JPH11318418A - たばこフィルターの製造方法およびその装置 - Google Patents

たばこフィルターの製造方法およびその装置

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JPH11318418A
JPH11318418A JP12647898A JP12647898A JPH11318418A JP H11318418 A JPH11318418 A JP H11318418A JP 12647898 A JP12647898 A JP 12647898A JP 12647898 A JP12647898 A JP 12647898A JP H11318418 A JPH11318418 A JP H11318418A
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Michihiro Inagaki
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Eiichi Takase
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Masao Okazaki
正雄 岡崎
Hiroyuki Fukumura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノンラップフィルターやシース・コア型たば
こフィルターに適用できる十分に高い強度を有するたば
こフィルターを短時間で製造できる方法ないしその装
置。 【解決手段】 フィルター材の中心部よりも外周部にバ
インダを多く付着させる。フィルター材であるフィラメ
ント間同士の融着によるフィルターへの成形が短時間で
可能となり、全体としての剛性の高いフィルターを生産
性良く製造できる。しかも、フィルター材の選択範囲を
広げることができ、美感の向上とともに、品質の向上を
図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、喫煙用のたばこフ
ィルターの製造方法、さらに詳しくは、ノンラップフィ
ルターや、シース・コア型たばこフィルターに適用でき
る製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、たばこのフィルターを製造する
過程においては、その形状を保持させる為に、バインダ
が均一に付着される。バインダがフィルター材に付着す
ることにより、そのフィルター材の表面でバインダによ
る溶解作用が起こり、互いに接触している部分が溶け、
軟化した表面が合体融合して一体形となり、フィルター
材が互いに接触している部分で融着状態となる。そし
て、この融着部により全体としてたばこのフィルターに
必要な剛性が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フィルターに適当な強
度を持たせるためのバインダ付着量としては、そのトウ
重量に対し3〜15%が適当とされている。バインダ量
が15重量%を越えるとそれ以上バインダ量を増加させ
ても強度向上効果が少ないばかりか、たばこの喫味が劣
り、他方、3重量%未満では、フィルター材の表面に適
正な溶解融合が起こらずフィルター材の一体化が不十分
となり、充分な強度が生じない。そこで、フィルター材
を十分に硬化させるためには、バインダを適量かつ十分
に付着させなければならないが、バインダの付着量が増
えるにつれて、バインダを付着させてからフィルター材
が十分に硬化するのに要する時間が長くなり、生産性が
低下してしまう。本発明は前記課題を解決するためにな
されたもので、ノンラップフィルターやシース・コア型
たばこフィルターに適用できる十分に高い強度を有する
たばこフィルターを短時間で製造できる方法ないしその
装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のたばこフィルタ
ーの製造方法は、フィルター材の中心部よりも外周部に
バインダを多く付着させることを特徴とするものであ
る。この際、フィルター材にバインダを均一に付着させ
る第1付着工程と、フィルター材を収束しつつ又は収束
後に該フィルター材にバインダを周囲から付着させる第
2付着工程とを有して製造することが望ましい。この場
合、第1付着工程でのバインダの付着量Aと、第2付着
工程でのバインダの付着量Bとが、A/B=5/95〜
95/5を満足することが望ましい。さらに、フィルタ
ー材の外周部を加熱し、溶着する熱溶着工程を有するこ
とが望ましい。バインダとしては、トリアセチンが最適
である。また、フィルター材は、コルゲート加工したト
ウからなることが望ましい。さらにまた、フィルター材
はセルロースアセテート繊維からなることが望ましい。
また、シース・コア型たばこフィルターについては、上
記方法によって、コア部用フィルター材を製造すること
が望ましい。この場合、シース部用フィルター材として
は、セルロースアセテートトウからなることが望まし
い。
【0005】本発明のたばこフィルターの製造装置は、
フィルター材にバインダを均一に付着する第1付着装置
と、フィルター材を収束する収束装置と、収束したフィ
ルター材にバインダを周囲から付着する第2付着装置と
を具備するものである。この際、収束装置と第2付着装
置とは一体化してバインダ付着収束装置としたものが望
ましい。さらに、第2付着装置で処理されたフィルター
材の外周部を加熱し、溶着する熱成形収束器を具備する
ことが望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のたばこフィルターの製造
方法は、フィルター材の中心部よりも外周部にバインダ
を多く付着させるものである。フィルター材の外周部に
偏らせてバインダを付着させることで、外周部における
融着交差部をより強固にし、バインダによる硬化時間が
短縮し、フィルター全体としての剛性をより高めたフィ
ルターをより短時間で製造することが可能となる。尚、
本発明において中心部と外周部とは必ずしも明確な境界
があるわけではなく、少なくとも、フィルター材の中心
部よりも外周側にバインダがより多く付着されればよ
く、例えば中心部から外周側に向けて徐々にバインダの
付着量が多くなる形態を含むものである。また、フィル
ター材の中心部よりも外周部にバインダを多く付着させ
ることができればよく、1回の付着工程にてバインダを
付着させても、または、2回以上の複数回の付着工程に
てバインダを付着させてもよい。
【0007】以下に、2回のバインダの付着工程による
本発明のたばこフィルターの製造方法およびその装置の
一例を図1を参照して説明する。図示例のたばこフィル
ターの製造装置29は、1種からなるフィルター材を用
いてノンラップフィルターを製造するもので、フィルタ
ー材貯蔵部36から導出された所定のフィルター材20
は、開繊機11にて均一に開繊され、デリベリーロール
12により引き出された後に巻管機31へと送られる。
フィルター材20は、たばこフィルターに通常使用され
るものであれば適用することができる。フィルター材貯
蔵部36は必要に応じてベールと兼用される。開繊は、
フィルター材がトウからなるときに特に必要となるもの
で、例えば、フィルター材がスライバーや紡績粗糸の場
合には省略することも可能である。
【0008】さらに、この開繊機5は、フィルター材に
バインダを付着する第1付着装置を兼ねており、フィル
ター材20に、トリアセチン、トリエチレングリコール
ジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネー
ト等のバインダ(可塑剤)を付着する第1付着工程が供
される。バインダの付着方法としては、開繊したフィル
ター材の表面にバインダをできるだけ均一に付着できれ
ば特に制限されず、主に次の2つの方式が使用される。
1つは、バインダを浸透させたフェルトをスチールロー
ル表面に接触させることによりバインダをロール表面に
転写し、開繊したフィルター材がデリベリーロールを通
過するときにフィルター材の表面に付着させるウィック
式アプリケーター方式によるものである。もう1つは、
チャンバー内でスリットから染み出したバインダを回転
ブラシにより跳ね飛ばし、ミスト状にしてフィルター材
の表面に付着するブラシアプリケーター方式によるもの
である。尚、本例では、開繊機5と第1付着装置とを兼
用させているが、これらを別個独立したものとして、開
繊機5の下流位置に第1付着装置を配備させてもかまわ
ない。
【0009】これらの方式により、バインダがフィルタ
ー材に付着し含有されると、やがてフィルター材の表面
でバインダによる溶解作用が起こり、互いに接触してい
る部分が溶け、軟化した表面が合体融合して一体化され
る。フィルター材が互いに接触している部分では、強固
で完全な融着状態となり、この融着交差部がより強固に
フィルター材を保持し全体としての剛性が向上する。バ
インダには、均一に付着することの容易性から液状のも
のが好ましく、特にトリアセチンが、たばこの喫味の点
から好ましい。この第1付着工程におけるバインダの付
着量は、繊維重量に対し、3〜15%が好ましい。5〜
10重量%であればより好ましい。バインダの付着量が
3重量%未満の場合には、溶解融合が不十分でフィルタ
ー材の一体化が乏しく、充分な強度を発現せず、また、
後述するコルゲート成形加工したシート状物にしにく
い。15重量%を越える場合には、バインダによる効果
の向上がそれ以上望めないばかりか、コルゲートシート
の製造安定性が悪くなる。また、たばこの喫味を悪化さ
せることにもなる。
【0010】本発明においては、このバインダが均一に
付着されたフィルター材に対してさらに、第2付着工程
としてバインダが付着される。すなわち、図1に示すよ
うに、フィルター材20はバインダ付着収束装置44を
通過することにより、バインダが付着される。このバイ
ンダ付着収束装置44は、フィルター材20を収束する
収束装置と、収束したフィルター材20にバインダを周
囲から付着する第2付着装置とを兼ね備えたもので、図
2に示すように、前方が縮径した先細り状の収束路46
が形成され、その収束路46に対し側方からスリット4
7を介して接続したバインダ供給路48が形成されてい
る。バインダ供給路48には、定量ポンプ45が接続さ
れており、収束路46に挿入されたフィルター材は、収
束路46を通過する過程において、次第に収束して細い
円棒状になると共に、定量ポンプ45から送給されスリ
ット47から吐出されるバインダが側方から外周面に均
一に付着される。図示例では、バインダ付着収束装置4
4として、収束装置と第2付着装置とを一体化して兼ね
備えさせて、フィルター材を収束させつつバインダを付
着させているが、収束装置と第2付着装置とを別個独立
したものとして、収束装置にてフィルター材を収束した
後に、第2付着装置にてフィルター材にバインダを周囲
から付着するようにしてもよい。バインダ付着収束装置
44を通過したフィルター材20は、巻管機31に送ら
れ、搬送ベルト42にて外側から圧縮されて固化する。
【0011】このたばこフィルターの製造装置29にて
たばこフィルターを製造するには、まず、フィルター材
20をフィルター材貯蔵部36から導出し、フィルター
材20を開繊機11にて均一に開繊する。そして、シー
ト状とされたフィルター材20に均一にバインダを付着
した後に、バインダ付着収束装置44にて、フィルター
材20を円棒状に収束し、かつ、その円棒状とされたフ
ィルター材20の周面にバインダを付着する。その後、
巻管機32に送られたフィルター材は、搬送ベルト42
にて搬送されながら圧縮されて、固化し、長尺なフィル
タープラグ51が製造される。そして、このフィルター
プラグ51を適宜切断することにより、たばこフィルタ
ーが製造される。
【0012】このような本発明のたばこフィルターの製
造方法および装置であると、フィルター材20の外周部
にバインダが多く付着されているので、フィルター材間
同士の融着によるフィルターへの成形性が短時間で可能
となり、さらに全体としての剛性を増すことができ、形
状の保持強度が高い上に、バインダの硬化時間が短い。
また、形状の保持強度が高いので、ノンラップフィルタ
ーを製造できることになる。また、形状の保持強度が高
いことから、たばこフィルターを設計通りに製造するこ
とができ、タール等の濾過性能や喫味を制御できるよう
になる。その結果、フィルター材の材料の選択によって
強度不足に対処する必要がなくなるので、フィルター材
料の選択の幅を広げられる。その為、喫味優先でフィル
ター材料を選択することが可能となる。したがって、例
えば、喫味の点で優れたセルロースアセテート繊維、特
にセルロースアセテートトウを支障なく使用することが
できるようになり、より味わい深いたばこが実現され
る。またさらに、本発明によれば、このような品質の向
上の他に、美感をも向上させることができる。
【0013】さらに、図1に示されているように、フィ
ルター材20の外周部を熱溶着加工する熱成形収束器1
7がバインダ付着収束装置44の下流位置に設けられて
いることが望ましい。熱成形収束器17は、表面にバイ
ンダが付着したフィルター材20が接することにより、
所定の温度でフィルター材20の表面を固化し得る装置
であればよく、フィルター材20を通過させることによ
りフィルター材20を円棒状等の所定形状に成形するも
のが好ましい。特に、ノンラップフィルターの場合に
は、その出口を直径約7.8mmの円形状とすることが
好ましい。この熱成形収束器17による熱溶着工程によ
り、フィルター材20の形状はより安定化する。また、
このような熱成形収束器17であれば、たばこフィルタ
ーの製造に支障を伴わせることがない。
【0014】熱成形収束器17の温度は、フィルター材
の種類にもよるが、約60〜300℃の範囲が好まし
い。温度が60℃未満の場合には、フィルター材の表面
を一体化成形することが困難となり、300℃を越える
場合には、フィルター材の溶融が進みすぎ、均一な成形
物とはなりにくい。また、フィルター材が熱成形収束器
17を通過する際の出口断面積は、フィルター材の収束
形状を最終的に決定する上で、フィルター材の性状によ
り最適な出口断面積に選択する必要がある。即ち、その
出口断面積を小さくすることにより、熱成形収束器17
を通過する際の抵抗力が大きくなるので、この熱成形収
束器17での抵抗力と、巻管機31内に円滑供給するた
めの引張力とを調整する必要がある。
【0015】なお、上述した例は、ノンラップフィルタ
ーであるが、巻管機31にて巻取紙で被覆してラップフ
ィルターとすることもできる。また、第1付着工程でフ
ィルター材に付着させるバインダの付着量A(重量%)
と、第2付着工程にてフィルター材の外周部にさらに付
着させるバインダの付着量B(重量%)とは、A/B=
5/95〜95/5であることが望ましい。A/B>9
5/5の範囲では、フィルター材の外周部を均一に形成
できず、変形しやすく、A/B<5/95の範囲では、
フィルター材の溶融が起こり形状が不均一になりやす
い。
【0016】本発明の製造方法および装置は、例えば、
図12,13に示されるように、中心に配置されるコア
部1と、そのコア部1の周囲に配置されるシース部2と
を少なくとも有して構成される所謂シース・コア型たば
こフィルターにも適用できる。シース・コア型たばこフ
ィルターの製造方法およびその装置の一例を図3を参照
して説明する。図示例のシース・コア型たばこフィルタ
ーの製造装置30では、シース部用フィルター材の供給
系24と、コア部用フィルター材の供給系26と、集束
部28と、巻管機32とを有している。シース部用フィ
ルター材の供給系24は、所定のシース部用フィルター
材22を集束部28へと供給するもので、図示例のもの
では、フィルター材貯蔵部34から導出されたシース部
用フィルター材22は開繊機5を経た後に集束部28へ
と送られる。シース部用フィルター材22はたばこフィ
ルターに通常使用されるものであれば適用することがで
きる。シース部用フィルター材22は、開繊機5にて均
一に開繊され、デリベリーロール6により引き出され
る。
【0017】コア部用フィルター材の供給系26は、所
定のコア部用フィルター材21を集束部28へと供給す
るもので、図示例のものでは、フィルター材貯蔵部36
から導出されたコア部用フィルター材21は開繊機11
を経た後に集束部28へと送られる。コア部用フィルタ
ー材21もたばこフィルターに通常使用されるものであ
れば適用することができる。コア部用フィルター材21
は、開繊機11にて均一に開繊され、デリベリーロール
12により引き出される。開繊機11はコア部用フィル
ター材21にバインダを均一に付着する第1付着装置を
兼ね備えている。フィルター材貯蔵部34,36は必要
に応じてベールと兼用される。
【0018】集束部28は、シース部用フィルター材2
2をコア部用フィルター材21の周囲に配備させるもの
で、リングガイドと二重円錐管15とを有して概略構成
される。リングガイドは1つでもまたは複数でもよく、
図示例のものでは、リングガイド7とリングガイド8の
2つを有している。この場合、図5,6に示すように、
下流側に位置するリングガイド8の大きさ(半径r2
を上流側に位置するリングガイド7の大きさ(半径
1)よりも小さくする(r2<r1)。リングガイド
7,8においては、シース部用フィルター材22は、リ
ングガイド7,8の外周面上を通って二重円錐管15に
送られ、次第に筒状に広げられる。また、コア部用フィ
ルター材21はリングガイド7,8の内部貫通孔内を通
って二重円錐管15に送られる。
【0019】二重円錐管15は、図4に示されるような
もので、先細り状の内側円錐管38と外側円錐管40と
が一体化したもので、コア部用フィルター材21は、内
側円錐管38内の内側通路39を通り、シース部用フィ
ルター材22は、外側円錐管40内の外側通路41を通
るように送り込まれる。二重円錐管15を通過したコア
部用フィルター材21とシース部用フィルター材22は
巻管機32に送給される。巻管機32には周知のものを
適用することができ、巻管機32では、シース部用フィ
ルター材22のさらに外側に巻取紙3が導入されつつ、
シース部用フィルター材22は搬送ベルト42によって
外側から圧縮されながら搬送され一体化される。この例
においては、コア部用フィルター材の供給系26に、バ
インダ付着収束装置44ないし熱成形収束器17が配備
されている。
【0020】このたばこフィルターの製造装置30にて
シース・コア型たばこフィルターを製造するには、ま
ず、コア部用フィルター材の供給系26とシース部用フ
ィルター材の供給系24をそれぞれ駆動してコア部用フ
ィルター材21、シース部用フィルター材22をそれぞ
れのフィルター材貯蔵部36,34から導出する。そし
て、開繊機5にて均一に開繊され、必要に応じてバイン
ダが付着され、シート状とされたシース部用フィルター
材22はそのまま集束部28に供給される。コア部用フ
ィルター材21は、開繊機5にて均一に開繊され、第1
付着工程としてバインダが均一に付着された後、さら
に、コア部用フィルター材21を収束する収束装置とバ
インダを付着する第2付着装置とを兼ね備えたバインダ
付着収束装置44において、第2付着工程としてバイン
ダが付着される。こうして、外周部に多くバインダが付
着されたコア部用フィルター材21は、その後、熱成形
収束器17で成形された後に、集束部28に供給され
る。
【0021】集束部28のリングガイドにおいては、図
5,6に示すように、その外周面上を通るシース部用フ
ィルター材22は、次第にその角度αを広げて筒状にな
る(α1<α2)。このようなシース部用フィルター材2
2がコア部用フィルター材21の周囲を覆うような状態
で、コア部用フィルター材21は二重円錐管15の内側
通路39に、シース部用フィルター材は二重円錐管15
の外側通路41に送給される。二重円錐管15は先細り
状で下流側が縮径されているので、この二重円錐管15
を通ることにより、図7,8に示すように、コア部用フ
ィルター材21は円棒状に、シース部用フィルター材2
2はコア部用フィルター材21を取り巻くように円管状
に形成される。そして、この二層構造とされたフィルタ
ー材は巻管機32に送給される。巻管機32において
は、そのシース部用フィルター材22のさらに外側に巻
取紙3が供給されつつ、搬送ベルト42にて搬送されな
がら圧縮されて、コア部用フィルター材21、シース部
用フィルター材22、巻取紙3とが一体化され、長尺な
フィルタープラグ52が製造される。そして、このフィ
ルタープラグ52を適宜切断することにより、図12,
13に示すシース・コア型のたばこフィルターが製造さ
れる。
【0022】このような本発明のシース・コア型たばこ
フィルターの製造方法および装置であると、コア部用フ
ィルター材21の外周部にバインダが多く付着されてい
るので、コア部用フィルター材21の形状保持強度が高
く、巻管機32で圧縮されても、その変形量を小さく抑
えることができる上に、硬化時間が短い。従って、たば
こフィルターを設計通りに製造することができ、タール
等の濾過性能や喫味を制御できるようになる。その結
果、コア部用またはシース部用フィルター材の材料の選
択により強度に対して対処する必要がなくなるので、フ
ィルター材料の選択の幅を広げられる。その為、喫味優
先でフィルター材料を選択することが可能となる。例え
ば、喫味の点で優れたセルロースアセテート繊維、特に
セルロースアセテートトウを支障なく使用することがで
きるようになり、より味わい深いたばこが実現される。
特に、シース部用フィルター材として、セルロースアテ
セート繊維からなる長繊維捲縮トウを用いることによ
り、たばこの煙の濾過効率が高く、かつ、香喫味の良好
なたばこフィルターとすることができる。
【0023】また、上記同様に、第1付着工程でフィル
ター材に付着させるバインダの付着量A(重量%)と、
第2付着工程にてフィルター材の外周部にさらに付着さ
せるバインダの付着量B(重量%)とは、A/B=5/
95〜95/5であることが望ましい。A/B>95/
5の範囲では、コア部用フィルター材の外周部を均一に
形成できず、同心状に一体化した際にシース部用フィル
ター材により、形状が潰され易くなり、A/B<5/9
5の範囲では、コア部用フィルター材の外周部へのバイ
ンダ付着量が多すぎて、フィルター材の溶融が起こり形
状が均一でなくなる。
【0024】さらに、コア部用フィルター材21の外周
部を熱溶着加工する熱成形収束器17が設けられている
ことにより、コア部用フィルター材21の形状はより安
定化する。またさらに、本発明によれば、このような品
質の向上の他に、美感をも向上させることができる。ま
た、フィルター材の形状保持強度が高いので、収束装置
及び又は熱成形収束器を調整することにより、そのコア
部用フィルター材を各種の異形断面形状に、例えば図9
に示すように、または、楕円形状、角型、五角形、星型
等にすることもでき、デザイン性が向上する。但し、コ
ア部用フィルター材のみからなる通常のたばこフィルタ
ーを製造する際には、円形状であることが望ましい。
【0025】さらに、図10に示すように、コア部用フ
ィルター材の供給系26に、コア部用フィルター材21
をコルゲート加工するコルゲート熱成形器13を設けて
おくことが望ましい。コルゲート熱成形器13は、多数
の溝を有する上下2本のニップロールを具備してなり、
上下のニップロールの溝が互いに噛合し、約1mm以下
の厚さにそのクリアランスを調整できる機能を有し、所
定の圧力で加圧する能カと、所定の温度で熱成形する能
力を備えている装置であれば種々のものを用いることが
できる。コルゲート熱成形器13にてコルゲート加工さ
れたシート状のコア部用フィルター材21はエキストラ
ルロール14により引き出される。さらに、コルゲート
熱成形器13の下流位置に上述した熱成形収束器17を
配置しておくことにより、コルゲート形状がより安定化
する。
【0026】コア部用フィルター材21がコルゲート加
工されているたばこフィルターにおいては、そのコルゲ
ート形状、即ち、図11に示す溝間ピッチpや溝深さd
はたばこフィルターの特性に影響を与える。コルゲート
状シートは、シート幅が90〜240mmで、その溝間
ピッチpは0.5〜3mm、溝深さdは0.2〜2mmの
範囲が好ましい。コルゲート加工したシート状物の溝間
ピッチpが0.5mm未満のもの、あるいは、溝深さd
が0.2mm未満のものは、コルゲート加工したシート
状物を作る際の困難性が急激に高くなるので好ましくな
く、他方、溝間ピッチpが3mmを越えて大きいもの、
あるいは、溝深さdが2mmを越えて深いものは収束性
良好なコルゲート加工したシート状物となりにくい。こ
のコルゲート形状は、バインダの量、繊維種、繊維太
さ、コルゲート熱成形器13のニップロール間のクリア
ランス、圧力、温度等により調整される。
【0027】ニップロール間のクリアランスは0.5m
m以下、ニップロール間圧力は0.5〜6kg/cm2
の範囲、温度は60〜180℃の範囲とするのが好まし
い。コルゲート熱成形器13のニップロール間のクリア
ランスが0.5mmを越える場合、温度が60℃未満の
場合には、コルゲート成形加工したシート状物とするの
が困難であり、他方、コルゲート熱成形器13の温度が
180℃を越える場合には、逆にシート化が進みすぎ、
十分な吸引抵抗を保ったフィルター材とすることが困難
になると共に、コルゲートシートの製造安定性が悪くな
り、結果としてフィルター材としての性能が低下するの
で好ましくない。
【0028】このコルゲート加工したシート状物の収束
物の表面を溶着成形し、その形状安定性を向上したコア
部用フィルター材21を使用することにより、シース部
用フィルター材22として、その繊維トウの充填量を増
大しても、コア部の形状は変形しにくく、所望の濾過特
性と煙量感、香喫味を得られるたばこフィルターとする
ことができる。また、このコルゲート加工したシート状
物を用いたたばこフィルターであると、そのコア部にた
ばこの煙を良好に流通させる流路が形成されているにも
かかわらず、煙流とコルゲート加工したシート状物との
衝突による濾過効果も有している。その為、喫煙時に、
コルゲート加工したシート状物の内部を通過して口中に
到達するたばこの煙は少ないにもかかわらず、十分な煙
量感と香喫味を得ることができる。また、コルゲート加
工したシート状物を作る際のシート状物として繊維素材
よりなるものを用いる場合には、その目付量を増やすこ
とにより、たばこの煙中の粒子状成分の除去効率をより
高めることができる。コア部用フィルター材21をコル
ゲート加工したシート状物にする場合には、特にアセテ
ート長繊維トウよりなるものが、たばこの香喫味を飛躍
的に良好にできるので好ましい。
【0029】本発明は、このコルゲートシートを用いて
たばこフィルターを製造する場合に、特に有効である。
従来からのフィルター材にバインダを均一に付着させる
のみにおいて、コルゲートシートに予め付着されている
バインダが多くシート状としての成形強度が高い場合、
シートの剛性が高すぎてフィルターとしての形状に保持
しにくく、他方、コルゲートシートに予め付着されてい
るバインダが少なくシート状としての成形強度が低い場
合、フィルターとして形状を保持するにもバインダの付
着量が不足してしまう。その結果、トウに予め均一にバ
インダを付着させておく手段であると、熱成形収束装置
17により外周部を加熱、溶着成形したとしても、その
形状の保持強度が不足することがある。しかしながら、
本発明のように、第2付着工程として、コルゲートシー
トを収束させた後に、フィルター材の外周部にバインダ
を付着することにより、第1付着工程において予めフィ
ルター材に付着させたバインダは、専らコルゲートシー
トに成形する為に、すなわちコア部用フィルター材21
の通気抵抗を決定するために利用され、第2付着工程に
おいて外周部に付着されるバインダは、専らフィルター
としての形状を保持するために利用される。このよう
に、第1付着工程と第2付着工程とで付与されるバイン
ダは、それぞれ相違して機能するので、コルゲート状態
を保ちつつフィルターとしての形状の保持強度も高く、
また、コルゲートシートを用いたシース・コア型たばこ
フィルターにおいて、コア部用フィルター材21の通気
抵抗値を任意の範囲で変更してフィルターを製造できる
ようになる。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例にて具体的に説明する。 [実施例1]Y断面で1.5dpf44000トータルデニ
ールのセルロースアセテートトウを用いて、上述した図
1に示すたばこフィルターの製造装置29、但し、上記
コルゲート熱成形器を備えた装置にて、たばこのフィル
ターを製造した。デリベリーロール12にてトウ重量に
対し7%のトリアセチンを付着した後、コルゲート熱成
形器にてコルゲートシート状物に成形した後、バインダ
付着収束装置44にてコルゲートシートを収束しつつ3
%のトリアセチンをその外周部に付着し、その後、内径
が7.8mmφの熱成形収束器17に通し、円棒状に成
形したものを搬送ベルト42にて包み込んで、プラグ長
さ120mm、円周24.6mmのフィルタープラグ5
1を製造した。これを切断してノンラップフィルター型
たばこフィルターを製造した。この実施例1のたばこフ
ィルターは、フィルター材の形状が崩れることなく充分
な強度を持ったものであった。
【0031】[実施例2]Y断面で8dpf11000ト
ータルデニールのセルロースアセテートをコア部用フィ
ルター材21として用い、Y断面で1.5dpf44000
トータルデニールのセルロースアセテートトウをシース
部用フィルター材22として用い、図3に示すたばこフ
ィルター製造装置30にてシース・コア型たばこフィル
ターを製造した。コア部用フィルター材21は、デリベ
リーロールにてトウ重量に対し6%のトリアセチンを付
着した後、バインダ付着収束装置44にて2%のトリア
セチンをコア部用フィルター材21の外周部に付着し、
その後、内径が3mmφの熱成形収束器17に通し、直
径3mmの円棒状に成形したものをシース部用フィルタ
ー材22にて包み込んで、同心状のプラグ長さ120m
m、円周24.6mmのフィルタープラグ52を製造し
た。そして、これを切断してシース・コア型たばこフィ
ルターを製造した。この実施例においては、コア部用フ
ィルター材21の形状が崩れることなく均一なフィルタ
ーを製造することができた。
【0032】[実施例3]Y断面で8dpf29000ト
ータルデニールのセルロースアセテートをコア部用フィ
ルター材21とし、Y断面で1.5dpf44000トータ
ルデニールのセルロースアセテートトウをシース部用フ
ィルター材22として用い、図3に示すたばこフィルタ
ーフィルター製造装置30にてシース・コア型たばこフ
ィルターを製造した。コア部用フィルター材21は、デ
リベリーロールにてトウ重量に対し4%のトリアセチン
を付着した後、バインダ付着収束装置44にて2%のト
リアセチンをコア部用フィルター材21の外周部に付着
し、その後、内径が4mmφの熱成形収束器17に通
し、直径4mmの円棒状に成形したものをシース部用フ
ィルター材22にて包み込んで、同心状のプラグ長さ1
20mm、円周24.6mmのフィルタープラグ52を
製造した。そして、これを切断してシース・コア型たば
こフィルターを製造した。この実施例においては、コア
部用フィルター材21の形状が崩れることなく均一なフ
ィルターを製造することができた。
【0033】[実施例4]Y断面で7.3dpf36000
トータルデニールのセルロースアセテートをコア部用フ
ィルター材21として用い、Y断面で1.5dpf3000
0トータルデニールのセルロースアセテートトウをシー
ス部用フィルター材22として用い、図3に示すたばこ
フィルタ製造装置30にてシース・コア型たばこフィル
ターを製造した。コア部用フィルター材21は、デリベ
リーロールにてトウ重量に対し6%のトリアセチンを付
着した後、バインダ付着収束装置44にて5%のトリア
セチンをコア部用フィルター材21の外周部に付着し、
その後、内径が5mmφの熱成形収束器17に通し、直
径5mmの円棒状に成形したものをシース部用フィルタ
ー材22にて包み込んで、同心状のプラグ長さ120m
m、円周24.6mmのフィルタープラグ52を製造し
た。そして、これを切断してシース・コア型たばこフィ
ルターを製造した。この実施例においては、コア部用フ
ィルター材21の形状が崩れることなく均一なフィルタ
ーを製造することができた。
【0034】[実施例5]Y断面で1.9dpf15000
トータルデニールのセルロースアセテートをコア部用フ
ィルター材21とし、Y断面で1.5dpf44000トー
タルデニールのセルロースアセテートトウをシース部用
フィルター材22として用い、図10に示すたばこフィ
ルターの製造装置31にてシース・コア型たばこフィル
ターを製造した。コア部用フィルター材21は、デリベ
リーロールにてトウ重量に対し10%のトリアセチンを
付着した後、コルゲート熱成形器13にてコルゲートシ
ート状物に成形した後、バインダ付着収束装置44にて
3%のトリアセチンをコルゲートシートの外周部に付着
し、その後、内径が3mmφの熱成形収束器17に通
し、直径3mmの円棒状に成形したものをシース部用フ
ィルター材22にて包み込んで、同心状のプラグ長さ1
20mm、円周24.6mmのフィルタープラグ53を
製造した。そして、これを切断してシース・コア型たば
こフィルターを製造した。この実施例においては、コア
部用フィルター材21の形状が崩れることなく均一なフ
ィルターを製造することができた。
【0035】[実施例6]Y断面で1.5dpf30000
トータルデニールのセルロースアセテートをコア部用フ
ィルター材21とし、Y断面で1.5dpf44000トー
タルデニールのセルロースアセテートトウをシース部用
フィルター材22として用い、図10に示すたばこフィ
ルターの製造装置31にてシース・コア型たばこフィル
ターを製造した。コア部用フィルター材21は、デリベ
リーロールにてトウ重量に対し5%のトリアセチンを付
着した後、コルゲート熱成形器13にてコルゲートシー
ト状物に成形した後、バインダ付着収束装置44にてコ
ルゲートシートを収束しつつ3%のトリアセチンをその
外周部に付着し、その後、内径が4mmφの熱成形収束
器17に通し、直径4mmの円棒状に成形したものをシ
ース部用フィルター材22にて包み込んで、同心状のプ
ラグ長さ120mm、円周24.6mmのフィルタープ
ラグ53を製造した。そして、これを切断してシース・
コア型たばこフィルターを製造した。この実施例におい
ては、コア部用フィルター材21の形状が崩れることな
く均一なフィルターを製造することができた。
【0036】[実施例7]Y断面で1.5dpf44000
トータルデニールのセルロースアセテートをコア部用フ
ィルター材21とし、Y断面で3.3dpf39000トー
タルデニールのセルロースアセテートトウをシース部用
フィルター材22として用い、図10に示すたばこフィ
ルターの製造装置31にてシース・コア型たばこフィル
ターを製造した。コア部用フィルター材21は、デリベ
リーロールにてトウ重量に対し3%のトリアセチンを付
着した後、コルゲート熱成形器13にてコルゲートシー
ト状物に成形した後、バインダ付着収束装置にてコルゲ
ートシートを収束しつつ2%のトリアセチンをその外周
部に付着し、その後、内径が5mmφの熱成形収束器1
7に通し、直径5mmの円棒状に成形したものをシース
部用フィルター材22にて包み込んで、同心状のプラグ
長さ120mm、円周24.6mmのフィルタープラグ
53を製造した。そして、これを切断してシース・コア
型たばこフィルターを製造した。この実施例において
は、コア部用フィルター材21の形状が崩れることなく
均一なフィルターを製造することができた。
【0037】[比較例1]Y断面で1.5dpf44000
トータルデニールのセルロースアセテートトウを単独
で、実施例1で用いたたばこフィルタ製造装置、但し、
バインダ付着収束装置44を備えていないものにより、
たばこフィルターの製造を試みた。デリベリーロールに
てトウ重量に対し10%のトリアセチンを付着した後、
コルゲート熱成形器13にてコルゲートシート状物に成
形した後、そのまま内径が7.8mmφの熱成形収束器
17に通したが、所々で円棒状に成形できず、安定して
搬送ベルト42にて包み込むことができなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、フィルター材であるフ
ィラメント間同士の融着によるフィルターへの成形が短
時間で可能となり、かつ、全体としての剛性を増すこと
ができることから、ノンラップフィルターを生産性良く
製造できる。また、コア部とシース部を有するシース・
コア型たばこフィルターにおいて、コア部形状を変化さ
せずに、コア部フィルター材とシース部フィルター材の
組み合わせの選択範囲を広げることができ、美感の向上
とともに、品質の向上を図ることができる。したがっ
て、例えば、喫味の点で優れたセルロースアセテート繊
維、特にセルロースアセテートトウを支障なく使用する
ことができるようになり、より味わい深いたばこが実現
される。特に、シース部用フィルター材として、セルロ
ースアテセート繊維からなる長繊維捲縮トウを用いるこ
とにより、たばこの煙の濾過効率が高く、かつ、香喫味
の良好なたばこフィルターとすることができる。
【0039】また、第1付着工程でのバインダの付着量
と、第2付着工程でのバインダの付着量とを特定比とす
ることにより、フィルター材をより安定して所望通りに
形成できる。さらに、熱溶着工程があれば、よりフィル
ター材の形状が安定化する。バインダがトリアセチンで
あると、たばこの喫味を向上できる。さらに、コルゲー
ト加工したシート状物を用いることにより、喫煙時に、
口中に到達するたばこの煙は少ないにもかかわらず、十
分な煙量感と香喫味を得ることができる。本発明は、コ
ルゲートシートを用いたシース・コア型たばこフィルタ
ーに特に有効で、コア部用フィルター材の通気抵抗値を
任意に変更して製造することができ、設計の自由度が広
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のたばこフィルターの製造方法の一例
を示す概略構成図である。
【図2】 バインダ付着収束装置の一例を示す側断面図
である。
【図3】 本発明のシース・コア型たばこフィルターの
製造方法の一例を示す概略構成図である。
【図4】 二重円錐管の透視斜視図である。
【図5】 図3のV−V断面図である。
【図6】 図3のVI−VI断面図である。
【図7】 図3のVII−VII断面図である。
【図8】 図3のVIII−VIII断面図である。
【図9】 本発明の製造方法により製造されるたばこフ
ィルターの一例を示す横断面図である。
【図10】 本発明のシース・コア型たばこフィルター
の製造方法の一例を示す概略構成図である。
【図11】 コルゲートシートの横断面図である。
【図12】 シース・コア型たばこフィルターの一例の
横断面図である。
【図13】 シース・コア型たばこフィルターの一例の
縦断面図である。
【符号の説明】
1 コア部 2 シース部 3 巻取紙 5 開繊機 7 リングガイド 8 リングガイド 11 開繊機 13 コルゲート熱成形器 15 二重円錐管 17 熱成形収束器 20 フィルター材 21 コア部用フィルター材 22 シース部用フィルター材 24 シース部用フィルター材の供給系 26 コア部用フィルター材の供給系 28 集束部 29 たばこフィルターの製造装置 30 たばこフィルターの製造装置 31 たばこフィルターの製造装置 32 巻管機 42 搬送ベルト 44 バインダ付着収束装置 51 フィルタープラグ 52 フィルタープラグ 53 フィルタープラグ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のたばこフィルタ
ーの製造方法は、フィルター材にバインダを均一に付着
させる第1付着工程と、フィルター材を収束しつつ又は
収束後に該フィルター材にバインダを周囲から付着させ
る第2付着工程とを有することを特徴とするものであ
る。バインダは、フィルター材の中心部よりも外周部に
多く付着させることが望ましい。この場合、第1付着工
程でのバインダの付着量Aと、第2付着工程でのバイン
ダの付着量Bとが、A/B=5/95〜95/5を満足
することが望ましい。さらに、フィルター材の外周部を
加熱し、溶着する熱溶着工程を有することが望ましい。
バインダとしては、トリアセチンが最適である。また、
フィルター材は、コルゲート加工したトウからなること
が望ましい。さらにまた、フィルター材はセルロースア
セテート繊維からなることが望ましい。また、シース・
コア型たばこフィルターについては、上記方法によっ
て、コア部用フィルター材を製造することが望ましい。
この場合、シース部用フィルター材としては、セルロー
スアセテートトウからなることが望ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 道弘 東京都墨田区横川1−17−7 日本たばこ 産業株式会社内 (72)発明者 高瀬 栄一 富山県富山市海岸通り3番地 三菱レイヨ ン株式会社内 (72)発明者 岡崎 正雄 富山県富山市海岸通り3番地 三菱レイヨ ン株式会社内 (72)発明者 福村 浩之 富山県富山市海岸通り3番地 三菱レイヨ ン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルター材の中心部よりも外周部にバ
    インダを多く付着させることを特徴とするたばこフィル
    ターの製造方法。
  2. 【請求項2】 フィルター材にバインダを均一に付着さ
    せる第1付着工程と、フィルター材を収束しつつ又は収
    束後に該フィルター材にバインダを周囲から付着させる
    第2付着工程とを有することを特徴とするたばこフィル
    ターの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1付着工程でのバインダの付着量
    Aと、前記第2付着工程でのバインダの付着量Bとが、
    A/B=5/95〜95/5を満足することを特徴とす
    る請求項2記載のたばこフィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】 フィルター材の外周部を加熱し、溶着す
    る熱溶着工程を有することを特徴とする請求項1、2、
    3のいずれかに記載のたばこフィルターの製造方法。
  5. 【請求項5】 バインダがトリアセチンであることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のたばこフ
    ィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】 フィルター材が、コルゲート加工された
    トウからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載のたばこフィルターの製造方法。
  7. 【請求項7】 フィルター材が、セルロースアセテート
    繊維からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載のたばこフィルターの製造方法。
  8. 【請求項8】 コア部用フィルター材の周囲に、シース
    部用フィルター材を供給し、これらを同心状に一体化し
    て複数層からなるシース・コア型たばこフィルターを製
    造する方法において、 前記請求項1〜7のいずれかに記載のたばこフィルター
    の製造方法によって、コア部用フィルター材を製造する
    ことを特徴とするたばこフィルターの製造方法。
  9. 【請求項9】 シース部用フィルター材が、セルロース
    アセテートトウからなることを特徴とする請求項8記載
    のたばこフィルターの製造方法。
  10. 【請求項10】 フィルター材にバインダを均一に付着
    する第1付着装置と、フィルター材を収束する収束装置
    と、収束したフィルター材にバインダを周囲から付着す
    る第2付着装置とを具備することを特徴とするたばこフ
    ィルターの製造装置。
  11. 【請求項11】 前記収束装置と第2付着装置とが一体
    化されていることを特徴とする請求項10記載のたばこ
    フィルターの製造装置。
  12. 【請求項12】 前記第2付着装置で処理されたフィル
    ター材の外周部を加熱し、溶着する熱成形収束器を具備
    することを特徴とする請求項10記載のたばこフィルタ
    ーの製造装置。
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