JPH11314758A - ストック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲管を自動的に、規則正しく、安全にストッ
ク部内に配列して収納し次工程作業へ円滑に移行し作業
時間の低減を図る曲管のストック装置。 【解決手段】 曲管２の水平方向の移送により、曲管２
の先頭の直管部が溝６ａを通過するときには羽根Ｃ９が
溝６ａを覆い、曲管２が羽根Ａ８を押圧すると反時計方
向に回動し、さらに曲管２が進行して後方の直管部が溝
６ａ上を通過するときには、曲管２の自重により羽根Ｂ
１０が時計方向に回動して溝６ａを開期、曲管２は水平
に収納される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は棒状中実体または管
体の搬送ストックに係り、搬送ストックを自動的に実施
し、安全かつ作業時間を低減するに好適な棒状中実体ま
たは管体の搬送・ストック装置に関し、特に、少なくと
も２つの直管部を有する曲管を搬送し、収納するストッ
ク装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、曲げ加工した管を所定場所にスト
ックする装置は、図５（ａ）に示すように、押し出し装
置４を用いて曲管２を移動しストック部５にストックす
るものである。しかし、Ｕ字状の曲げ部分がある曲管２
の場合は、押出し装置４によって曲管２を横方向から矢
印Ａ方向に押し出す際に、図５（ｂ）に示すように、曲
げの先頭の直管部から先にストック部５の溝６ａに矢印
Ｂ方向に落下してしまうことになり、曲管２を溝６ａ、
６ｂ内に規則正しく配列して収納するためには、下記の
問題点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】すなわち、管の曲げ加
工後の搬送・ストックは手動によるため、ストック時の
落下に対する安全面の配慮が十分とはいえず、また、重
量物を移動するため、作業時間がかかるという点が問題
であった。本発明は、曲管２の搬送・ストックを簡易に
自動化する曲管のストック装置により、図５に示したよ
うな曲げ部を有する曲管２を、搬送時にストック部５の
溝６ａに曲管２の先頭の直管部から先に落下しないよう
曲管２を溝６ａ、６ｂ内に規則正しく配列して収納させ
ることにより、作業の安全性の向上と、作業時間を低減
し、次工程への作業の進行を円滑にすることを目的とし
ている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、曲管の搬送・
ストック作業を自動化し、Ｕ字状の曲げ部分を有する曲
管をストックするストック部の溝に、溝の開口部を被覆
するための開閉を行なう開閉装置を設置して、曲管の搬
送時に先頭の直管部から先に落下しないよう開閉動作を
切り換えるようにしたものである。

【０００５】すなわち、管の曲げ加工後の搬送・ストッ
ク動作を手動で行う従来の技術に対し、図１（ａ）に示
すように、ベンダ部１から搬送架台３に向けて矢印Ｃ方
向に搬送された曲管２を押し出し装置４によりストック
部５に搬送する。Ｕ字状の曲げ部分がある曲管２の場合
は、図１に示すように、ストック部５に搬送される先頭
の直管部分が、ストック部５の最初の溝６ａに落下しな
いような機構を備えた開閉装置を設け、曲管２をストッ
ク部５に平面的に落下させることにより、図１（ｂ）に
示すように溝６ａ、６ｂ内に規則正しく積み重ねること
ができる。

【０００６】ベンダ部１から曲管２を搬送架台３に矢印
Ｃ方向に搬送させた後、押し出し装置４は、曲管２をス
トック部５に移送させる。また、Ｕ字状の曲げ部がある
曲管２を搬送する場合は、開閉装置７の開閉切り換えに
より、曲管２をストック部５に平面的に落下させ規則正
しく配列させる。これにより、曲管２に人手を介するこ
となく搬送できるから、手や指を挟まれる事故は防止さ
れ、次工程への作業への流れを円滑にし作業時間が低減
される。

【０００７】因みに、本発明は、曲げ加工した管、連結
部によって直管を連結した管、さらには、このような管
体に限らず棒状中実体であってもよく、断面形状は、円
形、長円形、角形でもよい。また、請求項１記載の直線
部とは、例えば、図４に示すような、波状体の包絡線、
または、螺旋体の包絡線によって形成される直線部をも
包含するものであって、このような形状を有する棒状中
実体または管体１４の搬送についても適用することがで
きる。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１（ａ）は、本発明の実施の形
態を示す曲管のストック装置の平面図、図１（ｂ）は、
図１（ａ）の側面図、図２（ａ）、（ｂ）、図３
（ｃ）、（ｄ）は、開閉装置の動作を示す図である。

【０００９】図中の符号については、図１における１〜
５、６ａ、６ｂ、図２、図３の１〜５は従来のものと共
通である。７は、本実施の形態の溝６ａを開閉する開閉
装置であって、８、９、１０は開閉装置７の羽根で、軸
１２を中心として時計方向及び反時計方向に切り替えて
回動可能である。１１はばねであり、開閉装置７に固定
して設けられている。１２は羽根８、９、１０を固定し
回転可能に設けた軸である。

【００１０】先ず、図２（ａ）、（ｂ）、図３（ｃ）、
（ｄ）を用いて開閉装置７の構造と動作を説明する。図
２（ａ）、（ｂ）、図３（ｃ）、（ｄ）は開閉装置７に
よる溝６ａの開閉状態を示す図であって、図２（ａ）
は、羽根９によって溝６ａが閉じられた状態を示す図、
図２（ｂ）は図２（ａ）の状態から羽根８を矢印Ｌ方向
に回動させて水平に倒した状態を示す図、図３（ｃ）は
曲管２が移動して直管部が溝６ａ、６ｂ上に位置する状
態を示す図、図３（ｄ）は曲管２がストック部５の溝６
ａ、６ｂ内に収容された状態を示す図である。

【００１１】開閉装置７は、ばね１１、羽根８、９、１
０及び軸１２によって構成され、開閉装置７の羽根８、
９、１０は、それぞれ、９０°の角度を有するように軸
１２に固定されている。従って、羽根８、９、１０の回
動範囲は、図２（ａ）に示す位置から、軸１２を支点と
して時計方向、または、反時計方向に１／４回転して静
止するようにばね１１によって付勢されていて、時計方
向と反時計方向への回動を交互に繰り返して、溝６ａを
開閉するよう構成されている。つまり、図２（ａ）に示
す状態では羽根８、１０は垂直の位置で静止しており、
羽根９は水平に位置している。そして、曲管２が図２
（ａ）の矢印Ａ方向に、同図の実線位置（Ｐ）から破線
の位置（Ｑ）へ、すなわち、図の右から左へ移送される
と、曲管２は図２（ｂ）に示すように、垂直の位置に静
止している羽根８を曲管２が押し倒し、これによって羽
根８は、図２（ａ）の位置から図２（ｂ）のように、水
平の位置へと回動し、羽根８の回動によって羽根９、１
０も、反時計方向に１／４回転し、羽根１０は水平に静
止して溝６ａを閉鎖する。また、羽根８の回動に伴って
羽根９は、水平の位置から図２（ｂ）に示すように、曲
管２の間に挟まれた状態で垂直の位置で静止することに
なる。

【００１２】さらに、図２（ｂ）に示す位置から図３
（ｃ）に示す位置まで、曲管２が矢印Ａ方向に図の右か
ら左へ移動すると、水平の状態で静止していた羽根１０
は、曲管２の移動に伴う押圧力により、ばね１１はデッ
ドポイントを超え、時計方向、すなわち、図示Ｒ方向に
付勢されつつ回動し、これに伴って水平に位置していた
羽根８は、図３（ｄ）に示すように垂直の位置に復元
し、羽根１０も垂直すなわち、図２（ａ）の位置に戻さ
れる。

【００１３】また、羽根９も羽根８の前記時計方向への
回動に伴って垂直の位置から水平の位置に戻される。曲
管２は、ストック部５と羽根９上に一時的に載置される
が、羽根１０は、曲管２の自重によって時計方向に回動
され溝６ａに落下するので、図３（ｄ）に示すように、
曲管２をストック部５の内部に水平に積み重ねることが
できる。

【００１４】このように、開閉装置７は、時計方向と反
時計方向への回動を交互に繰り返して制御されることに
よって、搬送されてきた曲管２をストック部５の溝６
ａ、６ｂ内に、水平状態でストックすることができる。
なお、図１（ａ）、（ｂ）に示すベンダ部１から、曲管
２が矢印Ｃで示すように搬送架台３へ移送し、ローラ１
３上に移送された曲管２を押し出し装置４によって矢印
Ａ方向にストック部５まで搬送する。そして、ストック
部５に搬送された曲管２は、開閉装置７の制御により、
水平にストック部５の溝６ａ、６ｂ内に落下され、スト
ック部５内部に規則正しく積み重ねて配列される。

【００１５】本発明の直管部は、等長、不等長を問わ
ず、また、直管の端部に、概ね直角に近い曲げを有する
曲管にも適用が可能であり、要は、搬送時に、ストック
部の溝に垂直に落下するおそれのある曲管の搬送に際し
て、溝の開閉制御を行なう開閉装置に特徴を有するもの
である。

【００１６】

【発明の効果】本発明の実施により、人手に依存するこ
となく曲管を搬送し、ストックすることが可能となり、
手、指などの挟まれる人的事故を未然に防止することが
できるので安全性が向上し、曲管を自動的に、規則正し
く、ストック部内に配列して収納することができ、次工
程作業へ円滑に移行し作業時間の低減を図ることが可能
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す曲管のストック装置
の平面図（ａ）、側面図（ｂ）である。

【図２】本発明の実施の形態の開閉装置の動作を示す図
（ａ）、（ｂ）である。

【図３】本発明の実施の形態の開閉装置の動作を示す図
（ｃ）、（ｄ）である。

【図４】本発明の適用が可能な搬送対称物を示す一例図
である。

【図５】従来の曲管のストック装置の平面図（ａ）、側
面図（ｂ）である。

【符号の説明】

１…ベンダ部 ２…曲管 ３…搬送架台 ４…押出し装置 ５…ストック部 ６ａ、６ｂ…溝 ７…開閉装置 ８、９、１０…羽根 １１…ばね １２…軸 １３…ローラ １４…棒状中実体ま
たは管体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも２本の直線部とこの直線部を連
   結する連結部とを有する棒状中実体または管体が嵌入さ
   れる少なくとも２本の溝を案内路として、前記棒状中実
   体または管体の複数個を前記溝内に順次積み重ねて収納
   するストック装置であって、 前記棒状中実体または管体を前記ストック装置上面の所
   定の位置に載置して前記溝の位置まで搬送する搬送手段
   と、 この搬送手段の搬送により、前記溝のうち、前記棒状中
   実体または管体が先に通過する側の溝の開口部は閉じて
   おり、この溝を通過したのちは開放されるように制御す
   る開閉手段を有することを特徴とするストック装置。
2. 【請求項２】前記開閉手段は、回動軸を中心に環状に固
   定され、垂直方向に上下対称に設けた羽根Ａ、Ｂと、前
   記羽根Ａ、Ｂと直角の方向に固定した羽根Ｃからなる回
   動可能な羽根車と、 前記直線部の片方が先に通過する側の溝を覆って閉鎖す
   る如く、前記羽根Ｃを水平に静止させる係止手段と、 前記羽根Ｃを反搬送方向に付勢する引張りばねとを備
   え、 前記ストック装置の方向に前記棒状中実体または管体を
   搬送するに伴い前記棒状中実体または管体の直線部が直
   立した前記羽根Ａを搬送方向に押圧することにより、 前記引張りばねの付勢力に抗して前記羽根Ａを前記棒状
   中実体または管体の搬送方向に９０°回動して静止させ
   たとき、前記搬送すべき棒状中実体または管体の直線部
   が先に通過する側の溝の開口部を前記羽根Ｂにより被覆
   し、 前記棒状中実体または管体の搬送がさらに進行し、前記
   複数の直線部と前記複数の溝とが対向する位置に達した
   とき、前記棒状中実体または管体の自重により前記羽根
   Ｂを回動して前記閉じられた溝の開口部を開放すること
   により、前記棒状中実体または管体の直線部を下方に誘
   導して落下させることを特徴とする請求項１記載の棒状
   中実体または管体のストック装置。