JPH11307016A - カラー陰極線管及びその製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管及びその製造方法

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JPH11307016A
JPH11307016A JP11474898A JP11474898A JPH11307016A JP H11307016 A JPH11307016 A JP H11307016A JP 11474898 A JP11474898 A JP 11474898A JP 11474898 A JP11474898 A JP 11474898A JP H11307016 A JPH11307016 A JP H11307016A
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light transmittance
surface treatment
image display
treatment film
face portion
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JP11474898A
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English (en)
Inventor
Akira Inoue
章 井之上
Yasuo Iwasaki
安男 岩崎
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー陰極線管のパネルガラスの肉厚分布に
より、フェイス部の中央と周辺とで光の透過率に差が生
じ、表示画像において中央部に比べて周辺部が暗くな
る。 【解決手段】 パネル1のフェイス部2の外面に設けた
表面処理膜4の光透過率をフェイス部2の光透過率に応
じて異ならせ、フェイス部2の光透過率の差を補正する
ことにより、フェイス部2と表面処理膜4を通って出射
する光に対して画像表示領域5の全域で均一な光透過率
が得られるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パネルのフェイ
ス部に表面処理膜を備えたカラー陰極線管及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管は内部が高真空であるた
め、その外囲器であるガラスバルブは、大気の圧力に耐
えられ、かつできるだけ重量を軽くできるような形状お
よび肉厚分布となるように構成されており、画像表示面
であるパネルのフェイス部は一般的に、中央部のガラス
肉厚より周辺部のガラス肉厚のほうが厚くなるような形
状となっている。また、パネルに使用されているガラス
生地は無色透明ではなく、画像表示面の外光反射を低減
して表示画像の品位を向上させるために、あらかじめ決
められている数種類の光透過率係数を持った生地のなか
から選択して使用されている。
【0003】カラー陰極線管のパネルはこのように構成
されており、パネルのフェイス部の各位置での光透過率
は、ガラス生地の光透過率係数とその位置でのガラス肉
厚によって決まることから、一般的には中央部よりも周
辺部の方が光透過率が低い分布となっている。外光反射
を低減して表示画像の品位を向上させる目的で光透過率
係数の低いガラス生地を用いる場合には、ガラス肉厚の
変化による光透過率の変化がより顕著になることから、
中央部と周辺部との光透過率の差を極力減らすために、
軽量化よりもフェイス部の中央部と周辺部との肉厚差を
小さくすることに重点をおいて設計されている。
【0004】一方、大型管の軽量化などに重点を置いて
中央部と周辺部との肉厚差を大きくとる必要がある場合
には、ガラス生地はなるべく光透過率係数の高いものを
使用して、中央部と周辺部との光透過率の差が小さくな
るように構成していた。また、パネルのガラス生地に光
透過率係数の高いものを使用する場合には、画像表示面
の外光反射による表示画像の品位の低下を防ぐために、
フェイス部表面に低い光透過率の表面処理膜を均一な分
布で施すことにより、全体としての光透過率を下げてい
た。特に最近のカラー陰極線管においては、表示画像の
フラット化のためにパネルのフェイス部外面を平面で構
成し、内面を曲面で構成するような方式が主流になりつ
つあり、フェイス部の中央部と周辺部とのガラス肉厚差
が大きくなるため、光透過率係数の高いガラス生地を用
いてフェイス部表面に低い光透過率の表面処理膜を均一
の分布で施す構成が必須となって来ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のカラー陰極線管
は以上のように構成されているので、ガラスパネルのフ
ェイス部自体の肉厚差により画像表示面の中央部と周辺
部とで光透過率が異なるため、表示画像も中央部と周辺
部とで明るさに差が生じて画像品位が低下してしまうと
いう問題があった。また、中央部と周辺部との光透過率
の差を小さくするために、パネルガラスのフェイス部の
中央部と周辺部とで肉厚差を生じないような形状にする
と、耐気圧特性を確保する必要からガラスバルブの重量
が増加してしまう問題があった。また、パネルのガラス
生地に光透過率係数の高いものを使用して、フェイス部
に低い光透過率の表面処理膜を施しても、パネルガラス
内部の光の反射や伝播により、表示画像の品位を低下さ
せてしまうなどの問題もあった。
【0006】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、フェイス部の画像表示領域内にお
ける光透過率が位置に応じて異なっていても、画像表示
領域の全域で明るさに差が生じることがなく、軽量で高
品位な画像を再現することができるカラー陰極線管及び
その製造方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るカラー
陰極線管は、フェイス部の画像表示領域内における光透
過率が位置に応じて異なるパネルと、このパネルのフェ
イス部に設けられた表面処理膜を備え、表面処理膜は、
画像表示領域内の各位置においてフェイス部の光透過率
に応じて異なる光透過率を有し、フェイス部と表面処理
膜を通って出射する光に対して画像表示領域の全域で均
一な光透過率を得るようにしたものである。
【0008】また、第2の発明に係るカラー陰極線管
は、第1の発明において、画像表示領域内の任意の位置
(x、y)におけるフェイス部の光透過率をT(x、
y)、画像表示領域内の任意の位置(x、y)における
表面処理膜の光透過率をTp(x、y)、フェイス部と
表面処理膜を通って出射する光に対して画像表示領域の
全域で均一な光透過率をTcとするとき、表面処理膜が
Tp(x、y)=Tc/T(x、y)を満足するように
構成されたものである。
【0009】また、第3の発明に係るカラー陰極線管
は、第1又は第2の発明において、パネルのフェイス部
が、外面は平面で、内面は曲面となるように構成されて
いるものである。
【0010】さらに、第4の発明に係るカラー陰極線管
は、第1又は第2の発明において、表面処理膜が、パネ
ルのフェイス部に表面処理膜材を蒸着して形成されてい
るものである。また、第5の発明に係るカラー陰極線管
は、第1又は第2の発明において、表面処理膜が設けら
れたフィルムをパネルのフェイス部外面に貼り付けたも
のである。
【0011】さらにまた、第6の発明に係るカラー陰極
線管の製造方法は、第4の発明に係るカラー陰極線管を
製造するに際して、パネルのフェイス部と表面処理膜材
料の蒸着源との間に、画像表示領域内の各位置における
フェイス部の光透過率に応じて異なる開口率の開口を有
する遮蔽体を配置し、蒸着源を真空中で蒸発させて表面
処理膜を形成するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.まず、この発明の
原理について説明する。図1は、カラー陰極線管の外囲
器であるガラスバルブを構成するパネルの構造図であ
る。図1において、1はパネルで、画像が表示されるフ
ェイス部2と、ガラスバルブを構成する図示しないファ
ンネルに接続されるスカート部3とからなる。4はパネ
ル1のフェイス部2の外面に設けられた光透過率制御用
の表面処理膜、5はフェイス部2の画像表示領域であ
る。
【0013】いま、フェイス部2の外面は平面(曲率半
径∞)で、内面は水平軸方向(X方向)に曲率半径Ri
x、垂直軸方向(Y方向)に曲率半径Riyの曲面で構
成されているとする。また、画像表示領域5の中心での
ガラス肉厚をto、中心座標を原点(0、0)とする
と、水平軸方向座標x、垂直軸方向座標yの任意の位置
(x、y)におけるフェイス部2のガラス肉厚t(x、
y)は次式で求めることができる。 t(x、y)=to+Rix−√((Rix−Riy+
√(Riy2−y2))2−x2) 一方、ガラスパネル1の光透過率Tは、R:ガラス反射
率、k:吸光係数(mmー1)、t:ガラス肉厚(mm)
として、 T=(1ーR)2・eーkt で求めることができることから、画像表示領域5内の任
意の位置(x、y)におけるガラスパネル1の光透過率
T(x、y)は、 T(x、y)=(1―R)2・eーkt(x、y) となる。
【0014】したがって、フェイス部2の任意の位置
(x、y)でT(x、y)なる光透過率分布を持つパネ
ル1において、画像表示領域5全体に亘って均一なTc
なる光透過率を得るためには、表面処理膜4の任意の位
置(x、y)における光透過率をTp(x、y)とし
て、 Tc=T(x、y)・Tp(x、y) となる関係を満たすような光透過率分布Tp(x、y)
を持つ表面処理膜4を施せば良い。この表面処理膜4の
光透過率分布Tp(x、y)は、 Tp(x、y)= Tc/T(x、y) として求めることができる。
【0015】図2に示すようにフェイス部2の内外面と
も曲面によって構成されている場合でも、外面の水平軸
方向(X方向)の曲率半径をRox、垂直軸方向(Y方
向)の曲率半径をRoyとすると、フェイス部2のガラ
ス肉厚分布は、 t(x、y)=to+Rix−√((Rix−Riy+
√(Riy2−y2))2−x2)−(Rox−√((Ro
x−Roy+√(Roy2−y2))2−x2)) として求められ、以下同様に表面処理膜4の光透過率分
布を求めることができ、同様の効果を奏することができ
る。すなわち、フェイス部2の外面形状と内面形状の定
義式よりフェイス部2のガラス肉厚分布を求め、表面処
理膜4に必要な光透過率分布を求めることにより、同様
の効果を奏することができる。
【0016】以下、具体的な実施の形態を説明する。図
3は、本発明を51cmカラー陰極線管に適用した実施
の形態を示す図である。このカラー陰極線管のパネル1
のフェイス部2は、外面が水平軸方向(X方向)の曲率
半径Rox=∞、垂直軸方向(Y方向)の曲率半径Ro
y=∞の平面で、内面は水平軸方向(X方向)の曲率半
径Rix=2,500mm、垂直軸方向(Y方向)の曲
率半径Riy=20,000mmの曲面で構成されてい
る。画像表示領域5の範囲は、水平軸方向400mm、
垂直軸方向300mmである。また、画像表示領域5中
央でのガラス肉厚to=14.0mmである。表1はガ
ラス生地ごとの光透過率を示し、ここでは、パネル1の
ガラス生地は、肉厚10.16mmで光透過率が0.7
31(73.1%)の日本電子機械工業会(EIAJ)
コードH7302を使用している。このとき、反射率R
=0.045、吸光係数k=0.02191である。
【0017】
【表1】
【0018】これらより、フェイス部2のガラス肉厚分
布t(x、y)を画像表示領域5内の水平軸上の各位置
に関して求めると、図4(a)のようになる。これらの
ガラス肉厚分布t(x、y)より、光透過率分布T
(x、y)を画像表示領域5内の水平軸上の各位置につ
いて求めると、図4(b)のようになる。以上より、フ
ェイス部2と表面処理膜4を通って出射する光に対して
画像表示領域5の全域で所望する均一な透過率Tc=
0.39とすると、必要な表面処理膜4の透過率分布T
p(x、y)を画像表示領域5内の水平軸上の各位置に
ついて求めると、図4(c)のようになる。従って、こ
のように画像表示領域5内の各位置においてフェイス部
2の光透過率に応じて異なる光透過率、すなわちTp
(x、y)=Tc/T(x、y)を満足する光透過率分
布を有する表面処理膜4を施すことにより、図4(d)
に示すように、画像表示領域5の全域で所望の均一な全
体透過率Tc=0.39を得ることができる。
【0019】垂直軸方向についても同様であり、図5
(a)は画像表示領域5内の垂直軸上におけるフェイス
部2のガラス肉厚分布t(x、y)を示す図、図5
(b)は画像表示領域5内の垂直軸上におけるフェイス
部2の光透過率分布T(x、y)を示す図、図5(c)
は画像表示領域5内の垂直軸上における表面処理膜4の
透過率分布Tp(x、y)を示す図、図5(d)は画像
表示領域5内の垂直軸上における全体透過率Tcを示す
図である。なお、以上は表面処理膜4をフェイス部2の
外面に設けた場合について説明したが、フェイス部2の
内面に設けた場合あるいはフェイス部2の内外面とも設
けた場合も同様に適用することができる。
【0020】実施の形態2.実施の形態1に示した光透
過率がTp(x、y)なる分布を有する表面処理膜4
は、パネルフェイス部2への真空蒸着法による膜厚制御
により実現することが出来る。図6は、この発明による
カラー陰極線管の表面処理膜の形成方法を説明するため
の図である。図6において、6は真空外囲器であり、そ
の上方にはパネル1がフェイス部2を下向きにして気密
に取り付けられる窓が設けられている。パネル1が気密
に取り付けられた真空外囲器6の内部は、図示しない真
空ポンプにより気体を排出され、非常に高真空な状態に
保たれている。真空外囲器6内の底部には、表面処理膜
材料の蒸着源7が、フェイス部2のほぼ中心を通る線上
に位置するように配置されている。蒸着源7としては、
例えばCr、Ni、Ti等を用いることができる。ま
た、パネル1のフェイス部2と蒸着源7との間には、メ
ッシュ構造すなわちモザイク状の遮蔽体8が配置されて
いる。
【0021】このメッシュ構造の遮蔽体8は、図7に示
すように、金属板にメッシュ構造の開口9を形成したも
のであり、これらの開口9の開口率は、図8の線aに示
すように、遮蔽体8の中央(A)から周辺(B)に向か
って漸次増加するように設けられている。すなわち、フ
ェイス部2の画像表示領域5内の各位置におけるフェイ
ス部2の光透過率に応じて異なる開口率に設定されてい
る。また、この遮蔽体8は、フェイス部2の中心を通る
線が遮蔽体8の中央点をほぼ通るように配置されてい
る。
【0022】このような構成の真空蒸着装置を用い、所
定圧力下の真空中で蒸着源7を図示しない加熱手段によ
り加熱して蒸発させ、遮蔽体8の開口9を通して飛来し
た蒸着源7の蒸気をフェイス部2の外面に付着させて表
面処理膜4を形成すると、メッシュ構造の遮蔽体8の開
口率分布を適切に選定することにより、図4(c)及び
図5(c)に示すようなフェイス部2の中央から周辺ま
で、所望の均一な透過率分布を有する表面処理膜4を形
成することができる。この場合、表面処理膜4にメッシ
ュ構造の遮蔽体8の影がパターンとして形成される恐れ
があるが、これは遮蔽体8のメッシュ構造のパターンの
大きさ及び遮蔽体8のフェイス部2と蒸着源7との間で
の設置位置、蒸着源7の面積を適切に選ぶことによって
解決される。
【0023】実施の形態3.実施の形態1に示した光透
過率がTp(x、y)なる分布を有する表面処理膜4
は、パネルフェイス部2の外面へ所望の透過率分布を持
たせた機能性フィルムを貼付することにより実現するこ
とができる。近年、カラー陰極線管の表面処理として、
帯電防止や防眩機能を持たせたポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルムをフェイス部2の外面に粘着材
で貼り付ける方法が一般的になってきた。この機能性フ
ィルムは図9に示すように、基板となるPETフィルム
10の片面に導電膜11や低反射膜12を形成したもの
で、これら導電膜11や低反射膜12の形成には蒸着法
が用いられている。したがって、この機能性フィルムに
実施の形態1で説明した所望の透過率分布となるような
光透過率制御用の表面処理膜4を形成し、このフィルム
をフェイス部2に貼付することにより、画像表示領域5
の全域で均一な透過率分布を有するカラー陰極線管が実
現できる。
【0024】機能性フィルムのフェイス部2への貼付
は、フェイス部2の外面に紫外線硬化樹脂を塗布し、次
いでその上に機能性フィルムを載せて、ローラ等の押し
圧により仮貼り付けした後、紫外線を照射して完全接着
することにより実施できる。また、フィルム10の機能
性膜が設けられていない側の面に予め接着剤と離型紙を
設けておき、貼り付け時に離型紙を剥した後、接着剤層
を下にしてフェイス部2の外面に載せ、ローラ等の押し
圧で貼り付けることもできる。なお、表面処理膜4に加
えて導電膜11や低反射膜12を形成したものについて
示したが、表面処理膜4のみを設けた機能性フィルムと
してもよいことはいうまでもない。
【0025】
【発明の効果】第1の発明に係るカラー陰極線管によれ
ば、フェイス部の画像表示領域内における光透過率が位
置に応じて異なるパネルと、このパネルのフェイス部に
設けられた表面処理膜を備え、表面処理膜は、画像表示
領域内の各位置においてフェイス部の光透過率に応じて
異なる光透過率を有し、フェイス部と表面処理膜を通っ
て出射する光に対して画像表示領域の全域で均一な光透
過率を得るようにしたので、パネルガラスのフェイス部
の中央と周辺とで肉厚差を生じて光透過率が異なって
も、画像表示領域の中央と周辺とで明るさに差が生じる
ことがなく、高品位な画像を再現することができる。ま
た、パネルの設計において中央と周辺との肉厚差による
光透過率の差を考慮しなくても良いため、パネルの軽量
化に重点を置いた設計が可能となり、ガラスバルブの軽
量化ができる。しかも、フェイス部の中央と周辺とで肉
厚差が生じても、パネルのガラス生地に光透過率係数の
低いものを使用できるため、パネルガラス内部での光の
反射や伝播による表示画像品位の低下を防ぐことがで
き、高品位な画像を再現できる。
【0026】また、第2の発明に係るカラー陰極線管に
よれば、第1の発明において、画像表示領域内の任意の
位置(x、y)におけるフェイス部の光透過率をT
(x、y)、画像表示領域内の任意の位置(x、y)に
おける表面処理膜の光透過率をTp(x、y)、フェイ
ス部と表面処理膜を通って出射する光に対して画像表示
領域の全域で均一な光透過率をTcとするとき、表面処
理膜がTp(x、y)=Tc/T(x、y)を満足する
ように構成したので、パネルガラスのフェイス部の中央
と周辺とで肉厚差を生じて光透過率が異なっても、フェ
イス部と表面処理膜を通って出射する光に対して画像表
示領域の全域で均一な光透過率を確実に実現することが
できる。
【0027】さらに、第3の発明に係るカラー陰極線管
によれば、第1又は第2の発明において、パネルのフェ
イス部が、外面は平面で、内面は曲面となるように構成
されているので、光透過率係数の低いガラス生地を用い
てパネルを構成することができ、高品位でフラットな画
像を表示することができる。
【0028】さらにまた、第4の発明に係るカラー陰極
線管によれば、第1又は第2の発明において、表面処理
膜がパネルのフェイス部に表面処理膜材を蒸着して形成
されているので、フェイス部と表面処理膜との間に他の
物質が介在することがないため、表面処理膜を設けるこ
とによる干渉を生じることがなく、より高品位な画像を
再現することができる。
【0029】また、第5の発明に係るカラー陰極線管に
よれば、第1又は第2の発明において、表面処理膜が設
けられたフィルムをパネルのフェイス部外面に貼付した
ので、画像表示領域の全域で均一な光透過率を有するカ
ラー陰極線管を安価に実現することができ、しかもフィ
ルムに設けられた表面処理膜などに欠陥があった場合に
は、これを剥離して交換することが容易である。
【0030】さらに、第6の発明に係るカラー陰極線管
の製造方法によれば、パネルのフェイス部と表面処理膜
材料の蒸着源との間に、画像表示領域内の各位置におけ
るフェイス部の光透過率に応じて異なる開口率の開口を
有する遮蔽体を配置し、蒸着源を真空中で蒸発させて表
面処理膜を形成するようにしたので、パネル生地の違い
や肉厚分布の違いによるパネルの透過率分布の違いに対
して、開口率分布の異なる遮蔽体を交換することで容易
に対応することができ、第4の発明に係るカラー陰極線
管を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るカラー陰極線
管のパネルの構造を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係るカラー陰極線
管のパネルの構造を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係るカラー陰極線
管のパネルの構造を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係るカラー陰極線
管のフェイス部の水平軸上の諸特性を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係るカラー陰極線
管のフェイス部の垂直軸上の諸特性を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係るカラー陰極線
管の製造方法を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2に係るカラー陰極線
管の製造方法に用いる遮蔽体を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2に係るカラー陰極線
管の製造方法に用いる遮蔽体の開口率分布を示す図であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態3に係るカラー陰極線
管に用いる機能性フィルムを示す図である。
【符号の説明】
1 パネル、 2 フェイス部、 4 表面
処理膜、5 画像表示領域、 7 蒸着源、
8 遮蔽体、10 フィルム。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るカラー
陰極線管は、画像表示領域を有するフェイス部と、該フ
ェイス部上に設けられる表面処理膜とを有し、上記フェ
イス部および上記表示処理膜によって得られる光透過率
Tcが略一定となるように、上記画像表示領域における
中心座標を(0、0)として、上記画像表示領域内の任
意の位置(x、y)における上記表面処理膜における光
透過率Tp(x、y)が、以下の式 Tp(x、y)=Tc/((1−R)2 ・e-kt(x y) ただし、R:ガラス反射率 k:吸光係数 ここで、任意の位置におけるガラス肉厚t(x、y)は t(x、y)=to+Rix−√((Rix−Riy+
√(Riy2 −y2 ))2 −x2 )−(Rox−√((Ro
x−Roy+√(Roy2 −y2 ))2 −x2 )) ただし、to:画像表示領域の中心座標(0、0)にお
けるガラス肉厚 Rix:フェイス部内面におけるX方向の曲率半径 Riy:フェイス部内面におけるY方向の曲率半径 Rox:フェイス部外面におけるX方向の曲率半径 Roy:フェイス部外面におけるY方向の曲率半径 を満足するように構成されているものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また、第2の発明に係るカラー陰極線管
は、第1の発明において、パネルのフェイス部外面を平
面である場合の上記画像表示領域内の任意の位置でのガ
ラス肉厚t(x、y)がt(x、y)=to+Rix−
√((Rix−Riy+√(Riy2 −y2 )) 2 −x2
で表わされたものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】さらに、第の発明に係るカラー陰極線管
は、第1又は第2の発明において、表面処理膜は、蒸着
された膜であるものである。また、第の発明に係るカ
ラー陰極線管は、第1又は第2の発明において、表面処
理膜設けられたフィルムパネルのフェイス部外面に
貼付されているものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】さらにまた、第の発明に係るカラー陰極
線管の製造方法は、第の発明に係るカラー陰極線管を
製造するに際して、パネルのフェイス部と表面処理膜材
料の蒸着源との間に、画像表示領域内の各位置における
フェイス部の光透過率に応じて異なる開口率の開口を有
する遮蔽体を配置し、蒸着源を真空中で蒸発させて表面
処理膜を形成するものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】また、第1の発明に係るカラー陰極線管に
よれば、画像表示領域内の任意の位置(x、y)におけ
るフェイス部の光透過率をT(x、y)、画像表示領域
内の任意の位置(x、y)における表面処理膜の光透過
率をTp(x、y)、フェイス部と表面処理膜を通って
出射する光に対して画像表示領域の全域で均一な光透過
率をTcとするとき、表面処理膜がTp(x、y)=T
c/T(x、y)を満足するように構成したので、パネ
ルガラスのフェイス部の中央と周辺とで肉厚差を生じて
光透過率が異なっても、フェイス部と表面処理膜を通っ
て出射する光に対して画像表示領域の全域で均一な光透
過率を確実に実現することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】さらに、第2の発明に係るカラー陰極線管
によれば、パネルのフェイス部が、外面は平面で、内面
は曲面となるように構成されているので、光透過率係数
の低いガラス生地を用いてパネルを構成することがで
き、高品位でフラットな画像を表示することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】さらにまた、第の発明に係るカラー陰極
線管によれば、第1又は第2の発明において、表面処理
膜がパネルのフェイス部に表面処理膜材を蒸着して形成
されているので、フェイス部と表面処理膜との間に他の
物質が介在することがないため、表面処理膜を設けるこ
とによる干渉を生じることがなく、より高品位な画像を
再現することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】また、第の発明に係るカラー陰極線管に
よれば、第1又は第2の発明において、表面処理膜が設
けられたフィルムをパネルのフェイス部外面に貼付した
ので、画像表示領域の全域で均一な光透過率を有するカ
ラー陰極線管を安価に実現することができ、しかもフィ
ルムに設けられた表面処理膜などに欠陥があった場合に
は、これを剥離して交換することが容易である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】さらに、第の発明に係るカラー陰極線管
の製造方法によれば、パネルのフェイス部と表面処理膜
材料の蒸着源との間に、画像表示領域内の各位置におけ
るフェイス部の光透過率に応じて異なる開口率の開口を
有する遮蔽体を配置し、蒸着源を真空中で蒸発させて表
面処理膜を形成するようにしたので、パネル生地の違い
や肉厚分布の違いによるパネルの透過率分布の違いに対
して、開口率分布の異なる遮蔽体を交換することで容易
に対応することができ、第の発明に係るカラー陰極線
管を容易に製造することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェイス部の画像表示領域内における光
    透過率が位置に応じて異なるパネルと、このパネルのフ
    ェイス部に設けられた表面処理膜を備え、上記表面処理
    膜は、上記画像表示領域内の各位置において上記フェイ
    ス部の光透過率に応じて異なる光透過率を有し、上記フ
    ェイス部と表面処理膜を通って出射する光に対して上記
    画像表示領域の全域で均一な光透過率を得るようにした
    ことを特徴とするカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】 画像表示領域内の任意の位置(x、y)
    におけるフェイス部の光透過率をT(x、y)、上記画
    像表示領域内の任意の位置(x、y)における表面処理
    膜の光透過率をTp(x、y)、上記フェイス部と表面
    処理膜を通って出射する光に対して上記画像表示領域の
    全域で均一な光透過率をTcとするとき、上記表面処理
    膜はTp(x、y)= Tc/ T(x、y)を満足する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のカラー陰極線管。
  3. 【請求項3】 パネルのフェイス部は、外面が平面で、
    内面は曲面となるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載のカラー陰極線管。
  4. 【請求項4】 表面処理膜は、パネルのフェイス部に表
    面処理膜材を蒸着して形成されていることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載のカラー陰極線管。
  5. 【請求項5】 表面処理膜が設けられたフィルムをパネ
    ルのフェイス部外面に貼付したことを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載のカラー陰極線管。
  6. 【請求項6】 パネルのフェイス部と表面処理膜材料の
    蒸着源との間に画像表示領域内の各位置における上記フ
    ェイス部の光透過率に応じて異なる開口率の開口を有す
    る遮蔽体を配置し、上記蒸着源を真空中で蒸発させて表
    面処理膜を形成することを特徴とする請求項4に記載の
    カラー陰極線管の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6509684B2 (en) 2000-07-24 2003-01-21 Asahi Glass Company, Limited CRT panel glass and CRT, and their production methods
US6586871B1 (en) 1999-01-25 2003-07-01 Asahi Glass Company, Limited CRT panel glass and production method thereof and CRT
US6856082B2 (en) 2000-07-24 2005-02-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Cathode ray tube with panel provided with colored layer

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