JPH11313360A - 位置監視システム - Google Patents

位置監視システム

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JPH11313360A
JPH11313360A JP11943298A JP11943298A JPH11313360A JP H11313360 A JPH11313360 A JP H11313360A JP 11943298 A JP11943298 A JP 11943298A JP 11943298 A JP11943298 A JP 11943298A JP H11313360 A JPH11313360 A JP H11313360A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現状のシステムを大幅に変更することなく実
用化できる位置監視システムを提供する。 【解決手段】 位置監視システムは、識別符号を無線で
発信する複数の基地局20a、20b、…と、これらの
基地局20a、20b、…が発信した識別符号を無線で
受信可能な移動機10とを備えている。移動機10は、
例えば盗難されるおそれがあるカバンや自動車などの可
動物体に予め設置され、あるタイミングにおいて受信し
た識別符号を受信信号レベルの高い順に配列し、初回又
は前回のタイミングにおける配列と今回のタイミングに
おける配列と比較したとき少なくとも一部が入れ替わっ
ていたならば、予め定められた特定局5へ発信する。こ
の移動機10はこの移動機は自分が移動したか否かを自
ら判断し、移動したと判断した場合には予め定められた
特定局5に発信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基地局と移動機か
ら構成される位置監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やPHS(パーソナル・
ハンディホン・システム)や自動車電話などに代表され
る移動体通信システムが広く普及している。例えばPH
Sでは、通常、基地局(セル・ステーション、略してC
Sともいう)が報知しているデータにその基地局を識別
するための識別符号(CS_IDともいう)が付されて
いる。この識別符号は、内部のあるビット数に一斉呼び
出しエリア番号を含んでいる。尚、一斉呼び出しエリア
とは、各基地局が有する電波伝播範囲(基地局エリアと
もいう)を複数集合させたエリアのことをいう。
【0003】移動機(パーソナル・ステーション、略し
てPSともいう)は、電源スイッチがオンされると、受
信信号レベルの最も高い基地局が報知しているデータを
受信して、基地局に対して移動機情報をネットワーク内
のデータベースに登録するために位置登録と呼ばれる処
理を実行する。移動機は待ち受ける基地局が決定する
と、その基地局から報知されるデータを一定時間毎(例
えば公衆システムでは1.2秒毎)に受信し、着信を待
つ。また、移動機は、受信信号レベルの最も高い基地局
が変わると、その基地局が報知しているデータを受信
し、そのデータに含まれる識別符号の一斉呼び出しエリ
ア番号と前回の一斉呼び出しエリア番号とを比較し、両
者が不一致のときに位置登録を実行する。つまり、基地
局が変わっても一斉呼び出しエリアが変わらなければ位
置登録を実行しない。
【0004】一方、システム管理ブロックは、外部から
あるいは管理しているネットワークから自分の管理下の
移動機へ着信があった場合、移動機からの位置登録によ
って作成されたデータベースを検索し、その移動機がど
の一斉呼び出しエリアにいるかを把握し、その一斉呼び
出しエリアに属するすべての基地局に対して、着信信号
を送信させる。すると、移動機は、この着信信号に反応
し、着信動作(リンガー鳴動)へ移行する。
【0005】ところで、例えば、特開平8−22363
7号公報には、このようなPHSを利用した位置監視シ
ステムが開示されている(図11参照)。この位置監視
システム100において、移動機101は、各基地局エ
リア単位に位置登録を行う機能を持っており、隣接する
基地局102a、102b、…に移動するごとにPHS
交換機102、信号中継ポイント103を介してシステ
ム管理ブロック104の共通データベース105に位置
登録がなされるように構成されている。尚、隣接する基
地局エリアにおける電波伝播範囲が重複する場合には、
電波の強弱により強い電波の方の基地局エリア内に存在
しているものとして位置登録される。また、この基地局
エリア単位の位置登録は一斉呼び出しエリア単位の位置
登録とは別に行う。そして、サービス事業者のワークス
テーション106は、例えば異常移動監視の依頼を受け
ている場合には、その移動機について共通データベース
を検索し、前回位置登録された基地局と今回位置登録さ
れた基地局とを比較し、一致していなければ異常移動が
発生したとして警報を発信する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
位置監視システム100では、移動機101に対して各
基地局エリア単位に位置登録を行う機能を備え付ける必
要があるばかりか、移動機101からの各基地局エリア
単位の位置登録に対応できるように各基地局102a、
102b、…をセットアップする必要があり、更に、サ
ービス事業者のワークステーション106を共通データ
ベース105に接続する必要があるため、現状のPHS
のシステムを大幅に変更する必要があり、容易に実用化
できないという問題があった。
【0007】また、上述の位置監視システム100で
は、共通データベース105に登録された基地局が前回
と今回とで一致しない場合は、異常移動が発生したとし
て警報を発信するが、隣接する基地局エリアにおける電
波伝播範囲が重複する場合には、移動していなくても電
波の状態が微妙に変化して基地局が入れ替わることがあ
るため、誤報のおそれがあった。
【0008】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、第1の目的は、現状のシステムを大幅に変更するこ
となく実用化できる位置監視システムを提供することに
あり、第2の目的は、移動機が移動していないにもかか
わらず移動したと誤認するおそれの少ない位置監視シス
テムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載の発明は、基地局を識別
するための識別符号を無線で発信する複数の基地局と、
前記複数の基地局が発信した識別符号を無線で受信可能
な移動機とを備えた位置監視システムであって、前記移
動機は、あるタイミングにおいて受信した識別符号を受
信信号レベルの高い順に配列し、初回又は前回のタイミ
ングにおける配列と今回のタイミングにおける配列と比
較したとき少なくとも一部が入れ替わっていたならば、
予め定められた特定局へ発信することを特徴とする。
【0010】ここで、あるタイミングとは、特に限定さ
れないが、例えば周辺の基地局をサーチするタイミング
でもよいし、一定時間が経過する毎のタイミングでもよ
い。また、配列とは、受信した識別符号が2つ以上の場
合には受信信号レベルの高い順にソートされた配列をい
い、受信した識別符号が1つの場合にはその識別符号及
び受信信号レベルをいい、識別符号が1つも受信できな
い場合にはカラの配列をいう。また、配列が異なってい
るとは、例えば順序が入れ替わっている場合や、配列を
構成する識別符号の一部又は全部が入れ替わっている場
合などをいう。更に、特定局とは、例えば通信事業者、
警察、警備保障会社などが設置した固定局又は無線局を
いう。
【0011】請求項1記載の位置監視システムにおいて
は、移動機は例えば盗難されるおそれがあるカバンや自
動車などの可動物体に予め設置され、この移動機は自分
が移動したか否かを自ら判断し、移動したと判断した場
合には予め定められた特定局に発信する。この位置監視
システムによれば、移動機からの発信を受けた特定局は
その移動機の設置された可動物体が盗難されたおそれが
高いと判断でき、それに対して迅速に対処できる。ま
た、この位置監視システムは、従来のシステム(例えば
PHS)のうち移動機を変更するのみでよく、基地局側
は特に変更する必要はないため、現状のシステムを大幅
に変更する必要がなく、容易に実用化できる。
【0012】尚、移動機が初回の配列と今回の配列とを
比較して特定局へ発信するかどうかを決めるようにすれ
ば、移動機が元の位置から別の位置に移動されその別の
位置で暫く止まっている場合、両配列が相違しているた
め特定局へ発信するが、今回特定局への発信が失敗した
としても、次回再び両配列が相違していると判断される
ため特定局へ確実に発信できる。つまり、特定局への発
信のフェイルセーフが実現される。一方、移動機が前回
の配列と今回の配列とを比較して特定局へ発信するかど
うかを決めるようにすれば、移動機が元の位置から別の
位置に移動され再び元の位置に戻った場合、前回と今回
とでは配列が相違しているため特定局へ発信する。つま
り、移動機が時々刻々と移動する場合でもその移動を確
実に捉えることができる。
【0013】本発明の位置監視システムにおける移動機
は、請求項2に記載したように、あるタイミングにおい
て受信した識別符号を受信信号レベルの高い順に配列す
る符号配列手段と、前記符号配列手段によって配列され
た識別符号につき、初回又は前回のタイミングにおいて
受信したときの配列と今回のタイミングにおいて受信し
たときの配列を比較する配列比較手段と、配列比較手段
による比較の結果、両配列の上位M個(Mは2以上の整
数)が入れ替わっていた場合、前記移動機の移動があっ
たと判断する移動判断手段と、前記移動判断手段によっ
て前記移動機が移動したと判断された場合、予め定めら
れた特定局へ発信する自動発信手段とを備えていてもよ
い。
【0014】請求項2では、移動機は、初回又は前回の
タイミングにおいて受信したときの配列と今回のタイミ
ングにおいて受信したときの配列を比較し、上位M個が
入れ替わっていたならば、移動機の移動があったと判断
して、特定局へ発信する。ここで、配列のうち上位M個
(Mは2以上の整数)としたのは、仮に最上位だけが入
れ替わったことによって移動を判断するとすれば、例え
ば初回又は前回のタイミングにおいて移動機が2つの基
地局からほぼ同じ受信信号レベルで受信していた場合、
今回のタイミングにおいて移動していないにもかかわら
ず電波状態等の変化によって最上位が入れ替わってしま
う可能性があるからである。また、移動したことの誤認
をより有効に防止するには、Mは3以上の整数であるこ
とが好ましく、4以上の整数であることが特に好まし
い。尚、M個未満の識別符号しか受信できない場合には
受信できた数にすればよい。この請求項2記載の位置監
視システムによれば、請求項1と同様の効果が得られる
ほか、移動機が移動していないにもかかわらず移動した
と誤認して特定局へ誤報するおそれを解消できる。
【0015】本発明の位置監視システムにおける移動機
は、請求項3に記載したように、初回又は前回のタイミ
ングにおいて、所定の通話基準を満たす受信信号レベル
の識別符号が1つも受信されなかった場合であって、今
回のタイミングにおいて、前記通話基準よりも高レベル
の安定基準を満たす受信信号レベルの識別符号が少なく
とも1つ受信された場合、前記移動機の移動があったと
判断する移動判断手段と、前記移動判断手段によって前
記移動機の移動があったと判断された場合、予め定めら
れた特定局へ発信する自動発信手段とを備えていてもよ
い。
【0016】請求項3では、移動機は、初回又は前回の
タイミングにおいて通話基準を満たす受信信号レベルの
識別符号が1つも受信されなかった場合であって、今回
のタイミングにおいて安定基準を満たす受信信号レベル
の識別符号が少なくとも1つ受信された場合、移動機の
移動があったと判断して、予め定められた特定局へ自動
発信する。一方、初回又は前回のタイミングにおいて通
話基準を満たす受信信号レベルの識別符号が1つも受信
されなかった場合(特に通話基準を僅かに下回ったよう
な場合)、今回のタイミングにおいて、移動機が移動し
ていないにもかかわらず電波状態等が変化することによ
って通話基準を満たすものの安定基準を満たさない受信
信号レベルの識別符号が受信される可能性があるため、
このような場合には移動機の移動があったとは判断せ
ず、特定局への発信を行わない。この請求項3記載の位
置監視システムによれば、請求項2と同様の効果が得ら
れる。
【0017】本発明の位置監視システムにおける移動機
は、請求項4に記載したように、あるタイミングにおい
て受信した識別符号を受信信号レベルの高い順に配列す
る符号配列手段と、前記符号配列手段によって配列され
た識別符号につき、初回又は前回のタイミングにおいて
受信したときの配列と今回のタイミングにおいて受信し
たときの配列を比較する配列比較手段と、前記配列比較
手段による比較の結果、初回又は前回のタイミングにお
ける配列につき、最も高い受信信号レベルの識別符号と
して所定の通話基準を満たすが前記通話基準より高レベ
ルの安定基準を満たさない受信信号レベルの識別符号が
受信された場合であって、今回のタイミングにおける配
列につき、配列の上位M個が入れ替わり、且つ、受信し
た識別符号の少なくとも1つが前記安定基準を満たす受
信信号レベルで受信された場合、前記移動機の移動があ
ったと判断する移動判断手段と、前記移動判断手段によ
って前記移動機の移動があったと判断された場合、予め
定められた特定局へ発信する自動発信手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0018】請求項4では、移動機は、初回又は前回の
タイミングにおける配列につき、最も高い受信信号レベ
ルが通話基準を満たすが安定基準を満たさない場合であ
って、今回のタイミングにおける配列につき、配列の上
位M個が入れ替わり且つ最も高い受信信号レベルが安定
基準を満たす場合、移動機の移動があったと判断して、
予め定められた特定局へ自動発信する。一方、初回又は
前回のタイミングにおける配列につき、最も高い受信信
号レベルが通話基準を満たすが安定基準を満たさない場
合(特に通話基準を僅かに上回ったような場合)、今回
のタイミングにおける配列につき、移動していないにも
かかわらず電波状態等が変化することによって配列の上
位M個が入れ替わってしまう可能性がある。また、初回
又は前回のタイミングにおける配列につき、最も高い受
信信号レベルが通話基準を満たすが安定基準を満たさな
い場合(特に安定基準を僅かに下回ったような場合)、
今回のタイミングにおける配列につき、移動していない
にもかかわらず最も高い受信信号レベルが安定基準を満
たしてしまう場合がある。このため、これらの場合には
移動機の移動があったと判断せず特定局への発信を行わ
ないようにし、今回のタイミングにおける配列につき、
両方の条件つまり配列の上位M個が入れ替わり且つ最も
高い受信信号レベルが安定基準を満たすという条件を満
足した場合のみ、移動機の移動があったと判断して特定
局へ発信することにしたのである。この請求項4記載の
位置監視システムによれば、請求項2と同様の効果が得
られる。尚、請求項4の構成を請求項3の構成と組み合
わせてもよい。
【0019】本発明の位置監視システムにおける移動機
は、請求項5に記載したように、あるタイミングにおい
て受信した識別符号を受信信号レベルの高い順に配列す
る符号配列手段と、前記符号配列手段によって配列され
た識別符号につき、初回又は前回のタイミングにおいて
受信したときの配列と今回のタイミングにおいて受信し
たときの配列を比較する配列比較手段と、前記配列比較
手段による比較の結果、初回又は前回のタイミングにお
ける配列につき、所定の通話基準より高レベルの安定基
準を満たす受信信号レベルの識別符号が少なくとも1つ
受信された場合であって、今回のタイミングにおける配
列につき、配列の上位M個が入れ替わるか、又は、前記
通話基準を満たす受信信号レベルの識別符号が1つも受
信されなかった場合、前記移動機の移動があったと判断
する移動判断手段と、前記移動判断手段によって前記移
動機の移動があったと判断された場合、予め定められた
特定局へ発信する自動発信手段とを備えたことを特徴と
する。
【0020】請求項5では、移動機は、初回又は前回の
タイミングにおける配列につき、安定基準を満たす受信
信号レベルが少なくとも1つある場合であって、今回の
タイミングにおける配列につき、配列の上位M個が入れ
替わったか、又は、通話基準を満たす受信信号レベルが
1つもない場合、移動機の移動があったと判断して、予
め定められた特定局へ自動発信する。つまり、初回又は
前回のタイミングにおいて安定基準を満たす受信信号レ
ベルが少なくとも1つある場合、今回のタイミングにお
いて、移動していないにもかかわらず電波状態等の変化
によって、配列の上位M個が入れ替わったり通話基準を
満たす受信信号レベルが1つもなくなったりする可能性
はほとんどないため、今回のタイミングにおいて、配列
の上位M個が入れ替わるか、又は、通話基準を満たす受
信信号レベルが1つもなくなったとき、移動機の移動が
あったと判断して特定局へ発信することにしたのであ
る。この請求項5記載の位置監視システムによれば、請
求項2と同様の効果が得られる。尚、請求項5の構成を
請求項3及び/又は4の構成と組み合わせてもよい。
【0021】本発明の位置監視システムにおいては、請
求項6に記載したように、符号配列手段は、識別符号の
受信動作を数回繰り返したのち、受信した識別符号を受
信信号レベルの平均値の高い順に配列してもよい。この
場合、電波状態等が変化することによる受信信号レベル
の変動を有効に防止できる。
【0022】また、請求項7に記載したように、自動発
信手段は、特定局へ発信する際、今回のタイミングにお
ける配列の上位m個(mは1以上の整数)の識別符号と
その受信信号レベルを前記特定局へ発信するようにして
もよい。この場合、特定局は、自動発信手段から受信し
た識別符号に該当する基地局とその受信信号レベルか
ら、予め定められた基地局と受信信号レベルとの関係に
照らして、移動機の位置を絞り込むことが可能になる。
ここで、移動機の位置を有効に絞り込むには、mは2以
上の整数であることが好ましく、特に3以上の整数(例
えば4)であることが好ましい。尚、m個未満の識別符
号しか受信できない場合にはmは受信できた数にすれば
よい。
【0023】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1は本実施形
態の位置監視システムの概略構成図であり、図2は移動
機の内部構成を表すブロック図である。本実施形態の位
置監視システム1は、PHSに適用した一例であり、図
1に示すように、移動機10と複数の基地局20a、2
0b、…30a、30b、…とから構成されている。
【0024】移動機10は、図2に示すように、他の電
話機から送信されてきたメッセージや移動機10の操作
案内・動作状況等を表示するためのLCDなどの表示部
11と、電源スイッチ12aやダイヤルキー12bや各
種機能の設定を行うセレクトキー12cなど複数のキー
スイッチからなるキースイッチ群12と、通話時に相手
の音声を出力するためのスピーカ13と、通話時に自分
の音声を入力するためのマイク14と、アンテナ15a
を介して所定の変調方式によって音声を送受信する送受
信部15と、キースイッチ群12やマイク14や送受信
部15などからの信号を入力し表示部11やスピーカ1
3や送受信部15などへ信号を出力するコントローラ1
6と、各部へ電力を供給するバッテリ17などを備えて
いる。尚、コントローラ16は周知のCPU16a、R
OM16b、RAM16cなどを備えており、CPU1
6aはROM16bに記憶された各種制御プログラムを
RAM16cにデータを一時記憶しながら実行する。
【0025】基地局20a、20b、…は、PHSにお
いて周知のものをそのまま用いている。即ち、基地局2
0a、20b、…は、それぞれ所定の電波伝播範囲(通
話基準を満たす範囲)としての基地局エリアE20a、E
20b、…(例えば半径数10m〜数100mのエリア)
を有しており、それぞれが固有の周波数で基地局を識別
するための識別符号を含むデータを無線により報知する
ものであり、また、それぞれの基地局エリアE20a、E
20b、…が隣接(重複する部分もある)するように例え
ば街の中あるいは施設の中の各所に設置され、それぞれ
が伝送路を介して交換機21に接続されている。このよ
うに同じ交換機21に接続された複数の基地局20a、
20b、…の基地局エリアE20a、E20b、…は、従来の
PHSと同様、一つの一斉呼び出しエリアE20を構成
している。また、別の交換機31に接続された複数の基
地局30a、30b、…の基地局エリアE30a、E30b
…は別の一斉呼び出しエリアE30を構成する。尚、各
交換機21、31は、従来のPHSと同様、信号中継ポ
イント2に接続され、この信号中継ポイント2はシステ
ム管理ブロック3の共通データベース4に接続されてい
る。また、この信号中継ポイント2には一般加入回線で
あるPSTNを介して特定局5(例えば通信事業者、警
察、警備保障会社などが設置した固定局又は無線局)が
接続されている。
【0026】次に、PHSにおける通常の位置登録動作
について説明する。図1に示すように、移動機10が基
地局エリアE20a内に存在するときに電源スイッチ12
aがオンされると、移動機10は基地局20aから発せ
られる固有の周波数の電波を受けてそれに対応した位置
登録を実施する。すると、システム管理ブロック3の共
通データベース4に移動機情報が登録される。その後、
移動機10は、常時最も受信信号レベルの高い基地局か
ら報知される識別符号を含むデータをモニタするが、そ
の受信信号レベルが所定の通話基準値(例えば21d
B)以下になるか受信不能になったとき、周辺の基地局
のサーチを行う。例えば、移動機10が基地局エリアE
20aから隣の基地局エリアE20bに移動して、基地局20
aから報知されるデータの受信信号レベルが所定値以下
になったとする。すると、移動機10は、周辺の基地局
をサーチし、基地局20bから発せられる固有の周波数
の電波を受けて、識別符号に含まれる一斉呼び出しエリ
ア番号を読み出し、前回位置登録したときの一斉呼び出
しエリア番号(一斉呼び出しエリアE20、E30、…
に付された固有の番号)と比較する。一斉呼び出しエリ
ア番号が前回と変わっていなければ位置登録は実施せ
ず、前回と変わっているときのみ位置登録を実施する。
この例では、基地局エリアE20a、E20bは同じ一斉呼び
出しエリアE20に属するため、一斉呼び出し番号は変
わっておらず、位置登録は実施されない。その後移動機
10が基地局エリア30b内に移動すると、基地局エリ
ア30bは一斉呼び出しエリアE30に属するため、今
度は一斉呼び出しエリア番号が前回と変わっているの
で、位置登録が実施される。これにより、システム管理
ブロック3の共通データベース4に移動機10に関して
新たな移動機情報が登録される。
【0027】次に、PHSにおける通常の着信待ち受け
状態について説明する。移動機10は、待ち受ける基地
局(最も受信信号レベルの高い基地局)を決定すると、
その基地局から報知されるデータを一定時間毎に受信し
(例えば公衆システムでは1.2秒毎)、着信を待ち受
ける。システム管理ブロック3は、外部からあるいは管
理しているネットワークから自分の管理下にある移動機
10へ着信があった場合、その移動機10からの位置登
録によって作成された共通データベース4内の移動機情
報を検索し、その移動機10がどの一斉呼び出しエリア
にいるかを把握し、その一斉呼び出しエリアに属するす
べての基地局から移動機10に対して着信信号を送信さ
せる。例えば、図1に示すように、移動機10の待ち受
ける基地局が基地局20aであるとき、システム管理ブ
ロック3は移動機10への着信があった場合、共通デー
タベース4内の移動機10の移動機情報を検索して一斉
呼び出しエリアE20内にいることを把握し、この一斉
呼び出しエリアE20に属するすべての基地局20a、
20b、…に対して着信信号を送信させる。すると移動
機10はこの着信信号に反応し、着信動作即ちリンガー
鳴動へ移行する。
【0028】次に、本発明の特徴の一つである、移動機
10の盗難報知処理について、図3及び図4のフローチ
ャートに基づいて説明する。図3の割込処理は、ユーザ
ーが移動機10のキースイッチ群12のセレクトキー1
2cにより盗難報知機能を設定したときに開始される処
理である。なお、ユーザーは例えば盗難されるおそれの
あるカバンや自動車などの可動物体に位置監視用として
移動機10を設置する際に、セレクトキー12cにより
盗難報知機能を設定する。盗難報知機能が設定される
と、移動機10のコントローラ16のCPU16aは、
まず、ステップ(以下Sという)101において、周辺
の基地局を複数回サーチし、サーチした各基地局につき
複数回の平均の受信信号レベルを比較し、その受信信号
レベルの高いものから順番に各基地局の識別符号を受信
信号レベルと共に並べて下記表1の形式で第1テーブル
を作成し、コントローラ16の内部メモリ(例えばRA
M16c)に保持する。続くS102において、盗難報
知機能が設定されたことを示すために盗難報知フラグを
オンにセットし、この処理を終える。尚、盗難報知フラ
グは、セレクトキー12cにより盗難報知機能が解除さ
れるとリセットされる。
【0029】
【表1】
【0030】図4のベース処理は、移動機10の電源ス
イッチ12aがオンされると開始される処理である。電
源スイッチ12aがオンされると、移動機10のコント
ローラ16のCPU16aは、まず、S201におい
て、周辺の基地局のサーチが必要か否かを判断する。こ
こで、周辺の基地局のサーチが必要な場合とは、(i)
移動機10の電源スイッチ12aがオンされたとき、
(ii)移動機10が圏内にある場合において、最も受信
信号レベルの高い基地局からの受信信号レベルをモニタ
し、そのレベルが通話基準値以下になるか受信エラーに
なったとき、(iii)移動機10が圏外にある場合にお
いて、一定時間ごとのタイミングになったとき、などで
ある。尚、移動機10が圏内にある場合とは、周辺の基
地局をサーチしたときにいずれかの受信信号レベルが通
話基準値を越えている場合をいい、移動機10が圏外に
ある場合とは、周辺の基地局をサーチしたときに受信信
号レベルが通話基準値を越えるものが存在しない場合を
いう。
【0031】S201でサーチが不要と判断されれば
(S201でNO)、S210に進み、既述した通常の
着信待ち受け状態となり、その後S201に戻る。一
方、S201でサーチが必要と判断されれば(S201
でYES)、続くS202で周辺の基地局を複数回サー
チし、サーチした各基地局につき複数回の平均の受信信
号レベルを比較し、その受信信号レベルの高いものから
順番に各基地局の識別符号を受信信号レベルと共に並べ
て表1と同様の形式の第2テーブルを作成し、コントロ
ーラ16の内部メモリ(例えばRAM16c等)に保持
する。続くS203において、盗難報知機能が設定され
ているか否かを盗難報知フラグにより判断する。
【0032】S203において盗難報知機能が設定され
ていなければ(S203でNO)、S209に進み、通
常の待ち受け基地局切り替え動作、即ちS202で作成
した第2テーブルの中で受信信号レベルが最も高い基地
局を待ち受け基地局に決定する動作を行うと共に圏内又
は圏外であることを表示部11に表示し、次いでS21
0に進み、通常の着信待ち受け状態となり、その後S2
01に戻る。一方、S203において、盗難報知機能が
設定されていれば(S203でYES)、S204に進
み、第1テーブルと第2テーブルを比較し、S205で
移動機10が移動したか否かを判断する。
【0033】S204の比較結果、下記表2のケース1
〜3のいずれにも該当しなければ、S205で移動機1
0の移動がなかったと判断され(S205でNO)、S
209、S210に進み、その後S201に戻る。一
方、S204の比較結果、下記表2のケース1〜3のい
ずれかに該当すれば、S205で移動機10の移動があ
ったと判断され(S205でYES)、S206〜S2
10の処理を行い、その後S201に戻る。
【0034】
【表2】
【0035】ここで、表2のケース1〜3につき、詳細
に説明する。ケース1は、図5に示すように、第1テー
ブル(つまり前回のタイミングにおける配列)につき圏
外の場合つまり通話基準値を満たす受信信号レベルの識
別符号が1つも受信されなかった場合であって、第2テ
ーブル(つまり今回のタイミングにおける配列)につき
最も高い受信信号レベルが安定基準値(通話基準値より
高レベル(例えば35dBμV)に設定されている)を
越えている場合に限って移動機10が移動したと判断す
る。これは、第1テーブルで圏外の場合として例えば最
も高い受信信号レベルが通話基準値を僅かに下回る場合
を考えると、移動機10が実際に移動していなくても電
波状態等の変化によって受信信号レベルが変動してその
受信信号レベルが通話基準値を越えて圏内に変化するこ
とがあるため、第2テーブルで圏内になった場合であっ
ても最も高い受信信号レベルが安定基準値以下では移動
機10の移動があったとは判断せず、第2テーブルにお
いて圏内になった場合で最も高い受信信号レベルが安定
基準値を越えている場合に限って移動機10の移動があ
ったと判断することにしたのである。
【0036】ケース2は、図6に示すように、第1テー
ブルにつき最も高い受信信号レベルが通話基準値を越え
るが安定基準値以下の場合であって、第2テーブルにつ
き配列の上位M個が入れ替わり且つ最も高い受信信号レ
ベルが安定基準値を越える場合、移動機10の移動があ
ったと判断する。これは、第1テーブルにおいて例えば
最も高い受信信号レベルが通話基準を僅かに上回ったよ
うな場合、第2テーブルにおいて移動機10が移動して
いないにもかかわらず電波状態等が変化することによっ
て配列の上位M個が完全に入れ替わってしまう可能性が
ある。具体的にM=2として図7を例にとって説明する
と、第1テーブル作成時には上位2個が基地局40a、
40bであったのに対して、第2テーブル作成時には上
位2個が基地局40c、40dになることがある。ま
た、第1テーブルにおいて例えば安定基準を僅かに下回
ったような場合、第2テーブルにおいて移動機10が移
動していないにもかかわらず最も高い受信信号レベルが
安定基準を満たしてしまう場合がある。このため、これ
らの場合には移動機10の移動があったと判断せず、第
2テーブルにつき両方の条件つまり配列の上位M個が完
全に入れ替わり且つ最も高い受信信号レベルが安定基準
を満たすという条件を満足した場合のみ、移動機10の
移動があったと判断することにしたのである。
【0037】ケース3は、図8に示すように、第1テー
ブルにつき最も高い受信信号レベルが安定基準を越える
場合であって、第2テーブルにつき、配列の上位M個が
完全に入れ替わったか、又は、通話基準を満たす受信信
号レベルが1つもない場合、移動機10の移動があった
と判断する。これは、第1テーブルにつき最も高い受信
信号レベルが安定基準を越える場合には、第2テーブル
につき移動していないにもかかわらず電波状態等の変化
によって配列の上位M個が入れ替わったり通話基準を満
たす受信信号レベルが1つもなくなったりする可能性は
ほとんどない。このため、第2テーブルにつき、配列の
上位M個が完全に入れ替わるか、又は、通話基準を満た
す受信信号レベルが1つもなくなったとき、移動機10
が移動したと判断することにしたのである。
【0038】尚、Mの値は、移動機10の移動がないに
もかかわらず電波状態の変化等により移動したと誤認す
るおそれを有効に解消することを考慮すれば、3以上の
整数(例えば4)に設定するのが好ましい。さて、図4
のフローチャートに戻り、S205で移動機10が移動
したと判断れると(S205でYES)、S206にお
いて、予めコントローラ16のROM16bに記憶され
た特定局5に発信し、その特定局5に接続された後に第
2テーブルの情報を発信する。具体的には、第2テーブ
ルにつき上位m個(mは1以上の整数、例えばmは4)
の識別符号とその受信信号レベルをコード化してアナロ
グPB信号あるいはディジタル信号として特定局5へ発
信する。
【0039】すると、特定局5は、受信した情報に基づ
き、移動機10の現在位置を割り出す。具体的には、特
定局5は、受信した情報つまり第2テーブルについて上
位m個の識別符号とその受信信号レベルから、予め記憶
手段などに用意された基地局のマップと照合することに
より、現在位置の絞り込みを行う。例えば、受信信号レ
ベルの高い識別符号が基地局20a、20b、20c、
20dを表し、その受信信号レベルが37dBμV、2
1dBμV、22dBμV、15dBμVだったとする
と、基地局20aを中心とする受信信号レベル37dB
μVの円と、基地局20bを中心とする受信信号レベル
21dBμVの円と、基地局20cを中心とする受信信
号レベル22dBμVの円と、基地局20dを中心とす
る受信信号レベル15dBμVの円の交点の近傍が移動
機10の現在位置ということになる。したがって、この
移動機10が例えば自動車のダッシュボードに入れてあ
れば、特定局5は移動機10からの発信を受けてその自
動車が盗難されたことを認識すると共に、その盗難車両
の現在位置を割り出すことができる。
【0040】移動機10のコントローラ16のCPU1
6aは、S206に続き、S207では第1テーブルを
第2テーブルの内容に更新し、S209、S210に進
み、その後S201に戻る。S207で第1テーブルを
更新することにより、仮に移動機10が移動した後、最
終的に元の位置に戻ってきた場合にであっても、移動機
10は特定局5に発信し続けることになる。
【0041】以上の本実施形態の位置監視システム1に
よれば以下の効果が得られる。 基地局20a、20b、…、30a、30b、…や交
換機21、31、…や信号中継ポイント2やシステム管
理ブロック3などは、従来のPHSのものをそのまま利
用でき、移動機10を変更するだけで盗難報知機能が実
現化できる。即ち、現状のシステムを大幅に変更するこ
となく実用化できる。
【0042】上記表2のケース1〜3に該当する場合
のみ移動機10が移動したと判断して特定局5に発信す
るため、移動機10が移動していないにもかかわらず移
動したと誤認して特定局5に誤報するおそれが少ない。 特定局5は移動機10から第2テーブルの情報を取得
して移動機10の現在位置を絞り込むため、この移動機
10が備え付けられたカバンや車両などの可動体を容易
に見つけだすことができる。
【0043】尚、第1実施形態における移動機10のコ
ントローラ16のCPU16aが本発明の符号配列手
段、配列比較手段、移動判断手段、自動発信手段に相当
し、コントローラ16のS101、S201の処理が符
号配列手段の処理に相当し、S204の処理が配列比較
手段の処理に相当し、S205の処理が移動判断手段の
処理に相当し、S206の処理が自動発信手段の処理に
相当する。
【0044】[第2実施形態]第2実施形態の位置監視
システムは、第1実施形態と同様であるが、移動機10
のコントローラ16のCPU16aが実行する盗難報知
処理が第1実施形態と異なる。このため、以下には第2
実施形態の盗難報知処理につき、図9及び図10のフロ
ーチャートに基づいて説明する。図9の割込処理は、ユ
ーザーが移動機10のキースイッチ群12のセレクトキ
ー12cにより盗難報知機能を設定したときに開始され
る処理である。盗難報知機能が設定されると、移動機1
0のコントローラ16のCPU16aは、まず、ステッ
プ(以下Sという)301において、周辺の基地局を複
数回サーチし、サーチした各基地局につき複数回の平均
の受信信号レベルを比較し、その受信信号レベルの高い
ものから順番に各基地局の識別符号を受信信号レベルと
共に並べて上記表1の形式で第1テーブルを作成し、コ
ントローラ16の内部メモリに保持する。続くS302
において、コントローラ16の内部のインターバルタイ
マーに所定時間(例えば数分〜数10分)をセットしス
タートさせ、この処理を終える。S302により、イン
ターバルタイマーはセットされた所定時間を減じてい
く。
【0045】図10の割込処理は、インターバルタイマ
ーがゼロになる毎に発生する、つまり所定時間毎に発生
する処理である。この処理が開始されると、移動機10
のコントローラ16のCPU16aは、まず、S401
において、既述のS202と同様、周辺の基地局を複数
回サーチし、サーチした各基地局につき複数回の平均の
受信信号レベルを比較し、その受信信号レベルの高いも
のから順番に各基地局の識別符号を受信信号レベルと共
に並べて第2テーブルを作成し、RAM等の内部メモリ
に保持する。続くS402において、既述のS204と
同様にして第1テーブルと第2テーブルを比較し、S4
03において、既述のS205と同様にして移動機10
が移動したか否かを判断する。ここで、S403で移動
機10が移動していないと判断されると(S403でN
O)、S406に進み、インターバルタイマーに所定時
間をセットしスタートさせ、この処理を終える。一方、
S403で移動機が移動したと判断されると(S403
でYES)、S404で既述のS206と同様にして特
定局5に発信し、その特定局5に接続された後に第2テ
ーブルの情報を発信する。すると、特定局5は、受信し
た情報に基づき、移動機10の現在位置を割り出す。
続くS405では、第1テーブルを第2テーブルの内容
に更新し、その後S406に進み、インターバルタイマ
ーに所定時間をセットしスタートさせ、この処理を終え
る。この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の
効果が得られる。
【0046】ところで、第1実施形態では通常の待ち受
け基地局切替動作に関連して盗難報知処理を行ったが、
第2実施形態では通常の待ち受け基地局切替動作とは独
立して盗難報知処理を行った例である。尚、本発明の実
施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではな
く、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り
得ることはいうまでもない。
【0047】例えば、上記第2実施形態ではS405に
おいて第1テーブルを第2テーブルの内容に更新した
が、このS405を省略し、第1テーブルは絶えずS3
01で作成したものつまり初回のタイミングにおいて作
成したものとしてよい。一般にPHSでは移動機10か
ら特定局5に発信した場合に基地局がビジー状態等のと
きには回線に接続されない。上記第2実施形態では、S
403で移動機10の移動があったと判断された後、S
404で特定局5へ発信したものの、回線に接続されな
かった場合には特定局5への通報は行われない。にもか
かわらず、S405で第1テーブルが更新されると、次
回のS403において移動機10が更に移動するまでは
移動機10は移動していないと判断され、特定局5への
発信がなされない。この点に鑑み、S405において第
1テーブルを更新するのを省略することにより、このよ
うな事態を解消できる。
【0048】また、上記第1実施形態ではS207にお
いて第1テーブルを第2テーブルの内容に更新したが、
このS207において第1テーブルは更新せず、その代
わりにインターバルタイマーを所定時間(例えば数分〜
数10分)にセットしてスタートさせてもよい。そし
て、インターバルタイマーがゼロになる毎に、つまり所
定時間経過する毎に、S401〜S406(但しS40
5の処理は行わない)を実行するようにしてもよい。こ
の場合も、特定局5への発信が失敗した場合に、上記と
同様の効果が得られる。
【0049】また、S206又はS404で特定局5へ
発信したときに回線が接続できなかった場合には一定時
間(例えば60秒)待機したあと自動的にリダイヤルす
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の位置監視システムの概略構成
図である。
【図2】 第1実施形態の移動機の内部構成を表すブロ
ック図である。
【図3】 第1実施形態の割込処理を表すフローチャー
トである。
【図4】 第1実施形態のベース処理を表すフローチャ
ートである。
【図5】 表2のケース1の説明図である。
【図6】 表2のケース2の説明図である。
【図7】 移動機が移動していなくても配列の上位M個
が入れ替わる場合の説明図である。
【図8】 表2のケース3の説明図である。
【図9】 第2実施形態の割込処理を表すフローチャー
トである。
【図10】 第2実施形態の割込処理を表すフローチャ
ートである。
【図11】 従来の位置監視システムの概略ブロック図
である。
【符号の説明】
1・・・位置監視システム、2・・・信号中継ポイン
ト、3・・・システム管理ブロック、4・・・共通デー
タベース、5・・・特定局、10・・・移動機、11・
・・表示部、12・・・キースイッチ群、12a・・・
電源スイッチ、12c・・・セレクトキー、16・・・
コントローラ、16a・・・CPU、16b・・・RO
M、16c・・・RAM、20a〜20d、30a〜3
0d・・・基地局、21、31・・・交換機、E20a
20d、E30a〜E30d・・・基地局エリア、E20、E
30・・・一斉呼び出しエリア。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局を識別するための識別符号を無線
    で発信する複数の基地局と、 前記複数の基地局が発信した識別符号を無線で受信可能
    な移動機とを備え、 前記移動機は、あるタイミングにおいて受信した識別符
    号を受信信号レベルの高い順に配列し、初回又は前回の
    タイミングにおける配列と今回のタイミングにおける配
    列と比較したとき少なくとも一部が入れ替わっていたな
    らば、予め定められた特定局へ発信することを特徴とす
    る位置監視システム。
  2. 【請求項2】 基地局を識別するための識別符号を無線
    で発信する複数の基地局と、 前記複数の基地局が発信した識別符号を無線で受信可能
    な移動機とを備え、 前記移動機は、 あるタイミングにおいて受信した識別符号を受信信号レ
    ベルの高い順に配列する符号配列手段と、 前記符号配列手段によって配列された識別符号につき、
    初回又は前回のタイミングにおいて受信したときの配列
    と今回のタイミングにおいて受信したときの配列を比較
    する配列比較手段と、 配列比較手段による比較の結果、両配列の上位M個(M
    は2以上の整数)が入れ替わっていた場合、前記移動機
    の移動があったと判断する移動判断手段と、 前記移動判断手段によって前記移動機が移動したと判断
    された場合、予め定められた特定局へ発信する自動発信
    手段とを備えたことを特徴とする位置監視システム。
  3. 【請求項3】 基地局を識別するための識別符号を無線
    で発信する複数の基地局と、 前記複数の基地局が発信した識別符号を無線で受信可能
    な移動機とを備え、 前記移動機は、 初回又は前回のタイミングにおいて所定の通話基準を満
    たす受信信号レベルの識別符号が1つも受信されなかっ
    た場合であって、今回のタイミングにおいて前記通話基
    準よりも高レベルの安定基準を満たす受信信号レベルの
    識別符号が少なくとも1つ受信された場合、前記移動機
    の移動があったと判断する移動判断手段と、 前記移動判断手段によって前記移動機の移動があったと
    判断された場合、予め定められた特定局へ発信する自動
    発信手段とを備えたことを特徴とする位置監視システ
    ム。
  4. 【請求項4】 基地局を識別するための識別符号を無線
    で発信する複数の基地局と、 前記複数の基地局が発信した識別符号を無線で受信可能
    な移動機とを備え、 前記移動機は、 あるタイミングにおいて受信した識別符号を受信信号レ
    ベルの高い順に配列する符号配列手段と、 前記符号配列手段によって配列された識別符号につき、
    初回又は前回のタイミングにおいて受信したときの配列
    と今回のタイミングにおいて受信したときの配列を比較
    する配列比較手段と、 前記配列比較手段による比較の結果、初回又は前回のタ
    イミングにおける配列につき、最も高い受信信号レベル
    の識別符号として所定の通話基準を満たすが前記通話基
    準より高レベルの安定基準を満たさない受信信号レベル
    の識別符号が受信された場合であって、今回のタイミン
    グにおける配列につき、配列の上位M個が入れ替わり、
    且つ、受信した識別符号の少なくとも1つが前記安定基
    準を満たす受信信号レベルで受信された場合、前記移動
    機の移動があったと判断する移動判断手段と、 前記移動判断手段によって前記移動機の移動があったと
    判断された場合、予め定められた特定局へ発信する自動
    発信手段とを備えたことを特徴とする位置監視システ
    ム。
  5. 【請求項5】 基地局を識別するための識別符号を無線
    で発信する複数の基地局と、 前記複数の基地局が発信した識別符号を無線で受信可能
    な移動機とを備え、 前記移動機は、 あるタイミングにおいて受信した識別符号を受信信号レ
    ベルの高い順に配列する符号配列手段と、 前記符号配列手段によって配列された識別符号につき、
    初回又は前回のタイミングにおいて受信したときの配列
    と今回のタイミングにおいて受信したときの配列を比較
    する配列比較手段と、 前記配列比較手段による比較の結果、初回又は前回のタ
    イミングにおける配列につき、所定の通話基準より高レ
    ベルの安定基準を満たす受信信号レベルの識別符号が少
    なくとも1つ受信された場合であって、今回のタイミン
    グにおける配列につき、配列の上位M個が入れ替わる
    か、又は、前記通話基準を満たす受信信号レベルの識別
    符号が1つも受信されなかった場合、前記移動機の移動
    があったと判断する移動判断手段と、 前記移動判断手段によって前記移動機の移動があったと
    判断された場合、予め定められた特定局へ発信する自動
    発信手段とを備えたことを特徴とする位置監視システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記符号配列手段は、識別符号の受信動
    作を数回繰り返したのち、受信した識別符号を受信信号
    レベルの平均値の高い順に配列することを特徴とする請
    求項2、4又は5記載の位置監視システム。
  7. 【請求項7】 前記自動発信手段は、前記特定局へ発信
    する際、今回のタイミングにおける配列の上位m個(m
    は1以上の整数)の識別符号とその受信信号レベルを前
    記特定局へ発信することを特徴とする請求項2〜6のい
    ずれかに記載の位置監視システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002341053A (ja) * 2001-05-14 2002-11-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 環境測定システムおよび環境測定方法
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JP2010518670A (ja) * 2007-02-02 2010-05-27 ユビキシス リミテッド 基地局の位置
US7843384B2 (en) 2007-07-12 2010-11-30 Denso Corporation Vehicle communication terminal

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