JPH11312606A - スプリット型超電導コイルの冷却方法 - Google Patents
スプリット型超電導コイルの冷却方法Info
- Publication number
- JPH11312606A JPH11312606A JP10118696A JP11869698A JPH11312606A JP H11312606 A JPH11312606 A JP H11312606A JP 10118696 A JP10118696 A JP 10118696A JP 11869698 A JP11869698 A JP 11869698A JP H11312606 A JPH11312606 A JP H11312606A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- coils
- stage
- cooling
- refrigerator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷凍機冷却型超電導マグネットにおいて、そ
の超電導コイルがいわゆるスプリット型である場合、効
率よくコイルを冷却可能な冷却方法を提供する。 【解決手段】 複数台の冷凍機により冷却される伝導冷
却型超電導マグネットシステムにおいて、超電導コイル
がスプリットペア型コイルであり、スプリットペアコイ
ルC1とC2の一方のコイルと他方のコイルを別々の冷凍
機R1とR2によって、それぞれ独立に冷却するようにし
た。
の超電導コイルがいわゆるスプリット型である場合、効
率よくコイルを冷却可能な冷却方法を提供する。 【解決手段】 複数台の冷凍機により冷却される伝導冷
却型超電導マグネットシステムにおいて、超電導コイル
がスプリットペア型コイルであり、スプリットペアコイ
ルC1とC2の一方のコイルと他方のコイルを別々の冷凍
機R1とR2によって、それぞれ独立に冷却するようにし
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスプリット型超電導
コイルの冷却方法に関するものである。
コイルの冷却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷凍機冷却型超電導マグネットシステム
は主に、冷凍機、超電導コイル、電流リ−ド、熱シ−ル
ド板、真空容器によって構成される。冷凍機はいわゆる
2段冷凍機が用いられ、最低到達温度が3〜9Kの2段
ステ−ジで超電導コイルを、最低到達温度が数十Kの1
段ステ−ジで熱シ−ルド板を冷却する構造となってい
る。大きなコイルでは、冷凍機1台では冷却が不可能で
ある。したがって、コイルサイズや、熱シ−ルド板のサ
イズに応じて冷凍機を複数台使用している。
は主に、冷凍機、超電導コイル、電流リ−ド、熱シ−ル
ド板、真空容器によって構成される。冷凍機はいわゆる
2段冷凍機が用いられ、最低到達温度が3〜9Kの2段
ステ−ジで超電導コイルを、最低到達温度が数十Kの1
段ステ−ジで熱シ−ルド板を冷却する構造となってい
る。大きなコイルでは、冷凍機1台では冷却が不可能で
ある。したがって、コイルサイズや、熱シ−ルド板のサ
イズに応じて冷凍機を複数台使用している。
【0003】図3に2台の冷凍機R1とR2を使用したマ
グネットシステムの構造を示す。超電導コイルa1とa2
は熱負荷フランジと呼ばれる銅盤bに熱接触されてお
り、この熱負荷フランジfに冷凍機の2段ステ−ジが熱
接触されている。スプリット型超電導コイルは、(1)磁
場分布を調整したり、磁場精度を良くするために用いら
れる場合と、(2)コイルギャップ間にX線や中性子線等
のビ−ムを通すために用いられる場合とがある。
グネットシステムの構造を示す。超電導コイルa1とa2
は熱負荷フランジと呼ばれる銅盤bに熱接触されてお
り、この熱負荷フランジfに冷凍機の2段ステ−ジが熱
接触されている。スプリット型超電導コイルは、(1)磁
場分布を調整したり、磁場精度を良くするために用いら
れる場合と、(2)コイルギャップ間にX線や中性子線等
のビ−ムを通すために用いられる場合とがある。
【0004】前者の場合、コイルギャップ部に空間は必
要がないために、巻き枠が一体構造でも良いし、ギャッ
プ部にコイル外径と同程度のスペ−サ−を配置すること
が出来るので、2つのコイルa1とa2は熱的に十分に接
続される。しかし、後者の場合、コイルギャップにビ−
ムを通す必要があるためにギャップ間に例えばX線を通
すためには、GEPやBe、中性子線を通すためには、
Al合金を配する必要がある。しかし、ビ−ムの減衰の
問題があるために、肉厚の物を配することは出来ない。
さらに、このような材質は熱伝導が悪いために2つのコ
イルは熱絶縁されている。したがって、このようなコイ
ルを図3に示したような方法で冷却しても、下側のコイ
ルを十分に冷却することは出来ない。
要がないために、巻き枠が一体構造でも良いし、ギャッ
プ部にコイル外径と同程度のスペ−サ−を配置すること
が出来るので、2つのコイルa1とa2は熱的に十分に接
続される。しかし、後者の場合、コイルギャップにビ−
ムを通す必要があるためにギャップ間に例えばX線を通
すためには、GEPやBe、中性子線を通すためには、
Al合金を配する必要がある。しかし、ビ−ムの減衰の
問題があるために、肉厚の物を配することは出来ない。
さらに、このような材質は熱伝導が悪いために2つのコ
イルは熱絶縁されている。したがって、このようなコイ
ルを図3に示したような方法で冷却しても、下側のコイ
ルを十分に冷却することは出来ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】冷凍機冷却型超電導マ
グネットにおいて、その超電導コイルがいわゆるスプリ
ット型である場合、効率よく複数のコイルを冷却するこ
とを可能とする冷却方法を提供することを課題とする。
グネットにおいて、その超電導コイルがいわゆるスプリ
ット型である場合、効率よく複数のコイルを冷却するこ
とを可能とする冷却方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】複数台の冷凍機により冷
却される伝導冷却型超電導マグネットシステムにおい
て、超電導コイルがスプリットペア型コイルであって、
スプリットペアコイルの一方のコイルと他方のコイルを
別々の冷凍機によって、それぞれ独立に冷却するように
した。又スプリットペア型コイルにおいて、コイルギャ
ップ間にX線、中性子線などを透過させることを目的と
した材質のリングなどを配した。
却される伝導冷却型超電導マグネットシステムにおい
て、超電導コイルがスプリットペア型コイルであって、
スプリットペアコイルの一方のコイルと他方のコイルを
別々の冷凍機によって、それぞれ独立に冷却するように
した。又スプリットペア型コイルにおいて、コイルギャ
ップ間にX線、中性子線などを透過させることを目的と
した材質のリングなどを配した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明によるマグネットシステム
の構成を図1に示す。本発明のマグネットシステムは、
中性子線回折に用いられるマグネットで、コイルギャッ
プは図2(b)に示すようにアルミ(A5083製)の3
つの同心リング1a,1b,1cと扇形のアルミスペ−
サ2が配置されている。最外周のアルミリング1aはそ
れぞれのコイルの巻枠にネジ止めされ、2つのコイルは
機械的に接続されている。コイル全体は図3と同様に銅
製の2段熱負荷フランジ5(図1)に熱的に接続されて
おり、一方の冷凍機R1の2段ステ−ジ6がこの熱負荷
フランジ5に接続されている。他方の冷凍機R2の2段
ステ−ジ6には図2に示す扇形のアルミスペ−サ2の部
分の外側に下側コイルC2の底面からの銅製の熱導体4
と熱接続されている。すなわち、一方の冷凍機R1は熱
負荷フランジ5を介して上側のコイルC1を、又もう一
方の冷凍機R2は銅製の熱導体4を介して下側のコイル
C2を冷却する構成とした。それぞれの冷凍機R1,R2
の1段ステ−ジは熱シ−ルド板7に熱接触されている。
の構成を図1に示す。本発明のマグネットシステムは、
中性子線回折に用いられるマグネットで、コイルギャッ
プは図2(b)に示すようにアルミ(A5083製)の3
つの同心リング1a,1b,1cと扇形のアルミスペ−
サ2が配置されている。最外周のアルミリング1aはそ
れぞれのコイルの巻枠にネジ止めされ、2つのコイルは
機械的に接続されている。コイル全体は図3と同様に銅
製の2段熱負荷フランジ5(図1)に熱的に接続されて
おり、一方の冷凍機R1の2段ステ−ジ6がこの熱負荷
フランジ5に接続されている。他方の冷凍機R2の2段
ステ−ジ6には図2に示す扇形のアルミスペ−サ2の部
分の外側に下側コイルC2の底面からの銅製の熱導体4
と熱接続されている。すなわち、一方の冷凍機R1は熱
負荷フランジ5を介して上側のコイルC1を、又もう一
方の冷凍機R2は銅製の熱導体4を介して下側のコイル
C2を冷却する構成とした。それぞれの冷凍機R1,R2
の1段ステ−ジは熱シ−ルド板7に熱接触されている。
【0008】
【発明の効果】上下2つのコイルC1とC2は、熱的には
接続されていないので、下側コイルC2はコイルの外側
に熱経路を設けて冷却する必要がある。何となれば内側
に室温ボアがあるために冷却経路を設けることは難しい
からである。従来の方法と同様に2台の冷凍機R1とR2
の2段ステ−ジ6を銅製の熱負荷フランジ5に接続し、
下側コイルC2を冷却するための熱導体4も熱負荷フラ
ンジ5に接続する方法も考えられる。しかしこれだと熱
負荷フランジ5は2台の冷凍機R1,R2で冷却されるた
めに1台の冷凍機で冷却するよりも温度が下がることが
予想されるが、上側コイルC1および下側コイルC2から
の熱流を考えると、下側コイルC2からの熱流のほうが
小さく、下側コイルC2を十分に冷却する事ができな
い。すなわち、この方法では2台の冷凍機R1,R2をあ
わせた冷却能力の半分以上が上側コイルC1の冷却に用
いられ、結果的に下側コイルC2は1台の冷凍機の冷却
能力以下でしか冷却できない。これに対して、本発明で
はおのおのの冷凍機R1とR2が上下それぞれのコイルC
1,C2を冷却するので、即ち上側コイルC1は冷凍機R1
で、又下側コイルC2は熱導性4を介し冷凍機R2で冷却
するので、下側コイルC2も十分に冷却することができ
る。
接続されていないので、下側コイルC2はコイルの外側
に熱経路を設けて冷却する必要がある。何となれば内側
に室温ボアがあるために冷却経路を設けることは難しい
からである。従来の方法と同様に2台の冷凍機R1とR2
の2段ステ−ジ6を銅製の熱負荷フランジ5に接続し、
下側コイルC2を冷却するための熱導体4も熱負荷フラ
ンジ5に接続する方法も考えられる。しかしこれだと熱
負荷フランジ5は2台の冷凍機R1,R2で冷却されるた
めに1台の冷凍機で冷却するよりも温度が下がることが
予想されるが、上側コイルC1および下側コイルC2から
の熱流を考えると、下側コイルC2からの熱流のほうが
小さく、下側コイルC2を十分に冷却する事ができな
い。すなわち、この方法では2台の冷凍機R1,R2をあ
わせた冷却能力の半分以上が上側コイルC1の冷却に用
いられ、結果的に下側コイルC2は1台の冷凍機の冷却
能力以下でしか冷却できない。これに対して、本発明で
はおのおのの冷凍機R1とR2が上下それぞれのコイルC
1,C2を冷却するので、即ち上側コイルC1は冷凍機R1
で、又下側コイルC2は熱導性4を介し冷凍機R2で冷却
するので、下側コイルC2も十分に冷却することができ
る。
【図1】本発明にかゝる冷却方法の説明図。
【図2】(a)はコイル縦断面図、(b)は(a)のA矢視断
面図。
面図。
【図3】公知超電導コイルを示す。
1 リング 2 スペ−サ 3a アルミリング 4 熱導体 5 熱負荷フランジ 6 2段ステ−ジ 7 熱シ−ルド板 C1,C2 コイル R1,R2 冷凍機
Claims (2)
- 【請求項1】 複数台の冷凍機により冷却される伝導冷
却型超電導マグネットシステムにおいて、超電導コイル
がスプリットペア型コイルであって、スプリットペアコ
イルの一方のコイルと他方のコイルを別々の冷凍機によ
って、それぞれ独立に冷却することを特徴とするスプリ
ット型超電導コイルの冷却方法。 - 【請求項2】 スプリットペア型コイルにおいて、コイ
ルギャップ間にX線、中性子線などを透過させることを
目的とした材質のリングなどを配したことを特徴とする
請求項1記載のスプリット型超電導コイルの冷却方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10118696A JPH11312606A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | スプリット型超電導コイルの冷却方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10118696A JPH11312606A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | スプリット型超電導コイルの冷却方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11312606A true JPH11312606A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14742904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10118696A Pending JPH11312606A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | スプリット型超電導コイルの冷却方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11312606A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004271028A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 冷凍機冷却型超電導マグネット装置 |
US6888352B2 (en) | 2001-10-24 | 2005-05-03 | Hitachi, Ltd. | Nuclear magnetic resonance spectrometer using split magnets |
EP1970920A1 (de) | 2007-03-16 | 2008-09-17 | Bruker BioSpin AG | Horizontale Magnetanordnung mit radialem Zugang |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP10118696A patent/JPH11312606A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6888352B2 (en) | 2001-10-24 | 2005-05-03 | Hitachi, Ltd. | Nuclear magnetic resonance spectrometer using split magnets |
US6897657B2 (en) | 2001-10-24 | 2005-05-24 | Hitachi, Ltd. | Nuclear magnetic resonance spectrometer for liquid-solution |
US7026817B2 (en) | 2001-10-24 | 2006-04-11 | Hitachi, Ltd. | Nuclear magnetic resonance spectrometer for liquid-solution |
US7046007B2 (en) | 2001-10-24 | 2006-05-16 | Hitachi, Ltd. | Nuclear magnetic resonance spectrometer using split magnets |
US7190167B2 (en) | 2001-10-24 | 2007-03-13 | Hitachi, Ltd. | Nuclear magnetic resonance spectrometer for liquid-solution |
US7492159B2 (en) | 2001-10-24 | 2009-02-17 | Hitachi, Ltd. | Nuclear magnetic resonance spectrometer for liquid-solution |
JP2004271028A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 冷凍機冷却型超電導マグネット装置 |
EP1970920A1 (de) | 2007-03-16 | 2008-09-17 | Bruker BioSpin AG | Horizontale Magnetanordnung mit radialem Zugang |
DE102007013349A1 (de) | 2007-03-16 | 2008-09-18 | Bruker Biospin Ag | Horizontale Magnetanordnung mit radialem Zugang |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2633742B1 (en) | Magnetic structure for circular ion accelerator | |
JPH07142237A (ja) | 超電導磁石装置 | |
JPH04225503A (ja) | 冷凍剤不要の能動遮蔽型磁気共鳴磁石 | |
JPH11312606A (ja) | スプリット型超電導コイルの冷却方法 | |
US3708705A (en) | Low temperature apparatus | |
JP2816256B2 (ja) | コイル体 | |
KR19980087523A (ko) | 초전도 마그네트 장치 | |
WO2022185568A1 (ja) | 超電導電磁石装置及び超電導電磁石装置の冷却方法 | |
JP2822570B2 (ja) | 超電導モータ | |
JPS6197806A (ja) | Nmr画像装置に用いられるマグネツト部の冷却装置 | |
JP3833382B2 (ja) | 単結晶引上げ装置用の冷凍機冷却型超電導磁石装置 | |
JP2003159230A (ja) | 超電導磁石及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 | |
EP0250675A1 (en) | Superconducting magnet | |
JP2005109144A (ja) | 均一磁場発生マグネット | |
JPH09276246A (ja) | 超電導磁石装置 | |
JP2010258376A (ja) | 超電導マグネット装置 | |
JP2000340421A (ja) | ヨーク付き伝導冷却型超電導マグネット装置 | |
CN117275868B (zh) | 一种用于回旋加速器束流线的二极偏转超导磁体结构 | |
JP2006041259A (ja) | 冷却装置 | |
JP3418862B2 (ja) | 輻射シールド板 | |
JP2001006920A (ja) | 超電導ウイグラマグネット装置 | |
JPS5810157Y2 (ja) | 核融合装置用コイル | |
JPH0786643A (ja) | 伝導冷却型超電導電磁石装置 | |
JP3217531B2 (ja) | 超電導回転子 | |
JPH01207913A (ja) | 超電導変圧器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060823 |