JPH11310526A - 吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物 - Google Patents

吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物

Info

Publication number
JPH11310526A
JPH11310526A JP12106598A JP12106598A JPH11310526A JP H11310526 A JPH11310526 A JP H11310526A JP 12106598 A JP12106598 A JP 12106598A JP 12106598 A JP12106598 A JP 12106598A JP H11310526 A JPH11310526 A JP H11310526A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbing
active substance
particles
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12106598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Takashima
芳計 高島
Yoshiyuki Mimura
義行 三村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NISSEI TECHNICA KK
Original Assignee
NISSEI TECHNICA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NISSEI TECHNICA KK filed Critical NISSEI TECHNICA KK
Priority to JP12106598A priority Critical patent/JPH11310526A/ja
Publication of JPH11310526A publication Critical patent/JPH11310526A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有用な作用をもつ作用物質を収容して、しか
も作用物質の作用を長時間発揮できる機能と吸水及び保
水機能とをもつ新しい装置を提供する。 【解決手段】 固体状の作用物質の粒子と、吸水性及び
吸水膨潤性高分子物質の粒子との混合物、もしくは固体
状または液体状の作用物質の微粒子を封入してあるマイ
クロカプセルと、吸水性及び吸水膨潤性高分子物質の粒
子との混合物、もしくは液体状の作用物質を吸着、含有
する吸着剤の固体粒子と吸水性及び吸水膨潤性高分子物
質の粒子との混合物が平らな袋状の容器又は有蓋箱状の
容器に収容され且つ密閉されてなる構造物であって、前
記の容器の壁面の少くとも一部分を水透過性材料から作
ると、容器内部に進入した水が吸水膨潤性の高分子物質
に吸水されてこれを膨潤でき且つ保水される吸水及び保
水機能を有し、また該高分子物質の吸水及び膨潤後は前
記の作用物質の作用を長時間発揮できる機能を有する徐
効性の構造物が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有用な作用をもつ
作用物質、例えば消炎鎮痛剤、清涼剤、芳香剤を含有し
ており且つ吸水操作を行った後に該作用物質の作用を長
時間発揮できる機能と吸水及び保水機能とをもつ徐効性
の新規な構造物又は装置に関する。
【0002】
【従来の技術】経皮吸収性のある消炎鎮痛剤を含む皮膚
添着用の各種の徐効性又は徐放性製剤物が知られてい
る。また、各種の保冷シート、例えば米国特許4,908,24
8号明細書に記載の、平らな包袋に水膨潤性高分子物質
を収容、密閉してなる保冷専用の装置も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】経皮吸収性の消炎剤な
いし鎮痛剤を含有する皮膚添着用製剤物であって、徐効
性と保冷性とを兼備できる特性のある製剤物は未だ知ら
れていない。
【0004】そのような特性のある製剤物を創製できれ
ば極めて有益で便利である。また、消炎剤、鎮痛剤以外
の、有用な作用をもつ作用物質、例えば清涼剤、芳香
剤、消臭剤などを含有して該作用物質の作用を長時間安
定に発揮できる機能をもつ新規な型式の装置を開発する
ことも要望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者らは種々研究を重ねた。その結果、下記
のとおり発明を構成すると、所期の目的を達成できるこ
とを知見した。
【0006】すなわち、本発明においては、有用な作用
をもつ固体状の作用物質の粒子と、吸水性及び吸水膨潤
性高分子物質の粒子との混合物、もしくは有用な作用を
もつ固体状または液体状の作用物質の微粒子を封入して
あるマイクロカプセルと、吸水性及び吸水膨潤性高分子
物質の粒子との混合物、もしくは有用な作用をもつ液体
状の作用物質を吸着、含有する吸着剤の固体粒子と吸水
性及び吸水膨潤性高分子物質の粒子との混合物が平らな
袋状の容器又は有蓋箱状の容器に収容され且つ密閉され
てなる構造物であって、前記の容器の壁面の少くとも一
部分が水透過性材料から作られてあり、そしてその水透
過性材料の壁面部分を通して水が容器内部に通過でき且
つ容器内部に進入した水が吸水性及び吸水膨潤性の高分
子物質に吸水されてこれを膨潤でき且つ保水される吸水
及び保水機能を該構造物が有し、また該高分子物質の吸
水及び膨潤後は前記の作用物質の作用を長時間発揮でき
る機能を有することを特徴とする、有用な作用をもつ作
用物質を含有し且つ該作用物質の作用を長時間安定に発
揮できる機能と吸水及び保水機能のある徐効性の構造物
が提供される。
【0007】本発明で用い得る吸水性及び吸水膨潤性高
分子物質の例には、ゼラチン、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピリドン、寒天、アクリル酸塩系のポリマ
ー、デンプン、デンプン−アクリル酸塩系のポリマー、
CMC(カルボキシメチルセルロース)がある。
【0008】これらのうちでも、自重の30〜1000倍の水
を吸水できて膨潤する高吸水膨潤性の高分子物質が適す
る。具体的には、デンプン−ポリアクリル酸塩共重合体
系の架橋ポリマー あるいはポリアクリル酸塩系の架橋
ポリマー、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、ポ
リエチレンオキサイド変成物及びそれらの同類物がよ
い。
【0009】本発明で用いられる作用物質は、その作用
物質の目的とする機能により種々のものが選択される。
清涼感を与える作用物質は、l−メントール、ハッカ
油、ウイキョウ油、d−カンフル、dl−カンフル、ベ
ルガモット油、d−ボルネオール、リュウノウが適して
いる。
【0010】消炎鎮痛作用を与える作用物質としては、
サリチル酸メチル、酢酸トコフェノール、ボルネオー
ル、チモール、インドメタシン、フルルビプロフェン、
ケトプロフェン、サリチル酸グリコール、サリチル酸ア
ミド、塩酸ジフェニルヒドラミン、マレイン酸クロルフ
ェニラミン、グリチルリチン酸アンモニウムが適してい
る。
【0011】芳香を与える作用物質としては、レモン
油、ローズ油、ハッカ油、ラベンダー油、ユーカリ油、
ヒノキチオール、バニラフレーバー、スペアミント油、
ウイキョウ油、オレンジ油、ケイヒ油、等々が適してい
る。
【0012】栄養素を与える作用物質としては、ビタミ
ンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミン
E、ビタミンK、Ca,Mgミネラル類が適する。
【0013】防腐作用を与える作用物質としては、安息
香酸、安息香酸ナトリウム、エタノール、クエン酸、サ
リチル酸、ハチミツ、アミノエチルスルフォン酸、塩化
ベンザルコニウム、パラオキシ安息酸エチル、ヒノキチ
オール、月桃油、等々が適している。
【0014】殺菌又は抗菌作用を有する作用物質として
は、オルトフェニルフェノール、ジフェニル、ソルビン
酸、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、p−オキシ
安息香酸エステル、陽イオン界面活性剤、両性界面活性
剤、プロピオン酸ナトリウム、サラシ粉、次亜塩素酸ナ
トリウム、ヒノキチオール、月桃油、等々が適してい
る。
【0015】保湿作用を与える作用物質としては、メチ
ルセルロース、尿素、グリセリン、プロピレングリコー
ル、塩化マグネシウム、1,3−ブチレングリコール、
等々が適している。
【0016】なお、これらの作用物質が適当な粒度の固
体粒子又は微粒子又は粉末の場合には、そのまま吸水膨
潤性の高分子物質と混合できる。しかし、作用物質が液
体の場合は吸水膨潤性高分子と混合するのが不都合であ
る。
【0017】本発明者等は、種々研究改良を加えた結
果、用いるべき作用物質が液体である場合に、吸水膨潤
性高分子物質と混合できる二つの解決法を見い出した。
【0018】即ち、予じめ、液体状の作用物質をマイク
ロカプセル化する手段と、液体状の作用物質を吸着剤に
吸着、含有させる手段である。
【0019】液体状の作用物質のマイクロカプセル化
は、この該液体状の作用物質を芯物質として樹脂被膜で
覆ってやる方法である。マイクロカプセルの粒径は 0.1
〜500μ程度で球状にしたものが適する。
【0020】上記マイクロカプセル粒子は、作用物質
を、徐放性付与性の壁材膜で包被して作成できる。その
作成法は既知のマイクロカプセル化技術によることがで
きる。
【0021】マイクロカプセルの壁材膜は、その内方の
芯物質である作用物質を徐放するために適当な材質、膜
厚、多孔度、強度(又は透過性)を有するものとする。
【0022】特に、本発明においては、吸水後の高分子
物質よりなる媒質内でマイクロカプセルの一部が徐々に
崩れて内部の作用物質を徐放するものであってもよい。
この目的ではマイクロカプセルの壁材が完全硬化したも
のでなく半硬化のものであってもよい。
【0023】上記のマイクロカプセル壁材膜をなす材料
は尿素、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ゼラチン、アラ
ビアゴム、ゼラチン−アラビアゴム混合物であるのがよ
い。しかし、一般的には、具体的なマイクロカプセル壁
材料の例としては、ゼラチン、アラビアゴム、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウ
ム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコー
ル、アルブミン、デキストラン、スターチ、カゼイン、
アガー、グルテン等がある。また、ポリ塩化ビニル、ポ
リカーボネート、ポリビニルホルマール、セルロースア
セテート、ポリウレタン、ポリスチレン、スチレン−マ
レイン酸共重合体、ポリアクリル、ポリアミド、ポリイ
ミド、塩ビ−酢ビ共重合体、ポリエステル、酢酸プロピ
オン酸セルロース、天然ゴム、ケトン樹脂、ニトロセル
ロース、セラックシリコーン、フッ素系ポリマー等々も
適している。
【0024】これらのマイクロカプセル壁材を用いて、
化学的手法の界面重合法、in situ重合法、液中硬化被
覆法、あるいは物理化学的手法のコアセルベーション
(相分離)法、界面沈殿法、あるいは物理的手法のスプ
レードライ法、気中懸濁被覆法、高速気流中衝撃法等に
よりマイクロカプセルを作製する。
【0025】尚、マイクロカプセルに包被、封入される
作用物質は液体状でもよいが、固体状でもよい。作用物
質が固体状の場合、そのままの形でマイクロカプセルに
封入されてもよいが、液状担体(例えば、水、エタノー
ル、オリーブ油などの溶剤)に溶かした形、あるいはで
んぷん、タルクのような固体粉体との混合物の形で封入
されてもよい。
【0026】さらに、液体状の作用物質を吸着剤に含有
させる吸着法は、吸着剤に作用物質を吸着させて用いる
方法である。具体的には、吸着剤に対して溶剤に溶解又
は分散された作用物質をスプレーし吸着付着させたり、
あるいは溶剤に溶解又は分散された液に吸着剤を浸漬
し、その後に吸着剤から溶剤を真空低温乾燥除去する方
法等で吸着剤に液体状の作用物質を担持させることがで
きる。
【0027】用いうる吸着剤は、ホワイトカーボン、タ
ルク、デキストリン、活性炭、エチルセルロース、ケイ
酸カルシウム、シクロデキストリン、カオリン、二酸化
ケイ素、酸化亜鉛、酸化チタン、クレー、ゼラチン、ア
ラビアゴム、あるいはアクリル、スチレン系等の樹脂系
マイクロスフィア等々が適している。
【0028】中でも、吸油量(ml/100g)が100〜300の
アモルファ・シリカ(ホワイトカーボン)、あるいは 1
00〜500のケイ酸カルシウム等がより好ましい。
【0029】本発明の構造物において、作用物質と高分
子物質との混合物を収容する袋状の容器は、天然又は人
造の布、不織布、紙、フィルム等の材料で作られた容器
であるのが適する。より好ましくは、容器の壁面の構成
材は、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ビニロ
ン、アクリル、ウレタン、等々の不織布であるのが適し
ている。
【0030】吸水膨潤性の高分子物質に配合された作用
物質が殺菌、防腐、芳香剤等の場合は、収容容器は有蓋
箱体の形状であるのがよく、箱体が樹脂成形体であり、
蓋部が透水性の不織布であることができる。
【0031】本発明構造物における袋状又は箱状の収容
容器は、それの少なくとも一つの壁面の少くとも一部分
は、水を透過して容器内部の吸水膨潤性高分子物質に吸
水、保水させることのできる水透過性の材料で作られな
ければならない。その他の部分は、水不透過性の材料で
作られ得る。
【0032】袋状の収容容器は、上面シートと底面シー
トとを周縁部で接合して成るものであり、平面形状は四
角形、矩形、三角形、円形又はその他の形をとってもよ
い。又、袋状の収容容器をなす上面シートと底面シート
との周縁部は、ヒートシール、接着剤シール、あるいは
糸によるぬい合せ等の方法で、一部開口部を残して接合
されて袋を形成し、その容器中の内容物の装入後に封
止、密閉される。
【0033】本発明構造物で袋状容器を用いる場合、収
容される混合物を袋作製用の底面シート上に散布した
後、その上からもう一方の上面シートを重ねてシート周
縁部に沿って封止、密封してもよいし、予じめ底面シー
ト、上面シートの大部分を封止し、装入口のみを未封止
とし、ここから封入すべき混合物を装入し、その後この
装入口も密封封止する方法によってもよい。
【0034】本発明の構造物が保冷・清涼感あるいは消
炎・鎮痛の作用を人に与える目的で用いられる時は、該
構造物の人体に接する壁面に親水性の接着剤の被覆層を
設置すると、本発明構造物は大変使い易く、かつ含有さ
れた作用物質の皮膚への浸透も増進されて薬剤の効果が
大きく増大する。
【0035】その他の固定保持方法として、本発明の構
造体を幅広、横長のマジックファスナー付きベルトで固
定するか、あるいは粘着剤被覆層をもつ構造物よりやや
長目の布テープ等で固定保持するといった方法が適して
いる。
【0036】本発明構造物は、その使用に当って先づ水
に浸漬されて、容器内部に水を透入させ、吸水膨潤性の
高分子物質を膨潤させる。吸水後の高分子物質よりなる
媒質内で作用物質は拡散してその一部が容器壁面の水透
過性材料の部分に達し、外方に浸出する。
【0037】尚、吸水膨潤性高分子物質のみでは、粉体
として容器内の空間を占める割合が少量なので、吸水剤
として賦形性に欠けたり、水を吸う際に局部的に偏った
り不均一になる場合もある。従って、必要ならば充填
剤、賦形剤として、カオリン、二酸化ケイ素、酸化亜
鉛、クレー、酸化チタン、エチルセルロース、カゼイ
ン、ゼラチン、タルク、シクロデキストリン、アラビア
ゴム、デキストリン、ホワイトカーボン等々を追加して
配合することもできる。
【0038】本発明の構造物は、水に浸して吸水操作を
行った後に、冷蔵庫に入れて冷却すれば、保冷機能も発
揮できる。
【0039】
【発明の実施の形態】実施例1 底面シートとして、ポリエステル、ポリエチレン不織布
シート(1)(ALCIMA CT-30ユニチカ製)の上に親水性粘着
剤(高重合ポリアクリル酸ソーダ、アロンA-20P東亜合成
製)の被覆層(4)を塗布した。
【0040】一方、上面シートとして、オレフィン系ス
パンバンド不織布シート(2)(ELEVES403, ユニチカ製)
を準備し、不織布シート(1) と重ね合せてから、シート
周縁部(5) を矩形状にヒートシール(9) して平らな袋状
容器(3) を作製した。但し、袋に入れる内容物の導入用
の開口を設けるための周縁部の1辺をあけておく。
【0041】このヒートシールされた袋状容器(3) 中に
吸水膨潤性ポリマー(デンプン−ポリアクリル酸塩系の
架橋ポリマー、サンフレッシュST-100,三洋化成製)
(6) の粒子800mg と、ゼラチンを壁材とするハッカ油マ
イクロカプセルの粒子(7)の 30mgとの混合物(8) を装入
した。
【0042】導入口をヒートシールすると、全体が平ら
な袋状容器よりなる本発明の構造物を得た。 尚、徐放
性制御のためカプセル壁材中の硬化剤は所定の半分にし
てあり、硬化時間も短かく半硬化壁膜としてある。
【0043】得られた構造物を水に浸して、大略15gの
水を吸水させた。吸水膨潤性ポリマー(6) を膨潤し且つ
粘着剤被覆層(4) を水で活性化させた。この吸水後の構
造物を額に貼布したところ、貼布から5〜8時間に渡っ
て冷感と著しい清涼感を感ずることが出来た。
【0044】本例で上記のように作製された平らな袋状
の本発明構造物の断面図解図は添付図面の図1に示され
る。
【0045】実施例2 芯物質としてサリチル酸メチル−dl−カンフル−イン
ドメタシン(2:1:7)の混合液を用い、コアセルベ
ーション法によりゼラチン−アラビアゴムを壁材とする
粒径70μのマイクロカプセルを作成した。
【0046】ポリエステル、ポリエチレン不織布(ELEV
ES 303, ユニチカ製)のシートで10×3cmの矩形状の底
面シートの上に、吸水膨潤性ポリマー(サンウェット1M-
6320ポリアクリル酸塩系架橋ポリマー,三洋化成製)の
500mgと、上記マイクロカプセルの50mgと、賦形剤(二
酸化ケイ素)の1gとの混合物を散布した。もう一方の
同質及び同形の上面シートを重ねてから、シートを周縁
部に沿って矩形状にヒートシールした。本発明の平らな
袋状の構造物を得た。
【0047】この構造物を水に浸し、約10gの水を吸水
させた。吸水後の構造物を、より長目のマジックファス
タ付ベルトで腕に貼りつけたところ、貼布後8〜12時間
に渡って一定で、強い消炎・鎮痛効果が得られたことを
確認できた。
【0048】実施例3 l−メントール、レモン油、スペアミント油よりなる芳
香剤を等量のエタノールに溶解した溶液を吸着剤として
のホワイトカーボン(アモルファスシリカ、カーブレッ
クス,シオノギ製薬製)に、スプレー噴霧した。常温で
真空乾燥しエタノールを除去すると、上記芳香剤が1%
吸着した吸着剤を得た。
【0049】箱本体がPET成形体(10)で蓋部としてポ
リエチレン、ポリエステル不織布のシート(11)を有する
箱状の容器であって、楕円状に接着剤で箱体と蓋部周縁
との間を装入口以外の部分で接着封止された有蓋箱状の
容器(12)の中に、上記吸着剤粒子(14)の500mgと吸水膨
潤性ポリマーST-100(三洋化成製)の1gの混合物(13)
を装入した。その後に装入口も接着剤でシールし、本発
明による箱状の構造物を得た。
【0050】これを水に浸し、約12gの水を吸水させ
た。吸水後の構造物を車の内の放置した所、約1ケ月に
渡って、快い芳香を放った。
【0051】本例で上記のように作成された箱型の形状
の本発明構造物の断面図解図は添付図面の図2に示され
る。
【0052】
【発明の効果】本発明の構造物は、含有された作用物質
の作用により、作用物質がメントールの時は清涼感、香
料の時は芳香、サリチル酸メチル、インドメタシンの時
は消炎・鎮痛効果、ビタミンEの時は栄養素補給等の作
用を発揮できる。
【0053】しかも、作用物質のマイクロカプセル化又
は吸着剤吸着化と、吸水膨潤性ポリマーとの混合化との
工夫がなされているので、長時間に渡って安定して作用
物質の機能効果が発揮できる。
【0054】本発明の構造物は、少量の吸水膨潤性ポリ
マーを容器内に収容しているので、未使用時は軽量で、
持ち運びも簡単であり、運搬コストが安くなる。更に貯
蔵、保管が簡単でスペースをとらない点も大きな特色で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製された平らな袋状の本発明構造
物の断面図解図である。
【図2】実施例3で作製された有蓋箱状の本発明構造物
の断面図解図である。
【符号の説明】
1 底面シート 2 上面シート 3 袋状容器 4 粘着剤被覆層 5 ヒートシール部 6 吸水膨潤性ポリマー 7 マイクロカプセル 10 箱本体 11 蓋部シート 12 箱状容器 13 混合物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有用な作用をもつ固体状の作用物質の粒
    子と、吸水性及び吸水膨潤性高分子物質の粒子との混合
    物、もしくは有用な作用をもつ固体状または液体状の作
    用物質の微粒子を封入してあるマイクロカプセルと、吸
    水性及び吸水膨潤性高分子物質の粒子との混合物、もし
    くは有用な作用をもつ液体状の作用物質を吸着、含有す
    る吸着剤の固体粒子と吸水性及び吸水膨潤性高分子物質
    の粒子との混合物が平らな袋状の容器又は有蓋箱状の容
    器に収容され且つ密閉されてなる構造物であって、前記
    の容器の壁面の少くとも一部分が水透過性材料から作ら
    れてあり、そしてその水透過性材料の壁面部分を通して
    水が容器内部に通過でき且つ容器内部に進入した水が吸
    水性及び吸水膨潤性の高分子物質に吸水されてこれを膨
    潤でき且つ保水される吸水及び保水機能を該構造物が有
    し、また該高分子物質の吸水及び膨潤後は前記の作用物
    質の作用を長時間発揮できる機能を有することを特徴と
    する、有用な作用をもつ作用物質を含有し且つ該作用物
    質の作用を長時間安定に発揮できる機能と吸水及び保水
    機能のある徐効性の構造物。
  2. 【請求項2】 前記の作用物質が清涼剤、消炎剤、鎮痛
    剤、芳香剤、保湿剤、栄養補給剤、防腐剤、殺菌剤、抗
    菌剤、消臭剤、の少なくとも一つから選ばれる請求項1
    に記載の構造物。
  3. 【請求項3】 前記の容器内に収容されてある前記の混
    合物は、充填剤又は賦形剤を更に含有するものである請
    求項1に記載の構造物。
  4. 【請求項4】 前記の容器の一つの壁面の一部分又は全
    部が人間の皮膚又は他物の表面に対して接着できる親水
    性粘着剤の被覆層を有する請求項1に記載の構造物。
JP12106598A 1998-04-30 1998-04-30 吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物 Pending JPH11310526A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12106598A JPH11310526A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12106598A JPH11310526A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11310526A true JPH11310526A (ja) 1999-11-09

Family

ID=14801982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12106598A Pending JPH11310526A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11310526A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001190106A (ja) * 2000-01-13 2001-07-17 Sumika Agrotech Co Ltd 種子のコート材およびコート種子
JP2005274129A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Lg Electronics Inc 冷蔵庫用抗菌脱臭キット及びこれを用いた冷蔵庫用浄化システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001190106A (ja) * 2000-01-13 2001-07-17 Sumika Agrotech Co Ltd 種子のコート材およびコート種子
JP2005274129A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Lg Electronics Inc 冷蔵庫用抗菌脱臭キット及びこれを用いた冷蔵庫用浄化システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3335569B2 (ja) シート状パック包装体及びその製造方法
US6024975A (en) Method of transdermally administering high molecular weight drugs with a polymer skin enhancer
US5273756A (en) Transdermal drug delivery device using a membrane-protected microporous membrane to achieve delayed onset
US5234690A (en) Transdermal drug delivery device using an unfilled microporous membrane to achieve delayed onset
JP2716231B2 (ja) 生理学的活性物質の投与のための吸蔵体
JPH046760Y2 (ja)
ES2589008T3 (es) Bolsa de envase que contiene parche adhesivo y método para almacenar parche adhesivo
JPH01159082A (ja) 液体物質の携帯可能なアプリケーター装置
WO1993003693A1 (en) Transdermal drug delivery device using a polymer-filled microporous membrane to achieve delayed onset
JP4139689B2 (ja) 経皮薬物送達システムのための包装システム
JPH0665067A (ja) 臭気吸収性物品
US20200307892A1 (en) Self-heated or self-cooled towel
AU2018371143B2 (en) Pouch-type orally dissolving films with high active ingredient concentration
JPH11310526A (ja) 吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物
JP2000229850A (ja) 薬剤を含有して吸水及び保水機能をもつ徐効性の構造物
JP2009082156A (ja) 発熱体及び発熱体包装物
PT1414407E (pt) Formas de dosagem que compreendem partículas que contêm ingrediente activo para a aplicação na pele ou na membrana mucosa
JPH0613729Y2 (ja) 薬剤容器
JPH0231143Y2 (ja)
JP2002345880A (ja) 携帯型機能性保水ゲル材
JP3124971B2 (ja) 長時間持続性の経皮投与用消炎鎮痛剤
JP3082216U (ja) 携帯型機能性保水ゲル材
JPH0349714Y2 (ja)
JP3079869U (ja) 携帯型保水ゲル材
JP3923674B2 (ja) 冷却ゲルシートキット