JPH11308871A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH11308871A
JPH11308871A JP10113980A JP11398098A JPH11308871A JP H11308871 A JPH11308871 A JP H11308871A JP 10113980 A JP10113980 A JP 10113980A JP 11398098 A JP11398098 A JP 11398098A JP H11308871 A JPH11308871 A JP H11308871A
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JP
Japan
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power
ripple
signal
unit
current
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JP10113980A
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English (en)
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Yoshihisa Okita
美久 沖田
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Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B10/70Hybrid systems, e.g. uninterruptible or back-up power supplies integrating renewable energies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/40Arrangements for reducing harmonics

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、軽量、長寿命、かつ、品質の良い電力
変換を行なうことのできる電力変換装置を提供する。 【解決手段】 インバータ部1は、入力された電圧をス
イッチングして出力する。コンデンサ4はインバータ部
1の入力側または出力側の何れかに接続されている。制
御部200において端子電圧信号4を指令値Rに合わせ
るための電力指令信号S0を演算して出力する。電流制
御部9は電力指令信号S0に基づいて得られた電流指令
信号S1と、電流検出信号I0との誤差として得られた
指令信号S2が入力され、指令信号S2に基づいて、イ
ンバータ部1にパルス幅変調制御を与える。リプル補償
部7は、電流制御部9より前段において、端子電圧Vc
によって誘導されるリプル成分に応答して、リプル成分
をキャンセルする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置に関
する。本発明に係る電力変換装置は、太陽光発電などの
分散型発電システム、無停電電システム、及び、アクテ
ィブフィルタなどに適用することができる。
【0002】
【従来の技術】系統連係電力変換装置に関する先行技術
文献としては、Ned Mohan(ミネソタ大学)らの著書 P
OWER ELECTRONICS(Second Edition,1995、JOHN WILEY &
SONS、INC.)を挙げることができる。この文献の中で、筆
者らはこれらの系統連系電力変換装置を利用することに
よって、高い品質の電力を商用電力系統と授受できるこ
とを述べている。今日、これらの回路、制御方式を基に
した分散型発電システム、分散型電力貯蔵システム用の
系統連系インバータ、無停電電源などの正弦波コンバー
タ装置、アクティブフィルタなどが、目的に合わせて形
態と名称を変化させ実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した系統連係イン
バータの問題点は、Ned Mohanらの前述の著書
の中でもの簡単に述べられており、具体的には単相正弦
波入出力の機器では系統の2倍の周波数のリプル成分が
直流側に現れ、直流側のフィルタコンデンサを十分に大
きくしたり、特に大出力のアプリケーションではフィル
タコンデンサと並列に直列共振型のフィルタを備える必
要があることなどが指摘されている。
【0004】以上のように、発電源の発電電力が直流量
なのに対して、単相系統と連系する場合は電源周波数が
2倍の振幅の大きいリプル成分が含まれるため、電力変
換装置内にこのリプル電力を吸収させるための大型の直
流リンクコンデンサやそれを補うフィルタが必要とな
り、装置体積が大型化する問題点があった。
【0005】同時に、直流リンクコンデンサとしては、
体積当たりの静電容量が大きくとれる電解コンデンサが
採用される場合が多いが、電解コンデンサは他の部品に
比較して寿命が短い欠点があり、装置全体の寿命を低下
させる原因となっている。
【0006】前述のように直流リンクコンデンサと直列
共振型のフィルタを組み合わせた方式や、スイッチング
素子とリアクトルを組み合わせた能動的なエネルギー平
滑装置の利用が試みられた例があるが、対象となるリプ
ル電力成分の周波数が電源周波数の2倍という低い周波
数のためフィルタのサイズが大きくなりすぎたり、リア
クトルのエネルギー重量比の低さのため重量が大きくな
りすぎるなどの問題があった。
【0007】インバータの交流側のフィルタが、インバ
ータを構成するスイッチング素子のスイッチング周波数
を上げることで小型化できるのに対して、上記問題点は
単相交流電源とインバータを連系させる場合の本質的な
問題点であり、インバータの小型、軽量化が妨げられる
大きな要因の一つになっている。一方では電力変換装置
への小型、軽量、長寿命化の要求は非常に強く、高効率
化による半導体素子、放熱装置の小型化などの見地から
の取り組みもなされているが、前記のような直流リンク
コンデンサなどのエネルギー平滑装置の小型化が図られ
なければ、さらなる小型化は難しいと言わざるをえな
い。
【0008】本発明の課題は、小型、軽量、長寿命、か
つ、安定で、品質の良い電力を電力系統に供給し得る電
力変換装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る電力変換装置は、コンデンサと、イ
ンバータ部と、制御部とを含む。前記インバータ部は、
入力された電圧をスイッチングして出力する。前記コン
デンサは、前記インバータ部の入力側または出力側の何
れかに接続されている。
【0010】前記制御部は、電圧制御部と、電流制御部
と、リプル補償部とを含む。前記電圧制御部は、前記コ
ンデンサの端子電圧信号が入力され、前記端子電圧信号
を指令値に合わせるための電力指令信号を演算して出力
する。
【0011】前記電流制御部は、前記電力指令信号に基
づいて得られた電流指令信号と、電流検出信号との誤差
として得られた指令信号が入力され、前記指令信号に基
づいて、前記インバータ部にパルス幅変調制御を与え
る。
【0012】前記リプル補償部は、前記電流制御部より
前段において、前記端子電圧によって誘導されるリプル
成分に応答して、前記リプル成分をキャンセルする。
【0013】上述した電力変換装置の動作について、代
表的な適用例である系統連係電力変換装置を例にとって
説明する。系統連係電力変換装置への適用において、前
記コンデンサは、直流リンクコンデンサとして、発電源
から供給されるエネルギーによって充電される。インバ
ータ部は、コンデンサの両端に現れる端子電圧をスイッ
チングして出力する。交流電源系統はインバータ部の出
力側に接続される。
【0014】この回路構成において、発電源から供給さ
れた発電エネルギーは、コンデンサに蓄積される。コン
デンサに蓄積されたエネルギーは、インバータ部のスイ
ッチング動作により、スイッチングされ、フィルタ等の
回路を経て、交流電源系統に供給される。インバータ部
がスイッチング動作をした時、コンデンサの端子には、
交流電源系統の基本周波数の2倍の周波数で変動するリ
プルが現れる。
【0015】本発明に係る電力変換装置では、前記リプ
ル補償部は、前記電流制御部より前段において、前記端
子電圧によって誘導されるリプル成分に応答して、前記
リプル成分をキャンセルする。具体的には、系統連係電
力変換装置に用いた場合において、コンデンサ(直流リ
ンクコンデンサ)の両端に現れるリプルを、リプル補償
装置の作用によってキャンセルする。これにより、リプ
ル電力を吸収させるための直流リンクコンデンサを小型
化し、装置体積を小型化することができる。同時に、直
流リンクコンデンサとして、電解コンデンサ以外のコン
デンサが使用可能になり、装置全体の寿命を延ばすこと
が可能になる。このため、電力変換装置全体のを小型、
軽量、長寿命化を達成することが可能になる。
【0016】系統連係電力変換装置として用いる場合、
典型的には、リプル補償部のフィルタにおいて、系統の
基本波周波数の2倍の周波数の成分を抽出する。
【0017】別の態様として、制御部は、複数備えられ
ていて、複数のリプル補償部のそれぞれは、並列に接続
され、それぞれ異なる周波数成分について演算する構成
を採用できる。この場合、制御部が、それぞれ電力系統
の基本波周波数の整数倍の周波数(2倍、4倍、6倍
…)周波数成分について演算ができるようにする。
【0018】本発明に係る電力変換装置は、分散型発電
システム、系統電力平滑システム、無停電電源システム
等に適用できる他、アクティブフィルタとしても用いる
ことができる。何れの場合も、コンデンサを小型化して
も、歪みの少ない電流の出力が可能なシステムを構成で
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る電力変換装置
を用いた系統連係電力変換装置のブロック図である。図
示された系統連係電力変換装置は、発電源5と、電力変
換装置100と、交流電源系統3とを含んでいる。発電
源5は、太陽電池、燃料電池、太陽熱発電または風力発
電などであり、得られる電力はいずれも直流量(リプル
成分を含まない)である。交流電源系統3は、典型的に
は、商用交流電源系統であり、50Hzまたは60Hz
の周波数を持つ。
【0020】電力変換装置100は、コンデンサ4と、
インバータ部1と、制御部200とを含む。コンデンサ
4は、発電源5からエネルギーが供給される。実施例に
おいて、コンデンサ4の両端に接続された端子T11、
T12を入力端子とし、この端子T11、T12に、発
電源5から直流電圧Vinが入力されるものとする。端
子T13には目標値Rが入力される。インバータ部1
は、コンデンサ4の端子電圧をスイッチングする。スイ
ッチング出力はフィルタ回路2等を経て、端子T21、
T22に供給される。インバータ部1は、フルブリッジ
型インバータ、ハーフブリッジ型インバータ、NPCイ
ンバータなどの非絶縁型の電力変換装置、及び、絶縁型
のインバータ等、各種のタイプを用いることができる。
また、2台以上のインバータを多重、または、直並列に
接続して構成してもよい。端子T21、T22には交流
電源系統3が接続されており、電力変換装置100か
ら、交流電源系統3に交流電力が供給される。電力変換
装置100は、端子T11〜T13、及び、T21〜T
23によって、外部から区画される。
【0021】制御部200は、電圧制御部6と、変調部
8と、電流制御部9と、リプル補償部7とを含む。電圧
制御部6は、端子電圧指令信号(目標値)Rに対するキ
ャンセル信号zの偏差をゼロにするような電力指令信号
Soを生成する。電圧制御部6は、直流側に接続された
コンデンサ4(以下直流リンクコンデンサと呼ぶ)の電
圧(端子電圧)と、あらかじめ設定された端子電圧指令
信号Rと比較し、その誤差をもとに出力電力の大きさを
演算する。力率が一定の下では、電圧制御部6の電力指
令信号Soは出力電流の振幅の指令を与える。電圧制御
部6は、出力電力を調整して発電源3の発電電力とイン
バータ出力電力を平衡させ、キャンセル信号zと端子電
圧指令信号Rとを等しくさせる。
【0022】変調部8は、電圧制御部6で演算された電
力指令信号S0をもとに、同期化制御部10の位相情報
にしたがって、所定の位相を有する正弦波状の電流指令
を演算し、電流指令信号S1を出力する。電流制御部9
は変調部8から供給される電流指令信号S1をもとに、
実際に系統に流れる電流Ioが指令値S1と等しくなる
ように、電力変換装置100の出力電流の瞬時値を制御
する。
【0023】実際的な回路では、電流を電流検出素子1
2によって検出し、この電流検出信号Ioと、電流指令
信号S1との誤差として得られた指令信号S2を、電流
制御回路9に供給する。電流制御部9は、指令信号S2
に基づいて、インバータ部1に制御信号S3を供給し、
パルス幅変調制御を与える。上述した構成は、例えば、
特開平8ー123561号公報等にも開示されている。
本発明の特徴は、上記構成に加えて、リプル補償部7を
有する点にある。
【0024】ここで、リプル補償部7を持たない従来タ
イプの系統連係電力変換装置について、その問題点を説
明する。太陽光発電、燃料電池、太陽熱発電、風力発電
などを利用した直流電力発電システムにおいて、得られ
た直流発電エネルギーを、電力変換装置100を利用し
て、交流電力に変換し、商用交流電源系統に供給する場
合には、電源周波数の2倍の周波数を有するリプル電力
が発生する。例えば系統連系電力変換装置100が接続
される系統の電圧をvu、系統連系インバータの出力電
流をiuとし、それぞれ正弦波状の波形を仮定する。
【0025】vu=Vm cos(ωt) iu=Im cos(ωt+φ) ωは系統の角周波数、Vm、Imは前記電圧、電流の振
幅、φは力率角を表す。この時のインバータの出力電力
の瞬時値pは p=vu・iu=VmIm/2・cos(φ)+VmIm/2・cos(2ωt+φ) となる。
【0026】前式右辺の第1項はインバータ出力電力の
平均値を表し、第2項がリプル電力を表している。この
ようにリプル電力は、電源周波数の2倍の周波数を有
し、出力電力の平均値以上の大振幅を有している。
【0027】以上のように、発電源3の発電電力が直流
量なのに対して、交流電源系統と連系する場合は、電源
周波数の2倍の周波数を持つ振幅の大きいリプル成分が
含まれるため、電力変換装置100の内部に、このリプ
ル電力を吸収させるための大型の直流リンクコンデンサ
やそれを補うフィルタが必要となり、装置体積が大型化
する問題点があった。
【0028】同時に、コンデンサ4としては、体積当た
りの静電容量が大きくとれる電解コンデンサが採用され
る場合が多いが、電解コンデンサは他の部品に比較して
寿命が短い欠点があり、装置全体の寿命を低下させる原
因となっている。
【0029】前述のように、コンデンサ4と直列共振型
のフィルタを組み合わせた方式や、スイッチング素子と
リアクトルを組み合わせた能動的なエネルギー平滑装置
の利用が試みられた例があるが、対象となるリプル電力
成分の周波数が電源周波数の2倍という低い周波数のた
め、フィルタのサイズが大きくなりすぎたり、リアクト
ルのエネルギー重量比の低さのため重量が大きくなりす
ぎるなどの問題があった。
【0030】電力変換装置100の交流側のフィルタ
が、インバータ部1を構成するスイッチング素子のスイ
ッチング周波数を上げることで小型化できるのに対し
て、上記問題点は単相交流電源とインバータを連系させ
る場合の本質的な問題点であり、電力変換装置100の
小型、軽量化が妨げられる大きな要因の一つになってい
る。一方では電力変換装置100への小型、軽量、長寿
命化の要求は非常に強く、高効率化による半導体素子、
放熱装置の小型化などの見地からの取り組みもなされて
いるが、前記のようコンデンサ4などのエネルギー平滑
装置の小型化が図られなければ、さらなる小型化は難し
いと言わざるをえない。
【0031】電圧型インバータでは、コンデンサ4の静
電容量を小さくすると、電力のリプルによって、コンデ
ンサ4の端子電圧のリプルが大きくなる。しかしなが
ら、電圧型インバータが過変調運転にならない範囲であ
れば運転を継続できるので、コンデンサ4の静電容量
は、想定されるすべての運転状況に対して、インバータ
部1が過変調運転にならないように最小値に選択するこ
とが理論上可能である。
【0032】従来のシステムでは、その制御法の原理
上、コンデンサ4を理論的な値まで小型化するのが困難
であった。インバータ部1が過変調運転にならなくて
も、制御部200内の各部にリプルが誘導されて、定常
的な出力電力の品質が低下したり、過渡特性が極端に悪
化するなどの問題があったためである。
【0033】更に、図1の系統連係電力変換装置におい
て、リプル補償部7を持たない従来構成を想定し、この
システムにおいて、コンデンサ4を小型化した場合、電
力変換装置100が運転を開始すると、電源周波数の2
倍のリプル成分のため、コンデンサ4の端子電圧Vc
に、同じ周波数のリプル電圧が誘導される。例えば、端
子電圧のリプル電圧v2を次式のようにあらわす。
【0034】v2=Vm2・cos(24t+θ) 電圧制御部6の電源周波数の2倍の周波数におけるゲイ
ン特性を|G1(j2ω)|、位相特性をarg(G1(j2ω))とする
と、このときの電圧制御部6の出力に含まれる電源周波
数の2倍の周波数の成分v12は v12=|G1(j2ω)|・Vm2・cos(2ωt+θ+arg(G1(j2ω))) =Vm12・cos(2ωt+θ12) ただし、θ12=θ+arg(G1(j2ω)) となるリプル分が電力指令信号Soに含まれることにな
る。
【0035】前述のように、電圧制御部6は、端子電圧
指令信号Rに、実際の端子電圧信号Vcが追従するよう
に、電力指令信号Soを演算するのであるが、端子電圧
信号Vcが電源周波数の2倍の周波数で脈動するため、
電力指令信号Soには、同じ周波数のリプル成分が含ま
れるようになる。変調部8は、電力指令信号Soによっ
て系統と同期した電流指令信号S1の瞬時値を演算する
が、電圧制御部6が演算した電力指令信号Soにはリプ
ル分が含まれるため、電流指令信号S1には高調波成分
が重畳される。
【0036】電流制御部9は、高調波を含んだ電流指令
信号S1に従って、インバータ部1を制御するので、実
際の系統に出力する電流にも高調波成分が含まれるよう
になる。具体的には、図3の動作波形に示すように、定
常的に高調波成分が含まれた歪波電流を出力してしまう
のである。
【0037】上記の現象は、コンデンサ4の端子電圧信
号Vcに発生するリプル分によって、電力指令信号So
にリプル成分が含まれてしまうのが原因であるから、端
子電圧信号Vcにリプル分が含まれていても、電力指令
信号Soにリプル分が含まれないように、電圧制御部6
の応答を緩慢に設定したり、電圧制御部6と直列に、帯
域除去フィルタを配置することにより、解決できそうで
ある。ところが、コンデンサ4は、定常的に、リプル電
力を吸収する役割の他に、発電源3の発電量の急変など
の際に、インバータ部1の動作遅れを補償する過渡現象
対策の目的がある。このため、電圧制御部6の応答を緩
慢に設定したり、電圧制御部6と直列に、帯域除去フィ
ルタを配置する構成では、過渡特性が悪化したり、場合
によっては、安定な動作が得られないなどの問題を抱え
ることになる。
【0038】図4は電圧制御部6の応答を緩慢に設定し
て運転した場合の動作波形図を示す。電圧制御部6の応
答を緩慢に設定した場合、定常的には、歪の少ない電流
を系統に出力できるが、過渡的に、コンデンサ4の端子
電圧が異常に上昇または低下し、インバータ部1を構成
するスイッチング素子に過大なストレスを与え、場合に
よっては破壊に至らしめたり、長い過渡現象のため、交
流電源系統3に接続される他の機器に悪影響を与えるな
どの問題を生じる。
【0039】そこで、既に述べたように、本発明に係る
電力変換装置は、上述したリプル分をキャンセル手段と
して、リプル補償部7を有する。リプル補償部7は、電
流制御部9より前段において、端子電圧Vcによって誘
導されるリプル成分に応答して、リプル成分をキャンセ
ルさせる。従って、電流制御部9に供給される信号には
リプル分が含まれなくなる。このため、コンデンサ4を
小型化し、装置体積を小型化することができる。同時
に、コンデンサ4として、電解コンデンサ以外のコンデ
ンサを使用することが可能になり、装置全体の寿命を延
ばすことが可能になる。
【0040】更に、電源周波数の2倍という低い周波数
を除去するためのフィルタや、リアクトル等が不要であ
るから、電力変換装置全体のを小型、軽量、長寿命化を
達成することが可能になる。
【0041】図1に示すリプル補償部7は、端子電圧信
号Vcが入力され、端子電圧信号Vcに含まれるリプル
成分をキャンセルしたキャンセル信号zを、電圧制御部
6に供給する。電圧制御部6は、端子電圧指令信号(目
標値)Rに対するキャンセル信号zの偏差をゼロにする
ような電力指令信号Soを生成する。
【0042】実施例に示す系統連係電力変換装置は、更
に、同期化制御部10を備える。この同期化制御部10
は、交流電源系統3の位相情報を検出すると共に、その
位相情報を変調部8及びリプル補償部7に供給する。変
調部8においては、位相情報を含む指令信号S2を電流
制御回路9に供給する。そして、電流制御部9からイン
バータ部1に対してパルス幅変調制御を与える。これに
より、電力変換装置100から交流電源系統3に対して
位相の合った同期化電力が供給される。
【0043】図2は上述したリプル補償部7の具体的な
ブロック図を示している。リプル補償部7は、フィルタ
711と、基準波発生部712と、乗算部713、71
4と、低域通過フィルタ715、716と、補償部71
8、719と、乗算部721、722と、加算部723
とを含む。乗算部713、714及び低域通過フィルタ
715、716は第1の周波数変換部を構成し、乗算部
721、722は第2の周波数変換部を構成する。
【0044】リプル補償部7の内部では、まず、フィル
タ711により、端子電圧信号xに含まれる周波数成分
のうち、電源周波数(基本波周波数)の2倍の周波数を
持つ成分v2のみを取り出す。
【0045】一方、基準波発生部712により、電源周
波数の2倍の周波数を有する2つの基準正弦波sin(2ω
t)及び基準余弦波cos(2ωt)を生成する。そして、フィ
ルタ711から出力される成分v2と、基準波発生部7
12から出力される基準余弦波cos(2ωt)とを、乗算部
713に供給し、乗算を実行する。同様に、フィルタ7
11から出力される成分v2と、基準波発生部712か
ら出力される基準正弦波sin(2ωt)とを、乗算部714
に供給し、乗算を実行する。乗算部713、714のそ
れぞれの乗算出力信号d1、q1とすると、乗算出力信
号d1、q1は次式のようになる。
【0046】 d1=v2・cos(2ωt) =Vm2・cos(2ωt+θ)・cos(2ωt) =(Vm2/2)・cos(4ωt+θ)+(Vm2/2)・cos(θ) q1=v2・cos(2ωt) =Vm2・cos(2ωt+θ)・cos(2ωt) =(Vm2/2)・sin(4ωt+θ)+(Vm2/2)・sin(θ) 上式のように演算結果は、電源周波数の4倍の周波数の
成分と、直流成分の和となっている。
【0047】さらに、乗算出力信号d1、q1を、それ
ぞれ低域通過フィルタ715、716に通す。得られる
信号d0、q0は次式のようになる。 d0=(Vm2/2)・cos(θ) q0=(Vm2/2)・sin(θ) 信号d0、q0は、端子電圧信号xに含まれる電源周波
数の2倍のリプル成分の余弦成分及び正弦成分を周波数
変換して、直流レベルで表した信号となっている。信号
d0、q0をともにゼロにできれば、電力指令信号So
に含まれる電源周波数の2倍の周波数のリプル成分を消
去できる。
【0048】信号d0、q0は、定常偏差を減らすため
に設けられた補償部718、719にいったん入力され
る。補償部718、719としては、積分要素を含む構
成がより好ましく、例えば積分回路や、比例回路と積分
回路とを組み合わせた構成にすれば、原理上、定常偏差
をゼロにできる。
【0049】補償部718、719から出力された信号
d2、q2は、第2の周波数変換部を構成する乗算部7
21、722に供給される。乗算部721、722に
は、基準波発生部712より、電源周波数の2倍の周波
数を有する2つの基準正弦波sin(2ωt)及び基準余弦波c
os(2ωt)が、それぞれ、供給されている。乗算部72
1、722では、補償部718、719から供給された
信号d2、q2と、基準波発生部712から供給される
基準余弦波cos(2ωt)とを乗算し、信号d2、q
2を交流の補償信号に変換する。
【0050】加算部723では、補償信号に含まれる余
弦成分及び正弦成分を合成して出力する。以上のような
構成とすることにより、定常的には、コンデンサ4の端
子電圧に電源周波数の2倍の周波数のリプルが含まれる
場合でも、電圧制御部6の入力信号は直流成分のみとな
るので、高調波による歪みの少ない入力電流を実現でき
る。
【0051】図5は本発明に係る電力変換装置100を
用いた系統連係電力変換装置の動作波形図を示してい
る。図示するように、本発明によれば、定常的にも、ま
た、過度的にも、歪の少ない電流を系統に出力できる。
【0052】リプル補償部7の応答速度は、補償部71
8、719のゲインで調整でき、発電源3の発電量の急
変が生じた場合には電圧制御部6の作用で出力電力の平
均値の収束を早く、リプル補償部は電圧制御部6の出力
信号の定常的なリプル分のみに反応するように設定する
ことができ、過渡特性、定常特性を両立させることがで
きる。
【0053】つまり、定常的に端子電圧信号Vcにリプ
ルが含まれても、良好な動作波形が実現できるので、イ
ンバータ部1が過変調動作にならない領域、及び、イン
バータ部1のスイッチング素子の耐電圧が不足しない範
囲で、電圧リプルを許容できるので、コンデンサ4の静
電容量を限界まで減らすことができる。体積エネルギー
密度の同じコンデンサを利用すれば、コンデンサ体積を
小さくすることが可能となる。また、静電容量が小さく
てすむので、寿命の長いフィルムコンデンサなどが使用
でき、装置の長寿命化を図ることができる。
【0054】制御部200におけるリップル補償部7の
位置は、電流制御部9より前段の位置において、リプル
成分をキャンセルできる位置であればよい。次に、その
具体例を、図6〜図8を参照して説明する。
【0055】図6の実施例では、電圧制御部6は、端子
電圧Vcと指令値Rとの誤差信号が入力される構成とな
っている。この構成において、リプル補償部7は、電圧
制御部6の入力側に並列的に接続され、端子電圧Vcと
指令値Rとの誤差信号である信号xが入力される位置に
接続されている。従って、この実施例の場合、リプル補
償部7は、端子電圧Vcと指令値Rとの誤差信号xに含
まれるリプル成分をキャンセルする。
【0056】図7の実施例では、電圧制御部6には、端
子電圧Vcと指令値Rとの誤差信号が入力される。リプ
ル補償部7は、電圧制御部6の後段に配置され、電力指
令信号Soが、信号xとして入力され、この信号xに含
まれるリプル成分を検出し、そのリプル成分をキャンセ
ルする。
【0057】図8の実施例では、リプル補償部7は、変
調部8の後段に接続され、変調部8から出力される電流
指令信号S1が、信号xとしてリプル補償部7に供給さ
れる、リプル補償部7は信号xに含まれるリプル成分を
検出し、そのリプル成分をキャンセルする。この実施例
の場合、リプル補償部7は、基本波の3倍の周波数成分
をキャンセルように構成する。
【0058】上述した何れの実施例の場合も、リプル補
償部7は、図2に示したような回路によって実現でき
る。回路の位相補償を行なう必要がある場合は、図9に
示すように、移相装置717及び基準波発生装置720
を備えるとよい。
【0059】本発明に係る電力変換装置は、分散型発電
システム、系統電力平滑システム、無停電電源システム
等に適用できる他、アクティブフィルタとしても用いる
ことができる。直流リンクコンデンサを小型化しても、
歪みの少ない電流出力の可能な分散型発電システム、分
散型電力貯蔵システムが構成できる。
【0060】図10は本発明に係る電力変換装置を適用
した分散型太陽電池発電システムを示すブロック図であ
る。太陽電池5は動作電圧によって発電電力が変化する
ため、太陽電池5の出力電力が最大になる動作電圧を探
し出す必要がある。その手段として、インバータ部1に
動作電圧指令を与える最大電力制御部17が付加されて
いる。最大電力制御部17としては、例えば特開平8−
123561号公報に開示された装置を利用することが
できる。図示された最大電力制御部17は、電流検出手
段16から入力される電流信号、及び、コンデンサ4の
端子電圧信号Vcから、太陽電池5の出力電力が最大に
なる動作電圧を探し出す。
【0061】電圧制御部6は、最大電力制御部17によ
って与えられた太陽電池動作電圧指令信号(端子電圧指
令信号)Rに、コンデンサ4の実際の端子電圧が追従す
るように、電力指令信号Soを演算する。
【0062】この場合、コンデンサ4の端子電圧が、電
源周波数の2倍の周波数で脈動するため、電力指令信号
Soには同じ周波数のリプル成分が含まれるようにな
る。このリプル成分は、既に詳説したリプル補償部7の
回路作用によりキャンセルされる。
【0063】図11は本発明に係る電力変換装置を適用
した無停電電源用AC/DCコンバータのブロック図で
ある。この系統連系電力変換装置では、単相交流電源系
統3から、フィルタ2を介して供給される交流電力を、
インバータ部1でスイッチングし、そのスイッチング出
力を、コンデンサ4によって平滑する。そして、平滑さ
れた直流電力を、エネルギー貯蔵装置13の充電エネル
ギーとして利用すると共に、インバータ部14によって
交流に変換し、負荷15に電力を供給する。
【0064】交流電源系統3が停電した場合は、エネル
ギー貯蔵装置13の充電エネルギーを、インバータ部1
4によってスイッチングして、負荷15に電力を供給す
る。
【0065】この場合、コンデンサ4の端子電圧が、電
源周波数の2倍の周波数で脈動するため、電力指令信号
Soには同じ周波数のリプル成分が含まれるようにな
る。このリプル成分は、既に詳説したリプル補償部7の
回路作用によりキャンセルされる。
【0066】図12は本発明に係る電力変換装置を三相
系統連係電力変換装置に適用した例を示すブロック図で
ある。多相の交流系統では、電圧と電流が対称な正弦波
に保たれているとき、出力電力は時間的に一定値となる
ので、単相系統とは異なり、エネルギー平滑装置の小型
化が原理上可能である。しかしながら、商用系統として
普及している3相系統の例をみるとわかるように、系統
末端の電圧波形は高調波により歪んでいたり、非対称に
なっている場合が多い。また無停電電源システムでは、
非対称負荷や非線型負荷が出力に接続されて出力に、逆
相分電流や高調波電流が発生することがある。またアク
ティブフィルタでは系統に流れる高調波成分や無効電力
(非対称成分)を補償するために高調波電流、逆相分電
流がインバータに流れる。これらの成分によって発生す
るリプル電力は、単相の系統連系電力変換装置の場合と
同様の現象を発生する。
【0067】この実施例において、コンデンサ4の端子
電圧にリプルが発生しても、既に詳説したリプル補償部
7の回路作用によって、高調波による歪みの少ない電流
を、三相電力系統に供給することができる。
【0068】図13は本発明に係る電力変換装置に含ま
れるリプル補償部の別の実施例を示すブロック図であ
る。実際の電力系統末端の電圧波形は理想的な正弦波と
は程遠く、電源周波数の奇数倍の高調波成分を含んでい
る場合が多い。系統連系電力変換装置からは総合歪み率
の非常に小さい電流を系統に供給している場合でも、系
統電圧の奇数次高調波成分のために、電源周波数の4
倍、6倍 …といった偶数次のリプル電力が発生する。
この結果、コンデンサ4の端子電圧には、電源周波数の
2倍の周波数以外にも、4倍、6倍といった偶数時のリ
プルが発生して、出力電流に歪みを発生する。
【0069】図13の実施例はこのような場合に有効な
リプル補償部の構成を示す。図において、複数nのリプ
ル補償部701〜70nを備える。リプル補償部701
〜70nのそれぞれは、図2で説明した回路構成をも
ち、それぞれが系統の基本波周波数の整数倍の周波数成
分を個別に制御することができる。
【0070】接続される電力系統の状態や、系統連系イ
ンバータに要求される出力電流歪み率の規格値にもよる
が、周波数が高いリプル成分ほど振幅が小さい傾向にあ
り、ほとんどの場合で数個の制御部を並列に接続するこ
とで対策が可能である。
【0071】図14は本発明に係る電力変換装置を適用
した電圧型アクティブフィルタのブロック図である。実
施例に示された電圧型アクティブフィルタは、本発明に
係る電力変換装置100と、高調波電流演算部18とを
備える。電力変換装置100は、インバータ部1の直流
側にコンデンサ4を備える。
【0072】高調波電流演算部18は、負荷電流ILに
含まれる高調波電流を求め、補償すべき高調波電流指令
信号S5を出力する。一般的には、電流検出手段19に
よって負荷電流ILを検出し、負荷電流ILの基本波電
流を求め、これを負荷電流瞬時値から差し引いて高調波
電流指令信号S5を生成する。
【0073】電力変換装置100において、電圧制御部
6は、コンデンサ4の端子電圧信号Vcが一定になるよ
うに制御し、アクティブフィルタ(電力変換装置)に流
れ込む平均電力がゼロになるような制御動作を行なう。
実際には、アクティブフィルタに損失があるので、電圧
制御部6では、この損失を補う基本波成分だけが演算さ
れる。従って、電圧制御部6から出力される電力指令信
号Soには、電源周波数の基本波成分のみが含まれるこ
とになる。
【0074】この電力指令信号Soに基づいて得られた
電流指令信号S1と、高調波電流指令信号S5とが加算
され、その加算信号によって、インバータ部1を制御
し、非線形負荷20などが発生する高調波電力や無効電
力などを吸収するための補償電流Icを流す。
【0075】上記アクティブフィルタの動作において、
アクティブフィルタ内部には、補償電流Icとして、3
次、5次...等の奇数次の高調波が流れ、コンデンサ
4の端子に2次、4次...の偶数次の高調波を持つリ
プルが発生する。このリプルは、既に述べたリプル補償
部7の回路作用により吸収される。
【0076】従って、本発明に係る電力変換装置100
をアクティブフィルタとして利用することによって、補
償電流以外の高調波成分を発生するのを防止し、装置自
身の小型化が可能となる。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、小
型、軽量、長寿命、かつ、安定で、品質の良い電力を、
電力系統に供給し得る電力変換装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電力変換装置を用いた系統連係電
力変換装置のブロック図である。
【図2】本発明に係る電力変換装置を構成するリプル補
償部のブロック図である。
【図3】従来の系統連係電力変換装置の動作波形図であ
る。
【図4】従来の系統連係電力変換装置の別の動作波形図
である。
【図5】本発明に係る電力変換装置を用いた系統連係電
力変換装置の動作波形図である。
【図6】本発明に係る電力変換装置における制御部の別
の実施例を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る電力変換装置における制御部の更
に別の実施例を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る電力変換装置における制御部の更
に別の実施例を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る電力変換装置を構成するリプル補
償部の別の実施例を示すブロック図である。
【図10】本発明に係る電力変換装置を適用した分散型
太陽電池発電システムを示すブロック図である。
【図11】本発明に係る電力変換装置を適用した無停電
電源用系統連系電力変換装置のブロック図である。
【図12】本発明に係る電力変換装置を三相系統連係電
力変換装置に適用した例を示すブロック図である。
【図13】本発明に係る電力変換装置に含まれるリプル
補償部の別の実施例を示すブロック図である。
【図14】本発明に係る電力変換装置を適用した電圧型
アクティブフィルタのブロック図である
【符号の説明】
1 インバータ部 3 交流電源系統 4 コンデンサ 5 発電源 6 電圧制御部 7 リプル補償部 8 変調部 9 電流制御部 10 同期化制御部

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンデンサと、インバータ部と、制御部
    とを含む電力変換装置であって、 前記インバータ部は、入力された電圧をスイッチングし
    て出力し、 前記コンデンサは、前記インバータ部の入力側または出
    力側の何れかに接続されており、 前記制御部は、電圧制御部と、電流制御部と、リプル補
    償部とを含み、 前記電圧制御部は、前記コンデンサの端子電圧信号が入
    力され、前記端子電圧信号を指令値に合わせるための電
    力指令信号を演算して出力し、 前記電流制御部は、前記電力指令信号に基づいて得られ
    た電流指令信号と、電流検出信号との誤差として得られ
    た指令信号が入力され、前記指令信号に基づいて、前記
    インバータ部にパルス幅変調制御を与え、 前記リプル補償部は、前記電流制御部より前段におい
    て、前記端子電圧によって誘導されるリプル成分に応答
    して、前記リプル成分をキャンセルする。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された電力変換装置であ
    って、 前記リプル補償部は、前記端子電圧信号が入力され、前
    記端子電圧信号に含まれるリプル成分をキャンセルした
    電圧信号を、前記電圧制御部に供給する。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された電力変換装置であ
    って、 前記電圧制御部は、前記端子電圧信号と前記指令値との
    誤差信号が入力され、 前記リプル補償部は、前記端子電圧信号と前記指令値と
    の誤差信号が入力され、前記誤差信号に含まれる前記リ
    プル成分をキャンセルする。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された電力変換装置であ
    って、 前記電圧制御部は、前記端子電圧信号と前記指令値との
    誤差信号が入力され、 前記リプル補償部は、前記電力指令信号に含まれる前記
    リプル成分を検出し、そのリプル成分をキャンセルす
    る。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載された電力変換装置であ
    って、 前記制御部は、更に、変調部を含み、前記変調部は前記
    電圧制御部で演算された前記電力指令と、外部から供給
    される位相情報とにしたがって演算された電流指令信号
    を、前記電流制御部に供給し、 前記リプル補償部は、前記電流指令信号に含まれる前記
    リプル成分に応答し、前記リプル成分をキャンセルす
    る。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5に記載された電力変換装
    置であって、 前記リプル補償部は、フィルタと、基準波発生部と、第
    1の周波数変換部と、補償部と、第2の周波数変換部
    と、加算部とを含み、 前記フィルタは、特定された周波数の整数倍の周波数成
    分のみを抽出し、前記基準波発生部は、特定された周波
    数の整数倍の周波数を有する基準正弦波及び基準余弦波
    を生成し、 前記第1の周波数変換部は、前記フィルタで抽出された
    前記周波数成分と、前記基準波発生部から供給された前
    記基準余弦波及び基準正弦波とを、それぞれ乗算し、乗
    算して得られた2つの乗算信号を、それぞれ直流信号に
    変換し、 前記補償部は、前記第1の周波数変換部から前記直流信
    号のそれぞれが入力され、入力された直流信号に対し
    て、定常偏差をなくす補償作用を与えて出力し、 前記第2の周波数変換部は、前記補償部から供給された
    信号と、前記基準波発生部から供給された前記基準余弦
    波及び基準正弦波とを、それぞれ乗算して、2つの交流
    補償信号に変換し、 前記加算部は、前記2つの交流補償信号を合成して出力
    する。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載された電
    力変換装置であって、 前記リプル補償部は、複数備えられ、 前記複数のリプル補償部のそれぞれは、並列に接続さ
    れ、それぞれ異なる周波数成分について演算する。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6の何れかに記載された電
    力変換装置であって、 更に、同期化制御部を含んでおり、前記同期化制御部は
    周波数信号が供給され、前記周波数信号の位相情報を前
    記リプル補償装置に供給し、 前記リプル補償装置は、前記同期化制御部から供給され
    た位相情報にしたがって演算された所定の位相を有する
    指令信号を出力する。
  9. 【請求項9】 電力変換装置を含み、交流電源系統と連
    係して動作する系統連系電力変換装置であって、 前記電力変換装置は、請求項1乃至8の何れかに記載さ
    れたものでなる。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載された系統連系電力変
    換装置であって、 前記リプル補償部は、前記交流電源系統の基本周波数の
    整数倍である周波数成分に対して応答する。
  11. 【請求項11】 請求項9または10の何れかに記載さ
    れた系統連系電力変換装置であって、 前記電力変換装置は、発電源から供給されるエネルギー
    を交流に変換して前記交流電源系統に供給する。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載された系統連系電力
    変換装置であって、 前記コンデンサは、前記発電源から供給されるエネルギ
    ーによって充電され、 前記インバータ部は、前記コンデンサの両端に現れる端
    子電圧をスイッチングして出力し、 前記交流電源系統は、前記インバータ部の出力側に接続
    される。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載された系統連系電力
    変換装置であって、 前記同期化制御部は、前記交流電源系統の周波数信号が
    供給される。
  14. 【請求項14】 請求項9または10の何れかに記載さ
    れた系統連系電力変換装置であって、 前記インバータ部は、前記交流電源系統から供給される
    エネルギーをスイッチングして出力し、 前記コンデンサは、前記インバータ部から出力されるエ
    ネルギーによって充電される。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載された系統連系電力
    変換装置であって、 更に、エネルギー貯蔵装置を含み、前記エネルギー貯蔵
    装置は、前記コンデンサの両端子に接続されている。
  16. 【請求項16】 請求項14または15の何れかに記載
    された系統連系電力変換装置であって、 更に、第2のインバータ部を含み、前記第2のインバー
    タ部は前記コンデンサの端子電圧をスイッチングして出
    力し、その出力を負荷に供給する。
  17. 【請求項17】 高調波電流演算部と、電力変換装置と
    を含むアクティブフィルタであって、 前記高調波電流演算部は、負荷電流信号から、電源電流
    の歪み解消に必要な高調波電流を演算して出力し、 前記電力変換装置は、請求項1乃至8の何れかに記載さ
    れたものでなり、前記前記高調波電流演算部から供給さ
    れる信号に応答して動作する。
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