JPH11320176A - はんだペースト - Google Patents

はんだペースト

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JPH11320176A
JPH11320176A JP13551098A JP13551098A JPH11320176A JP H11320176 A JPH11320176 A JP H11320176A JP 13551098 A JP13551098 A JP 13551098A JP 13551098 A JP13551098 A JP 13551098A JP H11320176 A JPH11320176 A JP H11320176A
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JP
Japan
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solder
thermoplastic resin
electronic component
solder paste
paste
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JP13551098A
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English (en)
Inventor
Seiki Sakuyama
誠樹 作山
Hiromoto Uchida
浩基 内田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はプリント配線板などに電子部品を実
装するに用いるはんだペーストに関し、プリント配線板
などに電子部品を電気的接続に加えて機械的な接続の強
度を高め、接合部の耐疲労寿命を向上し得るはんだペー
ストを提供することを目的とする。 【解決手段】 はんだ粉末からなるはんだろう材と、溶
融温度が130〜250℃で、かつ該はんだろう材に対
する配合比が1〜50重量%程度であるポリメタクリル
酸メチル樹脂等からなる熱可塑性樹脂材との主材と、フ
ラックス成分とよりなるはんだペーストを用いることに
より上記目的が達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板な
どに電子部品を実装するに用いるはんだペーストに係
り、更に詳細にはプリント配線板などに電子部品を電気
的な接続に加えて機械的な接続の強度を高め、接合部の
耐疲労寿命の向上を図ったはんだペーストに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、多機能化の波
が定着し、それらに用いられる基板(プリント配線板
等)も対応すべく薄型化、多層化が急速に進められてい
る。一方、このような要求を実現するために、電子部品
のはんだ付けによる実装方式においても基板の表面に電
子部品を直接的に面付けする表面実装方式が採用されて
いる。
【0003】この表面実装方式では、例えば63重量%Sn
ー37重量%Pbの共晶はんだ粉末 (融点183 ℃) からなる
はんだろう材と、重合ロジン、マレイン酸、ジエチルア
ミンHBr、ベンゾトリアゾール、硬化ヒマシ油、ジプ
ロピレングリコール、ブチルヒドロキシトルエン等から
なるフラックス成分とが混練されたはんだペーストを、
基板(プリント配線板等)の各パッド上にメタルマスク
を用いた印刷法により選択的に塗布してはんだパターン
を形成し、そのはんだパターン上に電子部品を配設した
後、赤外線リフロー装置等によりはんだパターンを加熱
溶融して前記電子部品を各パッドにはんだ付けすること
によって、前記基板に対する電子部品の電気的な接続と
機械的な接続とを同時に実現している。
【0004】なお、前記はんだペーストに含まれる重合
ロジンやマレイン酸およびジエチルアミンHBr等の活
性剤などは、該はんだペーストの印刷塗布時から加熱溶
融のプロセスにおいて、良好な印刷塗布性とはんだ付け
性(濡れ性)を発揮する重要な成分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のはんだペーストによって、基板の各パッド上に電子
部品をはんだ付けした場合、その基板と電子部品の各接
合部分の熱膨張率の差によって接合部が熱ストレスを受
け、前記電子部品の繰り返し動作の時間の経過に伴って
前記接合部での歪み応力によるクラックの発生により導
通不良などの障害が起きる問題がある。
【0006】特に最近では、微細な電極(パッド)上に
電子部品の微細なリードをはんだ付けする構成のものが
増えており、そのはんだ付けの接合部が小さくなるに従
って、益々接合強度の低下が顕著となる。
【0007】また一方、基板にはんだ付けする電子部品
については、従来のリードピンを有するQFP(Quad Fl
at Package) タイプの電子部品に対して、はんだボール
(はんだバンプ)を介してはんだ付けするBGA(Ball
Grid Array) タイプの電子部品なども用いられており、
このBGAタイプの電子部品を用いた場合では、はんだ
ボール(はんだバンプ)からなる接合部に直接的に歪み
応力がかかるため、その接合部の破壊寿命が益々短くな
るという問題がある。
【0008】従って、そのような接合部での強度を高め
るために従来では、はんだ付け時のはんだの量を増やす
など、接合部の体積を増加させることで対処していた。
しかし、この対処法では接合部が微細化すると、必然的
に隣接する接合部間での電気的なショート (短絡) が生
じる等の不都合を招く欠点があった。
【0009】本発明は上記した従来の問題点に鑑み、基
板と電子部品の半田付けにおいて確実な電気的接続に加
えて機械的な接合強度の向上を図り、前記基板と電子部
品との接合部の電気的接続と結果的に破壊現象を招き難
い耐疲労寿命の信頼性の高い接合部を形成し得る新規な
はんだペーストを提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、はんだろう材と熱可塑性樹脂材とを主材
として含んでなるはんだペーストを用いる。
【0011】また、はんだろう材と熱可塑性樹脂材との
主材と、フラックス成分とよりなるはんだペーストを用
いる。即ち、本発明のはんだペーストは、従来のはんだ
ペーストの組成に対して、例えば融点が130〜250
℃の熱可塑性樹脂材をはんだ粉末(融点:183℃)か
らなるはんだろう材に対して1〜50重量%の割合いで
混ぜ合わせてペースト化したものであって、このような
本発明のはんだペーストを用いて図1(a),(b)の原理
図、例えば図1(a) に示すように基板1の表面に形成さ
れた接合用のパッド(電極)2上にメタルマスクを用い
た印刷法により選択的に塗布してはんだパターン3を形
成する。
【0012】そのはんだパターン3上にQFPタイプの
電子部品4のリードピン5を配設した後、例えば150
℃の予備加熱ゾーンから300℃の本加熱ゾーンを有す
る赤外線リフロー装置等によって前記はんだパターン3
を溶融させることにより、はんだパターン3を形成して
いたはんだペースト中の溶融はんだは液状となって前記
リードピン5と接触し、かつ該リードピン5と前記パッ
ド2に対して表面張力により凝集されると共に、ほぼ同
時に溶融された前記熱可塑性樹脂材はそのはんだ凝集部
の外周を覆うように溶出された状態になる。
【0013】その後、徐冷却することによって図1(b)
に示すように前記基板1上の接合用のパッド2とQFP
タイプの電子部品4のリードピン5とは凝固されたはん
だ6により電気的な接続と機械的な接合がなされると共
に、そのはんだ接合部は溶出された熱可塑性樹脂7が覆
われた状態に固着され、かつ該はんだ6が接合されたパ
ッド2の周囲の基板部分及びリードピン5ともしっかり
と固着されて固着面積が増加され硬化した熱可塑性樹脂
7で補強されるので、前記はんだ6による機械的な接合
強度が更に強化された構成となる。
【0014】また、このような構成は図2(a),(b) の原
理図によっても明らかなように、例えば図2(a) に示す
ように基板1の表面に形成された接合用のパッド(電
極)2上に、本発明のはんだペーストをメタルマスクを
用いた印刷法により選択的に塗布してはんだパターン3
を形成し、そのはんだパターン3上にBGAタイプの電
子部品8のはんだバンプ9を配設した後、例えば150
℃の予備加熱ゾーンから300℃の本加熱ゾーンを有す
る赤外線リフロー装置等によって前記はんだパターン3
を溶融させた場合にも、はんだパターン3中の液状の溶
融はんだは追従して溶融したはんだバンプ9と一体とな
って前記BGAタイプの電子部品8の接合部と前記パッ
ド2に対して表面張力により凝集すると共に、同時に溶
けたはんだパターン3中の熱可塑性樹脂材はそのはんだ
凝集部の外周を覆うように溶出された状態になる。
【0015】その後、徐冷却することによって図2(b)
に示すように前記基板1上の接合用のパッド2とBGA
タイプの電子部品8とは、前記はんだバンプ9と共に凝
固されたはんだ6により電気的な接続と機械的な接合が
なされると共に、そのはんだ接合部には溶出された熱可
塑性樹脂7が覆われた状態に固着され、かつ該はんだ6
が接合されたパッド2の周囲の基板部分及び前記電子部
品8にもしっかりと固着されて固着面積が増加され、硬
化した熱可塑性樹脂7で補強されるので、前記はんだ6
による機械的な接合強度が更に強化された構成となる。
【0016】従って、上記したQFPタイプの電子部品
4やBGAタイプの電子部品8と基板との接合部の接合
強度と破壊現象を招き難い耐疲労寿命を大幅に向上させ
ることができ、また、はんだ接合部が熱可塑性樹脂7に
よって覆われた状態になることから、隣接する接合部間
での電気的なショート (短絡) も防止できるなど、微細
化された接合部でのはんだ接合の信頼性が高められる。
更に熱可塑性樹脂材を用いていることによって、基板上
にはんだ付けされた電子部品の取替え操作(リペア操
作)が極めて容易となる等の効果も得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るはんだペース
トの第1実施例について詳細に説明する。本実施例で
は、例えば63%Snと37%Pbの組成を有し、かつ平均粒
径が40μmのはんだ粉末からなるはんだろう材(溶融温
度:183℃)の820gと、ポリメタクリル酸メチル
樹脂(溶融温度:250℃)の熱可塑性樹脂材からなる
樹脂分の100gとよりなる主材に、重合ロジンの18
g、マレイン酸の0.7g、ジエチルアミンHBrの1.3
g、ベンゾトリアゾールの0.7g、硬化ヒマシ油の1.3
g、ジプロピレングリコールの57.3gとブチルヒドロ
キシトルエンの0.7gとからなるフラックス成分を混合
し、良く混練してはんだペーストを作製する。
【0018】そして、このようにして作製したはんだペ
ーストを、例えば0.4 mmピッチで400個のリードピ
ンを有するQFPタイプの電子部品の25個と、1.27ピ
ッチで420個のはんだバンプを有するBGAタイプの
電子部品の25個とを実装できる多数の接合用のパッド
を備えた基板の各パッド上に、メタルマスクを用いた印
刷法等により選択的に塗布してはんだパターンを形成す
る。
【0019】その各はんだパターン上に、前記QFPタ
イプの電子部品の25個の各リードピンと、BGAタイ
プの電子部品の25個の各はんだバンプを配設した後、
例えば150℃の予備加熱ゾーンから300℃の本加熱
ゾーンを有する一般的な赤外線リフロー装置によって前
記した各電子部品の全数をはんだ付けした。
【0020】次に、前記QFPタイプの電子部品の25
個とBGAタイプの電子部品の25個とをはんだ付けし
た基板を、例えば、MIL STD202−107Gに
よる試験条件Bとして、−65℃で15分間→25℃で
5分間→125℃で15分間のヒートサイクルを100
サイクル行う熱衝撃試験を行った後、前記基板の接合パ
ッドにはんだ付けされた各電子部品のリードピンおよび
はんだバンプからなる各接合部のピーリング試験を行っ
て、接合強度の測定とクラックの有無を観察した。
【0021】その結果、前記QFPタイプの電子部品の
25個の各接合部での1ピン(リードピン)当たりの接
合強度は、試験前に測定した初期値875gfが688
gfと80%程度に低下はしているが、従来例のはんだ
ペーストによってはんだ付けされた接合部での1ピン
(リードピン)当たりの接合強度の150gfと比較し
て4倍以上に強化されている。
【0022】また、各はんだ接合部は前記図1(b) に示
される構成を有すると共に、隣接する各接合部間での電
気的なショート (短絡) やそれぞれの接合部でのクラッ
クの発生も認められず、電気的接続と耐破壊寿命の信頼
性の高いはんだ接合が得られることを確認することがで
きた。
【0023】更に、前記BGAタイプの電子部品の25
個の各接合部での1バンプ当たりの接合強度について
も、試験前に測定した初期値679gfが492gfと
70%程度に低下はしているが、従来例のはんだペース
トによってはんだ付けされた接合部での1バンプ当たり
の接合強度の98gfと比較して5倍以上に強化されて
いる。
【0024】そして各はんだ接合部は、前記図2(b) に
示される構成を有すると共に、隣接する各接合部間での
電気的なショート (短絡) やそれぞれの接合部でのクラ
ックの発生も認められず、電気的接続と耐破壊寿命の信
頼性の高いはんだ接合が得られることを確認することが
できた。
【0025】次に、本発明のはんだペーストにおける樹
脂分の熱可塑性樹脂組成物の異なる実施例1〜7及び従
来例のはんだペーストについて説明する。まず、図3に
示すように前記した第1実施例のはんだペースト、即
ち、実施例1のはんだペースト及び、その実施例1のは
んだペースト中の熱可塑性樹脂材からなる樹脂分である
ポリメタクリル酸メチル樹脂(溶融温度:250℃)の
代わりに、ポリアクリル酸メチル樹脂(溶融温度:20
0℃)、ポリスチレン樹脂(溶融温度:180℃)、ポ
リアセタール樹脂(溶融温度:170℃)、ポリエチレ
ン樹脂(溶融温度:160℃)、ポリ塩化ビニール樹脂
(溶融温度:150℃)、エチレン酢酸ビニル樹脂(溶
融温度:130℃)の溶融温度の異なる各熱可塑性樹脂
材をそれぞれ配合した実施例2〜7のはんだペーストを
用意する。
【0026】また、前記熱可塑性樹脂材からなる樹脂分
を用いない、例えば63%Snと37%Pbの組成を有し、か
つ平均粒径が40μmのはんだ粉末からなるはんだろう材
(溶融温度:183℃)の820gよりなる主材と、重
合ロジンの118g、マレイン酸の0.7g、ジエチルア
ミンHBrの1.3g、ベンゾトリアゾールの0.7g、硬
化ヒマシ油の1.3g、ジプロピレングリコールの57.3
gとブチルヒドロキシトルエンの0.7gとからなるフラ
ックス成分とを混合し、混練して作製した従来例(比較
例)のはんだペーストを用意する。
【0027】そして、前記実施例1〜7のはんだペース
トと従来例(比較例)のはんだペーストとを、例えば0.
4 mmピッチで400個のリードピンを有するQFPタ
イプの電子部品の25個と、1.27ピッチで420個のは
んだバンプを有するBGAタイプの電子部品の25個と
を実装できる多数の接合用のパッドを備えた8枚の基板
の各パッド上に、それぞれ前記はんだペースト別に印刷
法により塗布してはんだパターンを形成する。
【0028】次に、その各基板上の各はんだパターン
に、それぞれ前記QFPタイプの電子部品の25個の各
リードピンと、BGAタイプの電子部品の25個の各は
んだバンプを配設した後、150℃の予備加熱ゾーンか
ら300℃の本加熱ゾーンを有する赤外線リフロー装置
によって上記の各電子部品の全数をはんだ付けした。
【0029】その後、前記QFPタイプの電子部品の2
5個とBGAタイプの電子部品の25個とをそれぞれは
んだ付けした8枚の基板を、前記第1実施例で行った試
験条件と同様な熱衝撃試験を行った後、前記各基板の接
合パッドにはんだ付けされた各電子部品のリードピンお
よびはんだバンプからなる各接合部のピーリング試験を
行って、その各接合部の接合強度の測定とクラックの有
無を観察した。
【0030】その結果は図4によって明らかなように、
前記実施例1〜7のはんだペーストによって25個の前
記QFPタイプの電子部品がそれぞれはんだ付けされた
7枚の基板の各接合部での1ピン(リードピン)当たり
の接合強度は、試験前に測定した初期値よりも80〜9
0%程度に低下はしているが、従来例のはんだペースト
によって前記電子部品がはんだ付けされた基板の各接合
部での1ピン(リードピン)当たりの接合強度と比較し
て4倍以上に強化されている。
【0031】そして、前記した各はんだ接合部は前記図
1(b) に示される構成を有すると共に、隣接する各接合
部間での電気的なショート (短絡) やそれぞれの接合部
でのクラックの発生も認められず、該接合部の電気的接
続と破壊現象を招き難い耐疲労寿命の信頼性の高いはん
だ接合が得られることを確認した。
【0032】一方、従来例のはんだペーストによって基
板にはんだ付けされた前記QFPタイプの電子部品の2
5個の各接合部での1ピン(リードピン)当たりの接合
強度は、試験前に測定した初期値492gfが150g
fと30%に低下しており、しかも前記電子部品の25
個における10000個の接合部の中の1320個にク
ラックの発生が見られた。
【0033】また、もう一つの結果として図5によって
明らかなように、前記実施例1〜7のはんだペーストに
よって25個の前記BGAタイプの電子部品がそれぞれ
はんだ付けされた7枚の基板の各接合部での1バンプ当
たりの接合強度は、試験前に測定した初期値よりも70
〜90%程度に低下はしているが、従来例のはんだペー
ストによって前記電子部品がはんだ付けされた基板の各
接合部での1バンプ当たりの接合強度と比較して4倍以
上に強化されている。
【0034】そして、前記した各はんだ接合部は前記図
2(b) に示される構成を有すると共に、隣接する各接合
部間での電気的なショート (短絡) やそれぞれの接合部
でのクラックの発生も認められず、該接合部の電気的接
続と破壊現象を招き難い耐疲労寿命の信頼性の高いはん
だ接合が得られることを確認した。
【0035】一方、従来例のはんだペーストによって基
板にはんだ付けされた前記BGAタイプの電子部品の2
5個の各接合部での1バンプ当たりの接合強度は、試験
前に測定した初期値350gfが98gfと28%も大
きく低下しており、しかも、前記電子部品の25個にお
ける10500個の接合部の中の2100個にクラック
の発生が見られた。
【0036】なお、以上の各実施例においては、はんだ
ペースト組成中のはんだろう材としてSn−Pbからなるは
んだ粉末を用いた場合の例について説明したが、本発明
はそのような例に限定されるものではなく、例えばSn−
Pbからなるはんだ粉末の他にSn−Bi、Sn−In、In−Pb、
Sn−Ag、Pb−Ag、Ag−In、Bi−Inなどの二元系のはんだ
粉末、或いはSn−Pb−Ag、Sn−Pb−Sbなどの三元系のは
んだ粉末を用いることができる。
【0037】また、はんだ粉末からなるはんだろう材に
対する樹脂分としての熱可塑性樹脂材の配合比も、該熱
可塑性樹脂材の多い方が接合部の補強強度と耐疲労寿命
を向上させる点では望ましいが、一方、電気抵抗の低い
接続を確保するためには1〜50重量%の範囲の配合比
が好ましく、本実施例でも適用しているように10重量
%程度が好適である。
【0038】更に、前記した樹脂分である熱可塑性樹脂
材としては、溶融温度が130℃以下のものでは、はん
だ付けにより実装された電子部品の駆動時の発熱温度に
より軟化する恐れがあり、250℃以上のものでは、は
んだ付けによる実装時の電子部品の耐熱性が限界となる
ことから、溶融温度が130〜250℃の範囲にある各
種熱可塑性樹脂材の適用が好ましい。
【0039】更に、はんだペーストの作製において、熱
可塑性樹脂材は粉末の状態、或いは溶剤に予め溶かした
状態で用いても良い。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るはんだペーストによれば、プリント配線板等の基
板にQFPタイプやBGAタイプ等の電子部品を表面実
装するに適用することにより、基板と電子部品との接合
部の強度及び電子部品の動作時の熱サイクル等に起因す
る応力歪に対する耐疲労寿命を著しく向上させることが
できると共に、隣接する各接合部間での電気的な絶縁が
確保され、電気的接続及び機械的接続と耐疲労寿命の信
頼性の高いファイン化されたはんだ接合が得られる。
【0041】また、樹脂分として熱可塑性樹脂材を用い
ていることによって、基板上にはんだ付けされた電子部
品の取替え操作(リペア操作)が極めて容易となる利点
を有する等、実用上優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のはんだペーストを用いて基板にQF
Pタイプの電子部品を表面実装した状態を説明する原理
図である。
【図2】 本発明のはんだペーストを用いて基板にBG
Aタイプの電子部品を表面実装した状態を説明する原理
図である。
【図3】 本発明のはんだペーストの実施例1〜7と従
来例(比較例)のはんだ組成物の配合を示す図である。
【図4】 本発明の実施例1〜7と従来例(比較例)の
はんだペーストを用いて基板にQFPタイプの電子部品
を表面実装した接合部の接合強度試験の結果を示す図で
ある。
【図5】 本発明の実施例1〜7と従来例(比較例)の
はんだペーストを用いて基板にBGAタイプの電子部品
を表面実装した接合部の接合強度試験の結果を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 パッド 3 はんだパターン 4 電子部品(QFPタイプ) 5 リードピン 6 はんだ 7 熱可塑性樹脂 8 電子部品(BGAタイプ) 9 はんだバンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだろう材と熱可塑性樹脂材とを主材
    として含んでなることを特徴とするはんだペースト。
  2. 【請求項2】 はんだろう材と熱可塑性樹脂材との主材
    と、フラックス成分とよりなることを特徴とするはんだ
    ペースト。
JP13551098A 1998-05-18 1998-05-18 はんだペースト Pending JPH11320176A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6897142B2 (en) * 2002-09-11 2005-05-24 Fujitsu Limited Formation of solder balls having resin member as reinforcement
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