JPH11305022A - 回折光学素子及びその製造方法 - Google Patents

回折光学素子及びその製造方法

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JPH11305022A
JPH11305022A JP12962998A JP12962998A JPH11305022A JP H11305022 A JPH11305022 A JP H11305022A JP 12962998 A JP12962998 A JP 12962998A JP 12962998 A JP12962998 A JP 12962998A JP H11305022 A JPH11305022 A JP H11305022A
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JP
Japan
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optical element
diffractive optical
film
etching
diffraction grating
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JP12962998A
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English (en)
Inventor
Junji Terada
順司 寺田
Senichi Hayashi
専一 林
Masaaki Nakabayashi
正明 中林
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計値に自由度を持たせた高精度な回折格子
を形成する。 【解決手段】 合成石英の基板1上に同一の反応性ガス
に対してエッチング速度が異なるAl23 膜3a、3
b、3cと、SiO2 膜4a、4b、4cを交互に6層
積み重ねて積層膜とした後に、パターニング、エッチン
グにより格子高さが面内で連続的に一様でない部分Aを
有する回折格子2を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学機器に用いら
れる回折光学素子及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】回折光学素子は光の回折現象を利用した
光学素子であり、複数の回折格子により構成されてい
る。特開平6−258510号公報には格子形状の断面
が階段形状から成る回折光学素子が開示されており、こ
の回折光学素子はエッチングガスに対して反応性の異な
る2種類の材料を、膜厚を十分に管理しながら交互に積
層して多層膜基板を形成した後に、パターニング、エッ
チングした構成とされている。
【0003】また、特開平7−113906号公報には
格子形状の断面が階段形状から成る回折光学素子が開示
されており、この回折光学素子はグレーティングパター
ンが中心対称又は直線から成り、そのグレーティング部
の周期に応じてステップ数が異なり、またそのグレーテ
ィング部の最大膜厚がそのステップ数に応じて異なるよ
うに構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、平面基板上に階段形状の格子が形成さ
れ、各段の格子高さは素子内において一様か又は一部が
不連続に異なる構成とされているが、回折光学素子内で
各段の段毎の段差に相当する格子の高さを変化させた回
折格子から成る構成及びその製造方法に関しては、現在
まで開示例は見当らない。
【0005】本発明の目的は、設計値に自由度を持たせ
た高精度な回折格子から成る回折光学素子を提供するこ
とにある。
【0006】本発明の他の目的は、設計値に自由度を持
たせた回折格子のパターンを高精度に制御して作製する
回折光学素子の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る回折光学素子は、同一の反応性ガスに対
してエッチング速度が異なる2種以上の膜を積層した後
にパターニングを形成しエッチングすることにより回折
格子を形成した回折光学素子において、前記積層膜の少
なくとも1層の膜厚に相当する格子高さが面内で連続的
に一様でない部分を有することを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る回折光学素子の製造方
法は、同一の反応性ガスに対してエッチング速度が異な
る2種以上の膜を積層した後にパターニングを形成しエ
ッチングすることにより回折格子を形成する際に、前記
積層膜の少なくとも1層の膜厚に相当する格子高さが面
内で連続的に一様でない部分を有するようにすることを
特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は第1の実施例の回折光学素子の
断面図を示し、基板1には光学ガラス、合成樹脂、金属
等が通常される。本実施例においては合成石英製の基板
1を使用し、この基板1の表面上に光を回折する回折格
子2を形成するために、同一の反応性ガスに対してエッ
チング速度が異なるAl23 膜3a、3b、3cとS
iO2 膜4a、4b、4cを、交互に3層ずつ計6層積
み重ねて積層膜を形成し、格子高さが面内で連続的に一
様でない斜線部分Aを有する回折光学素子を形成する。
【0010】このような回折光学素子の作製方法は、先
ず平滑で面変形のない合成石英製の基板1を十分に洗浄
して乾燥した後に、一般の真空成膜装置の膜形成部にこ
の基板1を取り付けて積層膜を形成する。本実施例で
は、Al23 とSiO2 の2つのターゲットを備えた
真空スパッタリング装置を使用し、各ターゲットへの高
周波電源の印可電圧を切換えることによって、同一チャ
ンバ内で2種類の膜を交互に積層してゆく。
【0011】先ず、SiO2 膜4a〜4cは基板1の中
心部では所定の膜厚だけ薄く、また周辺部では所定の膜
厚だけ厚くなるように、ターゲットと基板1の間に膜厚
補正板を挿入して成膜する。これにより、SiO2 膜4
a〜4cが中心部で2.4μm、周辺部で2.5μmと
なるように連続的に変化した膜厚に形成される。また、
Al23 膜3a〜3cはSiO2 膜4a〜4cよりも
薄くても十分に機能するので、特に膜厚補正板を使用す
ることなく基板1の面に均一な厚み0.02μmに形成
する。
【0012】この積層膜上に、スピンナによりフォトレ
ジストを均一に塗布し、中心部でピッチが51μm、周
辺部でピッチが53μmになるようなパターンを露光、
現像処理する。次に、RIEエッチング装置のカソード
側に基板1をセットし、真空に排気した後にエッチング
を行う。このとき、3層目のSiO2 膜4cはCF4
CHF3 の混合エッチングガスを用いてエッチングす
る。このとき、Al23 膜3a〜3cはSiO2 膜4
a〜4cのエッチングガスに対して反応し難いためにエ
ッチングストッパ膜として作用する。次に、CCl4
ッチングガスを用いて3層目のAl23 膜3cをエッ
チングする。
【0013】それぞれ所望のパターンで以上の露光、現
像、エッチング工程を3回繰り返すことによって、所望
の断面形状を有する階段形状の回折格子2を形成する。
このように回折光学素子を作製することにより、回折光
学素子内で各段の段毎の段差に相当する格子の高さを変
化させて設計値に自由度を持たせることができる。この
結果、他の光学素子を設計変更することなく、所望の光
学系に無理なく取り入れることができる。なお、交互の
積層膜の膜種は目的に合わせて他の誘電体膜や金属膜で
あってもよい。
【0014】図2は第2の実施例の断面図を示し、基板
5上に光を回折する回折格子6を形成する。基板5とA
23 膜7aの間にSiO2 膜8aを基板中央と外周
部で薄く中央と外周部の中間で厚くなるように形成す
る。また、SiO2 膜8b〜8dはAl23 膜7a〜
7cと同様に面内で膜厚が均一になるように形成する。
これ以外は第1の実施例と同様にして、格子高さが面内
で連続的に一様でない斜線部分Aを有する回折光学素子
を作製する。
【0015】このような回折光学素子は、平面から成る
基板ではなく、自由曲面を有する基板5上に回折格子6
を形成した構成の回折機能を有する。また、基板5とそ
の上に積層したAl23 膜7aの間に入れるSiO2
膜8aは、使用目的に合わせて他の誘電体膜や金属膜で
あってもよい。
【0016】図3は第3の実施例の断面図を示し、シリ
コンウエハから成る基板10上に、同一の反応性ガスに
対してエッチング速度が異なる3種の膜を3層積み重ね
て、光を回折する回折格子11を構成する積層膜を形成
する。本実施例では、積層膜は第1層にAl23 膜1
2を、第2層にSiO2 膜13を、第3層にCr23
膜14を採用し、格子高さが面内で連続的に一様でない
斜線部分Bを有する回折光学素子を作製する。
【0017】このような回折格子11を形成するには、
第1の実施例と同様にシリコンウエハ基板10をAl2
3 、SiO2 、Cr23 の3つのターゲットを有す
るスパッタリング装置にセットし、SiO2 膜13とC
23 膜14は基板10の中央で厚く周辺部で薄くな
るように形成する。次に、Al23 膜12は基板10
と面が平行になるように基板中央で薄く周辺部で厚くな
るように形成する。基板10をスパッタリング装置から
取り出し、Al23 膜12上にレジストを塗布し、所
望のパターンを露光、現像処理する。
【0018】更に、RIEエッチング装置でCCl4
ッチングガスを用いて、所望のパターンでAl23
12をエッチングし、連続してCF4 エッチングガスに
よりSiO2 膜13をエッチングする。エッチング装置
から基板10を取り出し、Al23 除去液に浸し、エ
ッチング処理済みのAl23 膜12のみを取り除く。
このように基板10と平行な平滑表面上にパターンニン
グを行ってからエッチングすることにより、自由曲面上
に極めて精度の高いパターンの例えば図3の斜線部Bに
示すような1段の回折格子を有する回折光学素子を形成
することができる。
【0019】上述の第1〜第3の実施例で作製した回折
光学素子を成形用型として、それぞれの回折格子形状を
他の光学系に使用する基材に成形転写することができ
る。成形転写には、一般的なレプリカ転写法を利用する
ことができ、紫外線硬化樹脂を成形型に滴下し、これを
転写する基板面と張り合わせ、外部から紫外線を照射し
て硬化させ、型と基材を剥離することにより作製する。
【0020】このようにして作製した回折光学素子は、
回折光学素子内で各段の段毎の段差に相当する格子の高
さを変化させた回折格子を任意の屈折率を有する基材に
形成することができ、設計値に自由度を持たせることが
できる。成形転写した回折光学素子は、そのまま透過型
の回折光学素子として使用できる。また、目的に合わせ
て格子面上に反射防止膜を形成してもよく、アルミニウ
ム等の反射膜を形成して反射型の回折光学素子としても
よい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る回折光
学素子は、少なくとも1層の膜厚に相当する格子高さが
面内で連続的に一様でない部分を有するために、各段の
段毎の段差に相当する回折格子の高さを変化させること
ができ、これによって設計値に自由度を持たせることが
でき、利用範囲を広げることができる。
【0022】また、本発明に係る回折光学素子の製造方
法は、各段の段毎の段差に相当する回折格子の高さを変
化させて、設計値に自由度を持たせた回折格子のパター
ンを有する回折光学素子を精度良く作製することがで
き、高精度の光学部材の生産性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の断面図である。
【図2】第2の実施例の断面図である。
【図3】第3の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1、5、10 基板 2、6、11 回折格子 3a〜3c、7a〜7c、12 Al23 膜 4a〜4c、8a〜8d、13 SiO2 膜 14 Cr23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の反応性ガスに対してエッチング速
    度が異なる2種以上の膜を積層した後にパターニングを
    形成しエッチングすることにより回折格子を形成した回
    折光学素子において、前記積層膜の少なくとも1層の膜
    厚に相当する格子高さが面内で連続的に一様でない部分
    を有することを特徴とする回折光学素子。
  2. 【請求項2】 最上層の膜面を平坦にした後にパターニ
    ングを形成しエッチングすることにより回折格子を形成
    する請求項1に記載の回折光学素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の回折光学素子の格子形
    状を他の光学系に使用する基材に転写するために使用す
    る成形転写型。
  4. 【請求項4】 同一の反応性ガスに対してエッチング速
    度が異なる2種以上の膜を積層した後にパターニングを
    形成しエッチングすることにより回折格子を形成する際
    に、前記積層膜の少なくとも1層の膜厚に相当する格子
    高さが面内で連続的に一様でない部分を有するようにす
    ることを特徴とする回折光学素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 最上層の膜面を平坦にした後にパターニ
    ングを形成しエッチングすることにより回折格子を形成
    する請求項4に記載の回折光学素子の製造方法。
JP12962998A 1998-04-23 1998-04-23 回折光学素子及びその製造方法 Pending JPH11305022A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6937397B2 (en) 2000-09-08 2005-08-30 Canon Kabushiki Kaisha Diffractive optical element and optical system having the same
JP2009192597A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Canon Inc 回折光学素子及びそれを有する光学系

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US6937397B2 (en) 2000-09-08 2005-08-30 Canon Kabushiki Kaisha Diffractive optical element and optical system having the same
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