JPH11317164A - 画像形成装置及びその製造方法 - Google Patents

画像形成装置及びその製造方法

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JPH11317164A
JPH11317164A JP12138298A JP12138298A JPH11317164A JP H11317164 A JPH11317164 A JP H11317164A JP 12138298 A JP12138298 A JP 12138298A JP 12138298 A JP12138298 A JP 12138298A JP H11317164 A JPH11317164 A JP H11317164A
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JP
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frit glass
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JP12138298A
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English (en)
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Kazuhiro Oki
一弘 大木
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前面板と背面板と支持枠とスペーサとをフリ
ットガラスにより封着する画像形成装置の製造方法に置
いて、封着回数を最低限とし、寸法変化を最小限とし、
微少リークが完成品に発生しないようにする。 【解決手段】 前面板とスペーサを軟化温度β1のフリ
ットガラスにより温度θ1で接合したあとで、背面板と
スペーサの間には軟化温度β2(<β1)のフリットガ
ラス、支持枠と前面板の間と支持枠と背面板の間には軟
化温度β3(≦β2)のフリットガラスを用いて、温度
θ2(<θ1)で全体を封着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気密構造を有し、電
子源を応用して画像を形成する平面薄型の画像形成装置
の製造方法、及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成を行う蛍光表示管、プラ
ズマディスプレイパネル、電界放出型及び表面伝導型電
子放出素子を用いた表示装置等、蛍光体を励起し発光表
示させる画像形成装置は、平面でかつ明るく見やすい等
の利点を有しており、産業上積極的に応用又は期待され
ている。
【0003】電子放出素子としては、熱電子源と冷陰極
電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には電界
放出型(以下、「FE」と略す)、金属/絶縁層/金属
型(以下、「MIM」と略す)や表面伝導型電子放出素
子(以下、「SCE」と略す)等がある。FE型の例と
しては、W.P.Dyke & W.W.Dolan,“Field emission",Adv
ance in Electron Physics,8,89(1956)やC.A.Spindt,
“Physical propertiesof thin-film field emission c
athodes with molybdenum cones",J.Appl.Phys.,47,524
8(1976)等が知られている。
【0004】MIM型の例としては、C.A.Mead“The tu
nnel-emission amplifier",J.Appl.Phys.,32,646(1961)
等が知られている。
【0005】表面伝導型放出素子は基板上に形成された
小面積の薄膜に、薄膜に平行に電流を流すことにより、
電子放出が生じる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン等によるSn
2 薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの{G.Dittme
r:“Thin Sold Films",9,317,(1972)}、In2 O3 /SnO2
薄膜によるもの{M.Haltwell and C.G.Fonstad:“IEEE
Trans.ED conf.",519,(1975)}、カーボン薄膜によるも
の、{荒木久 他:“真空",第26巻,第1号,22
頁(1983)}等が報告されている。
【0006】図4は従来の画像形成装置の構成を説明す
るための分解斜視図、図5は図4に示した画像形成装置
の断面図である。
【0007】画像形成装置は一般に図4及び図5に示す
様に、複数の電子放出素子を搭載した背面板103と背
面板103と対向方向に配置され、電子放出群からの電
子線の照射により画像が形成される画像形成部材を搭載
した前面板102と、前面板102と背面板103との
間にあって、前面板102及び背面板103の周縁を支
持する支持枠104から構成され、前面板102、背面
板103と支持枠104とのそれぞれの接合はフリット
ガラスにより接着固定され、気密構造となる。
【0008】そして画像形成装置は内部を10-6tor
r程度以上の真空状態にして電子放出素子を動作させる
場合があり、このときに大気圧に耐えられるような構造
を持つ必要がある。特に大面積の前面板102及び背面
板103を用いた平面型画像形成装置において、この前
面板102及び背面板103の面に対して加わる大気圧
の支持を行う場合、前面板102及び背面板103を厚
くして対応させると、重量やコスト等の点で実現性が乏
しくなる。このため支持枠104の内側の部分に、前面
板102と背面板103との間に支柱としてスペーサ1
01を配置して耐大気圧構造とする。このスペーサ10
1は他の接合部と同様に前面板102及び背面板103
とにフリットガラスにより接着固定されている。
【0009】次に、上述した従来の画像形成装置の製造
方法及び従来の画像形成装置に使用されていたフリット
ガラスについて説明する。
【0010】図2に示す様に、特開平7−302540
号公報に記載の発明によると、まず前面板31と複数個
のスペーサ34をフリットガラスaにより加熱封着固定
し、次に、これに支持枠33をフリットガラスbにより
加熱封着固定する。次に、これまで作成した前面板3
1、スペーサ34、支持枠33の組立体に背面板32を
フリットガラスcにより加熱封着固定して耐大気圧支持
構造を含んだ画像形成装置が作成されている。このよう
に3回の加熱封着を行い、3種類のフリットガラスを用
いている。
【0011】また、図3に示すように、特開平7−17
5421号公報に記載の発明によると、背面板42に複
数個のスペーサ44をフリットガラスaにより加熱封着
固定し、続いて支持枠と前面板41及び支持枠43と背
面板42、及び、スペーサ44及び前面板41をフリッ
トガラスbにより加熱封着固定して、耐大気圧支持構造
を含んだ画像形成装置が作成されている。このように2
回の加熱封着を行い、2種類のフリットガラスを用いて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】各部材は熱による劣
化、変形、膨張、収縮等があり、コスト低減の観点から
も、できるだけ封着回数を減らすことが好ましい。
【0013】また、前記の従来の画像形成装置の製造方
法及び従来の画像形成装置に使用されていたフリットガ
ラスにおいて、まず図2に示した従来例では3回の加熱
封着を行う為、各部材の劣化、変形、膨張、収縮による
寸法変化により、かつ支持枠と前面板とを接着している
フリットガラスが2回もの封着温度工程を通るための結
晶化等により物性値が変化して接合不良となり真空にし
た際に微少リーク等の不良が発生する場合があった。
【0014】また、図3に示した従来例では、スペーサ
44の前面板41と背面板42との間のフリットガラス
が同一なため、2回めの加熱封着固定の際に前面板41
側のフリットガラスも軟化してスペーサが位置ずれを起
こし画像品位が低下する場合があった。
【0015】また、フリットガラスの選択の仕方によっ
ては、封着時にスペーサの位置ずれを生じてしまう。
【0016】従って、本発明は、封着回数を最小限とす
ることにより、製造コストを低減させると共に、熱によ
る各部材の劣化、変形、膨張、収縮等による寸法変化、
及びフリットガラスの物性値の変化を最小限として、微
少リーク等の不良を減少させ、歩留りの向上を果たす画
像形成装置の製造方法を提供することをその目的とす
る。
【0017】また、本発明は、フリットガラスの選択に
よりスペーサの封着時の位置ずれを発生しにくくして、
画像品位を良好に保つことができる画像形成装置の製造
方法を提供することをその目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による画像形成装
置の製造方法は、電子放出素子を搭載した背面板と、前
記背面板と対向して配置されると共に、前記放出素子か
ら放出される電子線の照射により、画像が形成される画
像形成部材を搭載した前面板と、前記背面板と前記前面
板との間にあって周縁を支持する支持枠と、前記背面板
と前記前面板との間に支柱として配置されるスペーサと
を少なくとも有し、これらの部材をフリットガラスを用
いて接合し気密構造となる画像形成装置の製造方法にお
いて、あらかじめ前記前面板と前記スペーサとをフリッ
トガラスβ1、封着温度θ1(℃)で接合させ組立体を
形成するステップと、前記組立体に前記背面板と前記ス
ペーサとの接合部にはフリットガラスβ2と、前記支持
枠と前記前面板及び前記背面板との接合部にはフリット
ガラスβ3とを同時に封着温度θ2(℃)で接合させる
ステップとを有し、前記封着温度θ1と前記封着温度θ
2との関係は、θ1>θ2であり、フリットガラスβ
1,β2,β3のそれぞれの軟化温度T1,T2,T3
(℃)の関係は、T1>T2≧T3であることを特徴と
する。
【0019】また、本発明による画像形成装置の製造方
法は、電子放出素子を搭載した背面板と、前記背面板と
対向して配置されると共に、前記放出素子から放出され
る電子線の照射により、画像が形成される画像形成部材
を搭載した前面板と、前記背面板と前記前面板との間に
あって周縁を支持する支持枠と、前記背面板と前記前面
板との間に支柱として配置されるスペーサとを少なくと
も有し、これらの部材をフリットガラスを用いて接合し
気密構造となる画像形成装置の製造方法において、あら
かじめ前記背面板と前記スペーサとをフリットガラスβ
11、封着温度θ11(℃)で接合させ組立体を形成す
るステップと、前記組立体に前記背面板と前記スペーサ
との接合部にはフリットガラスβ21と、前記支持枠と
前記前面板及び前記背面板との接合部にはフリットガラ
スβ31とを同時に封着温度θ21(℃)で接合させる
ステップとを有し、前記封着温度θ11と前記封着温度
θ21との関係は、θ11>θ21であり、フリットガ
ラスβ11,β21,β31のそれぞれの軟化温度T1
1,T21,T31(℃)の関係は、T11>T21≧
T31であることを特徴とする。
【0020】本発明による画像形成装置は、上記の画像
形成装置の製造方法により製造されることを特徴とす
る。
【0021】また、本発明による画像形成装置は、上記
の画像形成装置に置いて、前記電子放出素子として表面
伝導型電子放出素子を用いる事を特徴とする。
【0022】上述したとおり本発明によれば、封着工程
を2回として、製造コストを低減させると共に、熱によ
る各部材の劣化、変形、膨張、収縮等による寸法変化、
及びフリットガラスの物性値の変化を最小限として、微
少リーク等の不良を減少させ、歩留りの向上を果たすこ
とができる。
【0023】また、2ないし3種の軟化温度を持つフリ
ットガラスを選択することにより、スペーサの封着時の
位置ずれが発生しにくくなり、画像品位を良好に保つこ
とができる。また、3種の軟化温度を持つフリットガラ
スを選択することにより、全周縁にわたって支持枠と前
面板及び背面板とを、均一に接合することができ、更に
微少リーク等の不良を減少させ、歩留りの向上を果たす
ことができる。
【0024】具体的には1回目の加熱封着工程で、複数
のスペーサを前面板若しくは背面板に、所定位置に位置
決め後、フリットガラスβ1を用いて封着温度θ1
(℃)で接着固定させる。次いで2回目の加熱封着工程
で、これに背面板若しくは前面板とスペーサとの接合部
には、フリットガラスβ1よりも軟化温度が低いフリッ
トガラスβ2を用いて、また、支持枠と前面板及び背面
板との接合部には、フリットガラスβ2と同等か更に軟
化温度が低いフリットガラスβ3を用いて、1回目の封
着温度θ1よりも低い温度の封着温度θ2にて、それぞ
れ所定位置に位置決め後、同時に接着固定させる。
【0025】つまり2回目の加熱封着時には、複数のス
ペーサと前面板若しくは背面板とを接着固定しているフ
リットガラスβ1の軟化温度を、フリットガラスβ2及
びフリットガラスβ3よりも高くし、封着温度差をつけ
ることにより、背面板とスペーサとの接合部、支持枠と
前面板及び背面板との接合部におけるフリットガラスβ
2,β3は、粘性が低下しそれぞれ接合を果たす。しか
しこのとき複数のスペーサと前面板若しくは背面板とを
接着固定しているフリットガラスβ1は、フリットガラ
スβ2,β3よりも粘性が高い為、1回目の加熱封着工
程での接合位置からのずれが発生しにくく、従って画像
品位の低下が発生しにくい。
【0026】更に場合によっては、背面板とスペーサと
の接合部のフリットガラスβ2の軟化温度を、支持枠と
前面板及び背面板とスペーサとの接合部のフリットガラ
スβ3の軟化温度よりも高くすることにより、同一温度
でも粘性の差が生じ、背面板とスペーサとの接合部のフ
リットガラスβ2よりも、支持枠と前面板及び背面板と
スペーサとの接合部のフリットガラスβ3の方が、流動
性が大きくなって、前面板あるいは背面板と支持枠との
間を流動しやすいことから、全周縁にわたって均一に接
合することができ、気密性を必要とする部分には好まし
い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、実施形態に基づいて本発明
を具体的に説明する。
【0028】[実施形態1]図1に本発明の第1の実施
形態の画像形成装置の構成を表わす断面図を示す。
【0029】本実施形態の画像形成装置は、電子放出素
子群5を搭載した背面板2と、前記背面板2と対向して
配置されると共に、前記放出素子群5から放出される電
子線の照射により、画像が形成される画像形成部材6を
搭載した前面板1と、前記背面板2と前記前面板1との
間にあって周縁を支持する支持枠3と、前記背面板2と
前記前面板1との間に支柱として配置される複数のスペ
ーサ4とを備える。
【0030】前面板1は青板ガラス基板を切削加工した
ものの上に、画像形成部材6として蛍光体を塗布したも
のを用いた。背面板2は青板ガラスを切削加工したもの
の上に、電子放出素子として表面伝導型電子放出素子を
複数個作成し、電子放出素子群5としたものを用いた。
支持枠3は青板ガラス基板を切削加工したものを用い
た。スペーサ4は青板ガラス基板を研磨加工したものを
用いた。
【0031】また、フリットガラスに関しては、前面板
1とスペーサ4との接合部には軟化温度410℃のフリ
ットガラスα1 7、背面板2とスペーサ4との接合部
には軟化温度390℃のフリットガラスα2 8、支持
枠3と前面板1及び背面板2との接合部には軟化温度3
60℃のフリットガラスα3 9を用いた。
【0032】次に、製造方法について述べる。
【0033】まず、1回目の加熱封着工程として、前面
板1の上に、軟化温度410℃のフリットガラスα1
7を、スペーサ4との接合部分に形成し、430℃で1
0分間加熱封着を行い、このときスペーサ4をあらかじ
め接合部分に位置決め固定した治具を押し当て、その後
冷却して前面板1にスペーサ4を接着固定させた。
【0034】次に、2回目の加熱封着工程として、背面
板2の上に、軟化温度390℃のフリットガラスα2
8を、スペーサ4との接合部分に塗布し、380℃で1
0分間加熱して、フリットガラスα2 8を仮焼成し
た。また、軟化温度360℃のフリットガラスα3 9
を、支持枠3との接合部分に塗布し、350℃で10分
間加熱して、フリットガラスα3 9を仮焼成した。
【0035】また、支持枠3の上側の前面板1との接合
面側に、軟化温度360℃のフリットガラスα3 9を
塗布し、350℃で10分間加熱して、フリットガラス
α39を仮焼成した。
【0036】次いで、これまで作成した、前面板1にス
ペーサ4が接合された組立体と、背面板2と、支持枠3
とを位置決めして、415℃で10分間加熱封着を行
い、このときに前面板1と背面板2との間に荷重をかけ
た。その後冷却して前面板1にスペーサ4が接合された
組立体に、背面板2と支持枠3を接着固定させて、図1
に示したような気密外囲器構造とした。
【0037】最後に今までの工程で作成された気密外囲
器の内部を真空状態にするために、前面板1や背面板2
や支持枠3等に設けられた排気管(不図示)から真空に
引き、その後排気管を封止した。以上から耐大気圧支持
構造を含んだ画像形成装置を作成した。
【0038】このように封着工程を2回として、製造コ
ストを低減させると共に、熱による各部材の劣化、変
形、膨張、収縮等による寸法変化、及びフリットガラス
の物性値の変化を最小限として、微少リーク等の不良を
減少させ、歩留りの向上を果たした。
【0039】また、スペーサ4と前面板1とを接着固定
しているフリットガラスα1 7の軟化温度を、フリッ
トガラスα2 8及びフリットガラスα3 9よりも高
くし、封着温度差をつけることにより、背面板2とスペ
ーサ4との接合部、支持枠3と前面板1及び背面板2と
の接合部におけるフリットガラスα2 8、α3 9
は、粘性が低下しそれぞれ良好な接合を果たした。そし
てこのときスペーサ4と前面板1とを接着固定している
フリットガラスα1 7は、フリットガラスα28、α
3 9よりも粘性が高い為、1回目の加熱封着工程での
接合位置からのずれ不良が低減され、従って画像品位の
不良等の歩留りが向上した。
【0040】更に、背面板2とスペーサ4との接合部の
フリットガラスα2 8の軟化温度を、支持枠3と前面
板1及び背面板2とスペーサ4との接合部のフリットガ
ラスα3 9の軟化温度よりも高くすることにより、同
一温度でも粘性の差が生じ、背面板2とスペーサ4との
接合部のフリットガラスα2 8よりも、支持枠3と前
面板1及び背面板2との接合部のフリットガラスα3
9の方が、流動性が大きくなって、前面板1あるいは背
面板2と支持枠3との間を流動しやすいことから、全周
縁にわたって均一に接合することができ、更に微少リー
ク等の不良を減少させ、歩留りの向上を果たした。
【0041】[実施形態2]画像表示装置の構成は、図
1に示す通りであり実施形態1と同様である。また、各
部品も実施形態1で説明したものと同一なものを使用し
た。
【0042】使用したフリットガラスに関しては、前面
板1とスペーサ4との接合部には軟化温度330℃のフ
リットガラスα1 7、背面板2とスペーサ4との接合
部には軟化温度370℃のフリットガラスα2 8、支
持枠3と前面板1及び背面板2との接合部には軟化温度
290℃のフリットガラスα3 9を用いた。
【0043】次に、製造方法について述べる。
【0044】まず1回目の加熱封着工程として、背面板
2の上に、軟化温度370℃のフリットガラスα2 8
を、図1に示したスペーサ4との接合部分に形成し、4
20℃で10分間加熱封着を行い、このときスペーサ4
をあらかじめ接合部分に位置決め固定した治具を押し当
て、その後冷却して背面板1にスペーサ4を接着固定さ
せた。
【0045】次に、2回目の加熱封着工程として、前面
板1の上に、軟化温度330℃のフリットガラスα1
7を、図1に示したスペーサ4との接合部分に塗布し、
320℃で10分間仮焼成した。また、軟化温度290
℃のフリットガラスα3 9を、図4に示した支持枠3
との接合部分に塗布し、280℃で10分間仮焼成し
た。また、支持枠3の上で、背面板2との接合面側に、
軟化温度290℃のフリットガラスα3 9を塗布し、
280℃で仮焼成した。
【0046】次いでこれまで作成した、背面板2にスペ
ーサ4が接合された組立体と、前面板1と、支持枠3と
を位置決めをして、400℃で10分間加熱封着を行
い、このときに前面板1と背面板2との間に荷重をかけ
た。その後冷却して背面板2にスペーサ4が接合された
とともに、前面板1と支持枠3を接着固定させて、図1
に示したような気密外囲器構造とした。
【0047】最後に今までの工程で作成された気密外囲
器の内部を真空状態にするために、前面板1や背面板2
や支持枠3等に設けられた排気管(不図示)から真空に
引き、その後排気管を封止した。以上から耐大気圧支持
構造を含んだ画像形成装置を作成した。
【0048】このように封着工程を2回として、製造コ
ストを低減させると共に、熱による各部材の劣化、変
形、膨張、収縮等による寸法変化、及びフリットガラス
の物性値の変化を最小限として、微少リーク等の不良を
減少させ、歩留りの向上を果たした。
【0049】また、スペーサ4と背面板2とを接着固定
しているフリットガラスα2 8の軟化温度を、フリッ
トガラスα1 7及びフリットガラスα3 9よりも高
くし、封着温度差をつけることにより、背面板2とスペ
ーサ4との接合部、支持枠3と前面板1及び背面板2と
の接合部におけるフリットガラスα1 7、α3 9
は、粘性が低下しそれぞれ良好な接合を果たした。そし
てこのときスペーサ4と背面板2とを接着固定している
フリットガラスα2 8は、フリットガラスα17、α
3 9よりも粘性が高い為、1回目の加熱封着工程での
接合位置からのずれ不良が低減され、従って画像品位の
不良等の歩留りが向上した。
【0050】更に、前面板1とスペーサ4との接合部の
フリットガラスα1 7の軟化温度を、支持枠3と前面
板1及び背面板2とスペーサ4との接合部のフリットガ
ラスα3 9の軟化温度よりも高くすることにより、同
一温度でも粘性の差が生じ、前面板1とスペーサ4との
接合部のフリットガラスα1 7よりも、支持枠3と前
面板1及び背面板2とスペーサ4との接合部のフリット
ガラスα3 9の方が、流動性が大きくなって、前面板
1あるいは背面板2と支持枠3との間を流動しやすいこ
とから、全周縁にわたって均一に接合することができ、
更に微少リーク等の不良を減少させ、歩留りの向上を果
たした。
【0051】第2の実施形態の第1の実施形態との相違
点は、各フリットガラスの種類と、2回の加熱封着温度
及び、1回目の加熱封着工程でスペーサ4を前面板1に
接合するのではなく、背面板8に接合することである。
【0052】[実施形態3]画像表示装置の構成は、図
1に示す通りであり実施形態1と同様である。また、各
部品も実施形態1で説明したものと同一なものを使用し
た。
【0053】使用したフリットガラスに関しては、前面
板1とスペーサ4との接合部には軟化温度360℃のフ
リットガラスα1 7、背面板2とスペーサ4との接合
部には軟化温度316℃のフリットガラスα2 8、支
持枠3と前面板1及び背面板2との接合部には軟化温度
316℃のフリットガラスα3 9を用いた。フリット
ガラスα2 8とフリットガラスα3 9とは同一物で
ある。
【0054】次に、製造方法について述べる。
【0055】まず1回目の加熱封着工程として、前面板
1の上に、軟化温度360℃のフリットガラスα1 7
を、図1に示したスペーサ4との接合部分に形成し、4
00℃で10分間加熱封着を行い、このときスペーサ4
をあらかじめ接合部分に位置決め固定した治具を押し当
て、その後冷却して前面板1にスペーサ4を接着固定さ
せた。
【0056】次に、2回目の加熱封着工程として、背面
板2の上に、軟化温度316℃のフリットガラスα2
8を、図1に示したスペーサ4との接合部分に塗布して
300℃で10分間仮焼成した。また、軟化温度316
℃のフリットガラスα2 8と同一のフリットガラスα
3 9を、図4に示した支持枠3との接合部分に塗布
し、300℃で10分間仮焼成した。また、支持枠3の
上で、前面板1との接合面側に、軟化温度316℃のフ
リットガラスα2 8と同一のフリットガラスα3 9
を塗布し、300℃で10分間仮焼成した。
【0057】次いでこれまで作成した、前面板1にスペ
ーサ4が接合された組立体と、背面板2と、支持枠3と
を位置決めをして、370℃で10分間加熱封着を行
い、このときに前面板1と背面板2との間に荷重をかけ
た。その後、冷却して前面板1にスペーサ4が接合され
たものに、背面板2と支持枠3を接着固定させて、図1
に示したような気密外囲器構造とした。
【0058】最後に今までの工程で作成された気密外囲
器の内部を真空状態にするために、前面板1や背面板2
や支持枠3等に設けられた排気管(不図示)から真空に
引き、その後排気管を封止した。以上から耐大気圧支持
構造を含んだ画像形成装置を作成した。
【0059】このように封着工程を2回として、製造コ
ストを低減させると共に、熱による各部材の劣化、変
形、膨張、収縮等による寸法変化、及びフリットガラス
の物性値の変化を最小限として、微少リーク等の不良を
減少させ、歩留りの向上を果たした。
【0060】また、スペーサ4と前面板1とを接着固定
しているフリットガラスα1 7の軟化温度を、フリッ
トガラスα2 8及びフリットガラスα3 9よりも高
くし、封着温度差をつけることにより、背面板2とスペ
ーサとの接合部、支持枠3と前面板1及び背面板2との
接合部におけるフリットガラスα2 8、α3 9は、
粘性が低下しそれぞれ良好な接合を果たした。そしてこ
のときスペーサ4と前面板1とを接着固定しているフリ
ットガラスα1 7は、フリットガラスα28、α3
9よりも粘性が高い為、1回目の加熱封着工程での接合
位置からのずれ不良が低減され、従って画像品位を基準
とした歩留りが向上した。
【0061】なお、実施形態1を実施形態3に変更した
ように、実施形態2を変更することが出来ることはいう
までもない。
【0062】尚本発明は、実施形態1,2,3に用いた
表面伝導型素子に限られず、従来技術の説明で述べたよ
うに、FE型、MIM型を用いても良い。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子放出素子を搭載した背面板と、前記背面板と対向し
て配置されると共に、前記放出素子から放出される電子
線の照射により、画像が形成される画像形成部材を搭載
した前面板と、前記背面板と前記前面板との間にあって
周縁を支持する支持枠と、前記背面板と前記前面板との
間に支柱として配置されるスペーサとを少なくとも有
し、これらの部材をフリットガラスを用いて接合し気密
構造となる画像形成装置において、製造コストを低減さ
せ、微少リーク等の不良を減少させるとともに、歩留り
の向上を果たすことができ、製造コストを下げられる。
また、スペーサの封着時の位置ずれが発生しにくくな
り、画像形成装置としたときに画像品位を良好に保つこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の製造方法を好適に実施
する画像形成装置の第1の実施形態を示した断面図であ
る。
【図2】従来の画像形成装置の製造方法を説明するため
の画像形成装置の断面図である。
【図3】従来の画像形成装置の製造方法を説明するため
の画像形成装置の断面図である。
【図4】従来の画像形成装置の製造方法を説明するため
の分解斜視図である。
【図5】図4に示した画像形成装置の断面図である。
【符号の説明】
1,31,41,102 前面板 2,32,42,103 背面板 3,33,43,104 支持枠 4,34,44,101 スペーサ 5 電子放出素子群 6 画像形成部材 7,8,9 フリットガラス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出素子を搭載した背面板と、前記
    背面板と対向して配置されると共に、前記放出素子から
    放出される電子線の照射により、画像が形成される画像
    形成部材を搭載した前面板と、前記背面板と前記前面板
    との間にあって周縁を支持する支持枠と、前記背面板と
    前記前面板との間に支柱として配置されるスペーサとを
    少なくとも有し、これらの部材をフリットガラスを用い
    て接合し気密構造となる画像形成装置の製造方法におい
    て、 あらかじめ前記前面板と前記スペーサとをフリットガラ
    スβ1、封着温度θ1(℃)で接合させ組立体を形成す
    るステップと、 前記組立体に前記背面板と前記スペーサとの接合部には
    フリットガラスβ2と、前記支持枠と前記前面板及び前
    記背面板との接合部にはフリットガラスβ3とを同時に
    封着温度θ2(℃)で接合させるステップとを有し、 前記封着温度θ1と前記封着温度θ2との関係は、 θ1>θ2 であり、 フリットガラスβ1,β2,β3のそれぞれの軟化温度
    T1,T2,T3(℃)の関係は、 T1>T2≧T3 であることを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 電子放出素子を搭載した背面板と、前記
    背面板と対向して配置されると共に、前記放出素子から
    放出される電子線の照射により、画像が形成される画像
    形成部材を搭載した前面板と、前記背面板と前記前面板
    との間にあって周縁を支持する支持枠と、前記背面板と
    前記前面板との間に支柱として配置されるスペーサとを
    少なくとも有し、これらの部材をフリットガラスを用い
    て接合し気密構造となる画像形成装置の製造方法におい
    て、 あらかじめ前記背面板と前記スペーサとをフリットガラ
    スβ11、封着温度θ11(℃)で接合させ組立体を形
    成するステップと、 前記組立体に前記背面板と前記スペーサとの接合部には
    フリットガラスβ21と、前記支持枠と前記前面板及び
    前記背面板との接合部にはフリットガラスβ31とを同
    時に封着温度θ21(℃)で接合させるステップとを有
    し、前記封着温度θ11と前記封着温度θ21との関係
    は、 θ11>θ21 であり、 フリットガラスβ11,β21,β31のそれぞれの軟
    化温度T11,T21,T31(℃)の関係は、 T11>T21≧T31 であることを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の画像形成装置の
    製造方法により製造されることを特徴とする画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電子放出素子として表面伝導型電子
    放出素子を用いる事を特徴とする請求項3に記載の画像
    形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100414663C (zh) * 2002-12-10 2008-08-27 佳能株式会社 图像显示装置的制造方法
US7501751B2 (en) 2004-02-09 2009-03-10 Hitachi Displays, Ltd. Display device and method of manufacturing same
CN108550555A (zh) * 2018-05-17 2018-09-18 京东方科技集团股份有限公司 一种显示器、显示器的制作方法和显示处理方法

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