JPH11309593A - レーザ位置決め加工方法及び装置 - Google Patents

レーザ位置決め加工方法及び装置

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JPH11309593A
JPH11309593A JP10128132A JP12813298A JPH11309593A JP H11309593 A JPH11309593 A JP H11309593A JP 10128132 A JP10128132 A JP 10128132A JP 12813298 A JP12813298 A JP 12813298A JP H11309593 A JPH11309593 A JP H11309593A
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JP
Japan
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laser
axis
laser beam
scanner
scanning
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Application number
JP10128132A
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English (en)
Inventor
Shinichi Araya
真一 荒谷
Toshifumi Ito
敏文 伊藤
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時変化に起因するレーザ光照射位置のずれ
を自動補正可能で、高精度のレーザ加工を可能とする。 【解決手段】 レーザ光を発生するレーザ発振器1と、
レーザ光を走査するXYガルバノミラー系及びXYガル
バノミラー系から出射したレーザ光を収束するスキャン
レンズとを具備するレーザヘッド2と、加工平面に対応
させて固定配置された位置決め基準マーク22と、加工
平面に固定又は停止状態とした被加工物及び位置決め基
準マーク22を撮像可能で、レーザ光の照射軸に対して
光軸が連動する撮像カメラ30と、撮像カメラ30で位
置決め基準マーク22を撮像した画像信号からレーザ照
射位置のずれ量を検出する画像処理装置23と、XYガ
ルバノミラー系にずれ量を補正した走査を行わせる制御
器4等の制御手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工平面に固定又
は停止状態とした連続シート状物等の被加工物に対し
て、レーザ光学系でレーザ発振器からのレーザ光を走査
してレーザ加工を実行可能で、特に経時変化によるレー
ザ光の照射位置のずれを補正して高精度のレーザ加工を
可能にしたレーザ位置決め加工方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光によるトリミングや穴開
け加工を高精度位置決めで行う場合、多くは画像認識装
置を付加、又はレーザ照射軸と同軸に設置し、被加工物
の画像処理結果に基づいてレーザ光学系の位置を決定
し、トリミングや穴開け加工を行っていた。例えば、本
出願人提案の特開平8−71780号では、被加工物上
に画像認識マークを設けてこれを撮像カメラで画像認識
することで、被加工物の固定又は停止位置のずれを補正
している。しかし、図6(A)の従来方法で示すよう
に、開始時に加工位置を確認しても、数時間に1度、経
時変化によるレーザ光照射位置のずれに対する位置合わ
せを行わなければ所要の位置精度(±20μm以下)を
維持することはできなかった。
【0003】本発明が対象とする装置では、高精度なX
Yガルバノミラー系及び高精度fθレンズからなるレー
ザ(ガルバノ)光学系を用い、シート表面に所定画像認
識マークを有する被加工物に対し、撮像装置により該マ
ークの位置を検出してその位置に応じて、レーザ光学系
の動作によりレーザ光を所定位置に位置決めし加工を施
す。つまり、被加工物をXYθテーブルで位置決め動作
するのではなく、被加工物は固定のまま、レーザ光を振
って、レーザ光により位置決めを行うことを前提として
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最初に歪み
補正等によって±20μm以下に合わせられた加工位置
は、オプティカルスキャナ等の持つ温度ドリフト特性等
によって、時間とともに変化して精度を維持できなくな
ってしまい、結果的に加工位置精度が悪化するという問
題があった。図7はXY軸オプティカルスキャナ等の経
時変化によりレーザ照射位置が加工開始時の位置からず
れた状態を例示したものである(このずれは多少の違い
はあれど、スキャナ光学系の製作には必ず現れてくる現
象で通常の作製時の仕様としては“繰り返し位置決め精
度”と表現され温度ドリフト、周囲の環境の影響を除く
等の制限が加えられる。)。
【0005】その対策として、従来は数時間に一度、人
手によってレーザ光での加工位置を測定して補正を行
い、精度を維持するようにしているが、これではレーザ
加工処理が中断し、装置の稼働率低下を招く問題があ
る。また、人手による作業で煩雑であり、補正を行う時
間間隔をあけた場合には加工位置精度が低下してしま
う。
【0006】本発明は、上記の点に鑑み、経時変化に起
因するレーザ光照射位置のずれを自動補正可能で、高精
度のレーザ加工が可能なレーザ位置決め加工方法及び装
置を提供することを目的とする。
【0007】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1のレーザ位置決め加工方法は、加
工平面に固定又は停止状態とした被加工物に対して、X
Yガルバノミラー系及びスキャンレンズからなるレーザ
光学系でレーザ発振器からのレーザ光を走査する場合に
おいて、位置決め基準マークを前記加工平面に対応させ
て固定的に設け、レーザ光の照射軸と撮像装置の光軸と
が連動する配置としておき、該撮像装置による前記位置
決め基準マークの撮像結果から、レーザ光の照射位置補
正を行うことを特徴としている。
【0009】前記第1のレーザ位置決め加工方法におい
て、前記位置決め基準マークは少なくともX方向に1
対、及びY方向に1対設けられているとよい。
【0010】本発明に係る第2のレーザ位置決め加工方
法は、加工平面に固定又は停止状態とした被加工物に対
して、XYガルバノミラー系及びスキャンレンズからな
るレーザ光学系でレーザ発振器からのレーザ光を走査す
る場合において、前記XYガルバノミラー系のX軸オプ
ティカルスキャナ及びY軸オプティカルスキャナの変位
をそれぞれセンサで検出し、該センサの変位検出結果か
ら、レーザ光の照射位置補正を行うことを特徴としてい
る。
【0011】本発明に係る第1のレーザ位置決め加工装
置は、レーザ光を発生するレーザ発振器と、X軸スキャ
ナミラー、該X軸スキャナミラーを光学的に走査するX
軸オプティカルスキャナ、Y軸スキャナミラー及び該Y
軸スキャナミラーを光学的に走査するY軸オプティカル
スキャナを有していて前記レーザ光を走査するXYガル
バノミラー系と、該XYガルバノミラー系から出射した
レーザ光を収束するスキャンレンズとを具備するレーザ
光学系と、加工平面に対応させて固定配置された位置決
め基準マークと、前記加工平面に固定又は停止状態とし
た被加工物及び位置決め基準マークを撮像可能で、レー
ザ光の照射軸に対して光軸が連動する撮像装置と、前記
撮像装置で前記位置決め基準マークを撮像した画像信号
からレーザ照射位置のずれ量を検出する画像処理装置
と、前記XYガルバノミラー系に前記ずれ量を補正した
走査を行わせる制御手段とを備えた構成としている。
【0012】本発明に係る第2のレーザ位置決め加工装
置は、レーザ光を発生するレーザ発振器と、X軸スキャ
ナミラー、該X軸スキャナミラーを光学的に走査するX
軸オプティカルスキャナ、Y軸スキャナミラー及び該Y
軸スキャナミラーを光学的に走査するY軸オプティカル
スキャナを有していて前記レーザ光を走査するXYガル
バノミラー系と、該XYガルバノミラー系から出射した
レーザ光を収束するスキャンレンズとを具備するレーザ
光学系と、前記X軸オプティカルスキャナ及び前記Y軸
オプティカルスキャナの変位をそれぞれ検出するセンサ
と、前記センサによる検出信号からレーザ照射位置のず
れ量を検出して前記XYガルバノミラー系に前記ずれ量
を補正した走査を行わせる制御手段とを備えた構成とし
ている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るレーザ位置決
め加工方法及び装置の実施の形態を図面に従って説明す
る。
【0014】図1は本発明に係るレーザ位置決め加工方
法及び装置の実施の形態の全体構成、図2はレーザ発振
器及びレーザヘッド(レーザ光学系)、図3はレーザヘ
ッド内部の基本構成、図4はXYガルバノミラー系を走
査(スキャン)する構成部分、図5は撮像カメラ(CC
Dカメラ)の光軸がレーザ照射軸に連動するように配置
した構成部分をそれぞれ示している。
【0015】これらの図において、1はレーザ光を発生
するレーザ発振器、2はレーザヘッド(レーザ光学系)
であってレーザ発振器1からのレーザ光を受けてこれを
走査するものである。レーザ発振器1には、図2の如く
レーザ電源3から電力が供給されるようになっており、
このレーザ発振器1は制御器(コントローラ)4でその
オン、オフ等の制御が行われる。
【0016】レーザ光を走査するためのレーザヘッド2
は、その内部構成を示す図3のように、レーザ発振器1
からのレーザ光を受けて反射し、その光軸を調整するた
めの光軸調整ミラーM1,M2と、ミラーM2から出た
レーザ光のビームを広げた平行光とするビームエキスパ
ンダ10と、ビームエキスパンダ10からのレーザ光は
全反射するが他の波長の可視光は透過させる45°反射
固定ミラーM3と、ミラーM3で反射されたレーザ光を
反射するX軸スキャナミラーM4と、該X軸スキャナミ
ラーM4を回転させてレーザ光をX方向に走査するX軸
オプティカルスキャナ11と、X軸スキャナミラーM4
で反射されたレーザ光をさらに反射するY軸スキャナミ
ラーM5と、該Y軸スキャナミラーM5を回転させてレ
ーザ光をY方向(X方向に直交)に走査するY軸オプテ
ィカルスキャナ12と、Y軸スキャナミラーM5を出射
したレーザ光を収束させるための高精度スキャンレンズ
としてのfθレンズ13と、fθレンズ13を通って収
束されたレーザ光を被加工物上の加工面に向けて全反射
するとともにそれ以外の可視光は透過させるダイクロイ
ックミラーM6とをレーザヘッド筐体内部に有してい
る。
【0017】被加工物の配置された加工平面に向けてレ
ーザ光を照射するためのレーザヘッド筐体の開口は、シ
ールドガラス14で閉塞されており、このシールドガラ
ス14でレーザヘッド筐体内部を保護している。
【0018】前記高精度XYガルバノミラー系は、X軸
スキャナミラーM4と、X軸オプティカルスキャナ11
と、Y軸スキャナミラーM5と、Y軸オプティカルスキ
ャナ12とからなっている。X軸及びY軸オプティカル
スキャナ11,12は例えばパルスモータを内蔵してお
り、X軸オプティカルスキャナ11はX軸スキャナミラ
ーM4を取り付けたY方向に平行な回転軸を高精度で回
転駆動するものであり、Y軸オプティカルスキャナ12
は、Y軸スキャナミラーM5を取り付けたX方向に平行
な回転軸を高精度で回転駆動するものである。
【0019】図3のレーザヘッド2では、レーザ発振器
1から入射したレーザ光は光軸調整ミラーM1,M2で
光軸調整された後、ビームエキスパンダ10でビームが
広がった平行光とされ、さらに45°反射固定ミラーM
3で反射されてXYガルバノミラー系のX軸スキャナミ
ラーM4に入射する。この入射光はXYガルバノミラー
系のX軸スキャナミラーM4で反射され、さらにY軸ス
キャナミラーM5で反射される。Y軸スキャナミラーM
5から出たレーザ光は、fθレンズ13で収束され、さ
らにダイクロイックミラーM6で反射され、シールドガ
ラス14を透過して被加工物に照射される。そして、X
軸オプティカルスキャナ11でX軸スキャナミラーM4
を回転させることでレーザ光のX方向の走査を行うこと
ができ、Y軸オプティカルスキャナ12でY軸スキャナ
ミラーM5を回転させることでY方向の走査を行うこと
ができる。
【0020】図1に示すように、加工平面に配置される
被加工物としての連続シート状物(例えば、未焼成のセ
ラミックシートである連続グリーンシート)20はその
上面にレーザ加工すべき加工領域20aを等間隔で有
し、連続シート状物20は図示しない間欠搬送機構で加
工領域20aの配列間隔だけ1ピッチ搬送されたら停止
する動作を繰り返し行うようになっている。この1ピッ
チの搬送は、シリンダや送りモータ等で位置ずれが生じ
ないように高精度で行うようにする。なお、ここでは連
続シート状物20がXY加工平面上に配置されており、
連続シート状物20の搬送方向がレーザヘッド2から照
射されるレーザ光のX軸走査方向、すなわちX方向に一
致し、Y軸走査方向は搬送方向に直交しているものとす
る。
【0021】図1中、レーザヘッド2の下方に位置して
いるレーザ加工を行う加工ステージPの周辺において、
連続シート状物20を挟んでその両側に2個づつ合計4
個の位置決め基準マーク22が固定配置されている。こ
れら4箇所の位置決め基準マーク22はX方向に平行な
2辺とY方向に平行な2辺を持つ加工平面に所定位置関
係で対応した長方形の各頂点にあるものとし、前記加工
領域20aと同じ高さの平面上にある(換言すれば前記
XY加工平面上にある)ことが最も望ましい。なお、こ
れらの4個の位置決め基準マーク22の位置は既知であ
る。
【0022】前記4個の位置決め基準マーク22等を撮
像するために、撮像装置としての撮像カメラ(CCDカ
メラ)30が設けられており、その光軸がレーザ光照射
軸と連動するように配置されている。ここでは説明を簡
単にするためにカメラ光軸とレーザ光照射軸とが一致し
ているものとする。この場合、図5に示すように、図3
に示した45°反射固定ミラーM3を透過した可視光
(ダイクロイックミラーM6、fθレンズ13、Y軸ス
キャナミラーM5、X軸スキャナミラーM4を通過した
加工面の画像)を望遠レンズ31、反射ミラーM7、反
射ミラーM8を介して前記撮像カメラ30に入射させて
いる。撮像カメラ30の画像信号(ビデオ信号)は図4
の画像処理装置23及びモニタテレビに出力される。画
像処理装置23はカメラ30からの画像信号より各位置
決め基準マーク22の位置を検出する。この検出位置
は、画像処理装置23の出力信号を受ける後段の制御器
4で記憶される。
【0023】前記XYガルバノミラー系を制御するため
の制御手段として、制御器4に加えてスキャナコントロ
ーラ(ビームポジショナ・コントロールユニット)24
及びスキャナドライバ25が設けられており、前記制御
器4は前記画像処理装置23の出力信号を受けてX方
向、Y方向の補正後の走査用出力信号を前記スキャナコ
ントローラ24に加えるようにしている(経時変化の補
正動作は後述する。)。図4に示すように、スキャナド
ライバ25は、X軸スキャナドライバ25aとY軸スキ
ャナドライバ25bとからなっており、それぞれX軸オ
プティカルスキャナ11,Y軸オプティカルスキャナ1
2に回転動作を行わせるための出力パルス信号を、前記
スキャナコントローラ24のX軸走査信号及びY軸走査
信号に従って作成して印加するものである。
【0024】なお、図4に示すように、撮像カメラ30
による位置決め基準マーク22及び連続シート状物20
表面の画像取り込みのために、照明手段としての照明ラ
ンプ26が複数個設けられ、撮像カメラ30による画像
取り込み時に連続シート状物20の表面及びその周辺を
照明するようになっている。
【0025】次に、この実施の形態の全体的な動作説明
を行う。
【0026】今、連続レーザ加工の開始時において、制
御器4よりX方向走査用出力信号及びY方向走査用出力
信号を出して前記XYガルバノミラー系によりレーザ光
照射軸を走査し(但し、レーザ光はオフとしておく)、
図1のレーザ加工を行う加工ステージPの周辺の4個の
位置決め基準マーク22をレーザ光照射軸と同軸の光軸
を持つ撮像カメラ30で撮像し、撮像結果である画像信
号を画像処理装置23に入力し、画像処理装置23では
4個の位置決め基準マーク22の検出位置を制御器4に
出力する。ここで、撮像カメラ30の光軸とレーザ光照
射軸とが同軸であるから(レーザ光の照射位置及びその
変化量とカメラ視点位置及びその変化量が一致すると考
えることができるから)、X方向に平行な2辺とY方向
に平行な2辺を持つ長方形の各頂点にある位置決め基準
マーク22を画像認識して、X方向のゲイン(制御器の
X方向走査用出力信号に対するX方向の照射位置変化量
の比)及びY方向のゲイン(制御器のY方向走査用出力
信号に対するY方向の照射位置変化量の比)を認識して
調整し、図7の実線のように位置ずれなく正しくレーザ
光をX方向、Y方向に走査できるように初期設定する。
同時に制御器4は、初期設定完了時に4個の位置決め基
準マーク22の検出位置を内部の記憶部にて記憶してお
く。
【0027】それから、ステージPに停止状態となって
いる連続シート状物20上の加工領域20aに対しレー
ザ光を走査してレーザ加工を開始し、制御器4はX方向
及びY方向の走査用出力信号をスキャナコントローラ2
4に加える。スキャナコントローラ24では、X軸走査
信号(レーザ光の走査位置のX座標を示す信号)及びY
軸走査信号(レーザ光の走査位置のY座標を示す信号)
を作成してX軸スキャナドライバ25a及びY軸スキャ
ナドライバ25bに加えてX軸オプティカルスキャナ1
1及びY軸オプティカルスキャナ12を介してX軸スキ
ャナミラーM4及びY軸スキャナミラーM5を回転さ
せ、所望加工位置にレーザ光を位置決めして走査する。
そして、加工領域20aに対して所定の加工パターンを
作成する。
【0028】以後同様に連続シート状物20を間欠移送
し、次の加工領域20aにレーザ加工を施し、このよう
な動作を繰り返し実行する。
【0029】レーザ光の位置決め精度の低下の恐れがあ
る所定時間経過後、再度4個の位置決め基準マーク22
を撮像カメラ30で撮像し、撮像結果である画像信号を
画像処理装置23に入力し、画像処理装置23から4個
の位置決め基準マーク22の検出位置を制御器4に出力
する。ここで、初期設定時の4個の位置決め基準マーク
22の制御器4で記憶されていた初期設定時の検出位置
と今回の検出位置とを比較してずれ量を検出し、4個の
位置決め基準マーク22の今回の検出位置が初期設定時
の検出位置と一致するようにX方向及びY方向の走査用
出力信号の補正量を制御器4内で演算する。以後、この
補正量を用いて補正したX方向及びY方向の走査用出力
信号でレーザ加工を行うことで、初期設定時と同様のレ
ーザ加工精度に戻すことができる。
【0030】撮像カメラ30の光軸をレーザ光の照射軸
と同一に設置している場合、加工時の重心位置座標は不
変であるが、従来装置はゲインについての補正策が取ら
れていないため繰り返し位置決め精度の悪化につながっ
ていた。本実施の形態によれば、加工開始時にレーザ光
の加工位置を合わせて、そのときに加工平面上に設置し
た位置決め用の基準マーク22を認識、記憶して、任意
の時間に再度加工平面上の位置決めマークを認識し、そ
のときの位置ずれ量を制御器4内部での演算によって自
動的に補正するため、繰り返し位置決め精度を長時間維
持できることが可能になる。ゆえに、加工位置のずれに
対する人手による面倒な補正を考慮することなく、図6
(B)の如く初期設定後は連続レーザ加工を常に一定の
繰り返し精度内で行うことができる。
【0031】また、レーザ光照射位置の補正の時間間隔
はすべて自動的に、1個の加工領域の加工毎に毎回行っ
たり、あらかじめ設定した時間毎に行ったりすることが
可能であるため、装置の使用される環境に合わせた補正
を行うことが可能である。
【0032】さらに、上記補正の際にあらかじめ任意の
補正量の範囲を設けて、位置決め基準マークの画像認
識、演算結果と比較することによって異常を知らせる自
己診断機能を持たせることも可能である。すなわち、補
正量が所定範囲を越えると異常と判断する構成とするこ
とが可能である。
【0033】また加工平面上に位置決め用の基準マーク
の代わりにガラス基板等にエッチング等で等間隔に位置
決め基準マークを作成したガラスマスター基板を人手に
てセットして補正する方法も可能である。
【0034】本発明の他の実施の形態として、加工平面
上の位置決め基準マークの代わりに図3の点線にて付加
したように、X軸オプティカルスキャナ11の位置を変
位センサ等のセンサSxの位置決め信号で、Y軸オプテ
ィカルスキャナ12の位置を変位センサ等のセンサSy
の位置決め信号でそれぞれ監視することによっても同様
の効果が得られる。すなわち、図7の実線のように位置
ずれなく正しくレーザ光をX方向、Y方向に走査できる
ように初期設定したときのセンサSxの位置決め信号及
びセンサSyの位置決め信号を制御器4の記憶部で記憶
しておけばよく、以後の補正時にセンサSx,Syの位
置決め信号を初期設定時のセンサSx,Syの位置決め
信号に一致させるように制御器4で制御すればよい。そ
の他の構成、作用効果は前述した実施の形態と同様であ
る。
【0035】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被加工物とは別に加工平面上に既知の間隔にて位置不変
の位置決め用の基準マークを設置しておき、そのマーク
の位置を画像処理により取り込み、自動的に補正計算を
行う機能を設けたので、これによって人手を介さず自動
的に加工精度を継続的に維持可能となる。つまり、従来
は数時間に一度人手にて被加工物のレーザ加工及び測定
を行って、通常の生産とは全く別の作業を行いレーザ光
照射位置の経時変化に伴うずれ量を補正した工程が全く
不要となり、生産効率が向上する。また、加工平面上に
おいて被加工物の搬送中にもレーザ光照射位置の位置補
正を行うことができ、補正直後にレーザ加工を行うよう
にすれば加工位置精度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ位置決め加工方法及び装置
の実施の形態の全体構成を示す構成図である。
【図2】実施の形態におけるレーザ発振器及びレーザヘ
ッド部分を示す構成図である。
【図3】レーザヘッド内部のレーザ光学系を示す斜視図
である。
【図4】XYガルバノミラー系及びその制御のための構
成を示すブロック図である。
【図5】レーザ照射軸と一致した光軸を持つ撮像カメラ
を用いる構成を示す構成図である。
【図6】本発明の実施の形態の動作を従来方法の動作と
対比して示すフローチャート図である。
【図7】レーザ光をX方向及びY方向に走査したときの
理想とする加工軌跡及び経時変化によりずれた状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 レーザヘッド 3 レーザ電源 4 制御器 10 ビームエキスパンダ 11 X軸オプティカルスキャナ 12 Y軸オプティカルスキャナ 13 fθレンズ 14 シールドガラス 20 連続シート状物 20a 加工領域 22 位置決め基準マーク 23 画像処理装置 24 スキャナコントローラ 25 スキャナドライバ 25a X軸スキャナドライバ 25b Y軸スキャナドライバ 26 照明ランプ 30 撮像カメラ P 加工ステージ M1,M2 光軸調整ミラー M3 反射固定ミラー M4 X軸スキャナミラー M5 Y軸スキャナミラー M6 ダイクロイックミラー M7,M8 反射ミラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工平面に固定又は停止状態とした被加
    工物に対して、XYガルバノミラー系及びスキャンレン
    ズからなるレーザ光学系でレーザ発振器からのレーザ光
    を走査するレーザ位置決め加工方法において、 位置決め基準マークを前記加工平面に対応させて固定的
    に設け、レーザ光の照射軸と撮像装置の光軸とが連動す
    る配置としておき、該撮像装置による前記位置決め基準
    マークの撮像結果から、レーザ光の照射位置補正を行う
    ことを特徴とするレーザ位置決め加工方法。
  2. 【請求項2】 前記位置決め基準マークは少なくともX
    方向に1対、及びY方向に1対設けられている請求項1
    記載のレーザ位置決め加工方法。
  3. 【請求項3】 加工平面に固定又は停止状態とした被加
    工物に対して、XYガルバノミラー系及びスキャンレン
    ズからなるレーザ光学系でレーザ発振器からのレーザ光
    を走査するレーザ位置決め加工方法において、 前記XYガルバノミラー系のX軸オプティカルスキャナ
    及びY軸オプティカルスキャナの変位をそれぞれセンサ
    で検出し、該センサの変位検出結果から、レーザ光の照
    射位置補正を行うことを特徴とするレーザ位置決め加工
    方法。
  4. 【請求項4】 レーザ光を発生するレーザ発振器と、 X軸スキャナミラー、該X軸スキャナミラーを光学的に
    走査するX軸オプティカルスキャナ、Y軸スキャナミラ
    ー及び該Y軸スキャナミラーを光学的に走査するY軸オ
    プティカルスキャナを有していて前記レーザ光を走査す
    るXYガルバノミラー系と、該XYガルバノミラー系か
    ら出射したレーザ光を収束するスキャンレンズとを具備
    するレーザ光学系と、 加工平面に対応させて固定配置された位置決め基準マー
    クと、 前記加工平面に固定又は停止状態とした被加工物及び位
    置決め基準マークを撮像可能で、レーザ光の照射軸に対
    して光軸が連動する撮像装置と、 前記撮像装置で前記位置決め基準マークを撮像した画像
    信号からレーザ照射位置のずれ量を検出する画像処理装
    置と、 前記XYガルバノミラー系に前記ずれ量を補正した走査
    を行わせる制御手段とを備えたことを特徴とするレーザ
    位置決め加工装置。
  5. 【請求項5】 レーザ光を発生するレーザ発振器と、 X軸スキャナミラー、該X軸スキャナミラーを光学的に
    走査するX軸オプティカルスキャナ、Y軸スキャナミラ
    ー及び該Y軸スキャナミラーを光学的に走査するY軸オ
    プティカルスキャナを有していて前記レーザ光を走査す
    るXYガルバノミラー系と、該XYガルバノミラー系か
    ら出射したレーザ光を収束するスキャンレンズとを具備
    するレーザ光学系と、 前記X軸オプティカルスキャナ及び前記Y軸オプティカ
    ルスキャナの変位をそれぞれ検出するセンサと、 前記センサによる検出信号からレーザ照射位置のずれ量
    を検出して前記XYガルバノミラー系に前記ずれ量を補
    正した走査を行わせる制御手段とを備えたことを特徴と
    するレーザ位置決め加工装置。
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