JPH1131896A - 携帯型電話機用電磁波シールド袋 - Google Patents

携帯型電話機用電磁波シールド袋

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JPH1131896A
JPH1131896A JP18674497A JP18674497A JPH1131896A JP H1131896 A JPH1131896 A JP H1131896A JP 18674497 A JP18674497 A JP 18674497A JP 18674497 A JP18674497 A JP 18674497A JP H1131896 A JPH1131896 A JP H1131896A
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JP
Japan
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bag
electromagnetic wave
sheet material
portable telephone
shielding
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Withdrawn
Application number
JP18674497A
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English (en)
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Yoshibumi Ito
義文 伊藤
Katsumi Nakano
勝己 中野
Seiichi Matsuo
誠一 松尾
Toshiki Takaso
利記 高祖
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MEIWA PACKS KK
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
MEIWA PACKS KK
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着送信および通話が可能でありながら、好ま
しい電磁波シールド性を有するので、周辺機器の誤動作
や使用者本人への悪影響が防止できる携帯型電話機用電
磁波シールド袋を提供することを目的とする。 【解決手段】 袋内部に携帯型電話機を収容した状態で
着送信および通話が可能であると共に漏洩電磁波量を抑
制しうる袋である。袋のA面(電話機のボタン操作部側
の面)は、内部透視性を有しかつKEC法で5〜35d
Bであるソフトな電磁波シールド性を有するシート材
料、殊に、透明な基材フィルム(1) の少なくとも片面に
二次元線分パターンのアルミニウムの真空蒸着層からな
る金属導電層(2) が設けられた(1)/(2) または(2)/(1)/
(2) の層構成単位を含むシート材料で構成される。袋の
B面は、KEC法で5dB以上の電磁波シールド性を有
するシート材料で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着送信および通話
が可能でありながら、好ましい電磁波シールド性を有す
るので、周辺機器の誤動作や使用者本人への悪影響が有
効に防止できる携帯型電話機用電磁波シールド袋に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】携帯型電話機の普及は目覚ましいものが
あり、特に0.8GHz/1.5GHzの周波数領域を用いたディジ
タル方式携帯電話、1.9GHz領域のPHSなどがその主力
となっている。今後も、人工衛星を利用した 1.9〜2.1G
Hz領域のIMT2000および1.6GHz領域のイリジウム
計画などが実用化に向けて進行中であり、使用機数はさ
らに大幅に増えていくことが予想される。
【0003】ところがその一方で、携帯型電話機による
周辺電子電気機器、殊に医療機器に与える影響が問題に
なっている。携帯型電話機による電磁干渉が起こりうる
と判明している医療機器は、たとえば、輸液ポンプ、シ
リンジポンプ、体外式または植え込み式のペースメーカ
ー、人工呼吸機、人工心肺装置などの治療機器、医用テ
レメーター、ベッドサイドモニター、携帯型救急モニタ
ー、心電計、画像診断装置などであり、電磁干渉発生距
離は、数センチメートルから180センチメートル程度
とされている。
【0004】そして、携帯型電話機は人体の重要器官
(脳、眼、耳)である頭部にほぼ密着させて使うもので
あることから、携帯型電話機より発生する電磁波が電話
機の使用者自身(近くの人も)の健康に与える悪影響も
懸念されている。
【0005】携帯型電話機による電磁波の問題を解消す
るためには、たとえば、医療機関の施設内や航空機内に
おいては、携帯型電話機自体を持ち込まないようにする
か、携帯型電話機のスイッチを切ることを徹底するしか
ないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな対策は、注意の行きとどく航空機内のような場所で
は達成できても、多数の人の出入りする医療機関の施設
内などでは徹底しがたく、また携帯型電話機の所持者の
モラルに依存するという限界があり、さらにはスイッチ
を切ることを失念することも多いので、完全を期しがた
い。
【0007】そして携帯型電話機による電磁干渉の問題
は、航空機内や医療機関施設内など特別の設備内には限
らないので、禁止場所が多くなると、携帯型電話機の利
便性を全面否定することになってしまい、現実性を欠く
ようになる。
【0008】加えてこのような対策は、電磁干渉の問題
には対処しえても、電話機の使用者自身の健康に与える
悪影響をなくすことにはならない。
【0009】一般の機器から発生する電磁干渉を防止す
ることについては、すでに種々の対策がなされており、
その中には金属蒸着層を利用したフィルム状の電磁波シ
ールド部材についてもいくつかの提案がなされている
が、携帯型電話機の利便性を損なうことなく電磁波問題
を解消しようとしたものは余り見当らない。そして従来
他の目的に使われている電磁波シールド部材は、その要
求特性上からも40dB以上(KEC法による電界シー
ルド効果測定法)のシールド性を有するので、たとえこ
れを携帯型電話機の用途に転用しようとしても、着信性
や通話性が損なわれてしまう。
【0010】本発明は、このような背景下において、着
送信および通話が可能でありながら、好ましい電磁波シ
ールド性を有するので、周辺機器の誤動作や使用者本人
への悪影響が防止できる携帯型電話機用電磁波シールド
袋を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の携帯型電話機用
電磁波シールド袋は、袋内部に携帯型電話機を収容した
状態で着送信および通話が可能であると共に漏洩電磁波
量を抑制しうる袋であって、袋に携帯型電話機を収容し
たときのボタン操作部側の面を袋のA面、それ以外の面
を袋のB面とするとき、袋のA面が、内部透視性を有し
かつシールド能力がKEC法による電界シールド効果測
定法で5〜35dBであるソフトな電磁波シールド性を
有するシート材料で構成され、袋のB面が、内部透視性
を有しまたは有せずかつシールド能力がKEC法による
電界シールド効果測定法で5dB以上である電磁波シー
ルド性を有するシート材料で構成されていることを特徴
とするものである。
【0012】より具体的でかつ好適な本発明の携帯型電
話機用電磁波シールド袋は、袋内部に携帯型電話機を収
容した状態で着送信および通話が可能であると共に漏洩
電磁波量を抑制しうる袋であって、袋に携帯型電話機を
収容したときのボタン操作部側の面を袋のA面、それ以
外の面を袋のB面とするとき、袋のA面が、内部透視性
を有しかつシールド能力がKEC法による電界シールド
効果測定法で5〜35dBであるソフトな電磁波シール
ド性を有するシート材料で構成されると共に、該シート
材料が、透明な基材フィルム(1) の少なくとも片面にパ
ターン状の金属導電層(2) が設けられた(1)/(2) または
(2)/(1)/(2) の層構成単位を含むシートからなり、袋の
B面が、内部透視性を有しまたは有せずかつシールド能
力がKEC法による電界シールド効果測定法で5dB以
上である電磁波シールド性を有するシート材料で構成さ
れていることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0014】ここでシールド能力とは、対象とする携帯
型電話機に使用している周波数の電磁波を遮蔽する能力
を表わす指標である。KEC法による電界シールド効果
測定法は、現在では一般に広く普及している測定法であ
り、その詳細は、たとえば「電子情報通信学会技術研究
報告(信学技報)MW85−68」の61〜68頁に記
載されている。
【0015】〈袋のA面側のシート材料〉本発明の携帯
型電話機用電磁波シールド袋においては、袋のA面が、
内部透視性を有しかつシールド能力がKEC法による電
界シールド効果測定法で5〜35dB(好ましくは7〜
30dB)であるソフトな電磁波シールド性を有するシ
ート材料で構成される。この場合、シールド能力が5d
B未満では電磁波の漏洩が多いため周辺機器に対する電
磁干渉を充分には防止できず、一方シールド能力が35
dBを越えるときは、袋内部に携帯型電話機を収容した
状態での着送信や通話に支障を来たすようになる。この
ようにソフトシールド性を有するシート材料を袋のA面
側のシート材料として用いることが、本発明の目的にと
って重要である。また袋のA面側のシート材料は、携帯
型電話機を袋内に収容した状態で操作できるように、内
部を透視できる透視性を有することも重要である。
【0016】このようなソフトシールド性を有するシー
ト材料としては、金属製の網、導電性材料でできた適当
な目合いの網状のシート(たとえば、クロスに金属メッ
キを施した導電性クロス、導電性繊維糸でできたネッ
ト)、透明な樹脂フィルムに透明導電性層を全面に設け
たシートなどが使用可能である。
【0017】しかしながら、性能、信頼性、工業的生産
性、意匠性を考えると、以下に詳述する特定のシート材
料、すなわち、透明な基材フィルム(1) の少なくとも片
面にパターン状の金属導電層(2) が設けられた(1)/(2)
または(2)/(1)/(2) の層構成単位を含むシートを用いる
ことが特に望ましい。
【0018】ここで透明な基材フィルム(1) としては、
二軸延伸ポリエステルフィルム(PET)、二軸延伸ナ
イロンフィルム(ONY)、二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルム(OPP)、無延伸ポリプロピレンフィルム(C
PP)、無延伸ナイロンフィルム(CNY)などが好適
に用いられ、そのほか、ポリカーボネートフィルム、ポ
リ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、
ポリエチレンフィルム、エチレン共重合体フィルム、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリスル
ホンフィルム、セルロース系フィルムをはじめとする種
々の透明なフィルムが用いられる。基材フィルム(1) は
通常は単層とするが、複層であっても差し支えない。基
材フィルム(1) の厚みに特に制限はないが、通常は6〜
120μm 程度、殊に8〜80μm 、さらには12〜6
0μm のものを用いることが多い。
【0019】金属導電層(2) としては、電磁波シールド
性、製造コスト、パターンの形成の容易さなどを総合考
慮すると、アルミニウムの真空蒸着層が最適である。真
空蒸着層としては、そのほか、銅、亜鉛、ニッケル、金
なども可能である。真空蒸着層の厚みは、たとえば50
〜5000オングストロームとするが、厚みが余りに薄
いときは電磁波シールド性が不足し、一方その厚みが過
度に厚くなると真空蒸着層の剥落を招きやすくなるの
で、通常は100〜2000オングストローム、好まし
くは120〜1500オングストローム、殊に150〜
1200オングストロームとすることが多い。
【0020】金属導電層(2) は、工業的には真空蒸着法
よりも不利になるが、場合によってはスパッタリング
法、イオンプレーティング法、メッキ法などにより形成
してもよく、またアルミニウム箔などの金属箔を用いて
形成してもよい。
【0021】金属導電層(2) は、パターン状になってい
ることが必要である。このときの金属導電層(2) のパタ
ーンは、シート材料の鉛直方向から見て二次元線分パタ
ーンとなっていることが特に好ましい。そしてこの二次
元線分パターンは、下記のように同一平面上で二次元線
分パターンとなっていることが好ましい。
【0022】ここで同一平面上の二次元線分パターンと
は、遮蔽目的の電磁波を必要以上には通さない空隙を有
する網目状の線分パターンを意味し、具体的には、平行
線が縦横方向に直角に交差した直交格子、平行線が斜め
に交差した斜交格子、3線交差型格子、4線交差型格
子、レンガ組み状の格子、円形や六角形などの抜き孔を
有する抜き孔格子をはじめとする種々の微細な格子ない
し網目状のパターンがあげられる。
【0023】二次元線分パターンの微細度は、5〜35
dBのシールド能力が達成される限りにおいて、携帯型
電話機の種類および使用される地域の電磁強度の状況に
応じて種々に設定される。たとえば、0.8GHzの携帯電話
の場合、線巾は10〜1000μm 程度(好ましくは1
00〜500μm 程度)とし、線分で囲まれる空隙の最
大間隙が2〜20mm、好ましくは3〜15mmとなるよう
に設計すればよい。
【0024】二次元線分パターンで囲まれた間隙部であ
る透視部の面積占有率は、40〜98%の範囲内に設定
することが望ましい。透視部の面積占有率が余りに小さ
いときは、電磁波シールド性が不足して漏洩電磁波量が
増加し、周辺機器の誤動作の原因となり、一方余りに大
きいときは、透視性が損なわれ、ボタン操作が困難とな
る。好ましい範囲は50〜95%、さらに好ましい範囲
は60〜95%である。
【0025】先にも述べたように、本発明において袋の
A面側に用いるシート材料は、透明な基材フィルム(1)
の少なくとも片面にパターン状の金属導電層(2) が設け
られた(1)/(2) または(2)/(1)/(2) の層構成単位を含む
シートである。
【0026】このようなシート材料は、たとえば、基材
フィルム(1) 上に金属導電層(2) を設けた後、その金属
導電層(2) の上から感光性レジストインクを用いて全面
に印刷層(3) を設け、ついで二次元線分パターンのマス
クを介して露光させた後、未露光部分を除去し、さらに
エッチング液で金属導電層(2) をエッチングして二次元
線分パターンとなし、必要に応じて、残存しているレジ
スト膜をアルカリ洗浄等の方法により剥離除去する方法
により製造される。このときの層構成は、(1)/(2)とな
る。基材フィルム(1) の両面に同様の処理を行えば、
(2)/(1)/(2) の層構成となる。いずれの層構成の場合
も、レジスト膜を剥離除去することなく残しておくこと
もできる。そのほか、予め水膨潤性インクを印刷したフ
ィルム上に蒸着を行い、その後水洗して印刷部の蒸着部
分を剥離除去する方法、上記の方法で予めパターン化し
たフィルムを、目的とするフィルム材料に転写する方法
なども採用することができる。
【0027】そして工業的に特に有利には、シート材料
は、基材フィルム(1) の片面に金属導電層(2) を設け、
ついでその金属導電層(2) の上から二次元線分パターン
の印刷層(3) を形成し、ついで印刷層(3) の二次元線分
パターンで隠れていない部分の金属導電層(2) を除去す
る方法により製造される。このときの層構成は(1)/(2)/
(3) となる。もし必要なら、適当な段階で基材フィルム
(1) の他面に前記片面側のパターンに合致するように二
次元線分パターンの印刷層(3) を形成すれば、(3)/(1)/
(2)/(3) の層構成となる。
【0028】基材フィルム(1) の両面にその両面のパタ
ーンが合致するように同様の処理を行えば、(3)/(2)/
(1)/(2)/(3) の層構成のシート材料が得られる。この場
合には、たとえ基材フィルム(1) のどちらか一方側の金
属導電層(2) のパターンに欠陥部を生じても、もう一方
の側の金属導電層(2) で一定のシールド性が確保される
ので、信頼性が増す。
【0029】なお基材フィルム(1) 上に金属導電層(2)
を設けるにあたっては、基材フィルム(1) の表面にコロ
ナ放電処理などの活性化ないし粗面化処理を施しておい
たり、基材フィルム(1) 上にアンカーコーティング層を
設けてから金属導電層(2) を形成するというように、密
着性向上手段を講ずることもできる。
【0030】金属導電層(2) が真空蒸着層であるときの
該層(2) の形成は、バッチ式の真空蒸着装置を用いて行
うこともできるが、連続真空蒸着装置により形成するこ
とが特に好ましい。連続真空蒸着装置とは、フィルムを
連続的に供給すると共に、多数のロール対により段階的
に真空度を上げて所定の真空度にもたらした状態で蒸着
を行うことができるようにした装置である。この連続真
空蒸着装置には、本体装置の前後にアンカーコーティン
グ用やトップコート用のコーティング装置が標準装備さ
れているので、先に述べたアンカーコーティング層の形
成を含めた蒸着を実質的に1工程で行うことができる。
【0031】連続真空蒸着装置により金属導電層(2) を
形成する際には、エッジマスクを利用して、長尺の基材
フィルム(1) の両耳端部が、金属導電層(2) を有しない
露出ゾーンに形成されるようにすることが好ましい。こ
のような工夫を行うと、基材フィルム(1) の表裏に二次
元線分パターンの印刷層(3) を設けるときに、表裏を反
転して印刷を行うことができるので、容易にパターンが
表裏で重合一致するようにすることができる。
【0032】先に述べた印刷層(3) は、金属導電層(2)
をパターン化するために設けたものであるが、パターン
化した金属導電層(2) を隠蔽する作用も有する。そこで
印刷層(3) は、金属導電層(2) の光沢を隠蔽する意味か
ら、隠蔽性のある着色インクを用いて形成することが特
に望ましく、そのようにすると意匠性の点でも好ましい
ものとなる。
【0033】印刷層(3) 用のインクとしては、アクリル
系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、エポ
キシ系、ニトロセルロース系、メラミン系をはじめとす
る各種の樹脂成分を含むものが用いられ、架橋型インク
や、活性エネルギー線硬化型インクないしはフォトレジ
スト用のインクも用いられる。
【0034】印刷層(3) は、グラビア印刷法、フレキソ
印刷法、スクリーン印刷法、平版印刷法、感光性樹脂を
用いた写真印刷法などにより形成される。印刷層(3) の
厚みは、 0.3〜10μm 程度、殊に 0.5〜5μm 程度が
適当であり、厚みが余りに薄くなると後述の金属導電層
(2) の除去に際して目的個所以外の金属導電層(2) が除
去されるおそれがある。
【0035】なお印刷層(3) は金属導電層(2) 上に直接
形成することができるが、もし必要なら、金属導電層
(2) と印刷層(3) との間の密着性を向上させるため、金
属導電層(2) 上にアルカリ水溶液等の抜き加工用の薬液
で容易に除去できる 0.005〜 0.3μm 程度の易除去性薄
膜層(ポリエチレンイミン等の薄膜層)を設け、その上
から二次元線分パターンの印刷層(3) を形成するように
してもよい。
【0036】印刷層(3) の二次元線分パターンで被覆さ
れていない個所の金属導電層(2) を除去するには、金属
導電層(2) がアルミニウムの真空蒸着層である場合は、
アルカリ水溶液を用いて吹き付け法や浸漬法により除去
する方法が好適に採用される。
【0037】上述のようにして、透明な基材フィルム
(1) の少なくとも片面にパターン状の金属導電層(2) が
設けられた(1)/(2) または(2)/(1)/(2) の層構成単位を
含むシートが得られるが、(2)/(1)/(2) の場合には、両
面側の(2), (2)のパターンが重なり合って実質的に同形
のパターンとなっているようにする。ここで実質的と
は、実際の生産工程においては厳密に一致させることが
必ずしも容易ではないので、基材フィルム(1) のどちら
の面から見ても金属導電層(2) のパターンの相当面積の
部分が一致すれば、ある程度の不一致は許容できること
を意味する。印刷層(3) を有する場合も、その印刷層
(3) のパターンは、金属導電層(2) のパターンに合致さ
せるようにし、必要な透視部が確保できるように留意す
る。これにより、電磁波シールド性と共に透視性が確保
される。
【0038】上に述べたように、金属導電層(2) のパタ
ーンは、同一平面上で二次元線分パターンとなっている
ことが特に好ましいが、基材フィルム(1) の表面では1
方向に並列した縞状の線分、裏面ではこれとは別の向き
に1方向に並列した縞状の線分とし、鉛直方向から見て
二次元線分パターンとなるようにしてもよい。また、1
方向に並列した線分パターンの金属導電層(2) を有する
基材フィルム(1) の2枚またはそれ以上を線分が交差す
るように積層して、鉛直方向から見て二次元線分パター
ンとなるようにすることもできる。
【0039】シート材料は、これを単位シートとしてそ
の複数枚を重ね合わせることにより、複層のシート材料
とすることもできる。ただしパターンの配置には留意が
必要である。単位シート材料間の固定は、全面でまたは
部分的になされる。固定法としては、ドライラミネート
法、エクストルージョンコーティング法、フィルム状接
着剤介在法、粘着剤塗布法などを採用して単位シート材
料同士を接着する方法、単位シート材料同士を点接着や
線接着する方法などがあげられる。
【0040】シート材料は、製袋上の必要性から、袋の
内面側となる面に熱融着性樹脂層(4) を設けることが好
ましい。熱融着性樹脂層(4) の例としては、低密度ポリ
エチレン、リニア低密度ポリエチレン、中・高密度ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体、アイオノマー、無延伸ポリプロピレンなどがあ
げられる。
【0041】またシート材料の表面には、パターンの保
護のため、カバーコーティング層、カバーフィルムなど
の保護層(5) を設けることも好ましい。
【0042】〈袋のB面側のシート材料〉一方、袋のB
面(背面、ガゼットのときは側面や底面も)は、内部透
視性を有しまたは有せずかつシールド能力がKEC法に
よる電界シールド効果測定法で5dB以上である電磁波
シールド性を有するシート材料で構成される。
【0043】袋のB面側のシート材料としては、たとえ
ばソフトな電磁波シールド性を有する袋のA面側のシー
ト材料と同様の材料を用いることができるが、そのほ
か、基材フィルム(1) の片面または両面に全面アルミニ
ウム真空蒸着層のような金属導電層(2) を設け、さらに
必要に応じ熱融着性樹脂層(4) や保護層(5) を設けた電
磁波シールド性が大のシート材料も好適に用いることが
でき、コスト的にはその方が有利である。
【0044】〈製袋、細孔(6) 、封止手段(7) 〉製袋
は、2枚のシート材料または折り返したシート材料を用
いて、必要部をシールすることによりなされる。サイド
または底がガゼットになるように製袋することもでき
る。2枚のシート材料を用いて製袋を行うときは、袋の
A面およびB面を構成するシート材料が、金属導電層
(2) のパターンの異なる組み合わせとなるようにするこ
ともできる。
【0045】上記のシート材料またはその製袋後の袋に
は、通話を容易にするため、細孔(6) を設けることも好
ましい。細孔(6) は、機械的パンチング、レーザービー
ム、高周波ウエルダー、超音波ウエルダー、熱針の接触
などにより設けることができる。細孔(6) の分布や密度
は、本発明の趣旨を損なわない限りにおいて、適宜に設
定できる。
【0046】袋内への携帯型電話機の収容および取り出
しを容易にするため、袋の開口部には開閉自在の封止手
段(7) を設けるのが通常である。封止手段(7) として
は、凸条と凹溝との組み合わせからなる線ファスナー
(チャック)方式、面ファスナー方式、ホック方式、軽
接着(軽粘着)方式などがあげられる。
【0047】〈作用〉携帯型電話機が周辺の電子機器に
誤動作を起こさせるのは、携帯型電話機のアンテナから
放出される強力で方向性の純粋な電磁波が電子機器の制
御回路に異常信号電流を発生させるからである。しかる
に、本発明の携帯型電話機用電磁波シールド袋にあって
は、袋のA面がシールド能力が5〜35dBのソフトな
電磁波シールド性を有するシート材料で構成され、袋の
B面はシールド能力が5dB以上である電磁波シールド
性を有するシート材料で構成されているので、開口部や
袋壁面から漏れる電磁波により、着送信および通話が可
能でありながら、携帯型電話機のアンテナから放出され
る強力で方向性の純粋な電磁波については、袋の内壁面
で複数回反射を繰り返して方向性のランダムな電磁波に
変化してから袋壁面を通過するため、周辺電子機器に誤
動作を起こさせないものと思われる。
【0048】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0049】実施例1 図1は本発明の携帯型電話機用電磁波シールド袋を構成
するシート材料の製造工程の一例を模式的に示した切断
端面図であり、厚みは誇張して描いてある。図2は図1
(ハ)の斜視図であり、二次元線分パターンの形状を理
解しやすくしてある。図3は図1のシート材料を用いて
作製した本発明の携帯型電話機用電磁波シールド袋の正
面図である。
【0050】厚み12μm の二軸延伸ポリエステルフィ
ルム(PET)からなる基材フィルム(1) の片面にコロ
ナ放電処理を施してから、連続真空蒸着装置に供給し
て、その基材フィルム(1) 上に厚み400オングストロ
ームのアルミニウム蒸着層からなる金属導電層(2) を形
成させた(図1の(イ)参照)。
【0051】これにより、金属導電層(2) /基材フィル
ム(1) の層構成を有する蒸着フィルムが得られたので
(図1の(イ)参照)、この蒸着フィルムをベースと
し、そのベースの金属導電層(2) 側の面にグラビア印刷
法によりポリアミドを樹脂成分とする着色インクでカラ
ー印刷を行って、二次元線分パターンの厚み約1μm の
印刷層(3) を形成させた(図1の(ロ)参照)。
【0052】このときの印刷層(3) の二次元線分パター
ンは、平行線が縦横方向に直角に交差した直交格子(正
方格子、正方メッシュ)とした。線巾は 0.3mm、縦横方
向のピッチは 2.0mm、空隙部の線間距離は各 1.7mm、空
隙部の対角線長は 2.4mmであった。
【0053】ついで、印刷後のフィルムを1重量%濃度
の苛性ソーダ水溶液中に浸漬して、パターン状の印刷層
(3) で被覆されていない個所の金属導電層(2) を除去し
た後、取り出し、希硫酸を流してから、水洗して、金属
導電層(2) を上記と同じ二次元線分パターンとなした
(図1の(ハ)および図2参照)。これにより、(3)/
(2)/(1) の構造のシート材料((3) および(2) はパター
ン化されている)が得られた。透視部の面積占有率は7
0%であり、透視性は良好であった。
【0054】このシート材料の(1) 側の面に、熱融着性
樹脂層(4) の一例としての厚み30μm のポリプロピレ
ンフィルム(CPP)をドライラミネートにより設け、
このシート材料の反対側の面には、擦傷防止のために、
保護層(5) の一例としての厚み12μm の二軸延伸ポリ
エステルフィルム(PET)をドライラミネートにより
設けた(図1の(ニ)参照)。
【0055】これにより製袋用の長尺のシート材料が得
られたので、このシート材料の熱融着性樹脂層(4) 側の
耳端近くに封止手段(7) の一例としての凸条と凹溝との
組み合わせからなる線ファスナー(チャック)を熱融着
により設け、その線ファスナーを噛み合わせておいてか
ら、所定の寸法に裁断し、開口部側(封止手段(7) 設置
側)を残して他の3辺をヒートシールし、図3に示した
巾110mm、高さ220mmの電磁波シールド性袋を作製
した。
【0056】実施例2〜5、比較例1〜2 実施例1に準じて、次のシート材料および袋を作製し
た。いずれのシート材料も、熱融着性樹脂層(4) および
保護層(5) を設けてある。 ・実施例2: 基材フィルム(1) の片面に正方メッシュ形
状の二次元線分パターンを形成。線巾は 0.3mm、ピッチ
は 10.0mm 。 ・実施例3: 基材フィルム(1) の片面に六角メッシュ形
状の二次元線分パターンを形成。線巾は 0.3mm、ピッチ
は 10.0mm 。 ・実施例4: 基材フィルム(1) の表面には1方向に並列
した縦縞状の線分パターン(縦縞)、裏面には表面側の
パターンと直交した1方向に並列した横縞状の線分パタ
ーンを形成。線巾は 0.3mm、ピッチは 6.0mm。 ・実施例5: 基材フィルム(1) の表面に正方メッシュ形
状の二次元線分パターンを形成、基材フィルム(1) の裏
面にも正方メッシュ形状の二次元線分パターンを表裏の
パターンが一致するように形成。線巾は 0.3mm、ピッチ
は 2.0mm。 ・比較例1: 基材フィルム(1) の片面に正方メッシュ形
状の二次元線分パターンを形成。線巾は 0.3mm、ピッチ
は 20.0mm 。 ・比較例2: 基材フィルム(1) の片面に正方メッシュ形
状の二次元線分パターンを形成。線巾は 0.3mm、ピッチ
は 1.0mm。
【0057】比較例3 比較のため、厚み12μm の二軸延伸ポリエステルフィ
ルム(PET)からなる基材フィルム(1) の片面に厚み
30μm のポリプロピレンフィルム(CPP)を設け、
他面に厚み12μm の二軸延伸ポリエステルフィルム
(PET)を設けたシート材料を用い、CPP側が内側
になるようにして製袋を行った。
【0058】〈性能試験〉実施例1〜5および比較例1
〜3のシート材料または袋を用いて、下記に従い、シー
ルド能力、透視性、着信・通話性、TV画面状態、漏洩
電磁波量を調べた。結果を表1に示す。
【0059】・シールド能力: シート材料につき、KE
C法による電界シールド効果測定法によりシールド能力
を測定した。 ・透視性: 袋内に携帯型電話機を入れたときに、ボタン
を目視できボタン操作が容易であるときを「OK」、ボタ
ンを目視しにくくボタン操作を円滑に行いがたいときを
「劣」と判定した。 ・着信・通話性: 袋内にNTTドコモ0.8GHz携帯電話機
を収容して開口部を封止し、別の電話機からの呼び出し
に応答できるかどうかを調べ、可能な場合を「OK」、不
可能な場合を「×」と判定した。 ・TV画面状態: 袋内にNTTドコモ0.8GHz携帯電話機
を収容して開口部を封止し、これを家庭用テレビジョン
受像機の前面操作盤部付近で最も影響を受けやすい場所
に置いて、受信状態でのTV画面の乱れの有無を調べ、
画面に変化のない場合を「○」、画面にわずかの乱れを
種ずる場合を「△」、画面に明らかに乱れを生ずる場合
を「×」と判定した。 ・漏洩電磁波量: 袋内にNTTドコモ0.8GHz携帯電話機
を収容して開口部を封止し、市販のW・B・Lee社製
の「トリフィールドメーター」をこの電話機のアンテナ
部より約2cm離して置き、受信状態で袋より漏洩する電
磁波量をマイクロウェーブ測定モードで計測した。
【0060】
【表1】 実 施 例 比 較 例 1 2 3 4 5 1 2 3 金属導電層(2) Al Al Al Al Al Al Al − パターン形状 #a #a #b #c #d #a #a −線分ピッチ(mm) 2 10 10 6 2 20 1 − 透視性 OK OK OK OK OK OK 劣 OK シールド能力(dB) 27 10 7 7 32 3 37 0 着信・通話性 OK OK OK OK OK OK × OK TV画面状態 ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ×漏洩電磁波量(mW/cm2) 0.0 0.05 0.07 0.0 0.0 0.7 0.0 >1* (注1)Alはアルミニウム蒸着層をパターン化。 (注2)#aは片面に正方メッシュ。#bは片面に六角メッシュ。#cは表面に縦縞、 裏面に横縞。#dは両面に正方メッシュ。 (注3)* はメーターの針が振り切れる。
【0061】〈使用者の安全性〉実施例1で作製した袋
に携帯型電話機をアンテナ部分も包まれるように入れ
て、スペクトルアナライザーで電磁波強度を測定したと
ころ、耳元に達する電磁波エネルギー量を、周波数 0.8
GHz 帯のデジタル携帯機の場合には−37dB(1/5
000)以下、周波数 1.5GHz 帯のデジタル携帯機の場
合には−33B(1/2000)以下、周波数 1.9GHz
帯のPHS携帯機の場合には−30B(1/1000)
以下にまで減少することができた。
【0062】〈細孔(6) の形成〉実施例1のシート材料
に、パンチングにより直径 1.5mmの円形の細孔(6) を1
6cm2 当り最大100個の割合で設けた。このシート材
料で作製した袋に携帯電話機を収容したときには、通話
時の声がよりわかりやすくなる上、着信および通話には
何の支障もなく、また受信状態で家庭用テレビジョン受
像機の前面操作盤部付近で最も影響を受けやすい場所に
置いたときにもTV画面の乱れを生じなかった。
【0063】実施例6〜10、比較例4〜6 実施例1〜2および比較例1〜2においては、金属導電
層(2) のパターン形状が#a(片面に正方メッシュ)であ
り、線巾は 0.3mm、ピッチは 2.0mm、10.0mm、20.0mm、
1.0mm の場合を代表例としてあげたが、ピッチを種々に
変えた場合についても実験を行っているので、その結果
を次の表2に示す。
【0064】
【表2】 実 施 例 比 較 例 6 7 8 9 10 4 5 6 金属導電層(2) Al Al Al Al Al Al Al Al パターン形状 #a #a #a #a #a #a #a #a線分ピッチ(mm) 3 4 5 8 15 30 40 50 透視性 OK OK OK OK OK OK OK OK シールド能力(dB) 19 17 12 11 7 0 0 0 着信・通話性 OK OK OK OK OK OK OK OK TV画面状態 ○ ○ ○ ○ △ × × ×漏洩電磁波量(mW/cm2) 0.04 0.05 0.05 0.04 0.3 >1* >1* >1*
【0065】実施例11〜13、比較例7 実施例3においては、金属導電層(2) のパターン形状が
#b(片面に六角メッシュ)であり、線巾は 0.3mm、ピッ
チは10.0mmの場合を代表例としてあげたが、ピッチを種
々に変えた場合についても実験を行っているので、その
結果を次の表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】実施例14〜16、比較例8〜9 実施例4においては、金属導電層(2) のパターン形状が
#c(表面に縦縞、裏面に横縞)であり、線巾は 0.3mm、
ピッチは 6.0mmの場合を代表例としてあげたが、ピッチ
を種々に変えた場合および横縞だけの場合についても実
験を行っているので、その結果を次の表4に示す。
【0068】
【表4】 実 施 例 比較例 14 15 16 8 9 金属導電層(2) Al Al Al Al Al パターン形状 #c #c #c #e #e 線分ピッチ(mm) 3 4 5 4 5 透視性 OK OK OK OK OK シールド能力(dB) 15 12 11 0 0 着信・通話性 OK OK OK OK OK TV画面状態 ○ ○ ○ × × 漏洩電磁波量(mW/cm2) 0.0 0.0 0.02 0.4 0.7 (注)#eは片面に横縞。
【0069】実施例17 実施例1で得た(5)/(3)/(2)/(1)/(4) のシート基材(図
1の(ニ)のシート基材、(3), (2)はパターンとなって
いる)と、実施例1の(2)/(1) の蒸着フィルム(図1の
(イ)のシート)の(2) 側に保護層(5) 、(1) 側に熱融
着性樹脂層(4)を設けた(5)/(2)/(1)/(4) のシート((2)
は全面蒸着層)とを用い、さらには封止手段(7) を設
けてから、両シートの(4) 側が内面側となるようにヒー
トシールして袋を作製し、前面側の半面がソフトな電磁
波シールド性、後面側の半面がハードな電磁波シールド
性を有するようにした。この袋に携帯型電話機をそのボ
タン操作部が袋の前面側を向くように収容して開口部を
封止したところ、表1の実施例1の場合とほぼ同等の性
能が得られた。
【0070】
【発明の効果】本発明の携帯型電話機用電磁波シールド
袋は、着送信および通話が可能でありながら、好ましい
電磁波シールド性を有するので、周辺機器の誤動作や携
帯型電話機の使用者本人(または近くの人)への悪影響
を防止することができる。袋は柔軟で透視性が確保され
ているので、ボタンや表示を判別することができ、携帯
型電話機が袋に入ったままの状態で操作することができ
る。
【0071】袋を構成するシート材料は、典型的にはア
ルミニウム蒸着フィルムをパターン加工することにより
製造できるので、工業的生産性の点で有利である。特に
基材フィルム(1) の片面にアルミニウム蒸着層からなる
金属導電層(2) のパターンを設けたときは、生産性およ
びコストの点で有利であり、基材フィルム(1) の両面に
アルミニウム蒸着層からなる金属導電層(2) のパターン
を設けたときは、たとえ基材フィルム(1) のどちらか一
方側の金属導電層(2) のパターンに欠陥部を生じても、
もう一方の側の金属導電層(2) で一定のシールド性が確
保されるので、信頼性が増す。
【0072】そのほか、袋としたときに印刷層(3) が金
属導電層(2)を隠すようにすれば、金属導電層(2)の光
輝感を減少ないし解消できる上、意匠的にも好ましいも
のとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯型電話機用電磁波シールド袋を構
成するシート材料の製造工程の一例を模式的に示した切
断端面図である。
【図2】図1(ハ)の斜視図である。
【図3】図1のシート材料を用いて作製した本発明の携
帯型電話機用電磁波シールド袋の正面図である。
【符号の説明】
(1) …基材フィルム、 (2) …金属導電層、 (3) …印刷層、 (4) …熱融着性樹脂層、 (5) …保護層、 (6) …細孔、 (7) …封止手段
フロントページの続き (72)発明者 松尾 誠一 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社寝屋川事業所内 (72)発明者 高祖 利記 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社寝屋川事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】袋内部に携帯型電話機を収容した状態で着
    送信および通話が可能であると共に漏洩電磁波量を抑制
    しうる袋であって、袋に携帯型電話機を収容したときの
    ボタン操作部側の面を袋のA面、それ以外の面を袋のB
    面とするとき、 袋のA面が、内部透視性を有しかつシールド能力がKE
    C法による電界シールド効果測定法で5〜35dBであ
    るソフトな電磁波シールド性を有するシート材料で構成
    され、 袋のB面が、内部透視性を有しまたは有せずかつシール
    ド能力がKEC法による電界シールド効果測定法で5d
    B以上である電磁波シールド性を有するシート材料で構
    成されていることを特徴とする携帯型電話機用電磁波シ
    ールド袋。
  2. 【請求項2】袋内部に携帯型電話機を収容した状態で着
    送信および通話が可能であると共に漏洩電磁波量を抑制
    しうる袋であって、袋に携帯型電話機を収容したときの
    ボタン操作部側の面を袋のA面、それ以外の面を袋のB
    面とするとき、 袋のA面が、内部透視性を有しかつシールド能力がKE
    C法による電界シールド効果測定法で5〜35dBであ
    るソフトな電磁波シールド性を有するシート材料で構成
    されると共に、該シート材料が、透明な基材フィルム
    (1) の少なくとも片面にパターン状の金属導電層(2) が
    設けられた(1)/(2) または(2)/(1)/(2) の層構成単位を
    含むシートからなり、 袋のB面が、内部透視性を有しまたは有せずかつシール
    ド能力がKEC法による電界シールド効果測定法で5d
    B以上である電磁波シールド性を有するシート材料で構
    成されていることを特徴とする携帯型電話機用電磁波シ
    ールド袋。
  3. 【請求項3】金属導電層(2) が、アルミニウムの真空蒸
    着層である請求項2記載の携帯型電話機用電磁波シール
    ド袋。
  4. 【請求項4】金属導電層(2) のパターンが、シート材料
    の鉛直方向から見て二次元線分パターンとなっている請
    求項2または3記載の携帯型電話機用電磁波シールド
    袋。
  5. 【請求項5】シート材料が、袋の内面側となる面に熱融
    着性樹脂層(4) を有している請求項2〜4のいずれかに
    記載の携帯型電話機用電磁波シールド袋。
  6. 【請求項6】シート材料が、保護層(5) を有している請
    求項2〜5のいずれかに記載の携帯型電話機用電磁波シ
    ールド袋。
  7. 【請求項7】シート材料またはその製袋後の袋に、細孔
    (6) が設けられている請求項2〜6のいずれかに記載の
    携帯型電話機用電磁波シールド袋。
  8. 【請求項8】袋の開口部に開閉自在の封止手段(7) が設
    けられている請求項2〜7のいずれかに記載の携帯型電
    話機用電磁波シールド袋。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2363003A (en) * 2000-03-11 2001-12-05 Alan Abraham Deal An anti-radiation shield
WO2006137299A1 (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Toray Industries, Inc. 電磁波シールドシートの製造方法およびその方法により製造された電磁波シールドシート、ならびにそれを用いたフィルターおよびディスプレイ
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