは、請求項1〜請求項3
    のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記
    載のシート処理装置と、シートに画像を形成する画像形
    成手段と、画像形成したシートを前記シート処理装置に
    排出する排出手段と、を有することを特徴とする画像形
    成装置。
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Cited By (4)

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