JP4058160B2 - シート処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機や印刷機、プリンタ等の画像形成装置で画像形成したシートを順次取り込み、複数枚のシートを綴じ手段によって綴じ、これを二つ折り可能なシート処理装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、複写機等の画像形成装置にあってはシート処理装置を結合し、複数枚のシートを綴じて二つ折りすることによって製本可能にしているものがある。このような製本可能なシート処理装置は、画像形成装置本体で画像形成したシートを順次取り込み、ステイプラユニットを駆動してシート束の略中央付近で綴じ、これを折り込み手段へ搬送して二つ折りする。
【0003】
前記二つ折りするための構成としては、ローラ対からなる折りローラと、突き板等からなる突き出し手段とによって構成し、突き板によってシート束の綴じた位置をローラ対のニップ部へ突き出して折り込み、この折り込まれたシート束をローラ対で押圧搬送して二つ折りする。これにより、排出トレイへ排出されるシート束はシート中央の綴じ位置で二つ折りされて製本された状態となって排出されることになる。
【0004】
ここで、前記シート束の搬送方向中央を正確に綴じ処理及び折り処理するためには、シート束のセンターが正確に綴じ位置及び折り位置に位置するようにシート束を支持する必要がある。このシート束の支持はストッパ等の支持手段によって行うため、該支持手段の位置を正確に設定する必要がある。
【0005】
しかし、前記支持手段の位置をシートサイズに応じて設定したとしても、シートの長さはカット時の誤差や湿度による伸縮等によって一定でないことがあり、このため前記綴じ位置や折り位置がシート束のセンターにならない場合が生ずる。そこで、従来はシート束を支持する支持手段を、これを支持するフレームに設けた長孔にネジ止めする構成とし、この長孔の範囲で支持手段の位置を微調整可能とし、前述のシート束の綴じ位置や折り位置を微調整するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記支持手段の位置を微調整するためにはネジをゆるめ、微調整した後にネジを止める必要があり、調整作業に手数がかかるとともに、微妙な調整を正確に行うことが困難である。また、この調整作業はサービスマンでなければ行うことが困難であった。
【0007】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートを綴じ位置及び折り位置で支持する支持手段の位置を簡単に微調整可能としたシート処理装置及びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、複数枚のシートを綴じ位置において綴じ、前記シートを折り位置において二つ折りして排出するシート処理装置において、シートが前記綴じ位置に搬送されたときに前記シートの端部を支持するためにホームポジションから綴じ停止位置へ移動し、綴じ処理後に前記シートを前記折り位置へ搬送するために前記綴じ停止位置から折り停止位置へ移動可能な支持手段と、搬送されるシートの長さを検出するシート長さ検出手段と、を有し、シートサイズに応じて設定された前記支持手段のホームポジションから綴じ停止位置への移動量を、前記シート長さ検出手段で検出したシート長さに応じて自動調整可能に構成したことを特徴とする
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係る一実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は本発明を適用し得る画像形成装置の一例である複写機の内部構成説明図であり、この複写機は画像形成装置本体Aにシート処理装置Bを結合して構成されている。また前記シート処理装置Bは、画像形成装置本体Aで画像記録したシートを部数毎にソート処理可能なフィニッシャユニットCと、複数枚のシートを綴じて折り込み製本可能なステッチャユニットDとを有する。
【0012】
ここでは、まず画像形成装置の全体構成について概略説明し、次にシート処理装置Bの構成についてフィニッシャユニットCとステッチャユニットDに分けて詳細に説明する。
【0013】
[画像形成装置の全体構成]
画像形成装置本体Aは装置上部に装着された原稿給送装置1から自動給送した原稿を光学手段2によって光学的に読み取り、その情報をデジタル信号として画像形成手段3へ送信して普通紙やOHPシート等の記録シートに記録するものである。
【0014】
画像形成装置本体Aの下部には各種サイズのシートを収納した複数のシートカセット4が装着され、該シートカセット4から搬送ローラ5によって搬送されたシートに対して画像形成手段3において電子写真方式によって画像記録する。即ち、光学手段2で読み取った情報に基づいて光照射手段3aからレーザー光を感光体ドラム3bに照射して潜像を形成し、これをトナー現像してシートに転写し、これを定着手段6へ搬送して熱及び圧力印加によって永久定着するものである。
【0015】
そして、前記シートを片面記録モードの場合はシート処理装置Bへと送り込み、両面記録モードの場合はスイッチバックによって再送パス7へ搬送し、一方面に記録したシートを再度画像形成手段3へ搬送して他方面に画像を形成した後、シート処理装置Bへと送り込むものである。
【0016】
尚、前記シートの給送はシートカセット4からの給送のみならず、マルチトレイ8からも給送可能となっている。
【0017】
シート処理装置BにおけるフィニッシャユニットCは、図2に示すように構成されており、シートを排出するに際し、通常の排出モードの他に、オフセットモード、ステイプルモード等の各モードに応じた排出処理を可能とするものである。
【0018】
ここでオフセットモードは、シートを各部数毎にソートして排出する際に、各部の一枚目のシートが排出されるときにサイドガイド11を移動させて所定量シート幅方向(シート搬送方向と直交する方向)へずらし、各部の二枚目以降のシートは通常排出することによって各部の境界がわかるように排出する動作モードのことである。
【0019】
尚、シート幅方向サイズに対して所定量シートを移動させるスペースがない場合は、基準ガイド37を一時積載手段であるステイプルトレイ12より下部に退避させ、シート移動量を十分に確保する。
【0020】
また、ステイプルモードは各部数毎にソートして排出する際に、ステイプルトレイ12に積載整合し、これをステイプラ13によって針止めし、各部数毎に綴じて排出する動作モードである。
【0021】
尚、前記シート排出に際しては、シートを一枚ずつ排出する通常の排出制御の他に、二枚のシートを同時に排出可能な二枚排出制御が可能となっている。この二枚排出制御は、画像形成装置本体Aからシート処理装置Bに送られてきたシートをフィニッシャユニットC内に設けたバッファパス14に滞留させ、次に排出されてくるシートと重ねて二枚同時に排出する動作制御である。
【0022】
一方、シート処理装置BにおけるステッチャユニットDは、図3に示すように構成されており、画像形成装置本体Aから排出されたシートを部数単位で整合すると共に、ステイプルユニットによって針止めし、且つこれを二つ折りして製本するものである。これを概略説明すると、画像形成装置本体Aから排出されたシートをステッチャユニットDの縦パス60に搬送し、シート下端がストッパ62に当接するように部数単位で積載整合し、これをステイプルユニット61によってシート長さ方向(シート搬送方向)の中央位置において2ヶ所針止めして綴じる。
【0023】
次にストッパ62を下方へ移動させて前記綴じ位置が折りローラ78のニップ位置に至るようにシート束を移動させ、突き板79で綴じ位置を突くと共に、シート束が前記綴じ位置で二つ折りされるように折りローラ78でニップ搬送する。これによってシート長さ方向の中央で綴じられると共に、二つ折りされて製本されたシート束が積載トレイ106 に排出されるようになるものである。
【0024】
[フィニッシャユニット]
次にシート処理装置BにおけるフィニッシャユニットCの各部の構成について詳細に説明する。
【0025】
本実施形態に係る画像形成装置本体AからフィニッシャユニットCに排出されたシートPは、通常モードにあっては搬送ローラ15で搬送されると共に、上流排出ローラ対16及び下流排出ローラ対17でスタックトレイ18に排出される。スタックトレイ18は上下方向に移動可能に複数個設けられると共に、その下部に内蔵される駆動源によって上下方向に移動するようになっている。ソート排出の場合は前記複数のスタックトレイ18を順次排出口に移動させることによってシートPを各部数毎にソートした状態で排出することができる。またオフセットモード及びステイプルモードの場合には、1個のスタックトレイ18に対してオフセット処理、或いはステイプル処理してソート状態で排出することが可能である。更に、割り込みモードの場合には、前記スタックトレイ18に排出することなく、上部トレイ19に排出することもできるようになっている。
【0026】
{オフセット排出処理}
本実施形態に係るフィニッシャユニットCは前述したように、オフセットモードによるソート処理が可能であり、このモードにあっては、図4に示すように、1個のスタックトレイ18にすべての部数を排出し、且つ部数単位で排出する際に、各部の一枚目のシートP1 を二枚目以降のシートPよりもシート幅方向へずらすことにより、各部の境界を明確にするものである。
【0027】
そのために、前記下流排出ローラ対17はユニット本体に設けられた下流排出ローラ17aと、ユニット本体に対して回動軸を中心に揺動可能な揺動ガイド20に取り付けられた移動排出ローラ17bとで構成され、揺動ガイド20が上方へ開くと、図4に示すように、下流排出ローラ対17が離間するように構成されている。また、上流排出ローラ対16と下流排出ローラ対17の間にシートPの幅方向一方側をガイドする整合手段であるサイドガイド11がシート幅方向に移動可能に構成されている。これにより、オフセットモードの際には、ソートする各部数の一枚目のシートP1 が排出されたときに、図5に示すように、シート後端が上流排出ローラ対16と下流排出ローラ対17の間に搬送されてステイプルトレイ12に落下した時点で揺動ガイド20を上方へ開き、その後、サイドガイド11を矢印方向へ移動させ、一枚目のシートP1 を所定量移動する。そして、揺動ガイド20を閉じてシートP1 をスタックトレイ18に排出する。その後、二枚目以降のシートPを通常排出することにより、図4及び図5に示すように、各部数の一枚目のシートP1 がずれた状態で排出される。前述のように、シート幅方向サイズに対して所定量シートを移動させるスペースがない場合は、基準ガイド37をステイプルトレイ12より下部に退避させ、シート移動量を十分に確保する。
【0028】
{オフセット時の二枚排出制御}
前記オフセット排出にあっては、各部数の一枚目のシートP1 を排出するときに、前述したようにシートP1 のオフセット処理が必要であり、その処理が終了するまで二枚目以降のシートPを排出できない。そのため、二枚目のシート排出を待たせる必要があり、その分処理時間を長く必要としていた。
【0029】
そこで、本実施形態にあっては前記オフセット処理の間に二枚目のシートPをバッファパス14に滞留させ、二枚目のシートと三枚目のシートを同時に排出することにより、オフセットモードにあってもシート排出を待たせることなく排出可能として処理時間の短縮を図っている。
【0030】
そのための二枚排出制御について説明する。一枚目のシートがオフセット処理されている間に、二枚目のシートが画像形成装置本体AからフィニッシャユニットCに搬送されくると、図6に示すように、第一フラッパ21及び第二フラッパ22の上流側端部が下方へ位置することで、バッファパス14へ送られる。バッファパス14へ送られた先行シート(オフセットモードの場合は二枚目のシート)P2 は駆動回転するバッファローラ23及びこれにシートを押圧して従動回転するバッファコロ24により、バッファローラ23に巻き付く形で図示矢印方向へ送られる。ここで、第三フラッパ25は先行シートP2 がバッファローラ23に巻き付く方向へ送られるように回動する。
【0031】
また、バッファセンサ26によって先行シートP2 の先端を検知し、先行シートP2 の先端が所定位置に到達したときにバッファローラ23の駆動を停止してバッファパス14内に停止させる。そして、図6に示すように、後行シート(オフセットモードの場合は三枚目のシート)P3 が進入してくると、バッファローラ23が回転を開始し、図7に示すように、先行シートP2 と後行シートP3 を重ねて搬送する。更に、先行シートP2 の後端が第三フラッパ25の位置を過ぎると、該第三フラッパ25は上流排出ローラ対16の方向へ二枚のシートP2 ,P3 が送られるように回動し、シートP2 ,P3 を二枚重ねたままスタックトレイ18上へ排出する。
【0032】
以上の二枚排出制御動作を行うことで、オフセット処理動作を行っている間に、上流排出ローラ対16からシートを排出することがなく、そのため画像形成装置本体の動作も停止させる必要がない。このため、オフセットモードにおいても処理時間が長くなることがなく、迅速なオフセット排出が可能となる。
【0033】
尚、本実施形態ではバッファローラ23に一枚のシートPを巻き付けるようにしたが、オフセット処理動作を行う時間を更に稼ぐために、二枚以上のシートを巻き付け、三枚以上のシートを同時に排出するようにすることも可能である。また、バッファローラ23に巻き付けたシートは後続のシートが無くてもバッファローラ23に巻き付けたシートのみで排出及び積載が可能である。
【0034】
また、オフセットモードによるソート処理時に、オフセットされるシートが各部の一枚目のシートである場合を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば各部の最後のシートがオフセットされる場合であっても本発明は有効である。更にオフセットされるシートは一枚に限定されるものではなく、複数枚であってもよい。
【0035】
また、前記二枚排出制御はオフセット処理の際に行うのみならず、後述するステイプルモードにおけるステイプル処理の際に行うことにより、ステイプル処理にかかる時間を有効に使用することも可能である。
【0036】
{二枚排出制御のシート待機位置}
前述した二枚排出制御にあっては、バッファパス14内に待機している先行シートP2 と画像形成装置本体Aから排出された後行シートP3 の先端のズレ量が一定となるように搬送する必要があるが、そのために、後行シートP3 が図6に示す進入センサ27位置を通過したとき或いは後行シートP3 が進入センサ27を通過してから所定クロック経過後にバッファローラ23の回転を開始し、先行シートP2 と後行シートP3 の先端のズレ量が一定となるようにしている。
【0037】
しかし、画像形成装置本体Aから排出される後行シートP3 の搬送速度は画像形成モードやシートの種類等によって変更される。これに対してバッファローラ23の起動タイミングが一定となっているため、先行シートP2 と後行シートP3 の搬送速度が異なると、両シートP2 ,P3 の先端にズレが生ずるおそれがある。
【0038】
そこで、本実施形態にあっては、画像形成モードやシートの種類による後行シートP3 の搬送速度は画像形成装置本体から取得可能であるため、後行シートP3 の搬送速度に応じてバッファパス14に停止させる先行シートP2 の先端位置を変更するように構成している。具体的には、図6において、バッファパス14内に先行シートP2 を待機させる際に、先行シート先端がバッファセンサ位置を通過してから停止するまでの搬送量が、後行シートP3 の搬送速度が速い場合には多く、逆に遅い場合には少なくなるように設定されている。これにより、バッファローラ23の回転開始から先行シートP2 の先端が後行シートP3 との合流点に至るまでの時間は、後行シートP3 の搬送速度が速いときは短く、遅いときは長くなる。従って、バッファローラ23の起動タイミングが一定であっても、先行シートP2 と後行シートP3 の先端は常に所定のズレ量となるように搬送されることになる。
【0039】
尚、先行シートP2 と後行シートP3 の先端を一致させる構成としては、前述のように先行シートP2 の待機位置を変更する方法以外にも、バッファローラ23の回転開始タイミングを変更することでも可能である。例えば、先行シートP2 はバッファパス14内の一定位置で待機させておき、後行シートP3 の搬送速度が速い場合には該後行シートP3 が進入センサ27を通過した直後にバッファローラ23の回転を開始し、後行シートP3 の搬送速度が遅い場合には後行シートP3 が進入センサ27を通過して所定時間経過後にバッファローラ23の回転を開始するように制御する。このように後行シートP3 の搬送速度に応じて先行シートP2 の搬送開始タイミングを変更することによって両シートP2 ,P3 の先端のズレ量を一定にすることも可能である。
【0040】
尚、後行シートP3 の搬送速度は、前述のように画像形成装置本体Aから取得するようにしてもよいが、一般的には先行シートP2 と同一速度で搬送されてくるため、先行シートP2 の搬送速度を検出することによって取得するようにしてもよい。
【0041】
{二枚排出制御における排出信号送出時期}
画像形成装置本体Aからシート処理装置Bへシートが送られ、所定の処理が行われるとシート排出信号が送出される。しかし、図8のフローチャートに示すように、二枚排出制御において、搬入センサ28(図2及び図6参照)によってシートが検出され(S1)、バッファパス14内に先行シートP2 が搬送された時点で先行シートP2 の排出信号を送出し(S2)、次に後行シートP3 が所定位置に搬送され、その後二枚排出後に後行シートP3 の排出信号を送出する(S3〜S5)ように構成すると、該排出信号が送出された後(図8におけるS2とS3の間)、後行シートP3 にジャム(紙詰まり)等が発生して装置が停止した場合、ジャム処理によって後行シートP3 と共にバッファパス14内の先行シートP2 も除去されることになる。このため、ジャムから復帰して継続して画像形成を再開した際に、前記先行シートP2 はスタックトレイ18等に排出されていないにもかかわらず、装置本体は排出信号の送出によって排出済みと認識することになる。このため、ページが飛ばされて処理されることになる。
【0042】
そこで、本実施形態にあっては、図9のフローチャートに示すように、先行シートP2 がバッファパス14に搬送された時点では排出信号を送出せず、後行シートP3 と重ね合わされ、共にバッファパス14から排出され、両シートP2 ,P3 の先端が上流排出ローラ対16の直前にある排出センサ29(図2及び図6参照)によって検出された時点で先行シートP2 と後行シートP3 の排出信号を送出するように構成する(S11〜S15)。
【0043】
このように構成することにより、先行シートP2 がバッファパス14内に待機しているときに(図9におけるS11とS12の間)、後行シートP3 がジャムしたとして装置が停止した場合でも、その時点では先行シートP2 の排出信号は送出されていない。そのため、ジャム処理によって先行シートP2 をバッファパス14から除去した後、ジャム復帰して画像形成が再開したときには、再度先行シートP2 の分から画像形成を行わせることが可能となり、ページが飛ばされて処理されてしまうことを防止することができる。
【0044】
尚、前述した二枚排出制御はオフセット処理時や後述するステイプル処理時に行うと有効であるが、それ以外の場合においても二枚排出制御を行うようにしてもよい。また、逆に二枚排出制御を行わないように設定することも当然可能である。
【0045】
{サイドガイドの形状}
前述した二枚排出制御により、或いは通常の排出モードによって排出されるシートは図2における上流排出ローラ対16及び下流排出ローラ対17によってスタックトレイ18に排出されるが、このとき両排出ローラ対16,17の間に位置するステイプルトレイ12は下方へ落ち込んでいる(図2参照)。このため、図10(a) に示すように、排出されるシートPの先端が下方へカール等していると前記ステイプルトレイ12に垂れ下がるようになり、その状態で搬送されると下流排出ローラ対17によってニップされたときに、図10(b) に示すように、シート先端で折り込まれてしまう可能性がある。
【0046】
そのため、本実施形態にあっては図11に示すように、サイドガイド11の形状を略三角形状で、上部がステイプルトレイ12に落ち込まない形状に構成する。このサイドガイド11を、排出されるシート幅よりも内側(シート排出領域)位置に待機させ、これにより、排出されるシートPは、図11に示すように、サイドガイド11の上部でガイドされステイプルトレイ12に垂れ下がることなく下流排出ローラ対17へ搬送される。よって前述のようにシート先端が下流排出ローラ対17によって折り込まれることなく排出される。
【0047】
尚、サイドガイドの形状が、図10(a) に示すように、下流排出ローラ対17の手前で切れている形状にすると、該サイドガイド500 の上部でシートPをガイドしてもサイドガイド500 によるガイドがなくなった後にシートPがステイプルトレイ12に垂れ下がる可能性がある。このため、本実施形態のサイドガイド11(図11参照)のように上流排出ローラ対16から下流排出ローラ対17までシートPをガイドし得る形状にすることが望ましい。
【0048】
また、尚、上流排出ローラ対16から前記サイドガイド11までの間にシートPをガイドする補助ガイド30を設けると、シートPの垂れ下がり防止により効果的である。
【0049】
尚、前述したようにサイドガイド11はシートPの排出領域に位置することによってシートPをガイドするが、オフセットモードやステイプルモードにあってはステイプルトレイ12にシートPを落とし込み、且つシート幅方向端部を押して整合する必要がある。そのため、オフセットモードやステイプルモードにあっては、一枚目のシート先端が下流排出ローラ対17にニップされた直後(図11の状態)に、図12に示すように、シート幅よりも外側(シート排出領域外)にサイドガイド11を退避移動させる。このようにしても、一枚目のシート先端は既に下流排出ローラ対17を抜けているためにシート先端が折り込まれることはなく、且つサイドガイド11は次のシート整合待機状態に位置することができる。
【0050】
{ステイプルトレイへの積載}
ステイプルモードにあっては、図14に示すように、揺動ガイド20を開き、上流排出ローラ対16によってシートPをステイプルトレイ12に排出した後、前記揺動ガイド20に設けられているパドル31及び上流排出ローラ対16の駆動によって回転するローレットベルト32を矢印方向へ回転させてシートP後端が後端ストッパ33に当接する位置まで戻す。そして前記サイドガイド11によってシートPを一方側へ押し込んで整合した後にステイプラ13によってステイプルする。
【0051】
前記ステイプルトレイ12へシートPを排出するときに、上流排出ローラ対16の排出速度が高速であると、揺動ガイド20が開いているために、上流排出ローラ対16を抜けたシートPは飛び出すように排出され、前方(スタッカトレイ方向)へ進み過ぎてしまい、引き戻すのに時間がかかってしまう。また、シートが前方へ進み過ぎた場合にはパドル31で叩くことにより引き込んでもローレットベルト32まで戻らず、ステイプルトレイ上で整合できなくなるおそれもある。
【0052】
そこで、本実施形態ではステイプルモードにあっては、シート後端が上流排出ローラ対16を通過する際に、該上流排出ローラ対16の回転速度が低速となるように制御する。これにより、ステイプルトレイ12に排出されるシート後端はローレットベルト32の近傍に落下するようになり、パドル31の回転及びローレットベルト32の回転によってシートPが確実に引き込まれ、後端整合を行うことが可能となる。
【0053】
尚、シート後端が上流排出ローラ対16を通過するか否かは、シートが所定のセンサを通過してから所定時間、或いはモータ回転数を検出することによって判別することが可能である。
【0054】
また、シート後端がステイプルトレイ12に落ち込んだ後は、低速駆動に切り換えていた上流排出ローラ対16の回転を高速に切り換える。この上流排出ローラ対16はローレットベルト32を回転させる駆動源でもあるために、ステイプルトレイ12に落ち込んだシートPはローレットベルト32によって速やかに引き戻され、シート後端が後端ストッパ33に突き当てられるようになる。
【0055】
上記のように、ステイプルモードの場合はシート後端が上流排出ローラ対16を通過する場合のみ搬送速度を遅くすることにより、全体として迅速な整合が可能となるものである。
【0056】
{揺動ガイド}
ここで、図13を用いて、揺動ガイド20について簡単に説明する。揺動ガイド20は、移動排出ローラ17bを回転自在に保持し、シート排出時には後述する駆動機構39により揺動軸20aを支点として下方に揺動し、前記移動排出ローラ17bを下流排出ローラ17aに圧接させる。また、ステイプルモードの際には同様に後述する駆動機構39により揺動軸20aを支点として上方に揺動し、前記移動排出ローラ17bを下流排出ローラ17aから離間させる。即ち、揺動ガイド20は、前記移動排出ローラ17b及び下流排出ローラ17aからなる下流排出ローラ対17をシート排出可能状態又はシート排出不能状態とする切り替え手段としての役割を果たしている。
【0057】
尚、図13において、34はシャッタ部34aを備えたストッパであり、スタックトレイ移動時にリンク35が回動軸35aを支点として上方に回動し、端部に形成されているシャッタ部34aを上昇させることにより、排出口36を塞いでスタックトレイ18が排出口36を通過する際、該スタックトレイ18上に積載されているシート(又はシート束)が排出口36に逆流するのを防止している。尚、このストッパ34は、シート排出時は、リンク35が回動軸35aを支点として下方に回動し、排出口36を開放するようになっている。
【0058】
{二枚排出制御時のスタックトレイの動作}
次に、ステイプルするシートPが二枚のみである場合におけるスタックトレイ18の動作について図13を用いて説明する。図13はスタックトレイの位置を表す要部断面図である。
【0059】
通常、ステイプル処理を行うときは、ステイプルトレイ12上に順次排出される複数枚(二枚以上)のシートSは、後述するパドル31やローレットベルト32によりステイプルトレイ12上を排出方向とは逆方向に引き戻され、その後端が後述する後端ストッパ33に突き当てられて整合される。この時、前記シートPの先端側がステイプルトレイ12上の後端側よりも上方になるようにスタックトレイ18を上昇(図13中破線位置)させ、重力を利用して前記シートPを引き戻し易いようにしている。
【0060】
しかしながら、ステイプルするシートPが二枚のみである場合(前述の二枚排出制御による場合も含む)には、下位のシートは後述する駆動機構39により揺動ガイド20の揺動と共に逆回転する下流排出ローラ17aによってステイプルトレイ12上を排出方向とは逆方向に引き戻され、上位のシートは後述するパドル31やローレットベルト32によって同様に排出方向とは逆方向に引き戻される。従って、一枚目及び二枚排出されてくるシートは、重力を利用しなくてもシート後端を引き戻し整合することが可能であるため、スタックトレイ18を上昇させてシート先端を持ち上げる必要がない。
【0061】
そこで、本実施形態ではステイプルするシートPが二枚のみである場合(二枚排出制御による場合を含む)は、スタックトレイ18の昇降(上昇)を行わないようにしている。即ち、ステイプルするシートPが三枚以上である場合は、スタックトレイ18を図13中実線位置から破線位置に上昇させるが、ステイプルするシートPが二枚のみである場合は、スタックトレイ18を上昇させず図13中実線位置に保持したまま前述の如き引き戻し動作を行っている。
【0062】
このように構成することにより、二枚のシートからなる束をステイプルする際にスタックトレイ18の昇降を行う必要がなくなるため、該スタックトレイ18の上昇時間を節約でき、処理時間を大幅に削減することができる。
【0063】
{揺動ガイドの揺動量とパドル形状}
次に、図14〜図16を参照して、ステイプルトレイ12上に排出されたシートPを排出方向とは逆方向に引き戻すパドル31、及び該パドル31を回転自在に支持している揺動ガイド20の揺動量について説明する。図14及び図15はシート引き戻し時における揺動ガイド及びパドルの状態を示す要部拡大図、図16はパドルの形状を表す説明図である。
【0064】
前記揺動ガイド20は、ステイプルトレイ12上に排出されたシートPを排出方向とは逆方向に引き戻すためのパドル31を回転自在に備えている。このパドル31は、揺動ガイド20の開時にステイプルトレイ12上にシートPが一枚排出される度にシート排出方向とは逆方向に回転し、ステイプルトレイ12上のシートPの後端部に接することで弾性変形し、該シートPとの間に生じる摩擦力によってシートPを引き戻している。
【0065】
ここで、前記揺動ガイド20を上方へ揺動し一定位置に保持した状態でシート排出毎にパドル31による引き戻しを行うと、ステイプルトレイ12上には次々とシートが排出されてくるため、該ステイプルトレイ12上のシートの高さ(レベル)の変化に応じて、最上位のシートPに接するパドル31の接触面積及び接触圧が変化してしまい、シートPの戻し過ぎが発生するおそれがある。
【0066】
そこで、本実施形態では、前記パドル31を、ステイプルトレイ12上に排出された最上位のシートに対する接触圧を略一定に保つように構成している。更に詳しくは、前記パドル31の形状を図16に示すように先端部31aを細くした先細形状に成形している。図16(a) はパドル31の先端部31aの両面に段差部を設けて先細形状にした場合、図16(b) はパドル31の先端部31aの一方の面(シート接触面側)に段差部を設けて先細形状にした場合、図16(c) はパドル31の先端部31aの他方の面(シート非接触面側)に段差部を設けて先細形状にした場合を表している。尚、このパドル31の先端部31aの先細形状は図16に示す如き形状に限定されるものではない。
【0067】
このように成形することにより、シートとの接触部分となるパドル先端部がシートとの接触時に弾性変形し易くなり、シートの積載枚数にかかわらず安定した戻し力が得られ、更に耐久性が向上する。
【0068】
また、本実施形態では、前記パドル31を回転方向に複数設けて、一回の回転で一枚のシートに対して前記パドル31が複数回接触するように構成している。これにより、例えば、比較的大きいサイズのシートに対して前記パドル31を二回接触させて引き戻す場合、一回の回転で良いため、一本のパドル31を二回回転させるのに比べて処理時間を短縮することができる。尚、図16(a) には、回転方向に二本のパドル31を設けた場合(ツインパドル)を例示しているが、これに限定されるものではない。また、パドル31を、図16(d) 、(e) 、(f) 、(g) に示すような形状にしても、同様な効果が期待できる。
【0069】
また、前記ステイプルトレイ12上に排出されたシートPに対するパドル31の接触面積を一定に保つように構成しても良い。更に詳しくは、ステイプルトレイ12上のシートPの高さ(レベル)の変化に応じて、前記揺動ガイド20の開時(上方への揺動時)の揺動量を変更するように構成する。具体的には、例えば、ステイプルトレイ12へのシートPの排出枚数が増えるのに応じて、揺動ガイド20を上方へ揺動させることで、最上位のシートPに対するパドル31の接触面積を一定に保っている。
【0070】
図15に示すように、揺動ガイド20の揺動中心(揺動軸20a)からパドル31の回転中心までの距離をr、揺動ガイド20の揺動角度をθ、シートPの束の厚さをtとすると、該厚さtは、t=rsin θで表せる。従って、この式に基づき、シートPの束の厚さtの変化に応じて揺動ガイド20の揺動量(揺動角度θ)を変えれば良いわけである。
【0071】
このように構成することにより、ステイプルトレイ12上の最上位のシートPと前記パドル31との接触面積がシートPの積載枚数にかかわらず常に一定に保たれるので、安定した戻し力が得られ、前記シートPに対するパドル31の接触面積の変化によるシートPの戻し過ぎを防止することができる。
【0072】
{パドルの作動タイミング}
尚、前記パドル31の作動タイミングは、図14に示すようにステイプルトレイ上流側の上流排出ローラ対16がシートPの後端を放出した後、該シートPの後端が図中破線で示す如く落ち着いてから、図15に示すように作動させるようにしている。具体的には、シートPの後端が上流排出ローラ対16の上流側に設けた排出センサ29を通過してから一定時間経過後に、前記パドル31をシート排出方向とは逆方向に回転させるようにしている。
【0073】
{シートサイズに応じたパドルの回転数}
次に、前記パドル31の駆動回数について説明する。例えば、前記パドル31をシートのサイズにかかわらず一律に駆動回転させる構成では、大きいサイズのシートは質量が大きく引き戻しにくいため、小さいサイズのシートと同様にパドル31で叩いても、ローレットベルト32に至るまで引き戻すことができない場合があり、シートの整合不良を招くおそれがある。
【0074】
そこで、本実施形態では、シートサイズに応じてパドル31の駆動回数を変えている。更に詳しくは、シート搬送方向の長さが比較的長いシートのときはパドル31の駆動回数を多くしている。具体的には、例えば、図17に示すように、比較的サイズの大きいA3、B4、LGL、LDRサイズのシートの場合にはパドル31の駆動回数を2回とし、サイズの小さいA4、LTR、B5、A4R、LTRRサイズのシートの場合にはパドル31の駆動回数を1回としている。
【0075】
このように構成することにより、質量の大きなシートであっても、ローレットベルト32に至るまで確実に引き戻すことができ、シートの整合性を向上させることができる。
【0076】
尚、ここではシートサイズによって回転数を変更させているが、厚紙指定或いは特殊紙(表面摩擦係数の低いもの)等においても同様な制御が可能である。
【0077】
{シートサイズに応じたサイドガイドの移動速度}
次に、シートPの幅方向の整合を行うサイドガイド11の移動速度について説明する。シートPをステイプルトレイ12上に積載する際に、前述の如きパドル31及びローレットベルト32によりシート搬送方向の整合を行うと共に、サイドガイド11によりシート後端側(後端ストッパ33側の側端部)を押圧して前記シートPを反対側の基準ガイド37に向けて幅方向に移動させることでシート幅方向の整合を行っている。ここで、シートPのサイズが大きい場合、その重心は前記サイドガイド11による押圧位置から遠く、また質量が大きいために慣性も高いので、サイドガイド11のシート幅方向への移動にシート先端が追従できず、シートの整合不良を招くおそれがある。
【0078】
そこで、本実施形態では、シートサイズに応じて前記サイドガイド11によるシート幅方向への移動速度を変えている。更に詳しくは、前記サイドガイド11の移動方向(シート幅方向)に対して直交する方向(シート搬送方向)の長さが比較的長いシートのときはサイドガイド11を低速で移動させるようにしている。具体的には、例えば、図17に示すように、シート搬送方向の長さが短いA4、LTR、B5、及びシート幅方向への移動量の少ないA3、LDRサイズのシートの場合にはサイドガイド11の移動速度を高速とし、それ以外の長さが長いB4、LGL、及びシート幅方向への移動量の多いA4R、LTRRサイズのシートの場合にはサイドガイド11の移動速度を低速としている。
【0079】
このように構成することにより、慣性の影響を低減し、サイズの大きなシート(搬送方向の長さが長いシート)であっても幅方向の整合性を向上させることができる。また、シート幅方向への移動量の多いシートサイズにおいても有効である。
【0080】
{後端ストッパ}
次に、シートPの搬送方向の整合時に該シートPの後端を突き当てる後端ストッパ33について図18及び図19を用いて説明する。
【0081】
ステイプルトレイ12上に排出されたシートPは前述したパドル31やローレットベルト32等により排出方向とは逆方向に搬送され、シート幅方向に所定の間隔で設けた後端ストッパ33に突き当てられてシート搬送方向の整合が行われる。
【0082】
ここで、例えば、図18(a) に示すように、後端ストッパ501 のシート突き当て面501 aが平らであると、該シート突き当て面501 aに対してシートPが若干斜めに侵入してきた場合、該シートPが座屈(及び潜り込み)してしまったり、或いはシート突き当て面501 aの幅方向両サイドの角部(エッジ部)にシート端が当たって傷付いてしまうおそれがある。
【0083】
そこで、本実施形態では、図18(b) に示すように、後端ストッパ33のシート突き当て面33aの幅方向両サイド部をテーパ形状(テーパ部33b)に形成している。
【0084】
このように構成することにより、図18(c) に示すように、例えシート突き当て面33aに対してシートPが斜めに侵入してきても前記両テーパ部33bによりシートPの座屈(及び潜り込み)を防止することができ、更にシート端が傷付くのを防止することができる。
【0085】
また、図19に示すように、シート幅方向一方のローレットベルト32Lには一方の後端ストッパ33Lが対応しているが、他方のローレットベルト32Rには他方の後端ストッパ33Rが若干幅方向にずれて対応しているため、該他方の後端ストッパ33Rに対してシート隅部近傍が突き当てられる場合(特にR系シートの場合)には、該他方のローレットベルト32Rにより後端ストッパ間のシート端が引き込まれ過ぎてしまい、該シート隅部近傍が撓んで座屈してしまうおそれがある。
【0086】
ここで、オフセットモードによるソート処理時、サイドガイド11をシート幅方向に移動させる必要があるが、移動可能領域はローレットベルト32R近傍までであるため、図19に示す如く前述の他方のローレットベルト32Rと他方の後端ストッパ33Rがシート幅方向に若干ずれて対応した構成をとっている。
【0087】
このように構成することにより、シート幅方向の短いB5Rサイズのシートのオフセット処理を可能にすることができ、且つ装置全体を小型化することができる。
【0088】
そこで、本実施形態では、図19に示すように、シート束のステイプル時(特にR系シートの一箇所綴じ時)に、該シート束の後端を突き当て整合する後端ストッパ33L,33Rの間(本実施形態ではセンタ部)にステイプラ13を待機させ、該ステイプラ13を前記後端ストッパ33L,33Rと同様に機能させるようにしている。更に詳しくは、前記ステイプラ13のカバー部材38にシート束の後端を規制するリブ38aを設けている。
【0089】
このように構成することにより、他方の後端ストッパ33Rにシート隅部近傍が突き当てられる場合に、他方のローレットベルト32Rにより前記シートが引き込まれても、前記後端ストッパ間に待機しているステイプラ13(のリブ38a)により規制されるので、該シートが引き込まれ過ぎることがなく、依ってシートが座屈等してしまうのを防止することができる。
【0090】
{サイドガイドの押圧制御}
次に、サイドガイド11によるシートPの幅方向の整合について説明する。シートPの幅方向の整合は、前述したように、サイドガイド11によりシート後端側の一方側端部を押圧して幅方向へ移動させ、他方側端部を反対側の基準ガイド37に突き当てることで整合している。この時、サイドガイド11によって幅方向へ移動されるシートPはローレットベルト32に接している。このため、サイドガイド11によって幅方向へ移動されるシートPに連れてローレットベルト32がよれてしまう場合があり、このローレットベルト32の影響によりシートPが基準ガイド37まで至らず、不整合となるおそれがある。
【0091】
そこで、本実施形態では、図20及び図21に示すように、(特に幅整合量の大きいR系のシートにおいて)サイドガイド11でシートPの幅方向の整合を行う際に、該サイドガイド11で段階的に押圧することで、前記ローレットベルト32による影響をリリースしつつシートの整合を行うようにしている。即ち、サイドガイド11でシートPを段階的に押圧することで、該押圧時にローレットベルト32がよれたとしても該ローレットベルト32のよれ幅を小さくすることができ、これによってローレットベルト32が正規の位置(図に示す如き状態)に戻り易くなり、且つローレットベルト32が正規の位置に戻るまでの復元時間も短縮できる。
【0092】
更に、このシート幅整合時のサイドガイド11によるシートの段階的押圧制御を、シートのサイズに応じて変更している。具体的には、例えば、図17に示すように、A4、LTR、B4、LGLサイズの一枚目のシート、及びLTR、B5サイズの二枚目以降のシートの押圧制御を二段押しとしている。
【0093】
ここで言う二段押しとは、一回目の押し込みの後一時停止し、更に二回目の押し込みを行うことである。尚、段押しの回数はこれに限定されるものではない。更に、この最後の押し込み後のサイドガイド11は、後で詳しく説明するが、その押し込み位置で次のシート先端が下流排出ローラ対17上にさしかかるまでか、ある一定時間、ガイドとして機能する構成となっており、即ち前記シートはサイドガイド11により押圧されたままの状態となっている。
【0094】
更に、前記サイドガイド11は、シートを段階的に複数回押圧する際に、シートを押圧する毎に一旦停止し、ローレットベルト32が正規の位置に戻る(よれが戻る)時間経過後に後続の押圧を開始するようにしている。
【0095】
従って、前述の如くしてサイドガイド11でシートを段階的に押圧することで幅方向の整合を行うことにより、ローレットベルト32による影響を迅速にリリースしつつ、該シートの整合を素早く的確に行うことができる。
【0096】
{ローレットベルトの形状}
次に、図22〜図24を用いて、前記ローレットベルト32の形状について説明する。ローレットベルト32は、前述のパドル31によってシート排出方向とは逆方向に引き戻されたシートを更に引き戻し、該シートPを後端ストッパ33に突き当てることでシート搬送方向の整合を行うものである。ここで、図22に示すように、ローレットベルト502 のシートPとの接触面がフラットに成形されていると、サイドガイド11によるシート押圧時に、ローレットベルト502 のエッジ部502 aが幅方向へ移動するシートSに引っ掛かり、シートの不整合が発生するおそれがある。
【0097】
そこで、本実施形態では、図23(a) に示すようにローレットベルト32のエッジ部32aをテーパ状に成形し、或いは図23(b) に示すようにローレットベルト32の外周面を断面R形状に成形している。
【0098】
このように成形することにより、整合時にサイドガイド11によって幅方向へ移動されるシートPに対する抵抗が小さくなり、エッジ部の引っ掛かりによるシートの不整合を低減することができる。
【0099】
{ローレットベルトの復元}
更に、シートの幅方向の整合は、前述したように、サイドガイド11によりシート後端側の一方側端を押圧して幅方向へ移動させ、他方側端を反対側の基準ガイド37に突き当てることで整合しているが、この時、サイドガイド11によって幅方向へ移動されるシートPはローレットベルト32に接している。このため、サイドガイド11によって幅方向へ移動されるシートPに連れてローレットベルト32がよれてしまう場合があり、サイドガイド11がシート押圧方向とは逆方向に移動(退避)したときに前記ローレットベルト32のよれの復元によりシートPが連れて移動してしまい、不整合となるおそれがある。
【0100】
そこで、本実施形態では、サイドガイド11によるシート押圧後、ローレットベルト32が正規の位置に戻る(よれが戻る)まで押圧し続け、該ローレットベルト32が正規の位置に戻った後に前記サイドガイド11によるシートの押圧を解除するようにしている。
【0101】
前記サイドガイド11は図21に示す位置でシートを押圧し続けることで次に送られてくるシートのガイドとして機能しているが、前記ローレットベルト32は前述の如くよれたとしてもこの押圧継続中に正規の位置に戻る。そして、前記サイドガイド11はガイドしているシートPの先端が下流排出ローラ対17上にさしかかった後に、シート排出領域外の退避位置へ退避するようになっている。
【0102】
このように構成することにより、ローレットベルト32の影響によるシートの不整合を防止することができる。
【0103】
{揺動ガイド開時の下流排出ローラの逆転時}
次に、揺動ガイド20の開動作時の下流排出ローラ17aの状態及びサイドガイド11の状態について説明する。前記揺動ガイド20の開動作時に下流排出ローラ17aは後述する駆動機構39によりシート排出方向とは逆方向に回転するように構成されている。そして、通常は前記下流排出ローラ17aの逆転搬送が終了してからサイドガイド11によるシート幅方向の整合を行っている。
【0104】
しかしながら、最初のシート(二枚排出制御時においては二枚のシート)は自身の自重により下流排出ローラ17aに接しているため、これが前記サイドガイド11による幅整合時に抵抗となって、シートの不整合を招くおそれがある。このシートと下流排出ローラ17aとの間の摩擦抵抗は、ローラ静止時に比べてローラ回転時の方が小さい。
【0105】
そこで、本実施形態では、最初のシートを引き戻す下流排出ローラ17aの逆転終了までに前記サイドガイド11によるシートの幅整合作業を終了させるようにしている。
【0106】
このように構成することにより、サイドガイド11による最初のシートの幅整合時に、該最初のシートと下流排出ローラ17aとの間の摩擦抵抗による影響を軽減することができ、シートの整合性が向上する。
【0107】
{揺動ガイド保持時の下流排出ローラのロック}
更に、前記ステイプルトレイ12上へ以降のシートを積載し整合している際に、前記下流排出ローラ17aをフリーな状態(回転可能な状態)で停止させておくと、シート整合中にステイプルトレイ12上の最下位のシートがずれてしまうおそれがある。
【0108】
そこで、本実施形態では、後述する駆動機構39により、ステイプルトレイ12上にシートを積載し整合している際は、前記下流排出ローラ17aをロックして回転不能な状態にしている。
【0109】
このように構成することにより、ステイプルトレイ12上にシートを積載整合している際の、パドル作動時の衝突等によるシートのずれを軽減することができる。
【0110】
{揺動ガイド閉時の下流排出ローラの逆転}
そして、前記ステイプルトレイ12上に一束分のシートが積載され整合されると、該シート束は揺動ガイド20が閉じられて挟持固定され、その後、ステイプラ13によりステイプルがなされる。
【0111】
ここで、ステイプルトレイ12上でパドル31やサイドガイド11等によりシートの整合を行っている時に、該シート束の最下位のシートが多少ずれてしまうおそれがある。
【0112】
そこで、本実施形態では、前記揺動ガイド20を閉じてシート束を挟持固定する際に、後述する駆動機構39により前記下流排出ローラ17aを所定量(多少)逆転させ、前記ステイプルトレイ12上のシート束の最下位のシートに対して、排出方向とは逆方向への搬送力を付与するようにしている。
【0113】
このように構成することにより、パドル31やサイドガイド11等によるシート整合時に該シート束の最下位のシートが多少ずれたとしても、そのずれを矯正し整合することができる。
【0114】
{揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機構}
次に、前記揺動ガイド20と下流排出ローラ17aの駆動機構39について図25、図26、図27を用いて説明する。図において、39は駆動機構であり、前記揺動ガイド20の開閉、下流排出ローラ17aの正逆転駆動を行っている。この駆動機構39は、駆動源である1つの駆動モータ40と、該モータ40からの駆動力を伝達するギア列により構成されている。
【0115】
更に、前記駆動モータ40には、回転数を検出するエンコーダ56及び駆動モータ回転検知センサ55が設けてあり、各ローラ等の回転速度、揺動ガイドの移動量を検出している。
【0116】
この駆動機構39では、前記駆動モータ40の正転時に下流排出ローラ17aの正転(シート排出方向への回転)を行い、前記駆動モータ40の逆転時に揺動ガイド20の開動作及び該開動作時の下流排出ローラ17aの逆転(シート排出方向とは逆方向への回転)、揺動ガイド20の閉動作及び該閉動作時の下流排出ローラ17aの逆転を行い、更に前記駆動モータ40の一時停止時に揺動ガイド20の保持及び該保持時の下流排出ローラ17aのロックを行っている。以下、動作の流れに沿って駆動機構の構成を詳しく説明する。
【0117】
図25に示すように、駆動モータ40を正転すると、該モータ40のピニオンギア41と噛合している振り子ギアユニット42の固定ギア42aに駆動力が与えられ回動し、揺動ギア42bが図示の位置に揺動して下流排出ローラ17aの排出ギア43に噛合し、下流排出ローラ17aがシート排出方向(図中矢印方向)に回転(正転)してシートSを排出搬送する。
【0118】
図26に示すように、駆動モータ40を逆転すると、該モータ40のピニオンギア41と噛合している振り子ギアユニット42の固定ギア42aに駆動力が与えられ回動し、揺動ギア42bが図示の位置に揺動して中間ギア44に噛合し、該中間ギア44と噛合している中間ギア45を介して作動ギア46が図中矢印方向に回転する。この作動ギア46は、前記中間ギア45と噛合しているギア部46aと、揺動ガイド20に一体に取り付けられた開閉アーム47に接して該揺動ガイド20を開閉させる突起部46bと、前記排出ギア43と噛合している中間ギア48に噛合可能な欠歯ギア部46cを備えている。
【0119】
従って、作動ギア46が図中矢印方向に回転すると、前記欠歯ギア部46cが中間ギア48に噛合して該中間ギア48と噛合している排出ギア43が図中矢印方向に回転し、下流排出ローラ17aがシート排出方向とは逆方向(図中矢印方向)に回転(逆転)してシートPを引き戻し搬送し始めると共に、図27に示すように前記突起部46bが開閉アーム47に接して該開閉アーム47を押し上げることで揺動ガイド20を図中矢印方向に押し上げる。
【0120】
そして、例えば図27に示す如き位置に達したところで、駆動モータ40の駆動を一旦停止し、揺動ガイド20を開状態のまま保持する。この時、前記作動ギア46の欠歯ギア部46cが中間ギア48を介して排出ギア43と噛合している状態で停止しているので、下流排出ローラ17aはロックされ回転不能な状態となっている。
【0121】
尚、揺動ガイド20の保持位置については、前述したように、ステイプルトレイ12上に排出されたシートに対するパドル31の接触面積を一定に保つために、該シートの高さ(レベル)の変化に応じて位置変更可能となっている。
【0122】
その後、ステイプルトレイ12上へのシートの積載整合が終了し、再び駆動モータ40を逆転すると、前記作動ギア46の欠歯ギア部46cとの噛み合い分だけ排出ギア43が回転し、下流排出ローラ17aがシート排出方向とは逆方向に所定量(前述の噛み合い分)回転してシートPを引き戻し搬送する。同時に前記揺動ガイド20の閉動作が行われ、閉じ終了後、次の処理に備える。
【0123】
以上のように構成することにより、揺動ガイド20や下流排出ローラ17aを駆動する駆動機構を別個に設ける必要がなくなるので、コストダウンが図れると共に、装置の簡易化が図れる。
【0124】
{揺動ガイドの閉じ動作}
前述したように、揺動ガイド20は揺動軸20aを中心に回動可能であり、図27に示す如く、作動ギア46が矢印方向へ回転すると、該作動ギア46に設けられた突起部46bが揺動ガイド20の一方側に取り付けられた開閉アーム47を押し上げることによって揺動ガイド20を開く。そして、作動ギア46が更に図27の矢印方向へ回転すると揺動ガイド20が閉じ始め、更に作動ギア46が回転すると、突起部46bと開閉アーム47との係合が外れ、揺動ガイド20は自重落下して閉じることになる。
【0125】
ここで、揺動ガイド20を閉じる際に作動ギア46を高速で回転させ、閉じ動作の初速を速くすると、揺動ガイド20が自重落下するときの衝撃が大きくなり、整合されたシートを乱すおそれがある。また衝撃による装置の耐久性にも好ましくない影響を与える。
【0126】
そこで、本実施形態にあっては、図28のフローチャートに示すように、揺動ガイド20を閉じるモータ制御において、モータ起動後、所定位置1までは高速で揺動ガイド20を閉じるが(S21)、揺動ガイド20が所定位置1まで閉じた時点で(S22、S23)、モータ出力を変更し(S24)、揺動ガイド20の閉じ動作が遅くなるように構成し、更に揺動ガイド20が次の所定位置2まで閉じた時点で(S28、S26)、再度モータ出力を変更し(S27)、揺動ガイドの閉じ検出後にモータ駆動を停止する(S28、S29)。
【0127】
これにより、揺動ガイド20が自重落下する直前においては緩やかに回動することになり、自重落下の際の初速が遅くなる。このため、自重落下する揺動ガイド20の衝撃は小さくなり、整合されているシートを乱すことなく、また衝撃音も小さくなり、且つ装置の耐久性に悪影響を及ぼすことがない。
【0128】
尚、前記揺動ガイド20の閉じ動作に際し、モータを起動してから規定時間経過すると揺動ガイド20の閉じ動作が完了し、図26に示すように、開閉アーム47がセンサフラグ49を回動させて図示しない閉センサをオンさせる。これによって装置は揺動ガイド20が閉じたことを認識する。
【0129】
従って、前記規定時間経過後になっても閉センサがオンしないときは閉じ動作にエラーが発生したことになる。しかし、実際には作動ギア46の突起部46bと開閉アーム47との衝動抵抗、及び連結されているギア部の負荷の変動による駆動モータ40の回転停止に起因している場合がある。かかる場合等にあっては、より大きな回転力を伝達することによって作動ギア46を回転させることにより、連続的且つ円滑に作業を継続させることができる。
【0130】
すなわち本実施形態にあっては、図29のフローチャートに示すように、揺動ガイド20の閉じ動作(S31〜S37)に際し、モータ起動後規定時間経過しても閉センサがオンしない場合には(S32)、モータ出力を変更して更に大きな回転力を伝達するようにする(S33)。その後、設定時間経過しても閉センサがオンしない場合に揺動ガイド20の閉じエラー表示を行い、装置を停止させる。
【0131】
上記のように最初の閉じ動作において揺動ガイド20の閉じ状態を検出できないときは、更にモータ出力を大きくして再度の閉じ動作を行うことにより、装置のエラー停止の発生を減らすことができ、連続的且つ円滑なシート後処理が可能となる。
【0132】
{回転方向切換制御}
駆動モータ40を逆方向に駆動させて振り子ギアユニット42を切り換える際には、揺動ギア42bは固定ギア42aの回転に伴って回転駆動されるため、急速に回転していた場合には排出ギア43あるいは中間ギア44と噛み合い難く、歯飛びを起こしてしまうおそれがある。これは騒音の要因となると共に、ギアを不必要に磨耗させて耐久性および装置の信頼性を低めることとなってしまう。
【0133】
そこで本実施形態においては図30に示すように、まず装置の制御に従って駆動モータ40の回転方向を切り替えるか否かを判断し(S41)、回転方向が一致しない場合(S42)は、駆動モータ40を低速に駆動制御(S43)する。そして切り替えに十分な所定の時間が経過すると(S44)、駆動モータを通常の制御の速度にて駆動させている(S45)。
【0134】
このように構成したことにより、揺動ギア42bと排出ギア43、中間ギア44との噛合を確実にすることができ、歯飛びや騒音を防止して、耐久性に優れた装置とすることができる。
【0135】
{ステイプル動作}
前述した如く、ステイプルトレイ12上に積載されたシートPの束は、排出ギア43によって固定された下流排出ローラ対17によって挟持されており、この状態においてステイプラ13によって綴じられる。閉じ位置は種々の組み合わせが考えられるが、本実施形態においては図31に示すように角部を一箇所綴じるモードと、側辺を二箇所綴じるモードとを選択することができる。
【0136】
ステイプラ13が所定のステイプル位置にない場合はステイプラ13を移動させる必要があるが、これによりステイプルトレイ12上に積載されたシート束が移動してしまう場合がある。そこでステイプラ13を移動させる際には、サイドガイド11によってシート束の端部を押圧する。これにより積載されたシートPの整合を乱してしまうおそれがない。
【0137】
しかし、サイドガイド11にて押圧した状態で綴じ動作を行うと、サイドガイド11の押圧によりシート束の幅方向の撓み等が生じている場合があるため、ステイプル不良が発生するおそれがある。
【0138】
そこで、綴じ動作を行う際には図31に実線にて示すようにサイドガイド11の押圧を解除してシートPの束から離間させ、下流排出ローラ対17のみにて挟持した状態で綴じ動作を行うよう構成している。これによりサイドガイド11の押圧によるシート束の褶曲を開放することができ、ステイプル不良を防止することができる。
【0139】
{針交換}
図32に示すように、ステイプラ13は針カートリッジ50を装着するよう構成されており、針を補充する際にはこの針カートリッジ50を交換する。針カートリッジ50内には、複数の綴じ針を連結して構成した針プレート50aを複数枚装填することができる。
【0140】
ステイプラ13の内部には針カートリッジ50の枠体を検知する針カートリッジセンサ13a、針カートリッジ50下面に露出した針を直接検知する針検出センサ13b、ステイプラ13先端に設けられた頭針検出センサ13cが設けられている。
【0141】
針カートリッジ50を交換する際の制御について、図33にフローチャートを示す。綴じ処理を伴うジョブを開始する際(S51)、または継続している間に針無しを検知すると(S52)、針無しであることを使用者に報知し、針カートリッジ50の交換を促す(S53)。使用者はフィニッシャユニットC前面のステイプラドア51(図1参照)を開け、針プレート50aの充填された針カートリッジ50をステイプラ13に装着する。
【0142】
ここでステイプラ13に針カートリッジ50が装着されたことを前記センサで検知するのであるが、ある程度挿入した時点で針検出センサ13bは針カートリッジ50下面を検出して針有りと判断する。しかしこの時点ではカートリッジがまだ所定位置に装着、固定されておらず、針の給送、射出に際して不都合が生じてしまう。
【0143】
そこで本実施形態においては針カートリッジセンサ13a及び針検出センサ13bが共にONになったか否かを判別し(S54)、これにより針有りと認識するよう構成している。これにより、針の存在を検知するだけでなく、針を射出できる状態として認識することができ、確実な針交換作業を行うことができる。
【0144】
{針頭出し処理}
針有りを検知(S54)し、且つステイプラドア51が閉じられたことを検知すると(S55)針頭出し処理を行う(S56)。従来は針頭出しとして、所定回数空打ちすることにより処理していた。しかしこれでは既に針プレート50aが針カートリッジ50の先端に到達していた場合にもこれを認識できないため、無駄打ちをすることとなっていた。
【0145】
本実施形態においてはステイプラ13に頭針検出センサ13cを設け、針カートリッジ50先端に対向する位置に配置している。この頭針検出センサ13cによって針頭出し処理が終了したことを検知することにより、盲目的に空打ちして針を無駄にするおそれがなくなった。一方、頭針検出センサ13cが針を検知するまで空打ちするという制御では、空打ちする回数に制限がないため、針カートリッジ50内で針ジャムが発生した場合であっても、いつまでも空打ちを継続して処理が終了しないおそれがある。
【0146】
そこで図34に示すように針頭出し処理(S56)を開始すると、まずカウンタnをリセットする(S61)。そして空打ちして針プレート50aを一針分搬送し(S62)、頭針検出センサ13cが針を検出したら(S63)処理を終了し、検出しない場合はカウンタnを一つ進める(S64)。ここでカウンタnが規定回数であるか否かを判別し(S65)、規定回数内であれば更に空打ちを繰り返し、規定回数を超えていた場合には針ジャムが発生したことを使用者に報知する(S66)。
【0147】
このように頭針検出センサ13cによって針を検出する場合にも空打ち回数に制限を設けることにより、針頭出し処理の動作の無限ループを回避することができる。なお針頭出し処理(S56)において針ジャム(S66)となった場合には、針カートリッジ交換処理において針無しであると認識する(S57)。
【0148】
{針ジャム処理}
また、綴じ動作の継続中に針ジャムが発生する場合がある。フィニッシャユニットCが針ジャムを検知した場合、従来は図35に示すように綴じ処理(S71)を行った後に針ジャムが発生したか否かを判別し(S72)、針ジャムが発生していない場合にはシート束を排出(S73)して処理を継続し、発生していた場合にはこれを使用者に報知し(S74)、処理を中断していた。しかしこれではステイプラ13が綴じ動作を実施した位置にとどまることとなり、使用者がステイプラドア51を開けてジャム処理をしようとしても、手が届きにくい場合があった。
【0149】
そこで本実施形態においては図36に示すように、綴じ処理(S81)を行った後にまずシート束を排出(S82)し、それから針ジャムが発生したか否かを判別する(S83)。針ジャムが発生していない場合にはそのまま処理を継続し、発生していた場合にはステイプラ13をステイプラドア51近傍の初期位置に移動(S84)してから使用者にジャムを報知し(S85)、処理を終了する。ここで初期位置とはステイプラドア51近傍であり、これを開いた際に使用者が最もジャム処理をしやすい位置となっている。なお、シート束を排出するのは、ステイプラ13を初期位置に動作させる際に接触してこれを痛めるおそれがあるからである。
【0150】
このように針ジャムが発生してもステイプラを初期位置に移動させることにより、使用者がステイプラに届きにくいという事態が発生するおそれがなく、メンテナンスの容易な装置とすることができる。
【0151】
{ジャム処理時のステイプラ初期化}
また、フィニッシャユニットCのステイプラドア51は前述した如く針交換の際には開閉されるが、搬送中のシートがジャムを起こした場合においては開閉する必要がない。しかし使用者がこれを開閉することは可能であり、その際に誤ってステイプラを移動させてしまう場合も考えられる。
【0152】
ここでステイプラの位置制御は初期位置からの移動量にて制御されており、常に現在位置をセンサ等の手段により確認しているわけではない。従って、シートのジャム処理中にステイプラの位置を移動されてしまった場合、装置側ではこれを認識することができず、そのまま綴じ処理を行えば誤った位置にステイプルしてしまうこととなる。
【0153】
そこで本実施形態においては図37に示すように、ステイプラドア51の開閉を検出した場合(S91)であって、綴じ処理を行う場合(S92)には、綴じ処理実行前にステイプラ13を一旦初期位置に戻し(S93)、しかる後に改めて閉じ位置に移動(S94)させて綴じ処理(S95)を行うよう構成している。このようにステイプラ13の位置を確認してから綴じ処理を行うよう構成したことにより、ステイプラ13が使用者によって移動されてしまった場合にも、誤った位置にステイプルしてしまうおそれがない。
【0154】
{シート束排出}
上述したように、綴じ処理を終えると駆動モータ40が順方向に回転して振り子ギアユニット42が排出ギア43に噛合し、下流排出ローラ対17が搬送方向に回転してシートPの束をスタックトレイ18に排出する。
【0155】
このとき角部の一箇所に綴じ処理がなされたシート束を排出した場合に、綴じ処理がなされていない側の端面がずれやすい。この現象はシートのサイズ、枚数によって影響に差があり、シートのサイズが小さいほどシート間の摩擦が小さいためにずれが顕著となる。
【0156】
更に従来は、下流排出ローラ対17がシート束を排出する制御は固定であり、図38(a) に示すように駆動モータ40の制御は100 %の出力によって行っていた。例えば、この状態で中程度の枚数のシート束を基準に排出速度を再設定した場合、枚数の少ないシート束には過剰な搬送力が加わってずれが生じやすく、一方積載枚数が多くなるとシート束の質量も大きくなるために排出速度が低下してしまう。
【0157】
そこで本実施形態においては、まず一箇所に綴じ処理がなされたシート束を排出する際にはスタックトレイ18を上昇させ、スタックトレイ18上の積載面を下流排出ローラ対17に近づけた状態で排出を行っている。これによりシート束とスタックトレイ18上の積載面との抵抗が小さくなり、ずれが生じにくくなる。
【0158】
更に前記下流排出ローラ対17に近づけたスタックトレイ18を、シート束後端が下流排出ローラ対17を抜ける直前に一定量下降させるようにしている。これにより、前記シート束後端が下流排出ローラ対17に接する等して装置内に逆流してしまうのを防止することができるる。
【0159】
また図に示すように、シートのサイズ、枚数によって排出時の駆動モータ40の立ち上げ速度を遅く制御することにより、シートのサイズや枚数の異なるシート束に対応している。すなわちラージサイズのシートに対しては約80%程度の駆動力、スモールサイズのシートに対しては約60%程度の駆動力を以って駆動開始させている。
【0160】
更に詳しくは図38(b) に示すように、シートのサイズがスモールサイズの場合にはラージサイズの場合よりも立ち上げ速度を遅くし、急激な加速によって発生するずれを防いでいる。また積載枚数が多い場合には少ない場合よりも立ち上げ時の駆動トルクを低くし、駆動ローラからのトルクがシート束最下シートに十分かつ平均的に伝わるように制御している。そして徐々に通常の搬送速度及び駆動トルクへと移行し、最終的にはいずれのサイズ、枚数の異なるシート束も略等しい速度にて排出する。
【0161】
これらのことにより、一箇所に綴じ処理がなされたシート束を排出する際にも綴じられていない端面のずれを防止してスタックトレイ18上での積載性を向上させると共に、サイズまたは束の枚数によらずに等しい速度にて排出することができる。また、駆動モータ40を100 %の出力にて駆動させないことから、装置の発する動作音を低減させることができるという効果も有している。
【0162】
また、スタックトレイ18を下流排出ローラ対17に近づけることによって、排出しようとしているシート束の腰折れをなくし、シート束の最下シートが座屈するのを防ぐ効果を有している。
【0163】
{混載検知}
スタックトレイ18上にすでに積載されている排出シートと、異なるシートサイズやシート処理モードで排出した場合、同一サイズのシート積載や、同一処理によるシート積載に比べて積載性が悪くなるため、混載扱いとして積載可能枚数に制限を設ける必要がある。
【0164】
そのため、スタックトレイ18の略中央には、トレイ上にシートが積載されているかどうかを検出するためのスタックセンサ53が設けられており、スタックトレイ18にシートPが積載されていた場合には、以下の条件で混載扱いとする。
【0165】
(1) トレイ上に積載されているシートPがフィニッシャユニットCから排出、積載したシートでない場合。
【0166】
(2) フィニッシャユニットCによってスタックトレイ18上に異なるシートサイズのシートPを排出、積載した場合。
【0167】
(3) フィニッシャユニットCによってスタックトレイ18上に異なる処理モードによって排出、積載した場合。
【0168】
また、本実施形態におけるフィニッシャユニットCにおいては、画像形成を開始する際にスタックセンサ53の検知信号を参照し、画像形成が開始された後はこれを参照しないよう構成している。ここで画像形成が開始された後、更にシートを排出した後においてもスタックセンサ53の検知信号を参照するとすれば、排出された最初のシートを以て混載と誤認識してしまうおそれがあるからである。
【0169】
{積載量検知}
スタックトレイ18に積載したシート又はシート束の最上面のレベル検知は、揺動ガイド20上方に設けられた測距センサ54によって行われる。測距センサは赤外線などの光線をシート束に照射する発光部と、シート束にて乱反射した光線を受光する受光部とを有しており、この反射光の角度を測ることによりレベル検知を行うものである。
【0170】
スタックトレイ18上にシート等を排出すると、図39(a) に示すようにシートP後端がフィニッシャユニットCに引っかかって落ち着かない場合がある。このような状態でレベル検知を行えば正確なレベル検知が行えない場合がある。そこでシートPが排出された際にはスタックトレイ18が一旦下方に移動して再び上昇し、シートPがスタックトレイ18上に落ち着くよう構成されている。
【0171】
このスタックトレイ18に積載されたシートPのレベル検知をする際に、測距センサ54はスタックトレイ18が上昇した際にレベル検知することが望ましい。しかし、実際にはスタックトレイ18が上昇した際には既に次のシートPが排出されているために、これに遮られてスタックトレイ18上のシートを見ることができない。
【0172】
このように下降した際にレベル検知を行った場合、その瞬間にはまだシートPが落ち着いていないおそれもあるため、所定間隔をおいて二度以上レベル検知し、連続して誤差範囲内の値を取得した場合に検知結果として取得するよう構成している。これにより確定した実際のレベル検知を行うことができ、装置の生産能力を発揮することができる。
【0173】
また、スタックトレイ18の上昇後の位置はレベル検知によって得られたデータをもとに積載面の高さが常に一定になるように制御されている(紙面高さ制御)。
【0174】
ここで、図39(b) を用いてスタックトレイ18上のシートの積載量( 積載シートの高さ)を認識する構成について簡単に説明する。尚、詳細な構成については、特開平9-48549 号公報に開示されている。図39(b) はトレイユニット、該トレイユニットの駆動部、及びトレイユニットの位置検知部の概略構成を示す要部斜視図である。
【0175】
本実施形態においては、3つのスタックトレイ18をトレイフレーム57に各々固定してトレイユニット58を構成し、該3つのスタックトレイ18がフィニッシャユニットCのフィニッシャフレーム59に対して一体的に上下動(昇降)できるようになっている。このトレイユニット58の上下動、即ちスタックトレイ18の上下動は、スタッカモータ209 の正逆転駆動をピニオンギア225 によりトレイユニット58の一部に設けたラック部58aに伝達することで、トレイユニット自体がフィニッシャフレーム59に対して図中矢印方向に上下動される構成となっている。
【0176】
またスタッカモータ209 の出力軸上にはエンコーダ226 が取り付けられており、スタッカモータクロックセンサ227 により前記エンコーダ226 のパルス量を検出することで、トレイユニット58が初期位置であるホームポジションから何パルス分移動したか、即ちスタックトレイ18の移動量がわかるようになっている。尚、スタックトレイ18のホームポジションの検知は、トレイフレーム57の下部に設けたトレイユニットフラグ57aがトレイホームポジションセンサ228 に検出されることによってなされる。
【0177】
コピー動作信号等によりトレイユニット58のホームポジションを検出(トレイホームポジションセンサ228 で前記トレイユニットフラグ57aを検出)した後、測距センサ54の検出信号に基づいて所定のスタックトレイ18を下流排出ローラ対17に対して所定位置に位置決めし、該下流排出ローラ対17により排出されるシートを前記スタックトレイ18で受け取る。
【0178】
また前記スタックトレイ18上のシートの最上面の位置を下流排出ローラ対17から所定量の位置に保つために、シート(又はシート束)の積載毎にスタックトレイ18を所定量ずつ下降するようになっている。
【0179】
尚、前記トレイユニット58がホームポジションから何クロック分移動したか、即ちスタックトレイ18の移動量は後述するフィニッシャユニットCのMPU200 (図42参照)にて認識できるようになっている。
【0180】
以上の構成から、スタックトレイ18の位置と該スタックトレイ18上のシートの最上面の位置(レベル検知)を確定し、スタックトレイ18上に積載されたシートの積載量(積載シートの高さ)を認識できるようになっている。
【0181】
前述の如くしてスタックトレイ18の位置とレベル検知によってスタックトレイ18上に積載されているシートPの積載量を検出し、処理モード、シートサイズによって決められる所定の積載量を超えていると判断される場合は満載であると認識する。
【0182】
しかし満載であると検知した場合であっても、スタックトレイ18上のシートPがカールや後端部の引っかかりの状態によって落ち着いていない場合がある。このため満載でないのに満載と判断して装置を停止させてしまう場合があり、生産性が低下するおそれがある。
【0183】
そこで、本実施形態では、スタックトレイ18上のシートの最上面が所定以上の高さであること、即ちスタックトレイ18上のシートの積載量が所定量を超えていることを複数回連続して検知した場合に、初めてシートが満載であると判断し、装置を停止させるようにしている。更に詳しくは、前記スタックトレイ18の昇降動作を行うと共に、各動作毎(又は動作終了後)にスタックトレイ18上のシートの積載量を検知し、該シートの積載量が所定量を超えていることを複数回(本実施形態では3回)連続して検知した場合に、初めてシートが満載であると判断し、装置を停止させるようにしている。
【0184】
更に本実施形態では、前述の如きシートの満載検知を、前記スタックトレイ18にシートが所定枚数(例えば5枚)排出される毎に行うようにしている。
【0185】
これにより、スタックトレイ18上にて発生したシートのカール或いはシート後端部の引っ掛かり等を解消してから、シートの積載量が所定量を超えているか否かを検知することができ、それでもなおシートの積載量が所定量を超えていることを連続して検知した場合に初めてシートが満載であると判断し、装置を停止させるようにしているので、シート満載検知の誤認識を防止することができ、十分な生産性を発揮することができる。
【0186】
尚、前述の如くしてシートの満載を検知し、装置を停止させた場合には、スタックトレイ18から積載シート(又はシート束)を排除するよう使用者に促すように構成している。
【0187】
{満載検知時のシステム停止タイミング}
しかし、ソート処理の途中である場合にも常に前述の満載の検知により画像形成を停止させると、ソート処理途中のシート束がスタックトレイ18に積載されることとなり、これを取り除くことはソート処理が終了するため積載シートの取り扱いが煩雑になるおそれがあった。一方、スタックトレイ18上の満載検知には通常ある程度の余裕が設定されており、満載となってもまだ積載することが可能である。
【0188】
そこで本実施形態においては図40に示すように、画像形成及び積載動作(S101 )の途中で満載を検知すると(S102 )、一束終了したか否かを判断し(S103 )、一束の画像形成が終了していなければ画像形成を停止せずにそのまま継続するよう構成している。このように構成したことにより、満載検知によってスタックトレイ18からシート束を取り除いた際でも、ソート処理途中のシート束がなく、取り回しが簡便となる。
【0189】
そして測距センサ54が満載を検知し、更にソート処理途中でない場合に満載検知であるとして画像記録を停止させる(S104 )。
【0190】
{特殊シート}
搬送排出され、スタックトレイ18上に積載されたシートが特殊なシート、特にOHPシートである場合、測距センサ54から照射した光線がOHPシート表面ではあまり乱反射せず、ほとんど鏡面反射するため、通常のシートに対し測定した場合よりも20〜30mm(実験値)の距離の誤差を生じてしまう。このため通常通りの制御を行うと満載検知、あるいは積載高さ制御を行うとすれば、積載上面を現実よりも遠い(低い)と認識してしまうためにスタックトレイ18を上昇させてしまい、場合によっては積載したシートが排出口にかかり、排出したシートがこれに衝突してシートを破損するなどの積載不良を生じるおそれがある。
【0191】
そこで、本実施形態においては、図41に示すように、本体マルチトレイ(手差しトレイ)より給送されたシートが含まれる積載シートが、スタックトレイ18上から抜き取られたか否かを判断し(S111 )、抜き取られた場合はアバウト検知フラグをクリア(S112 )、すなわちアバウト検知でないとする。
【0192】
そして、アバウト検知フラグがオフ(S113 )である場合には、スタックトレイ18上には、積載シートが存在しない状態、あるいは、測距センサの検出誤差のないシートが積載されているとして、通常のトレイ制御を行う(S114 )。また、アバウト検知フラグがオン(S113 )である場合には、アバウト検知制御(S115 )を行う。
【0193】
ここで、アバウト検知とは、測距センサ54にて測定したスタックトレイ18上の排出シート積載面のレベルが、特殊シート等のために信頼性がない場合に、その誤差をあらかじめ推定し、補正をかけることであり、本実施形態においては本体マルチトレイ(手差しトレイ)より給送されたシートがスタックトレイ18上に積載されている可能性がある場合を示している。
【0194】
また、アバウト検知制御とは上記センサの誤差をふまえて、あらかじめ定められている積載面の高さよりも低く、具体的には約30mm低く制御することを示している。
【0195】
そしてスタックトレイ18上に排出シートを積載(S116 )した後に、積載したシートがアバウト検知の対象であるか否か(S117 )を判別する。この判別は、ここでは積載したシートが本体マルチトレイ(手差しトレイ)より給送されたかどうかで上記同様に判断するものである。
【0196】
この判別により、アバウト検知の対象である場合にはアバウト検知フラグをセット(S118 )して、次回のトレイ制御においてはアバウト検知制御(S115 )を行うよう構成している。
【0197】
また、アバウト検知の対象にならない場合は、前記積載量検知及び前記シート面高さ制御(S121 )を行うが、アバウト検知の対象とならない場合は前記積載量検知のみを行う(S119 )。
【0198】
尚、上記実施形態は、本体手差し口から給送された場合を全て特殊なシートとして処理する制御について説明したが、ここで、積載されているシートが特殊シートかどうか判断してアバウト検知フラグをオン、オフする制御について説明する。
【0199】
この判別は、スタックトレイ18をあらかじめ移動量がわかる異なる高さの2点に移動させ、その2点において測距センサ54にて距離を計算する。一方スタックトレイ18を移動させた距離を図示しない移動量検知手段によって測定し、この測定値と測距センサによって計測した距離の差との差が所定量以上に大きい(一般的には測距による測定値が大きい)場合には、積載されたシートがアバウト検知の対象であると判断するものである。
【0200】
これにより、搬送するシートが測距センサ54では距離を測りにくいOHPシートなどの特殊シートであっても、また途中から特殊シートに変更された場合であっても、通常のシートとほぼ同様のシート処理を行うことができる。
【0201】
また、測距センサによるOHPシートの測定は上述したように普通紙に比して一定値(20〜30mm)のずれを生じるが、枚数に応じた測定値の変動は普通紙と同様である。従って排出するシートがOHPシートであると認識した場合にはスタックトレイ18を上記一定値下方にずらすことにより、通常と同様に測距センサ54を用いて満載検知、積載高さ制御を行うことができる。
【0202】
{フィニッシャユニットの制御系の構成}
ここで、図42を用いて、本シート処理装置BのフィニッシャユニットCにおける制御系の構成について簡単に説明する。
【0203】
図42において、200 は制御手段としてのMPUであって、該MPU200 は、搬入センサ28、進入センサ27、バッファセンサ26、排出センサ29、測距センサ54、スタックセンサ53、駆動モータ40の回転数を検出する駆動モータ回転検知センサ55、針カートリッジセンサ13a、針検出センサ13b、頭出しセンサ13c、スタッカモータ209 の出力軸上に設けたエンコーダ226 のパルス量を検出するスタッカモータクロックセンサ227 、トレイユニット58(のスタックトレイ18)のホームポジションを検出するトレイホームポジションセンサ228 等からの信号を入力する。
【0204】
そして、前記信号に基づいて、各ドライバD1〜D11を介して、各第一フラッパ21を切り換える第一フラッパソレノイド201 、第二フラッパ22を切り換える第二フラッパソレノイド202 、第三フラッパ25を切り換える第三フラッパソレノイド203 、バッファローラ23や上流排出ローラ対16やローレットベルト32を駆動し、またシャッタ部34を逆回転させることで上下動させる。パドル31を回転させるために前記バッファ搬送モータ204 からの駆動力の連結/解除をを行うパドルソレノイド206 、サイドガイド11をスライド移動させるサイドガイドモータ207 、シートシフト時に基準ガイド37をステイプルトレイ12上から退避させる基準ガイドソレノイド208 、揺動ガイド20の揺動や下流排出ローラ17aの正逆回転駆動を行う駆動モータ40、スタックトレイ18を上下動させるスタッカモータ209 、ステイプラ13の綴じや針の送りを行うステイプラモータ210 、ステイプラ13の位置移動を行うステイプラ移動モータ211 等の制御をしている。
【0205】
各モータは、それぞれ制御入力パルス、あるいは回転量を検出するエンコーダコーダ入力によって移動量、速度等を制御している。
【0206】
[ステッチャユニット]
次にシート処理装置BにおけるステッチャユニットDの各部の構成について詳細に説明する。上述したように、図3に示すステッチャユニットDは、画像形成装置本体Aから排出されたシートをパスガイド60a、60bからなる縦パス60内に搬送しステイプラユニット61によってシート中央を綴じ処理した後に、折り処理を行って排出するものである。
【0207】
画像形成装置本体Aから排出されたシートPは、第一フラッパ21の働きによってステッチャユニットDの縦パス60に給送され、下端をストッパ62に当接して積載整合される。縦パス60の上部には搬送手段である上ローラ対63が設けられており、その下流に複数のフラッパ64が設けられている。本実施形態においてフラッパ64は二つの第一フラッパ64a及び第二フラッパ64bから構成されており、シートPのサイズに応じて搬送経路を選択的に切り替えることが可能となっている。
【0208】
またフラッパ64近傍には可動ガイド65が設けられており、付勢手段65aによってフラッパ64に向かって付勢されて縦パス60の搬送経路の一部を構成している。この可動ガイド65はハンドル65bを把持して回動させることによりフラッパ64近傍の縦パス60内部を露出させることができ、ジャムしたシートの処理等をすることができる。
【0209】
縦パス60を介してフラッパ64と対向する位置には複数のシートセンサ66が設けられており、上ローラ対63と第一フラッパ64aの間に第一上センサ66a、第一フラッパ64aと対向する位置に第二上センサ66b、第二フラッパ64bと対向する位置に第三上センサ66cが配置されている。これらのシートセンサ66は、通過するシートPの有無又は先端若しくは後端を検知することができる。
【0210】
{下ローラ対}
縦パス60の略中央には後述するステイプラユニット61が設けられており、縦パス60を介してステイプラユニット61と対向する位置にアンビル61dが配置されている。ステイプラユニット61の下流には搬送手段である下ローラ対67が設けられており、図示しない駆動源から駆動力を伝達される駆動回転体としての駆動ローラ68、及び前記駆動ローラ68にシートを押圧して従動回転する移動回転体としてのピックアップコロ69から構成されている。
【0211】
図43に示すように、ピックアップコロ69は搬送コロアーム69aの一端に取り付けられており、該搬送コロアーム69aの他端は回動軸69bによって縦パス60のパスガイド60bに回転自在に支持されている。また搬送コロアーム69aの略中央部には弾性部材69cが取り付けられ、ピックアップコロ69を駆動ローラ68に付勢している。一方搬送コロアーム69aには図示しないソレノイドによって駆動可能な圧縮解除アーム70が設けられており、ピックアップコロ69を駆動ローラ68から離間させることが可能となっている。これにより、ピックアップコロ69はシートを駆動ローラ68に押圧する押圧位置と、駆動ローラ68から離間する離間位置とに変位可能となっている。
【0212】
{ピックアップコロの圧接}
下ローラ対67にてシートPを搬送する際には、まず図44(a) に示すようにシートP先端がピックアップコロ69位置を通過した後に該コロ69をシートに圧接し、ピックアップコロ69と駆動ローラ68とによってシートPを挟持搬送する。このとき後に送られたシートPは既に積載されたシートPの駆動ローラ68側に進入し、既に積載されたシートと滑りながら搬送される。
【0213】
ここでピックアップコロ69を駆動ローラ68に常に圧接したままであると、既にストッパ62に到達し積載されているシートPに対しても搬送力を加えることとなり、シートに座屈が生じてしまうおそれがある。そこで本実施形態に示す如く必要なときにのみピックアップコロ69を圧接させることにより、シートの整合性が向上し、また縦パス60への的確な積載を行うことが可能となっている。
【0214】
{ピックアップコロの離間}
更に、シートP先端がストッパ62に所定距離近づいた位置にて、図44(b) に示すようにピックアップコロ69を離間させるよう構成している。本実施形態において前記ストッパ62からの所定距離とは10mmに設定しており、ピックアップコロ69が離間した後はシートPはそれまでの運動の慣性と自重によってストッパ62まで搬送される。なおシートPの先端の位置はシートセンサ66をシート先端が通過してから搬送した距離によって認識している。
【0215】
ここでシートPがストッパ62に到達するまでピックアップコロ69を駆動ローラ68に圧接させたまま搬送すると、シートPに座屈が生じたり、ピックアップコロ69の離間時にリバウンドが生じて整合が乱れてしまう場合がある。そこで本実施形態に示す如く早期にピックアップコロ69を離間させることによりシートPが過度に搬送されることがなく、上記問題を回避することができる。
【0216】
{ピックアップコロ離間時の駆動ローラ}
上述したように、シートPがストッパ62に積載される以前にピックアップコロ69が離間すると、積載枚数がまだ少ない場合にはシートPが縦パス60内を勢いよく進行し、リバウンドして整合を乱すおそれがある。また積載枚数が多くなった場合には縦パス60内が狭くなって通過するための摩擦が増加し、ストッパ62に到達しないおそれもある。
【0217】
そこで本実施形態においては、ピックアップコロ69が離間した後も駆動ローラ68の駆動回転を維持するよう構成している。このとき搬送されているシートPは駆動ローラ68に圧接されていないため、当接圧のみによる弱い搬送力が与えられる。これによりシートPはストッパ62まで確実に搬送され、かつ押し付けられるため、確実に整合させることができる。
【0218】
{縦パス形状}
ストッパ62に突き当てて積載されたシートPは、整合部材71によって幅方向を整合される。このときシートPは立てた状態となっているため、シートPに腰がないと座屈を生じてしまう。そこで本実施形態においてはパスガイド60aに縦パス60の搬送経路内に突出する隆起部60cを設け、縦パス60を横方向に屈曲させて形成している。これにより積載されたシートPも横方向に屈曲することとなり、すなわち縦方向の腰が発生する。従ってシートPを座屈を生じることなく積載することが可能となる。
【0219】
一方、シートPが横方向に屈曲したままでは、ステイプラユニット61によって綴じ処理する際に好ましくない。そこで本実施形態においては図45に示すようにステイプラユニット61の上部と下部との間において縦パス60を屈折させ、シートPが略中央にて縦方向に屈曲するよう構成している。すなわちシートPは図46示すように、下部が横方向に屈曲し、更に略中央部が縦方向に屈曲した状態で積載されることとなる。これにより座屈することなく積載することができると共に、綴じ処理を行う位置を平坦にすることができる。
【0220】
{ストッパ機構}
ストッパ62の駆動機構について、図47を用いて説明する。ストッパ62の両端にはスライド部材62aが取り付けられており、ストッパフレーム72に沿って摺動可能に支持されている。更にストッパ62は、駆動プーリ73aとアイドラプーリ73bに張架されたストッパ駆動ベルト73が固着されている。駆動プーリ73aの回転軸73cには駆動ギア73dが固着されており、ストッパ駆動モータ74が接続されている。すなわちストッパ駆動モータ74が回転すると、その駆動力を伝達されてストッパ駆動ベルト73が回転し、ストッパ62を上下に駆動させることができる。
【0221】
ストッパ62のシート積載面にはストッパセンサ75が設けられており、ストッパ62にシートPの先端が突き当たっていることを検知することができる。またストッパ62の下部にはフラグ62bが形成されており、ストッパ62がホームポジションに達したときにストッパホームセンサ76にて検知されるよう構成されている。
【0222】
{ステイプラユニット}
次に、シート束を綴じ処理するシート綴じ手段としてのステイプラユニットの機構について説明する。
【0223】
図48に示すように、ステイプラユニット61は、フレームに固定された支持板77により縦パス60に整合されたシート束の搬送方向中央位置において、シート幅方向中央を基準にして左右対称位置に2個配置されている。
【0224】
図48において、ステイプラユニット61は、回転軸61aを中心に揺動可能に支持された上側の針打ち込み手段としてのフォーミング部61bと、駆動ユニット61c及び、アンビル61dとで構成されている。
【0225】
前記ステイプラユニット61の下方にはパスガイド60a,60b及びアンビル61dによってシート束を案内する縦パス60が形成されている。この縦パス60は、前記シート束を案内するパスガイド60bのガイド面60b1 と案内されたシート束を針綴じするアンビル61dの綴じ面61d1 とが互いに角度αをもつように構成されている。そして、前記角度αをもち、縦パスを形成する上面側のパスガイド60aには、ステイプラユニット61のフォーミング部61bが揺動した時に干渉しない大きさの切欠孔60a1 が切り欠かれている。
【0226】
前記フォーミング部61bには、針カートリッジ61eが着脱可能に装着されており、該針カートリッジ61e内には、板状に連結された綴じ針61fが約2000ないし5000本程度装填されている。この針カートリッジ61eに装填された板状の綴じ針61fは、針カートリッジ61eの最上側に設けられたバネ61gによって下方に付勢されており、最下側に配置された針送りローラ61hに搬送力を付与する構成になっている。
【0227】
前記針送りローラ61hにより送り出された綴じ針61fは、フォーミング部61bを回転軸61aを中心に、図48の矢印方向(図48の反時計回り方向)に揺動させることにより、一本ずつコの字状に形成される。即ち、ステイプラモータ61iが起動すると、ギア列61jを介して偏心カムギア61kが回転し、この偏心カムギア61kと一体に取り付けられている偏心カムの作用により、前記フォーミング部61bが図48の矢印方向(アンビル61d側)へ揺動して針打ち込み動作(クリンチ動作)を行い、打ち込んだ綴じ針61fをシート束下面のアンビル61dで折り曲げることによりシート束を針綴じする。
【0228】
また、偏心カムギア61kと同軸に図示しないフラグが配設されており、このフラグを図示しないステイプラセンサで検知することによって、ステイプラユニット61がクリンチ中なのか、或いはクリンチが終了したか(又は、クリンチ開始前か)を検知するようになっている。
【0229】
{綴じ針の装填}
尚、前述した綴じ処理に際し、針装填部としての針カートリッジ61eから綴じ針がなくなった場合には、これを交換する必要がある。ここでステイプラユニット61に対する綴じ針の装填について説明する。
【0230】
本実施形態にかかるステイプラユニット61は、図49に示すように、シート幅方向の2カ所を綴じるため、2個の針カートリッジ61eが装着されるようになっており、いずれか一方の針カートリッジ61eから綴じ針がなくなった場合に針無しを検出するようになっている。
【0231】
前記針無しが検出された場合、図49に示すステイプラユニット61を矢印方向へ引き抜き、針カートリッジ61eに新しく綴じ針を装填するが、一方の針カートリッジ61eのみ針無しとなり、他方の針カートリッジ61eには針が残っている場合、一方の針カートリッジ61eのみ針装填してもすぐに他方の針カートリッジ61eの綴じ針がなくなる可能性があり、その都度装置を停止し、ステイプラユニット61を引き抜いて針装填するのは非効率的である。
【0232】
そこで、本実施形態にあっては針無しが検出された場合には、ステイプラユニット61を引き出し、針無しとなっている一方の針カートリッジ61eに綴じ針を装填すると共に、他方の針カートリッジ61eに綴じ針が残っている場合でも残っている針を新しい綴じ針と交換し、2個の針カートリッジ61eに対して同時に針装填を促す旨を表示部としての操作パネルに表示する。
【0233】
この表示に従って、2個の針カートリッジ61eに対して同時に針装填することにより、原則として2個の針カートリッジ61eは同時に針無し状態になり、仮に同時に針無しにならない場合であっても一方の針カートリッジ61eが針無しとなったときは、他方の針カートリッジ61eに残存する針は僅かとなる。そして、これを同時に装填することにより、個々の針カートリッジ61eに対してその都度針装填する場合よりも効率よく装填することができる。
【0234】
尚、本実施形態では針カートリッジ61eを2個設けたが、該針カートリッジ61eを3個以上設けたステイプラユニット61の場合も同様に全ての針カートリッジの針を同時に交換するものである。
【0235】
前記のようにして針装填した後、ステイプラモータ61i(図48参照)を駆動して針の頭出しを行うが、針の頭出しがされたか否かを検出する必要がある。この頭出しをセンサ等によって検出することも可能であるが、本実施形態ではステイプラモータ61iの駆動電流値を検出することによって行うようにしている。
【0236】
即ち、ステイプラモータ61iを駆動して頭出しを行う場合、針の頭出しがされる前にあっては(空打ち状態)、ステイプラモータ61iにかかる負荷は小さく、よってステイプラモータ61iを駆動する電流は図50(a) に示すように小さくなる。一方、針の頭出しがなされた場合には(針打ち状態)ステイプラモータ61iにかかる負荷が大きくなり、よってこれを駆動する電流は図50(b) に示すように空打ち状態よりも大きくなる。従って、ステイプラモータ61iを駆動する電流値を検出し、該電流値が所定値よりも小さい場合には頭出し前であり、電流値が所定値よりも大きい場合に頭出しされたと検出するものである。
【0237】
このようにステイプラモータ61iの駆動電流によって針頭出しを検出することにより、頭出し用のセンサを特別に設ける必要がなくなり、部品点数が減少してコストダウンを図ることが可能となる。
【0238】
{ステイプル後処理}
前述の如くして縦パス60に搬送整合されたシート束Pに対し、ステイプラユニット61を駆動してシート搬送方向中央で綴じた後は、ストッパ62を下方へ移動してシート束を折り位置へ搬送する。このとき、図51に示すように、ステイプル後の綴じ針61fがアンビル61dの溝部61d2 に嵌入した状態にあると、ストッパ62を下方へ移動しても前記綴じ針61fが溝部61d2 に引っ掛かり、シート束Pが搬送不良を生ずるおそれがある。
【0239】
そこで、本実施形態にあっては図51に示すように、ステイプル後のシート束Pを下方へ搬送する前に、下ローラ対67のピックアップコロ69を図51の矢印方向へ1回揺動させるように構成している。これにより、変位手段としてのピックアップコロ69によってシート束Pがパスガイド60a側へ押圧され、アンビル61dの溝部61d2 に嵌入している綴じ針61fが該溝部61d2 から確実に抜け出るようになる。従って、綴じ針61fが溝部61d2 に嵌入した状態でストッパ62が下方へ移動することがなく、シートの搬送不良を確実に防止することができる。
【0240】
ここで、本実施形態にあってはピックアップコロ69を揺動させることによってシートを変位させて綴じ針61fが溝部61d2 から抜けるようにした例を示したが、ピックアップコロ69でなく、綴じ針61fが溝部61d2 から抜け出るようにシートを変位させる変位手段として専用の部材を設け、該部材を動作させて行うように構成してもよい。
【0241】
尚、前記ストッパ62を下降させてシート束を下降搬送する際にはピックアップコロ69を駆動ローラ68より離間させておくと共に、駆動ローラ68をシートPを下降させる方向に回転駆動させる。
【0242】
これによりシート束は自重により落下する際に、摩擦係数の高い材質にて形成された駆動ローラ68に接触していたとしても、下降において摩擦負荷を生じない。従って下降するストッパ62に確実に従うことができ、折り位置の精度を保証することができる。
【0243】
{綴じ位置と折り位置の微調整}
ここで、前記シート束の搬送方向中央(センター)を正確に綴じ処理及び後述する折り処理するためには、シート束のセンターが正確に綴じ位置及び折り位置に位置するようにストッパ62を移動する必要がある。しかし、前記シートの長さはカット時の誤差や湿度による伸縮等によって一定でないことがあり、前記綴じ位置や折り位置がシート束Pのセンターにならない場合があり、その際にはシート下端を支持する支持手段としてのストッパ62の位置を微調整する必要がある。
【0244】
従来はストッパを、これを支持するフレームに設けた長孔にネジ止めする構成とし、この長孔の範囲でストッパの位置を微調整可能とし、前述のシート束の綴じ位置や折り位置を微調整するようにしている。
【0245】
しかしながら、前述の如き微調整するためにはネジをゆるめ、微調整した後にネジを止める必要があり、調整作業に手数がかかるとともに、微妙な調整を正確に行うことが困難である。また、この調整作業はサービスマンでなければ行うことができない。
【0246】
そこで、本実施形態では、画像形成装置本体A或いはシート処理装置Bに設けた操作パネル等の入力手段からの指示により、前述した駆動機構(図47参照)によるストッパ62の移動量を微調整可能に構成している。
【0247】
具体的には、ステイプル前にストッパ62をホームポジションからシートサイズに応じた綴じ処理の停止位置である下端停止位置(綴じ停止位置)に移動する時の移動量(上昇量)を、画像形成装置本体Aに設けた操作パネル(不図示)からの指示に応じて微調整可能に構成している。例えばホームポジションから各サイズのシートの下端位置への移動量は、通常、シートサイズ毎に一定であるが、この移動量を入力手段としての前記操作パネルからの指示に応じた量だけ加減し、該ストッパ62の上昇時の移動量を微調整して、その停止位置を微調整分だけ変更するようにしている。
【0248】
或いは、ステイプル後にストッパ62をシートサイズに応じた下端停止位置(綴じ停止位置)から折り処理時の下端停止位置(折り停止位置)に移動するときの移動量(下降量)を、シート処理装置Bに設けた電装基板のディップスイッチ(不図示)又は操作パネルによって微調整可能に構成している。この綴じ処理時の下端停止位置から折り処理時の下端停止位置までのストッパ62の移動量は、シートサイズによらず一定(本実施形態では70mm)であるが、この移動量を前記電装基板のディップスイッチに応じた量だけ加減し、該ストッパ62の下降時の移動量を微調整して、その停止位置を微調整分だけ変更するようにしている。
【0249】
このように構成することにより、シートの下端を受けるストッパ62の微調整が正確に且つ容易に行える。
【0250】
また、シートは搬送途中において、ローラ圧や温度、湿度等によって長さが微少ながら伸びることがある。そのため、シート搬送時に該シートの長さをシート長さ検出手段によって検出し、その検出結果に応じて前記ストッパ62の停止位置を自動調整可能に構成してもよい。
【0251】
例えば、図52のフローチャートに示すように、シートが縦パス60に搬送されてきたときに、シートサイズに応じて上センサ66a〜66cのいずれかのセンサがこれを検出するが、このセンサがシート先端を検出したときから(S131 )、搬送モータのパルスカウンタ(図示せず)をオンし(S132 )、シート後端が前記センサ位置を通過して該センサがオフした時点までのパルス数をカウントする(S133 、S134 )。これにより、縦パス60に送り込まれたシートの長さを正確に検出することができる。そして、搬送されたシート(僅かに伸びたシート)の長さに応じてストッパ62のホームポジションから綴じ停止位置への移動量及び前記綴じ停止位置から折り停止位置への移動量を制御手段によって自動算出して微調整し(S135 )、微調整後の移動量に応じてストッパ62を移動させる。
【0252】
上記のようにストッパ移動量を搬送時に検出したシート長さに応じて自動微調整するようにすれば、微調整設定を使用者が行う必要がなくなり、シートをより正確に且つ容易に綴じ位置及び折り位置に停止させることが可能となる。
【0253】
{シート束の折り込み}
前記の如くしてストッパ62の下方移動により綴じ位置がステイプラユニット61の下方に配設された折りローラ78の位置に至るまで搬送され、ここで突き板79aによって綴じ位置を突かれると共に、折りローラ78に二つ折り状態でニップ搬送されて二つ折りされる。次にこのシート折り構成について、図53乃至図57を参照して説明する。
【0254】
図53に示すように、折りローラ78は、固定された回転軸78cを中心に回動可能な固定ローラ78aと、装置フレームに支点80aを中心に回動可能な支持アーム80に回動可能に取り付けられた可動ローラ78bとで構成されており、支持アーム80の一端に係止されたバネ81によって両ローラ78a,78bが圧接するように構成されている。この構成により、ニップするシート束Pの厚さに応じて折りローラ78間のピッチが補正されるようになっている。
【0255】
前記折りローラ78を駆動する構成は、図54及び図55に示すように、折りモータ82の出力軸82a上にはモータプーリ83が固着されている。このモータプーリ83の駆動力はタイミングベルト84を介してアイドラギアプーリ85のプーリ部へと伝達されるようになっている。尚、アイドラギアプーリ85は同軸上に前記プーリ部とギア部とが構成されている。
【0256】
また前述した折りローラ78の軸にはそれぞれ折りギア86,87が固着されており、両ギア86,87は互いに噛合している。折りギア86の一端は前記アイドラギアプーリ85のギア部に噛合している。更に折りギア86はアイドラギア88と噛合している。
【0257】
折りモータ82の回転力は、モータプーリ83からタイミングベルト84を介してアイドラギアプーリ85に伝達される。そして、アイドラギアプーリ85の回転は折りギア86から折りギア87へ伝達され、折りローラ78が駆動される。また、同時に折りギア86と噛合しているアイドラギア88にも回転力が伝えられる。このアイドラギア88は後述する排出ローラへと回転力を伝達している。
【0258】
図54において、79は突き出し手段としての突き出しユニットであり、突き板79a、ホルダ79b,79d、軸79c,79e等により構成されている。前記突き板79aはホルダ79b,79dで保持されており、ホルダ79bには軸79c,79eが固着されている。この軸79c,79eの外周には、図示しないコロが回転自在に取り付けられ、該コロは本体フレームに構成された溝部89内をスライドするようになっている。
【0259】
また、90は突き出しモータであって、その出力軸上にはモータプーリ90aが固着されている。91はアイドラギアプーリであって、同軸上にプーリ部とギア部が構成されている。アイドラギアプーリ91のプーリ部とモータプーリ90aとの間にはタイミングベルト92が巻き回されている。アイドラギアプーリ91のギア部は一部に軸93を有するギア126 と噛合している。図55に示すように、ギア94の回転軸94a上にはフラグ95a,95bが固着されており、該フラグ95a,95bは一部に切り欠きを有している。このフラグ95a,95bの切り欠きを検知する位置に、突き出しホームセンサ96aと突き位置センサ96bが配設さている。この突き出しホームセンサ96aは、突き板79aがパスガイド60a,60bによって構成されるシート搬送面より引き込んだ位置で検知するように配設されており、突き位置センサ96bは、突き板79aが突ききった位置で、検知するように配設されている。
【0260】
また、図55に示すように、回転軸94a上でギア94の他端に、該ギア94と同様に軸97aを有する回動板97が固着されており、ギア94と同期して回転するように構成されている。
【0261】
前記突き出しモータ90の回転力は、モータプーリ90aからタイミングベルト92を介してアイドラギアプーリ91に伝達される。このアイドラギアプーリ91が回転することによりギア94が回転し、軸93は円運動する。この軸93にはリンク98の一端が嵌合しており、該リンク98の他端は突き出しユニット79の軸79cに嵌合している。また、回動板97上の軸97aにも同様にリンク98の一端が嵌合し、該リンク98の他端は突き出しユニット79の、軸79cに嵌合している。これにより、前記軸93の円運動はリンク98を介して突き出しユニット79の軸79cに伝達され、この軸79cが軸79cと共に図示しないコロを介して嵌合しているフレームの溝部89に沿って直線運動を行う。
【0262】
また、突き出しユニットの他端も同様に、回動板97及びこの回動板97上の軸97aの回転運動をリンクを介して突き出しユニットの直線運動に変換している。こうして、突き出しユニット79はその両端に駆動を受けて、図54の矢印方向に折りローラ78とは常に平行にスライド移動する。
【0263】
また、図55及び図56に示すように、回動板97の軸97aとは反対側の面にストッパ軸97b,97cが設けられており、本体フレーム上にはストッパ部材99が軸99aを中心に揺動自在に配設され、且つ引張バネ100 によって回転軸94a側に付勢されている。前述したように、回動板97の回転動作により、突き出しユニット79はスライド移動するが、回動板97が図56(b) の矢印方向へ回転し、突き出しユニットが突ききって、突き位置センサ96bが検知した位置(図54の最左位置)に達した時、ストッパ軸97cとストッパ部材99が嵌合して、回動板97がそれ以上回転しないようになっている。このため、突き出しユニット79が突ききった位置で、固定される。また、突き出しユニット79をホームポジションに戻す時は、突き出しモータ90を突き時とは反対方向に回転させることによって、ストッパ部材99とストッパ軸97cの嵌合を外す。そして、突き出しユニットがホームポジションに戻り、ホームセンサ96aで検知された位置(図54の最右位置)で、図56(a) に示すように、ストッパ軸97bとストッパ部材99が嵌合し、回動板97がそれ以上回動することがないようになっている。
【0264】
前述のように、突き出しモータ90の正逆転により、突き出しユニット79が左右に動くように構成されている。
【0265】
{折りローラのニップ間距離と突き板の調心}
前述したように折りローラ78はシート束Pの厚さに応じて可動ローラ78bが上方へ移動する。即ち、折りローラ78のニップ間距離が変化するようになっている。これに対して突き板79aによる突き位置が常に一定であると、突き板79aは必ずしも折りローラ78のニップ間の中央を突かなくなり、シート束Pが綴じ位置で折り込まれなくなるおそれがある。
【0266】
そこで、本実施形態にあってはカム部材によって折りローラ78のニップ間距離が変化しても突き板79aが前記ニップ間の中央を常に突くように構成している。そのための構成を図57を参照して具体的に説明する。
【0267】
図57に示すように、突き出しユニット79は摺動コロ79gを支点として回動可能に構成されており(摺動コロ79fの外径は溝部89の幅よりも小さい)、折りローラ78の両軸78c,78dにはカム部材101 が取り付けられている。このカム部材101 は可動ローラ軸78dと係合可能なカム溝101 aと突き出しユニット79の案内部101 bとを有し、突き出しユニット79は前記案内部101 bと摺動するようになっており、バネ102 により下方向に付勢されている。
【0268】
前記カム部材101 は固定ローラ78aの軸103 cを支点として回動可能に取り付けられており、可動ローラ78bが支点80a(図53参照)を中心に回動し、可動ローラ78bが上方へ移動すると、該可動ローラ78bの軸78dがカム溝101 aを押し上げる。これによってカム部材101 が図57の反時計回り方向へ回転し、図57(b) に示すように、案内部101 bが突き出しユニット79を持ち上げるようになっている。尚、前記カム溝101 aと案内部101 bは突き板79aを常に折りローラ78のニップ間距離の中央を突き出すような形状に構成されている。
【0269】
前述のようなカム部材101 を設けることにより、シート束厚の変化によって折りローラ78のニップ間距離が変化しても、突き板79aの突き位置が調心され、常にニップ間距離の中央を突くことになり、シート束Pが確実に綴じ位置で折り込まれるようになる。また、突き板79aの調心が前述したようなカム部材101 を取り付けるだけで行えるため、構造が複雑になることもない。
【0270】
尚、前記突き板79aを突いてシート束Pを折り曲げて折りローラ78にニップさせるが、該折りローラ78がシート束Pをニップした後も突き板79aが突き出しユニット79の突ききった位置にあると、折り込まれたシートと突き板79aとの間の摩擦力によって内側のシートにシワが発生するおそれがある。
【0271】
そこで本実施形態にあっては、図58に示すように、シート束Pが折りローラ78にニップされた後は突き板79aをホームポジションに引き戻すように構成している。尚、突き板79aを引き戻すタイミングが早すぎると、折りローラ78がシート束Pをニップする前に突き板79aが戻ってしまうことになる。そのため、本実施形態にあってはシート束Pを折り込むために、折りローラ78が所定量回転した時点で突き板79aを引き戻すように構成している。
【0272】
これにより、シート束Pが折りローラ78にニップ搬送されている時点では、突き板79aがホームポジションに退避しているため、折り込まれるシート束Pは突き板79aと摩擦することなく、よってシワの発生が防止されることになる。
【0273】
{折り動作}
前述の如くして、綴じ処理がなされたシート束Pのセンターを突き板79aで突き、該突き板79aで突かれたシート束Pのセンター部分を折りローラ78で挟持しつつ搬送することでシート束Pの折り処理がなされる。
【0274】
前記シート束をなす各シートには、シートのセンターを基準として搬送方向上流側半面と下流側半面に画像が記録され、同様に前述の如き画像記録はシート両面に行われ、且つ該画像記録は綴じ及び折り処理がなされたシート束がページ順になるように行われる。
【0275】
前述の如くしてシート束を折りローラで引き込む際に、該シート束のセンター部分に画像が記録されていると、該画像(トナー)によってシート摩擦係数が低下するために、折りローラによる引き込みが確実に行えず、シートのシワや破れが発生するおそれがある。
【0276】
ここで、折り処理時におけるシートの破れやシワの発生のメカニズムについて図59を用いて簡単に説明する。尚、ここでは二枚のシートP11,P12よりなるシート束を例示して説明する。
【0277】
折りローラ503 と一枚目のシートP11との間の摩擦力をF1、一枚目のシートP11と二枚目のシートP12との間の摩擦力をF2、シート束を束ねている綴じ針の拘束力をF3とすると、通常、F1=F2+F3という式が成立する時に正常な折り処理がなされる。しかし、シートP11,P12間の摩擦力F2が小さくなった時に上記式を成立させるためには、前記綴じ針の拘束力F3がより大きくなることが必要になる。この時、例え綴じ針の拘束力F3にシートの強度が耐えきれたとしても、二枚目のシートP12が綴じ針に引っ張られ、図59(a) に示す如きズレが生じ、更に図59(b) に示す如き撓みが生じる。そして、この状態で折りローラ503 を通過すると、図59(c) に示す如きシワが生じる。更に、綴じ針の拘束力F3にシートの強度が耐えきれなくなくなると、図59(d) に示す如き破れが生じる。
【0278】
そこで、本実施形態では、図60に示すように、折込部となるシートP(シート束)のセンター部分に一定の余白部分(折込代t)を設けるようにしている。具体的には、ステッチャユニットDで処理を行うシートPに対する画像記録は、画像形成装置本体Aにおける画像記録時に、予めシートセンター部分の折込代t(本実施形態ではt=約5mm〜8mm程度であり、余白部の幅が2t=10mm〜16mm程度となるように設定している)をよけてなされるようになっている。
【0279】
尚、図中、PsはシートPにおけるセンター(搬送方向中央)であり、PgはシートPにおける画像記録部分である。
【0280】
このように構成することにより、折りローラ78によるシート束引き込みの際に、予めシートPに設けられた余白部分(折込代t)によってシートPと折りローラ78との摩擦力が大きくなるので、前述の如きシワや破れが発生することなく、シート束Pは確実に引き込まれる。
【0281】
ここで、前記余白部の幅は約10mmよりも狭いとシート束の引き込みに際して十分な摩擦力が得られず、また余白幅が約16mmを超えると画像形成領域が少なくなってしまう。このため余白幅としては約10mm〜16mmに設定するのが望ましい。
【0282】
尚、本実施形態にあっては折り込み処理するシートに対しては前述の如く所定幅の余白部を設けて画像形成するように設定しているが、画像形成領域を広くとる必要がある場合には、前記余白部の設定を解除可能に構成してもよい。特に折り込み枚数が少ない場合には前記折込部の余白部を狭くしても破れを生ずる可能性が少ないために、前記所定幅の余白部を設ける設定を解除し、通常の余白幅(例えば4mm程度)で画像形成するようにする。これにより、画像形成領域を広くとることが可能となる。
【0283】
また、前述の如く綴じ及び折り処理がなされるシート束が表紙をなすシートを有する場合(表紙モード時)、該表紙となるシート(以下、表紙シートと言う)の裏面にも画像記録を行うと、該表紙シートの裏面に転写したトナー像を定着手段にて定着する際にシリコンオイル等が付着し、該表紙シートの裏面と接するシートとの間の摩擦係数が低下してしまう。尚、表紙シートには上質紙(且つ厚紙)を使用することが多いが、この上質紙にシリコンオイルが付着すると他のシート(普通紙)に比べて摩擦係数が更に低下する。この表紙シートを折りローラで挟持して折り曲げ、引き込もうとすると、該表紙シートの裏面と接するシートとの間の摩擦係数が小さいために、該シート間でスリップが生じ、表紙シートのみが引き込まれてしまうおそれがある。
【0284】
そこで、本実施形態では、表紙モード時には、該表紙シートの裏面には記録を行わないようにしている。具体的には、画像形成装置本体Aにおける画像記録時に、表紙シートの表面に画像記録を行った後、該表紙シートを再送パス7(図1参照)を通さずにそのまま排出し、ステッチャユニットDに送り込むようにしている。
【0285】
尚、本実施形態では、表紙シート(上質紙等)はマルチトレイ8(図1参照)から給紙するようにしているので、ステッチャユニットDに送り込む最後のシートがマルチトレイ8からの給紙の場合は再送パス7を通さずに排出するように制御する。
【0286】
このように構成することにより、表紙シートの裏面側が定着手段(画像面側にある定着ローラ)に接触することがないため、該表紙シートの裏面にシリコンオイルが付着することがなく、摩擦係数の低下が防止され、表紙シートのみが引き込まれることがなくなる。
【0287】
{シート束の破れ検知}
また、通常、前述の如き折り処理時にシート束に破れが発生した場合、センサ等の検出手段によってこの破れを検出する構成が考えられるが、このように破れを検出するための検出手段を別途設けると、部品点数が増加し、コストアップになる。また、破れを検出した時点では次のシートが搬送されてきてしまい、先のシートが滞留しているために更に重度のジャムが発生するおそれがある。
【0288】
そこで、本実施形態では、図61に示すように、折りローラ78の近傍(上流側)に設けた中間センサ103 と、ストッパ62に設けたストッパセンサ75と、排出ローラ104 の近傍に設けた排出センサ105 を用いて、それぞれのセンサが同時にシート有りを検出したときは、シート(又はシート束)に破れが発生し、ステッチャユニットDでシート(又はシート束)が滞留していると検出するように構成している。
【0289】
尚、本実施形態では、中間センサ103 、ストッパセンサ75、及び排出センサ105 が同時にシート有りを検出した時にシート破れ発生と検出するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えばストッパセンサ75と排出センサ105 の双方がシート有りを検出した時にシート破れ発生と検出するようにすることも可能である。
【0290】
このように構成することにより、シート(又はシート束)の破れが発生したことを検出するための検出手段を別途設ける必要がないので、部品点数の増加、コストアップを防止することが可能となる。また、シートの破れを該シートの折り込みタイミングで早期に検出し得るため、次のシートの搬送を早期に停止して該シートのジャムを防止することが可能となる。
【0291】
{排出動作}
前述の如くして、折り処理がなされたシート束は排出ローラ104 によって積載トレイ106 上に排出され、積載される。この排出ローラ104 の上部には、図63に示すように、シート束Pを押さえるシート束押さえ部材107 が回転軸107 aを支点として回転可能に設けられている。この押さえ部材107 により、折り処理がなされたシート束Pが排出ローラ104 により排出口から積載トレイ106 上に排出された際、該シート束Pの端部を押えることができ、これにより折りが不十分なシート束Pであっても積載トレイ106 上で開かないように積載することができる。
【0292】
この押さえ部材107 は、その先端部に設けられた回転コロ107 bが所定の高さh(積載トレイ106 に当接しない高さ)より低くならないように規制されている一方、回転コロ107 bが持ち上がる方向には自由に動けるようになっている。このため、腰の弱いシート束Pの先端部が押さえ部材107 により押さえられることにより発生する排出不良がなくなり、確実に積載トレイ106 に積載することができる。
【0293】
前述の如くして、折り処理がなされたシート束Pを排出ローラ104 によって積載トレイ106 上に排出すると、シート束開放側に比べてシート束折込側(排出方向下流側)が膨らむため、そのまま積載したのではシート束折込側のみが高くなってしまい、シート束の積載性が不安定になるおそれがある。そこで、図62に示すように、排出ローラ505 によって排出されるシート束Pが積載トレイ504 上で俵積みに積載されるように、該シート束Pを順次ずらして排出積載する構成の装置が提案されている。
【0294】
しかしながら、上述の構成では、シート束を多数排出する場合には積載トレイを大きくする必要があり、装置が大型化してしまい、設置スペースも大きくなってしまう。
【0295】
そこで、本実施形態では、図63に示すように、積載トレイ106 の排出ローラ104 寄りの部分を積載面106 bより高くし(突起部106 a)、シート束Pの折込側が積載トレイ106 の先端側(排出方向下流側)の積載面106 bに、開放側が前記突起部106 aに載るように排出する構成としている。これにより開放側よりも折込側が下降することとなり、折込側が開放側より大きく膨らんでいる場合にも、開放側との高さの差を緩和させることができる。
【0296】
具体的には、シート束Pが厚いとき(即ち、折込側が特に膨らむシート束の場合)は排出ローラ104 によるシート束排出速度を遅くし、該シート束Pの開放側が前記突起部106 aに載るように排出している。また、シート束Pが薄いとき(即ち、比較的折込側が膨らまないシート束の場合)は排出ローラ104 によるシート束排出速度を速くし、該シート束Pの開放側が前記突起部106 aに載らないように、前記積載面106 b上に排出している。
【0297】
これにより、積載トレイ106 上に排出されるシート束Pは一方側(折込側)のみが盛り上がることがなくなり、シート束Pの積載性が安定する。また、シート束Pを俵積みしなくてもよいため、積載トレイ106 を大きくする必要がなくなる。
【0298】
なお、本実施形態においては突起部を設けているが、本発明はこれに限定するものではなく、傾斜部を設けたり、また積載トレイ106 自身を傾斜させた形状に設けたり、また積載トレイ106 底面から出入り可能あるいは着脱可能な突起部を設けるよう構成することでもよい。
【0299】
{制御系の説明}
ここで、図64はを用いて前述したステッチャユニットの各部材の駆動制御する制御系の要部構成について簡単に説明する。
【0300】
図64において、制御手段としてのMPU200 はステッチャユニットに搬送されたシートの有無又は先端若しくは後端を検知する第一上センサ66a乃至第三上センサ66c、整合部材71のホームポジションを検出する整合部材ホームセンサ220 、ストッパ62のホームポジションを検出するストッパホームセンサ76、ストッパ62に設けられ、シートを検出するストッパセンサ75、排出ローラ104 の近傍に設けた排出センサ105 、突き板79aの突き位置を検出する突き位置センサ96b、折りローラ78の近傍に設けた中間センサ103 等の各センサからの信号を入力する。
【0301】
そして、前記各センサ及び画像形成装置本体Aからの信号に基づいて、MPU200 は各ドライバD20〜D28を介して、ステッチャユニットの縦パスへシートを送り込むための第一フラッパ21を駆動するための第一フラッパソレノイド201 、縦パス経路上にある第一フラッパ64a、第二フラッパ64bを切り換えるための切換上ソレノイド221 、切換下ソレノイド222 、上ローラ対63及び下ローラ対67を駆動してシートを搬送するための搬送モータ223 、ステイプラユニット61を駆動するステイプラモータ61i、整合部材71を動作させるための幅よせモータ224 、ストッパ62を移動させるためのストッパ駆動モータ74、折りローラ78を駆動するための折りモータ82、突き板79aを駆動するための突き出しモータ90等を制御し、前述したような動作を行わせるものである。
【0302】
【発明の効果】
本発明は前述のように構成したために、支持手段がホームポジションから綴じ停止位置への移動量及び綴じ停止位置から折り停止位置への移動量を微調整することにより、シートを綴じ位置及び折り位置へ正確に位置させることができ、且つ前記微調整は支持手段を駆動するモータ駆動量を調整するのみで容易に行うことができる。
【0303】
また、前記支持手段の駆動量調整を入力手段等から可能とすることにより、前記微調整を容易になし得るものである。
【0304】
また、前記支持手段の移動量を搬送されるシートの長さを検出し、その検出結果に応じて自動調整可能とすることにより、より正確且つ容易に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の全体構成模式説明図である。
【図2】フィニッシャユニットの断面構成説明図である。
【図3】ステッチャユニットの断面構成説明図である。
【図4】オフセット処理によって排出されたシートの状態を示す斜視説明図である。
【図5】オフセット処理によって排出されるシートの寄せと排出されたシートの状態説明図である。
【図6】二枚排出制御における先行シートをバッファパスに滞留させた状態説明図である。
【図7】二枚排出制御における二枚のシートを同時に搬送する状態説明図である。
【図8】二枚排出制御における先行シートの排出信号送出タイミングを示すフローチャートである。
【図9】本件に係る二枚排出制御における先行シートの排出信号送出タイミングを示すフローチャートである。
【図10】サイドガイド上部をシート排出の際のガイドとして使用しない場合のシートの状態説明図である。
【図11】本件に係るサイドガイド上部をシート排出の際のガイドとして使用した場合のシートの状態説明図である。
【図12】シート先端が下流排出ローラ対にニップされた後、サイドガイドを退避させる状態説明図である。
【図13】スタックトレイの位置を表す要部断面図である。
【図14】シート引き戻し時における揺動ガイド及びパドルの状態を示す要部拡大図である。
【図15】シート引き戻し時における揺動ガイド及びパドルの状態を示す要部拡大図である。
【図16】パドルの形状を一例を示す図である。
【図17】シートサイズに応じたパドルの駆動回数、サイドガイドの移動速度及び整合制御を例示した図である。
【図18】後端ストッパの説明図である。
【図19】ステイプラを後端ストッパとして機能させる時の待機位置を示す図である。
【図20】サイドガイドによるシートの幅整合状態を表す図である。
【図21】サイドガイドによるシートの幅整合状態を表す図である。
【図22】サイドガイドによるシート幅整合時のローレットベルトの状態を表す図である。
【図23】ローレットベルトの形状を一例を示す図である。
【図24】サイドガイドによるシートの幅整合状態を表す図である。
【図25】揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機構の動作状態を表す説明図である。
【図26】揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機構の動作状態を表す説明図である。
【図27】揺動ガイドと下流排出ローラの駆動機構の動作状態を表す説明図である。
【図28】揺動ガイド閉動作時の位置制御の流れを示すフローチャートである。
【図29】揺動ガイド閉動作時の異常終了処理の流れを示すフローチャートである。
【図30】駆動モータ回転方向切換時の低速駆動制御を説明する図である。
【図31】本実施形態に係る綴じ動作を説明する図である。
【図32】ステイプラ及び針カートリッジを示す図である。
【図33】針カートリッジ交換処理を説明するフローチャートである。
【図34】針頭出し処理を説明するフローチャートである。
【図35】従来の針ジャム発生時の制御を説明する図である。
【図36】本実施形態に係る針ジャム発生時の制御を説明する図である。
【図37】ステイプラドアを開閉した際のステイプラ初期化を説明する図である。
【図38】排出モータの立ち上げ速度を説明する図である。
【図39】スタックトレイにシートを排出した状態を説明する図、及びトレイユニット部の主要部の概略構成を示す斜視図である。
【図40】満載検知時の制御を説明するフローチャートである。
【図41】特殊シートの満載検知を説明するフローチャートである。
【図42】フィニッシャユニットの制御系の概略を示すブロック図である。
【図43】ピックアップコロの構成を説明する部分拡大図である。
【図44】ピックアップコロの動作を説明する図である。
【図45】縦パスの形状を説明する図である。
【図46】積載されたシートの形状を説明する図である。
【図47】ストッパの駆動機構を説明する図である。
【図48】ステイプラユニットの構成説明図である。
【図49】針カートリッジへの針装填の説明図である。
【図50】針頭出しの際のモータ駆動電流波形の説明図である。
【図51】アンビルの溝部に嵌入した針をピックアップコロで抜け出させる状態説明図である。
【図52】ストッパの綴じ停止位置及び折り停止位置への移動量を自動調整可能とする場合のフローチャートである。
【図53】可動ローラの移動構成説明図である。
【図54】折りユニットの駆動構成の側面説明図である。
【図55】折りユニットの駆動構成の平面説明図である。
【図56】突き板のストッパ構成の説明図である。
【図57】突き板の調心を行うカム部材の構成説明図である。
【図58】突き板を引き戻した状態説明図である。
【図59】折り処理時におけるシートの破れやシワの発生のメカニズムを表す説明図である。
【図60】シートにおける画像記録部分と折込代部分を表す説明図である。
【図61】シートの破れ検知を行う中間センサ、ストッパセンサ、排出センサの配置図である。
【図62】積載トレイへのシート束の俵積み状態を表す説明図である。
【図63】積載トレイへのシート束の積載状態を表す説明図である。
【図64】ステッチャユニットの制御系の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
A …画像形成装置本体
B …シート処理装置
C …フィニッシャユニット
D …ステッチャユニット
P …シート
P1 …シート
P2 …先行シート
P3 …後行シート
Pg …画像記録部分
Ps …センター
t …折込代
1 …原稿給送装置
2 …光学手段
3 …画像形成手段
3a …光照射手段
3b …感光体ドラム
4 …シートカセット
5 …搬送ローラ
6 …定着手段
7 …再送パス
8 …マルチトレイ
11 …サイドガイド
12 …ステイプルトレイ
13 …ステイプラ
13a …針カートリッジセンサ
13b …針検出センサ
13c …頭針検出センサ
14 …バッファパス
15 …搬送ローラ
16 …上流排出ローラ対
17 …下流排出ローラ対
17a …下流排出ローラ
17b …移動排出ローラ
18 …スタックトレイ
19 …上部トレイ
20 …揺動ガイド
20a …揺動軸
21 …第一フラッパ
22 …第二フラッパ
23 …バッファローラ
24 …バッファコロ
25 …第三フラッパ
26 …バッファセンサ
27 …進入センサ
28 …搬入センサ
29 …排出センサ
30 …補助ガイド
31 …パドル
31a …先端部
32 …ローレットベルト
32a …エッジ部
33 …後端ストッパ
33a …突き当て面
33b …テーパ部
34 …ストッパ
34a …シャッタ部
35 …リンク
35a …回動軸
36 …排出口
37 …基準ガイド
38 …カバー部材
38a …リブ
39 …駆動機構
40 …駆動モータ
41 …ピニオンギア
42 …振り子ギアユニット
42a …固定ギア
42b …揺動ギア
43 …排出ギア
44 …中間ギア
45 …中間ギア
46 …作動ギア
46a …ギア部
46b …突起部
46c …欠歯ギア部
47 …開閉アーム
48 …中間ギア
49 …センサフラグ
50 …針カートリッジ
50a …針プレート
51 …ステイプラドア
52 …前カバー
53 …スタックセンサ
54 …測距センサ
55 …駆動モータ回転検知センサ
56 …エンコーダ
57 …トレイフレーム
57a …トレイユニットフラグ
58 …トレイユニット
58a …ラック部
59 …フィニッシャフレーム
60 …縦パス
60a,60b…パスガイド
60a1 …切欠孔
60b1 …ガイド面
60c …隆起部
61 …ステイプラユニット
61a …回転軸
61b …フォーミング部
61c …駆動ユニット
61d …アンビル
61d1 …面
61d2 …溝部
61e …針カートリッジ
61f …綴じ針
61g …バネ
61h …針送りローラ
61i …ステイプラモータ
61j …ギア列
61k …偏心カムギア
62 …ストッパ
62a …スライド部材
62b …フラグ
63 …上ローラ対
64 …フラッパ
64a …第一フラッパ
64b …第二フラッパ
65 …可動ガイド
65a …付勢手段
65b …ハンドル
66 …シートセンサ
66a …第一上センサ
66b …第二上センサ
66c …第三上センサ
67 …下ローラ対
68 …駆動ローラ
69 …ピックアップコロ
69a …搬送コロアーム
69b …回動軸
69c …弾性部材
70 …圧縮解除アーム
71 …整合部材
72 …ストッパフレーム
73 …ストッパ駆動ベルト
73a …駆動プーリ
73b …アイドラプーリ
73c …回転軸
73d …駆動ギア
74 …ストッパ駆動モータ
75 …ストッパセンサ
76 …ストッパホームセンサ
77 …支持板
78 …折りローラ
78a …固定ローラ
78b …可動ローラ
78c,78d…軸
79 …突き出しユニット
79a …突き板
79b,79d…ホルダ
79c,79e…軸
79f,79g…摺動コロ
80 …支持アーム
80a …支点
81 …バネ
82 …折りモータ
82a …出力軸
83 …モータプーリ
84 …タイミングベルト
85 …アイドラギアプーリ
86,87…折りギア
88 …アイドラギア
89 …溝部
90 …突き出しモータ
90a …モータプーリ
91 …アイドラギアプーリ
92 …タイミングベルト
93 …軸
94 …ギア
94a …回転軸
95a,95b…フラグ
96a …ホームセンサ
96b …突き位置センサ
97 …回動板
97a …軸
97b,97c…ストッパ軸
98 …リンク
99 …ストッパ部材
99a …軸
100 …引張バネ
101 …カム部材
101 a…カム溝
101 b…案内部
102 …バネ
103 …中間センサ
104 …排出ローラ
105 …排出センサ
106 …積載トレイ
106 a…突起部
106 b…積載面
107 …押さえ部材
107 a…回転軸
107 b…回転コロ
200 …MPU
201 …第一フラッパソレノイド
202 …第二フラッパソレノイド
203 …第三フラッパソレノイド
204 …バッファモータ
205 …排出モータ
206 …パドルソレノイド
207 …サイドガイドモータ
208 …基準ガイドソレノイド
209 …スタッカモータ
210 …ステイプラモータ
211 …ステイプラ移動モータ
212 …ステイプラホームセンサ
220 …整合部材ホームセンサ
221 …切換上ソレノイド
222 …切換下ソレノイド
223 …搬送モータ
224 …幅よせモータ
225 …ピニオンギア
226 …エンコーダ
227 …スタッカモータクロックセンサ
228 …トレイホームポジションセンサ

Claims (2)

  1. 複数枚のシートを綴じ位置において綴じ、前記シートを折り位置において二つ折りして排出するシート処理装置において、
    シートが前記綴じ位置に搬送されたときに前記シートの端部を支持するためにホームポジションから綴じ停止位置へ移動し、綴じ処理後に前記シートを前記折り位置へ搬送するために前記綴じ停止位置から折り停止位置へ移動可能な支持手段と、
    搬送されるシートの長さを検出するシート長さ検出手段と、
    を有し、
    シートサイズに応じて設定された前記支持手段のホームポジションから綴じ停止位置への移動量を、前記シート長さ検出手段で検出したシート長さに応じて自動調整可能に構成したことを特徴とするシート処理装置。
  2. シートに画像を形成し、画像形成したシートを綴じて二つ折りする画像形成装置において、
    シートに画像を形成するための画像形成手段本体と、
    前記画像形成装置本体で画像形成されたシートを綴じ処理及び折り処理を行うための請求項に記載のシート処理装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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