JPH11314360A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH11314360A
JPH11314360A JP12374598A JP12374598A JPH11314360A JP H11314360 A JPH11314360 A JP H11314360A JP 12374598 A JP12374598 A JP 12374598A JP 12374598 A JP12374598 A JP 12374598A JP H11314360 A JPH11314360 A JP H11314360A
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JP
Japan
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ink
pressure generating
signal
circuit
nozzle
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JP12374598A
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Inventor
Noboru Asauchi
昇 朝内
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成でノズルの目詰まりを確実に
防止することのできる構成を提供すること。 【解決手段】 インクジェット記録装置1において、駆
動信号発生回路8は、ノズル開口からインク滴を吐出さ
せるための駆動信号VHと、ノズル開口からインク滴が
吐出されない程度の微小信号VLを発生させる。ヘッド
駆動回路100は、印刷データSIに基づいてインク滴
の吐出を連続して休止した回数をノズル毎に監視し、該
休止回数が規定回数に達したノズルに対応する圧電振動
子17に対しては微小信号VKを印加してインクのメニ
スカスを微振動させるデータ監視回路18を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル開口に連通
する圧力発生室を膨張、収縮させてインク滴の吐出を行
うインクジェット記録装置に関するものである。さらに
詳しくは、ノズル開口の目詰まり防止技術に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】オンデマンド方式のインクジェット記録
装置には、複数のノズルと、各ノズル開口にそれぞれ連
通する圧力発生室とが構成されており、ホストコンピュ
ータなどから出力される印刷データに基づいて、圧電振
動子(たとえばピエゾ素子)などの圧力発生素子が圧力
発生室を膨張、収縮させてノズル開口からインク滴を吐
出する。
【0003】このようなインクジェット記録装置に使用
されるインクは、記録媒体に付着した後、滲むことがな
いように、また他の部材と接触してもこすれることがな
いように、溶媒が速やかに飛散して固化するように調製
されている。このため、印刷動作を中断した場合には、
ノズル開口にキャップを装着することにより、インク溶
媒の飛散を防止し、インクが増粘してあるいはインク膜
を形成してノズル開口を目詰まりさせることを防止して
いる。なお、印刷動作中は、インク滴が吐出される度に
ノズル開口内に新たなインクが供給されるので、目詰ま
りのおそれはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録ヘ
ッドに形成されている多数のノズルのうち、上端側ある
いは下端側に位置するノズルは、たとえ印刷動作中であ
っても、インク滴の吐出機会が少ないため、目詰まりが
生じやすいという問題がある。
【0005】そこで、各ノズルに対応する圧力発生素子
に対して、インク滴を吐出しない程度の微小信号を周期
的に印加することによりインクのメニスカスを微振動さ
せて、インクが増粘し、あるいはインク膜を形成するこ
とを防止する方法が考えられる。しかしながら、この方
法では、一周期内に印刷しないノズルに対して必ず微小
信号を印加することになるので、圧力発生素子が無駄に
作動し、発熱が大きいという問題点がある。また、不必
要に微小信号を入れると、インクの種類や記録ヘッドの
種類によっては印字飛行性(インク滴の飛行性)に影響
が及ぶという問題点もある。
【0006】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
簡単な回路構成でノズルの目詰まりを確実に防止するこ
とのできる構成を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、ノズルの開口に連通する圧力発生室、
および該圧力発生室に膨張、収縮を行わせるための圧力
発生素子が記録ヘッドに複数組形成されたインクジェッ
ト記録装置において、前記圧力発生素子を作動させて前
記ノズル開口からインク滴を吐出させるための駆動信
号、および前記ノズル開口からインク滴が吐出されない
程度に前記圧力発生素子を作動させる微小信号を発生さ
せる駆動信号発生回路と、印刷データに基づいて、前記
複数の圧力発生素子のうち所定の圧力発生素子に前記駆
動信号を印加して当該圧力発生素子に対応するノズルか
らインク滴を吐出させるヘッド駆動回路とを有し、該ヘ
ッド駆動回路は、前記印刷データに基づいてインク滴の
吐出を連続して休止した回数をノズル毎に監視し、該休
止回数が規定回数に達したノズルに対応する前記圧力発
生素子に対しては前記微小信号を印加するデータ監視回
路を備えていることを特徴とする。
【0008】本発明において、データ監視回路は、印刷
データに基づいてインク滴の吐出を連続して休止した回
数をノズル毎に監視し、この監視結果に基づいて、休止
回数が規定回数になったノズルについては、それに対応
する圧力発生素子に対して微小信号を印加する。従っ
て、記録ヘッドの上端側あるいは下端側に位置するノズ
ルのように、インク滴の吐出機会が少ないノズルにおい
ても、インクの増粘あるいはインク膜の形成に起因する
目詰まりの発生を防止できる。しかも、圧力発生素子に
微小信号を供給するタイミングは、あくまで印刷データ
に基づいて行い、タイマーなどでそのタイミングを図る
訳ではない。それ故、特別なタイマー回路を付加しなく
てもよいので、簡単な回路構成でノズルの目詰まりを確
実に防止することができる。しかも、インク滴の吐出を
連続して休止した回数が規定回数に達したときのみ微小
信号で圧力発生素子を駆動するので、圧力発生素子を無
駄に駆動しない。それ故、圧力発生素子において無駄な
発熱を防止することができるとともに、印字飛行性に悪
影響を及ぼさない。
【0009】本発明において、前記データ監視回路は、
前記規定回数が可変になっていることが好ましい。この
ように構成すると、インクの種類などに合わせて、ノズ
ルの目詰まりを防止するのに必要最小限のタイミングで
圧力発生素子に微小信号を印加することができる。従っ
て、微小信号によって圧力発生素子を無駄に駆動するこ
とがないので、圧力発生素子において無駄な発熱を防止
することができ、また印字飛行性に悪影響を及ぼさな
い。
【0010】本発明において、前記データ監視回路にお
ける前記規定回数の変更は、ホストコンピュータ側での
データ設定に基づいて行われることが好ましい。ホスト
コンピュータとインクジェット記録装置本体との間で
は、各種のデータの授受が行われるので、データ監視回
路における規定回数の変更も、ホストコンピュータ側で
のデータ設定に基づいて行えば、記録装置本体の構成を
簡素化することができる。
【0011】本発明において、前記ヘッド駆動回路は、
前記記録ヘッドに搭載されたヘッド駆動用ICに前記デ
ータ監視回路も含めて構成されていることが好ましい。
本発明では、圧力発生素子に微小信号を供給するタイミ
ングは印刷データに基づいて行い、タイマーなどでその
タイミングを図る訳ではない。従って、圧力発生素子に
微小信号を供給するタイミングを記録ヘッドに搭載され
たヘッド駆動用ICでのデジタル処理で図ることによ
り、回路構成をより簡素化することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明を適用し
たインクジェット記録装置を説明する。
【0013】図1は、インクジェット記録装置の要部を
示す斜視図である。
【0014】図1に示すように、インクジェット記録装
置1では、キャリッジ101がタイミングベルト102
を介してキャリッジモータ103に接続され、ガイド部
材104に案内されて記録用紙105の紙幅方向に往復
動するように構成されている。キャリッジ101は記録
用紙105と対向する面、この図に示す例では下面にイ
ンクジェット式の記録ヘッド10が取り付けられてい
る。記録ヘッド10はキャリッジ101の上部に載置さ
れているインクカートリッジ107からインクの補給を
受けてキャリッジ101の移動に合わせて記録用紙10
5にインク滴を吐出してドットを形成し、記録用紙10
5に画像や文字を印刷する。また、インクジェット記録
装置1の非印刷領域には、キャッピング装置108が構
成され、印刷の休止中に記録ヘッド10のノズル開口を
封止する。従って、印刷の休止中、インクから溶媒が飛
散することによってインクが増粘あるいはインク膜を形
成することがないので、印刷の休止中にノズルに目詰ま
りが発生するおそれはない。
【0015】また、キャッピング装置108は、印刷動
作中に行われるフラッシング動作による記録ヘッド10
からのインク滴を受ける。キャッピング装置108の近
傍にはクリーニング装置109が配置され、このクリー
ニング装置109は、記録ヘッド10の表面をブレード
などでワイピングすることにより、そこに付着したイン
ク滓や紙粉を拭き取るように構成されている。
【0016】図2は、記録ヘッド10に構成されている
複数のノズルのうちの1つを示す断面図である。
【0017】図2に示すように、記録ヘッド10では、
ノズルプレート110にノズル開口111が形成され、
流路形成板112には、圧力発生室113を区画する通
孔、圧力発生室113に両側で連通する2つのインク供
給口114を区画する通孔または溝、およびこれらのイ
ンク供給口114にそれぞれ連通する2つの共通のイン
ク室115を区画する通孔が形成されている。振動板1
16は、弾性変形可能な薄板から構成され、ピエゾ素子
などの圧電振動子17(圧力発生素子)の先端に当接
し、流路形成板112を挟んでノズルプレート110と
液密に一体に固定され、流路ユニット118を構成して
いる。
【0018】基台119には、圧電振動子17を振動可
能に収容する収容室120と、流路ユニット118を支
持する開口121とが構成され、圧電振動子17の先端
を開口121から露出させた状態で圧電振動子17を固
定基板122で固定している。また、基台119は、振
動板116のアイランド部116aを圧電振動子17に
当接させた状態で、流路ユニット118を開口121に
固定して記録ヘッド16を纏めている。
【0019】このような構成により、圧電振動子17が
収縮して圧力発生室113が膨張すると、共通のインク
室115のインクがインク供給口114を経由して圧力
発生室113に流れ込む。所定時間の経過後に圧電振動
子17が伸長して圧力発生室113が収縮すると、圧力
発生室113のインクが圧縮されてノズル開口111か
らインク滴が吐出する。そして、圧電振動子17が再び
収縮して圧力発生室113が膨張すると、共通のインク
室115の新たなインクがインク供給口114を経由し
て圧力発生室113に流れ込む。それ故、印刷動作を続
けている間は、インク滴が吐出される度に新たなインク
が供給されるので、このようなノズル開口111では目
詰まりのおそれはない。
【0020】(インクジェットプリンタの全体構成)図
3は、本形態のインクジェット記録装置の機能ブロック
図である。
【0021】図3において、インクジェット記録装置1
は、プリントコントローラ2Aとプリントエンジン2B
とから構成されている。プリントコントローラ2Aは、
ホストコンピュータ2Cなどからの印刷データなどを受
信するインターフェース3と、印刷データなどの各種デ
ータの記憶を行うRAM4と、各種データ処理を行うた
めのルーチンなどを記憶したROM5と、CPUなどか
らなる制御部6と、発振回路7と、後述する記録ヘッド
10への駆動信号を発生させる駆動信号発生回路8と、
この駆動信号発生回路8で駆動信号を発生させるための
電源を生成する電源生成部80と、ドットパターンデー
タに展開された印刷データおよび駆動信号をプリントエ
ンジン2Bに送信するためのインターフェース9とを備
えている。
【0022】駆動信号発生回路8は、図6を参照して後
述するように、圧電振動子17を作動させてノズル開口
111からインク滴を吐出させるための駆動信号VHを
発生させるが、本形態では、ノズル開口111からイン
ク滴が吐出されない程度に圧電振動子17を作動させる
微小信号VLも発生させる。
【0023】再び図3において、ホストコンピュータ2
Cから送られた印刷データはインターフェース3を介し
て記録装置内部の受信バッファ4Aに保持される。受信
バッファ4Aに保持された印刷データは、コマンド解析
が行われてから中間バッファ4Bへ送られる。中間バッ
ファ4B内では、制御部6によって中間コードに変換さ
れた中間形式としての記録データが保持され、各文字の
印字位置、修飾の種類、大きさ、フォントのアドレスな
どが付加される処理が制御部6によって実行される。次
に、制御部6は、中間バッファ4B内の記録データを解
析し、2値化されたドットパターンデータを出力バッフ
ァ4Cに展開し、記憶させる。
【0024】記録ヘッド10の1スキャン分に相当する
ドットパターンデータが得られると、このドットパター
ンデータは、インターフェース9を介して記録ヘッド1
0にシリアル転送される。出力バッファ4Cから1スキ
ャン分に相当するドットパターンデータが出力される
と、中間バッファ4Bの内容が消去されて、次の中間コ
ード変換が行われる。
【0025】プリントエンジン2Bは、記録ヘッド10
と、紙送り機構11と、キャリッジ機構12とを備えて
いる。紙送り機構11は、紙送りモータおよび紙送りロ
ーラなどからなり、記録用紙などの記録媒体を順次送り
出して副走査を行うものである。キャリッジ機構12
は、図1を参照して説明したように、記録ヘッド10を
搭載するキャリッジ101と、このキャリッジ101を
タイミングベルト102を介して走行させるキャリッジ
モータ103などからなり、記録ヘッド10を主走査さ
せるものである。
【0026】記録ヘッド10は、副走査方向にたとえば
64個などの多数のノズルを有し、所定のタイミングで
各ノズルからインク滴を吐出させるものである。この記
録ヘッド10には、ヘッド駆動回路100が構成された
駆動用IC100A(ヘッド駆動用IC)が搭載されて
おり、プリントコントローラ2Aにおいてドットパター
ンデータに展開された印刷データSIは、まず、発振回
路7からのクロック信号(CLK)に同期して、インタ
ーフェース9からヘッド駆動回路100のシフトレジス
タ13にシリアル転送される。このシリアル転送された
印刷データSIは、一旦、ラッチ回路14のフリップフ
ロップ141によってラッチされる。ラッチされた印刷
データSIは、印刷ヘッド選択信号DataAとして電
圧増幅器であるレベルシフタ15に入力され、このレベ
ルシフタ15によって、スイッチ回路16を駆動できる
電圧、たとえば数十ボルト程度の所定の電圧にまで昇圧
される。
【0027】所定の電圧まで昇圧された印刷データSI
(印刷ヘッド選択信号DataA)はスイッチ回路16
に与えられる。スイッチ回路16の入力側には、駆動信
号発生回路8からの信号COMが印加されており、この
信号COMが圧力発生素子としての圧電振動子17に印
加される。
【0028】ここで、印刷データSIが「1」(以下、
2値化信号のハイレベルを意味する。)である期間中
は、駆動信号COMが圧電振動子17に印加され、この
信号に応じて圧電振動子17は伸縮を行うが、印刷デー
タSIが「0」(以下、2値化信号のローレベルを意味
する。)である期間中は、圧電振動子17への駆動信号
COMの供給が遮断される。
【0029】(インクジェット記録ヘッドの構成)記録
ヘッド10の駆動用IC100Aに構成されているヘッ
ド駆動回路100の構成を具体的に示したのが図4であ
る。
【0030】図4において、図3中のシフトレジスタ回
路13、ラッチ回路14、レベルシフタ15、スイッチ
回路16および圧電振動子17は、各々記録ヘッド10
の各ノズルに対応した素子13A〜13N、14A〜1
4N、15A〜15N、16A〜16N、17A〜17
Nから構成されている。印刷データSIは、全てのノズ
ルについて一記録周期内にシフトレジスタ13A〜13
Nにビットデータとしてシリアル転送される。そして、
アナログスイッチとして構成される各スイッチ素子16
A〜16Nに加わるビットデータが「1」の場合は、駆
動信号COMが圧電振動子17A〜17Nに直接印加さ
れ、各圧電振動子17A〜17Nは駆動信号の信号波形
に応じて変位する。逆に、各スイッチ素子16A〜16
Nに加わるビットデータが「0」の場合は、各圧電振動
子17A〜17Nへの駆動信号が遮断され、各圧電振動
子17A〜17Nは直前の電荷を保持する。
【0031】(データ監視回路の構成)本形態におい
て、ヘッド駆動回路100のラッチ回路14には、図3
および図4に示すように、印刷データSIに基づいて、
インク滴の吐出を連続して休止した回数をノズル毎に監
視し、該休止回数が規定回数になったノズルに対応する
圧電振動子17に対しては、インク滴を吐出しない程度
の微小信号VL(図6参照。)を印加するためのデータ
監視回路18も構成されている。
【0032】このデータ監視回路18には、図5に示す
ように、まず、印刷データSIをインバータ181で反
転した信号とラッチ信号LAとが入力されるANDゲー
ト182が構成され、このANDゲート182の出力は
カウンタ183の端子CLKに入力されている。従っ
て、印刷データSIにおいて、印刷を休止するデータ
「0」が3回連続したときには、この3回目の印刷周期
において、カウンタ183は、微振動選択信号Data
Bを出力することになる。
【0033】このようにしてカウンタ183から出力さ
れる微振動選択信号DataBは、たとえば、フリップ
フロップ141から出力される印刷ヘッド選択信号Da
taAとともにオアゲート189に入力され、このオア
ゲート189の出力がレベルシフタ15に出力される。
【0034】また、データ監視回路18には、印刷デー
タSIとカウンタ183からの出力信号とが入力される
NORゲート184が構成されており、このNORゲー
ト184の出力信号は、デレイ回路185を介してカウ
ンタ183のリセット端子CLRに入力されている。従
って、印刷データSIにおいて、印刷を実行するデータ
「1」が出現したとき、あるいはカウンタ183からの
出力が微振動選択信号DataBとして「0」から
「1」に反転したときには、カウンタ183にリセット
がかけられ、ANDゲート182からの「1」の出力回
数をカウントしなおす。
【0035】さらに、本形態では、カウンタ183の端
子setには外部から入力された規定回数設定用の信号
DataSが入力されるようになっている。この規定回
数設定用の信号DataSは、カウンタ183において
ANDゲート182から「1」が出力されてくる回数が
何回(規定回数)になったときに出力反転を行うかを設
定するための信号である。従って、これまでANDゲー
ト182の出力が3回連続した「1」であったときに、
すなわち、印刷データSIにおいて印刷を休止するデー
タ「0」が3回連続したときにカウンタ183が微振動
選択信号DataBを出力するという規定回数の設定を
たとえば4回に延長し、あるいは2回に短縮することが
できる。
【0036】このような設定変更を行うにあたって、本
形態では、ホストコンピュータ2Cの側で行ったデータ
設定に基づいて行われる。すなわち、ホストコンピュー
タ2Cと記録装置本体との間では、元々、印刷データな
どの授受が行われるので、データ監視回路18における
規定回数の変更も、ホストコンピュータ2Cでのデータ
設定に基づいて行うことにより、記録装置本体の回路構
成を簡素化することができる。
【0037】このように構成したインクジェト記録装置
1の動作を、図6を参照して説明する。
【0038】図6において、駆動信号発生回路8が発生
する駆動信号COMは、圧電振動子17を作動させてノ
ズル開口111からインク滴を吐出させるための駆動信
号VHと、この駆動信号に先行して、ノズル開口111
からインク滴が吐出されない程度に圧電振動子17を作
動させる微小信号VLである。
【0039】期間T1(印刷期間)において、印刷デー
タSIとして「1」が入力された結果、ラッチ回路14
のフリップフロップ141によって印刷データが「1」
に保持された期間中は、駆動信号VHが圧電振動子17
に印加され、この信号に応じて圧電振動子17は伸縮を
行うので、ノズル開口111からはインク滴が吐出され
る。
【0040】これに対して、期間T2(第1回目の非印
刷期間)において、印刷データSIとして「0」が入力
されると、駆動信号VHの圧電振動子17への印加が遮
断されるので、圧電振動子17は伸縮を行わない。従っ
て、ノズル開口111からはインク滴が吐出されない。
また、データ監視回路18では、カウンタ183でのカ
ウント値が「1」となるだけで、規定回数に達していな
いので、カウンタ183からは微振動選択信号Data
Bが出力されない。
【0041】また、期間T3(第2回目の非印刷期間)
においても、印刷データSIとして「0」が入力される
と、駆動信号VHの圧電振動子17への印加が遮断され
るので、圧電振動子17は伸縮を行わない。従って、ノ
ズル開口111からはインク滴が吐出されない。このと
きも、データ監視回路18では、カウンタ183でのカ
ウント値が「2」となるだけで、規定回数に達していな
いので、カウンタ183からは微振動選択信号Data
Bが出力されない。
【0042】これに対して、期間T4(第3回目の非印
刷期間)において、印刷データSIとして「0」が入力
されると、駆動信号VHの圧電振動子17への印加が遮
断されるので、圧電振動子17は伸縮を行わない。それ
でも、データ監視回路18では、カウンタ183でのカ
ウント値が「3」となり、規定回数の達するので、カウ
ンタ183からは微振動選択信号DataBが出力され
る。その結果、微振動選択信号DataBが「1」であ
る期間中、微小信号VLが圧電振動子17に印加され
る。この微小信号VLは、あくまで駆動信号VHからみ
れば電圧レベルが低いので、圧電振動子17に印加され
てもノズル開口111からはインク滴が吐出されない
が、ノズル開口111のインクのメニスカスに微小な振
動を与える。その結果、ノズル開口111では、インク
膜の形成が抑えられるので、インク滴の吐出機会が少な
いノズル開口111において、インクの増粘やインク膜
の形成に起因する目詰まりが発生しない。
【0043】なお、印刷データSIに基づいて印刷が行
われたとき、あるいはカウンタ183から微振動選択信
号DataBが出力されて圧電振動子17が駆動された
ときには、カウンタ183にリセットがかけられ、初期
状態に戻る。
【0044】このように本形態に係るインクジェット記
録装置1において、データ監視回路18は、印刷データ
SIに基づいてインク滴の吐出を連続して休止した回数
をノズル毎に監視し、この監視結果に基づいて、休止回
数が規定回数になったノズルに対応する圧電振動子17
に対して微小信号VLを印加するので、インク滴を吐出
する機会の少ないノズルにおいても、インクの増粘やイ
ンク膜の形成に起因する目詰まりが発生しない。また、
圧電振動子17に微小信号を供給するタイミングは、あ
くまで印刷データSIに基づいて行い、タイマーなどで
そのタイミングを図る訳ではないので、タイマー回路な
どを設ける必要がない。
【0045】さらに、圧電振動子17に微小信号を供給
するタイミングは、あくまで印刷データSIに基づいて
行うので、特別の回路を設けなくても、印刷データSI
が記録ヘッド10に出力されていない期間中、微小信号
によって圧電振動子17を無駄に駆動することがない。
しかも、インク滴の吐出を連続して休止した回数が規定
回数に達したときのみ微小信号で圧電信号素子17を駆
動するので、圧電信号素子17を無駄に駆動しない。そ
れ故、圧電信号素子17において無駄な発熱を防止する
ことができ、かつ、印字飛行性に悪影響を及ぼさない。
【0046】また、本形態では、圧電振動子17に微小
信号を供給するタイミングを記録ヘッド10に搭載され
たヘッド駆動用IC100A(ヘッド駆動回路100)
でのデジタル処理で図ることができるので、回路構成を
簡素化することができる。
【0047】なお、上記の形態では、圧電振動子17に
微小信号を供給するタイミングを規定する規定回数をホ
ストコンピュータ2Cの側での設定に基づいて変更する
例で説明したが、インクジェット記録装置1の本体に内
蔵されているメモリを利用して、インクジェット記録装
置1の本体の側で前記規定回数の設定を変更してもよ
い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を適用した
インクジェット記録装置では、印刷データに基づいてイ
ンク滴の吐出を連続して休止した回数をノズル毎に監視
し、この監視結果に基づいて、休止回数が規定回数にな
ったノズルについては、それに対応する圧力発生素子に
対して微小信号を印加する。従って、インク滴の吐出機
会が少ないノズルにおいても、インクの増粘あるいはイ
ンク膜の形成に起因する目詰まりの発生を防止できる。
しかも、圧力発生素子に微小信号を供給するタイミング
は、あくまで印刷データに基づいて行い、タイマーなど
でそのタイミングを図る訳ではない。それ故、特別な回
路を付加しなくても、ノズルの目詰まりを確実に防止す
ることができ、しかも、微小信号によって圧力発生素子
を無駄に駆動することがないので、圧力発生素子の発熱
を抑えることができ、かつ、印字飛行性に悪影響を及ぼ
さない。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置本体に構成されている
機構系の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェット記録装置に用いた記
録ヘッドの複数のノズルのうちの1つを示す断面図であ
る。
【図3】図1に示すインクジェット記録装置に構成され
ている制御系全体のブロック図である。
【図4】図1に示すインクジェット記録装置に構成され
ているヘッド駆動回路のブロック図である。
【図5】図4に示すヘッド駆動回路に構成したデータ監
視回路のブロック図である。
【図6】図5に示すヘッド駆動回路の動作を説明するた
めの各信号の波形図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 2A プリントコントローラ 2B プリントエンジン 2C ホストコンピュータ 13 ヘッド駆動回路のシフトレジスタ 14 ヘッド駆動回路のラッチ回路 15 ヘッド駆動回路のレベルシフタ 16 ヘッド駆動回路のスイッチ回路 17 圧電振動子 18 データ監視回路 100 ヘッド駆動回路 100A 駆動用IC(ヘッド駆動用IC) 141 ラッチ回路のフリップフロップ COM 駆動信号 DataA 印刷ヘッド選択信号 DataB 微振動選択信号 DataS 規定回数設定用の信号 SI 印刷データ VH インク吐出のための駆動信号 VL 微小信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルの開口に連通する圧力発生室、お
    よび該圧力発生室に膨張、収縮を行わせるための圧力発
    生素子が記録ヘッドに複数組形成されたインクジェット
    記録装置において、 前記圧力発生素子を作動させて前記ノズル開口からイン
    ク滴を吐出させるための駆動信号、および前記ノズル開
    口からインク滴が吐出されない程度に前記圧力発生素子
    を作動させる微小信号を発生させる駆動信号発生回路
    と、 印刷データに基づいて、前記複数の圧力発生素子のうち
    所定の圧力発生素子に前記駆動信号を印加して当該圧力
    発生素子に対応するノズルからインク滴を吐出させるヘ
    ッド駆動回路とを有し、 該ヘッド駆動回路は、前記印刷データに基づいてインク
    滴の吐出を連続して休止した回数をノズル毎に監視し、
    該休止回数が規定回数に達したノズルに対応する前記圧
    力発生素子に対しては前記微小信号を印加するデータ監
    視回路を備えていることを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記データ監視回路
    は、前記規定回数が可変になっていることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記データ監視回路
    における前記規定回数の変更は、ホストコンピュータ側
    でのデータ設定に基づいて行われることを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記ヘッド駆動回路は、前記記録ヘッドに搭載されたヘ
    ッド駆動用ICに前記データ監視回路も含めて構成され
    ていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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