JPH11306600A - 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法 - Google Patents

光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法

Info

Publication number
JPH11306600A
JPH11306600A JP10122885A JP12288598A JPH11306600A JP H11306600 A JPH11306600 A JP H11306600A JP 10122885 A JP10122885 A JP 10122885A JP 12288598 A JP12288598 A JP 12288598A JP H11306600 A JPH11306600 A JP H11306600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
optical recording
area
predetermined
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10122885A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Nakamura
伸司 中村
Kazumi Nakamura
一美 中村
Koji Akita
耕司 秋田
Yorozu Ueno
萬 上野
Goro Fujiki
五郎 藤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP10122885A priority Critical patent/JPH11306600A/ja
Publication of JPH11306600A publication Critical patent/JPH11306600A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Holo Graphy (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 海賊版の光記録媒体であるか、真正商品であ
るかを容易に判定可能とする。 【解決手段】 回折光により所定の映像を投影するよう
構成されたホログラムパターン20を光記録媒体10の
所定位置に成形しておき、店頭などに陳列されたり、税
関を通過する際などに、この所定位置に所定波長の光線
を照射して、その結果、所定の2次元映像24が投影さ
れるか否かにより真贋を判定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体及び光
記録媒体の製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法に
関し、特にCD、CD-ROM、DVDなどにより代表
される光記録媒体の記録データやプログラムの著作権保
護に有効な光記録媒体及び光記録媒体の製造方法並びに
光記録媒体の真贋判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体、とりわけCD、CD-RO
M、DVDなどにより代表される光記録媒体は、音楽、
映像、コンピュータプログラム、コンピュータ用データ
など様々な情報やデータをデジタル信号として大量に記
録できる可般型記録メディアとして全世界的に普及し、
あるいは普及しつつある。特にMPEG−2などに代表
されるデータ圧縮技術の向上により、また、DVDのよ
うに複数の記録層を有する構造を採用することなどによ
り、近年光記録媒体の記憶容量は急速に増大している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる光記録媒体の記
録信号は、記録すべきアナログ信号をサンプリングし、
量子化して得られたデジタル信号に対しEFM変調を施
し、EFM変調後の信号ビット列の“0”と“1”が入
れ替わる毎にピットが開始又は終了する形でディスクの
記録面に記録されている。また、記録信号の再生は所定
のレーザビームを照射し、その反射光の強度変化を光学
的に検出して行っている。したがって、真正商品である
光記録媒体を購入し、その記録データを読み出して、再
度カッティングシステムに供給することにより、極めて
容易にコピー商品、すなわち海賊版を製造することが可
能である。現実に、音楽や映画などの著作権として保護
価値の高いプログラムがコピーされ、その海賊版が世界
各地に出回っている。このような事態を放置すれば、オ
リジナルを制作した著作権者の利益は不当に損失し、か
かる不法が有効に取り締まれないとすれば、デジタル的
な記録媒体やプレーヤなどのハードウエアの今後の発展
や普及に障害となることも予想される。しかし、かかる
不法なコピー自体を防止することを可能とする技術は発
展段階であり、現実的ではない。
【0004】したがって、本発明は不法なコピー商品で
ある海賊版の光記録媒体であるか、真正商品であるかを
容易に判定できる光記録媒体及び光記録媒体の製造方法
並びに光記録媒体の真贋判定方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では回折光により所定の映像を投影するよう
構成されたホログラムパターンを光記録媒体の所定位置
に成形しておき、店頭などに陳列されたり、税関を通過
する際などに、この所定位置に所定波長の光線を照射し
て、その結果所定の映像が投影されるか否かにより真贋
を判定するようにしたものである。
【0006】すなわち本発明によれば、データ記録され
た環状の記録領域と、前記記録領域の内方に設けられた
データ非記録領域とを有する円形のディスク状の光記録
媒体において、前記データ非記録領域内にホログラムパ
ターンが成形されて設けられていることを特徴とする光
記録媒体が提供される。
【0007】また本発明によれば、反射膜を有する領域
に形成された環状の記録領域にデータが記録された円形
のディスク状の光記録媒体において、前記反射膜領域内
であり、かつ前記記録領域の外部にホログラムパターン
が成形されて設けられていることを特徴とする光記録媒
体が提供される。
【0008】また本発明によれば、ディスク状の光記録
媒体において、その所定位置に回折により所定の2次元
映像を投影する4値のCGHとして形成されたホログラ
ムパターンの薄片が取り付けられていることを特徴とす
る光記録媒体が提供される。
【0009】また本発明によれば、所定の金型内にあら
かじめデータがピットとして形成されたスタンパを取り
付けて、合成樹脂の射出成形によりディスク状の光記録
媒体を製造する方法において、あらかじめ製造されたC
GHの原盤を用いて製造される成形用原盤を、前記金型
内にクランプした後、射出成形することを特徴とする光
記録媒体の製造方法が提供される。
【0010】また本発明によれば、所定の金型内にあら
かじめデータがピットとして形成されたスタンパを取り
付けて、合成樹脂の射出成形によりディスク状の光記録
媒体を製造する方法において、あらかじめ製造されたC
GHの原盤を用いて製造される成形用原盤を、前記金型
内に接着剤で貼り付けた後、射出成形することを特徴と
する光記録媒体の製造方法が提供される。
【0011】また本発明によれば、光記録媒体の所定位
置に所定波長の光線を照射し、回折光により所定の映像
を投影するよう構成されたホログラムパターンが前記所
定位置に形成された光記録媒体から回折光により投影さ
れる前記所定映像を目視にて確認して前記光記録媒体の
真贋を判定する光記録媒体の真贋判定方法が提供され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施の形態について説明する。図1は本発明に係
る光記録媒体の好ましい実施の形態の平面図である。光
記録媒体としてのコンパクトディスク(CD)10の主
要部自体は通常のものであり、周知のように外形120
mm、厚さ1.2mmの合成樹脂基板に反射膜16が設
けられ、反射膜16の設けられた領域(反射膜と同じ番
号16で示す)内にデータ記録領域としてのスパイラル
トラック部分17が設けられ、音楽などの主情報と制御
信号などの副情報(サブコード)がピットの形態で記録
されている。13はディスクの中央に設けられた中央貫
通孔であり、その周囲はCDプレーヤなどのディスク装
置に装填した際にディスクを把持、固定するためのクラ
ンピングエリア14となっている。クランピングエリア
14は非記録領域であり、この部分は透明であり、光線
が容易に透過可能である。なお、クランピングエリア1
4には、図11に示すように環状の凹部と凸部が各面に
設けられているが、図1では省略している。後述する図
2、図4、図5でも同様である。
【0013】このクランピングエリア14内の所定位置
にホログラムパターン20が形成されている。図2は、
この様子を拡大して示すものである。ホログラムパター
ン20はホログラムの干渉縞のパターンであるが、ここ
でホログラムの干渉縞について説明する。ホログラムの
干渉縞は回折格子の一態様であり、ここで回折格子につ
いて検討する。光学的な回折格子ピッチpと回折角度θ
の関係は、使用波長をλとすると、
【0014】
【数1】 ±n sin θ = λ/p (1) nは0を含む自然数 で表される。n=0のときは0次回折光と呼ばれる、非
回折光の透過もしくは反射光である。一方、±nのとき
は通常の光学系(対称な光学系)ではその回折光量は等
しい。nの増加により高次な回折光の光量は減少する。
n=1のみを考慮すると、回折格子から3本の光速が発
生することとなる。
【0015】平行な回折格子であれば1次元的な回折光
が発生する。±の正方向のみ議論すれば、1本の回折光
のみが発生すると言える。本発明では、平行な回折格子
ではなく水平、垂直両方向に特定パターンで配列された
格子を作成し、その回折光が2次元的に配置されるよう
に、コンピュータを用いて演算を行いCGH(コンピュ
ータ・ジェネレイテッド・ホログラム)を生成してい
る。本発明で用いるホログラムとしては、例えば月刊誌
「OプラスE」(株式会社新技術コミュニケーションズ
発行;No.204;1996年11月号)を用いるこ
とができる。
【0016】図6は本発明者らが本発明に先立って開発
し、特許出願(特願平8−317053号)したCGH
を利用した光記録媒体原盤の製造方法、光記録媒体への
情報の記録方法及び光記録媒体の製造装置並びに製造方
法を模式的に示すブロック図である。この例は、カード
型の光記録媒体としてのプリペイドカード10Aを製造
するものである。このプリペイドカード10Aには複数
の記録部分12が設けられ、配列されている。いま、こ
の記録部分12の1つ1つに文字の情報を記録するもの
とすると、文字情報の信号が入力端子IN1に供給さ
れ、画像信号化回路50に入力される。画像信号化回路
50は入力されたデジタル信号のコード情報で表された
文字を2次元画像のドットパターンの画像信号(後述す
る図7の入力データ)に変換する。
【0017】この画像信号はスイッチ52又はマルチプ
レクサを介して数値演算装置54に供給される。数値演
算装置54は所定のアルゴリズムを用いて2次元画像の
ドットパターンの画像信号から干渉光を照射することな
くホログラムの干渉縞パターン(ホログラフィー干渉図
形)を得るための数値を得る。図7の(a)は2次元画
像からホログラムの干渉縞パターンを得る手順を示す図
である。数値演算装置としては好ましくは高速演算の可
能なコンピュータを用いる。図7の(b)は、水平、垂
直両方向に特定パターンで配列された格子を作成し、そ
の回折光が2次元的に配置されるように、コンピュータ
を用いて演算を行いCGHを生成したものの一例を示す
写真である。なお、図7の(b)の例は、4値型のCG
Hであり、1段が240nmで3段構造となっている。
かかる4値型のCGHは2値型などに比較すると製造が
より困難であり、偽造や海賊版対策として有効である。
なお、2値のCGHを用いると、DC光(ホログラムパ
ターンによる回折のない直進光)を中心として、投影さ
れる図形が点対象に2つ現れてしまうが、4値のCGH
では非対象な複雑な図形を投影することが可能であるの
で、会社のロゴマークなどを表すには、4値型が適して
いる。
【0018】なお、数値演算装置54は後述の描画装置
である電子ビーム露光装置58の解像度に応じた座標デ
ータを出力するよう構成されている。また、描画を実際
に行う前に、数値演算で得られた座標データをフィード
バックして入力データと比較して、両者間の誤差を低減
すべく複数回の再計算を行う。
【0019】数値演算装置54の出力信号はエンコーダ
56にて所定のフォーマットの信号とされ、電子ビーム
露光装置58に入力される。電子ビーム露光装置58は
本来ICやLSIを製造するときにその回路配置パター
ンを描画するために用いられるものであり、ここでは図
7の(a)に示した干渉縞のパターン(出力データ)を
1次記録媒体60上に描画するために用いられる。な
お、この1次記録媒体60は最終製品である光記録媒体
10Aと識別するため1次記録媒体60という。1次記
録媒体60としては、ガラスなどの基板の上に被露光媒
体としての感光性樹脂であるフォトレジストを塗付した
ものを用いる。1次記録媒体60はステッパ62(ステ
ージコントローラ)に取り付けられ、ステッパ62は電
子ビーム露光装置58からの信号により電子ビーム66
に垂直な面上のX−Yの2方向に移動可能である。な
お、電子ビームによる描画では、従来の光記録媒体の製
造に用いられるレーザビームによる描画と比較すると、
極めて繊細かつ緻密なパターンを描画することが可能で
あり、ホログラムの干渉縞のパターンの描画に適してい
るといえる。
【0020】1次記録媒体60をフォトマスク原盤とし
て加工し、この1次記録媒体60をフォトマスク原盤よ
り光露光による複数の2次記録媒体を作製し、この2次
記録媒体を原盤として用いて光ディスク製造工程を経て
最終製品である光記録媒体10Aを製造することも可能
である。
【0021】いま、英文字(数字を含む)で300文字
からなるデータをプリペイドカードに記録するものとす
ると、入力端子IN1からシリアルに入力される文字列
のデータが画像信号化回路50にて順次画像信号化さ
れ、数値演算装置54にて所定のアルゴリズムにて数値
演算処理が行われ、エンコーダ56にて所定フォーマッ
トのデータとされて電子ビーム露光装置58に供給さ
れ、電子ビーム66が偏向されて、1次記録媒体60上
に描画が行われる。このとき、電子ビーム露光装置58
はステッパ62を制御して300の記録部分12が3列
で、各列に100個の記録部分が並ぶよう電子ビーム6
6と垂直な面上のX−Y方向に1次記録媒体60を移動
させる。
【0022】本発明では、上記の先願のプリペイドカー
ドとは異なり、後述するように所定のガラス原盤にホロ
グラムパターン(CGH)を形成し、これを用いてCD
10の所定個所にホログラムパターンを形成するように
している。
【0023】図3は、図1、図2に示されるCD10の
ホログラムパターン20に所定の波長の光線であるレー
ザビームを照射することができるレーザポインタ22を
用いて、レーザビームを照射し、その透過光の回折によ
り背面の壁や、机の表面などに所定の映像パターン24
が投影されている様子を示す模式図である。このCD1
0が真正品であれば、所定の2次元映像24が投影さ
れ、一方、海賊版など不正なコピー商品であればかかる
所定の2次元映像24は投影されない。したがって、店
頭に陳列された大量のCDの中に、真正品と海賊版が混
在している場合や、税関を通過しようとする輸入品の検
査において、図3の態様でレーザビームを照射するだけ
で、目視にて真正品か海賊版かの見分けが可能となる。
なお、ホログラムパターンの形成される位置があらかじ
め定められた所定位置であれば、検査する際にホログラ
ムパターンの有る場所を見つける必要がなく、便利であ
る。
【0024】所定の2次元映像24としては、図3に示
すように光記録媒体10の製造者や、販売者、著作権者
などを表す文字やロゴマーク(商標)などを用いること
が好ましい。本例では、出願人会社の商標(「犬のマー
ク」、「Victor」「JVC」はいずれも日本ビクター株式
会社の登録商標である)を含むマークが用いられている
が、これにより、CD10のラベルに表示されている製
造元の表示と、投影された2次元映像24により表され
る会社とが一致しているか否かが容易に判断できるので
ある。なお、所定の2次元映像24としては、さらに光
記録媒体10に記録される情報の題名(映画の題名、音
楽の曲名、コンピュータソフトの題名など)を記載した
り、その配給会社名、製造年月日、製造地、ソフトの言
語や使用可能地域など、様々な情報を記載することが可
能である。なお、複数の情報を記録するために、ホログ
ラムパターン20の記録部分の数や個々の大きさを適宜
増加させることができる。
【0025】次に図4、図5により本発明の光記録媒体
の他の実施の形態について説明する。図1、図2に示し
た実施の形態では、ホログラムパターン20がディスク
10のクランピングエリア14に設けられているが、本
実施の形態では、ホログラムパターン20Aが反射膜の
設けられている領域16内に設けられている。この領域
16には、図示省略の内周よりのリードイントラック
と、外周よりのリードアウトトラックが設けられ、それ
らの間にデータ記録領域が設けられている。ホログラム
パターン20Aをリードイントラック、リードアウトト
ラック又はデータ記録領域に重ねて設けることはできな
いので、リードイントラックの内側か、リードアウトト
ラックの外側に設けることとなる。図4、図5の例で
は、反射膜の設けられた領域16内の、スパイラルトラ
ック部分17内のリードイントラックより内側の所定位
置にホログラムパターン20Aが設けられている。ホロ
グラムパターン20A自体の構成は先の実施の形態と同
様である。
【0026】次に図8以下により本発明の光記録媒体の
製造方法について説明する。前述の図6、図7の手法に
よりいま4値のCGHを図8の上段に示すようにガラス
原盤25に構成したものとする。このガラス原盤25を
用いてメッキ処理により成形用原盤26が作製される。
この成形用原盤26を合成樹脂の射出成形でディスクを
製造するための金型27、28内の所定位置に配置して
射出成形することにより、ホログラムパターン20又は
20Aの形成された光記録媒体10を製造することがで
きる。図8の下段には、ピットに対応する凹凸形状が設
けられたスタンパ30がクランパ32にて金型28に固
定されている様子が示されている。ここで、クランパ3
2に成形用原盤26を把持する機構38を設けておき、
成形用原盤26を把持する。この状態で射出成形を行う
と、図1、図2に示したようにディスク10のクランピ
ングエリア14にホログラムパターン20が形成され
る。なお、原盤25としてガラス以外の材質の原盤を用
いることができる。すなわち、上記例では、4値のCG
Hを作製するためにガラス原盤を用いているが、これに
限定されることなく、例えばエッチングされる材質によ
ってシリコンウェハ原盤、水晶原盤などを用いることが
できる。
【0027】図4、図5に示した反射膜の設けられた領
域にホログラムパターン20Aを形成するためには、ス
タンパ30のリードイントラックより内周側あるいはリ
ードアウトトラックの外周側に成形用原盤26を接着剤
で貼り付けるか、あるいは金型27側の対応位置に同様
に貼り付ける。
【0028】図10は図1、図2に示したディスクの部
分断面図であり、図11は図4、図5に示したディスク
の部分断面図である。これらの図ではホログラムパター
ン20又は20Aはディスク10、10Aのラベル側、
すなわちピットの存在する側に設けられているが、反対
側に設けることもできる。
【0029】図12はDVDに本発明を適用した場合の
実施の形態の断面図である。DVD10Cには1層型と
2層型があるが、1層型の場合、上記各実施の形態と同
様にホログラムパターンを形成することができる。2層
型の場合は、図12に示すようにピットの存在する面同
士が対向して貼り合わせてある。貼り合わせは接着剤4
8を用いて行われるが、ピットの存在する面にホログラ
ムパターン20を形成すると、その凹部が接着剤48に
より埋められてしまい、所望の回折効果を発揮すること
ができない。そこで2層型の光記録媒体の場合は、図1
2に示すようにピットの設けられた面の反対の面にホロ
グラムパターン20を設ける必要がある。図12の例
は、図1に対応してクランピングエリア14にホログラ
ムパターン20が設けられているが、図4に対応し反射
膜の設けられている領域にホログラムパターン20Aを
設けてもよい。
【0030】本発明の光記録媒体は上記の構成であり、
ホログラムパターンが光記録媒体10の所定個所に形成
されているので、有効な偽造品対策となる。すなわち、
ホログラムパターンを光記録媒体に一体成形的に形成し
ているので、海賊版を製造しようとする者は、あらかじ
め定められたマークなどを投影するよう構成された回折
格子としてのホログラムパターンをかなり大掛かりな描
画設備を用いて製造しなければならず、相当の設備投資
を余儀なくされ、海賊版製造による金銭的メリットが薄
くなる。また、海賊版を製造しようとする者が、かかる
所定のホログラムパターンではなく、外見だけホログラ
ムパターンが存在するかのような凹凸部をディスクに設
けたとしても、図3で説明したように、レーザビームを
この部分に照射した瞬間に所定の2次元映像が投影され
ないことが確認されるので、真贋の判定が極めて容易で
ある。なお、本発明の実施の形態はCD及びDVDにつ
いて説明したが、その他の光記録媒体(光磁気記録媒体
を含む)であるCD-I、ビデオCD、CD-R、CD-R
OM、MOなどにも同様に適用可能である。すなわち、
オーディオ信号やビデオ信号、コンピュータプログラム
やコンピュータ用データなどあらゆる情報のいずれかが
デジタル記録されたディスクに本発明は適用可能であ
る。
【0031】上記実施の形態では、データ記録領域には
スパイラルトラックが形成されている例が示されている
が、本発明は、円形ディスクに環状の記録領域が設けら
れたあらゆる光記録媒体に適用可能であり、同心円トラ
ックを有するものでもよいことは理解されよう。また、
上記実施の形態ではホログラムパターンがあらかじめ光
記録媒体に形成されているものとして説明したが、ホロ
グラムパターンを製造すること自体が設備や費用の点で
相当困難であるので、あらかじめ製造されたホログラム
パターンの薄片をディスクの所定個所に貼り付けるだけ
でも海賊版防止の効果が期待できるものと思われる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、回
折光により所定の映像を投影するよう構成されたホログ
ラムパターンを光記録媒体の所定位置に成形したので、
店頭などに陳列されたり、税関を通過する際などに、こ
の所定位置に所定波長の光線を照射して、その結果所定
の映像が投影されるか否かにより容易に真贋を判定する
ことができ、海賊版の発見や、海賊版製造への抑止効果
が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光記録媒体の好ましい実施の形態
の平面図である。
【図2】図1の実施の形態の部分拡大図である。
【図3】図1の実施の形態を用いて真贋を判定する態様
を示す模式図である。
【図4】本発明に係る光記録媒体の他の好ましい実施の
形態の平面図である。
【図5】図4の実施の形態の部分拡大図である。
【図6】出願人の先願にかかるホログラムパターンの製
造工程を示すブロック図である。
【図7】(a)は2次元画像からホログラムパターンを
得る手順を示す図であり、(b)は本発明の実施の形態
で用いた4値のホログラムパターン(CGH)の顕微鏡
写真である。
【図8】本発明による光記録媒体の製造方法を示す図で
ある。
【図9】図8の部分拡大図である。
【図10】図1の実施の形態の部分断面図である。
【図11】図4の実施の形態の部分断面図である。
【図12】本発明を2層型DVDに適用した場合の部分
断面図である。
【符号の説明】
10、10B、10C 光記録媒体(ディスク) 13 中央貫通孔 14 クランピングエリア 16 反射膜(反射膜の設けられた領域) 17 スパイラルトラック部(データ記録領域) 20、20A ホログラムパターン(CGH) 22 レーザポンイタ 24 2次元映像(映像パターン) 25 ガラス原盤 26 成形用原盤 27、28 金型 30 スタンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋田 耕司 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 上野 萬 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 藤木 五郎 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ記録された環状の記録領域と、前
    記記録領域の内方に設けられたデータ非記録領域とを有
    する円形のディスク状の光記録媒体において、前記デー
    タ非記録領域内にホログラムパターンが成形されて設け
    られていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記データ非記録領域がクランピングエ
    リアであることを特徴とする請求項1記載の光記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 反射膜を有する領域に形成された環状の
    記録領域にデータが記録された円形のディスク状の光記
    録媒体において、前記反射膜領域内であり、かつ前記記
    録領域の外部にホログラムパターンが成形されて設けら
    れていることを特徴とする光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記ホログラムパターンはCGHである
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記
    載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記CGHは4値のCGHであることを
    特徴とする請求項4記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 ディスク状の光記録媒体において、その
    所定位置に回折により所定の2次元映像を投影する4値
    のCGHとして形成されたホログラムパターンの薄片が
    取り付けられていることを特徴とする光記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記記録領域にオーディオ信号及び/又
    はビデオ信号が記録されていることを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれか1つに記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記記録領域にコンピュータプログラム
    及び/又はコンピュータ用データが記録されていること
    を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の
    光記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記光記録媒体がCD、CD-I、ビデオ
    CD、CD-R、CD-ROM、DVD、MO のいずれ
    か1つであることを特徴とする請求項1ないし6のいず
    れか1つに記載の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記ホログラムパターンに所定波長の
    光線を照射したとき、前記光記録媒体の著作権者、製造
    者、販売者、記録内容の少なくとも1つを示す文字及び
    /又はマークが投影されるよう、あらかじめ前記ホログ
    ラムパターンが構成されていることを特徴とする請求項
    1ないし9のいずれか1つに記載の光記録媒体。
  11. 【請求項11】 所定の金型内にあらかじめデータがピ
    ットとして形成されたスタンパを取り付けて、合成樹脂
    の射出成形によりディスク状の光記録媒体を製造する方
    法において、 あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される
    成形用原盤を、前記金型内にクランプした後、射出成形
    することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】 所定の金型内にあらかじめデータがピ
    ットとして形成されたスタンパを取り付けて、合成樹脂
    の射出成形によりディスク状の光記録媒体を製造する方
    法において、 あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される
    成形用原盤を、前記金型内に接着剤で貼り付けた後、射
    出成形することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記成形用原盤のCGH部分が、製造
    しようとする光記録媒体の環状の記録領域の内方の非記
    録領域に配置されることを特徴とする請求項11又は1
    2記載の光記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記成形用原盤のCGH部分が、製造
    しようとする光記録媒体の反射膜領域内であり、かつ記
    録領域外に配置されることを特徴とする請求項11又は
    12記載の光記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 光記録媒体の所定位置に所定波長の光
    線を照射し、回折光により所定の映像を投影するよう構
    成されたホログラムパターンが前記所定位置に形成され
    た光記録媒体から回折光により投影される前記所定映像
    を目視にて確認して前記光記録媒体の真贋を判定する光
    記録媒体の真贋判定方法。
  16. 【請求項16】 前記光記録媒体の所定位置に光線を照
    射するステップが、前記光記録媒体の非記録領域を前記
    光線が透過するよう照射するものである請求項15記載
    の光記録媒体の真贋判定方法。
  17. 【請求項17】 前記光記録媒体の所定位置に光線を照
    射するステップが、前記光記録媒体の反射膜の存在する
    部分で前記光線が反射するよう照射するものである請求
    項15記載の光記録媒体の真贋判定方法。
JP10122885A 1998-04-16 1998-04-16 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法 Withdrawn JPH11306600A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10122885A JPH11306600A (ja) 1998-04-16 1998-04-16 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10122885A JPH11306600A (ja) 1998-04-16 1998-04-16 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11306600A true JPH11306600A (ja) 1999-11-05

Family

ID=14847053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10122885A Withdrawn JPH11306600A (ja) 1998-04-16 1998-04-16 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11306600A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6697178B2 (en) 2002-05-30 2004-02-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company Disk with holographic security label applied thereto and method of applying label
JP2006107455A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Microsoft Corp セキュリティ状態ウォッチャ
JP2009098460A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Sony Corp 成形体、電子機器および真贋判定方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6697178B2 (en) 2002-05-30 2004-02-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company Disk with holographic security label applied thereto and method of applying label
JP2006107455A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Microsoft Corp セキュリティ状態ウォッチャ
JP2009098460A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Sony Corp 成形体、電子機器および真贋判定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0181707B1 (ko) 광기록 매체
JP4082468B2 (ja) Cd−romガラスマスタ暗号化方式
US5538773A (en) Optical recording medium and the reproducing apparatus for the optical recording medium
KR100340266B1 (ko) 광기록매체,광디스크의재생장치,광디스크의재생방법,광디스크원반의제조방법및불법프로그램동작정지방법
JP4221883B2 (ja) データ記録媒体、データ再生方法及び再生装置、並びにデータ記録方法及び記録装置。
JPH09106625A (ja) 光記録媒体及びその再生装置
JP2005517261A (ja) 光ディスク複写防護措置のための方法及びシステム
EP1679699B1 (en) Optical information recording method
JPH11306600A (ja) 光記録媒体及びその製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法
EP0970469B1 (en) Customized graphics for optical discs
JP3292603B2 (ja) 複製防止パターン付き光ディスク
JP3725192B2 (ja) 光記録媒体及び光ディスク再生装置
JPH11301765A (ja) 光記録媒体用ケース及びその包装、及びそれらの製造方法並びに光記録媒体の真贋判定方法
JPH07272317A (ja) 情報記録媒体及びその製造方法
JP3770272B2 (ja) 光記録媒体及び光ディスク再生装置
JPH11126425A (ja) 光ディスク装置、光ディスクの再生方法及び光ディスク
JP3485073B2 (ja) 光記録媒体の製造方法
JPH09265667A (ja) 光ディスク
JP4341417B2 (ja) 光ディスク、光ディスク製造方法、光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生方法
JP2000021028A (ja) 回折格子パターンを有する光データ記録ディスクおよび記録情報の読み取り方法
US20080186839A1 (en) Optical Information Carrier
JPH1166607A (ja) 光記録媒体
JP3957999B2 (ja) 光記録媒体及び光ディスク再生装置
JP2004006044A (ja) 光記録媒体の再生方法
WO1999004395A1 (en) Creation of graphic images on a data disc

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050705