JPH11316111A - 板状鏡面体の表面形状測定方法および装置 - Google Patents

板状鏡面体の表面形状測定方法および装置

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JPH11316111A
JPH11316111A JP12096398A JP12096398A JPH11316111A JP H11316111 A JPH11316111 A JP H11316111A JP 12096398 A JP12096398 A JP 12096398A JP 12096398 A JP12096398 A JP 12096398A JP H11316111 A JPH11316111 A JP H11316111A
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JP
Japan
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plate
mirror
mirror body
laser beam
reflected light
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JP12096398A
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English (en)
Inventor
Munehisa Kato
宗寿 加藤
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状鏡面体の表面にキズを付けることなく素
速く表面形状を測定しうるようにする。 【解決手段】 レーザ発振器1と、レーザ発振器1から
発振されたレーザ光を走査させるためのガルバノミラー
3と、ガルバノミラー3によって走査されたレーザ光を
平行光線化し、板状鏡面体4の表面に斜め方向から照射
させるコリメートレンズ系5と、板状鏡面体4からの反
射光の位置を検出するラインセンサカメラ7とを備える
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状鏡面体の表面
形状測定方法および装置に関するものであり、よりくわ
しくは、板状鏡面体の表面にキズを付けることなく素速
く表面形状を測定しうるようにした板状鏡面体の表面形
状測定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、液晶パネル用のガラス基板な
どの板状鏡面体は、非常に高い平坦度が要求されるた
め、研磨などによって高い平坦度を達成するようにして
いる。
【0003】そして、研磨後に、上記板状鏡面体の平坦
度が、要求基準を満たしているかどうかを検査される。
【0004】上記板状鏡面体の表面形状の測定は、従
来、触針式の粗さ計などを用いて行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の触針式の粗さ計を用いた板状鏡面体の表面形状の測
定には、以下のような問題があった。
【0006】すなわち、触針式の粗さ計は、板状鏡面体
の表面にキズを付けてしまうため、全量検査をすること
ができないので、抜き取り検査を行うしかなかった。し
かも、抜き取り検査に使われた板状鏡面体は、キズが付
いて使用が不可能となるため、その分、製品歩留りが低
下する。
【0007】また、触針式の粗さ計は、検出速度が極端
に遅かった。
【0008】本発明は、上述の実情に鑑み、板状鏡面体
の表面にキズを付けることなく素速く表面形状を測定し
うるようにした板状鏡面体の表面形状測定方法および装
置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザ光を板
状鏡面体の表面に対し斜め方向から照射させて、板状鏡
面体の表面からの反射光の位置を検出し、検出した反射
光の位置ズレ量から、板状鏡面体の表面の傾斜角度を求
めて板状鏡面体の表面形状を測定することを特徴とする
板状鏡面体の表面形状測定方法を提供する。
【0010】また、板状鏡面体の表面に対し斜め方向か
ら照射されるレーザ光を平行に走査させることを特徴と
する上記板状鏡面体の表面形状測定方法を提供する。
【0011】本発明は、レーザ光を板状鏡面体の表面に
対し斜め方向から照射させるためのレーザ発振器と、板
状鏡面体からの反射光の位置を検出するラインセンサカ
メラとを備えたことを特徴とする板状鏡面体の表面形状
測定装置を提供する。
【0012】また、レーザ発振器から発振されたレーザ
光を走査させるためのガルバノミラーと、ガルバノミラ
ーによって走査されたレーザ光を平行光線化し、板状鏡
面体の表面に斜め方向から照射させるコリメートレンズ
系とを、レーザ発振器と板状鏡面体との間に備えたこと
を特徴とする上記板状鏡面体の表面形状測定装置を提供
する。
【0013】本発明によれば、レーザ光の反射を利用し
ているので、板状鏡面体の表面にキズを付けることな
く、また、触針式の粗さ計を用いた場合の10倍以上も
の速度で素速く高精度で表面形状を測定することが可能
となる。よって、板状鏡面体の全量検査を行わせること
が可能となり、製品品質をより向上することが可能とな
る。また、検査に使われた板状鏡面体は、傷が付かない
ので、製品としての使用が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態の一例の概略側
面図であり、図2は本発明の原理を説明する図1の部分
拡大図であり、図3は図2の板状鏡面体部分の拡大図で
ある。
【0016】本発明では、He−Neレーザなどのレー
ザ発振器1と、レーザ発振器1から発振されたレーザ光
を紙面と直交する方向へ拡げるシリンドリカルレンズ2
と、シリンドリカルレンズ2によって拡げられたレーザ
光を紙面と直交する図示しない軸を中心として図中上下
方向へ走査させるためのガルバノミラー3と、ガルバノ
ミラー3によって走査されたレーザ光を平行光線化し、
水平に置かれた液晶パネル用のガラス基板などの板状鏡
面体4の表面に斜め方向(図1の場合には、斜め下方)
から照射させるコリメートレンズ系5と、板状鏡面体4
からの反射光を投写するスクリーン6と、スクリーン6
上に投写された反射光の位置を映すラインセンサカメラ
7と、ラインセンサカメラ7からの反射光の位置信号8
を処理する演算制御装置9を設ける。
【0017】なお、図中、10は演算制御装置9からレ
ーザ発振器1へ送る制御信号である。
【0018】ここで、板状鏡面体4に対するレーザ光の
入射角度は、水平近傍であり、その範囲は、80〜87
゜程度、特に85゜程度とするのがよい。
【0019】また、表面形状を測定しようとする板状鏡
面体4に対し、裏面反射光の影響を除去するための手段
を設ける。板状鏡面体4の裏面反射光の影響を除去する
ための手段として、ここでは、板状鏡面体4の裏面に、
光拡散テープ11を貼り付けるなどする。
【0020】そして、板状鏡面体4からの反射光を投写
するスクリーン6は、反射光の到達範囲をカバーする長
さを有していれば良く、ここでは、レーザ光を紙面の左
右方向へ走査させているので、紙面の左右方向へ延びる
帯状のものとする。
【0021】また、上記ラインセンサカメラ7は、撮像
素子を一直線状に配列して線状の映像を得るようにした
ものであり、この場合には、撮像素子の配設方向は、ス
クリーン6の延設方向とする。
【0022】つぎに、作動について説明する。
【0023】本発明では、He−Neレーザなどのレー
ザ発振器1から発振されたレーザ光をシリンドリカルレ
ンズ2によって紙面と直交する方向へ拡げ、シリンドリ
カルレンズ2によって拡げられたレーザ光をガルバノミ
ラー3によって紙面と直交する図示しない軸を中心に図
中上下方向へ走査させつつコリメートレンズ系5で平行
光線化し、水平に置かれた液晶パネル用のガラス基板な
どの板状鏡面体4の表面に斜め方向(図1では斜め下
方)から照射させ、板状鏡面体4の表面からの反射光を
スクリーン6に投写し、スクリーン6上に投写された反
射光の位置をラインセンサカメラ7で映し、ラインセン
サカメラ7で捕えた反射光の位置信号8を演算制御装置
9が一定時間ごとに取込み、取込んだ位置信号8に所定
の処理を行って、板状鏡面体4の表面形状を得る。
【0024】演算制御装置9では、以下のような処理を
行う。
【0025】すなわち、板状鏡面体4の表面が完全に平
坦である場合には、コリメートレンズ系5で平行光線化
されているレーザ光の反射光も平行光線となってスクリ
ーン6上に到達されるため、ガルバノミラー3でレーザ
光を走査させて、その反射光を一定時間ごとに取込む
と、一定距離ずつ到達位置が移動したものとなるはずで
ある。
【0026】しかし、板状鏡面体4の表面が平坦でない
場合には、板状鏡面体4の表面からの反射光は平行光線
とはならないため、スクリーン6上の到達位置に位置ズ
レが生じる。
【0027】このスクリーン6上の到達位置の位置ズレ
量から、板状鏡面体4の表面の傾斜角度を求め、得られ
た表面傾斜角度に対して繰返しの収束計算を行い、最終
的に、板状鏡面体4の表面形状を導出するようにする。
【0028】より具体的には、まず、板状鏡面体4の表
面が規則的にうねっているものと仮定する。
【0029】そして、図2・図3に示すように、うねり
のピッチをλ、うねりの高さをA、板状鏡面体4の表面
に対するレーザ光の入射角度をφ、板状鏡面体4の表面
からの反射光の反射角度をφ’、板状鏡面体4の表面傾
斜角度をψ、板状鏡面体4上のレーザ光の照射位置を
g、その座標を(Xg,Yg)、スクリーン6上の反射
光の到達位置をs、その座標を(Xs,Ys)、板状鏡
面体4とスクリーン6との間の距離をh(h=Ys−Y
g)とすると、板状鏡面体4の表面形状Ygは、
【数1】Yg=Asin(2πx/λ) となり、板状鏡面体4の表面傾斜角度ψは、
【数2】 ψ=tan-1{(2Aπ/λ)cos(2πx/λ)} となり、反射角度φ’は、
【数3】φ’=φ−2ψ となり、スクリーン6上の反射光の到達位置Xsは、
【数4】Xs=Xg+h×tanφ’ となる。
【0030】ここで、板状鏡面体4上のレーザ光の照射
位置(Xg,Yg)は、板状鏡面体4表面のうねりのた
めに実際には未知となるが(図3の実線の場合の反射位
置)、初期条件として、板状鏡面体4表面が平坦である
場合の値(図3の破線の場合の反射位置)を使用し、以
下の式を使って、繰返しの収束計算を行い、板状鏡面体
4上の表面形状を復元して行く。
【0031】
【数5】反射角度φ’=tan-1{(Xs−Xg)/h}
【0032】
【数6】 板状鏡面体4の表面傾斜角度ψ=(φ−φ’)/2
【0033】従って、t番目の光線が照斜される板状鏡
面体4の表面高さは、
【数7】Yg(t)=(tanψ(t)+tanψ(t−
1))(Xg(t)−Xg(t−1))/2+Yg(t
−1) となる。
【0034】さらに、この値を使用して反射角度φ’、
表面傾斜角度ψ、および表面高さYg(t)を求め、Y
g(t)の値が収束するまでくり返す。
【0035】このようにレーザ光の反射を利用すること
により、板状鏡面体4の表面にキズを付けることなく、
触針式の粗さ計を用いた場合の10倍以上もの速度(1
00mm/sec程度)で素速く表面形状を高精度で測
定することが可能となる。よって、板状鏡面体4の全量
検査を行わせることが可能となり、製品品質をより向上
することが可能となる。しかも、検査に使われた板状鏡
面体は、傷が付かないので、製品としての使用が可能と
なる。
【0036】なお、板状鏡面体4の表面形状を単に評価
するのであれば、板状鏡面体4の表面傾斜角度を得るだ
けで十分である。
【0037】ここで、シリンドリカルレンズ2を用いて
レーザ光を紙面と直交する方向へ拡げているのは、スク
リーン6上に反射光が点として到達されると、ラインセ
ンサカメラ7で反射光を検出しにくいからであり、か
つ、レーザ光が板状鏡面体4の表面で紙面に対して垂直
な方向への傾き成分を持って反射された場合に、反射光
が点だとスクリーン6やラインセンサカメラ7の視野か
ら外れてしまい、ラインセンサカメラ7で反射光を検出
できなくなるからである。シリンドリカルレンズ2を用
いてレーザ光を紙面と直交する方向へ拡げることによ
り、上記問題は解消される。
【0038】また、板状鏡面体4に対するレーザ光の入
射角度を85゜程度としたのは、入射角度を大きくする
ほど、検出の精度を上げることが可能となる反面、その
分、スクリーン6を長くし、ラインセンサカメラ7の撮
像素子数を増やして解像度を落とさないようにしなけれ
ばならなくなるからであり、実際には、85゜の近傍が
実施する上での最適値となる。
【0039】さらに、板状鏡面体4に対し、裏面反射光
の影響を除去するための手段を設けることにより、検出
の精度を向上することが可能となる。板状鏡面体4の裏
面反射光の影響を除去するための手段は、上記したよう
に板状鏡面体4の裏面に光拡散テープ11を貼り付ける
以外にも、板状鏡面体4の裏面に蒸気を当てたり、紙面
に対して垂直な方向の傾き成分を持たせてレーザ光を入
射することにより、表面反射光と裏面反射光の軌道を紙
面と垂直な方向にずらせたり、板状鏡面体4に対する吸
収特性のために裏面反射の起こらない紫外光レーザを照
射したりすることなどが可能である。
【0040】さらに、板状鏡面体4からの反射光を投写
するスクリーン6を設けずに、直接ラインセンサカメラ
7で反射光を受光するようにすることもできる。
【0041】なお、本発明は、上述の実施の形態にのみ
限定されるものではなく、本発明で形状を測定すること
ができる板状鏡面体は液晶パネル用のガラス基板に限ら
ないこと、曲面状の板状鏡面体に対しても適用可能であ
ること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々変更を加えうることは勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の板状鏡面
体の表面形状測定方法および装置によれば、レーザ光の
反射を利用したので、板状鏡面体の表面にキズを付ける
ことなく素速く表面形状を測定することができるという
優れた効果を奏しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の概略側面図であ
る。
【図2】本発明の原理を説明する図1の部分拡大図であ
る。
【図3】図2の板状鏡面体部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 シリンドリカルレンズ 3 ガルバノミラー 4 板状鏡面体 5 コリメートレンズ系 6 スクリーン 7 ラインセンサカメラ 8 位置信号 9 演算制御装置 10 制御信号 11 光拡散テープ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を板状鏡面体の表面に対し斜め
    方向から照射させて、板状鏡面体の表面からの反射光の
    位置を検出し、検出した反射光の位置ズレ量から、板状
    鏡面体の表面の傾斜角度を求めて板状鏡面体の表面形状
    を測定することを特徴とする板状鏡面体の表面形状測定
    方法。
  2. 【請求項2】 板状鏡面体の表面に対し斜め方向から照
    射されるレーザ光を平行に走査させることを特徴とする
    請求項1記載の板状鏡面体の表面形状測定方法。
  3. 【請求項3】 レーザ光を板状鏡面体の表面に対し斜め
    方向から照射させるためのレーザ発振器と、板状鏡面体
    からの反射光の位置を検出するラインセンサカメラとを
    備えたことを特徴とする板状鏡面体の表面形状測定装
    置。
  4. 【請求項4】 レーザ発振器から発振されたレーザ光を
    走査させるためのガルバノミラーと、ガルバノミラーに
    よって走査されたレーザ光を平行光線化し、板状鏡面体
    の表面に斜め方向から照射させるコリメートレンズ系と
    を、レーザ発振器と板状鏡面体との間に備えたことを特
    徴とする請求項3記載の板状鏡面体の表面形状測定装
    置。
JP12096398A 1998-04-30 1998-04-30 板状鏡面体の表面形状測定方法および装置 Pending JPH11316111A (ja)

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