JPH11316843A - デジタル画像の適応量子化のための画像ブロックのタイプ判定方法 - Google Patents
デジタル画像の適応量子化のための画像ブロックのタイプ判定方法Info
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- JPH11316843A JPH11316843A JP11016149A JP1614999A JPH11316843A JP H11316843 A JPH11316843 A JP H11316843A JP 11016149 A JP11016149 A JP 11016149A JP 1614999 A JP1614999 A JP 1614999A JP H11316843 A JPH11316843 A JP H11316843A
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Abstract
イプの判定方法を提供する。 【解決手段】 入力画像の画素ブロック102を、各画
素ブロック102の行と列に位置する互いに隣接する画
素同士の値の二階差分に基づいて所定のいくつかのタイ
プに分類する。この解析を好適に行うために、二階差分
のヒストグラムを用いることができる。
Description
表現、再生するデジタルシステムに関する。特に、本発
明はJPEGシーケンシャルモードデータシンタックス
(sequential mode data syn
tax)内での適応量子化に関する。詳しくは、本発明
は、異なる画像タイプのブロックに画像をセグメント化
する方法に関し、本方法を用いると、人間の視覚性質に
基づく情報を顕著に失わずに、より効率的に画像を圧縮
することができる。
aphic Expert Group)アーキテクチ
ャは、圧縮方法と見ることができ、多種多様なアプリケ
ーションは、具体的な必要を満たす適切な圧縮システム
をこの方法から規定することができる。
明が最も関心するところである標準シーケンシャルモー
ドを含めて、図1に示されるように幾つかの段階を順次
に行っていく。これらの段階が組み合わせられることに
よって、主に連続階調の画像を圧縮しながらも、最初の
忠実度(フィデリティ)を殆ど損なわない圧縮器が形成
される。一般に本明細書では簡単化のため、形容詞とし
て用いられる「JPEG」という語は、普通、JPEG
シーケンシャルモードデータシンタックスを意味する。
すなわち、「JPEG**」などの形の用語は、JPE
Gシーケンシャルモードデータシンタックスに関する*
*であることを示す。例えば「JPEG準拠」と言え
ば、JPEGシーケンシャルモードデータシンタックス
に準拠していることを意味する。
ーン(例えば、色差値または輝度値)に行われる離散コ
サイン変換(DCT)である。例えば、どの画像面内で
も8×8画素のブロックの64個の値についてDCT演
算を行うと、各々が64個の直交波形成分の振幅を表す
64個の係数の集合が得られる。これらの係数全部で8
×8画素ブロックの全64個の画素に対する値を規定す
る。
画素との間の変化が小さく、値がゼロである「高域周波
数」DCT係数が数多く生じ易い。例えば、同じ値を有
する64個の画素からなるブロックにDCT演算を行う
と、値がゼロでない係数が1個と、値がゼロの係数が6
3個得られる。更に、上記係数を空間周波数に従って並
べると、値がゼロの係数が並んだ長い列が得られる。
あると、例えば、ハフマン(Huffman)タイプの
エントロピー符号化を用いて大幅なデータ圧縮が可能と
なる。この理由で、(通常8×8の)画素ブロックにD
CT演算を行う時、高い空間周波数に対する係数は、正
確さを落として表すのが望ましい。これは、図2に示さ
れる量子化と呼ばれるプロセスで行われる。
るゼロでない正の整数で割り、商の小数点以下を切り捨
て、すなわち丸めて、最も近い整数(量子化されたDC
T係数)にすることによって量子化される。量子化され
たDCT係数を再生(逆量子化)するには、デコーダは
今度はこの量子化値を掛ける必要がある。
に示される周知のジグザグ走査シーケンスを用いて一次
元ベクトルの形に並べられる。最も低い周波数成分は、
ゼロとラベル付けされた係数で表され、DC(直流)成
分である。残りの係数はAC(交流)係数である。DC
係数は、一次元DPCM(差分パルス符号変調、Dif
ferential Pulse Code Modu
lation)技法を用いて符号化される。これは、現
在のDC係数を、その直前のブロックのDC係数からの
差に変換し、次いでエントロピー符号化を行うものであ
る。ジグザグ走査のAC係数は、各々がゼロでない係数
で終わるゼロ係数のラン(run)に分割される。次
に、ハフマン符号が、ゼロ係数のランレングス(run
length)とその次のゼロでないAC係数の大き
さとの各々可能な組み合わせに割り当てられる。
トコルを用いると、エンコーダは、8×8量子化テーブ
ル(Qテーブル)をデコーダに送られるデータに埋め込
むことが可能となる。
ャル技術では、図1〜3に示されるように、ソース画像
の8×8画素ブロックの画素値(p00,
p01,.....,pxy,......,p77)102
を離散コサイン変換(DCT)104Fにかける。得ら
れたDCT係数は、上の表1に示されるようなDCT係
数マトリックス(S00,S01,.....,
Sxy,......,S77)104の形に並べられる。
量子化処理108Fが、Qテーブル(Q00,
Q01,.....,Qxy,......,Q77)106
を用いてDCT係数104に対して行われる。ここで
は、各Sxyを対応するQxyで割り、商の小数点以下を四
捨五入して最も近い整数とすることによって量子化され
たDCT係数(Sq00,Sq01,.....,S
qxy,......,Sq77)108が得られる。量子
化されたDCT係数108は、次いでハフマン符号テー
ブル112を用いてエントロピーエンコーダ110によ
って符号化され、得られた符号化(圧縮)されたデータ
114は、伝送されたり、必要な時が来るまで記憶され
たりする。必要な時には、符号化データは、復号され、
逆量子化され、逆DCTにかけられ、ソース画像の8×
8画素ブロック102(すなわちその近似)が再生され
る。
3に総括される。ステップS302で画像が走査され、
画素群が8×8画素ブロックに纏められる。ステップS
304で、離散コサイン変換(DCT)がブロックに行
われる。ステップS306でDCT係数が量子化され、
ステップS308で画素ブロックの符号化が行われる。
このプロセスを画像の全てのブロックに対して繰り返し
て行い、最終的に画像全体に対してJPEG符号化が行
われる。
像のタイプが異なれば(テキスト、ハーフトーン、ピク
トリアル(写真等の連続階調あるいはそれに近い画
像)、その他)異なるので、圧縮される画像のタイプに
依存して異なるQテーブルを選んでデコーダへ送ること
ができる。大抵のコピー機では、コピーされる文書の画
像タイプが何であっても、テキストに最適なQテーブル
を常に用い、出力されるコピーに人間の目で認識できる
アーティファクトが生じるのを最小限に抑えている。し
かし、コピー機に「画像タイプ」を選択する機能を付与
し、コピーする画像のタイプをユーザ側でマニュアルで
選択することができるようにすることも可能である。別
の方法として、コピーされる文書各々の画像タイプを自
動的に決定し、最適なQテーブルを選択する手段を、コ
ピー機や他の画像圧縮器に備えさせることも可能であ
る。
ら構成されている時は、そのような方式を実現するのは
複雑である。文書が複数の画像タイプで構成され、しか
も1個のQテーブルをこれら全ての画像タイプ用に選択
しなければならない場合は、テキストに最適なQテーブ
ルを選ぶべきであって、そうすれば画像全体に対して高
認知品質が得られる。
に対しては、その画像タイプに最適なQテーブルを用い
てDCT係数を量子化できるようにするのが有利であろ
う。これを行う一つの方法としては、その画像タイプに
応じた異なるQテーブルを用いて各ブロックを量子化
し、そのテーブルをデコーダに渡すことであろう。そう
すれば、各ブロックを最小の認知誤差で再生できる。ま
た、このようなシステムは、各ブロックに用いられた量
子化テーブルについてエンコーダから情報を受け取るこ
とができる非標準型のデコーダを必要とする。しかし残
念ながら、現在のJPEG準拠のデコーダではこれがで
きない。なぜなら、上記で説明された通り、ベースライ
ンJPEGプロトコルでは、画像プレーン当たりQテー
ブル1枚(画像当たりでは最大4枚まで)をデコーダに
渡すことが可能にすぎないからである。従って、画像タ
イプが混在している文書に現行のシーケンシャルJPE
Gアルゴリズムを用いたのでは、圧縮画像のサイズと圧
縮画像から再生することができる画像の品質とのバラン
スは良いものにならない。
ーダに渡すと、デコーダの方では、その値により、復号
されたデータの逆量子化のために使用しているQテーブ
ルを修正する。最近、JPEG委員会は勧告T.84を
承認した。この勧告では、ある一つのスケーリングファ
クター(scaling factor)をデコーダに
渡すことが可能となり、デコーダは、これを用いてQテ
ーブルの値を全て線形的にスケーリングする。
コーダは、画像タイプに最適化された量子化テーブルを
必要な数だけ実質的に用い、画像内の異なる画素ブロッ
クの異なる画像タイプに基づく画像を符号化することが
可能となる。この場合、適切な量子化テーブルの選択
は、DCT係数の解析、若しくは画素ブロック自体の空
間領域での画素値変化の解析によって定まる。しかし、
デコーダへ送られるテーブルの数は、JPEG「ベース
ライン」モデルに準拠しているので、標準JPEGデコ
ーダを画像再生に用いることができる。
に、画素値の8×8ブロックが解析され、各ブロックが
予め定義された異なる複数の画像タイプのうちのあるタ
イプであるか、あるいは別のタイプであるか、分類が行
われる。この解析の際、そのような各ブロックの空間領
域での生データ、または各ブロックの画素値の離散コサ
イン変換(DCT)表現のいずれかが用いられる。次
に、これら画像タイプが決定された各画素ブロックに対
するDCT値が、非線形に閾値処理されたり、あるいは
画素ブロック各個が示す画像タイプについて最適化され
た1セットのファクターで修正されたりして、1セット
の修正されたDCT値が得られる。次に、この修正され
たDCT値セットが、テキストタイプ画像について最適
化されている量子化テーブルに従って量子化される。次
に、このテーブルが、量子化されたDCT値と一緒に、
標準JPEGシーケンスモードデータシンタックスに準
拠してデコーダへ送られる。このプロセスは、テキスト
タイプ画像ブロックを処理する際には、DCT値の量子
化前の閾値処理/修正処理をバイパスすることによって
更に強化することができる。
は、「精細」量子化テーブルと称されるテーブルの例で
ある。しかし、より一般的には、精細量子化テーブルと
は、比較的小さい量子化ファクターでできたテーブルを
称する。
は、処理コストと画像品質とが共に重要なリアルタイム
デジタル文書システムに使用するのに好適であり、ベー
スラインシーケンシャルDCT符号化用の標準JPEG
圧縮データシンタックス内でセグメント化と適応量子化
を行う手順を提供する。本発明を用いて作成された圧縮
データを復号するには、標準シーケンシャルJPEGデ
コーダを用いることができるので、適応量子化を復号処
理に埋め込む必要はない。
フォーマットにコンパクトに符号化し、オリジナルの画
像のビジュアル品質を実質的に維持する低コストのシス
テムを提供するものであって、記憶または伝送用のどん
なデジタル画像化システムにも適用できる。本発明は、
画像処理装置、例えば、デジタルコピー機、マルチファ
ンクション機(いわゆる複合機)、カラーファックス、
インターネットファクス、文書記憶装置、スキャン装置
などの記憶コストを低減し、伝送時間を短縮することが
できる。
クのテクスチャすなわち「煩雑さ(busynes
s)」に基づいて、画像を複数の異なる画像タイプのブ
ロックへとセグメント化する方法が本明細書に開示され
る。DCT係数から生成される特徴に基づいて異なる画
像タイプのブロックへと画像をセグメント化する方法も
開示される。また、これらのセグメント化方法は、各画
像タイプに対して、異なった、より適切な描画方法を用
いることによって、プリンタ、コピー機などの再生画像
品質を改良するのにも用いることができる。以下に記載
のように、いずれのセグメント化方法も、具体的なアプ
リケーションの要求に応じ、JPEGベースラインシー
ケンシャルデコーダに合わせたDCT係数適応量子化処
理のために用いることも考えられる。
び適応量子化技術を用いるJPEGベースラインシーケ
ンスモード準拠の圧縮スキームを示す。このセグメント
化および量子化修正機能は、標準JPEGエンコーダと
一緒に用いることにより、強力な圧縮装置となり、テキ
ストとピクトリアル(写真等の連続階調画像、又はそれ
に近い画像)との混合画像を含む文書を、以下に記載の
ように、高品質、高圧縮率のJPEGストリームまたは
ファイルに圧縮することができる。以下の説明は、画像
の一つのプレーンだけに焦点を当てて簡略化したもので
あり、レイヤが複数ある画像の場合、その各レイヤのプ
レーンには実質的に同じ説明が当てはまることは、以下
の説明からも理解されよう。
G圧縮では、画素ブロック102に従来のDCT処理1
04Fを行い、DCT係数(S00,S01,.....,
Sxy,......,S77)104を得る。次に、以下
に記載のように、画素ブロック102に適用した空間領
域セグメント化技術またはDCT係数104に適用した
周波数領域セグメント化技術のいずれかを用いて、セグ
メント化406Fを行う。次に、DCT係数104に
は、修正量子化408Fが行われる。修正量子化408
Fは、本態様では、セグメント化手順406Fの結果に
従って選択または修正された画像タイプ依存量子化修正
テーブル(Q*テーブル)に基づいてDCT係数104
の閾値処理407Fを行うことと、JPEGデコーダへ
送られる1つの量子化テーブル(Qテーブル)406
(以下に記載の態様ではテキスト用に最適化されたQテ
ーブル(テキスト最適化Qテーブルと呼ぶ))を用い
て、閾値処理されたDCT係数(S* 00,
S* 01,.....,S* xy,......,S* 77)5
07を量子化108Fすることから構成される。次い
で、修正された量子化DCT係数(Sq* 00,S
q* 01,.....,Sq* xy,......,S
q* 77)508は、従来のやり方でハフマン符号テーブ
ル112を用いてエントロピーエンコーダ110によっ
て符号化される。その結果得られた符号化圧縮データ1
14は、伝送されたり、あるいは必要な時が来るまで記
憶されたりする。
域のいずれでも行われる。セグメント機能406Fは、
各8×8画素のブロックを画像タイプのカテゴリ、例え
ば、「ラインアート(線図:lineart)」(例え
ば、テキスト)または「ディテール(detaile
d)」(例えば、ハーフトーン)など、に分類する。空
間領域のセグメント化は、DCT係数から得られる特徴
に基づいた周波数領域のセグメント化よりも正確ではあ
るが、計算が多い。以下では、空間領域のセグメント化
を最初に説明し、周波数領域でのセグメント化はその後
で説明する。画像をセグメント化する以下の方法(ルー
ル)は、本発明の特定の態様に関するものである。これ
に関する他の変形も容易に考えることができ、これも本
発明の範囲に含まれる。
メント化することは、各画像の画素ブロックをテクスチ
ャ(空間領域における画素値の変化)で分類することに
よって行われる。この方法は、8×8画素の各ブロック
の「煩雑さ」を識別するものであり。大変広い範囲の画
像のクラスについて信頼性があり、しかも本方法の大部
分はハードウエアに実装して低コストのリアルタイムセ
グメント化が実現できるほど単純である。
画像タイプで分類することである。タグは、画像タイプ
を識別すなわち記述するためのものである。タグは、例
えば、ブロックを名前、例えば「ラインアート」や「デ
ィテール」などで、分類すなわち記述するラベルであ
る。また、タグは、ブロックの煩雑さを記述する値また
は特徴セットでもよい。後者の方が前者より正確であ
る。なぜなら、ブロックには、複数の画像タイプの部分
が含まれ得るからである。タグ値が先験的(ア・プリオ
リ)に知られている画像セットを用いることによって、
タグを計算するためのルールセットを作り出すことがで
きる。JPEGと互換性を持たせるために、そして計算
と記憶とのコストを低減するために、入力画像の8×8
画素のブロック全部に対して特徴を計算する。
り、領域同士を区別するのに重要である。直感的に言え
ば、テクスチャとは、単に小さなスケールの柄であり、
画像に対し、いくぶん「煩雑な」感じを与える模様であ
る。フラット(flat:平坦)領域は、実質的に特徴
が無く、テクスチャ値が最も小さい。コントーン(co
ntone:連続階調)領域は、ある画素から隣の画素
までに値にスムースな変化がある領域であり、より高い
テクスチャ値を有する。鋭い値の変化が繰り返すライン
アート領域(例えば、テキスト)が、この次に来る。最
後に、ディテール領域は、最高のテクスチャ値を有す
る。なぜなら、ハーフトーンすなわち誤差拡散ドット
(すなわち例えば、草原の写真の一部)が存在するから
である。領域群をテクスチャで区別する多様なアルゴリ
ズムを本発明で用いることができる。以下に記載の方法
では、隣接する画素同士の間での、閾値処理された二階
差分を用いてテクスチャを決定する。
に示されるように、それぞれ水平方向および垂直方向に
沿って定義された一次元テクスチャである。空間セグメ
ント化法の態様の一つでは、画像のu行v列にある8×
8画素のブロックに関するテクスチャヒストグラム(H
istuv)が、行または列の煩雑さの指標を与える一次
元の行テクスチャ関数と列テクスチャ関数(前者をR
T、後者をCTと称する)から得られる。次に、このヒ
ストグラムを画像タイプタグ(Tuv)に対応づける。T
uvは、区間[0 1]の間のファジー数であり、ブロッ
クの煩雑さの程度を示す画像タイプ識別情報である。次
に、新しいQ*テーブルをTuvに基づいて作成すなわち
選択する。ブロックの煩雑さTuvは、Histuvのある
関数として発生することができるが、テクスチャヒスト
グラム自体をQ*テーブルを作成・選択するのに用いる
こともできる。
行または列に対するテクスチャヒストグラムに入る数
は、0と12の間の範囲である。実際上はテクスチャヒ
ストグラムに入る数は、普通、偶数の整数であるから、
RTとCT値を各々2で割り、小数点以下を切り捨て
る。だから、この場合テクスチャヒストグラムに入る数
は0と6の間の範囲である。こうすると、必要なレジス
タの数が殆ど半分になる。図14は、こうして得られた
7値のテクスチャヒストグラム(Histuv)を、異な
る複数の画像タイプを代表する8×8画素ブロックにつ
いて示したものである。
は、画素ブロックの行テクスチャRTと列テクスチャC
Tの個々の関数として、例えば、これらを全部まとめて
平均することなどにより、発生することができる。ヒス
トグラム法を使う態様を一つと、非ヒストグラム法を使
う態様を一つとを以下に記載する。もっとも、以下に記
載のアルゴリズムを変形した多くの異なる態様も実現す
ることができる。
行テクスチャ関数と列テクスチャ関数は次のように定義
される。ブロック中の1×N画素の行iの各々に対し
て、順に並んだ画素値p(i,0),p(i,
1),...,p(i,j),...、p(i,N−
1)同士の差dr(i,0),dr(i,1),...,
dr(i,j),...、dr(i,N−2)がまず計算
される。ここでdr(i,j)は「p(i,j+1)−
p(i,j)」と定義される。各dr(i,j)は、図
7に示されるように量子化され、これによりテクスチャ
計算に対するバックグラウンドノイズの影響を低下させ
る。この量子化処理の出力であるqr(i,j)は、−
1、0、+1のいずれかである。qr(i,j)は、dr
(i,j)の値が−e未満の時は−1、−eとeとの間
の時は0、+eを超えるときは+1である。パラメータ
eは、テクスチャの計算において無視すべき画素間ノイ
ズの尺度である。このようなバックグラウンドページノ
イズを無視しないと、画像全体が高テクスチャを有する
ことになり、異なる領域同士を区別するテクスチャ関数
の能力が著しく損なわれる。
プは、隣り合う値qr(i,j)同士の差の絶対値の総
和を計算することである。すなわち、
計算され、同様に、列テクスチャ値CTも画素ブロック
の各列jについて計算される。ここで、
全部で16個のRTとCTテクスチャ値をブロックに対
して平均し、この結果を(0から1までの値に)規格化
することによって、画像のu行v列における画素ブロッ
クに対して一つのテクスチャ値Tuvを計算することがで
きる。Tuvを決める二つの方法は、図8〜11を参照し
て説明される。もっとも、本発明ではいずれの方法でも
行うことができることを理解されたい。
明する。ステップS802では、テクスチャ決定のため
のヒストグラム法が用いられている場合、ブロックのヒ
ストグラム配列H[]の7個の値が0に初期化される。ヒ
ストグラム法が用いられていない場合は、全テクスチャ
値のレジスタTが0に初期化される。
0に初期化される。ステップS806で、画素ブロック
の行iに対する行テクスチャRTが、図9を参照して後
に説明されるように計算される。ステップS808で、
ヒストグラム法が用いられている場合H[t]が増分され
る。ここで、tは行iの行テクスチャRTに対応する。
この態様では、ヒストグラムH[]は、配列に7個の値が
入り、最大行テクスチャRTが12だから、行テクスチ
ャRTを2で割って、答えの小数点以下を切り捨てて、
すなわち、t=Int(RT/2)として、H[t]を算出
する。ヒストグラム法が用いられていない場合、ステッ
プS808でブロックのテクスチャレジスタTが、画素
ブロック行iの行テクスチャRTだけ増加される。
る場合は、iがステップS812で増分され、プロセス
はステップS806へ戻り、次の行iに対する行テクス
チャRTを計算する。ステップS810でiがN−1未
満でない場合、これは、画素ブロック中の行全ての行テ
クスチャRTが計算されてしまい、その結果がヒストグ
ラム配列又はブロックのテクスチャレジスタTに反映さ
れていることを意味する。この場合、プロセスはステッ
プS814へ進み、列インデックスjがゼロに初期化さ
れ、該画素ブロックに対する列テクスチャ値CTの計算
が開始される。次に、プロセスはステップS816へ進
む。
に対する列テクスチャCTが、図10を参照して後に説
明されるように計算される。ステップS818でヒスト
グラム法が用いられている場合、H[t]が増分される。
ここでt=Int(CT/2)である。ヒストグラム法が
用いられていない場合、ステップS818でブロックの
テクスチャレジスタTが、画素ブロック列jの列テクス
チャCTだけ増加される。
る場合は、jがステップS822で増分され、プロセス
はステップS816へ戻り、次の列jに対する列テクス
チャRTを計算する。ステップS820でjがN−1未
満でない場合は、全ての行テクスチャRTと列テクスチ
ャCTとが計算され終わり、その結果がヒストグラム配
列Histuv又はブロックテクスチャレジスタTに総和
されたことになるので、プロセスはステップS824へ
進む。
る画素ブロックの「煩雑さ」タグTuvが選択すなわち計
算される。ヒストグラム法が用いられている場合、Tuv
は、例えば、図11を参照して後に説明されるように、
全ブロックヒストグラムの関数として定義される。ヒス
トグラム法が用いられていない場合、煩雑さTuvは、T
を192(RT及びCTの最大値(12)と画素ブロッ
ク中の列と行の数の和(16)との積)で割ることによ
り、0から1までの値に規格化される。
沿ってテクスチャを計算する方法を図9を参照して説明
する。ステップS832で、行テクスチャ値RTと列イ
ンデックスjがゼロに初期化される(行インデックスi
は図8に示される呼出元ルーチンで設定されている)。
ステップS834で、画素ブロック行i中の隣接する画
素値(列j+1とj)の間の画素値の差分dが計算され
る。
される。ステップS836で、dがeより大きい場合
は、次にステップS838で、量子化された画素値差分
q(j)が+1に等しいと設定され、プロセスはステッ
プS846へ進む。dがe以下の場合はプロセスはステ
ップS840に続く。ステップS840で、画素値差分
d(j)が−eより小さい場合は、次にステップS84
2で、量子化された画素値差分q(j)が−1に等しい
と設定され、プロセスはステップS846へ進む。ステ
ップS840で、画素値差分d(j)が−eより小さく
ない場合は、次にステップS844で量子化画素値差q
(j)は0に等しいと設定される。量子化画素値差q
(j)がステップS838、S842、またはS844
で設定されてしまうと、プロセスはステップS846に
移行する。
スはステップS850へ進む。そうでない場合は、ステ
ップS848で、行テクスチャ値RTは、現在の量子化
画素値差分q(j)とその前の量子化画素値差分q(j
−1)との差の絶対値だけ増加される。次にプロセスは
ステップS850に続く。
ない場合はjはステップS852で一つ増分され、プロ
セスはステップS834へ戻り、ここで量子化画素値差
分q(j)が行の次の画素に対して計算される。このプ
ロセスは、jがステップS850でN−2以上となるま
で、画素ブロックのその行全部について続く。これで、
その行についての全テクスチャ値RTが計算されたこと
になる。
やり方で計算される。図10を参照して、ステップS8
62で、列テクスチャ値CTと行インデックスiがゼロ
に初期化される(列インデックスjは図8に示される呼
出元ルーチンで設定されている)。ステップS864で
画素ブロック列j中の隣接する画素値(行i+1とi)
の間の画素値の差分dが計算される。
る。ステップS866で、dがeより大きい場合、次に
ステップS868で、量子化された画素値差分q(i)
が+1に等しいと設定され、プロセスはステップS87
6へ進む。そうでない場合、プロセスはステップS87
0に続く。ステップS870で、画素値差分d(i)が
−eより小さい場合は、次にステップS872で、量子
化画素値差分q(i)が−1に等しいと設定され、プロ
セスはステップS876へ進む。ステップS870で、
画素値差分d(i)が−eより小さくない場合は、次に
ステップS874で、量子化画素値差分q(i)は0に
等しいと設定される。量子化された画素値差q(i)が
ステップS868、S872、またはS874で設定さ
れてしまうと、プロセスはステップS876に移行す
る。
スはステップS880へ進む。そうでない場合、ステッ
プS878で、列テクスチャ値CTは、現在の量子化画
素値差分q(i)とその前の量子化画素値差分q(i−
1)との差の絶対値だけ増加される。次にプロセスはス
テップS880に続く。
ない場合はiはステップS882で一つ増分され、プロ
セスはステップS864へ戻り、ここで量子化画素値差
分q(i)が列の次の画素に対して計算される。このプ
ロセスは、iがステップS880でN−2以上となるま
で、画素ブロックの列全部について続く。これで、全テ
クスチャ値CTがその列について計算されたことにな
る。
れ、行と列に沿った画素と画素との間の有意の変化を解
析する。ある変化が有意であると認められるには、該変
化が、ある閾値より大きく、かつ閾値処理された変化の
直前の値とは異なる場合である。従って、一様な画素
値、又は図12に示されるように画素値が一定割合で増
大または減少する行または列は、テクスチャ値ゼロとな
る。対照的に、図13に示されるように、交互にa,
b,a,b,a,b,a,bと変化する画素値から構成
される行または列は、|a−b|>eである限り、テク
スチャ値最大となる。
は、eの値に極めて鋭敏なことである。従って、eの設
定値は、特定のスキャナで測定できるバックグラウンド
のページノイズより僅かに大きい値とする必要がある。
典型的なe値は、画素が取り得る値が0〜255とした
場合、6〜10の範囲である。
グラムHistuvに基づいて煩雑さTuvを決定可能なア
ルゴリズムの一つを、図11を参照して説明する。この
実施例では、ステップS890においてヒストグラム配
列の最初の三つの値(これらは可能な行テクスチャの中
で最も低い値に対応する)の和が求められる。ステップ
S892で、和が8未満であると、ステップS893
で、Tuvは、ブロックがディテール画像部分として分類
すべきと示すように設定される。しかし、和が8以上で
あると、ステップS894で第二の和が計算され、今度
はヒストグラム配列の最初の二つの値だけの和が求めら
れ、プロセスはステップS896へ進む。この第二の和
がステップS896で9より大きいと、ステップS89
7で、Tuvは、画像ブロックがラインアート部分として
分類すべきと示すように設定される。この第二の和がス
テップS896で9以下であると、ステップS899
で、Tuvは、画像ブロックがピクトリアルとして分類す
べきと示すように設定される。
を用いて修正量子化を行う装置を示す。コンピュータ1
106には、メモリ1108、離散コサイン変換モジュ
ール(DCTM)1110、セグメント化器1112、
1個以上の量子化テーブル1114、修正量子化器11
16、ハフマン符号テーブル1118、エンコーダ11
20、およびメモリ1122が備えられる。
し、これを8×8画素のブロックに分割する。デジタル
化された走査データはコンピュータ1106のメモリ1
108に伝送される。DCTM1110は該画素ブロッ
クにDCT演算を行う。セグメント化器1112は、上
に記載のように、空間領域セグメント化法を用い、メモ
リ1108に記憶された画素データに基づいて画素ブロ
ックを分類する。
て画像タイプに分類された後に、修正量子化器1116
が、画像タイプに基づいて選択または修正された量子化
テーブル1114を用いて、DCTM1110からのD
CT結果の閾値処理および/または量子化を行う。量子
化が修正量子化器1116によって行われた後に、コン
ピュータ内蔵のエンコーダ1120が、ハフマン符号テ
ーブル1118を用いて、画素ブロックデータを符号化
し、結果を出力したり、メモリ1122に記憶したりす
る。
するために画素ブロックを画像タイプで分類すること
は、画素ブロックのDCT係数の関数に基づく周波数領
域セグメント化を用いても行うことができる。例えば、
画素ブロックの分類は、低い周波数および高い周波数の
AC成分を示すDCT係数のそれぞれの大きさに基づい
て行うことが可能である。本発明の態様においてこれを
行う方法の一つを以下に記載する。
様では、第一に、閾値振幅klowを超えるnlow個の最も
低域の周波数のAC係数の数(Nlow)が決定され、そ
れから閾値振幅khighを超えるnhigh個の最も高い周波
数のAC係数の数(Nhigh)が決定される。第二に、該
ブロックが、Nlow(低い周波数AC成分で、有意に大
きい成分の数)とNhigh(高い周波数のAC成分で、有
意に大きい成分の数)との関数として分類される。n
low、nhigh、klow、およびkhighに対する適切な値を
選択することによって、該ブロックを、幾つかの可能な
画像タイプ領域、例えばラインアートまたはディテール
など、の一つとしてタグ付けすることができる。
を行い、 ステップ2a.画素ブロックに対してNlow(u,v)
とNhigh(u,v)の計算を行い、 ステップ2b.Nlow(u,v)>clowかつN
high(u,v)>chighならば、Tuv=TAG1と設定
し、そうでないならば、 ステップ2c.Tuv=TAG2と設定し、 ステップ2d.QテーブルとTuvとの関数として8×8
画素ブロックの修正量子化を行い、 ステップ2e.画素ブロックのエントロピー符号化を行
い、そして ステップ3.画像中のブロック全部が処理されるまでス
テップ2を繰り返す。
類するのに用いることができる周波数領域セグメント化
ルールの可能な一つを示す。この態様では、ラインアー
トタイプとディテールタイプとについてのみの、画像ブ
ロックの分類が行われる。TAG1とTAG2とは、0か
ら1までのファジー数で、ブロックの煩雑さの程度を表
す。uは該ブロックを含む画像の行のインデックスで、
vは該ブロックを含む画像列のインデックスである。c
low、chigh、TAG1、TAG2の値は、最良の結果を
得るように経験的に選択することができる。以下の値
は、このアルゴリズムを用いて成功した例に用いられた
ものである。klow=31;khigh=32;nlow=3
2;nhigh=8;clow=5;chigh=20;TAG1=
ラインアート;TAG2=ディテール。
様の一つを示すもので、各画素ブロックについて最大4
個までの異なる画像タイプを識別する方法である。c
low1、chigh1、clow2、chigh2、TAG1、TAG2、
TAG3、およびTAG4の値は、最良の結果を得るよう
に経験的に選択することができる。
を行い、 ステップ2a.画素ブロックに対してNlow(u,v)
とNhigh(u,v)の計算を行い、 ステップ2b.Nlow(u,v)>clow1かつN
high(u,v)>chigh1ならば、Tuv=TAG1と設定
し、そうでない場合、 ステップ2c.Nlow(u,v)>clow2かつN
high(u,v)>chigh2ならば、Tuv=TAG2と設定
し、そうでない場合、 ステップ2d.Nlow(u,v)>clow1かつN
high(u,v)>chigh2ならば、Tuv=TAG3と設定
し、そうでないならば、 ステップ2e.Tuv=TAG4と設定し、 ステップ2f.QテーブルとTuvとの関数として8×8
画素ブロックの修正量子化を行い、 ステップ2g.画素ブロックのエントロピー符号化を行
い、そして ステップ3.画像中のブロック全部が処理されるまでス
テップ2を繰り返す。
の異なる画像タイプを認識するにすぎないが、他の態様
では同様の方法を用いて、より細かく画像タイプを区別
することができる。例えば、上記の二番目のアルゴリズ
ムで、{Nlow(u,v)>clow2かつNhigh(u,
v)>chigh1}という場合に対しもう一つ別のタグ
(TAG)を定義することができる。他の態様では、別
の値のclowとchighとを追加して定義することによっ
て、更に別の画像タイプを識別することもできる。j個
の異なるclow値とk個の異なるchigh値とがあれば、
このやり方で最大でj・k+1個の画像タイプの段階を
識別できる。
アルゴリズムを示している図16と図17とを参照して
説明する。ステップS1202で、JPEGデコーダへ
伝送されるQテーブルが定義される。ステップS120
4で、「低い周波数」と考えられる最も低い周波数のA
C成分の数(nlow)が定義される。ステップS120
6で、「高い周波数」と考えられる最も高いAC成分の
数(nhigh)が定義される。ステップS1208で、A
C成分の低振幅の閾値(klow)とAC成分の高振幅の
閾値(khigh)とが定義される。ステップS1209
で、低い周波数の閾値および高い周波数の閾値であるc
low1、chigh1、clow2、chigh2が定義される。
画像タイプ(TAG)が決定される。ステップS121
0で,nlow個の最も低い周波数のAC成分で、振幅が
klowより大きいものの数(Nlow)が決定される。ステ
ップS1212で,nhigh個の最も高い周波数のAC成
分で、振幅がkhighより大きいものの数(Nhigh)が決
定される。
大きい場合は、NhighがステップS1216でchigh1
と比較される。NhighがステップS1216でchigh1
より大きい場合は、TuvはステップS1218でTAG
1と設定され、プロセスはステップ1232に続く。N
lowがステップS1214でclow1より大きいと判った
が、NhighがステップS1216でchigh1より大きく
ないと判った場合は、Nh ighはステップS1220でc
high2と比較される。NhighがステップS1220でc
high2より大きいと判定された場合は、Tuvはステップ
S1222でTAG3と設定され、プロセスはステップ
1232に続く。
low1より大きくないと判った場合、あるいはステップS
1220でchigh2より大きくないと判った場合は、プ
ロセスはステップS1224へ続く。Nlowがステップ
S1224でclow2より大きい場合はNhighがステップ
S1226でchigh2と比較される。Nhighがステップ
S1226でchigh2より大きいと判定された場合は、
TuvはステップS1228でTAG2と等しいと設定さ
れる。一方、NlowがステップS1224でclow2より
大きくないと判った場合、あるいはNhighがステップS
1226でchigh2より大きくないと判った場合は、T
uvはステップS1230でTAG4と設定される。
1222、S1228、またはS1230で設定されて
しまうと、プロセスはステップS1232に継続する。
プロセスが、ステップS1232で画像の全てのブロッ
クに対してまだ行われなかった場合は、プロセスはステ
ップS1210へ戻り、ここで上記のセグメント化手順
が繰り返され、画像の次のブロックに対して正しいTuv
を求める。プロセスが、ステップS1232で画像の全
てのブロックに対して行われたと判定された場合は、プ
ロセスは終了である。
を用いて修正量子化を行う装置を示す。コンピュータ1
306には、メモリ1308、離散コサイン変換モジュ
ール(DCTM)1310、セグメント化器1312、
1以上の量子化テーブル1314、修正量子化器131
6、ハフマン符号テーブル1318、エンコーダ132
0、およびメモリ1322が備えられる。
し、これを8×8画素ブロックに分割する。デジタル化
された走査データはコンピュータ1306のメモリ13
08に伝送される。DCTM1310は該画素ブロック
にDCTを行う。セグメント化器1312は、上に記載
のように、DCTM1310によって計算されたDCT
係数に基づく周波数領域セグメント化を用いて、画素ブ
ロックを分類する。
は、修正量子化器1316が、上に記載のように、セグ
メント化器1312からの結果に基づいて選択または修
正された量子化テーブル1314を用いて、DCTM1
310から得られるDCT係数の閾値処理および/また
は量子化を行う。量子化が修正量子化器1316によっ
て行われた後では、コンピュータ内蔵のエンコーダ13
20が、ハフマン符号テーブル1318を用いて、画素
ブロックデータを符号化し、結果を出力したり、メモリ
1322に記憶したりする。
ックが画像タイプで分類された後では、そのブロックの
画像タイプの分類に従って、そのブロックの量子化が最
良になるように、修正量子化408Fが行われる。態様
の一つでは、タグが、セグメント化関数406Fによっ
て作成され、これによりDCT係数が量子化される。次
いで、図5を参照すると、上記のように8×8画素ブロ
ックに行われたDCT演算から得られるDCT係数が、
Q*テーブルを用いて閾値処理される。このQ*テーブル
は、画素ブロックに対して決定された画像タイプに依存
して変わる。
てルックアップテーブルから検索することができるし、
あるいは量子化修正テーブルは、Tuvと、デコーダへ伝
送されるQテーブル406の係数との関数から作成する
ことができる。例えば、Tuv=0.9がディテール領域
を示すとすれば、テキストについて最適化されたQテー
ブル406の値を、上記関数によって非線形的に調整し
て、Q*テーブル506の値を得るようにできる。この
やり方で、セグメント化タグTuvの関数として元のテー
ブルから新しいQ*テーブルを作成することができる。
た後で、DCT係数104をその修正量子化テーブルに
基づいて閾値処理する。これは、ブロックの画像品質に
寄与しない係数をゼロにしてしまう効果がある。強度の
小さな係数は、粗い量子化が望ましい時にはゼロにさ
れ、より精細な量子化Qテーブルだけがデコーダへ伝送
される。Q*テーブルは、セグメント化タグがラインア
ートタイプ(例えば、テキストタイプ)領域を示す場合
には、元のQテーブルと全く同一であることに留意され
たい。
ら係数を元のQテーブル406によって量子化し、各S
* xyを対応するQxyで割り、その結果を最も近い整数に
丸めることによって、量子化DCT係数(Sq* 00,S
q* 01,.....,Sq* xy,......,S
q* 77)508を得る。以下のアルゴリズムはこのプロ
セスを示す。
の関数として定義し(ここでTuv=セグメント化タ
グ)、DCT係数Sxyを、Sxy<Q* xyならばS* xy=
0、そうでなければS* xy=Sxy、と閾値処理し、そし
てS* xyを、Qテーブルを用いて量子化し、Sq* xy=R
ound(S* xy/Qxy)とする(Roundは丸め処
理を表す)。
ル506を閾値処理に用いるのではなく、デコーダに送
られるQテーブル406の代わりに、DCT係数104
の量子化にQ*テーブル506を直接用いる。次に、得
られた量子化係数Sq* xy各個に、Q*テーブルの係数Q
* xyを対応するQテーブルの係数Qxyで割って得られる
スケーリングファクターを乗じる。以下のアルゴリズム
は、この方法のプロセスを示す。
数として定義し(ここでTuv=セグメント化タグであ
り、Q* xy ≧Qxyとなるようにする)、そしてS
* xyを、Q*テーブルを用いて量子化し、Qテーブルに基
づいてスケーリングし、Sq* xy=Round{Q* xyR
ound(Sxy/Q* xy)/Qxy}とする。
化処理を用いて圧縮を行う例を、図19〜21、図22
〜26、図27〜31、および図32〜36を参照して
以下に説明する。図19は、テキストに最適化されたQ
テーブルで、これがJPEGデコーダへ送られる。図2
0に示すのは、ピクトリアルタイプの画像に適用された
場合に、図19のQテーブルよりも高い圧縮率を実現
し、再生されたJPEG画像に人間の目に認識できる望
ましくないアーティファクトが過度に形成されないよう
にできる量子化テーブルである。同様に、図21に示す
のは、ディテールタイプ画像領域(例えば、ハーフトー
ン)では、より一層高い圧縮率をもたらし、人間の目に
認識できる望ましくないアーティファクトが過度に形成
されないような量子化テーブルである。以下の例は、い
かにしてディテール画像、ピクトリアル画像、およびテ
キスト画像が、それぞれ量子化され、JPEG符号化さ
れるかを示す。
8×8ハーフトーン画素ブロックの生データのサンプル
を示す。この画素ブロックにDCT演算を行うと、図2
3に示されるDCT係数が、ブロックオーダーフォーマ
ットで得られる。これは図2および図5のSxy係数10
4に対応する。図24は、ディテールタイプと分類され
た画素ブロックに対して最適化されたQ*テーブルのサ
ンプルを示す(図21の値と同じ)。このQ*テーブル
の係数は、図5のQ* xy係数506に対応する。
CT係数のテーブル507は、この態様では閾値処理関
数407Fにより、図23のDCT係数Sxyの大きさが
図24の閾値処理用Q*テーブル中の対応する閾値Q* xy
未満の場合に、それらSxyをゼロに設定することによっ
て作成される。例えば、図23,24,および25を参
照すると、閾値処理されたDCT係数S* 30は、−35
である。なぜなら、閾値処理用Q*テーブル中の係数Q*
30=33が、対応するDCTデータ係数の大きさすなわ
ち|S30|=35より大きくないからである。しかし、
閾値処理されたDCT係数S* 32は、ゼロである。なぜ
なら、閾値処理用Q*テーブル中の係数Q* 32=105
が、対応するDCTデータ係数の大きさ|S32|=94
より大きいからである。
れるテキスト最適化Qテーブル406を用いて、閾値処
理されたDCTテーブル507に対して行われ、この結
果図5と図26に示される量子化されたDCT係数50
8が得られる。量子化されたDCT係数Sq* 10は、−
8である。なぜなら、S* 10/Q10=Round (−
81/10)=−8だからである。その結果、JPEG
圧縮画像の復号において、復号により得られる係数は−
8×10=−80である。この態様では、画像タイプに
鋭敏な閾値処理用Q*テーブル506が閾値処理に用い
られるが、復号に用いられるテキスト最適化Qテーブル
406も、閾値処理された値を量子化するのに用いられ
る。
27に示されるピクトリアルタイプの画素ブロックに適
用するサンプルを示す。この画素ブロックにDCT演算
を行うと、図28に示されるDCT係数が得られる。こ
の場合、ピクトリアルとして分類される画素ブロックに
対する閾値処理用Q*テーブル506であって、図5,
20,および29に示されるテーブルが、図28のDC
Tテーブルに適用され、図5と30に示される、閾値処
理されたDCT係数のテーブル507が得られる。この
場合、得られた閾値処理後のDCT係数S* 70はゼロで
ある。なぜならQ* 70=59が|S70|=21より大き
いからである。一方、図19のテキスト最適化Qテーブ
ルを用いた場合は、閾値処理されたDCT係数S
* 70は、−21になったはずである。なぜなら、図19
でのQ70=16は|S70|=21より大きくないからで
ある。
S*が、図5と図19に示されるテキスト最適化Qテー
ブル406を用いて、量子化され、図5と図31に示さ
れる量子化されたDCT係数508が得られる。この場
合も、画像タイプに鋭敏な閾値処理用Q*テーブル50
6が閾値処理に用いられるが、復号に用いられるテキス
ト最適化Qテーブル406も、閾値処理された値を量子
化するのに用いられる。
様が、図32に示されるテキストタイプの画素ブロック
にどのように適用されるかを示す。この画素ブロックに
DCT演算を行うと、図33に示されるDCT係数が得
られる。本発明の態様の一つでは、処理は前と同じよう
に進めることができる。すなわち、図1,5, および
33に示されるDCT係数104を、テキスト用に最適
化されたQ*テーブル506を用いて、閾値処理するこ
とができる。該テーブルはこの場合、図19に示される
Qテーブルと同一である。この処理により、図5と図3
4に示される閾値処理後のDCT係数507が得られ
る。閾値処理されたDCT係数S*を、テキスト最適化
Qテーブル406を用いて量子化すると、図5と図35
に示される、量子化されたDCT係数508が得られ
る。
6は既にテキスト用に最適化されているので、量子化の
前にテキストタイプDCT係数を閾値処理することは不
必要であり、不利ですらあるとも考えられる。なぜなら
画質に悪影響を与える恐れがあるからである。従って、
最も精細な量子化値を要する画像タイプ(この場合、テ
キスト)を処理している時は、図2に示されるような閾
値処理ステップは行わないで済ませてもよい。この場
合、図19のテキスト最適化Qテーブル106、406
を、図33の閾値処理されていないテキストDCT係数
104を直接量子化するのに使えば、結果は、図36の
量子化DCT係数108となる。
度に劣化させないで一層の圧縮化を行うことができる画
像タイプの画素ブロックは、量子化の前に閾値処理が行
われる。しかし、最も高精細な量子化値を要する画像タ
イプの画素ブロックは、閾値処理を行わないで量子化さ
れるので、これら特定のブロックに対しては、処理は図
1〜3に示される処理と同じである。
載される。ステップS1800で、すでにセグメント化
が行われ、所与の画素ブロックに対する画像タイプタグ
Tuvが既に決定されているものとする。ステップS18
02で、修正量子化モジュール408Fは、Tuvの示す
のが、最高品質の処理を必要とする画像タイプ(例え
ば、テキストが可能な画像タイプの中に含まれる場合
は、テキスト)であるかどうかをチェックする。そうな
らば、プロセスはステップS1808へ進む。
できる画像タイプ(例えば、ピクトリアルまたはディテ
ール)ならば、その画像タイプに対する適切な量子化修
正テーブル( Q*テーブル)がステップS1804で選
択される。ステップS1806で、画素ブロックのDC
T係数が、選択されたQ*テーブルを用いて閾値処理さ
れ、プロセスはステップS1808に続く。ステップS
1808では、得られたDCT係数が、閾値処理の有無
を問わず、最高品質の(例えば、テキストに最適化され
た)テーブルを用いて量子化され、デコーダへ伝送され
る。
00dpiの幾つかの画像に適用したものである。比較
のために、同一の量子化テーブル(Qテーブル)をエン
コーダとデコーダとに用い、同様の解像度の画像のJP
EGおよびQSEG圧縮/伸張を行った。解像度が異な
る画像は、異なるQテーブルを用いて圧縮し、伸張し
た。なお、「QSEG」とは、本実施形態で行われる圧縮
を称する。
は、一般に圧縮率が格段に改良される。本方法の別の利
点は、本実施形態の適応JPEG量子化法のQ*テーブ
ルが連続的に修正できるということである。各ブロック
が異なる圧縮技術間で選択する有限のタグセットを作成
する(これも取りうるオプションの一つではある)代わ
りに、本方法では、元のQテーブルから新しいQ*テー
ブルを各画素ブロックに対して個別に作成できる連続関
数が提供される。
ーダへ新しい情報を更に伝送することなく圧縮率を改善
できる適応量子化が達成される。本実施形態の量子化修
正処理を用いれば、画像が画素ブロックにセグメント化
され、各画素ブロックの画像タイプが個別に決定され
る。各画像ブロックのDCT係数は、量子化の前に修正
することもできるし、あるいは決定された画像ブロック
タイプに基づき、量子化修正テーブルを用いて量子化す
ることもできる。こうすると、同じ量子化テーブルを用
いて画像のブロック全てのDCT係数を直接量子化する
ことによって得られた圧縮率よりも高い圧縮率を有する
データが(後続のエントロピー符号化の後)得られる。
ダへ送られる(画像プレーン当たり)1個の量子化テー
ブルを用いて、標準JPEGベースラインデコーダで復
号できる。量子化テーブルやDCT係数を圧縮の前にど
のように修正したかに関する情報は、一切デコーダへ送
る必要はない。従って、既存のJPEGデコーダは、多
数の量子化テーブルをサポート不可能なベースラインシ
ーケンシャルJPEGデコーダをも含めて、本発明に従
って符号化された圧縮データを正確に伸張するのに用い
ることができる。
を説明したが、当業者ならばこれに対して多くの別法や
修正や変形ができることは明らかである。例えば、本発
明はJPEGシーケンシャルモードに準拠しているけれ
ども、JPEGプログレッシブ符号化にも適用できる。
更に例を挙げれば、本発明は、図15と18に示される
ような、プログラムされた汎用コンピュータに組み入れ
ることができる。しかし、本発明は、特定用途用のコン
ピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサまたは
マイクロコントローラおよび周辺IC部品、ASICま
たは他のIC、プログラマブルロジック装置、例えば、
PLD、PLA、FPGAまたはPALなどに組み入れ
ることができる。一般には、図8〜11、16、17、
および37に示されるフローチャートを組み入れること
が可能な装置はどんなものでも本発明を用いることが可
能である。
ある。
スを示す図である。
応量子化技術を表す機能ブロック図である。
図である。
対するテクスチャ配列を示す図である。
る量子化関数を示す図である。
テクスチャと画素ブロックテクスチャヒストグラムを計
算するプロセスを示す図である。
算アルゴリズムを示す図である。
計算アルゴリズムを示す図である。
画像タイプタグを得るアルゴリズムを示す図である。
となることを説明するための図である。
テクスチャとなることを説明するための図である。
る典型的テクスチャヒストグラムを示す図である。
化を用いて修正量子化を行う装置を示す図である。
メント化処理の一態様のアルゴリズムを示す図である。
メント化処理の一態様のアルゴリズムを示す図である。
ト化を用いて修正量子化を行う装置を示す図である。
ーダへ送られるテキスト最適量子化テーブルを示す図で
ある。
クトリアルタイプ画像ブロック用量子化テーブルを示す
図である。
ィテールタイプ画像ブロック用量子化テーブルを示す図
である。
ブロックの例を示す図である。
T係数を示す図である。
様においてディテールタイプ画像ブロックに対する量子
化修正テーブルとして用いた場合を示す図である。
T係数を閾値処理するのに用いた時に得られるDCT係
数を示す図である。
処理されたDCT係数を量子化するのに用いた時に得ら
れる量子化DCT係数を示す図である。
×8画素ブロックの例を示す図である。
T係数を示す図である。
本発明の一態様において量子化修正テーブルとして用い
る図20の量子化テーブルを示す図である。
T係数を閾値処理するのに用いた時に得られる閾値処理
されたDCT係数を示す図である。
処理されたDCT係数を量子化するのに用いた時に得ら
れる量子化DCT係数を示す図である。
画素の例を示す図である。
T係数を示す図である。
T係数を閾値処理するのに用いた時に得られる閾値処理
されたDCT係数を示す図である。
処理されたDCT係数を量子化するのに用いた時に得ら
れる量子化DCT係数を示す図である。
処理されていないDCT係数を量子化するのに用いた時
に得られる量子化DCT係数を示す図である。
修正量子化技術を表すフローチャートである。
サイン変換)係数、104F DCT処理、106,4
06 量子化テーブル、108 量子化DCT係数、1
08F 量子化処理、110 エントロピーエンコー
ダ、112,1118 ハフマン符号テーブル、114
圧縮データ、406F セグメント化処理、407F
閾値処理、408F 修正量子化処理、506 修正
量子化テーブル、1102,1302 画像、110
4,1304 スキャナ、1108,1122,130
8,1322 メモリ、1110,1310 離散コサ
イン変換モジュール、1112,1312 セグメント
化器、1114、1314 量子化テーブル、111
6,1316 修正量子化器、1120,1320 エ
ンコーダ。
Claims (2)
- 【請求項1】 画像領域における複数の画素行及び画素
列を含んだ画素ブロックの画像タイプを判定する方法に
おいて、 画素ブロックの画素行及び画素列の画素群の値を示す画
像信号データを入力し、 前記画像ブロックの画素行及び画素列における隣接画素
同士の値の閾値処理された二階差分に基づいて、それら
画素行及び画素列に関する空間領域テクスチャ値を得る
ことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 画像領域における複数の画素行及び画素
列を含んだ画素ブロックの画像タイプを判定する方法に
おいて、 画素ブロックの画素行及び画素列の画素群の値を示す画
像信号データを入力し、 前記画素値のノイズを除去するために選択された量子化
閾値を用いて、前記画素行及び画素列における隣接画素
同士の値の量子化された一階差分を計算し、 前記隣接画素同士の値の前記量子化された一階差分に対
し、二階空間領域解析を行うことによって、前記ブロッ
クの画素行及び画素列の各々に沿ったテクスチャ値を求
め、 前記画素行と画素列について得られたテクスチャ値の分
布を定めるヒストグラム値を計算し、 テクスチャ値の分布に基づいて画像タイプを決定するこ
とを特徴とする方法。
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