JPH11313314A - 復号装置 - Google Patents

復号装置

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JPH11313314A
JPH11313314A JP11676198A JP11676198A JPH11313314A JP H11313314 A JPH11313314 A JP H11313314A JP 11676198 A JP11676198 A JP 11676198A JP 11676198 A JP11676198 A JP 11676198A JP H11313314 A JPH11313314 A JP H11313314A
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JP
Japan
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time
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time reference
processor
bus
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Application number
JP11676198A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Shimazaki
浩昭 島崎
Junichi Komeno
潤一 米野
Takafumi Ueno
孝文 上野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスポートストリームの復号をプロセッ
サ上で行なうようにした上で、STCの再生を安定に行
なうことができ、プロセッサと画像復号手段との間で、
共通のSTCに基づいた復号動作を正確に行うことの出
来る復号装置を提供する。 【解決手段】 第2のバッファ手段24の容量を、アー
ビトレーションによる到着時刻のばらつきを吸収して、
プロセッサ13へのパケット供給が安定して行なうこと
が可能な大きさに設定する。また、時刻基準として、マ
スタクロックの発生回路を具備し、マスタクロックとP
CRとの差分の形でSTCを取り扱うことで、プロセッ
サでSTCの再生を行う。さらに、パケットがプロセッ
サ13に到着するまでの遅れ時間だけ、STC再生手段
へのPCR入力を遅らせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画をMPEGな
どの符号化方式により、圧縮及びパケット多重化したス
トリームを無線、有線の手段で受信、もしくは記録媒体
より再生したものを入力とし、復号して画像信号を出力
する復号装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の復号装置として、動画をMPEG
2などの画像圧縮方式で圧縮して得られるビデオストリ
ームと、表示時刻を示すタイムスタンプ(以下、PTS
と略す)と、復号装置の時刻基準(以下、STCと略
す)を再生するための時刻基準参照値とを少なくとも1
組多重化したストリームを入力とするものがある。
【0003】MPEG規格では、この多重化したストリ
ームとして、トランスポートストリーム、もしくはプロ
グラムストリームなる、2種類のストリームのいずれか
に多重化するためのシステム層が定義されている。以
下、これら2種類の代表として、トランスポートストリ
ームを例に用いて説明する。
【0004】トランスポートストリームには、上記した
ビデオストリーム、PTS、及びSTCを再生するため
の時刻基準参照値(以下、PCRと略す)のほかに、音
声を圧縮して得られるオーディオストリーム、プログラ
ム仕様情報(以下、PSIと略す)、番組情報などのサ
ービスインフォメーション(以下、SIと略す)、その
他の付加情報を多重化することが出来る。
【0005】これらをトランスポートストリームから分
離し、分離したPCRからSTCを再生し、このSTC
を基準として、分離されたビデオストリームを復号して
得られる動画を、PTSが示す表示時刻に合わせて、表
示する復号装置が、例えば特開平9−307865号公
報に記載されている。
【0006】この公報に開示された装置は、トランスポ
ートストリームからの必要なデータの分離、STCの再
生、映像及び音声の復号をハードウエアで行い、PSI
/SIの処理をCPUが行う。また、音声の復号をソフ
トウエアで、CPU上で行う構成も記載されている。
【0007】この公報の復号装置を基調として、パーソ
ナルコンピュータ上に実装した装置としては、図18の
ような構成が考えられる。
【0008】図18において、1は入力端子、2はスト
リーム復調手段、15はパケット分離手段、16はST
C再生手段、3は第1のバスインタフェース手段、4は
第3のバッファ手段、5は画像復号手段、6は出力端子
で、これらは高速の処理が必要な部分であるため、ハー
ドウエアで実現され、アドインボードとして、パーソナ
ルコンピュータ上の周辺バス7に接続される。
【0009】7は周辺バス、8はブリッジ、9はアービ
トレーション手段、10はホストバス、11はメモリ、
12は第4のバッファ手段、13はプロセッサで、これ
らはパーソナルコンピュータの一部を構成する。
【0010】14は第2のバスインタフェース手段、1
7は音声出力処理手段、18は出力端子で、これらは別
のアドインボード(いわゆる、サウンドカード)とし
て、パーソナルコンピュータ上の周辺バス7に接続され
る。
【0011】25は第3のバスインタフェース手段、2
6はハードディスクドライブ(以下、HDDと略する)
である。HDD26にオペレーティングシステム(以
下、OSと略する)及びアプリケーションソフトが記録
されており、プロセッサ13で、HDD26からメモリ
11に読み込まれたOSが動作し、そのOSの上でPS
I/SI処理、オーディオデコーダソフトなどのアプリ
ケーションが動作する。
【0012】トランスポートストリームに、誤り訂正符
号化、変調などが加えられた信号が、入力端子1を介し
て、ストリーム復調手段2に入力される。
【0013】ストリーム復調手段2で、復調、誤り訂正
などの処理を施されて得られたトランスポートストリー
ムが、パケット分離手段15に入力される。パケット分
離手段15は、PCRを分離してSTC再生手段16に
出力する。また、ビデオストリームにPTSが多重され
た、ビデオ・パケッタイズド・エレメンタリ・ストリー
ム(以下、ビデオPESと略する)を分離して第3のバ
ッファ手段4に出力する。また、その他のデータを、第
1のバスインタフェース手段3から、周辺バス7、ブリ
ッジ8、ホストバス10を介して、メモリ11内の、第
4のバッファ手段12に転送する。
【0014】ここで、第4のバッファ手段12は、前記
した公報に記載されているように、プログラムを構成す
るエレメント数をNとすると、512×Nバイトの大きさ
を持つパケット受信バッファである。
【0015】STC再生手段16は、入力されたPCR
からSTCを再生し、画像復号手段5に出力すると共
に、第1のバスインタフェース手段3から、周辺バス
7、ブリッジ8、ホストバス10を介して、プロセッサ
13に出力する。
【0016】画像復号手段5は、第3のバッファ手段4
に蓄積されたビデオPESを復号して、動画データを再
生し、出力に適した信号形式に変換処理した後に、ST
C再生手段16から入力されたSTCを基準として、ビ
デオPESから分離したPTSが示す時刻にあわせて、
出力端子6に出力する。
【0017】プロセッサ13は、第4のバッファ手段1
2に蓄積された、PSI/SIを処理し、これらのデー
タに基づいて装置全体の制御を行う。
【0018】また、プロセッサ13は、第4のバッファ
手段12に蓄積された、オーディオPESを復号して、
音声データを再生し、STC再生手段16からバス経由
で転送されたSTCを基準として、オーディオPESか
ら分離したPTSが示す時刻に合わせて、ブリッジ8、
周辺バス7、第2のバスインタフェース手段14を介し
て、音声出力手段17に転送する。音声出力手段17
は、転送された音声データを出力に適した信号形式に変
換処理して、出力端子18から出力する。
【0019】アービトレーション手段9は、ブリッジ
8、第1のバスインタフェース手段3、第2のバスイン
タフェース手段14の間の転送要求を調停するためのハ
ードウエアである。
【0020】周辺バス7、ブリッジ8、第1のバスイン
タフェース手段3、アービトレーション手段9、第2の
バスインタフェース手段14は、例えばPCI(Per
ipheral Component Interco
nnect)アーキテクチャに準拠して構成することが
出来る。(例えば、「PCIバスの詳細と応用へのステ
ップ」オープンデザインNo.7、CQ出版社、199
5年)。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の復号装置においては、パケット分離手段15
をハードウエアで実現しているが、このためアドインボ
ードの回路が多くなり、価格の上昇を招く。近年、マイ
クロプロセッサの処理能力は格段に向上しており、パケ
ット分離手段15の処理をプロセッサ13上で、ソフト
ウエアで行なうことは十分可能になってきている。
【0022】しかし、コストの削減のために、パケット
分離手段15の処理をプロセッサ13上で行なうことを
考えると、ストリーム復調手段2から出力されたトラン
スポートストリームをプロセッサ13に転送する際に、
周辺バス7を経由するため、トランスポートストリーム
の各パケットがプロセッサ13に到着する時刻が不明確
になるという問題を見いだした。これは、特にPCRの
到着時刻のばらつきによる、STC再生の不安定性、と
いう問題につながる。動画及び音声の再生はSTCを基
準として行われるため、このSTC再生の不安定性によ
りSTCの値が飛んだときには、動画又は音声が連続に
再生されないことになる。また、動画の内容と音声の内
容が、ずれた時刻に表示されるといった問題を生じてし
まう可能性もある。
【0023】周辺バスにおいては、いくつかの、バス・
マスタの機能を持つバスインターフェース手段あるいは
ブリッジ(以下、マスタ・デバイスと総称する)の転送
要求が重なることがあり、これらの要求をアービトレー
ション手段が調停するが、一つのマスタ・デバイスが転
送を行っている間、別のマスタ・デバイスは転送を待た
されることになる。従って、トランスポートストリーム
のプロセッサへの転送が不定期に待たされることがあ
る。
【0024】パーソナルコンピュータとして用いる場
合、上記した構成以外に、周辺バスにSCSIホストア
ダプタ、LANカードなどの別のアドインボードに搭載
された、いくつかのバスインタフェースが追加されるこ
とが考えられ、この場合、PCRの到着時刻のばらつき
がさらに拡大する。
【0025】本発明は上記問題点に鑑み、トランスポー
トストリームの復号をプロセッサ上で行なうようにした
上で、STCの再生を安定に行なうことが出来る復号装
置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、画像信号に圧縮符号化を施して得られるビ
デオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプと、
復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参照値と
を少なくとも1組多重化したシステムストリームを入力
とし、入力されたシステムストリームを蓄積し、出力す
る第1のバッファ手段と、データ及び制御信号を転送す
るバスと、バスに接続されたデバイスからの、転送要求
を調停するアービトレーション手段と、第1のバッファ
手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積する第2のバッ
ファ手段と、第2のバッファ手段に蓄積されたシステム
ストリームを復号し、必要なビデオストリーム及びタイ
ムスタンプを出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出
し、時刻基準値を再生して出力するプロセッサと、プロ
セッサから出力された、ビデオストリーム、タイムスタ
ンプ及び時刻基準値を入力し、時刻基準値に基づいて、
ビデオストリームを復号して、復号画像をタイムスタン
プが示す時刻に出力する画像復号手段とを具備する復号
装置であって、第2のバッファ手段の容量を、前記バス
における、転送要求の調停に必要な時間に入力される、
システムストリームの量を超えるように設定したもので
ある。
【0027】また、前記アービトレーション手段は、あ
るデバイスが所定の最大転送時間だけ転送を行うと一旦
転送を打ち切る様に構成し、前記第2のバッファ手段の
容量を、前記バスに接続可能なデバイスの数に、最大転
送時間と、前記システムストリームのデータレートを掛
算したものを超えるように設定したものである。
【0028】また、前記第2のバッファ手段の容量が、
前記プロセッサにより可変設定可能であり、前記プロセ
ッサは、前記バスにおける、転送要求の調停を必要とす
るデバイスを検出し、第2のバッファ手段の容量を、前
記転送要求の調停を必要とするデバイス数に、各デバイ
スの最大転送時間と、前記システムストリームのデータ
レートを掛算したものを超えるように設定したものであ
る。
【0029】また、前記アービトレーション手段は、前
記バスにおける、転送要求の調停を必要とするデバイス
の情報を、前記プロセッサに出力するように構成したも
のである。
【0030】また、画像信号に圧縮符号化を施して得ら
れるビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタン
プと、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参
照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
を入力とし、入力されたシステムストリームを蓄積し、
出力する第1のバッファ手段と、データ及び制御信号を
転送するバスと、バスに接続されたデバイスからの、転
送要求を調停するアービトレーション手段と、第1のバ
ッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積する第2
のバッファ手段と、第2のバッファ手段に蓄積されたシ
ステムストリームを復号し、必要なビデオストリーム及
びタイムスタンプを出力すると共に、時刻基準参照値を
抜き出し、時刻基準値を再生して出力するプロセッサ
と、プロセッサから出力された、ビデオストリーム及び
タイムスタンプをバス経由で受信し、蓄積する第3のバ
ッファ手段と、プロセッサから出力された、ビデオスト
リーム、タイムスタンプ、時刻基準値を入力し、時刻基
準値に基づいて、ビデオストリームを復号して、復号画
像をタイムスタンプが示す時刻に出力する画像復号手段
とを具備する復号装置であって、前記プロセッサは、第
2のバッファ手段のデータ残量を検出し、データ残量が
所定の値以下になったとき、第1のバッファ手段から第
2のバッファ手段への、システムストリームの転送が、
前記バスの転送要求の調停時に、最優先されるように、
前記アービトレーション手段を制御するものである。
【0031】また、画像信号に圧縮符号化を施して得ら
れるビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタン
プと、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参
照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
を入力とし、入力されたシステムストリームを蓄積し、
出力する第1のバッファ手段と、データ及び制御信号を
転送するバスと、バスに接続されたデバイスからの、転
送要求を調停するアービトレーション手段と、第1のバ
ッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積する第2
のバッファ手段と、所定の周波数のクロックを発生する
第1のクロック発生手段と、第1のクロック発生手段か
ら、時刻基準値と同一周期で変化するマスタクロックを
生成し、プロセッサに入力する第1のカウンタと、第2
のバッファ手段に蓄積されたシステムストリームを復号
し、必要なビデオストリーム及びタイムスタンプを出力
すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、時刻基準値を
再生して出力するプロセッサと、プロセッサから出力さ
れた、ビデオストリーム、タイムスタンプ及び時刻基準
値を入力し、時刻基準値に基づいて、ビデオストリーム
を復号して、復号画像をタイムスタンプが示す時刻に出
力する画像復号手段とを具備する復号装置であって、前
記プロセッサは、時刻基準参照値とマスタクロックの差
分を保存することで、時刻基準値を再生するものであ
る。
【0032】また、前記プロセッサは、第2のバッファ
手段が空になっているかどうかを検出し、空になってい
た場合に、その後の所定の時間は、前記時刻基準参照値
とマスタクロックの差分の、更新を停止するものであ
る。
【0033】また、前記プロセッサは、復号開始直後ま
たは復号するストリームの変更直後に、第1のバッファ
手段の出力の、第2のバッファ手段への転送が、前記バ
スの転送要求の調停時に、最優先されるように、前記ア
ービトレーション手段を制御するものである。
【0034】また、前記プロセッサは、時刻基準参照値
とマスタクロックの差分の、所定回数分の平均値を用い
て、時刻基準値を再生するものである。
【0035】また、画像信号に圧縮符号化を施して得ら
れるビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタン
プと、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参
照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
を入力とし、入力されたシステムストリームを蓄積し、
出力する第1のバッファ手段と、入力されたシステムス
トリームから、時刻基準参照値を分離し、遅延手段に出
力する、時刻基準参照値分離手段と、時刻基準参照値分
離手段からの時刻基準参照値を、遅延して時刻基準再生
手段に入力する、遅延手段と、遅延手段からの時刻基準
参照値を用いて、時刻基準値を再生する時刻基準値再生
手段と、データ及び制御信号を転送するバスと、バスに
接続されたデバイスからの、転送要求を調停するアービ
トレーション手段と、第1のバッファ手段の出力を、バ
ス経由で入力し、蓄積する第2のバッファ手段と、所定
の周波数のクロックを発生する第1のクロック発生手段
と、第1のクロック発生手段から、時刻基準値と同一周
期で変化する第1のマスタクロックを生成し、プロセッ
サに入力する第1のカウンタと、第2のバッファ手段に
蓄積されたシステムストリームを復号し、必要なビデオ
ストリーム及びタイムスタンプを出力すると共に、時刻
基準参照値を抜き出し、第1のマスタクロックとの差を
時刻基準差分値として算出するプロセッサと、プロセッ
サから出力されたビデオストリーム及びタイムスタンプ
と、時刻基準値再生手段から出力された時刻基準値とを
入力し、時刻基準値に基づいて、ビデオストリームを復
号して、復号画像をタイムスタンプが示す時刻に出力す
る画像復号手段とを備なえたものである。
【0036】また、前記遅延手段の遅延時間を、前記プ
ロセッサが制御するものである。また、前記プロセッサ
は、前記第2のバッファ手段が空になったことを検出
し、前記遅延手段の遅延時間の設定、及び、前記時刻基
準値再生手段の時刻基準値再生動作を行うものである。
【0037】また、画像信号に圧縮符号化を施して得ら
れるビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタン
プと、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参
照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
を入力とし、入力されたシステムストリームを蓄積し、
出力する第1のバッファ手段と、入力されたシステムス
トリームから、時刻基準参照値を分離し、時刻基準値再
生手段に出力する、時刻基準参照値分離手段と、時刻基
準値再生手段からの時刻基準参照値を用いて、クロック
を再生するクロック再生手段と、データ及び制御信号を
転送するバスと、バスに接続されたデバイスからの、転
送要求を調停するアービトレーション手段と、第1のバ
ッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積する第2
のバッファ手段と、所定の周波数のクロックを発生する
第1のクロック発生手段と、第1のクロック発生手段か
ら、時刻基準値と同一周期で変化する第1のマスタクロ
ックを生成し、プロセッサに入力する第1のカウンタ
と、第2のバッファ手段に蓄積されたシステムストリー
ムを復号し、必要なビデオストリーム及びタイムスタン
プを出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、時刻
基準値を再生して出力するプロセッサと、クロック再生
手段からのクロックで動作し、プロセッサから出力され
た、ビデオストリーム、タイムスタンプ及び時刻基準値
を、バス経由で入力し、時刻基準値に基づいて、ビデオ
ストリームを復号して、復号画像をタイムスタンプが示
す時刻に出力する画像復号手段とを備なえたものであ
る。
【0038】また、前記プロセッサは、時刻基準値出力
時に、他のデバイスに発行する転送命令を全て停止した
のち、時刻基準値を画像復号手段に転送し、転送終了後
に他の転送命令の停止を解除するものである。
【0039】また、画像信号に圧縮符号化を施して得ら
れるビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタン
プと、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参
照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
を入力とし、入力されたシステムストリームを蓄積し、
出力する第1のバッファ手段と、データ及び制御信号を
転送するバスと、バスに接続されたデバイスからの、転
送要求を調停するアービトレーション手段と、第1のバ
ッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積する第2
のバッファ手段と、所定の周波数のクロックを発生する
第1のクロック発生手段と、第1のクロック発生手段か
ら、前記時刻基準値と同一周期で変化する第1のマスタ
クロックを生成し、前記プロセッサに入力する第1のカ
ウンタと、第2のバッファ手段に蓄積されたシステムス
トリームを復号し、必要なビデオストリーム及びタイム
スタンプを出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出
し、第1のマスタクロックとの差を計算して、時刻基準
差分値として、バス経由で加算手段に出力するプロセッ
サと、前記時刻基準値と同一周期で変化する第2のマス
タクロックを生成し、加算手段に入力する第2のカウン
タと、第2のカウンタから出力された、第2のマスタク
ロックと、プロセッサから出力された、時刻基準差分値
を加算して、時刻基準値として画像復号手段に入力する
加算手段と、プロセッサから出力されたビデオストリー
ム及びタイムスタンプと、加算手段から出力された時刻
基準値を入力し、時刻基準値に基づいて、ビデオストリ
ームを復号して、復号画像をタイムスタンプが示す時刻
に出力する画像復号手段とを備なえたものである。
【0040】また、電源投入直後または前記プロセッサ
のリセット直後に、前記バスを経由したデータの転送を
全て停止した上で、第1のカウンタからの第1のマスタ
クロックを、第2のカウンタに転送することで、第2の
マスタクロックを第1のマスタクロックと略同一値にす
るものである。
【0041】また、前記プロセッサは、第1のカウンタ
からの第1のマスタクロックの、第2のカウンタへの転
送が、前記バスの転送要求の調停時に、最優先されるよ
うに、前記アービトレーション手段を制御し、第1のカ
ウンタからの第1のマスタクロックを、第2のカウンタ
に転送することで、第2のマスタクロックを第1のマス
タクロックと略同一値にするものである。
【0042】また、電源投入直後または前記バスのリセ
ット直後に、バスのリセット信号を前記第1のカウンタ
及び第2のカウンタに入力し、これを用いて、第1のマ
スタクロックと、第2のマスタクロックとを、略同一値
にするものである。
【0043】また、前記第1のクロック発生器と同一周
波数のクロックを発生し、前記第2のカウンタに出力す
る第2のクロック発生器を備なえたものである。
【0044】また、前記バスは、前記第1のクロック発
生器から出力されるクロックを、バスの転送クロックと
して用い、前記第2のカウンタは、前記バスの転送クロ
ックを入力して第2のマスタクロックを生成するもので
ある。
【0045】また、前記プロセッサから出力された時刻
基準差分値を所定の個数蓄積し、蓄積した時刻基準差分
値のうち、値が最小のものを選択して、加算手段に出力
する選択手段を具備するものである。
【0046】また、前記プロセッサは、前記加算手段へ
の、時刻基準差分値の転送が、前記バスの転送要求の調
停時に、最優先されるように、前記アービトレーション
手段を制御するものである。
【0047】また、画像信号に圧縮符号化を施して得ら
れるビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタン
プと、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参
照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
を入力とし、入力されたシステムストリームを蓄積し、
出力する第1のバッファ手段と、データ及び制御信号を
転送するバスと、バスに接続されたデバイスからの、転
送要求を調停するアービトレーション手段と、第1のバ
ッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積する第2
のバッファ手段と、所定の周波数のクロックを発生する
第1のクロック発生手段と、第1のクロック発生手段か
ら、前記時刻基準値と同一周期で変化する第1のマスタ
クロックを生成し、前記プロセッサに入力する第1のカ
ウンタと、第2のバッファ手段に蓄積されたシステムス
トリームを復号し、必要なビデオストリーム及びタイム
スタンプを出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出
し、第1のマスタクロックとの差を計算して、時刻基準
差分値とし、復号したタイムスタンプと時刻基準差分値
の差を取って修正タイムスタンプとし、必要なビデオス
トリームとともに修正タイムスタンプをバス経由で第3
のバッファ手段に出力するプロセッサと、プロセッサか
ら出力された、ビデオストリーム及び修正タイムスタン
プをバス経由で受信し、蓄積する第3のバッファ手段
と、前記時刻基準値と同一周期で変化する第2のマスタ
クロックを生成し、画像復号手段に入力する第2のカウ
ンタと、第2のカウンタから出力された、第2のマスタ
クロックを入力し、第3のバッファ手段に蓄積されたビ
デオストリームを復号して、復号画像を修正タイムスタ
ンプが示す時刻に出力する画像復号手段とを備えたもの
である。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の復号
装置について、図面を参照しながら説明する。
【0049】(実施の形態1)図1に本発明の第1の実
施の形態1の復号装置のブロック図を示す。
【0050】図1において、1は入力端子、2はストリ
ーム復調手段、3は第1のバスインタフェース手段、4
は第3のバッファ手段、5は画像復号手段、6は出力端
子、27は第1のバッファ手段、36はPCR分離手
段、37は遅延手段、38はSTC再生手段、で、これら
は高速の処理が必要な部分であるため、ハードウエアで
実現され、アドインボードとして、パーソナルコンピュ
ータ内の周辺バス7に接続される。
【0051】7は周辺バス、8はブリッジ、9はアービ
トレーション手段、10はホストバス、11はメモリ、
13はプロセッサ、22は第1のカウンタ、23は第1
のクロック発生手段、24は第2のバッファ手段で、こ
れらはパーソナルコンピュータの一部を構成する。
【0052】14は第2のバスインタフェース手段、1
7は音声出力処理手段、18は出力端子で、これらは別
のアドインボード(いわゆる、サウンドカード)とし
て、パーソナルコンピュータ上の周辺バス7に接続され
る。
【0053】25は第3のバスインタフェース手段、2
6はHDDである。HDD26にOS及びアプリケーシ
ョンソフトが記録されており、プロセッサ13で、HD
D26からメモリ11に読み込まれたOSが動作し、そ
のOSの上でトランスポートデコーダソフトなどのアプ
リケーションが動作する。
【0054】動画をMPEG2などの画像圧縮方式で圧
縮して得られるビデオストリームと、PTSと、STC
を再生するためのPCRとを少なくとも1組多重化した
トランスポートストリームに、さらに、誤り訂正符号
化、変調などが加えられた信号が、入力端子1を介し
て、ストリーム復調手段2に入力される。
【0055】入力信号に復調、誤り訂正などの処理を施
されて得られたトランスポートストリームが、ストリー
ム復調手段2から、一度第1のバッファ手段27に蓄積
された後、第1のバスインタフェース手段3、周辺バス
7、ブリッジ8、ホストバス10を介して、メモリ11
内の、第2のバッファ手段24に転送される。第1のバ
ッファ手段27は、周辺バス7のアービトレーションに
より、トランスポートストリームの転送が待たされたと
きに、トランスポートストリームを蓄積しておくための
ものである。
【0056】第2のバッファ手段24に蓄積されたトラ
ンスポートストリームはプロセッサ13により、再生す
べきビデオPES、オーディオPES、PSI/SI及
びPCRが分離される。なおここで、オーディオPES
及びPSI/SIの処理については、従来の技術と変わ
るところはないため、説明を省略し、以降、ビデオPE
S及びPCRの処理について詳細に説明する。
【0057】第1のクロック発生手段23が発生したク
ロックを用いて、第1のカウンタ22は復号装置の動作
の時間基準となるマスタクロックを発生する。ここで、
マスタクロックは、ビット数、更新周期ともにPCRお
よびSTCと同一である、時刻基準値である。なお、マ
スタクロックの更新周期と、第1のクロック発生手段2
3が発生するクロックの周期は、必ずしも一致する必要
はない。
【0058】プロセッサ13は、分離されたPCRとマ
スタクロックを用いて、STCを再生する。ここで再生
されたSTCは、オーディオPESの復号や、PSI/
SIに基づいた装置全体の制御のために、プロセッサ1
3の内部で用いられる。
【0059】プロセッサ13は、分離したビデオPES
を、ホストバス10、ブリッジ8、周辺バス7、第1の
バスインタフェース手段3を経由して、第3のバッファ
手段4に転送する。
【0060】図2に、このような処理を行なうプロセッ
サ13上のトランスポートデコーダソフトの概略フロー
の一例を示す。
【0061】(ステップ201)で、トランスポートス
トリームの復号処理が開始され、第2のバッファ手段2
4に蓄積されたトランスポートストリームは、プロセッ
サ13に先頭から1パケットずつ読み込まれる(ステッ
プ202)。プロセッサ13は、読み込んだパケットの
ヘッダを解析して、パケットの中身を判断し(ステップ
203)、判断結果に合わせて、それぞれのデータに合
わせた処理を行ない(ステップ204〜208)、(ス
テップ209)を経て1パケット分の処理が終われば次
のパケットを読み込む(ステップ202)。
【0062】読み込んだパケットの中身が、デコードす
べきPCRであった場合は(ステップ203)、第1の
カウンタ22から出力されたマスタクロックと、PCR
値の差分をDSTC値として、メモリ11上の所定のア
ドレスに保存する(ステップ204)。その後、MPE
Gトランスポートストリームにおいては、同一パケット
にPCRとビデオデータが含まれている場合があるの
で、パケットのペイロードにビデオデータが入っている
かどうかをPSIとパケットのヘッダから判定し(ステ
ップ205)、ビデオデータがあればビデオデータの処
理に移り(ステップ206)、なければこのパケットの
処理を終了し、(ステップ209)に移る。
【0063】読み込んだパケットの中身が、デコードす
べきビデオデータであった場合は(ステップ203)、
パケット内のビデオデータを第3のバッファ手段4に転
送する(ステップ206)。
【0064】読み込んだパケットの中身がデコードすべ
きPSI/SIまたはオーディオデータであれば(ステ
ップ203)、それぞれメモリ11上の所定の領域に保
存し(ステップ207)、その他の必要ないパケットで
あれば何もせずに(ステップ209)に移る。
【0065】各パケットの処理が終了したとき、メモリ
11に保存していたDSTCを読み出し、これを第1の
カウンタ22の値と加算したものをSTC値として、オ
ーディオPESのデコードソフトなどで使用する。
【0066】図1に戻って、PCR分離手段36は、ス
トリーム復調手段2から出力されたトランスポートスト
リームを入力し、PCRを分離して、遅延手段37に出力
する。
【0067】遅延手段37は、プロセッサ13に入力さ
れるパケットが、ストリーム復調手段2から出力された
後、第1のバッファ手段27、第1のバスインタフェー
ス手段3、周辺バス7、ブリッジ8、第2のバッファ手段
24を経由する間の、遅延時間と同じ時間だけ、分離さ
れたPCRを遅延して、STC再生手段38に入力す
る。
【0068】ここで遅延時間とは、第1のバッファ手段
27及び第2のバッファ手段24に蓄積されたトランス
ポートストリームの合計量を、ストリーム復調手段2か
ら出力されるときのトランスポートストリームの単位時
間あたりに転送されるデータ量であるデータレートで除
算したものが、遅延手段37に設定すべき遅延時間であ
る。
【0069】第1のバスインタフェース手段3からブリ
ッジ8を経由する間のパケットの転送時刻の変動を、第
1のバッファ手段27と第2のバッファ手段24で吸収
する構成になっており、第1のバッファ手段27と第2
のバッファ手段24とに蓄積されたトランスポートスト
リームの総量(すなわち、第1のバッファ手段27への
入力から、第2のバッファ手段24からの出力までに要
する時間)は常に同じ値を保つ。この値は、第2のバッ
ファ手段24の容量を決定し、設計した時点で一意に決
まる値であるので、これを固定値として遅延手段37に
設定しておけばよい。
【0070】STC再生手段38は、入力されたPCR
から、クロックとSTC値を再生し、画像復号手段5に
入力する。
【0071】画像復号手段5は、ビデオPESを復号で
きるMPEG2規格準拠の復号器で、内部にSTCカウ
ンタを備えており、ビデオPESから抜き出したPTS
を用いた、各ピクチャの同期表示機能を備えているもの
とする。このSTCカウンタは、外部から転送されたS
TC値がセットされ、以降は90kHzでカウントアッ
プされる。
【0072】画像復号手段5は、第3のバッファ手段4
に蓄積されたビデオPESを復号して、動画を再生し、
STC再生手段38から入力されたSTCを基準とし
て、ビデオPESから分離したPTSが示す時刻にあわ
せて、再生された動画を出力端子6に出力する。
【0073】以上に説明した構成により、トランスポー
トストリームの復号をプロセッサ13で行うことが可能
である。PCR分離手段36は、トランスポートヘッダ
のみを解析し、PCRのみを遅延手段37に送ればよい
ため、パケット分離手段15と比較して、簡単なハードウ
エアで実現できる。
【0074】以下に、ストリーム復調手段2から第2の
バッファ手段24へのPCRの転送が、バスアービトレ
ーションにより遅れても、プロセッサ13で再生される
STCが影響を受けない方法を説明する。
【0075】アービトレーション手段9においては、タ
イムアウトを伴う循環優先順位アルゴリズムを用いる。
図3に、循環優先順位アルゴリズムの概念図を示す。
【0076】ここで、マスタ・デバイスとは周辺バス7
に接続されたデバイス(アドインボード、マザーボード
上の集積回路、及びブリッジの総称)のなかで、周辺バ
ス7を自ら制御して転送を行う機能があるものである。
同一バス上に複数のマスタ・デバイスが存在し、それぞ
れに自ら周辺バス7を制御するための転送要求が生ずる
場合、転送要求を生じたデバイス間で転送要求の調停を
必要とする。
【0077】第1のバスインタフェース手段3をマスタ
・デバイスAとする。マスタ・デバイスAは、ストリー
ム復調手段2からトランスポートストリームが出力され
ると、第2のバッファ手段24への転送をアービトレー
ション手段9に要求する。また、プロセッサ13からの
命令により、メモリ11に蓄積されたビデオPESの、
第3のバッファ手段4への転送をアービトレーション手
段9に要求する。
【0078】また、ブリッジ8をマスタ・デバイスBと
する。マスタ・デバイスBは、プロセッサ13が他のブ
ロックを制御するための、制御命令を発行する必要が生
じると、制御命令の転送要求をアービトレーション手段
9に出力する。
【0079】また、第2のバスインタフェース手段14
をマスタ・デバイスCとする。マスタ・デバイスCは、
プロセッサ13からの命令により、メモリ11に蓄積さ
れた音声データの、音声出力処理手段17への転送要求
をアービトレーション手段9に出力する。
【0080】また、第3のバスインタフェース手段25
をマスタ・デバイスDとする。マスタ・デバイスDは、
HDD26へのファイルアクセスが発生すると、メモリ
11との間の転送要求をアービトレーション手段9に出
力する。
【0081】これらの4つのマスタ・デバイスのうち、
マスタ・デバイスAを含む複数のマスタ・デバイスが同
時に転送要求を出した場合、アービトレーション手段9
は、まずマスタ・デバイスAが最も高い優先度、マスタ
・デバイスBが2番目に高い優先度、マスタ・デバイス
Cが3番目に高い優先度、マスタ・デバイスDが最も低
い優先度を持つものとして、マスタ・デバイスAからの
転送要求を受け付ける。
【0082】アービトレーション手段9はマスタ・デバ
イスAに一定の期間Taだけ転送動作を行なわせたの
ち、強制的に転送を終了する。この、強制的に転送を終
了する動作をタイムアウトと呼び、転送開始からタイム
アウト動作が発生するまでの時間(ここではTa)をタ
イムアウト時間と呼ぶ。
【0083】この時点で、アービトレーション手段9は
優先順位を循環させ、マスタ・デバイスAが最も低い優
先度、マスタ・デバイスBが最も高い優先度、マスタ・
デバイスCが2番目に高い優先度、マスタ・デバイスD
が3番目に高い優先度を持つものとしている。
【0084】従って、この次にマスタ・デバイスBを含
む複数のマスタ・デバイスが同時に転送要求を出した場
合は、こんどはマスタ・デバイスBが高い優先度を持つ
ものとして、転送要求を受け付け、一定の期間Tbだけ
転送動作を行なわせたのち、強制的に転送を終了する。
【0085】その次は、同様にマスタ・デバイスCが高
い優先度を持つものとして、一定の期間Tcだけ転送動
作を行なわせた後、強制的に転送を終了する。
【0086】また、その次は、同様にマスタ・デバイス
Dが高い優先度を持つものとして、一定の期間Tdだけ
転送動作を行なわせた後、強制的に転送を終了する。
【0087】このような動作を行なうアービトレーショ
ン手段9を用いると、ストリーム復調手段2から第2の
バッファ手段24への転送は、転送要求を出した後、最
大、マスタ・デバイスB、マスタ・デバイスC及びマス
タ・デバイスDの転送が終了するTb+Tc+Tdの期間
待たされることになる。この(Tb+Tc+Td)がバス
の転送要求の調停に必要な時間である。
【0088】そこで、ストリーム復調手段2から出力さ
れるトランスポートストリームの単位時間あたりに転送
されるデータ量であるデータレートをRバイト/秒とす
ると、第2のバッファ手段24の容量を、第4のバッフ
ァ手段12に対して、(Tb+Tc+Td)×Rバイトだ
け大きく取ることで、第2のバッファ手段の容量を、周
辺バス7における、転送要求の調停に必要な時間に入力
されるシステムストリームの量を超えるように設定す
る。これにより、プロセッサ13には、データレートR
で連続して、トランスポートストリームが読み込まれる
ようにすることが出来る。
【0089】なお、デコード開始時には、Tb+Tc+
Tdだけ転送を待てる状態で開始する必要があるため、
プロセッサ13は、第2のバッファ手段24の(Tb+
Tc+Td)×Rバイト以上に、データが蓄積されたこ
とを検出してからデコードを開始する。
【0090】実際に復号装置を構成する場合の一つの方
法としては、アービトレーション手段9での、アイムア
ウト迄の時間(例えばTa、Tb、Tc、Td)のうちの
最大の時間をTmax、周辺バス7に接続したデバイス
(アドインカード用スロット、バスに接続されたボード
上の集積回路、及びブリッジ)の総数(すなわち、マス
タ・デバイスの最大の数)をNa、ストリーム復調手段2
から出力されるトランスポートストリームのデータレー
トをRバイト/秒、入力されるトランスポートストリー
ムのプログラムを構成するエレメント数の、最大取り扱
える数をNmaxとすると、第2のバッファ手段24の容量
を Tmax × Na × R + 512 × Nmax バイト 以上に設定し、図2に示したトランスポートデコーダソ
フトのフローチャートの中で、スタート直後に、第2の
バッファ手段24内のストリームデータの残量をチェッ
クして、 Tmax × Na × R バイト 以上になれば次へ進む処理を入れることで実現できる。
【0091】なお、ここでアドインカード用スロットに
は、マスタ・デバイスが接続されるか、それとも周辺バ
ス7を自ら制御する機能の無いターゲット・デバイスが
接続されるかは不明である(もしくは将来変更される可
能性がある)ため、復号装置を構成する時点では、バス
に接続可能なすべてのデバイスの数Naを用いて、第2の
バッファ手段24の容量を設定しておくことで、十分な容
量を確保することができる。
【0092】あるいは、第2のバッファ手段24の容量
を、プロセッサ13から設定可能なように構成し、OS
がハードウエアの情報を検出する際に、周辺バス7に実
際に接続されているデバイスの中で、転送要求の調停を
必要とするマスタ・デバイスの数を検出し、実際に検出
したマスタ・デバイスの数を、前記Tmaxの代わりに用
いて、計算した結果を設定することで、第2のバッファ
手段24の容量を減らすことも出来る。
【0093】第2のバッファ手段24の容量を、プロセ
ッサ13から設定可能なようにする構成は、例えば、第
2のバッファ手段24の容量を示すレジスタを、第1の
バスインタフェース手段に設け、レジスタの値をプロセ
ッサ13から設定することで、ライトポインタの制御を
切り替え、リードポインタの値は、プロセッサ13が直
接制御することで、実現可能である。
【0094】なお、この際に、第1のバスインタフェー
ス手段に、ライトポインタの値を示すレジスタを設ける
ことで、第2のバッファ手段24内の、トランスポート
ストリームデータの残量をプロセッサ13で検出するこ
とも可能である。この残量を検出する構成を用いて、い
くつかの機能を実現することが出来るが、詳細について
は本実施の形態中に後述する。
【0095】以上、説明したように、実施の形態1の復
号装置においては、マスタ・デバイスの数と、アービト
レーション手段9でのタイムアウトまでの時間に合わせ
て、第2のバッファ手段24の容量を設定することで、
ストリーム復調手段2から出力されたトランスポートス
トリームを、第2のバッファ手段24に転送する際の、
周辺バス7のアービトレーションの影響によりSTCの
再生が安定に行えなくなる現象を、避けることができ
る。
【0096】この構成では、プロセッサ13への入力は
連続で行われるため、ストリーム復調手段2から出力さ
れたパケットが、プロセッサ13に到着するまでの時間
は一定であり、この時間に合わせて、遅延手段37の遅
延時間を設定することが出来る。
【0097】また、先に示したように、プロセッサ13
から第2のバッファ手段24内のトランスポートストリ
ームデータの残量を確認できるようにし、同様の手法
で、第1のバッファ手段27内のトランスポートストリ
ームデータの残量も確認できるようにすることで、プロ
セッサ13で、遅延手段37に設定すべき、遅延時間を
計算することが可能である。
【0098】ここで、残量の確認方法としては、第2の
バッファ手段24のリードポインタの値を、プロセッサ
13が直接制御し、また、第1のバスインタフェース手
段3に、第2のバッファ手段24へのライトポインタの
値を示すレジスタを設けることで、第2のバッファ手段
24内の、トランスポートストリームデータの残量を、
リードポインタの値とライトポインタの値とから、プロ
セッサ13で検出する。また、第1のバッファ手段27
についても、リードポインタ及びライトポインタの値を
示すレジスタを設け、第1のバスインタフェース手段3
を介して、プロセッサ13が読めるように構成すること
で、第1のバッファ手段27内のトランスポートストリ
ームデータの残量を、プロセッサ13から確認できるよ
うになる。
【0099】第2のバッファ手段24において、バッファ
内のデータの残量が0になった場合は、次のPCRがプ
ロセッサ13に到着する時刻が遅れ、それ以降は、それ
までのSTC再生とは異なったタイミングでPCRが入
力される。
【0100】この際に、データの残量が0になるという
ことは、それまでのバッファ制御では、第2のバッファ
手段24に蓄積しているデータの量が少なかったというこ
とを示すため、第2のバッファ手段24の平均残量が多く
なるように、プロセッサ13の、第2のバッファ手段24
からのデータの読み出し制御を変更する必要があり、こ
れに伴って遅延手段37で必要な遅延時間も変化する。
【0101】このため、プロセッサ13から、遅延手段
37を制御して、遅延時間を変更するとともに、STC
再生手段38を制御して、STC再生動作をリセットす
る。このリセットによって、STC再生動作はいったん
終了するが、これは、遅延時間の変更によりSTC再生
手段38へのPCRの入力時刻が変化するため、それま
でのSTC再生動作をいったん終了し、最初からやりな
おすためのリセットである。以上の動作により変更後の
遅延時間に合わせたSTC再生動作を行うことで、映像
と音声の同期動作を確実に行うことが可能である。
【0102】なお、アービトレーション手段9のアルゴ
リズムにおいて、常に第1のバスインタフェース手段3
(すなわち、マスタ・デバイスA)の優先順位を高くし
ておく方法もある。この方法であれば、アービトレーシ
ョン手段9は簡単な回路で構成できるが、単純にこの方
法のみを用いると、他のマスタ・デバイスの転送量が減
少し、出力される映像もしくは音声がとぎれるなどの不
都合が生じる可能性がある。本実施の形態においては、
タイムアウトを伴う循環優先順位アルゴリズムを用い、
バッファの容量をこれに合わせて決定することで、この
様な不都合の生じない復号装置を提供できる。
【0103】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2の復号装置の構成を示すブロック図であり、同図に
おいて、図1の実施の形態1と共通なものについては、
同一符号を付し、その説明は重複を避けるため省略す
る。
【0104】本実施の形態2が前記実施の形態1と相違
するのは、プロセッサ13が再生したSTC値を、画像
復号手段5に転送するようにした点と、これに伴って、
遅延手段35を削除した点である。
【0105】プロセッサ13が再生したSTC値を、画
像復号手段5に転送することで、STC再生手段38か
らは、クロックのみを画像復号手段5に入力するだけで
良くなり、正確なSTC値を再生する必要はなくなっ
た。
【0106】従って、遅延手段35を削除でき、また、
遅延手段35における遅延時間を計算し、設定する処理
をプロセッサ13で行う必要がなくなる。
【0107】一方、プロセッサ13が再生したSTC値
を、画像復号手段5に転送する際に、周辺バス7を経由
するために、STC値が画像復号手段5に入力される時
刻が周辺バス7のアービトレーションの影響を受ける。
このため、実施の形態2の復号装置においては、プロセ
ッサ13が、周辺バス7を経由する他の転送命令の発行
を停止したのちに、STC値を画像復号手段5に転送
し、その後に他の転送命令の停止を解除する事で、ST
C値を画像復号手段5に転送する際の、アービトレーシ
ョンの影響を低減する事ができる。
【0108】すなわち、周辺バス7を経由する転送とし
て、STC値を画像復号手段5に転送する転送以外に、
図3に示したものと同じ転送が発生する事がある。これ
らの転送がSTC値の画像復号手段5への転送と同時に
発生すると、STC値が画像復号手段5に実際に入力さ
れる時刻は、アービトレーションの影響を受ける。
【0109】一方、STC値の画像復号手段5への転送
は、一度の転送量が少なく、しかも単位時間当たりの転
送量も、図3に示されている転送と比較すると少ない。
従って、STC値の画像復号手段5への転送を最優先に
行ったとしても、他の転送に与える影響は少ない。
【0110】従って、これらの転送のうち、プロセッサ
13が命令を発行する転送については、STC値の画像
復号手段5への転送に先立って、転送命令の発行をプロ
セッサ13が一時停止する事により、STC値の画像復
号手段5への転送が受けるアービトレーションの影響を
低減する事ができる。
【0111】このような処理は、プロセッサ13で実行
されるプログラムのうち、OSにおいて行う事ができ
る。周辺バス7を経由する転送は、プロセッサ13上の
各アプリケーションから、OSに対する転送サービスの
要求として発行され、この要求をOSが受けて、プロセ
ッサ13のハードウエアを通じて、周辺バス7の各デバ
イスに転送命令を発行する。従って、OSにおいて、S
TC値の画像復号手段5への転送サービスの要求がアプ
リケーションから発行されたかどうかを検出し、その結
果に応じて、他の転送サービス要求を一時保留するよう
にすることで実現できる。
【0112】なお、実施の形態2の復号装置において、
第2のバッファ手段24においてアンダーフローが発生
した場合に、以下に説明するようにSTC再生への影響
を少なくするような方式を併用することも可能である。
この場合には、第2のバッファ手段24の容量を、実施
の形態1にて説明した容量よりも少なく設定することも
可能である。以下、このような方式の一例について、図
5、図6、図7を用いて説明する。
【0113】図5に、図2のフローチャートに従って作
成したトランスポートデコーダソフトにおいて、アービ
トレーションの影響で、一時的にアンダーフローが発生
した場合の、STC再生の状況を説明する概念図を示
す。
【0114】図5において、横軸は時間、縦軸はマスタ
クロック、STC、PCRの値を示す。また、破線14
0は第1のカウンタ22が発生するマスタクロック、一
点鎖線141はSTC値(=マスタクロック+DST
C)、白丸132〜137はPCR値である。これらの
値は、時間と共にインクリメントされるため、すべて図
5の上で右上がりに推移する。
【0115】図5において、当初はDSTCの値は、図
中138の線の長さで示される値で再生されている。こ
こで、時刻130から時刻131まで、第2のバッファ
手段24が空になったものと仮定する。この間にストリ
ーム復調手段2が受信したトランスポートストリーム
は、第1のバッファ手段27に蓄積される。
【0116】この後、再度トランスポートストリームが
連続的に転送され始めてから、最初に入力されたPCR
135の時点で、DSTCの値が図中139に示した値
に拡大され、これ以降のSTC再生にはこの値が使用さ
れる。従って、これ以降の画像復号手段5におけるビデ
オPESの復号、及びプロセッサ13におけるオーディ
オPESの復号は、この新しいSTCに同期して行われ
ることになり、再生時刻の不連続、すなわちビデオPE
Sの復号の不連続による画像飛び、及びオーディオPE
Sの復号の不連続による音声飛びが発生する。
【0117】このとき、第3のバッファ手段4からは、
元々のビデオPESのデータレートに相当する速度でス
トリームが消費され、これに対応した速度で、第2のバ
ッファ手段のトランスポートストリームが消費されるた
め、時刻130から時刻131までの間に、第1のバッ
ファ手段27に蓄積されたのと同じ量のトランスポート
ストリームが、常に第1のバッファ手段27または第2
のバッファ手段24に蓄積されたままになる。
【0118】この分のデータ量をトランスポートストリ
ームのデータレートで割った時間が、再生時刻に生じる
不連続の量であり、実施の形態1の場合の、遅延手段3
7の遅延時間に、新たに加算される時間となる。
【0119】この現象を軽減するための、トランスポー
トデコーダソフトのフローチャートの一例を図6に示
す。図2のフローチャートとの違いは、変数empty_coun
tを設け(ステップ617、619)、これを用いた制
御を、パケットの読み込みを開始する直前と、DSTC
値の算出部分に加えたことである(図6の波線20
0)。
【0120】(ステップ601)でトランスポートスト
リームの復号処理が開始され、プログラムの実行を開始
した時点で、empty_countには0を代入しておく(ステ
ップ602)。毎回のパケット読み込みを行なう(ステ
ップ605)直前に、第2のバッファ24が空になって
いるかどうかを確認し(ステップ603)、空であれ
ば、empty_countに所定の数Mを代入する(ステップ6
04)。この数Mは、第2のバッファ24が空になった
状態から復帰した直後に、入力されるM個のPCRにつ
いては、DSTCの再生に使用しない、という制御を行
なうための数字である。
【0121】読み込んだパケットがデコードすべきPC
Rであった場合、まずempty_countが0であるかどうか
を確認する(ステップ607)。empty_countが0であ
れば、第2のバッファ24が空にならずにPCRが入力
されているので、図2のフローチャートと同様の処理を
行なう(ステップ608)。
【0122】empty_countが0以外であれば、そのPC
Rを用いてDSTC値を計算せず(従って、STC値の
再生には、以前に計算してメモリに保存されていたDS
TC値が用いられる)、empty_countを1だけデクリメ
ントした上で、次の処理に進む(ステップ609)。
【0123】図7に、図6のフローチャートに従って作
成したトランスポートデコーダソフトにおいて、アービ
トレーションの影響で、一時的にアンダーフローが発生
した場合の、STC再生の状況を説明する概念図を示
す。図7において、横軸は時間、縦軸はマスタクロッ
ク、STC、PCRの値を示す。
【0124】図7の当初の再生において、DSTCは図
中138に示した値である。ここで、時刻130から時
刻131まで第2のバッファ手段24が空になったもの
と仮定すると、再度PCRが連続的に転送され始めてか
ら、最初に入力されたPCR135の時点で、empty_co
untにはMが代入されているため、DSTCの値は図中
157に示した値が引続き使用される。
【0125】この場合、第3のバッファ手段4に転送さ
れるビデオPESも、時刻130〜131の間は、第2
のバッファ手段24が空なので、プロセッサ13に供給
されるパケットが無いため止まっており、この時間の分
だけ、続きのパケットのペイロードに入っているビデオ
PESが、第3のバッファ手段4に到着する時刻も遅れ
る。
【0126】しかし、STCは、この遅れ分を含まずに
再生されているため、再生するピクチャのPTSがST
Cと同等の時刻になるまで、画像復号手段5がピクチャ
出力を待っている時間が短くなるか、あるいはピクチャ
をスキップするか、いずれかの動作になり、画像復号手
段5におけるビデオPESの消費が前倒しに行なわれ
る。
【0127】このビデオPESの前倒し消費に合わせ
て、プロセッサ13での、第2のバッファ手段24に蓄
積されたトランスポートストリームの処理が加速され
る。
【0128】このため、時刻130〜131の間に、第
1のバッファ手段27に蓄積されていたストリームが、
第2のバッファ手段24に、前倒しで放出される。従っ
て、図5では136の時刻にプロセッサ13で処理され
ていたPCRが、図7においては、151の時刻に前倒
しで処理される。
【0129】このようにして、時刻130〜131の間
に第1のバッファ手段27に蓄積されたトランスポート
ストリームが全部放出されると、第1のバッファ手段2
7及び第2のバッファ手段24に蓄積されたトランスポ
ートストリームの総量が、時刻130以前のSTC再生
時と同一になり、第1のバッファ手段27及び第2のバ
ッファ手段24で生じる遅延時間が、時刻130以前の
状態に戻るため、153以降のPCRのように、元のS
TCと一致した時刻に、PCRがプロセッサ13に入力
されるようになる。これにより、STC150の値が第
2のバッファ手段24のアンダーフローの影響を受ける
ことを避けることが出来る。
【0130】以上、図5、図6、図7を用いて説明した
手段を用いることで、ストリーム復調手段2からM個の
PCRが出力される時間だけの、第2のバッファ手段2
4のアンダーフローの影響を避けることができる。従っ
て、PCRのM個分の時間に、ストリーム復調手段2の
出力データレートを掛けて得られるデータ量の分だけ、
実施の形態1の、第2のバッファ手段24の容量を減ら
すことが可能である。
【0131】さらに、PCRからDSTCを計算する際
に、何個かのPCR入力の平均値を用いることで、ST
C再生の安定度を向上することも可能である。この方法
について、図8を用いて説明する。
【0132】図8は、7個のPCR入力の平均を用いて
STCを再生する場合の、DSTC計算部分のフローチ
ャートである。図6のフローチャートの、破線に囲まれ
た部分200の代わりに用いる。
【0133】なお、図8では平均に用いるPCR入力
を、説明の容易のため、7個としたが、7個以外でもよ
い。多くすれば、バスのアービトレーションが突発的に
大きく遅れた場合の影響をより少なくできるが、その分
ハードウエアの負担が増すため、実際に装置化する場合
には、ハードウエアの規模増大が許容できる範囲で、大
きい値に設定することになる。
【0134】この図8において、7個までのPCRとマ
スタクロックの差分の平均を計算するために、変数列D
STC(i)を用いる。ここで、iは0から6の間の整
数である。また、平均を取り始めてからのPCR入力数
を数えるために、変数DSTC_countを用いる。
【0135】empty_countが0以外のとき(ステップ8
01)、すなわち、第2のバッファ手段24がアンダー
フローしたときとその直後、empty_countをデクリメン
ト(ステップ807)した後、変数DSTC_count及びDS
TC(i)を0にクリアする(ステップ808、80
9)。
【0136】その後、図6の(ステップ610)を経て
後段の処理を行ったのち、再び、図8の(ステップ80
1)の処理を開始したとき、empty_countが0になった
とき、すなわち、入力PCRからのSTC再生を再開する
と、変数列DSTC(i)に、PCR値とマスタクロッ
ク(第2のカウンタ22の値)A→第1のカウンタ22
です)の差分を蓄積し(ステップ802、803)、蓄
積した差分の個数をDSTC_countで数える。ただし、DSTC
_countのインクリメントは、DSTC_countが6になってい
ない場合は、DTSC_countをインクリメントし(ステップ
804、805)、DSTC_countが6になっている場合は
インクリメントせずに次ステップである(ステップ80
6)に移る。
【0137】このようにトランスポートデコーダソフト
を構成することにより、最大7個までのPCR入力の平
均を用いてSTCを再生することができると共に、第2
のバッファ手段24がアンダーフローしたときは、平均
化処理を一旦リセットすることで、アンダーフローから
の復帰時に、DSTCの値が変わっても、すぐに追従す
ることができる。
【0138】あるいは、図8のフローチャートから、平
均化処理のリセット、すなわち破線201で囲まれた部
分を無くし、第2のバッファ手段24でアンダーフロー
が起こっても、平均値を使い続けるようにすることもで
きる。
【0139】この方法は、一回のアンダーフローの時間
が短く、回数としては頻繁に起こる場合には有効であ
る。このことを図9を用いて説明する。
【0140】図9において、白丸160〜163はスト
リーム復調手段2から出力された時刻におけるPCRの
値を示す。これが第2のバッファ手段24に転送される
間に、アービトレーションの影響を受け、プロセッサ1
3で処理される時点では、黒丸170〜173に示した
ように、それぞれ異なった遅延量が付加される。これら
を平均化してSTCを再生することで、一点鎖線179
に示したように、安定したSTCが得られる。
【0141】この方法は、第2のバッファ手段24(及
び第1のバッファ手段27)の容量をやや少なく設定し
た結果として、短時間のアンダーフローが頻発する様な
場合には有効である。
【0142】以上説明したように、実施の形態2の復号
装置においては、遅延手段37を削減した少ないハード
ウエアで、映像と音声の同期を取ることが可能であると
ともに、第2のバッファ手段24の容量を削減した構成
においても、STCの再生を安定に行うことができる。
【0143】ここで実施の形態2において、STCの再
生を安定に行う、という目的が達成されたが、この安定
に再生されたSTCを用いて、映像と音声の同期をさら
に正確に合わせることができるようにした構成につい
て、実施の形態3において説明する。
【0144】(実施の形態3)図10は、本発明の実施
の形態3の復号装置の構成を示すブロック図であり、同
図において、図4の実施の形態2と共通なものについて
は、同一符号を付し、その説明は重複を避けるため省略
する。
【0145】図10において、20は第2のクロック発
生手段、21は第2のカウンタ、30はアービトレーシ
ョン手段、34は選択手段、35は加算手段である。
【0146】本実施の形態3が前記実施の形態2と相違
するのは、第2のクロック発生手段20と第2のカウン
タ21を設けて、アドインボード側でもマスタクロック
を生成するようにした点と、プロセッサ13は、第1の
バスインタフェース手段3経由で、DSTC値を選択手
段34に入力するようにし、選択手段34の出力を、加
算手段35で、第2のカウンタ21からのマスタクロッ
クと加算することによりSTCを再生し、再生したST
Cを画像復号手段5に入力するように構成した点と、ア
ービトレーション手段30を周辺バス7と接続し、プロ
セッサ13への周辺バス7のアービトレーションに関す
る情報の伝達と、プロセッサ13からの制御による、ア
ービトレーションのアルゴリズムの変更とが可能な構成
とした点である。
【0147】第2のクロック発生手段20と第2のカウ
ンタ21を設けて、アドインボード側でもマスタクロッ
クを生成するようにしたことにより、プロセッサ13
と、画像復号手段5が、共にマスタクロックを参照でき
るため、周辺バス7のアービトレーションがSTCの転
送に与える影響を軽減することができる。しかし、この
ためには、第1のカウンタ22が発生するマスタクロッ
クと第2のカウンタ21が発生するマスタクロックが、
同一時刻に同一の値をとる必要がある。
【0148】このため、実施の形態3においては、第1
のクロック発生手段20と第2のクロック発生手段23
とは、互いに同一周波数の水晶発振器を用いて構成す
る。同一周波数の水晶発振器を用いることで2つの水晶
発振器の周波数の差を、映像と音声の同期に影響のない
程度に押えることは可能である。
【0149】そこで、以下に図11を用いて、第1のカ
ウンタ22が発生するマスタクロックと第2のカウンタ
21が発生するマスタクロックの値を揃える方法につい
て説明する。
【0150】図11は、この復号装置の電源投入からト
ランスポートデコーダソフトが起動されるまでのブート
シーケンスの一例を示す図である。
【0151】(ステップ1101)にて、電源投入さ
れ、OSの起動が開始される。この復号装置の電源が投
入されると、まず一般的なOSの立ち上がり手順と同様
に、セルフテスト(ステップ1102)、HDD26か
らのマスタブートレコードの読みだし(ステップ110
3)、OSのローダのメモリへのロード(ステップ11
04)、ハードウエア情報のチェック(ステップ110
5)という手順を実行した後、OSのカーネルがロード
される前、すなわち、HDD26以外の、周辺バスへの
アクセスが開始される前の段階で、HDD26へのアク
セスを中止する(ステップ1106)。
【0152】この状態では、周辺バスにおいては、どの
ブリッジもしくはインターフェース手段からも転送要求
は発生しない。
【0153】この状態で、第1のカウンタ22の値を第
2のカウンタ21に転送する(ステップ1106)。こ
れにより、バスの転送要求の調停による遅れが発生する
ことなく転送可能であるため、第1のカウンタ22が発
生するマスタクロックと第2のカウンタ21が発生する
マスタクロックの値を揃えることが出来る。
【0154】その後、この復号装置はOSのカーネルを
ロードし(ステップ1107)、OSを起動し(ステッ
プ1108)、起動したOSの上で、トランスポートデ
コーダソフトを起動する(ステップ1109)。
【0155】一方、プロセッサ13と、画像復号手段5
が、共にマスタクロックを参照して、STCをそれぞれ
再生するために、プロセッサ13から画像復号手段5へ
は、STCそのものの値ではなく、DSTCを転送する
ことになる。
【0156】図10の構成において、プロセッサ13で
実行する、トランスポートデコードソフトの概略フロー
チャートを図12に示す。図12は、図6の実施の形態
2におけるフローチャートの、パケット処理の最後でS
TC値を再生して(ステップ614)、画像復号手段5
に転送する処理を、empty_countをチェック(ステップ
1214)した上で、DSTC値をそのまま画像復号手
段5に転送する(ステップ1215)処理に変更した形
になっている。
【0157】パケットの処理が一通り終了した後には、
まずempty_countが0かどうかを確認し(ステップ12
14)、0以外であれば、すなわちDSTC値の更新が
行われていなければ、次のパケットの処理を行う(ステ
ップ1203に戻る)。
【0158】empty_countが0であれば、すなわちDS
TC値の更新が行われていれば、DSTCをホストバス
10、ブリッジ8、周辺バス7、第4のバスインタフェ
ース手段33を介して、加算手段35に転送する(ステ
ップ1215)。
【0159】プロセッサ13が、このフローチャートに
示した処理を行うことにより、DSTC値の更新が行わ
れていれば、DSTC値が周辺バス7を経由して、選択
手段34に送られる。
【0160】図10の構成において、選択手段34は、
入力されたDSTC値のうち、最新のDSTC値を所定
の数だけ記憶しておき、その中で値が最小のものを加算
手段35に出力する。
【0161】加算手段35は、第1のバスインタフェー
ス手段3から入力された、DSTC値を記憶し、これと
第2のカウンタ21から出力された、マスタクロックを
加算したもの、すなわちSTC値自体を、画像復号手段
5に出力する。
【0162】上記のように構成することで、画像復号手
段5に入力されるSTCは、入力された、所定の数のD
STC値の中で、値が最小のものを用いて再生されたも
のになる。これは、すなわち、所定の数のDSTC値の
中で、アービトレーションの影響が最も少なかったもの
を示すことになる。
【0163】本実施の形態においては、さらにアービト
レーションが、STCに与える影響を軽減するために、
アービトレーション手段30を周辺バス7と接続し、プ
ロセッサ13への周辺バス7のアービトレーションに関
する情報の伝達と、プロセッサ13からの制御による、
アービトレーションのアルゴリズムの変更とが可能な構
成とした。
【0164】すなわち、この構成において、プロセッサ
13が、DSTC値を周辺バス7経由で、選択手段34
に転送する時に、アービトレーション手段30を制御
し、ブリッジ8の優先度を一時的に高く変更する。この
ことにより、プロセッサ13から、DSTC値を、ブリ
ッジ8、周辺バス7経由で、選択手段34に転送する要
求は、他の転送要求よりも優先され、転送要求が受け付
けられるまでの時間が短くなる。従って、DSTC値が
プロセッサ13から出力され、選択手段34に到着する
までの時間のばらつきが減少するため、このDSTC値
を用いて、加算手段35が再生し、画像復号手段5に入
力するSTCが、周辺バス7のアービトレーションの影
響を受けることを、さらに軽減することが可能である。
【0165】さらに、この構成により、周辺バス7のア
ービトレーションの影響による、第2のバッファ手段2
4のアンダーフローを避けることも可能になる。
【0166】すなわち、プロセッサ13は、第2のバッ
ファ手段24に蓄積されたトランスポートストリームの
残量を所定の周期で確認し、データ残量が所定の値以下
になると、アービトレーション手段30を制御して、第
1のバスインタフェース手段3の優先度を一時的に高く
する。第1のバスインタフェース3の優先度を上げること
で第2のバッファ手段24のアンダーフローを回避する。
仮に、残量が完全に0になってしまうと、そこから優先
度を上げても、次のデータが入力されるまではアンダー
フロー状態のままである。そこで、第1のバスインタフ
ェース手段3の優先度を一時的に高くすることによっ
て、第2のバッファ手段24のアンダーフローを回避す
る。具体的に、所定の値とは、データ残量が、{(第2の
バッファ手段24の平均出力レート)−(第2のバッファ手
段24の優先度を上げる前の平均入力レート)}*(優先
度を上げてから第2のバッファ手段24に最初にデータが
入力されるまでの時間)で示される量以下になったとき
が該当する。
【0167】このことにより、ストリーム復調手段2か
ら出力され、第1のバッファ手段27に蓄積されている
トランスポートストリームを、第1のバスインタフェー
ス手段3、周辺バス7、ブリッジ8、ホストバス10を
経由して、第2のバッファ手段24に転送する要求が、
ほかの転送要求よりも優先されるため、第2のバッファ
手段24へのトランスポートストリームの入力速度が向
上し、第2のバッファ手段24のアンダーフローを回避
する事ができる。
【0168】なお、残量確認は、例えば、パケットを1
つ読み出す毎に、その読み出しポインタのアドレスと、
第2のバッファ手段24へのストリームの書き込みポイ
ンタのアドレスを比較することで実現できる。
【0169】また、第1のバスインタフェース手段3の
優先度を切り替える基準については、例えば、プロセッ
サ13が、第1のバスインタフェース手段3の優先度を
高くした時刻から、その直後に、プロセッサ13からの
命令によって、第1のバスインタフェース手段3が発行
する、第1のバッファ手段27から第2のバッファ手段
24へのストリームの転送要求が、アービトレーション
手段30に受け付けられ、転送が開始されるまでの時間
をTstaとし、プロセッサ13が第2のバッファ手段2
4からストリームを読み出すデータレートをRstdとす
ると、第2のバッファ手段24に蓄積されたストリーム
の残量が(Tsta x Rstd)以下になったとき(実際に
は余裕を見てやや多い目に閾値を設定するが、)に、プ
ロセッサ13が、第1のバスインタフェース手段3の優
先度を高くするようにすればよい。このことにより、プ
ロセッサ13が、第2のバッファ手段24からすべての
ストリームデータを読み出す前に、第2のバッファ手段
24へのトランスポートストリームの入力速度が向上さ
れ、第2のバッファ手段24のアンダーフローが回避さ
れる。
【0170】この動作により、第1のバスインタフェー
ス手段3を、常に最優先にする方法にくらべ、他のマス
タ・デバイスに与える影響が少なくてすみ、かつ、第2
のバッファ手段24のアンダーフローを避けることが可
能である。
【0171】また、プロセッサ13において、図6のよ
うな、第2のバッファ手段24がアンダーフローした
後、一定の時間は元のSTCを保持するアルゴリズムを
用いている場合は、プロセッサ13が下記のような動作
を行うように構成する事で、STC再生の安定度を高め
る事ができる。
【0172】すなわち、デコードの開始時、もしくはス
トリームの切り替え(チャネル変更)時には、プロセッ
サ13は、empty_countに設定する所定の数Mを、0、
もしくはそれに近い値とし、元のSTCを保持する時間
を短くする。その上で、アービトレーション手段30を
制御して、第1のバスインタフェース手段3の優先度を
一時的に高くする事によって、第2のバッファ手段24
でのアンダーフローの発生を回避し、STC再生を確実
に行う。
【0173】上記の動作により、STC再生を確実に行
った後は、empty_countに設定する所定の数Mを、実際
のシステムにおいて、ほとんどのアンダーフローでは、
元のSTCを保持したままで、STCの更新を行わない
程度に大きい値にする。
【0174】このことにより、デコードの開始時、もし
くはストリームの切り替え時に、アービトレーション手
段30を制御する事によって、確実に再生したSTC
を、その後は、ほとんどそのまま更新せずに保持し、S
TC再生の安定度を高めることができる。
【0175】さらに、この構成を生かして、第1のカウ
ンタ22のマスタクロックを、第2のカウンタ21に転
送する際に、ブリッジ8の優先度を一時的に高くするこ
とにより、第1のカウンタ22のマスタクロックが、第
2のカウンタ21に到着するまでの時間遅れを少なく抑
えることができる。このことにより、第2のカウンタ2
1が出力するマスタクロックの値が、第1のカウンタ2
2が出力するマスタクロックの値に対して遅れる量が減
り、2つのマスタクロックの値の同期を確実に行うこと
ができる。
【0176】さらに、第2のバッファ手段24の容量を
設定する際に、プロセッサ13が、アービトレーション
手段30から、直接マスタ・デバイスの数を読み出し、
この値を用いて算出した容量に設定することで、第2の
バッファ手段24の容量を必要十分な値に正確に設定す
ることができる。すなわち、実施の形態1で説明したよ
うに、第2のバッファ手段24の容量を Tmax × Na × R + 512×Nmax 以上に設定する際に、実施の形態1では、Naをマスタ
・デバイスの最大数に設定していたが、この場合、実際
には、アドインカードが差されないスロットがあるた
め、実際に必要な容量よりも大きい値に、第2のバッフ
ァ手段24の容量を設定することになる。これを、Na
をアービトレーション手段30から直接読み出すことに
よって、実際にバス上で動作しているマスタ・デバイス
の数を用いて、第2のバッファ手段24の容量を正確に
設定する事ができる。
【0177】以上説明したように、実施の形態3の復号
装置においては、第2のクロック発生手段20と第2の
カウンタ21を設けて、アドインボード側でもマスタク
ロックを生成し、プロセッサ13から転送されたDST
Cを用いて、加算手段35が再生したSTCを、画像復
号手段5が参照するようにし、さらに、送られたDST
Cのうち、最もアービトレーションによる遅延の少ない
ものを選択して用いることで、周辺バス7のアービトレ
ーションがSTCの転送に与える影響を軽減することが
できる。
【0178】さらに、アービトレーション手段30を、
プロセッサ13が制御できるようにし、DSTCを転送
する際に、一時的にDSTC転送の優先度を上げること
で、周辺バス7のアービトレーションがSTCの転送に
与える影響を、さらに軽減することができる。
【0179】(実施の形態4)図13は本発明の実施の
形態4の復号装置の構成を示すブロック図であり、同図
において、図10の実施の形態3と共通なものについて
は、同一符号を付し、その説明は重複を避けるため省略
する。
【0180】本実施の形態4が前記実施の形態3と相違
するのは、選択手段34及び加算手段35を削除し、第
2のカウンタ21からのマスタクロックが直接、画像復
号手段5に入力されるようにした点である。
【0181】本実施例では、DSTCは別途送られるの
ではなく、プロセッサ13から第3のバッファ手段4に
送られるビデオPESのPTSに含まれた形で転送され
る。プロセッサ13は、分離したビデオPESからPT
Sを抜きとり、PTS−DSTCを計算し、これを修正
PTSとして、元のビデオPESのPTSフィールドを
上書きし、(以下、PTSフィールドを修正PTSで上
書きしたビデオPESを、修正ビデオPESと呼ぶ)ホ
ストバス10、ブリッジ8、周辺バス7、第1のバスイ
ンタフェース手段3を経由して、第3のバッファ手段4
に転送する。
【0182】図14に、このような処理を行なうプロセ
ッサ13上のトランスポートデコーダソフトの概略フロ
ーの一例を示す。図12のフローチャートと相違するの
は、DSTCを転送する処理を削除し、ビデオパケット
の処理で、PTSを修正PTS(PTS−DSTC)で
上書きする処理を加えた点である。
【0183】読み込んだパケットの中身が、デコードす
べきビデオデータであった場合は、そのビデオデータが
PTSを含んでいるかどうかを判定し、PTSを含んで
いれば、(PTS−DSTC)を計算し、これを修正P
TSとして、元のPTSフィールドを上書きする。その
後、パケット内のビデオデータを第1のバッファ手段に
転送し、このパケットの処理を終了する。
【0184】図15に、上記の動作により、画像復号手
段5において、STCに同期した復号動作が可能である
ことを説明するための概念図を示す。図15において、
横軸は時間、縦軸はマスタクロック、STC、PTSの
値を示す。また、破線123は第1のカウンタ22が発
生するマスタクロック、実線120は第2のカウンタ2
1が発生するマスタクロック、一点鎖線121及び12
2はSTC値(=マスタクロック+DSTC)、110
及び113を含む全てのX点はPTS値である。これら
の値は、時間と共にインクリメントされるため、すべて
図の上で右上がりに推移する。
【0185】時刻100に電源が投入されると、ここか
ら図11のブートシーケンスが実行され、時刻101に
第1のカウンタ22のマスタクロック値が、第2のカウ
ンタ21のマスタクロックに転送される。
【0186】時刻103に入力されたトランスポートス
トリームから最初のPCRが検出され、STCの再生が
開始される。プロセッサ13が、時刻107におけるP
TS110を検出したとき、DSTCの値は111に示
した線の長さで表される。このとき、プロセッサ13が
算出する修正PTS(=PTS−DSTC)の値は、図
上に112で示した値に相当する。
【0187】画像復号手段5は、修正PTS112の値
を、入力された修正ビデオPESから読みとり、マスタ
クロック120の値が、この修正PTS値112に到達
した時刻104に、この修正PTSが付加されたピクチ
ャを出力する。
【0188】この時刻104は、STC121が、元々
のPTS110と同じ値に到達した時刻に相当し、画像
復号手段5において、PTSを用いて、STCに同期し
た出力動作が行なわれることが分かる。
【0189】その後、時刻105に受信チャネルが変更
され、別のストリームを再生した場合が示されている。
この場合、再生したSTCはマスタクロックよりも小さ
い値をとっているが、この場合も上記の説明と同様の動
作が行なわれる。
【0190】すなわち、時刻105に変更後の受信チャ
ネルのトランスポートストリームから最初のPCRが検
出され、新しいSTCの再生が開始される。プロセッサ
13がPTS113を検出したとき、DSTCの値は1
14に示した線の長さで表される(ただし、負の値にな
っている)。
【0191】このとき、プロセッサ13が算出する修正
PTS(=PTS−DSTC)の値は、図上に115で
示した値に相当する。
【0192】画像復号手段5は、修正PTS115の値
を、入力された修正ビデオPESから読みとり、マスタ
クロック120の値がこの修正PTS値115に到達し
た時刻106に、このPTSが付加されたピクチャを出
力する。この時刻106は、新しいSTC122が、元
々のPTS113と同じ値に到達した時刻に相当し、P
TSを用いて、STCに同期した出力動作が行なわれる
ことが分かる。
【0193】この動作においては、修正PTSが第3の
バッファ手段4に到着する時刻は、周辺バス7における
アービトレーションの影響を受け、遅延することがあ
る。しかし、この遅延の影響は、第1のバッファ手段に
より吸収される。すなわち、プロセッサ13がPTS1
13を検出した時刻107の直後に、修正PTSが第3
のバッファ手段4に転送されるが、この転送は時刻10
4までに終了していればよいため、この間の時間だけの
アービトレーションの遅れは許容できる。
【0194】なお、ビデオ及びオーディオの復号におい
て、双方ともマスタクロックに同一量の遅延を加算し、
その遅延量に見合う分だけ第3のバッファ手段4の容量
を増加することにより、さらに許容可能なアービトレー
ションの遅れ時間を拡大することが出来る。
【0195】以上のように、実施の形態4においては、
マスタクロックが直接、画像復号手段5に入力されるよ
うにし、DSTCは別途送られるのではなく、これを修
正PTS(PTS−DSTC)として、元のビデオPE
SのPTSフィールドを上書きした形式で送られるよう
にすることで、DSTCが周辺バス7のアービトレーシ
ョンによって受ける影響を、第3のバッファ手段4で吸
収し、プロセッサ13と画像復号手段5との間で、共通
のSTCに基づいた復号動作を、より正確に行うことが
可能である。このことにより、画像復号手段5が出力す
る復号画像と、プロセッサ13が復号して出力する、音
声データとの同期を正確にとることができる。
【0196】(実施の形態5)次に、本発明の実施の形
態5について、図16を用いて説明する。図16は本発
明の実施の形態5の復号装置の構成を示すブロック図で
あり、同図において、図13の実施の形態4と共通なも
のについては、同一符号を付し、その説明は重複を避け
るため省略する。
【0197】本実施の形態5が前記実施の形態4と相違
するのは、第1のクロック発生手段23の出力クロック
を、周辺バス7のバスを駆動するクロックに用い、この
クロックを第2のカウンタ21への入力に用いた点にあ
る。
【0198】この様に構成することにより、実施の形態
5においては、第1のカウンタ22から出力されるマス
タクロックの周波数と、第2のカウンタ21から出力さ
れるマスタクロックの周波数とを正確に同一にすること
ができ、プロセッサ13と画像復号手段5とのSTCに
よる同期を確実に行うことが可能である。
【0199】(実施の形態6)次に、本発明の実施の形
態6について、図17を用いて説明する。図17は本発
明の実施の形態6の復号装置の構成を示すブロック図で
あり、同図において、図16の実施の形態5と共通なも
のについては、同一符号を付し、その説明は重複を避け
るため省略する。
【0200】本実施の形態6が前記実施の形態5と相違
するのは、周辺バス7のリセット信号を、信号線36で
示したように、第1のバスインタフェース手段3を介し
て、第2のカウンタ21へ、また、信号線37で示した
ように、ブリッジ8を介して第1のカウンタ22へ入力
した点にある。
【0201】この様に構成することにより、実施の形態
6においては、バスにリセットが掛かるとともに、第2
のカウンタ21及び第1のカウンタ22がリセットさ
れ、バスのリセットが外れると共に、同時にカウントア
ップを開始するため、周辺バス7を介して、第1のカウ
ンタ22の値を、第2のカウンタ21へ転送する必要が
無くなり、周辺バス7のアービトレーションの影響を完
全に避けることができる。
【0202】なお、実施の形態1から実施の形態5にお
いて、トランスポートストリームが入力された場合につ
いて説明したが、プログラムストリームが入力された場
合でも、PCRの代わりにSCRを用いて、本発明によ
り同様の効果を得ることができる。
【0203】さらに、MPEG規格以外のビットストリ
ームにおいても、表示時刻、すなわち復号装置から出力
される時刻を示すタイムスタンプと、時刻基準を示す信
号を多重化した、圧縮画像ストリームを取り扱うもので
あれば、本発明により、MPEG2トランスポートスト
リームと同様の効果を得ることが可能である。
【0204】
【発明の効果】このように、本発明においては、マスタ
・デバイスの数と、アービトレーション手段でのタイム
アウトまでの時間に合わせて、第2のバッファ手段の容
量を設定することで、入力されたトランスポートストリ
ームを、第2のバッファ手段に転送する際の、バスのア
ービトレーションの影響によりSTCの再生が安定に行
えなくなる現象を、避けることができる。
【0205】また、プロセッサから、遅延手段を制御し
て、遅延時間を変更するとともに、STC再生手段を制
御して、STC再生動作をリセットするようにすること
で、映像と音声の同期動作を確実に行うことが可能であ
る。
【0206】また、プロセッサが再生したSTC値を、
画像復号手段に転送することで、遅延手段を削除でき、
また、遅延手段における遅延時間を計算し、設定する処
理をプロセッサで行う必要がなくなるため、少ないハー
ドウエアで、映像と音声の同期を取ることが可能であ
る。
【0207】また、第2のバッファ手段においてアンダ
ーフローが発生した場合に、STC再生への影響を少な
くするような方式を併用することで、第2のバッファ手
段の容量を、削減した構成においても、STCの再生を
安定に行うことができる。
【0208】また、第2のカウンタを設けて、アドイン
ボード側でもマスタクロックを生成し、プロセッサから
転送されたDSTCを用いて、加算手段が再生したST
Cを、画像復号手段が参照するようにし、さらに、送ら
れたDSTCのうち、最もアービトレーションによる遅
延の少ないものを選択して用いることで、バスのアービ
トレーションがSTCの転送に与える影響を軽減するこ
とができる。
【0209】さらに、アービトレーション手段を、プロ
セッサが制御できるようにし、DSTCを転送する際
に、一時的にDSTC転送の優先度を上げることで、バ
スのアービトレーションがSTCの転送に与える影響
を、さらに軽減することができる。
【0210】また、マスタクロックが直接、画像復号手
段に入力されるようにし、DSTCは別途送られるので
はなく、これを修正PTSとして、元のビデオPESの
PTSフィールドを上書きした形式で送られるようにす
ることで、DSTCがバスのアービトレーションによっ
て受ける影響を、第3のバッファ手段で吸収し、プロセ
ッサと画像復号手段との間で、共通のSTCに基づいた
復号動作を、より正確に行うことが可能である。
【0211】また、第1のクロック発生手段の出力クロ
ックを、バスのバスを駆動するクロックに用い、このク
ロックを第2のカウンタへの入力に用いることで、第1
のカウンタから出力されるマスタクロックの周波数と、
第2のカウンタから出力されるマスタクロックの周波数
とを正確に同一にすることができ、プロセッサと画像復
号手段とのSTCによる同期を確実に行うことが可能で
ある。
【0212】また、バスのリセット信号を、第1のカウ
ンタ及び第2のカウンタへ入力し、バスにリセットが掛
かるとともに、第2のカウンタ及び第1のカウンタがリ
セットされ、バスのリセットが外れると共に、同時にカ
ウントアップを開始するため、バスを介して、第1のカ
ウンタの値を、第2のカウンタへ転送する必要が無くな
り、バスのアービトレーションの影響を完全に避けるこ
とができる。
【0213】このことにより、トランスポートストリー
ムのデコーダを、パーソナルコンピュータ上のプロセッ
サで代用することが可能になり、ディジタル画像の復号
用アドインボードのコストを低減することができるとい
う、格別の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の復号装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1のプロセッサ13上の、
トランスポートデコーダソフトの概略フローチャート
【図3】循環優先順位アルゴリズムを説明するための概
念図
【図4】本発明の実施の形態2の復号装置のブロック図
【図5】STC再生値の不連続を説明する概念図
【図6】本発明の実施の形態2のプロセッサ13上の、
トランスポートデコーダソフトの一例を示す概略フロー
チャート
【図7】STC再生値の不連続の改善について説明する
概念図
【図8】最大7個のPCR入力の平均を用いて、STC
を再生する場合の、DSTC計算部分のフローチャート
【図9】DSTCを平均化した結果、得られるSTCを
示す概念図
【図10】本発明の実施の形態3の復号装置の構成を示
すブロック図
【図11】本発明の実施の形態3の復号装置のブートシ
ーケンスの一例を示す図
【図12】本発明の実施の形態3のプロセッサ13上
の、トランスポートデコーダソフトの概略フローチャー
【図13】本発明の実施の形態4の復号装置の構成を示
すブロック図
【図14】本発明の実施の形態4のプロセッサ13上
の、トランスポートデコーダソフトの概略フローチャー
【図15】本発明の実施の形態4において、画像復号手
段5がSTCに同期した復号動作が可能ことを説明する
ための概念図
【図16】本発明の実施の形態5の復号装置の構成を示
すブロック図
【図17】本発明の実施の形態6の復号装置の構成を示
すブロック図
【図18】従来の復号装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 入力端子 2 ストリーム復調手段 3 第1のバスインタフェース手段 4 第3のバッファ手段 5 画像復号手段 6 出力端子 7 周辺バス 8 ブリッジ 9 アービトレーション手段 10 ホストバス 11 メモリ 12 第4のバッファ手段 13 プロセッサ 14 第2のバスインタフェース手段 15 パケット分離手段 16 STC再生手段 17 音声出力処理手段 18 出力端子 20 第2のクロック発生手段 21 第2のカウンタ 22 第1のカウンタ 23 第1のクロック発生手段 24 第2のバッファ手段 25 第3のバスインタフェース手段 26 ハードディスクドライブ 27 第1のバッファ手段 30 アービトレーション手段 31 リセット信号線 32 リセット信号線 34 選択手段 35 加算手段 36 PCR分離手段 37 遅延手段 38 STC再生手段

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号に圧縮符号化を施して得られる
    ビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプ
    と、復号装置の時刻基準値を再生するための時刻基準参
    照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
    を入力とし、 入力された前記システムストリームを蓄積し、出力する
    第1のバッファ手段と、 データ及び制御信号を転送するバスと、 前記バスに接続されたデバイスからの、転送要求を調停
    するアービトレーション手段と、 前記第1のバッファ手段の出力を、バス経由で入力し、
    蓄積する第2のバッファ手段と、 前記第2のバッファ手段に蓄積された前記システムスト
    リームを復号し、必要な前記ビデオストリーム及び前記
    タイムスタンプを出力すると共に、前記時刻基準参照値
    を抜き出し、前記時刻基準値を再生して出力するプロセ
    ッサと、 前記プロセッサから出力された、前記ビデオストリー
    ム、前記タイムスタンプ及び前記時刻基準値を入力し、
    前記時刻基準値に基づいて、前記ビデオストリームを復
    号して、復号画像を前記タイムスタンプが示す時刻に出
    力する画像復号手段とを具備する復号装置であって、 前記第2のバッファ手段の容量を、前記バスにおける、
    転送要求の調停に必要な時間に入力される、前記システ
    ムストリームの量を超えるように設定したことを特徴と
    する復号装置。
  2. 【請求項2】 前記アービトレーション手段は、あるデ
    バイスが所定の最大転送時間だけ転送を行うと一旦転送
    を打ち切る様に構成し、前記第2のバッファ手段の容量
    を、前記バスに接続可能なデバイスの数に、最大転送時
    間と、前記システムストリームのデータレートを掛算し
    たものを超えるように設定したことを特徴とする、請求
    項1に記載の復号装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のバッファ手段の容量が、前記
    プロセッサにより可変設定可能であり、前記プロセッサ
    は、前記バスにおける、転送要求の調停を必要とするデ
    バイスを検出し、第2のバッファ手段の容量を、前記転
    送要求の調停を必要とするデバイス数に、各デバイスの
    最大転送時間と、前記システムストリームのデータレー
    トを掛算したものを超えるように設定することを特徴と
    する、請求項1に記載の復号装置。
  4. 【請求項4】 前記アービトレーション手段は、前記バ
    スにおける、転送要求の調停を必要とするデバイスの情
    報を、前記プロセッサに出力するように構成したことを
    特徴とする、請求項3に記載の復号装置。
  5. 【請求項5】 画像信号に圧縮符号化を施して得られる
    ビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプ
    と、復号装置の時刻基準値を再生するための時刻基準参
    照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
    を入力とし、 入力されたシステムストリームを蓄積し、出力する第1
    のバッファ手段と、 データ及び制御信号を転送するバスと、 バスに接続されたデバイスからの、転送要求を調停する
    アービトレーション手段と、 第1のバッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積
    する第2のバッファ手段と、 第2のバッファ手段に蓄積されたシステムストリームを
    復号し、必要なビデオストリーム及びタイムスタンプを
    出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、時刻基準
    値を再生して出力するプロセッサと、 プロセッサから出力された、ビデオストリーム、タイム
    スタンプ、時刻基準値を入力し、時刻基準値に基づい
    て、ビデオストリームを復号して、復号画像をタイムス
    タンプが示す時刻に出力する画像復号手段とを具備する
    復号装置であって、 前記プロセッサは、第2のバッファ手段のデータ残量を
    検出し、データ残量が所定の値以下になったとき、第1
    のバッファ手段から第2のバッファ手段への、システム
    ストリームの転送が、前記バスの転送要求の調停時に、
    最優先されるように、前記アービトレーション手段を制
    御することを特徴とする復号装置。
  6. 【請求項6】 画像信号に圧縮符号化を施して得られる
    ビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプ
    と、復号装置の時刻基準値を再生するための時刻基準参
    照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
    を入力とし、 入力されたシステムストリームを蓄積し、出力する第1
    のバッファ手段と、 データ及び制御信号を転送するバスと、 バスに接続されたデバイスからの、転送要求を調停する
    アービトレーション手段と、 第1のバッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積
    する第2のバッファ手段と、 所定の周波数のクロックを発生する第1のクロック発生
    手段と、 第1のクロック発生手段から、時刻基準値と同一周期で
    変化するマスタクロックを生成し、プロセッサに入力す
    る第1のカウンタと、 第2のバッファ手段に蓄積されたシステムストリームを
    復号し、必要なビデオストリーム及びタイムスタンプを
    出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、時刻基準
    値を再生して出力するプロセッサと、 プロセッサから出力された、ビデオストリーム、タイム
    スタンプ及び時刻基準値を入力し、時刻基準値に基づい
    て、ビデオストリームを復号して、復号画像をタイムス
    タンプが示す時刻に出力する画像復号手段とを具備する
    復号装置であって、 前記プロセッサは、時刻基準参照値とマスタクロックの
    差分を保存することで、時刻基準値を再生することを特
    徴とする復号装置。
  7. 【請求項7】 前記プロセッサは、第2のバッファ手段
    が空になっているかどうかを検出し、空になっていた場
    合に、その後の所定の時間は、前記時刻基準参照値とマ
    スタクロックの差分の、更新を停止することを特徴とす
    る、請求項6に記載の復号装置。
  8. 【請求項8】 前記プロセッサは、復号開始直後または
    復号するストリームの変更直後に、第1のバッファ手段
    の出力の、第2のバッファ手段への転送が、前記バスの
    転送要求の調停時に、最優先されるように、前記アービ
    トレーション手段を制御することを特徴とする、請求項
    7に記載の復号装置。
  9. 【請求項9】 前記プロセッサは、時刻基準参照値とマ
    スタクロックの差分の、所定回数分の平均値を用いて、
    時刻基準値を再生することを特徴とする、請求項6に記
    載の復号装置。
  10. 【請求項10】 画像信号に圧縮符号化を施して得られ
    るビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプ
    と、復号装置の時刻基準値を再生するための時刻基準参
    照値とを少なくとも1組多重化したシステムストリーム
    を入力とし、 入力されたシステムストリームを蓄積し、出力する第1
    のバッファ手段と、 入力されたシステムストリームから、時刻基準参照値を
    分離し、遅延手段に出力する、時刻基準参照値分離手段
    と、 時刻基準参照値分離手段からの時刻基準参照値を、遅延
    して時刻基準再生手段に入力する、遅延手段と、 遅延手段からの時刻基準参照値を用いて、時刻基準値を
    再生する時刻基準値再生手段と、 データ及び制御信号を転送するバスと、 バスに接続されたデバイスからの、転送要求を調停する
    アービトレーション手段と、 第1のバッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積
    する第2のバッファ手段と、 所定の周波数のクロックを発生する第1のクロック発生
    手段と、 第1のクロック発生手段から、時刻基準値と同一周期で
    変化する第1のマスタクロックを生成し、プロセッサに
    入力する第1のカウンタと、 第2のバッファ手段に蓄積されたシステムストリームを
    復号し、必要なビデオストリーム及びタイムスタンプを
    出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、第1のマ
    スタクロックとの差を時刻基準差分値として算出するプ
    ロセッサと、 プロセッサから出力されたビデオストリーム及びタイム
    スタンプと、時刻基準値再生手段から出力された時刻基
    準値とを入力し、時刻基準値に基づいて、ビデオストリ
    ームを復号して、復号画像をタイムスタンプが示す時刻
    に出力する画像復号手段とを具備する復号装置。
  11. 【請求項11】 前記遅延手段の遅延時間を、前記プロ
    セッサが制御することを特徴とする、請求項10に記載
    の復号装置。
  12. 【請求項12】 前記プロセッサは、前記第2のバッフ
    ァ手段が空になったことを検出し、前記遅延手段の遅延
    時間の設定、及び、前記時刻基準値再生手段の時刻基準
    値再生動作を初期化から再開することを特徴とする請求
    項11に記載の復号装置。
  13. 【請求項13】 画像信号に圧縮符号化を施して得られ
    るビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプ
    と、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参照
    値とを少なくとも1組多重化したシステムストリームを
    入力とし、 入力されたシステムストリームを蓄積し、出力する第1
    のバッファ手段と、 入力されたシステムストリームから、時刻基準参照値を
    分離し、時刻基準値再生手段に出力する、時刻基準参照
    値分離手段と、 時刻基準値再生手段からの時刻基準参照値を用いて、ク
    ロックを再生するクロック再生手段と、 データ及び制御信号を転送するバスと、 バスに接続されたデバイスからの、転送要求を調停する
    アービトレーション手段と、 第1のバッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積
    する第2のバッファ手段と、 所定の周波数のクロックを発生する第1のクロック発生
    手段と、 第1のクロック発生手段から、時刻基準値と同一周期で
    変化する第1のマスタクロックを生成し、プロセッサに
    入力する第1のカウンタと、 第2のバッファ手段に蓄積されたシステムストリームを
    復号し、必要なビデオストリーム及びタイムスタンプを
    出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、時刻基準
    値を再生して出力するプロセッサと、 クロック再生手段からのクロックで動作し、プロセッサ
    から出力された、ビデオストリーム、タイムスタンプ及
    び時刻基準値を、バス経由で入力し、時刻基準値に基づ
    いて、ビデオストリームを復号して、復号画像をタイム
    スタンプが示す時刻に出力する画像復号手段とを具備す
    る復号装置。
  14. 【請求項14】 前記プロセッサは、時刻基準値出力時
    に、他のデバイスに発行する転送命令を全て停止したの
    ち、時刻基準値を画像復号手段に転送し、転送終了後に
    他の転送命令の停止を解除することを特徴とする、請求
    項13に記載の復号装置。
  15. 【請求項15】 画像信号に圧縮符号化を施して得られ
    るビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプ
    と、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参照
    値とを少なくとも1組多重化したシステムストリームを
    入力とし、 入力されたシステムストリームを蓄積し、出力する第1
    のバッファ手段と、 データ及び制御信号を転送するバスと、 バスに接続されたデバイスからの、転送要求を調停する
    アービトレーション手段と、 第1のバッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積
    する第2のバッファ手段と、 所定の周波数のクロックを発生する第1のクロック発生
    手段と、 第1のクロック発生手段から、前記時刻基準値と同一周
    期で変化する第1のマスタクロックを生成し、前記プロ
    セッサに入力する第1のカウンタと、 第2のバッファ手段に蓄積されたシステムストリームを
    復号し、必要なビデオストリーム及びタイムスタンプを
    出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、第1のマ
    スタクロックとの差を計算して、時刻基準差分値とし
    て、バス経由で加算手段に出力するプロセッサと、 前記時刻基準値と同一周期で変化する第2のマスタクロ
    ックを生成し、加算手段に入力する第2のカウンタと、 第2のカウンタから出力された、第2のマスタクロック
    と、プロセッサから出力された、時刻基準差分値を加算
    して、時刻基準値として画像復号手段に入力する加算手
    段と、 プロセッサから出力されたビデオストリーム及びタイム
    スタンプと、加算手段から出力された時刻基準値を入力
    し、時刻基準値に基づいて、ビデオストリームを復号し
    て、復号画像をタイムスタンプが示す時刻に出力する画
    像復号手段とを具備する復号装置。
  16. 【請求項16】 電源投入直後または前記プロセッサの
    リセット直後に、前記バスを経由したデータの転送を全
    て停止した上で、第1のカウンタからの第1のマスタク
    ロックを、第2のカウンタに転送することで、第2のマ
    スタクロックを第1のマスタクロックと略同一値にする
    ことを特徴とする、請求項15に記載の復号装置。
  17. 【請求項17】 前記プロセッサは、第1のカウンタか
    らの第1のマスタクロックの、第2のカウンタへの転送
    が、前記バスの転送要求の調停時に、最優先されるよう
    に、前記アービトレーション手段を制御し、 第1のカウンタからの第1のマスタクロックを、第2の
    カウンタに転送することで、第2のマスタクロックを第
    1のマスタクロックと略同一値にすることを特徴とす
    る、請求項15に記載の復号装置。
  18. 【請求項18】 電源投入直後または前記バスのリセッ
    ト直後に、バスのリセット信号を前記第1のカウンタ及
    び第2のカウンタに入力し、これを用いて、第1のマス
    タクロックと、第2のマスタクロックとを、略同一値に
    することを特徴とする、請求項15に記載の復号装置。
  19. 【請求項19】 前記第1のクロック発生器と同一周波
    数のクロックを発生し、前記第2のカウンタに出力する
    第2のクロック発生器を具備することを特徴とする、請
    求項15に記載の復号装置。
  20. 【請求項20】 前記バスは、前記第1のクロック発生
    器から出力されるクロックを、バスの転送クロックとし
    て用い、 前記第2のカウンタは、前記バスの転送クロックを入力
    して第2のマスタクロックを生成することを特徴とす
    る、請求項15に記載の復号装置。
  21. 【請求項21】 前記プロセッサから出力された時刻基
    準差分値を所定の個数蓄積し、蓄積した時刻基準差分値
    のうち、値が最小のものを選択して、加算手段に出力す
    る選択手段を具備することを特徴とする、請求項15に
    記載の復号装置。
  22. 【請求項22】 前記プロセッサは、前記加算手段へ
    の、時刻基準差分値の転送が、前記バスの転送要求の調
    停時に、最優先されるように、前記アービトレーション
    手段を制御することを特徴とする、請求項15に記載の
    復号装置。
  23. 【請求項23】 画像信号に圧縮符号化を施して得られ
    るビデオストリームと、表示時刻を示すタイムスタンプ
    と、復号装置の時刻基準を再生するための時刻基準参照
    値とを少なくとも1組多重化したシステムストリームを
    入力とし、 入力されたシステムストリームを蓄積し、出力する第1
    のバッファ手段と、 データ及び制御信号を転送するバスと、 バスに接続されたデバイスからの、転送要求を調停する
    アービトレーション手段と、 第1のバッファ手段の出力を、バス経由で入力し、蓄積
    する第2のバッファ手段と、 所定の周波数のクロックを発生する第1のクロック発生
    手段と、 第1のクロック発生手段から、前記時刻基準値と同一周
    期で変化する第1のマスタクロックを生成し、前記プロ
    セッサに入力する第1のカウンタと、 第2のバッファ手段に蓄積されたシステムストリームを
    復号し、必要なビデオストリーム及びタイムスタンプを
    出力すると共に、時刻基準参照値を抜き出し、第1のマ
    スタクロックとの差を計算して、時刻基準差分値とし、
    復号したタイムスタンプと時刻基準差分値の差を取って
    修正タイムスタンプとし、必要なビデオストリームとと
    もに修正タイムスタンプをバス経由で第3のバッファ手
    段に出力するプロセッサと、 プロセッサから出力された、ビデオストリーム及び修正
    タイムスタンプをバス経由で受信し、蓄積する第3のバ
    ッファ手段と、 前記時刻基準値と同一周期で変化する第2のマスタクロ
    ックを生成し、画像復号手段に入力する第2のカウンタ
    と、 第2のカウンタから出力された、第2のマスタクロック
    を入力し、第3のバッファ手段に蓄積されたビデオスト
    リームを復号して、復号画像を修正タイムスタンプが示
    す時刻に出力する画像復号手段とを具備する復号装置。
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