JPH11311242A - 動圧軸受の製造方法 - Google Patents

動圧軸受の製造方法

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JPH11311242A
JPH11311242A JP11935998A JP11935998A JPH11311242A JP H11311242 A JPH11311242 A JP H11311242A JP 11935998 A JP11935998 A JP 11935998A JP 11935998 A JP11935998 A JP 11935998A JP H11311242 A JPH11311242 A JP H11311242A
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JP
Japan
Prior art keywords
shaft
cylindrical body
herringbone
dynamic pressure
outer periphery
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11935998A
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English (en)
Inventor
Takafumi Yasuda
尚文 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Namiki Precision Jewel Co Ltd
Original Assignee
Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Publication date
Application filed by Namiki Precision Jewel Co Ltd filed Critical Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】凹凸パターンを有する軸によって動圧軸受の受
けとしての筒体に凹凸パターンを形成した後、この筒体
に形成された凹凸パターンを傷付けることなく、軸を筒
体から分離できる方法を提供する。 【構成】外周に一対のヘリングボーン形のパターン2,
2が形成された軸1の外周に、PPS樹脂等の耐摩耗性
樹脂材よりなる筒体3を成形し、次いで、むり抜き工法
により、軸1を前記内周にヘリングボーン形の凹凸パタ
ーンが樹脂成形された筒体3から取り外して動圧軸受を
製造するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、動圧発生形の凹凸パ
ターンを内周面に有する動圧軸受の筒体を作製する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術および課題】従来より、動圧軸受の筒体の
内周面に凹凸パターンを作製する方法としては、たとえ
ば図3に示すように、塑性加工によって行なわれる。こ
の方法は図3aに示すように、外周面にヘリングボーン
形の凹凸パターン12を有する鋼製の軸14に、図示し
ない動圧軸受の金属または合成樹脂製の筒体16を図3
bに示すように嵌合し、次いで、図3cに示すように、
上記軸14に外嵌した筒体16をダイス18に圧入して
サイジングし、筒体16の内周面16aに軸14のパタ
ーン12とは凹凸が逆になるヘリングボーン形の凹凸パ
ターン20を形成し、次いで、図3dに示すように筒体
16を加熱するかあるいは軸14を冷却することによっ
て筒体16を熱膨張あるいは軸14を収縮させて筒体1
6と軸14との間に隙間を作り、軸14を筒体16から
抜き取るものである。
【0003】しかしながら、上記従来の方法では、ヘリ
ングボーン形の凹凸パターン12,20の嵌合は回転に
より外すことができないため、凹凸パターン12,20
の凸部の高さ分、加熱または冷却による熱膨張の差によ
り軸14を筒体16から抜き取らなければならず、エネ
ルギー、加熱処理工程が必要であるという問題があっ
た。
【0004】また熱膨張の差を利用しないと、ヘリング
ボーン形の凹凸パターン20をどうしても傷付けてしま
い、良質の筒体を提供することができないという問題も
あった。
【0005】そこで、この発明の目的は、凹凸パターン
を有する軸によって動圧軸受の受けとしての筒体に凹凸
パターンを形成した後、この筒体に形成された凹凸パタ
ーンを傷付けることなく、軸を筒体から分離できる方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の欠
点を解決するためになされたもので、本発明の請求項1
記載の動圧軸受の製造方法においては、外周に一対のヘ
リングボーン形のパターン2,2が形成された軸1の外
周に、PPS樹脂等の耐摩耗性樹脂材よりなる筒体3を
成形し、次いで、むり抜き工法により、軸1を前記内周
にヘリングボーン形の凹凸パターンが樹脂成形された筒
体3から取り外して動圧軸受を製造するようにしたもの
である。
【0007】請求項2記載の動圧軸受の製造方法におい
ては、前記一対のヘリングボーン溝2,2に挟まれる中
央部に所定の深さの溝4を形成したものである。
【0008】請求項3記載の動圧軸受の製造方法におい
ては、外周にヘリングボーン形のパターン2が形成され
た軸1の外周に、軸1の外形より大きい内径を有し、銅
材等の軟質の金属材よりなる薄肉の筒体5を挿入し、次
いで、筒体5の外周からローラ9,9で全外周を押圧し
て筒体5の内周にヘリングボーン形の凹凸パターン2を
形成し、次いで、薄肉の筒体5を筒状軸受部材6の内周
に嵌入して動圧軸受を製造するようにしたものである。
【0009】
【作用】本発明の請求項1記載の動圧軸受の製造方法に
おいては、耐摩耗性のPPS樹脂でヘリングボーン溝を
インジェクションモールド加工したので、凹凸パターン
を傷つけることなくむり抜き工法で作製できるようにな
ったので、量産性にとみ低コストで動圧軸受が製造でき
るようになった。また、耐摩耗性樹脂を採用することに
より、軸と軸受間の摩耗が減り長寿命になった。
【0010】本発明の請求項2記載の動圧軸受の製造方
法においては、前記一対のヘリングボーン溝2に挟まれ
る中央部に所定の深さの溝4を形成したので、むり抜き
のとき変形を吸収し、凹凸パターンを傷つけることなく
むり抜き工法しやすくなった。
【0011】本発明の請求項3記載の動圧軸受の製造方
法においては、外周にヘリングボーン形のパターン2が
形成された軸1の外周に、軸1の外形より大きい内径を
有し、銅材等の軟質の金属材よりなる薄肉の筒体5を挿
入し、次いで、筒体5の外周からローラ9,9で全外周
を押圧して筒体5の内周にヘリングボーン形の凹凸パタ
ーン2を形成し、次いで、薄肉の筒体5を筒状軸受部材
6の内周に嵌入して動圧軸受を製造するようにしたの
で、筒体に形成された凹凸パターンを傷付けることな
く、軸を筒体から分離でき、量産性が良くなる。さら
に、この方法では、動圧発生溝として、ヘリングボーン
溝以外に、テーパーベアリング等の形状の動圧発生形溝
も形成できる。
【0012】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により説明す
る。図1は本発明の実施例1である動圧軸受の筒体を作
製する方法による筒体の作製工程を示したものである。
この図において、1は一対のヘリングボーン形の凹凸パ
ターン2が外周面に施された鋼製の軸である。
【0013】以下、図1に示す工程にしたがって本実施
例1の方法を説明する。まず、外周に一対のヘリングボ
ーン形のパターン2,2が形成された軸1の外周に、耐
摩耗性樹脂材であるPPS樹脂よりなる筒体3をインジ
ェクションモールド成形する。
【0014】次に、むり抜き工法により、前工程により
内周にヘリングボーン形の凹凸パターンが樹脂成形され
た筒体3から軸1を取り外す。このとき、軸1の一対の
ヘリングボーン溝2,2に挟まれる中央部に所定の深さ
の溝4を形成してあるので、むり抜きのときの変形を吸
収し、凹凸パターンを傷つけることなくむり抜き工法し
やすくなり、ヘリングボーン形の凹凸パターンを内周面
に有する動圧軸受の筒体が安易に作製された。
【0015】図2は本発明の実施例2である動圧軸受の
筒体を作製する方法による筒体の作製工程を示したもの
である。この図において、1はヘリングボーン形の凹凸
パターン2が外周面に施された鋼製の軸である。
【0016】以下、図2に示す工程にしたがって本実施
例2の方法を説明する。まず、外周に一対のヘリングボ
ーン形のパターン2,2が形成された軸1の外周に、軸
1の外形より大きい内径を有し、銅材等の軟質の金属材
よりなる薄肉の筒体5を挿入する。
【0017】次に、筒体5の外周から二つのローラ9,
9でサンドイッチ状に筒体5の外周をローリングしなが
ら押圧する。この押圧により、筒体5が塑性変形させら
れ、その内周面に、軸1に形成されたヘリンボーン形の
凹凸パターン2,2に応じたヘリンボーン形の凹凸パタ
ーン2,2を形成する。
【0018】次に、薄肉の筒体5を筒状軸受部材6の内
周に嵌入することにより、ヘリングボーン形の凹凸パタ
ーンを内周面に有する動圧軸受の筒体が安易に作製され
た。
【0019】このように、本実施例によれば、軸1の外
形より大きい内径を有し、銅材等の軟質の金属材よりな
る薄肉の筒体5にヘリンボーン形の凹凸パターン2,2
を形成するので、軸1の取り外しの際に筒体5のパター
ン2,2を傷付けることがない。したがって、良質の動
圧軸受の筒体を確実に作製することができる。
【0020】また、本実施例によれば、従来必須であっ
た加熱処理あるいは冷却処理を省くことができるので、
エネルギー、工程の面でも作製時間の面でも改善するこ
とができる。
【0021】さらに、本実施例2では動圧発生溝とし
て、ヘリングボーン溝の例を示したが、本方法では、ヘ
リングボーン溝以外にも、SB(Step Bearing),TB(Ta
per Bearing),TFB(Taper-flat Bearing),MB(Multi
lobe Bearing)等の凹凸形状の動圧発生形溝形成に対し
ても有効である。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ヘリングボーン形の凹凸パターンを傷つける
ことなく簡単に作製できるようになったので、量産性に
とみ低コストで動圧軸受が製造できるようになった。ま
た、耐摩耗性樹脂を採用することにより、軸と軸受間の
摩耗が減り長寿命になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明する工程図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例を説明する工程図であ
る。
【図3】従来例を示す工程図である。
【符号の説明】
1,14 軸 2,12 凹凸パターン 3,5,16 筒体 9 ローラ 18 ダイス 20 ヘリンボーン形の凹凸パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリングボーン形の凹凸パターンを内周
    面に有する動圧軸受の製造方法であって、外周に一対の
    ヘリングボーン形のパターンが形成された軸の外周に、
    PPS樹脂等の耐摩耗性樹脂材よりなる筒体を成形し、
    次いで、むり抜き工法により、前記軸を前記内周にヘリ
    ングボーン形の凹凸パターンが樹脂成形された筒体から
    取り外すことを特徴とする動圧軸受の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記一対のヘリングボーン溝に挟まれる
    中央部に所定の深さの溝を形成したことを特徴とする請
    求項1記載の動圧軸受の製造方法。
  3. 【請求項3】 動圧発生溝形の凹凸パターンを内周面に
    有する動圧軸受の製造方法であって、外周に動圧発生形
    のパターンが形成された軸の外周に、前記軸の外形より
    大きい内径を有し、銅材等の軟質の金属材よりなる薄肉
    の筒体を挿入し、次いで、前記筒体の外周からローラ等
    で外周を押圧して前記筒体の内周に動圧発生溝形の凹凸
    パターンを形成し、次いで、前記薄肉の筒体を筒状軸受
    部材の内周に嵌入することを特徴とする動圧軸受の製造
    方法。
JP11935998A 1998-04-28 1998-04-28 動圧軸受の製造方法 Withdrawn JPH11311242A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255450A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Ntn Corp 動圧軸受装置及びその製造方法
US7309229B2 (en) 2004-11-26 2007-12-18 Fujitsu Limited Mold die

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US7309229B2 (en) 2004-11-26 2007-12-18 Fujitsu Limited Mold die
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Effective date: 20050705