JPH11308027A - 誘電体フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

誘電体フィルタ及びその製造方法

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JPH11308027A
JPH11308027A JP12411198A JP12411198A JPH11308027A JP H11308027 A JPH11308027 A JP H11308027A JP 12411198 A JP12411198 A JP 12411198A JP 12411198 A JP12411198 A JP 12411198A JP H11308027 A JPH11308027 A JP H11308027A
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JP
Japan
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dielectric
terminal
dielectric filter
coupling
conductor
Prior art date
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Application number
JP12411198A
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English (en)
Inventor
Toshio Shoji
利男 東海林
Tomomi Suzuki
知視 鈴木
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計に自由度があり、信頼度が高く、安価な
誘電体フィルタを提供すること。 【解決手段】 誘電体ブロックの対向する端面間に貫通
孔を形成し、前記端面の一方、入出力端子6の周囲及び
結合端子7の周囲を除く外周面に外部導体3と前記貫通
孔の内周面に内部導体2を形成する。この時、前記入出
力端子6及び前記結合端子7を凹状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波帯の無線通
信等で使用される誘電体フィルタ及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】誘電体フィルタの従来例として、2本の
1/4波長型同軸誘電体共振素子により形成されている
貼り合わせ構造の誘電体フィルタを図7に示す。図7に
示すように、個々の1/4波長型同軸誘電体共振素子1
には、入出力端子6と結合端子7がそれぞれ形成されて
いる。誘電体共振素子1の結合端子7がある面及び外部
導体3同士を半田付けすることにより、バンドパスフィ
ルタとして機能する。
【0003】また、他の従来例として、モノリシック構
造の誘電体フィルタを図8に示す。図8に示すように、
モノリシック構造の誘電体フィルタ10は、2本の貫通
孔が形成され、入出力端子6の周囲及び開放端5を除い
て、表面が導体に被われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
誘電体フィルタにおいて、誘電体共振素子の入出力端子
及び結合端子は、印刷で形成するか、あるいは誘電体ブ
ロックの全面に外部導体を焼き付けた後にサンドブラス
ト等を用いて不要部分を除去して形成していたため、高
価なものとなっていた。
【0005】また、上記の誘電体フィルタが基板上に実
装された場合、基板反りによる応力が垂直に加わる。膜
状の導体は、このような力に対して弱いため、導体と誘
電体セラミックスの密着強度を強めるか、あるいは電極
面積を広くとる必要がある。一方、上記の半田付け部分
の電極は、内部導体との間で容量をつくって所期のフィ
ルタ特性を実現しており、電極面積に制約があってはな
らない。
【0006】以上、説明したとおり、上記の誘電体フィ
ルタにおいて、フィルタ特性の設計に自由度があって、
信頼度が高く、安価なフィルタを得ることは困難であ
る。
【0007】したがって、本発明は、上記課題を解決
し、設計に自由度があり、信頼度が高く、安価な誘電体
フィルタを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘電体ブロッ
クの対向する端面間に貫通孔が形成され、前記端面の一
方、及び端子の周囲を除く外周面に外部導体と前記貫通
孔の内周面に内部導体が形成された誘電体フィルタにお
いて、凹状の端子が形成された誘電体フィルタである。
【0009】また、本発明は、対向する端面間に貫通孔
と、開放端となる端面に凹状の端子となる部分とを有す
る誘電体ブロックをプレス成形し、焼成した後、該誘電
体ブロックの全表面に導体を設け、前記凹状の部分の周
辺の導体を平面研削し、端子を形成する誘電体フィルタ
の製造方法である。
【0010】入出力端子及び結合端子が凹状であるた
め、誘電体ブロックの全面に導体を付けた後に凹状の端
子がある面を平面研削することで、容易に端子が形成で
きる。また、凹状の端子を深くすることによって、内部
導体と端子間の距離が近づき、容量が大きくなる。さら
に、端子を剥がすような応力が加わったとしても、凹状
の端子の側面と平行に力が働くため、平面上の端子に比
べると、剥離強度が増し、信頼性が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0012】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る誘電体フィルタの斜視図である。図1に示すように、
第1の実施の形態の誘電体フィルタは、1/4波長型同
軸誘電体共振素子が2本で形成されている貼り合わせ構
造の誘電体フィルタである。個々の誘電体共振素子1に
は、周辺領域の導体が剥離された凹状の入出力端子6と
凹状の結合端子7が、それぞれ形成されている。誘電体
共振素子1の結合端子7がある面及び外部導体3のある
面同士を半田付けすることにより、バンドパスフィルタ
として機能する。
【0013】次に、製造方法について説明する。1/4
波長型同軸誘電体共振素子1の素体となる誘電体ブロッ
クは、所期の組成になるように調製された粉末原料を仮
焼してから粉砕して造粒した原料をプレス成形後、焼成
することで得られる。プレス成形に用いる金型の内側に
は、予め深さ200μm程度の凹状端子が形成されるよ
うに凸状の突起が設けられている。
【0014】次に、高温で焼成された誘電体ブロックの
全面に銀ペーストを塗布して乾燥した後、800℃から
850℃の温度範囲で焼き付けて導体を形成する。一般
に、導体の厚みは、数μmから20μmであり、この厚
みに約50μmを加えた深さで研磨するように設定され
た平面研削機で誘電体ブロックの表面の端子と導体除去
部を含んだ領域に砥石が当たるように研磨することによ
り、周辺の導体が除去された深さが、約150μmの凹
状の端子が得られる。
【0015】このようにして得られた凹状の端子の電極
剥離強度試験を行った結果、同一面積を有する平面上端
子に比べて、約5倍の強度(1kg/mm2以上)が得
られることを確認できた。
【0016】次に、本発明の誘電体フィルタにおける端
子形状の大きさの変化による特性の変化の説明をする。
図1に示した形状の誘電体フィルタの周波数特性を図3
に示す。図3に示すように、通過帯域内の損失は、ほぼ
平坦になっている。この場合は、結合端子を挟んだ内部
導体間の結合の強さが、入出力端子と内部導体の結合の
強さと比較して理想的であるといえる。
【0017】次に、図1に示した誘電体フィルタの結合
端子サイズを小さくした場合の特性を図4に示す。図4
に示すように、通過帯域が狭くなり、損失が平坦になら
ず、山状になっている。これは、共振素子間の結合の強
さが、入出力端子と共振素子の結合に比較し、小さくな
っているためである。つまり、結合端子サイズを小さく
したことによって、共振素子間の結合が小さくなったと
いえる。
【0018】次に、図1に示した誘電体フィルタの結合
端子サイズを大きくした場合の特性を図5に示す。図5
に示すように、通過帯域が広くなり、損失が平坦になら
ず、谷状になっている。これは、共振素子間の結合の強
さが、入出力端子と共振素子の結合に比較し、大きくな
っているためである。つまり、結合端子サイズを大きく
したことによって、共振素子間の結合が大きくなったと
いえる。
【0019】次に、図1に示した誘電体フィルタの結合
端子の深さを深くした場合の特性を図6に示す。図6に
示すように、通過帯域がさらに広くなり、損失が平坦に
ならず、谷がより深くなっている。これは、内部導体と
結合端子が近づいたことにより、共振素子間の結合の強
さが、入出力端子と共振素子の結合に比較し、大きくな
っているためである。入出力端子においても、同様な現
象になる。
【0020】これらのことから、誘電体フィルタの端子
形状を凹状に成形することによって、平面状端子に比
べ、より広い範囲で結合の強さを変えることができる。
これは、共振素子の誘電率が小さいために、端子部分と
内部導体間で形成される結合容量が十分大きくとれない
場合に有効である。
【0021】同様の理由により、図2に示すようなモノ
リシック構造の誘電体フィルタ10を使用した場合で
も、入出力端子6を凹状に成形することによって、平面
状端子に比べ、より広い範囲で結合の強さを変えること
ができるため、理想的な誘電体フィルタ特性を実現でき
る。
【0022】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明によれば、誘
電体フィルタの入出力端子及び結合端子の形状を凹状に
することによって、安価で容易に端子を成形できる。さ
らに、平面状端子に比べ、より広い範囲で結合の強さを
変えることができるため、理想的な誘電体フィルタ特性
を実現することが容易となっている。同様に、モノリシ
ック構造の誘電体フィルタ等において、小さい形状の誘
電体ブロックを使用した場合でも、端子を凹状に成形す
ることによって、平面状端子に比べ、より広い範囲で結
合の強さを変えることができるため、理想的なモノリシ
ック構造の誘電体フィルタ特性を実現することが容易と
なり、誘電体フィルタの小型化が実現できる。また、こ
のことによって電極剥離強度が増し、信頼性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における誘電体フィ
ルタの斜視図。
【図2】本発明の第2の実施の形態における誘電体フィ
ルタの斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における誘電体フィ
ルタの周波数特性を示すグラフ。
【図4】本発明の第1の実施の形態における誘電体フィ
ルタの結合端子サイズを小さくした場合の周波数特性を
示すグラフ。
【図5】本発明の第1の実施の形態における誘電体フィ
ルタの結合端子サイズを大きくした場合の周波数特性を
示すグラフ。
【図6】本発明の第2の実施の形態における誘電体フィ
ルタの周波数特性を示すグラフ。
【図7】従来例の2本の1/4波長型同軸誘電体共振素
子で組まれた貼り合わせ構造の誘電体フィルタの斜視
図。
【図8】従来例のモノリシック構造の誘電体フィルタの
斜視図。
【符号の説明】
1 (1/4波長型同軸)誘電体共振素子 2 内部導体 3 外部導体 4 短絡端 5 開放端 6 入出力端子 7 結合端子 9 導体除去部 10 モノリシック構造の誘電体フィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体ブロックの対向する端面間に貫通
    孔が形成され、前記端面の一方、及び端子の周囲を除く
    外周面に外部導体と前記貫通孔の内周面に内部導体が形
    成された誘電体フィルタにおいて、凹状の端子が形成さ
    れたことを特徴とする誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 対向する端面間に貫通孔と、開放端とな
    る端面に凹状の端子となる部分とを有する誘電体ブロッ
    クをプレス成形し、焼成した後、該誘電体ブロックの全
    表面に導体を設け、前記凹状の部分の周辺の導体を平面
    研削し、端子を形成することを特徴とする誘電体フィル
    タの製造方法。
JP12411198A 1998-04-17 1998-04-17 誘電体フィルタ及びその製造方法 Pending JPH11308027A (ja)

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