JPH11314460A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JPH11314460A
JPH11314460A JP11048932A JP4893299A JPH11314460A JP H11314460 A JPH11314460 A JP H11314460A JP 11048932 A JP11048932 A JP 11048932A JP 4893299 A JP4893299 A JP 4893299A JP H11314460 A JPH11314460 A JP H11314460A
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JP
Japan
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group
substituted
recording medium
optical information
unsubstituted
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Pending
Application number
JP11048932A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Kitayama
靖之 北山
Masaaki Ikeda
征明 池田
Masao Onishi
正男 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 光情報記録媒体 【課題】短波長に発振波長を有する半導体レーザーを用
いた高密度記録にも適した光情報記録媒体の開発 【解決手段】塩基性複素環基とアニリン類残基が結合鎖
を介して結合している塩基性色素を含有する記録層を有
することを特徴とする光情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光情報記録媒体に関
するものであって、特に有機色素を含有する記録膜を有
する書き込み可能な追記型の光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光情報記録媒体は、一般に記憶容量が大
きく、しかも記録または再生が非接触で行われる等、優
れた特徴を有することから広く普及するに至っている。
【0003】現在の追記型の光ディスク(例えばWOR
M、CD−R)では記録膜の微少面積にレーザーを集光
させ、記録膜にピットを形成し、ピット部とピットが形
成されていない部分の反射光量もしくは透過光量の違い
によって再生を行うようにしている。そして、この追記
型の光記録媒体の記録膜に有機色素が用いられているこ
とは一般によく知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今後情
報量の増大に伴い半導体レーザーの波長を現行よりも短
くし、高密度記録を行う試みがなされるに至った。従来
より追記型の光記録媒体に用いられているシアニン色素
では、高密度記録に用いられるレーザーの波長である6
35〜650nmの付近には充分な反射率と吸収をもた
ず充分な感度が得られないという問題が生じている。ま
た近年、コストダウンのために光記録媒体製造時の記録
層溶液をリサイクルする動きが活発となっており、溶剤
に対する溶解度が高い色素が好ましく、色素自体の製造
が容易であることや、モル吸光係数が高く、製膜性が優
れていること、耐光性に優れること等の性質を有する色
素が求められている。本発明はこのような状況に鑑みて
なされたものであり、本発明の目的は短波長に発振波長
を有する半導体レーザーを用いた高密度記録にも適し、
感度が高く溶剤への溶解性に優れた光情報記録媒体を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意努力した結果、本発明を完成
した。すなわち本発明は、(1)塩基性複素環基とアニ
リン類残基が結合鎖を介して結合している塩基性色素を
含有する記録層を有することを特徴とする光情報記録媒
体、(2)塩基性複素環基が4級窒素原子を有する塩基
性複素環基である(1)に記載の光情報記録媒体、
(3)4級窒素原子を有する塩基性複素環基がインドレ
ニン環基又はナフトインドレニン環基である(2)に記
載の光情報記録媒体、(4)結合鎖がアニリン類残基の
p位に結合している(1)ないし(3)のいずれか一項
に記載の光情報記録媒体、(5)結合鎖がアゾ結合基又
はビニル結合基である(1)ないし(4)のいずれか一
項に記載の光情報記録媒体、(6)塩基性色素が、下記
式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式(1)においてAは水素原子、ハロゲ
ン原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしく
は未置換のアリール基、アシル基または置換もしくは未
置換のアルコキシ基を表し、nは1から4の整数を表
し、Rは水酸基、置換もしくは未置換のアリール基、置
換もしくは未置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換
もしくは未置換のアルケニル基または置換もしくは未置
換のアルキル基を表し、Xは水素原子、置換もしくは未
置換のアルキル基、ホルミルアミノ基、置換もしくは未
置換のアルキルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ
基またはハロゲン原子を表し、Yは水素原子、置換もし
くは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコ
キシ基またはハロゲン原子を表し、R1 、R2 はそれぞ
れ独立に水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、
置換もしくは未置換のアルケニル基または置換もしくは
未置換のアリール基を表し、Mはアニオンを表す。)、
または下記式(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式(2)においてBはそれぞれ水素原
子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルキル基、
置換もしくは未置換のアリール基、アシル基または置換
もしくは未置換のアルコキシ基を表す。又、式(2)に
おいてR、R1 、R2 、X、Y、M、nは前記と同
じ。) (7)X及びYの少なくとも一方が、水素原子以外の置
換基を有する化合物である(6)に記載の光情報記録媒
体、(8)R1 、R2 の少なくとも一方が、置換もしく
は未置換のアリール基を有する化合物である(6)また
は(7)に記載の光情報記録媒体、(9)塩基性色素
が、波長520〜600nmの範囲内に極大吸収を有す
る化合物である(1)ないし(8)のいずれか一項に記
載の光情報記録媒体、(10)1重項酸素クエンチャー
を記録層中に含有することを特徴とする請求項1ないし
9のいずれか一項に記載の光情報記録媒体、(11)記
録層上に金属反射層および保護層を有し、該金属反射層
が金、銀およびアルミニウムのうちのいずれかを主成分
とし、該保護層が紫外線硬化型樹脂からなることを特徴
とする(1)ないし(10)のいずれか一項に記載の光
情報記録媒体、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の光情報記録媒体は、記録
層中に塩基性複素環基とアニリン類残基が結合鎖を介し
て結合している塩基性色素を含有することを特徴とす
る。結合鎖としては、例えばアゾ結合やビニル結合があ
げられる。アニリン類残基はベンゼン骨格に置換基を有
していても良いアニリン類で1級、2級、3級の各種ア
ニリンが含まれる。アニリン類残基に結合する結合鎖は
アミノ基のp位に結合していることが好ましい。
【0011】本発明で使用する塩基性色素の基本骨格を
構成する塩基性複素環基は、窒素原子を複素環基中に有
し、その窒素原子が4級化されたものである。複素環基
としては、例えばチアゾール環基、ベンゾチアゾール環
基、ナフトチアゾール環基、ベンゾイソチアゾール環
基、インドレニン環基、ナフトインドレニン環基、ベン
ゾオキサゾール環基、イミダゾール環基、ベンゾイミダ
ゾール環基、ピリジン環基、ピラジン環基、ピリミジン
環基、キノリン環基、キノキサリン環基、キナゾリン環
基等があげられるが、インドレニン環基、ナフトインド
レニン環基が好ましい。
【0012】本発明で使用する好ましい塩基性色素のと
しては、例えば上記一般式(1)または(2)で示され
る化合物が挙げられる。
【0013】一般式(1)および(2)のA、B、X、
Y、R、R1 およびR2 において、未置換のアルキル基
としては、例えばC1〜C6の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基があげられる。置換アルキル基としては、例
えばヒドロキシ置換アルキル基、カルボキシ置換アルキ
ル基、シアノ置換アルキル基、アミノ置換アルキル基、
ハロゲン原子置換アルキル基、フェニル置換アルキル
基、アルコキシ置換アルキル基、アルコキシアルコキシ
置換アルキル基、アシルオキシ基置換アルキル基、アミ
ノカルボニルアルキル基、ヘテロ環置換アルキル基、置
換されていても良いアルコキシカルボニル置換アルキル
基、置換されていても良いアルコキシカルボニルオキシ
置換アルキル基等があげられる。
【0014】ヒドロキシ置換アルキル基としては、例え
ば2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、4−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシプロピル
基等があげられ、カルボキシ置換アルキル基としては、
例えばカルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、
3−カルボキシプロピル基等があげられ、シアノ置換ア
ルキル基としては、例えば2−シアノエチル基等があげ
られ、アミノ置換アルキル基としては、例えば2−アミ
ノエチル基等があげられ、ハロゲン原子置換アルキル基
としては、例えば2−クロロエチル基、3−クロロプロ
ピル基、2−クロロプロピル基、2,2,2−トリフル
オロエチル基、テトラフルオロプロピル基等があげら
れ、フェニル置換アルキル基としては、例えばベンジル
基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等
があげられる。
【0015】アルコキシ置換アルキル基としては、例え
ば2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−
(n)プロポキシエチル基、2−(iso)プロポキシ
エチル基、2−(n)ブトキシエチル基、2−(is
o)ブトキシエチル基、2−(2−エチルヘキシルオキ
シ)エチル基、3−メトキシプロピル基、4−メトキシ
ブチル基、2−メトキシプロピル基等があげられ、アル
コキシアルコキシ置換アルキル基としては、例えば2−
(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキ
シエトキシ)エチル基、2−(2−(n)プロポキシエ
トキシ)エチル基、2−(2−(iso)プロポキシエ
トキシ)エチル基、2−(2−(n)ブトキシエトキ
シ)エチル基、2−(2−(iso)ブトキシエトキ
シ)エチル基、2−{2−(2−エチルヘキシルオキ
シ)エトキシ}エチル基等があげられる。
【0016】アシルオキシ基置換アルキル基としては、
例えば2−アセチルオキシエチル基、2−プロピオニル
オキシエチル基、2−(n)ブチリルオキシエチル基、
2−(iso)ブチリルオキシエチル基、2−トリフル
オロアセチルオキシエチル基、ベンゾイルオキシエチル
基等があげられ、アミノカルボニルアルキル基として
は、例えばアミノカルボニルエチル基、アミノカルボニ
ルプロピル基等があげられ、ヘテロ環置換アルキル基と
しては、例えばフルフリル基、テトラヒドロフルフリル
基等があげられる。
【0017】置換されていても良いアルコキシカルボニ
ル置換アルキル基としては、例えばメトキシカルボニル
メチル基、エトキシカルボニルメチル基、(n)プロポ
キシカルボニルメチル基、(iso)プロポキシカルボ
ニルメチル基、(n)ブトキシカルボニルメチル基、
(iso)ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘ
キシルオキシカルボニルメチル基、ベンジルオキシカル
ボニルメチル基、フルフリルオキシカルボニルメチル
基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−エトキシカ
ルボニルエチル基、(n)プロポキシカルボニルエチル
基、(iso)プロポキシカルボニルエチル基、(n)
ブトキシカルボニルエチル基、(iso)ブトキシカル
ボニルエチル基、2−(2−エチルヘキシルオキシカル
ボニル)エチル基、2−ベンジルオキシカルボニルエチ
ル基、2−フルフリルオキシカルボニルエチル基等があ
げられる。
【0018】置換されていても良いアルコキシカルボニ
ルオキシ置換アルキル基としては、例えば2−メトキシ
カルボニルオキシエチル基、2−エトキシカルボニルオ
キシエチル基、2−(n)プロポキシカルボニルオキシ
エチル基、2−(iso)プロポキシカルボニルオキシ
エチル基、2−(n)ブトキシカルボニルオキシエチル
基、2−(iso)ブトキシカルボニルオキシエチル
基、2−(2−エチルヘキシルオキシカルボニルオキ
シ)エチル基、2−ベンジルオキシカルボニルオキシエ
チル基、2−フルフリルオキシカルボニルオキシエチル
基等があげられる。
【0019】A、B、R、R1 およびR2 においてアリ
ール基としては、例えばフェニル基、置換基を持つフェ
ニル基、ナフチル基、置換基を持つナフチル基などがあ
げられる。フェニル基に結合する置換基としては、例え
ばフッ素原子、塩素原子、メチル基やエチル基等の(C
1−C4)アルキル基、シアノ基、ヒドロキシ基またはメ
トキシ基やエトキシ基等の(C1−C4)アルコキシ基等
があげられる。又、A、B、XおよびYにおいて、ハロ
ゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素
原子があげられる。更に、R、R1 およびR2 におい
て、置換もしくは未置換のアルケニル基としては、例え
ばアリル基、ブテニル基、シンナミル基等のC3〜C9
ルケニル基があげられる。
【0020】XおよびRにおいて、置換もしくは未置換
のアルキルカルボニルアミノ基としては、例えばアセチ
ルアミノ基、プロピオニルアミノ基、(n)ブチリルア
ミノ基、(iso)ブチリルアミノ基、トリフルオロア
セチルアミノ基等があげられ、置換もしくは未置換のア
ルコキシカルボニルアミノ基としては、例えばメトキシ
カルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、
(n)プロポキシカルボニルアミノ基、(iso)プロ
ポキシカルボニルアミノ基、(n)ブトキシカルボニル
アミノ基、(iso)ブトキシカルボニルアミノ基、ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ基、フルフリルオキシカ
ルボニルアミノ基、テトラヒドロフルフリルオキシカル
ボニルアミノ基等があげられる。
【0021】A、BおよびYにおいて、アルコキシ基と
しては、例えばメトキシ基、エトキシ基、(n)プロポ
キシ基、(iso)プロポキシ基、(n)ブトキシ基、
(iso)ブトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基等
の(C1−C8)アルコキシ基があげられ、これらの基
は置換基を有していても良く、例えば2−クロロエトキ
シ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ
基、2−(n)プロポキシエトキシ基、2−(iso)
プロポキシエトキシ基、2−(n)ブトキシエトキシ
基、2−(iso)ブトキシエトキシ基、2−ベンジル
オキシエトキシ基、2−フルフリルオキシエトキシ基、
2−テトラヒドロフルフリルオキシエトキシ基、テトラ
ヒドロフルフリルオキシ基、フルフリルオキシ基等があ
げられる。又、nは1から4の整数を表し、好ましくは
1又は2である。
【0022】Mのアニオンとしては、例えば有機酸アニ
オン、無機アニオン、遷移金属錯体アニオン等があげら
れる。有機酸アニオンとしては、例えば酢酸イオン、乳
酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオ
ン、安息香酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオ
ン、ステアリン酸イオン等の有機カルボン酸イオン、メ
タンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ナ
フタレンモノスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホ
ン酸イオン、ニトロベンゼンスルホン酸イオン、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオ
ン、エタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスル
ホン酸イオン等の有機スルホン酸イオン、テトラフェニ
ルホウ酸イオン、ブチルトリフェニルホウ酸イオン等の
有機ホウ酸イオン等があげられ、好ましくは、トリフル
オロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオ
ン等のハロゲノアルキルスルホン酸イオンもしくはアル
キルアリールスルホン酸イオンがあげられる。
【0023】遷移金属錯体アニオンとしてはベンゼンジ
チオール誘導体のNi錯体、ナフタレンジチオール誘導
体のNi錯体、エテンジチオール誘導体のNi錯体等が
あげられる。
【0024】無機アニオンとしては、例えばフッ素イオ
ン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲ
ンイオン、チオシアン酸イオン、6フッ化アンチモン酸
イオン、過塩素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、硝酸イオ
ン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン
酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオ
ン、チタン酸イオン、バナジン酸イオン、リン酸イオ
ン、ホウ酸イオン等があげられ、好ましいものとして
は、過塩素酸イオン、ヨウ素イオン、テトラフルオロホ
ウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフル
オロアンチモン酸イオン等の比較的分子量の大きいイオ
ンがあげられる。
【0025】本発明で使用する塩基性色素は有機又は無
機のアニオンを有する。アニオンは特に制限ないが、塩
基性色素が実質的に水に不溶性であることが好ましく、
従って、塩基性色素を実質的に水不溶性にするようなア
ニオンが好ましい。好ましいアニオンとしては、例えば
トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホ
ン酸イオン等のハロゲノアルキルスルホン酸イオンもし
くはアルキルアリールスルホン酸イオン、過塩素酸イオ
ン、ヨウ素イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキ
サフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸
イオン等の比較的分子量の大きいイオンがあげられる。
【0026】一般式(1)および(2)の好ましいもの
は、例えば置換基として、A、Bにおいては水素原子、
ハロゲン原子(塩素原子またはフッ素原子)、(C1
4)アル4)アルキル基が好ましく、置換位置は一般式
(1)では5位が好ましく、一般式(2)については6
位が好ましい。尚、置換位置はインドリン骨格の窒素原
子を1番として左回りに番号を付けたものである。
【0027】Rにおいては、(C1〜C4)アルキル基、
水酸基、アリール基、(C2〜C4)アルキルカルボニル
アミノ基が好ましく、R1およびR2 においては、(C1
〜C 6)アルキル基、ヒドロキシエチル基、シアノエチ
ル基、クロロエチル基、フェニルアルキル基、(C2
8)アルコキシアルキル基、アリール基、アリル基が
好ましい。特に、R1 及びR2 の少なくとも一方に置換
及び未置換のアリール基を有すると耐光性の向上が見ら
れ更に好ま4)アルコキシフェニル基、(C1−C 4)ア
ルキルフェニル基等があげられる。
【0028】又、Xにおいては、水素原子、(C2
4)アルキルカルボニルアミノ基、(C2〜C5)アル
コキシカルボニルアミノ基、アルキル基、ホルミルアミ
ノ基、ハロゲン原子(特に塩素原子またはフッ素原子)
が好ましく、Yにおいては、(C 1〜C4)アルコキシ
基、アルキル基、水素原子、ハロゲン原子(特に塩素原
子またはフッ素原子)が好ましい。更に、nは1又は2
が好ましい。
【0029】これらの置換基の好ましい組み合わせとし
ては、Aが水素原子、Rがメチル基、Xが水素原子また
はメチル基、Yが水素原子、R1 、R2 がそれぞれ(C
1〜C4)アルキル基、アリル基、ヒドロキシエチル基ま
たはフェニル(C1〜C3)アルキル基、Mが過塩素酸イ
オン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリ
ン酸イオンまたはヘキサフルオロアンチモン酸イオン、
nが1又は2である等の例が挙げられる。
【0030】更にこの組み合わせの具体的な例として
は、例えばAが水素原子、Rがメチル基、Xが水素原
子、Yが水素原子、R1 、R2 が(C1〜C4)アルキル
基またはアーリル基、Mが過塩素酸イオンであ4)アル
キル基、Mが過塩素酸イオン、nが1であるか、また別
の例としてはAが水素原子、Rがメチル基、Xがメチル
基、Yが水素原子、R1 が(C1〜C4)アルキル基、R
2 がアリール基、Mが過塩素酸イオンである。
【0031】本発明おける一般式(1)で示される化合
物の具体例を表1に、一般式(2)で示される化合物の
具体例を表2に示すが、これらに限定されるものではな
い。表1中、TsOはトルエンスルホン酸イオン、Ph
はフェニル基、Thfはテトラヒドロフラン環を表す。
尚、表1中のA、表2中のBにおける番号は置換位置を
示す番号であり、インドリン骨格の窒素原子を1番とし
て左回りに番号を付けたものである。
【0032】 表1 No. A R X Y R1 R2 M- 1-1 H CH3 H H CH3 (p-Ph)OC2H5 ClO4- 2 H CH3 CH3 H CH3 CH2Ph ClO4- 3 5-Cl CH3 H H CH3 CH2CH2OH ClO4- 4 5-Cl CH3 CH3 H CH3 CH2CH2CN ClO4- 5 H CH3 CH3 H C2H5 C2H5 ClO4- 6 H CH3 H H C2H5 C2H5 ClO4- 7 5-Cl CH3 H H CH3 CH2CH2Ph TsO- 8 H CH3 H H C2H5 CH2CH2Cl ClO4- 9 H CH3 CH3 H C2H5 CH2CH2Cl ClO4- 10 H CH3 H H C2H5 CH2CH2OH ClO4- 11 H CH3 H H C2H5 C2H4OC2H5 ClO4- 12 5-Cl CH3 H H CH3 CH3 ClO4- 13 5-Cl CH3 NHCOCH3 H C2H4OCOCH3 CH2CH2OCOCH3 ClO4- 14 5-Cl CH3 CH3 H CH2CH2OCH3 CH2CH2OCH3 ClO4- 15 5-Cl CH3 CH3 H C2H5 C2H5 TsO- 16 5-Cl CH3 CH3 H C4H9(n) C4H9(n) ClO4- 17 H CH3 H H CH3 CH3 ClO4- 18 5-Cl CH3 CH3 H C2H5 C2H5 TsO- 19 H C2H4CN CH3 H CH2CH2OCH3 CH2CH2OCH3 PF6- 20 5-Cl CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) C4H9(n) PF6-
【0033】 21 5-Cl CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) C8H17(n) PF6- 22 H CH3 CH3 H CH3 CH2Ph SbF6- 23 5-Cl CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) CH2CH2COOH PF6- 24 5-COCH3 CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) CH2CH2CN PF6- 25 5-COCH3 CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) CH2CH2NH2 PF6- 26 H CH3 H H CH2CH2CN CH2Ph ClO4- 27 5-CH3 CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) CH2CH2Ph PF6- 28 5-Cl CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) CH2CH2OCH3 SbF6- 29 6-Cl OH NHCOCH3 H C4H9(n) (CH2CH2O)2CH3 PF6- 30 H C2H5OCH3 H H CH2CH2CN CH2Ph ClO4- 31 5-CH3 CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) CH2CH2COOCH3 SbF6- 32 5-Cl CH3 CH3 H C2H4COOCH3 CH2CH2COOCH3 BF4- 33 H CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) CH2Thf ClO4- 34 H OH CH3 H C2H5 C2H5 ClO4- 35 H OH H H C4H9(n) C4H9(n) PF6- 36 H CH3 NHCHO H C2H5 C2H5 I- 37 H C2H4CN NHCOPh H CH3 CH2CH2OH I- 38 H CH3 NHCOCF3 H C2H5 C2H5 I- 39 H CH3 NHCOOCH3 H C4H9(n) C4H9(n) ClO4- 40 H OH NHCOOCH3 H C2H5 C2H5 SbF6-
【0034】 41 5-OCH3 CH3 NHCOOCH3 H C4H9(n) C4H9(n) ClO4- 42 5-OCH3 CH3 Cl H C4H9(n) C4H9(n) BF4- 43 5-OCH3 CH3 F H C2H5 CH2CH2OPh I- 44 5-OCH3 CH3 H CH3 C2H5 C2H5 I- 45 5-OCH3 CH3 H OCH3 C4H9(n) C4H9(n) ClO4- 46 5-CH3 CH3 H OC4H9(n) C2H5 C2H5 SbF6- 47 5-Ph CH3 H OCH2CH2Cl C2H5 CH2CH2OH I- 48 5-CH3 CH3 H OC2H4OCH3 C2H5 C2H5 I- 49 5-CH3 CH3 H OCH2Thf C4H9(n) C4H9(n) I- 50 5-CH3 CH3 CH3 Cl C2H5 C2H5 ClO4- 51 6-Br OH CH3 H C4H9(n) CH2CH=CH2 PF6- 52 5-Br CH3 CH3 H C4H9(n) Ph BF4- 53 5-CH3 CH3 CH3 H C4H9(n) PhCH3 ClO4- 54 5-CH3 CH3 CH3 H C2H5 H TsO- 55 5-CH3 CH3 CH3 H C2H5 C2H5 SbF6- 56 5-C2H5 CH3 H H C4H9(n) C4H9(n) BF4- 57 5-C2H4OCH3 CH3 CH3 H C4H9(n) C4H9(n) BF4- 58 5-C2H4OCH3 CH3 CH3 H C2H5 C2H5 TsO- 59 5-Cl,6-Cl CH3 H H CH3 CH2CH2OH ClO4- 60 5-Cl,6-Cl CH3 CH3 H C2H5 C2H5 ClO4-
【0035】 表2 No. B R X Y R1 R2 M- 2-1 H CH3 H H CH3 CH3 ClO4- 2 H CH3 H H C2H5 CH2CH2OH ClO4- 3 H CH3 NHCOCH3 H C2H5 C2H5 SbF6- 4 H CH3 NHCOCH3 H C2H5 CH2CH2Ph SbF6- 5 6-Cl CH3 CH3 H CH3 CH2CH2CN ClO4- 6 H CH3 H H CH2CH2OCH3 CH2CH2OCH3 ClO4- 7 6-Ph CH3 CH3 H C4H9(n) C4H9(n) PF6- 8 6-C2H5 CH3 CH3 H C4H9(n) C4H9(n) ClO4- 9 6-OCH3 CH3 CH3 H C4H9(n) C4H9(n) ClO4- 10 H CH3 H H CH3 CH2CH2OH ClO4- 11 H CH3 NHCOCH3 H C4H9(n) C4H9(n) BF4- 12 6-Cl CH3 CH3 H C2H5 CH2CH2OC2H5 ClO4- 13 6-Cl CH3 C4H9(n) H C2H5 C2H5 PF6- 14 5-Cl CH3 H C4H9(n) C2H5 C2H5 ClO4- 15 6-Cl CH3 H C4H9(n) C2H5 C2H5 ClO4-
【0036】上記一般式(1)又は(2)で表される本
発明の化合物は、式(3)又は(4)
【0037】
【化5】
【0038】で表されるインドリン誘導体と式(5)
【0039】
【化6】
【0040】で表されるベンズアルデヒド誘導体とを溶
媒中、好ましくは酢酸中または無水酢酸中もしくは両者
の混合溶媒中等の酸性媒体中、0〜80℃、好ましくは
5〜30℃で過塩素酸、ホウフッ化水素酸、p−トルエ
ンスルホン酸等の強酸の存在下、縮合反応させることに
より得られる。対イオンを交換する場合はその反応液
に、対応する酸もしくはその塩を溶解可能な溶媒、好ま
しくは無水酢酸もしくは酢酸に溶解して添加するか、一
旦取り出した色素をアルコール、DMF、酢酸等の水に
可溶な溶媒もしくはそれらと水との混合溶媒中に溶解
し、所望のアニオンの酸もしくは塩を添加して塩交換を
行う方法により合成することが出来る。
【0041】本発明の光記録媒体において用いられる化
合物は、単独で用いても、また本発明で使用する化合物
以外の色素、例えば吸収波長の異なる色素、好ましくは
最大吸収波長が670ないし740nmにある有機色素
と併用して用いてもよい。このような色素としては、例
えばペンタメチンシアニン系色素、スクワリリウム系色
素、インドアニリン系色素、フタロシアニン系色素、ア
ゾ色素、より好ましくはペンタメチンのシアニン色素、
フタロシアニン色素およびアゾ金属キレート色素等があ
げられる。
【0042】また、読み取り耐久性向上や耐光性向上の
ため種々の酸化防止剤や紫外線吸収剤、一重項酸素クエ
ンチャーを併用してもよい。一重項酸素クエンチャーと
しては、例えば一般的なニッケル錯体、銅錯体等の遷移
金属錯体やジフェニルアミンのニトロソ化合物、アミニ
ウム系もしくはジイモニウム系化合物(例えば日本化薬
製 IRG−002、IRG−022、IRG−023
等)があげられる。また、種々の樹脂を併用してもよ
い。クエンチャーは一般式(1)の化合物1モルに対し
て、一般的に0.01〜10モル、好ましくは0.03
〜2.0モル使用される。
【0043】本発明の光情報記録媒体は基板上に塩基性
複素環基とアニリン類残基が結合鎖を介して結合してい
る塩基性色素、好ましくは一般式(1)又は(2)で表
される化合物を含有する記録層を設けたもので、必要に
応じ、反射層、保護層が設けられる。基板としては既知
のものを任意に使用することが出来る。例えば、ガラス
板、金属板又はプラスチック板もしくはフィルムがあげ
られ、プラスチックとしてはアクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、メタクリル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ
イミド樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリプロピレン樹脂等があげられる。基板の形状
に付いては、ディスク状、カード状、シート状、ロール
フィルム状等種々のものがあげられる。
【0044】ガラスまたはプラスチック基板上には記録
時のトラッキングを容易にするために案内溝を形成させ
てもよい。また、ガラスまたはプラスチック基板にはプ
ラスチックバインダーまたは無機酸化物、無機硫化物等
の下引き層を設けてもよく、下引層は基板より熱伝導率
の低いものが好ましい。
【0045】本発明における記録層は、例えば一般式
(1)又は(2)で表される化合物および必要に応じて
クエンチャーを公知の有機溶剤、例えばテトラフルオロ
プロパノール(TFP)、オクタフルオロペンタノール
(OFP)、ダイアセトンアルコール、メタノール、エ
タノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ、ジクロロエタン、イソホロン、シクロヘキサノ
ン等に溶解し、必要に応じて、適当なバインダーを加
え、その溶液をスピンコーター、バーコーター、ロール
コーター等により基板上に塗布することにより得ること
が出来る。その他の方法としては、真空蒸着法、スパッ
タリング法、ドクターブレード法、キャスト法もしくは
基板を溶液中に漬けるディッピング法によっても得るこ
とができる。
【0046】記録層の膜厚は、0.01μm〜5μm、
好ましくは0.02μm〜3μmである。この値が0.
01μm未満であると、記録感度および反射率が不足
し、理想的な記録ができなくなることがある。一方、こ
の値が7μmを越えると、記録感度が不足するという不
都合が生じることがある。
【0047】本発明の光情報記録媒体には、必要により
記録層の下に下引層を、また記録層上に保護層を設ける
ことが出来、さらに記録層と保護層の間に反射層を設け
ることが出来る。反射層を設ける場合、反射層は金、
銀、銅、アルミニウム等、好ましくは金、銀もしくはア
ルミニウムの金属から構成され、単独で使用してもよ
く、2種以上の合金としてもよい。このものは真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等で成
膜される。このような反射層の厚さは、0.02〜2μ
mである。反射層の上に設けられることのある保護層
は、一般に、紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗
装した後、紫外線を照射し、塗膜を硬化させて形成され
るものである。その他、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等も保護膜の形成材料に
用いられる。このような保護膜の厚さは、通常、0.0
1〜100μmである。
【0048】本発明の光情報記録媒体は、好ましくはD
VD−R用に使用される。情報の記録、あるいは画像の
形成はレーザー、例えば半導体レーザー、ヘリウム−ネ
オンレーザー、He−Cdレーザー、YAGレーザー、
Arレーザー等の集光したスポット状の高エネルギービ
ームを基板を通して、もしくは基板と反対側から記録層
に照射することにより行われ、情報あるいは画像の読み
出しは、低出力のレーザービームを照射することによ
り、ピット部とピットが形成されていない部分の反射光
量もしくは透過光量の差を検出することにより行われ
る。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中、部は特に限定しない限り重量部を
表す。
【0050】合成例1 無水酢酸0.08部の溶媒中に5−クロロ−1,3,3
−トリメチル−2−メチレンインドリン8.24部を添
加し、更にN−(4−エトキシフェニル)−N−メチル
アミノ−p−ベンズアルデヒド11.8部を加え、室温
にて数分間撹はんする。この液に、60%過塩素酸4.
18部を無水酢酸21.6部中に添加した溶液を冷却下
注意しながら加え、室温にて撹はんする。その後水25
00部を添加し、室温にて一晩撹はん後濾過、320部
の水で水洗し、乾燥することによりNo.1−1の化合
物を暗赤色結晶として得た。 λmax 540nm(メタノール) 分解温度 239℃
(TG−DTA) TFPに対する溶解度:10wt% モル吸光係数:
8.1×104
【0051】合成例2 上記合成例1のアルデヒド誘導体を4−{N−ベンジル
−N−メチルアミノ}−2−メチルベンズアルデヒドに
変えた以外は同様に合成しNo.1−2の化合物を暗赤
色結晶として得た。 λmax 553nm(メタノール) 分解温度 231℃
(TG−DTA) TFPに対する溶解度:12wt% モル吸光係数:
1.1×105
【0052】その他の化合物例についても上記合成例1
と同様に対応するインドリン誘導体を合成し、それに対
応するベンズアルデヒド誘導体を反応させることによ
り、合成できる。
【0053】実施例1(記録媒体例) 前記合成例1で得られたNo.1−1の化合物0.08
部をテトラフルオロプロパノール4部に溶解し塗布液を
得た。この溶液2mlをグルーヴ付5インチポリカーボ
ネート樹脂基板上にピペットにて滴下し、スピンコータ
ーにて塗布、50℃にて5分間乾燥し、記録層を形成し
た。塗布膜の最大吸収波長は543nmであった。得ら
れた塗布膜に金をスパッタリング法で成膜し、反射層と
した。この塗布基板に中心波長635nmの半導体レー
ザー光を出力9mWで照射したところ輪郭の明瞭なピッ
トが形成された。更に、この塗布基板を3.8m/sで
回転させながら、中心波長635nmの半導体レーザー
光で記録周波数1MHzで照射し、評価したところ、反
射率45%、C/N比56dbを得た。この塗布膜の保
存安定性は60℃X80%RHの条件下で20日以上良
好であった。
【0054】実施例2(記録媒体例) 前記合成例2で得られたNo.1−2の化合物を用い、
前記実施例1で行った方法で記録層を形成した。塗布膜
の最大吸収波長は528nmであった。得られた塗布膜
に実施例1と同様に反射層を設け、中心波長635nm
の半導体レーザー光を出力11mWで照射したところ輪
郭の明瞭なピットが形成された。更に、この塗布基板を
3.8m/sで回転させながら、中心波長635nmの
半導体レーザー光で記録周波数1MHzで照射し、評価
したところ、反射率62%、C/N比42dbを得た。
この塗布膜の保存安定性は60℃X80%RHの条件下
で20日以上良好であった。
【0055】実施例3(耐光安定性試験) テトラフルオロプロパノール10部に前記実施例1で得
られたNo.1−1の化合物0.1部を溶解し、塗液を
作成した。得られた塗液をポリカーボネート基板にスピ
ンコートし、色素膜を作成した。得られた色素膜をスガ
試験機製紫外線ロングライフカーボンアーク耐光試験機
(ブラックパネル温度63℃)に入れ、基板側から光を
照射し、5時間、10時間、20時間で耐光安定性試験
を行った。その後、色素の残存率を分光光度計にて測定
した。結果を表3に示す。
【0056】 表3(耐光安定性試験) 色素の残存率(%) 初期 5h後 10h後 20h後 試料1−1 100 88 82 72
【0057】
【発明の効果】本発明の光情報記録媒体は、特定の構造
の化合物を含有する特定の記録膜を基板上に備える構造
としたので、700nm以下のレーザー光に対して、特
に635nm付近のレーザー光を使用するDVD−R用
として充分な感度及び反射率を有し、又テトラフルオロ
プロパノール(TFP)等の溶剤に対する溶解度が高く
記録、再生が可能な高密度記録に好適に用いられる。
又、この色素は比較的安価であり、更にモル吸光係数が
高く、製膜性、耐光性に優れているので、膜厚のコント
ロールが容易であり、コストを下げるという点からも利
用価値が高い。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性複素環基とアニリン類残基が結合鎖
    を介して結合している塩基性色素を含有する記録層を有
    することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】塩基性複素環基が4級窒素原子を有する塩
    基性複素環基である請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】4級窒素原子を有する塩基性複素環基がイ
    ンドレニン環基又はナフトインドレニン環基である請求
    項2に記載の光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】結合鎖がアニリン類残基のp位に結合して
    いる請求項1ないし3のいずれか一項に記載の光情報記
    録媒体。
  5. 【請求項5】結合鎖がアゾ結合基又はビニル結合基であ
    る請求項1ないし4のいずれか一項に記載の光情報記録
    媒体。
  6. 【請求項6】塩基性色素が、下記式(1) 【化1】 (式(1)においてAは水素原子、ハロゲン原子、置換
    もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のア
    リール基、アシル基または置換もしくは未置換のアルコ
    キシ基を表し、nは1から4の整数を表し、Rは水酸
    基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未
    置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換もしくは未置
    換のアルケニル基または置換もしくは未置換のアルキル
    基を表し、Xは水素原子、置換もしくは未置換のアルキ
    ル基、ホルミルアミノ基、置換もしくは未置換のアルキ
    ルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基またはハロ
    ゲン原子を表し、Yは水素原子、置換もしくは未置換の
    アルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基または
    ハロゲン原子を表し、R1 、R2 はそれぞれ独立に水素
    原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは
    未置換のアルケニル基または置換もしくは未置換のアリ
    ール基を表し、Mはアニオンを表す。)、または下記式
    (2) 【化2】 (式(2)においてBはそれぞれ水素原子、ハロゲン原
    子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未
    置換のアリール基、アシル基または置換もしくは未置換
    のアルコキシ基を表す。又、式(2)においてR、R
    1 、R2 、X、Y、M、nは前記と同じ。)で表される
    化合物である請求項1の光情報記録媒体。
  7. 【請求項7】X及びYの少なくとも一方が、水素原子以
    外の置換基を有する化合物である請求項6に記載の光情
    報記録媒体。
  8. 【請求項8】R1 、R2 の少なくとも一方が、置換もし
    くは未置換のアリール基である請求項6または7に記載
    の光情報記録媒体。
  9. 【請求項9】塩基性色素が、波長520〜600nmの
    範囲内に極大吸収を有する化合物である請求項1ないし
    8のいずれか一項に記載の光情報記録媒体。
  10. 【請求項10】1重項酸素クエンチャーを記録層中に含
    有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一
    項に記載の光情報記録媒体。
  11. 【請求項11】記録層上に金属反射層および保護層を有
    し、該金属反射層が金、銀およびアルミニウムのうちの
    いずれかを主成分とし、該保護層が紫外線硬化型樹脂か
    らなることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか
    一項に記載の光情報記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7354694B1 (en) * 1999-12-02 2008-04-08 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyuko Styryl dye

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