JPH11315117A - 高分子化合物、及びこれを合成するために用いる重合性単量体 - Google Patents
高分子化合物、及びこれを合成するために用いる重合性単量体Info
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- JPH11315117A JPH11315117A JP12201498A JP12201498A JPH11315117A JP H11315117 A JPH11315117 A JP H11315117A JP 12201498 A JP12201498 A JP 12201498A JP 12201498 A JP12201498 A JP 12201498A JP H11315117 A JPH11315117 A JP H11315117A
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- Japan
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- polymer compound
- group
- borate
- methacrylate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光分解の感度に優れた新規な光分解性高分子
化合物、及び該高分子化合物を容易に合成し得る重合性
単量体の提供。更に、上記の高分子化合物を結着樹脂材
料に用いることによって、耐環境性に優れた電子写真用
トナーの提供を可能とすること。 【解決手段】 アンモニウム塩のボレート誘導体及び/
又はホスホニウム塩のボレート誘導体を含有することを
特徴とする高分子化合物、及びこれを合成するために用
いる重合性単量体。
化合物、及び該高分子化合物を容易に合成し得る重合性
単量体の提供。更に、上記の高分子化合物を結着樹脂材
料に用いることによって、耐環境性に優れた電子写真用
トナーの提供を可能とすること。 【解決手段】 アンモニウム塩のボレート誘導体及び/
又はホスホニウム塩のボレート誘導体を含有することを
特徴とする高分子化合物、及びこれを合成するために用
いる重合性単量体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な高分子化合
物、及び該高分子化合物を合成する際に用いる重合性単
量体に関する。特に、光照射することにより分解する光
分解性高分子化合物、及び該高分子化合物を形成できる
重合性単量体に関する。
物、及び該高分子化合物を合成する際に用いる重合性単
量体に関する。特に、光照射することにより分解する光
分解性高分子化合物、及び該高分子化合物を形成できる
重合性単量体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の環境問題に対する取り組みの一環
として、再利用のできる高分子化合物に関する研究が精
力的になされており、例えば、生分解性高分子化合物や
光分解性高分子化合物等についての研究が種々なされて
いる。光分解性樹脂を利用したものとしては、例えば、
特開平7−209900号公報に、フェニルイソプロペ
ニルケトンを重合性単量体として用いた電子写真用トナ
ーが提案されている。しかし、該公報に記載されている
ものは、合成方法が煩雑であること、フェニルイソプロ
ペニルケトンが重合性単量体としての安定性に劣るこ
と、重合後の高分子化合物が光分解の感度に劣ること等
の欠点があった。又、合成原料としてフェニルイソプロ
ペニルケトンを用いるので、高分子化合物の物性設計に
限度を生じるといった問題もあった。
として、再利用のできる高分子化合物に関する研究が精
力的になされており、例えば、生分解性高分子化合物や
光分解性高分子化合物等についての研究が種々なされて
いる。光分解性樹脂を利用したものとしては、例えば、
特開平7−209900号公報に、フェニルイソプロペ
ニルケトンを重合性単量体として用いた電子写真用トナ
ーが提案されている。しかし、該公報に記載されている
ものは、合成方法が煩雑であること、フェニルイソプロ
ペニルケトンが重合性単量体としての安定性に劣るこ
と、重合後の高分子化合物が光分解の感度に劣ること等
の欠点があった。又、合成原料としてフェニルイソプロ
ペニルケトンを用いるので、高分子化合物の物性設計に
限度を生じるといった問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記問題点を改善した新規な高分子化合物、及び該
高分子化合物を簡易に合成し得る重合性単量体を提供す
ることにある。即ち、本発明の目的は、光分解の感度に
優れた新規な光分解性高分子化合物、及び該高分子化合
物を容易に合成し得る重合性単量体を提供することにあ
る。
は、上記問題点を改善した新規な高分子化合物、及び該
高分子化合物を簡易に合成し得る重合性単量体を提供す
ることにある。即ち、本発明の目的は、光分解の感度に
優れた新規な光分解性高分子化合物、及び該高分子化合
物を容易に合成し得る重合性単量体を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、アンモニウ
ム塩のボレート誘導体及び/又はホスホニウム塩のボレ
ート誘導体を含有することを特徴とする高分子化合物、
及びこれを合成するために用いる重合性単量体である。
発明によって達成される。即ち、本発明は、アンモニウ
ム塩のボレート誘導体及び/又はホスホニウム塩のボレ
ート誘導体を含有することを特徴とする高分子化合物、
及びこれを合成するために用いる重合性単量体である。
【0005】本発明の高分子化合物の特に好ましい態様
は、その構成単位に、第4級アンモニウム塩及び/又は
第4級ホスホニウム塩のボレート誘導体を用い、その置
換基の分子設計を適宜にしたものである。このような態
様とすれば、得られる高分子化合物が光分解の感度に優
れるのみならず、熱特性、溶解性等の物性を最適に制御
することができるので、用途に応じた特性を有する高分
子化合物となる。
は、その構成単位に、第4級アンモニウム塩及び/又は
第4級ホスホニウム塩のボレート誘導体を用い、その置
換基の分子設計を適宜にしたものである。このような態
様とすれば、得られる高分子化合物が光分解の感度に優
れるのみならず、熱特性、溶解性等の物性を最適に制御
することができるので、用途に応じた特性を有する高分
子化合物となる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、好ましい実施の形態を挙
げて本発明をより詳細に説明する。本発明の高分子化合
物としては、具体的には、下記の一般式(1)及び/又
は(2)で表されるユニットを高分子化合物中に含有す
るものが挙げられる。
げて本発明をより詳細に説明する。本発明の高分子化合
物としては、具体的には、下記の一般式(1)及び/又
は(2)で表されるユニットを高分子化合物中に含有す
るものが挙げられる。
【化1】 上記式(1)及び(2)中のR1、R2は、水素原子又
はアルキル基であり、X1、X2は連結基であり、r
1、r2、r3、r4、r5及びr6は、アルキル基、
置換アルキル基及びアリール基のいずれかであり、a
1、a2、a3、a5、a6及びa7は、アリール基、
アルキル基、置換アルキル基のいずれかであり、a4及
びa8は、アルキル基又は置換アルキル基である。
はアルキル基であり、X1、X2は連結基であり、r
1、r2、r3、r4、r5及びr6は、アルキル基、
置換アルキル基及びアリール基のいずれかであり、a
1、a2、a3、a5、a6及びa7は、アリール基、
アルキル基、置換アルキル基のいずれかであり、a4及
びa8は、アルキル基又は置換アルキル基である。
【0007】上記したユニットを有する高分子化合物を
簡易な合成方法によって合成するためには、下記一般式
(3)又は(4)で表される本発明の重合性単量体を用
いることが好ましい。尚、下記一般式(3)、(4)中
の記号は、上記一般式(1)及び(2)と同義である。
簡易な合成方法によって合成するためには、下記一般式
(3)又は(4)で表される本発明の重合性単量体を用
いることが好ましい。尚、下記一般式(3)、(4)中
の記号は、上記一般式(1)及び(2)と同義である。
【化2】
【0008】しかし、上記一般式(1)及び/又は
(2)のユニットを有する高分子化合物の合成方法とし
ては、上記一般式(3)及び/又は(4)で示される重
合性単量体を用いた重合反応に限定されず、例えば、ア
ンモニウム塩及び/又はホスホニウム塩を有する高分子
化合物の塩交換反応でボレート誘導体にすることによっ
て合成してもよい。
(2)のユニットを有する高分子化合物の合成方法とし
ては、上記一般式(3)及び/又は(4)で示される重
合性単量体を用いた重合反応に限定されず、例えば、ア
ンモニウム塩及び/又はホスホニウム塩を有する高分子
化合物の塩交換反応でボレート誘導体にすることによっ
て合成してもよい。
【0009】以下に、上記式(1)〜(4)中の各置換
基について詳細に説明する。先ず、R1、R2は、水素
原子又はアルキル基であるが、その際のアルキル基とし
ては、例えば、メチル基或いはエチル基が挙げられる。
X1及びX2で表される連結基としては、例えば、フェ
ニレン基、フェニルアルキレン基、カルボキシアルキレ
ン基、カルバモイルアルキレン基、カルボニル基等の2
価の連結基が挙げられる。これらの中でも、本発明にお
いて好ましいものは、フェニレン基、カルボキシアルキ
レン基、カルバモイルアルキレン基である。r1、r
2、r3、r4、r5及びr6は、アルキル基、置換ア
ルキル基及びアリール基のいずれかであるが、この際の
アルキル基としては炭素数1〜12のものが好ましく、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピ
ル基、ブチル基、t−ブチル基、アミル基、i−アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、ラウリル基等が挙げられ
る。又、置換アルキル基としては炭素数3〜9のものが
好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニ
ルプロピル基等のアラルキル基、又は、例えば、メトキ
シエチル基、メトキシブチル基、エトキシメチル基、エ
トキシプロピル基、エトキシブチル基等のアルコキシア
ルキル基が挙げられる。更に、アリール基としては炭素
数6〜10のものが好ましく、例えば、フェニル基、ト
リル基、アニシル基、t−ブトキシフェニル基、ナフチ
ル基等が挙げられる。a1,a2,a3,a5,a6,
a7は、アリール基、アルキル基、置換アルキル基のい
ずれか、a4及びa8は、アルキル基又は置換アルキル
基であるが、上記のアリール基としては炭素数6〜10
のものが好ましく、例えば、フェニル基、クロロフェニ
ル基、フルオロフェニル基、アニシル基、トリル基、キ
シリル基、ナフチル基等が挙げられる。a1〜a8のア
ルキル基としては炭素数1〜12のものが好ましく、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t
−ブチル基、アミル基、ヘキシル基、ラウリル基等が挙
げられる。又、置換アルキル基としては炭素数7〜8の
ものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェニルエチル
基等のアラルキル基が挙げられる。
基について詳細に説明する。先ず、R1、R2は、水素
原子又はアルキル基であるが、その際のアルキル基とし
ては、例えば、メチル基或いはエチル基が挙げられる。
X1及びX2で表される連結基としては、例えば、フェ
ニレン基、フェニルアルキレン基、カルボキシアルキレ
ン基、カルバモイルアルキレン基、カルボニル基等の2
価の連結基が挙げられる。これらの中でも、本発明にお
いて好ましいものは、フェニレン基、カルボキシアルキ
レン基、カルバモイルアルキレン基である。r1、r
2、r3、r4、r5及びr6は、アルキル基、置換ア
ルキル基及びアリール基のいずれかであるが、この際の
アルキル基としては炭素数1〜12のものが好ましく、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピ
ル基、ブチル基、t−ブチル基、アミル基、i−アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、ラウリル基等が挙げられ
る。又、置換アルキル基としては炭素数3〜9のものが
好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニ
ルプロピル基等のアラルキル基、又は、例えば、メトキ
シエチル基、メトキシブチル基、エトキシメチル基、エ
トキシプロピル基、エトキシブチル基等のアルコキシア
ルキル基が挙げられる。更に、アリール基としては炭素
数6〜10のものが好ましく、例えば、フェニル基、ト
リル基、アニシル基、t−ブトキシフェニル基、ナフチ
ル基等が挙げられる。a1,a2,a3,a5,a6,
a7は、アリール基、アルキル基、置換アルキル基のい
ずれか、a4及びa8は、アルキル基又は置換アルキル
基であるが、上記のアリール基としては炭素数6〜10
のものが好ましく、例えば、フェニル基、クロロフェニ
ル基、フルオロフェニル基、アニシル基、トリル基、キ
シリル基、ナフチル基等が挙げられる。a1〜a8のア
ルキル基としては炭素数1〜12のものが好ましく、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t
−ブチル基、アミル基、ヘキシル基、ラウリル基等が挙
げられる。又、置換アルキル基としては炭素数7〜8の
ものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェニルエチル
基等のアラルキル基が挙げられる。
【0010】本発明の高分子化合物は、先に挙げた一般
式(1)及び/又は(2)のユニットが含有されていれ
ばその割合は特に限定されないが、光分解の感度に優れ
且つ任意の期間安定な高分子化合物とするためには、こ
れらのユニットが、少なくとも1モル%以上50モル%
以下の割合で含有されるように、好ましくは、2モル%
以上40モル%以下の割合で含有されるように、より好
ましくは3モル%以上35モル%以下の割合で含有され
るように設計するとよい。このような構成とすることに
より、本発明の高分子化合物においては、光照射によっ
て、一般式(1)及び/又は(2)のユニット部分でラ
ジカルが容易に発生し、そのラジカル種が高分子化合物
の水素引き抜きを行うので低分子量化が起こり、この結
果、感度よく光分解されるものと考えられる。又、含有
量を任意に調節することにより、通常使用下(例えば、
強力な紫外線を照射しない)では、急激な分解が起こら
ず、高分子化合物の特性を維持出来る。従って、本発明
の高分子化合物を、光照射によって発生したラジカルに
よる水素引き抜きが起こる前に利用すれば、高分子増感
剤として利用することも出来る。この場合には、本発明
の高分子化合物中の上記一般式(1)及び/又は(2)
のユニットの含有量は、特に規定されない。
式(1)及び/又は(2)のユニットが含有されていれ
ばその割合は特に限定されないが、光分解の感度に優れ
且つ任意の期間安定な高分子化合物とするためには、こ
れらのユニットが、少なくとも1モル%以上50モル%
以下の割合で含有されるように、好ましくは、2モル%
以上40モル%以下の割合で含有されるように、より好
ましくは3モル%以上35モル%以下の割合で含有され
るように設計するとよい。このような構成とすることに
より、本発明の高分子化合物においては、光照射によっ
て、一般式(1)及び/又は(2)のユニット部分でラ
ジカルが容易に発生し、そのラジカル種が高分子化合物
の水素引き抜きを行うので低分子量化が起こり、この結
果、感度よく光分解されるものと考えられる。又、含有
量を任意に調節することにより、通常使用下(例えば、
強力な紫外線を照射しない)では、急激な分解が起こら
ず、高分子化合物の特性を維持出来る。従って、本発明
の高分子化合物を、光照射によって発生したラジカルに
よる水素引き抜きが起こる前に利用すれば、高分子増感
剤として利用することも出来る。この場合には、本発明
の高分子化合物中の上記一般式(1)及び/又は(2)
のユニットの含有量は、特に規定されない。
【0011】本発明の高分子化合物は、アルカリボレー
ト塩から容易に合成することが出来る。そして、アリカ
リボレート塩の合成方法は、例えば、J.Chem.S
oc.,Perkin Trans.2 1978、1
225等に記載されている。一般式(1)、(2)、
(3)及び(4)におけるボレートアニオンの具体例と
しては、例えば、テトラメチルボレート、テトラエチル
ボレート、テトラブチルボレート、ジフェニルジブチル
ボレート、トリフェニルメチルボレート、トリフェニル
ブチルボレート、トリフェニルt−ブチルボレート、ト
リアニスブチルボレート、トリスp−クロロフェニルブ
チルボレート、トリフェニルヘキシルボレート、トリア
ニスヘキシルボレート、トリフェニルベンジルボレー
ト、トリアニスベンジルボレート等が挙げられる。
ト塩から容易に合成することが出来る。そして、アリカ
リボレート塩の合成方法は、例えば、J.Chem.S
oc.,Perkin Trans.2 1978、1
225等に記載されている。一般式(1)、(2)、
(3)及び(4)におけるボレートアニオンの具体例と
しては、例えば、テトラメチルボレート、テトラエチル
ボレート、テトラブチルボレート、ジフェニルジブチル
ボレート、トリフェニルメチルボレート、トリフェニル
ブチルボレート、トリフェニルt−ブチルボレート、ト
リアニスブチルボレート、トリスp−クロロフェニルブ
チルボレート、トリフェニルヘキシルボレート、トリア
ニスヘキシルボレート、トリフェニルベンジルボレー
ト、トリアニスベンジルボレート等が挙げられる。
【0012】本発明の高分子化合物の用途としては、電
子写真用トナーを構成するための結着樹脂、その他、成
形材料として利用できる。電子写真用トナーにアンモニ
ウム塩やホスホニウム塩が含有された樹脂を用いること
は、耐環境性の点で好ましくないと考えられる。これに
対し、本発明の高分子化合物を電子写真用トナーに用い
た場合には、アンモニウム塩やホスホニウム塩がボレー
ト誘導体の形になっているためか、より疎水性に変化し
ており、耐環境性に優れた電子写真用トナーが得られ
る。
子写真用トナーを構成するための結着樹脂、その他、成
形材料として利用できる。電子写真用トナーにアンモニ
ウム塩やホスホニウム塩が含有された樹脂を用いること
は、耐環境性の点で好ましくないと考えられる。これに
対し、本発明の高分子化合物を電子写真用トナーに用い
た場合には、アンモニウム塩やホスホニウム塩がボレー
ト誘導体の形になっているためか、より疎水性に変化し
ており、耐環境性に優れた電子写真用トナーが得られ
る。
【0013】本発明の高分子化合物を構成する他のユニ
ットは、下記に挙げるような一般的な重合性単量体を用
いて導入すればよい。この際に用いることのできる重合
性単量体としては、具体的には、例えば、スチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、p−tert−ブチルスチレン等のスチレン
類、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸2−ヒドロキシルエチル、アクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸2−フェノキシエチル、アクリル酸トリ
フルオロエチル、アクリルアミド、アクリロニトリル、
α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチル
アミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、メタクリル酸テトラヒドロ2−フルフリル、
メタクリル酸2−フェノキシエチル等のアクリル類、マ
レイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレ
イン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジ
ブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イ
タコン酸ジブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチ
ル等の二塩基酸類が挙げられる。
ットは、下記に挙げるような一般的な重合性単量体を用
いて導入すればよい。この際に用いることのできる重合
性単量体としては、具体的には、例えば、スチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、p−tert−ブチルスチレン等のスチレン
類、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸2−ヒドロキシルエチル、アクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸2−フェノキシエチル、アクリル酸トリ
フルオロエチル、アクリルアミド、アクリロニトリル、
α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチル
アミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、メタクリル酸テトラヒドロ2−フルフリル、
メタクリル酸2−フェノキシエチル等のアクリル類、マ
レイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレ
イン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジ
ブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イ
タコン酸ジブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチ
ル等の二塩基酸類が挙げられる。
【0014】本発明においてはこれらに限定されず、上
記に挙げた単量体以外のものを用いて合成された高分子
化合物であっても何ら差し支えない。重縮合系のものを
用いて得られた高分子化合物であってもよい。但し、そ
の場合においても、先に説明した一般式(1)及び/又
は(2)のユニットが少なくとも含有されることを要
し、好ましくは、1モル%以上50モル%以下で含有さ
せることが好ましい。
記に挙げた単量体以外のものを用いて合成された高分子
化合物であっても何ら差し支えない。重縮合系のものを
用いて得られた高分子化合物であってもよい。但し、そ
の場合においても、先に説明した一般式(1)及び/又
は(2)のユニットが少なくとも含有されることを要
し、好ましくは、1モル%以上50モル%以下で含有さ
せることが好ましい。
【0015】上記で説明した本発明の高分子化合物を簡
易な合成方法によって合成するためには、下記一般式
(3)又は(4)で表される本発明の重合性単量体を用
いることが好ましい。以下、これについて説明する。
易な合成方法によって合成するためには、下記一般式
(3)又は(4)で表される本発明の重合性単量体を用
いることが好ましい。以下、これについて説明する。
【化3】
【0016】本発明の重合性単量体の具体例としては、
上記一般式(3)又は(4)のカチオン部分として、X
1、X2がフェニレン基である、例えば、p−(トリメ
チルアンモニウム)−スチレン、p−(トリメチルホス
ホニウム)−スチレン、p−(トリブチルアンモニウ
ム)−スチレン、p−(トリエチルホスホニウム)−ス
チレン、p−(トリメチルアンモニウム)−α−メチル
スチレン、p−(トリブチルアンモニウム)−α−メチ
ルスチレン、p−(ジメチルベンジルアンモニウム)−
スチレン等がある。又、X1、X2がフェニレンアルキ
レンであるものとして、例えば、p−(トリメチルアン
モニウムエチル)−スチレン、p−(トリメチルホスホ
ニウムエチル)−スチレン、p−(トリブチルアンモニ
ウムエチル)−α−メチルスチレン等である。
上記一般式(3)又は(4)のカチオン部分として、X
1、X2がフェニレン基である、例えば、p−(トリメ
チルアンモニウム)−スチレン、p−(トリメチルホス
ホニウム)−スチレン、p−(トリブチルアンモニウ
ム)−スチレン、p−(トリエチルホスホニウム)−ス
チレン、p−(トリメチルアンモニウム)−α−メチル
スチレン、p−(トリブチルアンモニウム)−α−メチ
ルスチレン、p−(ジメチルベンジルアンモニウム)−
スチレン等がある。又、X1、X2がフェニレンアルキ
レンであるものとして、例えば、p−(トリメチルアン
モニウムエチル)−スチレン、p−(トリメチルホスホ
ニウムエチル)−スチレン、p−(トリブチルアンモニ
ウムエチル)−α−メチルスチレン等である。
【0017】又、X1、X2がカルボキシアルキレンで
あるものとして、例えば、メタクリル酸2−(トリメチ
ルアンモニウム)エチル、アクリル酸2−(トリメチル
アンモニウム)エチル、メタクリル酸2−(トリメチル
ホスホニウム)エチル、アクリル酸2−(トリフェニル
ホスホニウム)エチル、メタクリル酸2−(トリフェニ
ルホスホニウム)エチル、メタクリル酸2−(トリブチ
ルアンモニウム)エチル、メタクリル酸3−(トリブチ
ルアンモニウム)プロピル、アクリル酸2−(トリブチ
ルアンモニウム)エチル、アクリル酸2−(ジエチルベ
ンジルアンモニウム)メチル、メタクリル酸4−(ジエ
チルベンジルホスホニウム)ブチル、アクリル酸2−
(ジメチルメトキシエチルアンモニウム)エチル、メタ
クリル酸3−(トリメトキシエチルホスホニウム)プロ
ピル、アクリル酸2−(トリメトキシエチルアンモニウ
ム)エチル、メタクリル酸2−(トリメトキシエチルア
ンモニウム)エチル、メタクリル酸4−(トリフェニル
アンモニウム)ブチル等がある。又、X1、X2がカル
ボニル基であるものとしては、例えば、メタクリル酸ト
リメチルアンモニウム、メタクリル酸トリメチルホスホ
ニウム等である。
あるものとして、例えば、メタクリル酸2−(トリメチ
ルアンモニウム)エチル、アクリル酸2−(トリメチル
アンモニウム)エチル、メタクリル酸2−(トリメチル
ホスホニウム)エチル、アクリル酸2−(トリフェニル
ホスホニウム)エチル、メタクリル酸2−(トリフェニ
ルホスホニウム)エチル、メタクリル酸2−(トリブチ
ルアンモニウム)エチル、メタクリル酸3−(トリブチ
ルアンモニウム)プロピル、アクリル酸2−(トリブチ
ルアンモニウム)エチル、アクリル酸2−(ジエチルベ
ンジルアンモニウム)メチル、メタクリル酸4−(ジエ
チルベンジルホスホニウム)ブチル、アクリル酸2−
(ジメチルメトキシエチルアンモニウム)エチル、メタ
クリル酸3−(トリメトキシエチルホスホニウム)プロ
ピル、アクリル酸2−(トリメトキシエチルアンモニウ
ム)エチル、メタクリル酸2−(トリメトキシエチルア
ンモニウム)エチル、メタクリル酸4−(トリフェニル
アンモニウム)ブチル等がある。又、X1、X2がカル
ボニル基であるものとしては、例えば、メタクリル酸ト
リメチルアンモニウム、メタクリル酸トリメチルホスホ
ニウム等である。
【0018】又、X1、X2がカルバモイルアルキレン
であるものとしては、例えば、メタクリル酸3−(トリ
メチルアンモニウム)プロピルアミド、アクリル酸3−
(トリメチルアンモニウム)プロピルアミド、メタクリ
ル酸2−(トリブチルアンモニウム)エチルアミド、メ
タクリル酸2−(トリフェニルアンモニウム)エチルア
ミド、アクリル酸2−(トリフェニルアンモニウム)エ
チルアミド、メタクリル酸4−(トリメチルアンモニウ
ム)ブチルアミド、メタクリル酸2−(トリメトキシエ
チルアンモニウム)エチルアミド、メタクリル酸3−
(ジブチルベンジルアンモニウム)プロピルアミド等で
ある。
であるものとしては、例えば、メタクリル酸3−(トリ
メチルアンモニウム)プロピルアミド、アクリル酸3−
(トリメチルアンモニウム)プロピルアミド、メタクリ
ル酸2−(トリブチルアンモニウム)エチルアミド、メ
タクリル酸2−(トリフェニルアンモニウム)エチルア
ミド、アクリル酸2−(トリフェニルアンモニウム)エ
チルアミド、メタクリル酸4−(トリメチルアンモニウ
ム)ブチルアミド、メタクリル酸2−(トリメトキシエ
チルアンモニウム)エチルアミド、メタクリル酸3−
(ジブチルベンジルアンモニウム)プロピルアミド等で
ある。
【0019】上記したような本発明の重合性単量体によ
って容易に合成される高分子化合物の分解には、500
nm以下、好ましくは450nm以下の光を照射すれば
よい。この際に用いる光源としては、太陽光、キセノ
ン、ハロゲンランプ、水銀灯、タングステン光等の50
0nm以下、好ましくは450nm以下の波長を有する
ものであれば、いかなるものでもよい。本発明の高分子
化合物は、組成、膜厚、光源等の条件により分解感度は
異なるが、500mJ/cm2以下の照射量で容易に光
分解させることが出来る。
って容易に合成される高分子化合物の分解には、500
nm以下、好ましくは450nm以下の光を照射すれば
よい。この際に用いる光源としては、太陽光、キセノ
ン、ハロゲンランプ、水銀灯、タングステン光等の50
0nm以下、好ましくは450nm以下の波長を有する
ものであれば、いかなるものでもよい。本発明の高分子
化合物は、組成、膜厚、光源等の条件により分解感度は
異なるが、500mJ/cm2以下の照射量で容易に光
分解させることが出来る。
【0020】次に、本発明に使用し得るボレート塩の合
成例を挙げるが、本発明はこれに限定されるわけではな
い。
成例を挙げるが、本発明はこれに限定されるわけではな
い。
【0021】(合成例) (トリアニスブチルボレート塩の合成)先ず、トリアニ
スホウ素40gを乾燥ベンゼン250mlに溶解させ
た。次に、撹拌下において、この液中に、ブチルリチウ
ム−テトラヒドロフラン溶液を1.2倍当量滴下した。
更に2時間撹拌を続けた後、減圧下で溶媒を留去した。
これを室温下に放置した後、白色沈澱を濾過、乾燥し
た。この結果得られた白色物の収量は、36gであっ
た。又、得られたものについて、元素分析とNMRとに
よって同定した結果、トリアニスブチルボレートのリチ
ウム塩が合成されているたことが確認できた。以下に、
元素分析とNMRの測定結果を挙げた。
スホウ素40gを乾燥ベンゼン250mlに溶解させ
た。次に、撹拌下において、この液中に、ブチルリチウ
ム−テトラヒドロフラン溶液を1.2倍当量滴下した。
更に2時間撹拌を続けた後、減圧下で溶媒を留去した。
これを室温下に放置した後、白色沈澱を濾過、乾燥し
た。この結果得られた白色物の収量は、36gであっ
た。又、得られたものについて、元素分析とNMRとに
よって同定した結果、トリアニスブチルボレートのリチ
ウム塩が合成されているたことが確認できた。以下に、
元素分析とNMRの測定結果を挙げた。
【0022】
【表1】表1:分析結果
【0023】(トリフェニルブチルボレート塩の合成)
先ず、トリフェニルホウ素35gを乾燥ベンゼン250
mlに溶解させた。次に、室温状態での撹拌下におい
て、この液の中にヘキシルリチウム−ヘキサン溶液を
1.2倍当量滴下した。更に2時間撹拌を続けた後、5
0℃まで昇温させて更に30分間撹拌した。続いて室温
まで放冷したのち、析出物を濾過、乾燥した。この結果
得られたものの収量は、30gであった。又、得られた
ものについて、元素分析とNMRとによって同定した結
果、トリフェニルブチルボレートのリチウム塩が合成さ
れているたことが確認できた。以下に、元素分析とNM
Rの測定結果を挙げた。
先ず、トリフェニルホウ素35gを乾燥ベンゼン250
mlに溶解させた。次に、室温状態での撹拌下におい
て、この液の中にヘキシルリチウム−ヘキサン溶液を
1.2倍当量滴下した。更に2時間撹拌を続けた後、5
0℃まで昇温させて更に30分間撹拌した。続いて室温
まで放冷したのち、析出物を濾過、乾燥した。この結果
得られたものの収量は、30gであった。又、得られた
ものについて、元素分析とNMRとによって同定した結
果、トリフェニルブチルボレートのリチウム塩が合成さ
れているたことが確認できた。以下に、元素分析とNM
Rの測定結果を挙げた。
【0024】
【表2】表2:分析結果
【0025】次に、上記に例示したようにして得た各ボ
レートのリチウム塩を用いて、一般式(3)及び(4)
に相当する各重合性単量体を以下の如く合成した。 (N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムエチル
メタクリル酸のトリアニスブチルボレート塩(化合物
1)の合成)N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニ
ウムエチルメタクリル酸のクロライド塩20部をメタノ
ール150部に溶解した後、撹拌下、前記の方法で合成
して得たトリアニスブチルボレートのリチウム塩28部
を含む水溶液60部を滴下した。そして、直ちに白濁し
た反応液を30分間撹拌した後、40℃まで昇温し、更
に30分間反応させた。反応後、析出物を濾過し、メタ
ノール洗浄した後、乾燥して化合物1を得た。得られた
化合物1の収量は34gであり、融点は165〜16
8.5℃(dec)であった。
レートのリチウム塩を用いて、一般式(3)及び(4)
に相当する各重合性単量体を以下の如く合成した。 (N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムエチル
メタクリル酸のトリアニスブチルボレート塩(化合物
1)の合成)N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニ
ウムエチルメタクリル酸のクロライド塩20部をメタノ
ール150部に溶解した後、撹拌下、前記の方法で合成
して得たトリアニスブチルボレートのリチウム塩28部
を含む水溶液60部を滴下した。そして、直ちに白濁し
た反応液を30分間撹拌した後、40℃まで昇温し、更
に30分間反応させた。反応後、析出物を濾過し、メタ
ノール洗浄した後、乾燥して化合物1を得た。得られた
化合物1の収量は34gであり、融点は165〜16
8.5℃(dec)であった。
【0026】(N,N−トリフェニルホスホニウムスチ
レンのトリフェニルヘキシルボレート塩(化合物2)の
合成)N,N,N−トリフェニルホスホニウムスチレン
のクロライド塩20部をエタノール200部に溶解した
後、撹拌下、前記の方法で合成して得たトリフェニルヘ
キシルボレートのリチウム塩19部を含む水溶液50部
を滴下した。1時間撹拌した後、60℃まで昇温し、そ
の状態で3時間撹拌して反応させた。得られた淡黄色析
出物を濾過し、乾燥させて化合物2を得た。得られた化
合物2の収量は16部であった。
レンのトリフェニルヘキシルボレート塩(化合物2)の
合成)N,N,N−トリフェニルホスホニウムスチレン
のクロライド塩20部をエタノール200部に溶解した
後、撹拌下、前記の方法で合成して得たトリフェニルヘ
キシルボレートのリチウム塩19部を含む水溶液50部
を滴下した。1時間撹拌した後、60℃まで昇温し、そ
の状態で3時間撹拌して反応させた。得られた淡黄色析
出物を濾過し、乾燥させて化合物2を得た。得られた化
合物2の収量は16部であった。
【0027】
【実施例】(実施例1)トルエン200部に、上記で得
た化合物1を2.5部、スチレン単量体12.5部、ブ
チルアクリレート単量体4.0部を加え、ラジカル重合
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
1.0部を用いて65℃の条件下で24時間重合させ
た。次に、重合液をメタノール500部に加え、析出し
た沈澱物を濾過した後、水とエタノールで洗浄して、そ
の後、乾燥させて、本実施例の高分子化合物Aを得た。
この高分子化合物Aを、GPC(ゲルパーミェーション
クロマトグラフィー)で測定したところ、その重量平均
分子量は35,000であった。
た化合物1を2.5部、スチレン単量体12.5部、ブ
チルアクリレート単量体4.0部を加え、ラジカル重合
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
1.0部を用いて65℃の条件下で24時間重合させ
た。次に、重合液をメタノール500部に加え、析出し
た沈澱物を濾過した後、水とエタノールで洗浄して、そ
の後、乾燥させて、本実施例の高分子化合物Aを得た。
この高分子化合物Aを、GPC(ゲルパーミェーション
クロマトグラフィー)で測定したところ、その重量平均
分子量は35,000であった。
【0028】(実施例2)実施例1における化合物1
を、N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムエチ
ルメタクリレートのクロライド塩、等モルに代え、トル
エン200部を、トルエン150部とエタノール50部
の混合物に代えた以外は実施例1と同様にして、高分子
化合物を得た。得られた高分子化合物についてGPC測
定を行なったところ、その重量平均分子量は43,00
0であった。次に、この高分子化合物をTHF−メタノ
ール混合溶媒に溶かし、この中に、トリアニスブチルボ
レートのリチウム塩の水溶液を、上記のアンモニウム塩
に対して当量となるように室温下で滴下した。室温で1
時間撹拌し、更に、40℃の条件で1時間撹拌した後、
メタノールを加えて、塩交換反応でボレート誘導体とし
て本実施例の高分子化合物Bを沈殿させた。その後、沈
澱物を濾過した後、水とメタノールで洗浄し、更に乾燥
した。
を、N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムエチ
ルメタクリレートのクロライド塩、等モルに代え、トル
エン200部を、トルエン150部とエタノール50部
の混合物に代えた以外は実施例1と同様にして、高分子
化合物を得た。得られた高分子化合物についてGPC測
定を行なったところ、その重量平均分子量は43,00
0であった。次に、この高分子化合物をTHF−メタノ
ール混合溶媒に溶かし、この中に、トリアニスブチルボ
レートのリチウム塩の水溶液を、上記のアンモニウム塩
に対して当量となるように室温下で滴下した。室温で1
時間撹拌し、更に、40℃の条件で1時間撹拌した後、
メタノールを加えて、塩交換反応でボレート誘導体とし
て本実施例の高分子化合物Bを沈殿させた。その後、沈
澱物を濾過した後、水とメタノールで洗浄し、更に乾燥
した。
【0029】(実施例3)実施例1において化合物1を
2.5部とするところを、化合物2を2.8部に代えた
以外は実施例1と同様にして、本実施例の高分子化合物
Cを得た。
2.5部とするところを、化合物2を2.8部に代えた
以外は実施例1と同様にして、本実施例の高分子化合物
Cを得た。
【0030】(実施例4)実施例1で用いた化合物1の
量を、2.5部から5.0部に変えた以外は、実施例1
と同様にして、本実施例の高分子化合物Dを得た。
量を、2.5部から5.0部に変えた以外は、実施例1
と同様にして、本実施例の高分子化合物Dを得た。
【0031】(比較例1)実施例1で化合物1をイソプ
ロペニルフェニルケトン等モルに変えた以外は、実施例
1と同様にして、比較例の高分子化合物Eを得た。該高
分子化合物EをGPCで測定したところ、重量平均分子
量は51,000であった。
ロペニルフェニルケトン等モルに変えた以外は、実施例
1と同様にして、比較例の高分子化合物Eを得た。該高
分子化合物EをGPCで測定したところ、重量平均分子
量は51,000であった。
【0032】<評価>先ず、上記のようにして得た実施
例及び比較例の高分子化合物A〜Eを夫々、50μmの
PETフィルムに膜厚3〜5μmになるように塗布し、
夫々の評価用フィルムA、B、C、D、Eを作成した。
これにマスク画像をのせて、水銀灯を用い、板面で3m
J/cm2の露光エネルギーとなるようにしながら10
秒毎に露光し、露光部がPETフィルムから剥離する露
光時間を比較した。その結果を下記に記載した。
例及び比較例の高分子化合物A〜Eを夫々、50μmの
PETフィルムに膜厚3〜5μmになるように塗布し、
夫々の評価用フィルムA、B、C、D、Eを作成した。
これにマスク画像をのせて、水銀灯を用い、板面で3m
J/cm2の露光エネルギーとなるようにしながら10
秒毎に露光し、露光部がPETフィルムから剥離する露
光時間を比較した。その結果を下記に記載した。
【0033】
【表3】表3:評価結果 この結果、本発明の高分子化合物は、比較例の高分子化
合物と比べて光分解の感度がよく、且つ感度の変化が比
較的少なく安定しており、この点から良好な結果が得ら
れることが分かった。又、PETフィルムの表面を詳細
に観察したところ、本発明の高分子化合物の場合は、露
光部と未露光部の境界がシャープであり、コントラスト
に優れるものであった。
合物と比べて光分解の感度がよく、且つ感度の変化が比
較的少なく安定しており、この点から良好な結果が得ら
れることが分かった。又、PETフィルムの表面を詳細
に観察したところ、本発明の高分子化合物の場合は、露
光部と未露光部の境界がシャープであり、コントラスト
に優れるものであった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高感度な光分解性を有する高分子化合物が提供され、し
かも、このような優れた特性を有する高分子化合物を簡
易な方法で合成することが可能な重合性単量体が提供さ
れる。更に、本発明よれば、上記の高分子化合物を結着
樹脂材料に用いることによって、耐環境性に優れた電子
写真用トナーを得ることができる。
高感度な光分解性を有する高分子化合物が提供され、し
かも、このような優れた特性を有する高分子化合物を簡
易な方法で合成することが可能な重合性単量体が提供さ
れる。更に、本発明よれば、上記の高分子化合物を結着
樹脂材料に用いることによって、耐環境性に優れた電子
写真用トナーを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07F 5/02 C07F 19/00 19/00 G03G 9/08 321 384 (72)発明者 板橋 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 アンモニウム塩のボレート誘導体及び/
又はホスホニウム塩のボレート誘導体を含有することを
特徴とする高分子化合物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の高分子化合物を合成す
るための材料であって、アンモニウム塩のボレート誘導
体又はホスホニウム塩のボレート誘導体を含有すること
を特徴とする重合性単量体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12201498A JPH11315117A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 高分子化合物、及びこれを合成するために用いる重合性単量体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12201498A JPH11315117A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 高分子化合物、及びこれを合成するために用いる重合性単量体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11315117A true JPH11315117A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=14825449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12201498A Pending JPH11315117A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 高分子化合物、及びこれを合成するために用いる重合性単量体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11315117A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009057436A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 帯電防止ポリマーおよびその用途 |
JP2016508213A (ja) * | 2012-12-11 | 2016-03-17 | クラリエント ダイアグノスティック サービシーズ, インコーポレイテッド | 色素の光活性化型ケミカルブリーチング |
-
1998
- 1998-05-01 JP JP12201498A patent/JPH11315117A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009057436A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 帯電防止ポリマーおよびその用途 |
JP2016508213A (ja) * | 2012-12-11 | 2016-03-17 | クラリエント ダイアグノスティック サービシーズ, インコーポレイテッド | 色素の光活性化型ケミカルブリーチング |
US10175174B2 (en) | 2012-12-11 | 2019-01-08 | Ge Healthcare Bio-Sciences Corp. | Photoactivated chemical bleaching of dyes |
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