JPH11304784A - 燃焼ガス分析装置 - Google Patents

燃焼ガス分析装置

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JPH11304784A
JPH11304784A JP12675798A JP12675798A JPH11304784A JP H11304784 A JPH11304784 A JP H11304784A JP 12675798 A JP12675798 A JP 12675798A JP 12675798 A JP12675798 A JP 12675798A JP H11304784 A JPH11304784 A JP H11304784A
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JP
Japan
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column
component
sample gas
switching valve
flow path
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Application number
JP12675798A
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English (en)
Inventor
Kenichi Akiyama
賢一 秋山
Shigeo Yasui
茂夫 安居
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Shimadzu Corp
Japan Automobile Research Institute Inc
Original Assignee
Shimadzu Corp
Japan Automobile Research Institute Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中のベンゼン等の特定成分の分析を高
感度で行なう。 【解決手段】 試料ガスを計量管15で計量した後に濃
縮部13により濃縮する。所定のタイミングで切替バル
ブV4を切り替えて、C6以下の成分を含む試料ガスを
切替バルブV5へ、C7以上の成分を含む試料ガスを切
替バルブV6へ送る。切替バルブV5、V6はそれぞれ
C4〜C6及びC7〜C8の成分を含む範囲を選択して、フ
ォーカシング部23、25へ送る。これにより、目的と
する特定成分のみをクロマトグラフ分析することができ
るので、そのピークは他の物質の妨害をあまり受けず、
明瞭に分離したトップの高いピークを得ることができ
る。また、計量直後に濃縮しているので、試料ガスを大
量導入することができ、感度を一層上げることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスクロマトグラフ
装置を用いた燃焼ガス分析装置に関し、特に、自動車、
燃焼装置等から排出される燃焼ガスに含まれる特定成分
を高感度に分析するための燃焼ガス分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車(ガソリン、ディーゼル内
燃機関)の排気ガスにはC1(メタン)からC12(ドデ
カン)までの幅広い範囲の炭化水素化合物及びその異性
体が含まれており、更に各成分の含有量は微量であるた
め、従来、全成分を一つのガスクロマトグラフ装置で測
定することは不可能であった。そのため、従来はメタ
ン(C1)を主とする分析、エタン、エチレン(C2)
を主とする分析、C3、C4を主とする分析、C5〜
C12を主とする分析、の4種の分析を別個に行なってい
た。
【0003】このような測定の手間を軽減するため、及
び、各成分の分析の感度を改善するために、従来より、
特開平6−222048号公報に記載の装置が提案され
ている。このガスクロマトグラフ装置では、C1〜C6の
範囲の低炭素数成分とC7〜C12の範囲の高炭素数成分
とは分離され、それぞれ濃縮された後に独立にガスクロ
マト分析される。これにより、C1〜C12の範囲の炭化
水素化合物を一度に且つ高精度で検出することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、自動車の排
気ガス等に含まれる幾つかの特定成分では、クロマトグ
ラム上で、その特定成分によるピークに他の物質のピー
クが重なって、ピークトップの出現位置や形状が変化す
る、或いは、ピークがリーディング又はテイリングして
いるように見える等の現象が生じる。具体的には、ガソ
リンの添加物として使用される、1.3−ブタジエン
(CH2=CHCH=CH2)、ベンゼン(C6H6)、ト
ルエン(C7H8)及びキシレン(C8H10)において上
記現象が顕著である。このため、従来の装置によって、
これらの特定成分を高い感度をもって分析するのは困難
であった。
【0005】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的とするところは、燃焼ガス中に
微量に含有される特定成分を高感度で且つ簡単な操作に
よって分析することができる燃焼ガス分析装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る燃焼ガス分析装置は、 a)所定量の容積を有する計量管を備えた計量手段と、 b)該計量手段にて計量された試料ガスを流通させるカラ
ム及び流路切替バルブを備え、該流路切替バルブが切り
替えられる前後にカラムを通過した試料ガスを相異なる
流路に振り分ける成分分離手段と、 c)該成分分離手段にて分流された各流路においてカラム
及び流路切替バルブを備え、特定成分がカラムを通過す
る前後に該流路切替バルブを切り替えることにより流路
毎にそれぞれ相違する特定成分を選択する複数の成分選
択手段と、 d)カラム、クーラ及びヒータを備え、クーラで冷却した
カラムにより試料ガス中の特定成分を吸着し、該カラム
をヒータで加熱することにより吸着した成分を脱離して
前記成分選択手段にて選択された特定成分のピークをシ
ャープにする複数のフォーカシング手段と、 e)キャピラリカラム及び検出器を備え、前記フォーカシ
ング手段を通過した特定成分を含む試料ガスを分析する
複数の分析手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】また、本発明に係る燃焼ガス分析装置は、
前記計量手段と前記成分分離手段との間に、濃縮カラ
ム、クーラ及びヒータを備え、該クーラで冷却した濃縮
カラムにより試料ガス中の分析対象成分を吸着し、該濃
縮カラムをヒータで加熱することにより吸着した成分を
脱離させて試料ガスを濃縮する濃縮手段を設ける構成と
することが好ましい。
【0008】更に、前記濃縮手段は、分析対象成分を吸
着及び脱離するための濃縮カラムの前段に、クーラを備
えた水分除去手段を配置し、試料ガス中の水分を凝縮し
て捕集する構成とすることが一層好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る燃焼ガス分析装置で
は、成分分離手段は、濃縮された試料ガス中の所定の成
分がカラムを通過した後に流路切替バルブを切り替える
ことにより、該所定の成分よりも時間的に遅れてカラム
を通過する成分をそれ以前に通過した成分とは異なる流
路に送出する。これにより、試料ガスに含まれる目的と
する複数の特定成分が複数のグループに分離される。複
数に分流された各試料ガス中には特定成分以外の多くの
成分を含む。そこで、成分選択手段は、各流路に備えら
れた流路切替バルブの切替タイミングをそれぞれ適切に
設定することにより、各流路のカラムを通過する試料ガ
スの所定時間範囲のみを通過させる。これにより、各流
路においてそれぞれ相違する特定成分のみが選択されて
フォーカシング手段に送られる。
【0010】フォーカシング手段では、選択された特定
成分のピークがよりシャープになるように処理が行なわ
れる。このため、分析手段による分離の結果得られるク
ロマトグラムでは、目的とする特定成分のピークは他の
不所望の物質のピークの妨害を受けることなく、つまり
他のピークと明瞭に分離された形で高いピークトップを
もって得られる。
【0011】また、計量の直後に濃縮手段を設ける構成
では、濃縮手段は目的対象成分以外に試料ガスに含まれ
る不純物を除去し、目的対象成分の濃度を高めた試料ガ
スを成分分離手段へ送給する。すなわち、不純物を予め
除去することにより、より多量の試料ガスを計量手段に
て採取することができる。従って、特定成分の分析の感
度を一層向上することができる。
【0012】また、自動車排出ガスでは不純物として多
量の水が含まれている。従って、濃縮手段の濃縮カラム
の前段に水分除去手段を設けることにより、濃縮の効率
を高めるとともに、濃縮カラムを水が閉塞して試料ガス
の流通が悪化することを防止することができる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例である燃焼ガス分析装置を
図1〜図7により説明する。図1は本実施例の燃焼ガス
分析装置の構成図である。本実施例の燃焼ガス分析装置
は、主として前処理部10、分離部20、分析部30及
び制御部40から成る。前処理部10は、複数の試料ガ
スから任意の一つを選択する試料選択部11、所定量の
試料ガスを計量する計量部12、及び、試料ガスを濃縮
し試料ガス中の分析対象である炭化水素成分の濃度を上
昇させる濃縮部13を含む。分離部20は、試料ガス中
のC6以下の成分とC7以上の成分とを分離して2つの流
路(C6以下の成分の流路を第1流路、C7以上の成分の
流路を第2流路とする)とに供給する分岐部21、第1
流路においてC4〜C6の成分を選択する第1成分選択部
22、選択された各分析対象成分のピークの幅を更に狭
くし高さを大きくする第1フォーカシング部23、第2
流路においてC7及びC8の成分を選択する第2成分選択
部24、及び、選択された各分析対象成分のピークの幅
を更に狭くし高さを大きくする第2フォーカシング部2
5を含む。分析部30は、第1及び第2流路に対しそれ
ぞれキャピラリカラムと検出器とを備えるガスクロマト
グラフ装置であって、フォーカシングされた各試料ガス
に含まれる各成分を検出する。また、制御部40は以上
各部の動作を実現するために、各切替バルブの切り替
え、クーラやヒータの制御等を行なう。
【0014】図2は本実施例の詳細な流路構成図であ
る。図2により、本実施例の燃焼ガス分析装置の構成を
詳細に説明する。
【0015】(1)前処理部10 複数の試料導入口14とポンプPとの間には、第1切替
バルブV1、第2切替バルブV2及び第3切替バルブV
3が接続されている。第1及び第3切替バルブV1、V
3はともに十方バルブであり、第2切替バルブV2は六
方バルブである。第1切替バルブV1は10個のポート
のいずれか1個を選択して出力ポートに接続することに
より、本装置に導入する試料ガスを選択する。第2切替
バルブV2は、第1切替バルブV1にて選択された試料
ガスを第3切替バルブV3に供給する又は供給を停止す
る、のいずれかの選択を行なう。
【0016】第3切替バルブV3の2個のポートの間に
は計量管15が接続されている。第1切替バルブV1に
て選択され第2切替バルブV2を通過した試料ガスは、
この計量管15により採取され計量される。0.1pp
bオーダの微量分析を行なうには、通常50〜100m
L程度の試料ガスを採取する必要があるため、計量管1
5はこの程度の容量を有するものが用意される。第3切
替バルブV3の他の2個のポートの間にはプリカラムP
C及び濃縮部13が接続され、他のポートにはそれぞれ
マスフローコントローラMFC1、ダミーカラムDC1
とマスフローコントローラMFC2、メインカラムMC
1、チョークカラムCC1が接続されている。なお、こ
の前処理部10はその内部を加熱するヒータ(図示しな
い)を有しており、後記の濃縮部13を除いて約150
℃の温度に維持される。これにより、試料ガスは滞りな
く流通することができる。
【0017】(2)濃縮部13 図3は濃縮部13の流路構成の詳細図、図4は濃縮部1
3の目的成分捕集部の構造図である。濃縮部13は、水
分除去部50、四方バルブ51及び目的成分捕集部52
から成り、四方バルブ51の2個のポートにはキャリア
ガスが供給できるようになっている。目的成分捕集部5
2は、図4に示すように、内径が他段階に相違する金属
製のカラム53の周囲に、昇温のためのヒータ線55と
降温のための冷媒管56とが巻回して配設されている。
ヒータ線55は電源57に接続されており、通電加熱を
行なうことができる。また、冷媒管56中にはバルブ5
8を介して液化窒素が流通され、カラム53を−170
℃程度まで冷却することができる。カラム53の細径部
分には目的成分を吸着するための充填剤54が充填され
ている。一方、水分除去部50は、試料ガスに含まれる
水蒸気を液化して除去するためのもので、付設された冷
媒管により5〜10℃程度の温度に冷却することができ
る。
【0018】(3)分離部20 第3切替バルブV3は、メインカラムMC1を介して分
離部20内の第4切替バルブV4に接続されている。第
4切替バルブV4により流路は2つに分岐され、以降は
並列に設けられた、メインカラムMC2及び第5切替バ
ルブV5に対応する第1流路と、メインカラムMC3及
び第6切替バルブV6に対応する第2流路とをそれぞれ
通過してゆく。第4、第5、第6切替バルブV4、V
5、V6はともに六方バルブであり、第5、第6切替バ
ルブV5、V6のポートにはそれぞれマスフローコント
ローラMFC4、MFC5が接続されている。
【0019】(4)フォーカシング部 図5はフォーカシング部23、25の流路構成の詳細図
である。フォーカシングカラムは充填剤を充填した2本
の金属製のカラム60、61により構成され、両カラム
60、61の周囲には断熱された温調室62が設けられ
ている。カラム60、61に巻回したヒータ線63は電
源64に接続されており、電源64からヒータ線63に
電流を流すことにより、カラム60、61の加熱を行な
うことができる。また、液化窒素バルブ65を開けて温
調室62に液化窒素を流すことにより、カラム60、6
1を冷却することもでき、その温度を40〜180℃程
度の範囲で変化させることができる。
【0020】(5)分析部30 第1及び第2の各流路に対してそれぞれキャピラリカラ
ム31、33及び検出器32、34が設けられている。
検出器32、34としては一般的には炎イオン検出器
(FID)を用いるが、その他の検出器を用いてもよ
い。この分析部30もその分析室内部を加熱するヒータ
(図示しない)を有しており、温度を40〜180℃程
度の範囲で変化させることができる。
【0021】次に、本実施例の燃焼ガス分析装置による
排出ガスの分析の手順を段階を追って説明する。
【0022】(1)計量 最初に第3切替バルブV3の流路を図2の実線の位置に
しておく。第1切替バルブV1にて選択された試料ガス
(自動車の排ガス等)は、第2切替バルブV2−第3切
替バルブV3−計量管15−第3切替バルブV3の経路
を通ってポンプPにより外部に排出される。このとき、
メインカラムMC1には、マスフローコントローラMF
C2からダミーカラムDC1を介して供給されたキャリ
アガスが流される。また、マスフローコントローラMF
C1から供給されたキャリアガスは、第3切替バルブV
3−プリカラムPC−濃縮部13−第3切替バルブV3
−チョークカラムCC1の流路を通過して外部(VENT)
に排出される。これにより、プリカラムPCや濃縮部1
3に付着している不所望の成分(例えば前回の分析によ
り付着した成分)は脱離して排出される。
【0023】試料ガスが計量管15に十分に導入された
時点で、制御部40は第3切替バルブV3の流路を点線
の位置に切り替える。これにより、マスフローコントロ
ーラMFC1−第3切替バルブV3−計量管15−第3
切替バルブV3−濃縮部13−プリカラムPC−第3切
替バルブV3の流路が構成され、計量管15内に蓄えら
れている所定量(例えば50mL)の試料ガスは、マス
フローコントローラMFC1からのキャリアガスに押さ
れて濃縮部13に送られる。
【0024】(2)濃縮 濃縮部13では、試料ガスの供給以前に制御部40によ
りバルブ58が開放され、水分除去部50及び目的成分
捕集部52は液化窒素により所定温度近傍に冷却されて
いる。また、試料ガスの導入時点で四方バルブ51は図
3の実線に位置にしておく。第3切替バルブV3からの
試料ガスは、まず5〜10℃程度に冷却されている水分
除去部50に導入されると、試料ガスに含まれる水分は
凝縮して水分除去部50に液体として捕集される。そし
て、水分が除去された試料ガスが四方バルブ51を通っ
て、目的成分捕集部52において図4の端部Aからカラ
ム53に導入される。カラム53は極めて低温になって
いるため、水分除去部50にて除去されずに残留してい
る水分はカラム53の内部で急速に冷却されて固化し、
端部Aに近い太径のカラム53内壁に付着する。このた
め、カラム53が氷で詰まって試料ガスが流通しにくく
なることを防止できる。
【0025】水分が除去された試料ガスは端部Bの方向
に進み、試料ガス中の炭化水素成分は冷却されている充
填剤54の表面に吸着される。マスフローコントローラ
MFC1により所定量のキャリアガスを送出した後に制
御部40は四方バルブ51を図3の破線の位置に切り替
える。そして、液化窒素バルブ58を閉じ、電源57か
らヒータ線55に電流を流すことによりカラム53を加
熱すると同時に、所定の圧力のキャリアガスを四方バル
ブ51を経由して濃縮部13に送る。すると、目的成分
捕集部52ではキャリアガスはカラム53の端部Aから
端部Bの方向へ流れ、一方水分除去部50ではキャリア
ガスは上記吸着時とは逆方向に流れる。これにより、先
に低温状態のカラム53の充填剤54に吸着された各成
分は充填剤54から脱離されるが、カラム53の温度は
十分高温とされるため各成分は高速で脱離され、試料ガ
スの濃縮が行なわれる。また、水分除去部50内の水分
は濃縮部13より取り除かれる。
【0026】なお、図4に示した構造の目的成分捕集部
52では、カラム53の端部A近傍においてごく低温
(例えば−170℃に近い温度)になっていると水分だ
けでなく炭化水素化合物もカラム53内壁に吸着してし
まう。そこで、端部A近傍では水分が固化する程度の比
較的高い温度(例えば10℃〜20℃)にしておき、端
部Bの近傍では極めて低い温度(例えば−170℃)に
維持するというように温度勾配をもたせることにより、
水分を効果的に除去すると同時に無駄なく目的成分を捕
集することができる。
【0027】(3)分離 プリカラムPCを介して第3切替バルブV3に戻された
濃縮試料ガスは、メインカラムMC1を通過する。メイ
ンカラムMC1(及びMC2、MC3)は通常の充填剤
を充填した分離用のカラムである。このメインカラムM
C1において濃縮試料ガスは炭素数に応じて分離され、
炭素数の少ない成分から順にメインカラムMC1を出
て、第4切替バルブV4へ送られる。制御部40は、C
6までの成分がメインカラムMC1を通過するまでは第
4切替バルブV4を図2の実線の位置にしておき、C6
の成分がメインカラムMC1を通過した後のタイミング
で第4切替バルブV4を破線の位置に切り替える。これ
により、C1〜C6の成分は第1流路に流れメインカラム
MC2へ送給される。一方、C7以上の成分は第2流路
に流れメインカラムMC3へ送給される。試料ガスが供
給されていない間、他方の流路にはマスフローコントロ
ーラMFC3からダミーカラムDC2を介して供給され
るキャリアガスが流される。
【0028】第1流路に送られたC1〜C6の成分を含む
濃縮試料ガスは、メインカラムMC2を通過する際に炭
素数に応じて更に分離され、第5切替バルブV5へ送ら
れる。制御部40は、C3までの成分がメインカラムM
C2を通過するまでは第5切替バルブV5を図2の実線
の位置にしておき、C3の成分がメインカラムMC2を
通過した後のタイミングで第5切替バルブV5を破線の
位置に切り替える。これにより、C1〜C3の成分は外部
(VENT)に放出され、C4〜C6の成分のみがフォーカシ
ング部23に送られる。第5切替バルブV5が実線の位
置にあるときには、マスフローコントローラMFC4か
らのキャリアガスが第5切替バルブV5を通ってフォー
カシング部23へ送られている。
【0029】他方、第2流路に送られたC7以上の成分
を含む濃縮試料ガスは、メインカラムMC3を通過する
際に炭素数に応じて更に分離され、第6切替バルブV6
へ送られる。制御部40は、C8までの成分がメインカ
ラムMC3を通過するまでは第6切替バルブV6を図2
の破線の位置にしておき、C8の成分がメインカラムM
C3を通過した後のタイミングで第6切替バルブV6を
実線の位置に切り替える。これにより、C7〜C8の成分
のみがフォーカシング部25に送られ、C9以上の成分
は外部(VENT)に放出される。第6切替バルブV6が実
線の位置にあるときには、マスフローコントローラMF
C5からのキャリアガスが第6切替バルブV6を通って
フォーカシング部25へ送られている。なお、以上の第
4、第5、第6切替バルブV4、V5、V6の切替えの
タイミングは、予め予備測定を行なうことにより決定し
ておき、例えば制御部40内のメモリに記憶させてお
く。
【0030】(4)フォーカシング フォーカシング部23、25では、上述の濃縮部13と
類似の吸着及び脱離方法により、濃縮試料ガスを更に濃
縮する。すなわち、第1流路について説明すると、最
初、図5に示した液化窒素バルブ65を開放することに
よりカラム60を液化窒素で低温に冷却しておき、その
中に第5切替バルブV5からの濃縮試料ガスを通す。こ
れにより、試料ガス中の分析対象成分がカラム60の充
填剤に吸着される。分析対象成分を含まない試料ガス
は、フォーカシング部23直後のパージバルブ26を開
放することにより外部へ放出することができる。その
後、ヒータ線63でカラム60を加熱することにより、
吸着された成分を高速で脱離させる。第2流路について
も全く同様である。
【0031】(5)分析 フォーカシング部23から送られてきたC4〜C6の成分
のみを含む第1流路の濃縮試料ガスは、キャピラリカラ
ム31を通過し、そこで各成分が分離される。検出器3
2はこの分離された成分のうち、主にC4及びC6成分、
つまり1.3−ブタジエン及びベンゼンを中心に測定を
行なう。また、第2流路では、濃縮試料ガスはC7及び
C8の成分しか含まず、キャピラリカラム33を通過し
て分離されたトルエン及びキシレンは検出器34により
高精度に測定される。
【0032】図6は、本実施例の燃焼ガス分析装置で測
定したC4及びC6成分のみを含む標準ガスのクロマトグ
ラム(a)及びC7及びC8成分のみを含む標準ガスのク
ロマトグラム(b)である。図7は、実際の自動車の排
ガスを測定した結果のクロマトグラムである。図7のグ
ラフにおいて、1.3−ブタジエン、ベンゼン及びトル
エンの各ピークは他のピークと明確に分離されている。
また、キシレンのピークは他のピークと重なっているも
のの、そのピークは信号処理によって分離が可能であ
る。このような明瞭なピークに基づく定量分析では、
0.1ppbオーダまでの極めて微量成分の測定が可能
となっている。
【0033】なお、上記実施例では分離部20にて目的
成分のみを分離し、その成分をフォーカシングしている
ため、前段の濃縮部13を設けなくとも1ppbオーダ
近傍までの微量分析が可能である。しかしながら、計量
部12の直後に濃縮部13を設けることにより、より大
量の試料導入が可能となるので、分析感度は上述のよう
に一層高いものとなる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る燃焼ガス分
析装置によれば、広い範囲の成分を含んだ試料ガスより
選択された目的とする特定成分を含む試料ガスがクロマ
トグラフ分析されるため、他の物質の妨害を殆ど受けな
い、分離した鋭いピークを取得することができる。この
ため、その特定成分の定量分析を高感度で行なうことが
できる。
【0035】また、計量手段の直後に濃縮手段を配置す
る構成とすれば、濃縮手段以降の各部に供給する試料ガ
スの量を減らすことができるので、計量管の容積を大き
くし、より多量の試料ガスを本分析装置に導入すること
ができる。このため、微量成分の分析がより高感度及び
高精度で行なえる。
【0036】また、濃縮カラムの前段に水分除去手段を
設ける構成とすれば、濃縮カラム内で試料ガスが急激に
冷却されたときに固化した水が該カラム内に詰まること
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である燃焼ガス分析装置の
構成図。
【図2】 図1の実施例の燃焼ガス分析装置の流路構成
図。
【図3】 試料ガス濃縮部の構成図。
【図4】 図3の濃縮部の目的成分捕集部の構成を示す
断面図。
【図5】 フォーカシング部の構成図。
【図6】 本実施例の燃焼ガス分析装置により得られる
標準ガスのクロマトグラム。
【図7】 本実施例の燃焼ガス分析装置により得られる
自動車の排ガスのクロマトグラム。
【符号の説明】
10…前処理部 11…試料選択部 12…計量部 13…濃縮部 14…試料導入口 20…分離部 21…分岐部 22、24…成分選
択部 23、25…フォーカシング部 30…分析部 40…制御部 V1、V3…切替バルブ(十方バルブ) V2、V4、V5、V6…切替バルブ(六方バルブ) MFC1、MFC2、MFC3、MFC4、MFC5…
マスフローコントローラ PC…プリカラム CC1…チョークカラム DC1、DC2…ダミーカラム MC1、MC2、MC3…メインカラム 15…計量管 31、33…キャピラリカラム 32、34…検出
器 58、65…液化窒素バルブ 50…水分除去部 51…四方バルブ 52…目的成分捕集部 53…カラム 55、63…ヒータ線 56…冷媒管 57、64…電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)所定量の容積を有する計量管を備えた
    計量手段と、 b)該計量手段にて計量された試料ガスを流通させるカラ
    ム及び流路切替バルブを備え、該流路切替バルブが切り
    替えられる前後にカラムを通過した試料ガスを相異なる
    流路に振り分ける成分分離手段と、 c)該成分分離手段にて分流された各流路においてカラム
    及び流路切替バルブを備え、特定成分がカラムを通過す
    る前後に該流路切替バルブを切り替えることにより流路
    毎にそれぞれ相違する特定成分を選択する複数の成分選
    択手段と、 d)カラム、クーラ及びヒータを備え、クーラで冷却した
    カラムにより試料ガス中の特定成分を吸着し、該カラム
    をヒータで加熱することにより吸着した成分を脱離して
    前記成分選択手段にて選択された特定成分のピークをシ
    ャープにする複数のフォーカシング手段と、 e)キャピラリカラム及び検出器を備え、前記フォーカシ
    ング手段を通過した特定成分を含む試料ガスを分析する
    複数の分析手段と、 を備えることを特徴とする燃焼ガス分析装置。
  2. 【請求項2】 前記計量手段と前記成分分離手段との間
    に、濃縮カラム、クーラ及びヒータを備え、該クーラで
    冷却した濃縮カラムにより試料ガス中の分析対象成分を
    吸着し、該濃縮カラムをヒータで加熱することにより吸
    着した成分を脱離させて試料ガスを濃縮する濃縮手段を
    設けることを特徴とする請求項1に記載の燃焼ガス分析
    装置。
  3. 【請求項3】 前記濃縮手段は、分析対象成分を吸着及
    び脱離するための濃縮カラムの前段に、クーラを備えた
    水分除去手段を配置し、試料ガス中の水分を凝縮して捕
    集することを特徴とする請求項2に記載の燃焼ガス分析
    装置。
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