JPH11306680A - 情報記録再生装置および情報記録再生方法 - Google Patents

情報記録再生装置および情報記録再生方法

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JPH11306680A
JPH11306680A JP10722798A JP10722798A JPH11306680A JP H11306680 A JPH11306680 A JP H11306680A JP 10722798 A JP10722798 A JP 10722798A JP 10722798 A JP10722798 A JP 10722798A JP H11306680 A JPH11306680 A JP H11306680A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体上の高密度記録情報を小型化、軽量
化された装置で正確に抽出し再生できること。 【解決手段】 トランジェント量検出回路6が記録媒体
上から抽出された情報から生成された差動信号間の再生
波形振幅中心レベル差をトランジェントの大きさとして
出力し、記憶回路7に予め記憶したトランジェントに対
する再生マージンの有無で規定される任意の許容レベル
差と、トランジェント量検出回路6から出力される再生
波形振幅中心レベル差とを比較回路8が比較してレベル
の正負を判定し、判定結果を受けるレベルシフト制御回
路9が、クランプ回路のような簡単な回路により、検出
レベル差が許容レベルより大きい場合には許容範囲内に
レベルシフトを行い、検出レベル差が許容レベル未満の
場合には補正なしとするレベルシフト制御をしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マークエッジ記録
方式などによる記録媒体上の高密度記録情報を正確に抽
出する情報記録再生装置または情報記録再生方法に関
し、特に、小型化、軽量化された装置で情報を正確に抽
出できる情報記録再生のための装置および方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスクなどを記録媒体として使用し
た情報記録再生方式には、マーク位置記録再生方式とマ
ークエッジ記録再生方式とがある。近年、記録マークの
前縁と後縁との部分に情報を持たせるマークエッジ記録
方式が高密度記録を可能にする技術として注目されてい
る。このマークエッジ記録方式により記録された情報を
再生する方法には、任意の基準レベルでスライスして2
値化を行うスライス検出型と、読取り信号を2階微分し
エッジ位置に挿入するため零クロス点を検出する2階微
分検出型とがある。
【0003】この2階微分検出型によるマークエッジ再
生方法では、読取り時間に問題になる種々のノイズ(媒
体ノイズ、LDノイズ、回路ノイズなど)を微分で強調
してしまうという問題点、または波形の歪みの影響を受
け再生信号の変曲点が記録マークのエッジ位置に対応し
ないという問題点がある。
【0004】このような問題点を解決する技術が、例え
ば、特開平4−232659号公報に記載されている。
この2階微分検出型によるマークエッジ再生方法には振
幅制限手段が用いられている。しかし、振幅制限手段を
用いることにより、2階微分検出型によるマークエッジ
再生方法の元来の優位性である直流変動に対するマージ
ンを低下させることになる。
【0005】また、スライス検出型のマークエッジ再生
方法では、記録媒体上の記録情報を正確に再生する上
で、スライスレベルの値が重要なパラメータとなる。し
かし、再生系回路の全てが直流結合回路により構成され
ることは殆どなく、再生系各段でのバイアス点またはD
Cオフセットなどの問題を解決するために、交流結合回
路構成が採用されている。
【0006】このような構成では、記録媒体の欠陥また
はGPA長などのように記録マークのない領域から記録
マークのある領域にビームが走査した場合、または記録
消去直後のように急激に再生信号の直流成分が変動した
場合には、交流結合回路の時定数における過渡的な周波
数の応答性によりトランジェントが発生する。トランジ
ェントのような再生波形の過渡的な応答性は2値化スラ
イスレベルを決定するうえで障害となる。
【0007】上述したように、マークエッジ記録された
情報を再生する際に2階微分検出型およびスライス検出
型のいずれの方法を用いても、急俊な直流変動によりト
ランジェントが大きい場合には情報信号の検出精度が低
下して再生誤り率を低減させることができない。この問
題を解決する手段として、トランジェントが発生する区
間を縮小させるために交流回路の時定数を小さくするこ
と、または逆に、トランジェントの変化量を縮小するた
めに交流回路の時定数を大きくすることなどがあるが、
このような対策では、記録データパターンが持つデュー
ティ変動の影響を受けて再生信号にエンべロープ変動を
引き起こしたり、または再生増幅器がダイナミックレン
ジ不足のため飽和状態になるなどの問題を生じ、かえっ
て再生誤り率を増加させる可能性がある。
【0008】このように問題となるトランジェントを縮
小する技術が、例えば特開平5−334755号公報に
記載されている。また、トランジェントを吸収する技術
が、例えば特開平8−273163号公報に記載されて
いる。
【0009】すなわち、特開平5−334755号公報
に記載の手段では、和差信号切替回路とAGC増幅回路
との間に、任意のゲートを用いてトランジェント発生区
間を縮小させるトランジェント縮小回路が設けられてい
る。
【0010】また、特開平8−273163号公報に記
載の手段では、図5に示されるように、まず、情報検出
部1が光ヘッドにより記録媒体上から情報を抽出して電
流による電気信号を出力する。次いで、この電気信号
は、電流電圧変換回路2により電圧に変換され差動信号
として出力される。この出力は、結合コンデンサを介し
てトランジェント吸収部50に送られる。
【0011】トランジェント吸収部50は、初期電圧発
生回路51およびチャージ電流制御回路52の直列接続
により構成され、出力をAGC増幅回路53へ接続する
ことにより、電流電圧変換回路2が結合コンデンサを介
してAGC増幅回路53と交流結合される。AGC増幅
回路53の出力データは、一方では波形等化回路54を
介して2値化回路55から送出される。
【0012】他方、AGC増幅回路53から出力された
差動信号の各再生電圧をコンパレータ56が比較し、こ
の結果を受けるトランジェント吸収部50のチャージ電
流制御回路52が、両者の再生電圧をACグラントに一
致させるように、比較出力に基づいて結合コンデンサの
それぞれを充放電制御することによりトランジェントを
自動的に吸収している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の情報記
録再生装置のうち、上記特開平5−334755号公報
に記載の手段では、任意のゲートを用いてトランジェン
ト発生区間を縮小させるトランジェント縮小回路が設け
られているが、この構成では、急俊なトランジェントは
完全にはなくならないので、正確な情報信号を常に抽出
することに対して限界があるという問題点がある。
【0014】また、特開平8−273163号公報に記
載の手段では、交流結合回路に対する結合コンデンサが
トランジェント吸収部の入力側1段のみである。再生系
回路では、複数段の交流結合回路を直列に構成している
ので、初段の増幅回路結合コンデンサのみでトランジェ
ントを吸収する方法では、後段の交流結合回路の通過で
新たなトランジェントが発生することにより、通常、正
確な情報信号を抽出することはできないという問題点が
ある。
【0015】このように、通常、装置における全ての再
生系回路は、リードチャネルなどのLSIで構成される
ので、直流結合回路または交流結合回路の一段のみで実
現できるわけではなく、多段接続の交流結合回路構成を
有している。この構成における再生信号波形は、交流回
路それぞれを通過するたびに様々な時定数を有するトラ
ンジェント成分が発生し、重畳されてしまうので、再生
パルス化回路の直前では交流時定数による波形応答性が
複雑になってくる。
【0016】このような条件に対して、上述したような
交流結合回路部の結合コンデンサを充放電制御してトラ
ンジェント量の縮小または吸収する方法では、トランジ
ェントを十分に抑制できず、また、十分に抑制しようと
する場合には制御が複雑化してしまう。
【0017】他方、トランジェントによる波形応答性が
複雑にならないように、交流結合回路部それぞれの段に
ついて充放電制御回路を付加した場合には回路規模が膨
大となる。
【0018】この問題点を解決するために、初段だけで
なく全ての交流結合回路それぞれの結合コンデンサに対
して充放電制御を行うことが考えられる。しかし、この
場合には、回路規模が大きくなり、装置の小型化の実現
が困難となる。また、パルス化する直前の交流結合回路
部のみの結合コンデンサに対して充放電制御を行ったの
では情報信号が交流結合回路の多数段を通過しているの
で、コンデンサに対する充放電制御機構を簡単な回路構
成で実現することが困難となるという問題点が生じる。
【0019】本発明の課題は、上記問題点を解決し、急
俊なトランジェントが発生してもこのトランジェントを
抑制して正確な情報を常に抽出でき、かつ装置を小型
化、軽量化できる情報記録再生のための装置および方法
を提供することである。
【0020】すなわち、本発明は、マークエッジ記録方
式などによる記録媒体上の高密度記録情報を、低SN比
の再生環境または急俊な直流変動がある状態でも、正確
に抽出できる情報記録再生のための装置および方法を提
供するものである。特に、本発明による装置および方法
は、記録媒体上の欠陥、または記録消去後などのように
急激な再生信号の直流変動を伴う場合に生じるトランジ
ェント量を抑制することにより再生誤り率を低減するも
のである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明による情報記録再
生装置は、記録媒体上の情報を信号として抽出する情報
検出手段と、この情報検出手段により抽出された信号を
電圧に変換し差動信号により出力する電流電圧変換手段
と、この電流電圧変換手段から出力された差動信号をコ
ンデンサを介して交流結合し入力再生信号振幅を増幅し
て差動信号により出力する交流増幅手段と、この交流増
幅手段から出力された差動信号について符号間干渉に伴
う分解能低下補正を行って差動信号により出力する波形
等化手段と、トランジェントの大きさをこの波形等化手
段から出力される差動信号間の再生波形振幅中心レベル
差から検出し検出レベル差として出力するトランジェン
ト量検出手段と、トランジェントに対する再生マージン
の有無で規定されている任意の許容レベル差を予め記憶
する記憶手段と、前記トランジェント量検出手段から出
力される検出レベル差と前記記憶手段から取り出される
許容レベル差とを比較してレベルの正負を判定する比較
手段と、この比較手段から出力される正負の判定信号に
より前記波形等化手段から出力される差動信号のレベル
に対してシフト制御を行うシフト制御手段と、このシフ
ト制御手段から出力されるレベルシフト制御された信号
から記録マークのエッジに相当するパルスを生成する再
生パルス生成手段とを備えている。
【0022】また、情報記録再生装置には、上記トラン
ジェント量検出手段に入力するプラス極性側およびマイ
ナス極性側それぞれの差動信号を、ピーク値およびボト
ム値それぞれをサンプルアンドホールドして平均化する
トランジェント吸収手段を備えてもよい。
【0023】また、上記再生パルス生成手段の具体的な
一つは、前記波形等化回路から入力する差動信号の振幅
を制限する振幅制限手段と、1階微分および2階微分そ
れぞれの信号を生成する二つの微分手段と、1階微分信
号から変化方向を抽出する変化方向抽出手段と、2階微
分信号から零クロスのエッジ情報を抽出する零クロス比
較手段と、前記変化方向抽出手段から得られた変化方向
および前記零クロス比較手段から得られた零クロスのエ
ッジ情報を取り込み2値化パルスを生成し再生パルスと
して出力するパルス生成手段を備えている。
【0024】また、上記記憶手段の具体的な一つは、前
記再生パルス生成手段の振幅制限の度合いに応じたトラ
ンジェント量の許容レベル差を記憶し、この許容レベル
差が変更可能なことである。
【0025】また、本発明による情報記録再生方法は、
トランジェントに対する再生マージンの有無で規定され
ている任意の許容レベル差を予め記憶する記憶手段を備
え、記録媒体上の情報を信号として抽出し、次いで抽出
された信号を電圧に変換して差動信号とし、次いでこの
差動信号をコンデンサを介して交流結合して入力再生信
号振幅を増幅し、次いで増幅された差動信号について符
号間干渉に伴う分解能低下の補正を行う波形等化手順に
続き、補正された差動信号間から得られる再生波形振幅
直流成分から検出された振幅中心レベル差の大小と前記
記憶手段から取り出される許容レベル差とを比較して、
検出レベル差が許容レベル差より大きい場合にはレベル
シフトを行ってトランジェント量を吸収し、検出レベル
差が許容レベル差以下の場合には補正なしで出力するこ
とである。
【0026】また、波形等化手順に続き、プラス極性側
およびマイナス極性側それぞれの補正された差動信号に
おいて、ピーク値およびボトム値それぞれをサンプルア
ンドホールドにより平均化したのち、差動信号間から得
られる再生波形振幅直流成分の検出中心レベル差の大小
を求める情報記録再生方法が追加できる。
【0027】更に、任意の許容レベル差の範囲の具体化
された一つは、トランジェント量の変化に対してマージ
ンの大きい振幅制限を不適用とする単純な2階微分検出
型のマークエッジ再生方法ほど広く、かつマークエッジ
再生方法のSN比向上対策として設けられる振幅制限の
度合いの増加に伴って狭くなり、トランジェント量の変
化に対してマージンがないスライス検出型のマークエッ
ジ記録再生方法で零に設定されることである。
【0028】このような構成により、交流結合回路にお
ける最終段の差動信号間から直流成分のレベル差が再生
パルスの生成で許容できるトランジェント量の範囲を超
えてしまう状態を検出し、クランプ回路のような簡単な
レベルシフト制御回路によりトランジェント量を許容範
囲内に常に抑えることができるので、再生誤り率を低減
させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0030】図1は本発明の実施の一形態を示す機能ブ
ロック図である。図1に示された情報記録再生装置で
は、情報検出部1、電流電圧変換回路2、交流増幅回路
3、フィルタ回路4、波形等化回路5、トランジェント
量検出回路6、記憶回路7、比較回路8、レベルシフト
制御回路9、トランジェント吸収回路部20および再生
パルス生成回路部30が備えられているものとする。
【0031】情報検出部1で光ヘッドにより抽出された
情報信号は、直列接続された電流電圧変換回路2、交流
増幅回路3、フィルタ回路4、および波形等化回路5を
通過し、差動信号として出力する。電流電圧変換回路
2、交流増幅回路3、フィルタ回路4、および波形等化
回路5それぞれの出力接続側には結合コンデンサが挿入
されている。
【0032】波形等化回路5から結合コンデンサを介し
て出力された差動信号は、レベルシフト制御回路9とト
ランジェント吸収回路部20を介してトランジェント量
検出回路6とへ送られるものとする。トランジェント量
検出回路6および記憶回路7それぞれの出力は比較回路
8へ接続され、比較回路8の出力はレベルシフト制御回
路9へ送られる。レベルシフト制御回路9の出力は再生
パルス生成回路部30により生成パルス信号として出力
される。
【0033】すなわち、情報検出部1は光ヘッドにより
記録媒体上に記録されている情報を抽出し電流変換して
読取信号とする。電流電圧変換回路2は情報検出部1の
読取信号を電圧に変換する。交流増幅回路3およびフィ
ルタ回路4は、差動構成であり、読取信号に重畳される
外乱または高域ノイズの影響を低減するために設けられ
る。波形等化回路5は、直線位相型であり、光学系の分
解能低下に伴う符号間干渉を低減する。
【0034】トランジェント量検出回路6は波形等化回
路5から出力される差動信号波形の振幅中心レベル差を
検出する。図1ではトランジェント吸収回路部20を介
して差動信号波形を受けている。トランジェント吸収回
路部20については図2を参照して後に説明する。
【0035】記憶回路7はトランジェントに対する再生
マージンの有無で予め規定されている任意の許容レベル
差を記憶している。比較回路8はトランジェント量検出
回路6の検出レベル差および記憶回路7の記憶レベル差
それぞれを比較して正負を判定する。
【0036】レベルシフト制御回路9は、比較回路8の
正負の判定に応じてレベルシフトを行い、比較回路8の
出力信号が零となるようにレベル制御を行う。再生パル
ス生成回路部30は、レベルシフト制御回路9によって
レベル制御された再生信号波形から記録マークのエッジ
部に相当するパルスを生成し、再生パルス信号として外
部へ出力する。
【0037】また、記憶回路7に予め記憶されている任
意のレベル差の許容範囲は、再生パルス生成回路部30
でのエッジ抽出方法により異なり、トランジェント量の
変化に対する再生マージンの大小で決定されている。し
たがって、トランジェント量の変化に対する再生マージ
ンの小さいスライス検出型の再生方法ではこの許容レベ
ル差は限りなく零に近い値に設定する一方、トランジェ
ント量の変化に対する再生マージンの大きい2階微分検
出型の再生方法ではこの許容レベル差の範囲を広げて設
定することになる。
【0038】上記構成により、交流結合回路における最
終段の差動信号間から直流成分のレベル差が再生パルス
生成回路部30で許容できるトランジェント量の範囲を
超えてしまう状態を検出し、クランプ回路のような簡単
なレベルシフト制御回路9によりトランジェント量を許
容範囲内に常に抑えることができるので、再生誤り率を
低減させることができる。したがって、従来の技術にお
いて行われるような複雑な充放電制御を不要とし、かつ
回路規模も大きくならないので、装置化の際に小型・軽
量化および低消費電力化を実現することができる。
【0039】次に、図1に図2を併せ参照してトランジ
ェント吸収回路部20について説明する。
【0040】このトランジェント吸収回路部20は、図
1の波形等化回路5から出力される差動信号からトラン
ジェント量を検出して再生パルス生成回路部30では救
うことができないトランジェントのみを抑制しており、
ピーク値サンプルホールド回路21,23、ボトム値サ
ンプルホールド回路22,24、および平均化回路2
5,26を備えている。
【0041】ピーク値サンプルホールド回路21は波形
等化回路5から出力されるプラス極性信号振幅のピーク
値をサンプルアンドホールドする。ボトム値サンプルホ
ールド回路22はプラス極性信号振幅のボトム値をサン
プルアンドホールドする。ピーク値サンプルホールド回
路23は波形等化回路5から出力されるマイナス極性信
号振幅のピーク値をサンプルアンドホールドする。ボト
ム値サンプルホールド回路24はマイナス極性信号振幅
のボトム値をサンプルアンドホールドする。平均化回路
25は、波形等化回路5から出力されるプラス極性信号
振幅のピーク値とボトム値との検出に基づき信号振幅の
中心値を抽出する。平均化回路26は、波形等化回路5
から出力されるマイナス極性信号振幅のピーク値とボト
ム値との検出に基づき信号振幅の中心値を抽出する。
【0042】トランジェント量検出回路6は、平均化回
路25,26それぞれの中心値のレベル差をとることに
よりトランジェントの大きさを判定する。記憶回路7お
よび比較回路8についてはすでに説明しているので省略
する。
【0043】レベルシフト制御回路9は、比較回路8に
よりトランジェント量検出回路6からの出力信号のレベ
ル差が大きいと判定された場合には比較回路8の出力信
号が零となるように波形等化回路5の出力信号をレベル
シフト制御する一方、トランジェント量検出回路6から
の出力信号のレベル差が小さいかまたは零と判定された
場合には何の補正も行わず、波形等化回路5の出力信号
と同一の信号を出力する。
【0044】次に、図3に図1の再生パルス生成回路部
30として振幅制限付き2階微分検出型のエッジ抽出回
路を適用した場合のブロック構成例を示し、これを説明
する。
【0045】図3では、図1と同様に、情報検出部1は
光ヘッドにより記録媒体上に記録されている情報を抽出
し読取信号として電流変換する。電流電圧変換回路2は
情報検出部1の読取信号を差動構成として電圧に変換す
る。交流増幅回路3は電圧変換された読取信号を増幅
し、この信号をフィルタ回路を介して受けた直線位相
型の波形等化回路5は、光学系の分解能低下に伴う符号
間干渉を低減する補正を行い、上述のようなレベルシフ
ト制御回路9を介して、出力を再生パルス生成回路部3
0に送る。
【0046】再生パルス生成回路部30は、振幅制限回
路31、微分回路32,34、変化方向抽出回路33、
零クロス比較回路35、および2値化パルス生成回路3
6により構成されている。
【0047】波形等化回路5で補正された信号は振幅制
限回路31により振幅制限され、振幅制限された信号は
微分回路32により微分され、1階微分信号が得られ
る。微分回路32で得られた1階微分信号から、変化方
向抽出回路33が正負のスライスレベル(+VT,−V
T)のレベル比較により信号変化方向に対する2値化信
号を得る。
【0048】他方、微分回路34は微分回路32から1
階微分信号を受けて微分し2階微分信号を得る。零クロ
ス比較回路35は、この2階微分信号により読取信号の
変極点信号をエッジ情報として抽出する。2値化パルス
生成回路36は、変化方向抽出回路33の2値化信号と
零クロス比較回路35のエッジ情報とから再生パルス信
号を外部へ出力している。
【0049】次に、図1に図3および図4を併せ参照し
て図1における回路動作について説明する。
【0050】図4(a)はトランジェントを現す再生信
号波形の一例を示す波形図であり、図4(b)は再生信
号波形における差動信号間振幅中心レベルおよびトラン
ジェント量許容範囲の一例を示す波形図、また、図4
(c)はレベルシフト後の再生信号波形のプラス側極性
のみにおける振幅中心レベルおよびトランジェント量許
容範囲の一例を示す波形図である。
【0051】情報検出部1において光ヘッドにより抽出
された記録媒体上の記録情報は、電流電圧変換回路2、
交流増幅回路3、フィルタ回路4、および波形等化回路
5による多段交流結合回路を通過することによって図4
(a)に示されるように、情報の再生信号波形が過渡的
な時間応答性、すなわち、トランジェントを現すように
なる。
【0052】プラス極性とマイナス極性との差動信号間
でのトランジェントの相関関係は、お互いの信号に対し
て反転された状態となっており、トランジェント量が大
きくなればなるほど差動信号間の振幅中心レベル差が広
がることとなる。そこで、図4(a)の差動再生信号波
形から図4(b)に示されるような振幅中心レベルを検
出して、お互いの極性のレベルを比較することによりト
ランジェント量の大きさを認識することができる。この
差動信号間の振幅中心レベルの差をレベルシフト制御回
路9によって小さくできれば、トランジェント量を抑制
できることとなる。
【0053】この例では、振幅制限回路機能付きの2階
微分検出型のエッジ抽出方法を具体例としており、トラ
ンジェント量の大きさによっては、振幅制限回路で本来
のエッジポイントまで削除してしまう可能性がある。ト
ランジェントの抑制量は再生パルス生成回路部30にお
けるトランジェントの変化に対する再生マージンの大小
で決定される。また、この大きさは、振幅制限量、振幅
制限対称性の度合いによって相違する。
【0054】このため、記憶回路7に予め記憶されるト
ランジェント量許容範囲は、この振幅制限の度合いを示
すパラメータである、振幅制限量および振幅制限対称性
から決定されている。
【0055】したがって、図4(b)で示されるような
トランジェント量許容範囲が設定されているものとすれ
ば、このトランジェント量を超えているものに対して、
図4(c)に示されるようなレベルシフト制御が行われ
る。図4(c)のトランジェント量許容範囲は、差動信
号の片側の信号のみを示しているので、図4(b)に示
される許容範囲の1/2相当となっている。
【0056】このように、レベルシフト制御回路9は、
図4(b)に示されるような差動信号間の振幅中心レベ
ル差がトランジェント量許容範囲に等しいか、または、
より小さくなるようにレベル補正するものであり、記録
消去直後または記録媒体欠陥直後などのように急俊なト
ランジェントが発生しても振幅制限回路31において本
来のエッジ抽出ポイントを削除することもなく、正確に
情報が抽出できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば下記
の効果を得ることができる。
【0058】第1の効果は、記録消去直後または記録媒
体欠陥直後などのような急俊なトランジェントが発生し
ても振幅制限の度合いに応じてトランジェントを抑制で
きることである。この結果、正確な情報を抽出すること
ができる。
【0059】その理由は、差動信号間の再生波形振幅中
心レベル差と予め記憶したトランジェントに対する再生
マージンの有無で規定される任意の許容レベル差とを比
較してレベルの正負を判定し、検出レベル差が許容レベ
ルより大きい場合には許容範囲内にレベルシフトを行
い、検出レベル差が許容レベル未満の場合には補正なし
とするレベルシフト制御をしているからである。具体的
には、振幅制限量に応じたレベルシフト制御方法でのト
ランジェント抑制方法と振幅制限回路付きの2階微分に
よるエッジ抽出方法とを組み合わせることによって、ト
ランジェント量が大きくなっても本来抽出すべきエッジ
抽出ポイントは振幅制限回路の出力振幅の範囲内に抑え
られ、その出力信号波形から2階微分でエッジ情報を確
実に抽出できるからである。
【0060】第2の効果は、装置化技術における小型・
軽量化および低消費電力化を実現できることである。
【0061】その理由は、従来初段の交流結合回路の
充放電制御でトランジェントを抑制しているために後段
では新たなトランジェントが発生しないように直流結合
回路構成を採用したこと、またはパルス化直前の交流結
合回路の充放電制御でトランジェントを抑制しているた
めに複雑な充放電制御回路を設けることなどに対し、本
発明では、単純なレベルシフト回路と記憶回路とでトラ
ンジェントの抑制ができるからである。更に、トランジ
ェントの抑制が交流結合回路部の充放電制御ではなくパ
ルス化直前の交流結合回路部に単純なレベルシフト回路
を用いているので、トランジェントの動きが複雑となっ
ていてもこのトランジェントを抑制することができるか
らである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す機能ブロック図で
ある。
【図2】図1のトランジェント吸収回路部の一形態を示
す機能ブロック図である。
【図3】図1の再生パルス生成回路部の一形態を示す機
能ブロック図である。
【図4】図1の動作を説明するための波形図である。
【図5】従来の一例を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 情報検出部 2 電流電圧変換回路 3 交流増幅回路 4 フィルタ回路 5 波形等化回路 6 トランジェント量検出回路 7 記憶回路 8 比較回路 9 レベルシフト制御回路 20 トランジェント吸収回路部 21、23 ピーク値サンプルホールド回路 22、24 ボトム値サンプルホールド回路 25、26 平均化回路 30 再生パルス生成回路部 31 振幅制限回路 32、34 微分回路 33 変化方向抽出回路 35 零クロス比較回路 36 2値化パルス生成回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上の情報を信号として抽出する
    情報検出手段と、この情報検出手段により抽出された信
    号を電圧に変換し差動信号により出力する電流電圧変換
    手段と、この電流電圧変換手段から出力された差動信号
    をコンデンサを介して交流結合し入力再生信号振幅を増
    幅して差動信号により出力する交流増幅手段と、この交
    流増幅手段から出力された差動信号について符号間干渉
    に伴う分解能低下補正を行って差動信号により出力する
    波形等化手段と、トランジェントの大きさをこの波形等
    化手段から出力される差動信号間の再生波形振幅中心レ
    ベル差から検出し検出レベル差として出力するトランジ
    ェント量検出手段と、トランジェントに対する再生マー
    ジンの有無で規定されている任意の許容レベル差を予め
    記憶する記憶手段と、前記トランジェント量検出手段か
    ら出力される検出レベル差と前記記憶手段から取り出さ
    れる許容レベル差とを比較してレベルの正負を判定する
    比較手段と、この比較手段から出力される正負の判定信
    号により前記波形等化手段から出力される差動信号のレ
    ベルに対してシフト制御を行うシフト制御手段と、この
    シフト制御手段から出力されるレベルシフト制御された
    信号から記録マークのエッジに相当するパルスを生成す
    る再生パルス生成手段とを備えることを特徴とする情報
    記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、トランジェント量検
    出手段に入力するプラス極性側およびマイナス極性側そ
    れぞれの差動信号を、ピーク値およびボトム値それぞれ
    をサンプルアンドホールドして平均化するトランジェン
    ト吸収手段を備えることを特徴とする情報記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、再生パルス生成手段
    は、前記波形等化回路から入力する差動信号の振幅を制
    限する振幅制限手段と、1階微分および2階微分それぞ
    れの信号を生成する二つの微分手段と、1階微分信号か
    ら変化方向を抽出する変化方向抽出手段と、2階微分信
    号から零クロスのエッジ情報を抽出する零クロス比較手
    段と、前記変化方向抽出手段から得られた変化方向およ
    び前記零クロス比較手段から得られた零クロスのエッジ
    情報を取り込み2値化パルスを生成し再生パルスとして
    出力するパルス生成手段を備えることを特徴とする情報
    記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、記憶手段は、前記再
    生パルス生成手段の振幅制限の度合いに応じたトランジ
    ェント量の許容レベル差を記憶し、この許容レベル差は
    変更可能であることを特徴とする情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 トランジェントに対する再生マージンの
    有無で規定されている任意の許容レベル差を予め記憶す
    る記憶手段を備え、記録媒体上の情報を信号として抽出
    し、次いで抽出された信号を電圧に変換して差動信号と
    し、次いでこの差動信号をコンデンサを介して交流結合
    して入力再生信号振幅を増幅し、次いで増幅された差動
    信号について符号間干渉に伴う分解能低下の補正を行う
    波形等化手順に続き、補正された差動信号間から得られ
    る再生波形振幅直流成分から検出された振幅中心レベル
    の検出レベル差の大小と前記記憶手段から取り出される
    許容レベル差とを比較して、検出レベル差が許容レベル
    差より大きい場合にはレベルシフトを行ってトランジェ
    ント量を吸収し、検出レベル差が許容レベル差以下の場
    合には補正なしで出力することを特徴とする情報記録再
    生方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、波形等化手順に続
    き、プラス極性側およびマイナス極性側それぞれの補正
    された差動信号において、ピーク値およびボトム値それ
    ぞれをサンプルアンドホールドにより平均化したのち、
    差動信号間から得られる再生波形振幅直流成分の検出中
    心レベル差の大小を求めることを特徴とする情報記録再
    生方法。
  7. 【請求項7】 請求項5において、任意の許容レベル差
    の範囲は、トランジェント量の変化に対してマージンの
    大きい振幅制限を不適用とする単純な2階微分検出型の
    マークエッジ再生方法ほど広く、かつマークエッジ再生
    方法のSN比向上対策として設けられる振幅制限の度合
    いの増加に伴って狭くなり、トランジェント量の変化に
    対してマージンがないスライス検出型のマークエッジ記
    録再生方法で零に設定されることを特徴とする情報記録
    再生方法。
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