JP2007253561A - インクジェットヘッド駆動装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フルライン型のインクジェットヘッドにより同一の画像パターンを連続形成する場合でも、インクの吐出不良を防止して、高精度な画像記録を長期に渡って維持できるインクジェットヘッド駆動装置及び方法を提供する。
【解決手段】液滴吐出ノズルを被記録媒体の全幅方向に並べて備えるフルライン型のインクジェットヘッド駆動装置及び駆動方法において、記録用画像データから画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数となる画像部分を算出し、この算出したピクセルの所定連続数前後で、前記被記録媒体上の画像記録位置変更する。
【選択図】図3

Description

本発明は、被記録媒体の全幅方向に液滴吐出ノズルを配設したインクジェットヘッドにより活性エネルギー硬化型インクを被記録媒体に向けて吐出し、被記録媒体上のインクに活性エネルギーを照射して被記録媒体に付着したインクを硬化定着させる活性エネルギー硬化型インクジェット記録におけるインクジェットヘッド駆動装置及び方法に関する。
機能性液状体を被記録媒体に吐出するインクジェット記録装置は、低コストで、環境に比較的優しく、最近では、記録可能の被記録媒体の種類も増え、しかも高速・高精細の描画ができるという特徴を有している。
そして、この機能性液状体についても、近年、電子線・紫外線などの活性エネルギーの照射により硬化する活性エネルギー硬化型インクとし、このインク滴をインクジェットヘッドにより被記録媒体上に吐出・塗布し、被記録媒体上に塗布されたインクを活性エネルギーの照射により硬化させることで被記録媒体上への画像記録を行う活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置が各種提案されている。
この活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置は、活性エネルギー硬化型インクを使用しない一般的なインクジェット記録装置と比較すると、活性エネルギー硬化型インク自身の特質を活かすことで、種々の被記録媒体へ高速で記録できる、滲みにくく高精細な画像記録が可能である、環境に優しい、などの各種の利点を得ることができる。
特に活性エネルギーとしての紫外線の照射により硬化するUV硬化型インクを用いた装置は、光源の扱い易さ、コンパクト化等観点から、開発が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
ところで、このようなインクジェットヘッドに装備される液滴吐出ノズルでは、インク滴の吐出を行わない休止動作が長時間続いた場合、あるいは、インク滴の吐出を一定以上連続して行った場合に、インク滴がノズルの中心軸から外れた方向に曲がって飛んだり、或いは、吐出されるインク滴の粒径が不均一になるなどのインクの吐出不良が発生し、このインクの吐出不良が描画不良を招く。特に、活性エネルギー硬化型インクを適用する場合にこの現象が顕著になる。
つまり、インク滴の吐出を行わない休止動作が長時間続いた場合の吐出不良は、ノズルの開口端周辺に貯留されているインク液中の溶媒の蒸発や成分の凝集や分離によるノズル詰まりが原因であったり、また、インク滴の吐出を一定以上連続して行った場合の吐出不良は、ノズルの開口端周辺に貯留されているインク液中への気泡の混入やノズルでのメニスカス崩壊が原因であったりしている。
このようなインクの吐出不良は、例えば図8に示すように、記録装置が処理する被記録媒体100の全幅Waに対して、その一部の幅Wpのみにインクの塗布域mが設定された画像パターン103を、繰り返し連続して形成するような運用がされる場合に起こり易くなる。
そこで、被記録媒体の幅方向に往復移動可能なキャリッジ上にインクジェットヘッドが装備されるインクジェット記録装置では、前述のインクの吐出不良の発生を防止するために、被記録媒体上の画像描画幅の外側となる位置にインクジェットヘッドを退避させる領域を設け、適時、この退避領域にインクジェットヘッドを退避させた状態で、スピッティングやワイピングと呼ばれるヘッドクリーニング処理を実施する技術が提案されている。
スピッティング処理は、数滴のインク滴を連続的に吐出して、ノズルの開口端周辺に貯留されていた異常なインク液を捨てる空打ち処理で、これを実施することにより、ノズルの開口端周辺に貯留されていたインク液がリフレッシュされ、次のインク滴の吐出時には、インク滴が正確にノズルの中心軸上を飛ぶ正常吐出が可能になる。
ワイピング処理は、ノズルの開口端を払拭する処理で、ノズルの開口端に付着しているインクの凝集成分や異物を除去して、ノズルの開口端を正常状態に戻す。
特開2004−90487号公報 特開2004−174849号公報
ところで、インクジェットヘッドには、前述したように往復移動するキャリッジに搭載されるタイプではなく、液滴吐出ノズルが被記録媒体の幅方向に沿って被記録媒体の全幅分整列配置され、被記録媒体の幅方向の描画ライン単位で画像記録を行うフルライン型のものがある。
このフルライン型のインクジェットヘッドは、画像記録の高速化に適しているため、印刷用の刷版を行う製版装置等で普及している。
ところが、このフルライン型のインクジェットヘッドでは、各液滴吐出ノズルが常に画像描画幅の内側に位置しているため、前述したスピッティングやワイピングによるヘッドクリーニングを実施することができない。
そのため、図9に示すように、フルライン型のインクジェットヘッド105に対して矢印106に示す方向に相対移動する被記録媒体100上に、当該被記録媒体100の一部の幅Wpにのみインクの塗布域mが設定された画像パターン103を、繰り返し連続して形成するような運用がされたとき、上記インクジェットヘッド105上に一列に配列された多数の液滴吐出ノズル107の内、インクの塗布域mから外れた領域109に位置する各液滴吐出ノズル107は、インク滴の吐出を行わない休止動作が長時間連続する状態となり、また、インクの塗布域mに対応するノズル群の中にも、1滴以下の吐出動作が長時間続く液滴吐出ノズルが発生して、前述したインクの吐出不良による描画不良が生じるという問題があり、同一の画像パターン103を連続形成することが困難になるという問題が生じた。
そこで、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、被記録媒体の全幅方向に液滴吐出ノズルを配設したインクジェットヘッドにより活性エネルギー硬化型インクを被記録媒体に向けて吐出し、被記録媒体上のインクに活性エネルギーを照射して被記録媒体に付着したインクを硬化定着させる場合に、インク滴を吐出する動作の休止や1滴のみの吐出動作の連続によって吐出不良が誘発されることがなく、吐出不良に起因した描画不良の発生を防止して、同一の画像パターンを連続形成する場合でも、高精度な画像記録を長期に渡って維持できる活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置を提供することである。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1)液滴吐出ノズルを被記録媒体の全幅方向に並べて備えるフルライン型のインクジェットヘッド駆動装置であって、記録用画像データを基にインクジェットヘッドの液滴吐出を制御するヘッド駆動手段と、被記録媒体の搬送方向に対応する前記記録用画像データから画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数となる画像部分を算出する画像データ解析手段と、前記画像データ解析手段が算出したピクセルの所定連続数前後で、前記被記録媒体上の画像記録位置変更の指示を前記ヘッド駆動手段へ出す変更位置決定手段と、を備えるインクジェットヘッド駆動装置。
(2)液滴吐出ノズルを被記録媒体の全幅方向に並べて備えるフルライン型のインクジェットヘッド駆動方法であって、被記録媒体の搬送方向に対応する記録用画像データから画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数となる画像部分を算出し、この算出したピクセルの所定連続数前後で、前記被記録媒体上の画像記録位置を変更するインクジェット駆動方法。
このような構成にすると、一部のノズルの連続吐出や連続休止に起因したインクの吐出不良による描画不良の発生前の、画像となるピクセル又は非画像となるピクセルの所定連続数を画像データ解析手段により算出し、この所定連続数前後で、画像位置を移動して連続吐出や連続休止を途切れさせることで、ノズルの同一稼働状態の連続に起因するインクの吐出不良が抑制され、高精度な画像記録を長期に渡って維持することができる。
(3)前記被記録媒体上に形成される記録画像が同一パターン画像の連続形成であり、前記ピクセルの所定連続数が前記パターン画像の1つの形成で画像となる又は非画像となるピクセル連続数に対応している上記(2)に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
このように、同一の画像パターンを連続形成する場合、ピクセルの所定連続数が1つのパターン画像形成で画像となる又は非画像となるピクセル連続数に対応することで、1つの画像パターンの画像形成の終了時点に画像位置変更が自動的に行われるため、インク滴を吐出する動作の休止や1滴以下の吐出動作が所定以上に連続する以前に位置変更となり、ノズルの同一稼働状態の連続に起因するインクの吐出不良を抑制することできる。
従って、吐出不良に起因した描画不良の発生を防止して、同一の画像パターンを連続形成する場合でも、高精度な画像記録を長期に渡って維持することができる。
(4)前記被記録媒体上に形成される記録画像が同一パターン画像の連続形成であり、このパターン画像の次記録の前記変更位置が180°の回転位置である上記(2)又は(3)に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
このように、同一の画像パターンを連続形成する場合、パターン画像を180°回転させるので、位置変更を大きく取ることができ、インク滴を吐出する動作の休止や1滴以下の吐出動作が所定以上に連続する以前に位置変更となる可能性が高くなり、ノズルの同一稼働状態の連続に起因するインクの吐出不良を抑制することできる。
また、例えば、元の記録画像と、元の記録画像を180°回転させた回転記録画像の2種類の画像データを交互にインクジェットヘッドに描画させれば良く、画像記録位置の変更のために生成する画像データが2種類で済むため、画像データの処理・管理が容易になる。
(5)前記被記録媒体上に形成される記録画像の前記変更位置がインクジェットヘッドの長手方向に所定ドット数単位でずらした位置である上記(2)又は(3)に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
このような構成にすると、画像記録位置の変更により、各ノズルの作動状態がが順にずれていく状態になり、ノズル相互における連続休止や連続吐出の発生頻度のばらつきが低減して、インクジェットヘッドの寿命向上を図ることができる。
(6)前記ピクセルの所定連続数が1万個である上記(2)〜(5)のいずれか1つに記載のインクジェットヘッド駆動方法。
このように、連続吐出に起因したインクの吐出不良が発生するピクセルの連続数より少ない1万回以内に規制することで、連続吐出によるインクの吐出不良を防止することができる。
(7)前記ピクセルの所定連続数が前記ノズル内インクの泡発生手前に対応する数である上記(2)〜(5)のいずれか1つに記載のインクジェットヘッド駆動方法。
このような構成にすると、ノズルの連続吐出に起因したインクの吐出不良の一要因である、ノズルの開口端周辺に停留しているインク液中への気泡の混入に対し、上記のようにインクの泡発生手前での、画像記録位置の変更により、連続吐出を解消するようにし、連続吐出に起因したインクの吐出不良を効率良く防止することができる。
(8)前記ピクセルの所定連続数が前記ノズル内インクの固着発生手前に対応する数である上記(2)〜(5)のいずれか1つに記載のインクジェットヘッド駆動方法。
このような構成にすると、ノズルの連続休止連に起因したインクの吐出不良の主原因であるインク液中の溶媒の蒸発や成分の凝集によるインクの固着に対し、上記のようにインクの固着発生の手前で、画像記録位置の変更により、連続休止を解消するようにし、連続休止に起因したインクの吐出不良を効率良く防止することができる。
本発明に係るインクジェットヘッド駆動装置及び方法では、記録用画像データから画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数となる画像部分を算出し、この算出したピクセルの所定連続数前後で、前記被記録媒体上の画像記録位置を変更する構成により、インク滴を吐出する動作の休止や1滴のみの吐出動作が所定以上に連続する前に画像の位置変更が実施されて、連続吐出の発現可能性を低くし、ノズルの同一稼働状態の連続に起因するインクの吐出不良を抑制することができる。
従って、吐出不良に起因した描画不良の発生を防止して、同一の画像パターンを連続形成する場合でも、高精度な画像記録を長期に渡って維持することができる。
以下、本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法を実施する活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の一実施の形態の構成概略図、図2は図1に示した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置におけるインクジェットヘッドによる画像記録部の拡大斜視図、図3は図1に示した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドを制御する制御部としてのヘッドドライバのブロック図、図4は図1に示した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置が図8に示した画像パターンを連続して形成する場合の記録方法の説明図である。
この実施形態の活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10は、活性エネルギー硬化型インクとして、紫外線の照射によって硬化するUV硬化型インクを使用するものである。
図1において、活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10の筐体12内には、同一サイズのシート状の被記録媒体Sを複数枚重ねて収納する被記録媒体収納部20と、この収納部20から被記録媒体Sを取り出す搬送部30と、搬送部30により搬入された被記録媒体Sを記録位置範囲で保持しつつ搬送を行う走査搬送部40と、走査搬送部40で保持移送されている被記録媒体Sにインクジェット画像記録走査と紫外光照射定着(本実施形態では紫外光利用しているが、活性エネルギーであればよい。)とを行う画像記録部50と、画像記録部50で記録済みとなった被記録媒体Sが送出されるトレイ90とが備えられている。
また、画像記録部50には、インク供給部70がインク供給のために接続されている。
被記録媒体収納部20では、被記録媒体Sを積層状態に収納する収納カセット22が筐体12下部で着脱自在に配置され、入れ替えにより異なるサイズの被記録媒体Sを供給することができる。この被記録媒体収納部20は複数カセットを装着する構成とすることもできる。
搬送部30では、筐体12にセットされた収納カセット22内の被記録媒体Sの挿入方向先端部に当接するフィードローラ32が備えられ、更に、フィードローラ32により繰り出された被記録媒体Sを走査搬送部40へ搬送する搬送ローラ対34,36が備えられている。
走査搬送部40では、3つのベルトローラ44a,44b,44cに張架駆動される搬送ベルト42が備えられている。搬送ベルト42は上流ベルトローラ44bから下流ベルトローラ44c方向へ駆動され、被記録媒体Sは上流ベルトローラ44bと下流ベルトローラ44cとの間で搬送ベルト42上に戴置搬送される。上流ベルトローラ44bと下流ベルトローラ44cとのほぼ中間位置が画像記録位置42Pとされている。
画像記録部50では、インクジェットヘッド(インクジェット型ヘッドユニット)52(詳しい構成・動作については後述する)がそのインク吐出部先端を画像記録位置42Pで搬送ベルト42に向けて備えられている。このインクジェットヘッド52は、後述の図2に示すように被記録媒体Sの幅方向長さをアレーとするフルライン型のヘッドであり、ピエゾ型(後述の実施例にて記載)のヘッドを採用している。このインクジェットヘッド52にはヘッドドライバ54が接続されて、インク各色の吐出量を制御する。そして、このインクジェットヘッド52には、インク供給部70がインク供給経路78を介してインクを供給するために接続されている。なお、このインク供給部70にはインクカートリッジが着脱自在に備えられる構成としてもよい。
また、画像記録位置42Pの直後でインクジェットヘッド52下流には、活性エネルギー照射手段としての紫外線照射部56が配置され、インクが被記録媒体Sに乗って直後に硬化するだけの強力なエネルギーを与える。
被記録媒体Sが搬送ベルト42から離される位置(本実施形態では下流ベルトローラ44c位置)の下流には剥離爪92が配置され、剥離爪92の先端は下流ベルトローラ44c付近で被記録媒体Sの搬送ベルト42からの剥離を促す。トレイ90は搬送ベルト42から剥離された被記録媒体Sを収容する。
紫外線照射部56では、前述のようにインク硬化のために強力な光を使用するため、筐体12内の温度上昇を抑えるべく、排気冷却部80が筐体12内上部に配置されている。
次に、本実施形態の画像記録部の説明を行う。
図2は本実施形態の画像記録部50および搬送操作部40の拡大斜視図である。
被記録媒体収納部20から供給される被記録媒体Sは、走査搬送部40で上流のベルトローラ44b位置に搬送される。
搬送ベルト42に均一な力で保持された被記録媒体Sは、その先端が画像記録位置42Pに到達した時点で、画像記録部50による描画に供される。画像記録部50のインクジェットヘッド52は搬送ベルト42の幅方向に渡ってインク吐出口を有しており、搬送ベルト42の走査タイミングに合わせて画像記録走査を行う。この際、インクジェットヘッド52はインク供給部70からインクを導かれ、ヘッドドライバ54には画像データが入力され、インクジェットヘッド52からのインク吐出量を制御する。
被記録媒体S上に吐出されて画像形成状態のインクを素早く硬化させるために、前述のようにインクジェットヘッド52直後の下流には紫外線照射部56が配置されている。その配置は被記録媒体Sに乗ったインクへのみ照射されるように構成され、インクジェットヘッド52のインク吐出口には照射されない構成とすることで、吐出口でのインク硬化を防止する。特には搬送ベルト42には光反射防止の処置(例えば、つや消しの黒色処理)をするのが効果的であるが、搬送ベルト42以外の他の部分にこのような光反射防止処置をすることも効果的である。
次に、本実施形態のヘッドドライバ54の構成と、当該ヘッドドライバ54の制御による活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法について説明する。
図3は、本実施形態のインクジェットヘッド駆動装置を示すブロック図である。
インクジェット駆動装置であるヘッドドライバ54は、図3に示すように、インクジェットヘッド52によるインク吐出のための記録用画像データを保存しているメモリ81と、記録用画像データから画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数となる画像部分を算出する画素データ解析手段82と、インクジェットヘッド52による記録画像位置変更の基準であるピクセルの所定連続数Nを設定する所定値設定手段83と、画素データ解析手段82にて算出された被記録媒体の搬送方向に対応する画像となるピクセル又は非画像となるピクセルの連続数nと前記所定値設定手段83により設定された所定連続数Nとを比較し、画素データ解析手段82にて算出された数値が所定値Nを超える場合に、インクジェットヘッド52による画像記録位置の変更位置を決定する変更位置決定手段84と、この変更位置決定手段84の決定した変更位置に基づいて変換処理した記録用画像データをインクジェットヘッド52に送出するヘッド駆動制御部85と、を備えている。
なお、メモリ81に保存される記録用画像データは、当該活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10に接続されるコンピュータ等による入力部86から、入力可能になっている。
以上のヘッドドライバ54を備えたことによって、活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置10は、次に示す本実施形態のインクジェットヘッド駆動方法を実施する。
即ち、被記録媒体S上に形成される記録画像の記録位置を画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数を切っ掛けに変更するインクジェットヘッド駆動方法である。
画像データは16階調のビットマップファイルで、2階調おきに吐出ドロップ数が変化する。1例としてヘッドは318ノズルであり、吐出用画像はノズル配列方向に636ピクセルと2倍になっていて、偶数ピクセル番目のデータを吐出用データとして受け取る。具体的に4番目のピクセルにデータがあれば、端から2番目のノズルから吐出する。吐出用画像の被記録媒体搬送方向に関しては、1ピクセル=1ドットとなっていて、ピクセルが1000続いたら、1000発連続吐出することになる。
ただし、本発明の使用は、画像形式がピットマップ形式には限らず、上記の方法にも限定しないものとする。
図4は本実施形態のインクジェットヘッド駆動方法により記録された状態を示す概略図である。
基本的には、被記録媒体S上に形成される記録画像の前記変更位置は、記録画像の180°の回転位置とするものである。
この場合、具体的には、図8に示した画像パターン103を連続して形成する場合、例えば、画像となるピクセル又は非画像となるピクセルの所定連続数Nを、1枚の画像パターン103上で画像となるピクセル連続数nの最大値に設定しておくと、所定連続数Nで画像位置変更は、1枚の画像パターン103の画像形成終了時と同期する。従って、図4に示すように、一枚描画する毎に、元の記録画像と、元の記録画像を180°回転させたものとを自動的に交互に描画する設定となる。
このようなインクジェットヘッド駆動方法では、同一の画像パターン103を連続形成する場合でも、画像となるピクセル又は非画像となるピクセルの連続数が所定数N以内に規制する位置で、被記録媒体Sに対する画像記録位置が変更されるため、インク滴を吐出する動作の休止や1滴以下の吐出動作が特定の数値以上に連続することが防止され、ノズルの同一稼働状態の連続に起因するインクの吐出不良が発生する前に画像位置変更となり、吐出不良の発生が抑制される。
従って、吐出不良に起因した描画不良の発生を防止して、同一の画像パターンを連続形成する場合でも、高精度な画像記録を長期に渡って維持することができる。
そして、本実施形態の場合は、被記録媒体S上に形成される記録画像の前記変更位置は、記録画像の180°の回転位置であるため、例えば、図4に示したように、元の記録画像と、元の記録画像を180°回転させた回転記録画像の2種類の画像データを交互にインクジェットヘッド52に描画させれば良く、画像記録位置の変更のために生成する画像データが2種類で済むため、画像データの処理・管理が容易になる。
ここで、上記インクジェットヘッド駆動方法において、被記録媒体の搬送方向に対応する画像データにおいて、所定連続数Nを1万ピクセルと設定する。この数値は、『インクジェットヘッドCA3(東芝テック製)を温度45℃、駆動電圧23V、インク高さ-80mm、周波数4.8kHz、ドロップ数7ドロップで、45℃で粘度10cP、表面張力30mN/mのインクを吐出する』といった構成のインクジェットヘッドにおいて、過去のデータから有効なものである。このように、インクの吐出不良が発生するピクセルの連続数より少ない1万ピクセル前後で画像記録位置の変更をすることにより、連続吐出を解消するようにすれば、連続吐出に起因したインクの吐出不良を効率良く防止することができる。
ここで、上記インクジェットヘッド駆動方法において、被記録媒体の搬送方向に対応する画像データにおいて、所定連続数Nがインクジェットヘッド52の各ノズル内インクの泡発生前までの画像となるピクセル連続数とすることができる。この連続数は、過去の泡発生時のデータから設定される。
このような構成にすると、連続吐出に起因したインクの吐出不良の一要因は、ノズルの開口端周辺に停留しているインク液中への気泡の混入であるため、上記のようにインクの泡発生の手前で、画像記録位置の変更により、連続吐出を解消でき、連続吐出に起因したインクの吐出不良を効率良く防止することができる。
また、上記駆動方法において、被記録媒体の搬送方向に対応する非画像となるピクセルの所定連続数Tがノズル内インクの固着発生手前に対応する時間である構成とすることができる。
このような構成にすると、ノズルの連続休止に起因したインクの吐出不良の一要因である、インク液中の溶媒の蒸発や成分の凝集によるインクの固着に対し、上記のようにインクの固着発生の手前で、画像記録位置の変更により、ノズルの連続休止を解消でき、連続休止に起因したインクの吐出不良を効率良く防止することができる。
なお、画像記録位置の変更は、上記実施形態に示した180°の回転に限らない。
図5は、本発明の画像記録方法の他の実施形態を示す概略図である。
この実施形態では、例えば、被記録媒体S上に形成される記録画像の前記移動位置がインクジェットヘッド52の長手方向(即ち、被記録媒体Sの幅方向)に所定ドット数x単位でずらした位置にしても良い。
具体的には、図8に示した画像パターン103を連続形成する場合、例えば、被記録媒体の搬送方向に対応する画像となるピクセル又は非画像となるピクセルの所定連続数Nを、2枚の画像パターン103上でのピクセル数に設定しておくと、所定連続数Nで画像位置変更は、2枚の画像パターン103の画像形成終了時と同期する。従って、図5に示すように、2枚描画する毎に、インクの塗布域mを記録紙の幅方向にxドット分だけずらして描画していくことになる。
このような活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法では、画像記録位置の変更により、各ノズルの作動状態が順にずれていく状態になり、ノズル相互における連続休止や連続吐出の発生頻度のばらつきを低減して、インクジェットヘッド52の寿命向上を図ることができる。
本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の具体的な構成は、図1に示したような、収納カセット22に積層収容されたシート状の被記録媒体Sを一枚ずつ収納カセット22から取り出して、画像記録を行う構成のものに限らない。
例えば、図6及び図7に示す活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置91ように、ロールに巻かれた長尺の被記録媒体Sを順次インクジェットヘッド52や紫外線照射部56の下方の画像記録位置42Pに供給する構成とすることもできる。
紫外線照射部56の光源として、本実施形態ではメタルハライドランプを使用しているが、これ以外でも、活性エネルギー(具体的には、紫外域光、電子線など)を発生する光源であれば良く、紫外域LED、紫外域レーザーなども上げられる。
搬送ベルト42の材質としてはスチールベルトなどの導電性ベルトや、戴置面の材質に自由度を持たせるため、戴置面側にはポリイミド等の樹脂などの絶縁性材料を利用することができ、その場合には、ベルト裏面に導電性層を設ける構成とすることができる。
ここで、本発明で言う「活性エネルギー」とは、その照射によりインク組成物中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広く、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、紫外線及び電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。従って、本発明のインク組成物としては、紫外線を照射することにより硬化可能なインク組成物であることが好ましい。
本発明のインクジェット記録装置において、活性エネルギーのピーク波長は、インク組成物中の増感色素の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nm、好ましくは、300〜450nm、より好ましくは、350〜450nmであることが適当である。また、本発明のインク組成物の(a)電子移動型開始系は、低出力の活性エネルギーであっても十分な感度を有するものである。従って、活性エネルギーの出力は、例えば、2,000mJ/cm2以下、好ましくは、10〜2,000mJ/cm2、より好ましくは、20〜1,000mJ/cm2、更に好ましくは、50〜800mJ/cm2の照射エネルギーであることが適当である。また、活性エネルギーは、露光面照度(被記録媒体表面の最高照度)が、例えば、10〜2,000mW/cm2、好ましくは、20〜1,000mW/cm2で照射されることが適当である。
特に、本発明のインクジェット記録装置では、活性エネルギー照射が、発光波長ピークが390〜420nmであり、かつ、前記被記録媒体表面での最高照度が10〜1,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。
また、本発明のインクジェット記録装置では、活性エネルギーは被記録媒体上に吐出されたインク組成物に対して、例えば、0.01〜120秒、好ましくは0.1〜90秒照射することが適当である。
更に、本発明のインクジェット記録装置では、インク組成物を一定温度に加温するとともに、インク組成物の被記録媒体への着弾から活性エネルギーの照射までの時間を、0.01〜0.5秒とすることが望ましく、好ましくは0.02〜0.3秒、更に好ましくは0.03〜0.15秒である。このようにインク組成物の被記録媒体への着弾から活性エネルギーの照射までの時間を極短時間に制御することにより、着弾したインク組成物が硬化前に滲むことを防止することが可能となる。
なお、本発明のインクジェット記録装置を用いてカラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。このように重ねることにより、下部のインクまで活性エネルギーが到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、臭気の低減、密着性の向上が期待できる。また、活性エネルギーの照射は、全色を射出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、活性エネルギー源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェットには、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。更には、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更にLED(UV−LED),LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、活性エネルギー硬化型インクジェット用放射源として期待されている。
また、上記のように、活性エネルギー源として、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを使用している。更に、一層短い波長が必要とされる場合、米国特許第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性エネルギーを放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性エネルギー源は、UV−LEDであり、特に好ましくは、350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
〔被記録媒体〕
本発明のインク組成物を適用しうる被記録媒体としては、特に制限はなく、通常の非コート紙、コート紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料或いは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム等を挙げることができる。その他、被記録媒体材料として使用しうるプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。また、金属類や、ガラス類も被記録媒体として使用可能である。
以下に、本発明で使用できるインク組成物に用いられる各構成成分について順次説明する。
[インク組成物]
本発明に用いられるインク組成物は、活性エネルギーの照射により硬化可能なインク組成物であり、例えば、カチオン重合系インク組成物、ラジカル重合系インク組成物、水性インク組成物等が挙げられる。これら組成物について以下詳細に説明する。
〔カチオン重合系インク組成物〕
カチオン重合系インク組成物は、(a)カチオン重合性化合物と、(b)活性エネルギーの照射により酸を発生する化合物を含有する。所望により、更に(d)pKaが2〜6の値を示す有機酸性成分、(e)着色剤、等を含有してもよい。
以下、カチオン重合系インク組成物に用いられる各構成成分について順次説明する。
[(a)カチオン重合性化合物]
本発明に用いられる(a)カチオン重合性化合物は、後述する(b)活性エネルギーの照射により酸を発生する化合物から発生する酸により重合反応を生起し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892、同2001−40068、同2001−55507、同2001−310938、同2001−310937、同2001−220526などの各公報に記載されている、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
エポキシ化合物としては、芳香族エポキシド、脂環式エポキシド、脂肪族エポキシドなどが挙げられる。
芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルが挙げられ、例えば、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく挙げられる。
脂肪族エポキシドとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等が挙げられる。その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテルに代表されるポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
エポキシ化合物は、単官能であっても多官能であってもよい。
本発明に用いうる単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
また、多官能エポキシ化合物の例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3',4'−エポキシ−6'−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
これらのエポキシ化合物の中でも、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが、硬化速度に優れるという観点から好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物は、単官能であっても多官能であってもよい。
具体的には、単官能ビニルエーテルの例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
また、多官能ビニルエーテルの例としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、ジ又はトリビニルエーテル化合物が、硬化性、被記録媒体との密着性、形成された画像の表面硬度などの観点から好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。
本発明におけるオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物を指し、特開2001−220526、同2001−310937、同2003−341217の各公報に記載される如き、公知オキセタン化合物を任意に選択して使用できる。
本発明のインク組成物に使用しうるオキセタン環を有する化合物としては、その構造内にオキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。このような化合物を使用することで、インク組成物の粘度をハンドリング性の良好な範囲に維持することが容易となり、また、硬化後のインク組成物と被記録媒体との高い密着性を得ることができる。
このようなオキセタン環を有する化合物については、前記特開2003−341217公報、段落番号〔0021〕乃至〔0084〕に詳細に記載され、ここに記載の化合物は本発明にも好適に使用しうる。
本発明で使用するオキセタン化合物の中でも、インク組成物の粘度と粘着性の観点から、オキセタン環を1個有する化合物を使用することが好ましい。
本発明のインク組成物には、これらのカチオン重合性化合物を、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよいが、インク硬化時の収縮を効果的に抑制するといった観点からは、オキセタン化合物とエポキシ化合物とから選ばれる少なくとも1種の化合物と、ビニルエーテル化合物とを併用することが好ましい。
インク組成物中の(a)カチオン重合性化合物の含有量は、組成物の全固形分に対し、10〜95質量%が適当であり、好ましくは30〜90質量%、更に好ましくは50〜85質量%の範囲である。
[(b)活性エネルギーの照射により酸を発生する化合物]
本発明のインク組成物は、放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、適宜、「光酸発生剤」と称する。)を含有する。
本発明に用いうる光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、或いはマイクロレジスト等に使用されている光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームなどの照射により酸を発生する化合物を適宜選択して使用することができる。
このような光酸発生剤としては、例えば、放射線の照射により分解して酸を発生する、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノスルフォネート等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を挙げることができる。
光酸発生剤としては、また、特開2002−122994公報、段落番号〔0029〕乃至〔0030〕に記載のオキサゾール誘導体、s−トリアジン誘導体なども好適に用いられる。更に、特開2002−122994公報、段落番号〔0037〕乃至〔0063〕に例示されるオニウム塩化合物、スルホネート系化合物も、本発明における光酸発生剤として、好適に使用しうる。
(b)光酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
インク組成物中の(b)光酸発生剤の含有量は、インク組成物の全固形分換算で、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
本発明のインク組成物には、前記の必須成分に加え、目的に応じて種々の添加剤を併用することができる。これらの任意成分について説明する。
[(d)pKaが2〜6の値を示す有機酸性成分]
本発明のインク組成物は、(d)pKaが2〜6の値を示す有機酸性成分(以下、単に、「有機酸性成分」と称する場合がある。)を添加することができる。本発明に使用される(d)pKaが2〜6の値を示す有機酸性成分としては、定性的に弱酸性の有機化合物が相当する。有機酸性成分のpKaが6より大きい場合、これを本発明のインク組成物に添加した際に感度が低下し、pKaが2より小さい場合には、インク組成物の経時安定性の劣化を引き起こすため、本発明においては、有機酸性成分としてpKaが2〜6の値を示すものが適用されることが好ましい。
pKaが2〜6の値を示す有機酸性成分の具体的な化合物としては、特に、カルボン酸類が挙げられる。カルボン酸類としては、例えば、酢酸、フェニル酢酸、フェノキシ酢酸、メトキシプロピオン酸、乳酸、へキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレイン酸、シクロプロピルカルボン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロへキサンカルボン酸、1−アダマンタンカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、アビエチン酸、トランス−レチン酸、シクロヘキシル酢酸、ジシクロヘキシル酢酸、アダマンタン酢酸、マロン酸、マロン酸モノメチルエステル、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、イタコン酸、クロトン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、マンデリン酸、酒石酸、リンゴ酸、アルギニン酸、ケイ皮酸、メトキシケイ皮酸、3,5−ジメトキシケイ皮酸、安息香酸、サリチル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ガリック酸、3−ニトロ安息香酸、3−クロロ安息香酸、4−ビニル安息香酸、t−ブチル安息香酸、1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、フルオレノン−2−カルボン酸、9−アントラセンカルボン酸、2−アントラキノンカルボン酸、フタル酸、フタル酸モノメチルエステル、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメリット酸モノメチルエステルなどの炭素数1〜20の脂肪族又は芳香族モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸が挙げられるが、本発明がこれに限定されるものではない。
[(e)着色剤]
本発明のインク組成物は、着色剤を添加することで、可視画像を形成することができる。例えば、平版印刷版の画像部領域を形成する場合などには、必ずしも添加する必要はないが、得られた平版印刷版の検版性の観点からは着色剤を用いることも好ましい。
ここで用いることのできる着色剤には、特に制限はなく、用途に応じて公知の種々の色材、(顔料、染料)を適宜選択して用いることができる。例えば、耐候性に優れた画像を形成する場合には、顔料が好ましい。染料としては、水溶性染料及び油溶性染料のいずれも使用できるが、油溶性染料が好ましい。
〔顔料〕
本発明に好ましく使用される顔料について述べる。
顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料及び無機顔料、又は顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
本発明において使用できる有機顔料及び無機顔料の具体例としては、例えば、イエロー色を呈するものとして、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG等),C.I.ピグメントイエロー74の如きモノアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー12(ジスアジイエローAAA等)、C.I.ピグメントイエロー17の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー180の如き非ベンジジン系のアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー100(タートラジンイエローレーキ等)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー95(縮合アゾイエローGR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー115(キノリンイエローレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー18(チオフラビンレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、フラバントロンイエロー(Y−24)の如きアントラキノン系顔料、イソインドリノンイエロー3RLT(Y−110)の如きイソインドリノン顔料、キノフタロンイエロー(Y−138)の如きキノフタロン顔料、イソインドリンイエロー(Y−139)の如きイソインドリン顔料、C.I.ピグメントイエロー153(ニッケルニトロソイエロー等)の如きニトロソ顔料、C.I.ピグメントイエロー117(銅アゾメチンイエロー等)の如き金属錯塩アゾメチン顔料等が挙げられる。
赤或いはマゼンタ色を呈するものとして、C.I.ピグメントレッド3(トルイジンレッド等)の如きモノアゾ系顔料、C.I.ピグメントレッド38(ピラゾロンレッドB等)の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントレッド53:1(レーキレッドC等)やC.I.ピグメントレッド57:1(ブリリアントカーミン6B)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントレッド144(縮合アゾレッドBR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド174(フロキシンBレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド81(ローダミン6G'レーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド177(ジアントラキノニルレッド等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド88(チオインジゴボルドー等)の如きチオインジゴ顔料、C.I.ピグメントレッド194(ペリノンレッド等)の如きペリノン顔料、C.I.ピグメントレッド149(ペリレンスカーレット等)の如きペリレン顔料、C.I.ピグメントバイオレット19(無置換キナクリドン)、C.I.ピグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ等)の如きキナクリドン顔料、C.I.ピグメントレッド180(イソインドリノンレッド2BLT等)の如きイソインドリノン顔料、C.I.ピグメントレッド83(マダーレーキ等)の如きアリザリンレーキ顔料等が挙げられる。
青或いはシアン色を呈する顔料として、C.I.ピグメントブルー25(ジアニシジンブルー等)の如きジスアゾ系顔料、C.I.ピグメントブルー15(フタロシアニンブルー等)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントブルー24(ピーコックブルーレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー1(ビクロチアピュアブルーBOレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー60(インダントロンブルー等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントブルー18(アルカリブルーV−5:1)の如きアルカリブルー顔料等が挙げられる。
緑色を呈する顔料として、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、C.I.ピグメントグリーン36(フタロシアニングリーン)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン8(ニトロソグリーン)等の如きアゾ金属錯体顔料等が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.ピグメントオレンジ66(イソインドリンオレンジ)の如きイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ51(ジクロロピラントロンオレンジ)の如きアントラキノン系顔料が挙げられる。
黒色を呈する顔料として、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック等が挙げられる。
白色顔料の具体例としては、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO2、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能である。
ここで、酸化チタンは他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく化学的、物理的にも安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、更に、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。したがって、白色顔料としては酸化チタンを利用することが好ましい。もちろん、必要に応じて他の白色顔料(列挙した白色顔料以外であってもよい。)を使用してもよい。
顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、Zeneca社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。
インク組成物において、顔料などの諸成分の分散媒としては、溶剤を添加してもよく、また、無溶媒で、低分子量成分である前記(a)カチオン重合性化合物を分散媒として用いてもよいが、本発明のインク組成物は、放射線硬化型のインクであり、インクを被記録媒体上に適用後、硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。これは、硬化されたインク画像中に、溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化したり、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じたりするためである。このような観点から、分散媒としては、(a)カチオン重合性化合物を用い、中でも、最も粘度が低いカチオン重合性モノマーを選択することが分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の観点から好ましい。
顔料の平均粒径は、0.02〜4μmにするのが好ましく、0.02〜2μmとするのが更に好ましく、より好ましくは、0.02〜1.0μmの範囲である。
顔料粒子の平均粒径を上記好ましい範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができる。
〔染料〕
本発明に用いる染料は、油溶性のものが好ましい。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解する色素の質量)が1g以下であるものを意味し、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下である。従って、所謂、水に不溶性の油溶性染料が好ましく用いられる。
本発明に用いる染料は、インク組成物に必要量溶解させるために上記記載の染料母核に対して油溶化基を導入することも好ましい。
油溶化基としては、長鎖、分岐アルキル基、長鎖、分岐アルコキシ基、長鎖、分岐アルキルチオ基、長鎖、分岐アルキルスルホニル基、長鎖、分岐アシルオキシ基、長鎖、分岐アルコキシカルボニル基、長鎖、分岐アシル基、長鎖、分岐アシルアミノ基長鎖、分岐アルキルスルホニルアミノ基、長鎖、分岐アルキルアミノスルホニル基及びこれら長鎖、分岐置換基を含むアリール基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、アリールアミノカルボニル基、アリールアミノスルホニル基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げられる。
また、カルボン酸、スルホン酸を有する水溶性染料に対して、長鎖、分岐アルコール、アミン、フェノール、アニリン誘導体を用いて油溶化基であるアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノスルホニル基、アリールアミノスルホニル基に変換することにより染料を得てもよい。
前記油溶性染料としては、融点が200℃以下のものが好ましく、融点が150℃以下であるものがより好ましく、融点が100℃以下であるものが更に好ましい。融点が低い油溶性染料を用いることにより、インク組成物中での色素の結晶析出が抑制され、インク組成物の保存安定性が良くなる。
また、退色、特にオゾンなどの酸化性物質に対する耐性や硬化特性を向上させるために、酸化電位が貴である(高い)ことが望ましい。このため、本発明で用いる油溶性染料として、酸化電位が1.0V(vsSCE)以上であるものが好ましく用いられる。酸化電位は高いほうが好ましく、酸化電位が1.1V(vsSCE)以上のものがより好ましく、1.15V(vsSCE)以上のものが特に好ましい。
イエロー色の染料としては、特開2004−250483号公報の記載の一般式(Y−I)で表される構造の化合物が好ましい。
特に好ましい染料は、特開2004−250483号公報の段落番号[0034]に記載されている一般式(Y−II)〜(Y−IV)で表される染料であり、具体例として特開2004−250483号公報の段落番号[0060]から[0071]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(Y−I)の油溶性染料はイエローのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
マゼンタ色の染料としては、特開2002−114930号公報に記載の一般式(3)、(4)で表される構造の化合物が好ましく、具体例としては、特開2002−114930号公報の段落[0054]〜[0073]に記載の化合物が挙げられる。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0084]から[0122]に記載されている一般式(M−1)〜(M−2)で表されるアゾ染料であり、具体例として特開2002−121414号公報の段落番号[0123]から[0132]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(3)、(4)、(M−1)〜(M−2)の油溶性染料はマゼンタのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
シアン色の染料としては、特開2001−181547号公報に記載の式(I)〜(IV)で表される染料、特開2002−121414号公報の段落番号[0063]から[0078]に記載されている一般式(IV−1)〜(IV−4)で表される染料が好ましいものとして挙げられ、具体例として特開2001−181547号公報の段落番号[0052]から[0066]、特開2002−121414号公報の段落番号[0079]から[0081]に記載の化合物が挙げられる。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0133]から[0196]に記載されている一般式(C−I)、(C−II)で表されるフタロシアニン染料であり、更に一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料が好ましい。この具体例としては、特開2002−121414号公報の段落番号[0198]から[0201]に記載の化合物が挙げられる。尚、前記式(I)〜(IV)、(IV−1)〜(IV−4)、(C−I)、(C−II)の油溶性染料はシアンのみでなく、ブラックインクやグリーンインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
これらの着色剤はインク組成物中、固形分換算で1〜20質量%添加されることが好ましく、2〜10質量%がより好ましい。
[その他の成分]
以下に、必要に応じて用いられる種々の添加剤について述べる。
〔紫外線吸収剤〕
本発明においては、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.5〜15質量%程度である。
〔増感剤〕
本発明のインク組成物には、光酸発生剤の酸発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、必要に応じ、増感剤を添加してもよい。増感剤としては、光酸発生剤に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものであれば、何れでもよい。好ましくは、アントラセン、9,10−ジアルコキシアントラセン、ピレン、ペリレンなどの芳香族多縮環化合物、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーケトンなどの芳香族ケトン化合物、フェノチアジン、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物が挙げられる。添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、光酸発生剤に対し0.01〜1モル%、好ましくは0.1〜0.5モル%で使用される。
〔酸化防止剤〕
インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.1〜8質量%程度である。
〔褪色防止剤〕
本発明のインク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.1〜8質量%程度である。
〔導電性塩類〕
本発明のインク組成物には、射出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
〔溶剤〕
本発明のインク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
〔高分子化合物〕
本発明のインク組成物には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。更に、高分子結合材の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、又は「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
〔界面活性剤〕
本発明のインク組成物には、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。なお、前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
[インク組成物の好ましい物性]
本発明のインク組成物は、射出性を考慮し、射出時の温度において、インク粘度が7〜30mPa・sであることが好ましく、更に好ましくは7〜20mPa・sであり、上記範囲になるように適宜組成比を調整し決定することが好ましい。なお、25〜30℃でのインク粘度は、35〜500mPa・s、好ましくは35〜200mPa・sである。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となり、更にインク液滴着弾時のドット滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善される。25〜30℃におけるインク粘度が35mPa・s未満では、滲み防止効果が小さく、逆に500mPa・sより大きいと、インク液のデリバリーに問題が生じる。
本発明のインク組成物の表面張力は、好ましくは20〜30mN/m、更に好ましくは23〜28mN/mである。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な被記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点はで30mN/m以下が好ましい。
このようにして調整された本発明のインク組成物は、インクジェット記録用インクとして好適に用いられる。インクジェット記録用インクとして用いる場合には、インク組成物をインクジェットプリンターにより被記録媒体に射出し、その後、射出されたインク組成物に放射線を照射して硬化して記録を行う。
このインクにより得られた印刷物は、画像部が紫外線などの放射線照射により硬化しており、画像部の強度に優れるため、インクによる画像形成以外にも、例えば、平版印刷版のインク受容層(画像部)の形成など、種々の用途に使用しうる。
[ラジカル重合系インク組成物]
ラジカル重合系インク組成物は、ラジカル重合性化合物と重合開始剤を含有する。所望により、更に、増感色素、色材、等を含有してもよい。
以下、ラジカル重合系インク組成物に用いられる各構成成分について順次説明する。
[ラジカル重合性化合物]
ラジカル重合性化合物としては、例えば、以下に挙げるような付加重合化能なエチレン性不飽和結合を有する化合物が含まれる。
[付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物]
本発明のインク組成物に用い得る付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、上記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等があげられる。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、へキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、へキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネー卜等がある。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマーの混合物もあげることができる。また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−へキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−へキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
その他の例としては、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加した1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等があげられる。
CH2=C(R)COOCH2CH(R')OH (A)(ただし、RおよびR'はHあるいはCH3を示す。)
また、特開昭51−37193号に記載されているようなウレタンアクリレー卜類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートをあげることができる。さらに日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ぺージ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。本発明において、これらのモノマーはプレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態で使用しうる。
ラジカル重合性化合物の使用量はインク組成物の全成分に対して、通常1〜99.99%、好ましくは5〜90.0%、更に好ましくは10〜70%である(ここで言う%は質量%である)。
〔光重合開始剤〕
次に本発明のラジカル重合系インク組成物に使用される光重合開始剤について説明する。
本発明における光重合開始剤は光の作用、または、増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、化学変化を生じ、ラジカル、酸および塩基のうちの少なくともいずれか1種を生成する化合物である。
好ましい光重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)芳香族オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(e)ケトオキシムエステル化合物、(f)ボレート化合物、(g)アジニウム化合物、(h)メタロセン化合物、(i)活性エステル化合物、(j)炭素ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。
〔増感色素〕
本発明においては、光重合開始剤の感度を向上させる目的で、増感色素を添加しても良い。好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)。
〔共増感剤〕
さらに本発明のインクには、感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合阻害を抑制する等の作用を有する公知の化合物を共増感剤として加えても良い。
この様な共増感剤の例としては、アミン類、例えばM. R. Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
別の例としてはチオールおよびスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特公昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられ、具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
また別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特願平6−191605号記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
また、保存性を高める観点から、重合禁止剤を200〜20000ppm添加することが好ましい。本発明のインクジェト記録用インクは、40〜80℃の範囲で加熱、低粘度化して射出することが好ましく、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも、重合禁止剤を添加することが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、クペロンAl等が挙げられる。
〔その他〕
この他に、必要に応じて公知の化合物を用いることができ、例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類等を適宜選択して用いることができる。また、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーを含有させることも好ましい。具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
また、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
また、インク色材の遮光効果による感度低下を防ぐ手段として、重合開始剤寿命の長いカチオン重合性モノマーと重合開始剤とを組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも好ましい態様の一つである。
[水性インク組成物]
水性インク組成物は、重合性化合物と放射線の作用によってラジカルを生成する水溶性光重合開始剤を含有する。所望により、更に、色材、等を含有してもよい。
[重合性化合物]
本発明の水性インク組成物に含まれる重合性化合物としては、公知の水性インク組成物に含まれる重合性化合物を用いることができる。
水性インク組成物は、硬化速度、密着性、柔軟性などのエンドユーザー特性を考慮した処方を最適化するために、反応性材料を加えることができる。このような反応性材料としては、(メタ)クリレート(即ち、アクリレート及び/又はメタクリレート)モノマー及びオリゴマー、エポキサイド並びにオキセタンなどが用いられる。
アクリレートモノマーの例としては、フェノキシエチルアクリレート、オクチルデシルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート(例えば、テトラエチレングリコールジアクリレート)、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリ(プロピレングリコール)トリアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビス(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、エトキシ化又はプロポキシ化グリコール及びポリオールのアクリレート(例えば、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート)、及びこれらの混合物が挙げられる。
アクリレートオリゴマーの例としては、エトキシ化ポリエチレングリコール、エトキシ化トリメチロールプロパンアクリレート及びポリエーテルアクリレート及びそのエトキシ化物、及びウレタンアクリレートオリゴマーが挙げられる。
メタクリレートの例としては、ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
オリゴマーの添加量は、インク組成物全重量に対して1〜80重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。
〔活性エネルギーの作用によってラジカルを生成する水溶性光重合開始剤〕
本発明のインク組成物に用いることができる重合開始剤について説明する。一例としては、例えば、波長400nm前後までの光重合開始剤が挙げられる。このような光重合開始剤としては、例えば、長波長領域に官能性、即ち、紫外線を受けてラジカルを生成する感受性を持つ物質である下記一般式で表される光重合開始剤(以下、TX系と略称する)が挙げられ、本発明においては、これらの中から適宜に選択して使用することが特に好ましい。
Figure 2007253561
上記一般式TX−1〜TX−3中、R2は−(CH2)x−(x=0または1)、−O−(CH2)y−(y=1または2)、置換若しくは未置換のフェニレン基を表わす。またR2がフェニレン基の場合には、ベンゼン環中の水素原子の少なくとも1つが、例えば、カルボキシル基若しくはその塩、スルホン酸若しくはその塩、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素等)、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェノキシ基等のアリールオキシ基等から選ばれる1つまたは2つ以上の基や原子で置換されていてもよい。Mは、水素原子若しくはアルカリ金属(例えば、Li、Na、K等)を表わす。更に、R3及びR4は各々独立に、水素原子、または置換若しくは未置換のアルキル基を表わす。ここでアルキル基の例としては、例えば、炭素数1〜10程度、特には、炭素数1〜3程度の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。また、これらのアルキル基の置換基の例としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、シュウ素原子等)、水酸基、アルコキシル基(炭素数1〜3程度)等が挙げられる。また、mは1〜10の整数を表わす。
更に本発明において、下記一般式からなる光重合開始剤 Irgacure2959(商品名:Ciba Specialty Chemicals製)の水溶性の誘導体(以下、IC系と略称する)を使用することもできる。具体的には、下記式からなるIC−1〜IC−3を使用することができる。
Figure 2007253561
〔クリアインクとする場合の処方〕
上述した水溶性重合性化合物は、上記したような色材を含有させることなく、透明な水性インクの形態とすることで、クリアインクとすることができる。特に、インクジェット記録特性を有するように調製すれば、水性光硬化型のインクジェット記録用のクリアインクが得られる。かかるインクを用いれば、色材を含有していないので、クリアな皮膜を得ることができる。色材を含有しないクリアインクの用途としては、画像印刷への適性を被記録材に付与するためのアンダーコート用としたり、或いは、通常のインクで形成した画像の表面保護、更なる装飾や光沢付与等を目的としたオーバーコート用としたりする用途等が挙げられる。クリアインクには、これらの用途に応じて、着色を目的としない無色の顔料や微粒子等を分散して含有させることもできる。これらを添加することによって、アンダーコート、オーバーコートいずれにおいても、印刷物の画質、堅牢性、施工性(ハンドリング性)等の諸特性を向上させることができる。
そのようなクリアなインクに適用する場合の処方条件としては、インクの主成分とする水溶性重合性化合物が10〜85%、光重合開始剤(例えば、紫外線重合触媒)を、上記水溶性重合性化合物100質量部に対して1〜10質量部含有され、同時に、インク100部に対して光重合開始剤が、最低0.5部が含有されているように調製することが好ましい。
〔色材含有インクにおける材料構成〕
上述した水溶性重合性化合物を、色材を含有するインクに利用する場合には、含有させた色材の吸収特性に合わせて、インク中における重合開始剤と重合性物質の濃度を調節することが好ましい。前記したように、配合量としては、水或いは溶剤の量を、質量基準で、40%〜90%の範囲、好ましくは60%〜75%の範囲とする。更に、インク中における重合性化合物の含有量は、インク全量に対して、質量基準で1%〜30%の範囲、好ましくは、5%〜20%の範囲とする。重合開始剤は、重合性化合物の含有量に依存するが、概ね、インク全量に対して、質量基準で0.1〜7%、好ましくは、0.3〜5%の範囲である。
インクの色材として顔料が使用される場合には、インク中における純顔料分の濃度は、概ね、インク全量に対して0.3質量%〜10質量%の範囲である。顔料の着色力は顔料粒子の分散状態に依存するが、約0.3〜1%の範囲であると、淡色のインクとして利用される範囲となる。また、それ以上であると、一般のカラー着色用に用いられる濃度を与える。
本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法を実施する活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の一実施の形態の構成概略図である。 図1に示した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置におけるインクジェットヘッドによる画像記録部の拡大斜視図である。 図1に示した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドを制御する制御部のブロック図である。 図1に示した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置が図8に示した画像パターンを連続して形成する場合の記録状態の概略図である。 本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法及び装置によって同一の画像パターンを連続して形成する場合の記録状態の他の実施形態の概略図である。 本発明に係る活性エネルギー硬化型インクジェット記録方法を実施する活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置の他の実施形態の斜視図である。 図6に示した活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置のA−A線断面図である。 被記録媒体の一部の幅のみにインクの塗布域が設定された画像パターンの具体例の説明図である。 フルライン型のインクジェットヘッドによって図8に示した画像パターンを連続して形成する場合の従来の記録方法の説明図である。
符号の説明
10 活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置
12 筐体
20 被記録媒体収納部
22 収納カセット
30 搬送部
40 走査搬送部
50 画像記録部
52 インクジェットヘッド
54 ヘッドドライバ
56 紫外線照射部
70 インク供給部
81 メモリ
82 画素データ解析手段
83 所定値設定手段
84 変更位置決定手段
85 ヘッド駆動制御部
91 活性エネルギー硬化型インクジェット記録装置
103 画像パターン
m インクの塗布域
S 被記録媒体

Claims (8)

  1. 液滴吐出ノズルを被記録媒体の全幅方向に並べて備えるフルライン型のインクジェットヘッド駆動装置であって、
    記録用画像データを基にインクジェットヘッドの液滴吐出を制御するヘッド駆動手段と、
    被記録媒体上の搬送方向に対応する前記記録用画像データから画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数となる画像部分を算出する画像データ解析手段と、
    前記画像データ解析手段が算出したピクセルの所定連続数前後で、前記ヘッド駆動手段へ前記被記録媒体上の画像記録位置変更の指示を出す変更位置決定手段と、
    を備えるインクジェットヘッド駆動装置。
  2. 液滴吐出ノズルを被記録媒体の全幅方向に並べて備えるフルライン型のインクジェットヘッド駆動方法であって、
    被記録媒体上の搬送方向に対応する記録用画像データから画像となるピクセル又は非画像となるピクセルが所定連続数となる画像部分を算出し、この算出したピクセルの所定連続数前後で、前記被記録媒体上の画像記録位置を変更するインクジェット駆動方法。
  3. 前記被記録媒体上に形成される記録画像が同一パターン画像の連続形成であり、前記ピクセルの所定連続数が前記パターン画像の1つの形成で画像となる又は非画像となるピクセル連続数に対応している請求項2に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
  4. 前記被記録媒体上に形成される記録画像が同一パターン画像の連続形成であり、このパターン画像の次記録の前記変更位置が180°の回転位置である請求項2又は3に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
  5. 前記被記録媒体上に形成される記録画像の前記変更位置がインクジェットヘッドの長手方向に所定ドット数単位でずらした位置である請求項2又は請求項3に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
  6. 前記ピクセルの所定連続数が1万個である請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
  7. 前記ピクセルの所定連続数が前記ノズル内インクの泡発生手前に対応する数である請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
  8. 前記ピクセルの所定連続数が前記ノズル内インクの固着発生手前に対応する数である請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド駆動方法。
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