JPH11304592A - 偏光計 - Google Patents

偏光計

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JPH11304592A
JPH11304592A JP10114961A JP11496198A JPH11304592A JP H11304592 A JPH11304592 A JP H11304592A JP 10114961 A JP10114961 A JP 10114961A JP 11496198 A JP11496198 A JP 11496198A JP H11304592 A JPH11304592 A JP H11304592A
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polarimeter
laser
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Yasunori Kono
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定対象物以外の偏光角回転させる物があ
る場合にも被測定対象物により生じる偏光角回転を測定
できるようにする。また、トカマク装置の電子密度を測
るため偏光角回転を測定できるようにする。 【解決手段】 光源の波長として2つの異なる波長を用
いる。プラズマを通過したレーザ・ビームは、1対の光
弾性変調器10、12及び偏光子14を介してHgCd
Te検出器16に入射される。HgCdTe検出器16
により入射されたレーザ光の直交成分が検出され、ロッ
クイン増幅器18、19で増幅され、その出力比から偏
光角回転が測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光計に関し、詳
細には被測定対象以外の物によるファラデー回転が測定
の際含まれる場合に被測定対象のファラデー回転を測定
することができる偏光計及びトカマク装置の電子密度測
定に適した偏光計に関する。
【0002】
【従来の技術】トカマク装置の運転では、電子密度を常
時信頼性高く測定することが必要不可欠である。この目
的で、一般に干渉法による密度測定が多数のトカマク装
置で行われてきている。大型トカマクの電子密度測定用
レーザー干渉計は、その測定原理から来る弱点、即ち、
干渉条件がある理由で壊れたとき「フリンジ跳び」と呼
ばれる現象を有する。一旦「フリンジ跳び」が生じる
と、密度信号の信頼性はその後低減されることになる。
トカマクの運転では、プラズマの電子密度をフィードバ
ック制御し所定の値に維持することが通常行われる。こ
のとき、多くの場合レーザ干渉計やマイクロ波干渉計が
フィードバックの参照信号を生成する電子密度モニタと
して用いられている。一般に干渉計ではプラズマ生成時
よりの時間発展を追うため、途中、何らかの理由でフリ
ンジ跳びが発生したり、ノイズが混入したりした場合、
それ以降のデータの信頼性が低下してしまう。電子密度
の信頼性のあるフィードバック制御は正確な密度信号を
必要とするので、一層安定なシステムが開発されるべき
である。
【0003】干渉計においては、問題とする時制までの
位相シフト信号の時間履歴がその時制に関するデータを
得るため通常必要とされる。これと対照的に、偏光計に
おいていずれのサンプリング時間に測定されたファラデ
ー回転角は、個々にデータ、即ち電子密度とレーザー・
ビームに平行な磁界との積を提供することができる。垂
直コードに沿ったCO2レーザー偏光測定を指向した
2、3の研究があるにも拘わらず、予備的なデータのみ
しか得られなかった。更に、現在のトカマクにおける実
際の接線コード偏光測定に関する研究はなかった。従っ
て、トロイダル接線ファラデー回転の有効性を実地で立
証することが、国際熱核融合実験炉(ITER)につい
ての密度測定を確立するために必要とされていた。な
お、参考として図7にトカマク装置の一つであるJT−
60Uの接線コードを示す。
【0004】トカマク装置におけるレーザ光を光源とす
る偏光測定の方法としては、従来、ヘテロダイン光干渉
検出で偏光角の直交成分強度を計測するもの、レーザ光
として右回りと左回りの円偏光レーザを用いるもの、レ
ーザ光の偏光角を電気光学変調器で変調するもの、など
がある。しかし、大型トカマクで想定されるようなレー
ザ光軸の変位による入射レーザ光強度変化や光学部品の
劣化によるレーザ光品質の低下などが大きい条件下で
は、上記の方法では、信頼性の高い計測は困難であると
考えられ、また干渉計測との両立が難しくなることが考
えられる。
【0005】また、実際のトカマク装置では、レーザ光
のファラデー回転はプラズマによるものの他に真空窓、
即ち真空封じきり窓によるものが加算されると考えら
れ、しかも真空窓によるファラデー回転は計測上無視で
きないほどの大きさを有する場合がある。この場合、従
来の偏光計ではプラズマによるもののみのファラデー回
転を測定できないことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの課題
は、被測定対象物以外の偏光角回転させる物がある場合
にも被測定対象物により生じる偏光角回転を測定できる
偏光計を提供することにある。
【0007】本発明の別の課題は、トカマク装置の電子
密度測定用偏光計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記1つの課題を解決す
るため、本発明の偏光計は、光源の波長として2つの異
なる波長を用いることを特徴とする。
【0009】上記別の課題を解決するため、本発明によ
るトカマク装置の電子密度測定用偏光計は、光源と偏光
検出手段とを有し、前記偏光検出手段が光弾性変調手段
を備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】初めに、本発明の2波長偏光計
(2色光偏光計ともいう。)についてトカマク装置にお
けるプラズマによる偏光を測定する事例で説明する。
【0011】プラズマにおいて直線偏光レーザー・ビー
ムのファラディー回転角αpはほぼ次のとおり表され
る。
【0012】
【数1】 ここで、eは電子の電荷、meは電子の質量、ε0は真空
の誘電率、cは真空における光の速度、kはレーザー・
ビームの波数(2π/λ)、λはレーザーの波長、ne
は電子密度、B‖(以下この記号はBに‖を下付きとし
た記号を表すものとする。)はビーム伝搬方向に対して
平行な磁界強度をそれぞれ表し、積分はレーザー・ビー
ムの伝搬経路に沿って実行される。
【0013】通常、測定された回転角は、プラズマによ
るばかりでなく真空窓によるファラデー回転を含む。
【0014】
【数2】 ここで、Vは窓材料のベルデ定数、B‖wは窓でのビー
ム伝搬に対して平行な磁界強度、dwは窓の実効的厚さ
をそれぞれ表す。αwが重大なオフセット成分として無
視し得ない場合、αwは測定された回転角から排除され
ねばならない。この目的のため、異なる波長レーザを有
する2つの偏光計により測定し、以下のように書ける回
転角α1及びα2のため2波長レーザー偏光計を案出し
た。
【0015】
【数3】 ここで、下付き文字1及び2は異なる波長を示す。式
(3)における積分は容易に以下のように得られる。
【0016】
【数4】 ここで、RVはベルデ定数の比RV=V1/V2である。こ
うして、真空窓でのファラデー回転成分は2波長偏光計
の構成を用いて排除される。ベルデ定数の波長依存性、
即ちV2≒(k2/k121が使用のため有効であると
き、式(4)は次のように書き得る。
【0017】
【数5】 上記の2波長構成における実効的な分解能は、信号対雑
音比S/Nを考慮することにより評価される。式(5)
から、S/Nは、以下のように最後の括弧の精度により
決定される。
【0018】
【数6】 ここで、rαは各偏光計の回転角の元の分解能であり、
xは波長の比k2/k1であり、rα effは2波長偏光計
における回転角の実効的な分解能である。従って、実効
的な分解能は元の分解能より(1−1/x2)のファク
タだけ小さくなる。
【0019】以上説明したように、異なる2つの波長レ
ーザを用いることにより、トカマク装置における真空窓
により生じる偏光は測定結果から排除され、プラズマに
よる偏光のみが測定できる。本発明は、上記の説明から
明らかなように、用いる光源はレーザに限定されず、い
ずれの種類の光源でも良い。また、被測定対象物及びそ
れ以外の偏光させる物もそれぞれプラズマや真空窓に限
定されず、偏光を生じさせる物であれば良いことは明ら
かである。
【0020】次に、本発明によるトカマク装置の電子密
度測定用偏光計の好適な実施形態を説明する。
【0021】本発明の2波長偏光計に関する上記に示さ
れた結果に従って、2波長レーザー偏光計をJT−60
U及びITERに対して検討した。表1は、真空窓の数
個のパラメータを含むJT−60U及びITERの典型
的なパラメータを示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1の見方は次のとおりである。R0は真
空容器の中心の主半径であり、αpはプラズマの副半径
である。neは電子密度であり、Bt0はR0でのトロイダ
ル磁界である。Rwは真空窓の位置の主半径であり、B
wはRwでのレーザー・ビームに平行のトロイダル磁界
であり、dwはレーザー・ビームがそこを通るのを経験
する真空窓の厚さである。JT−60Uの場合、典型的
なプラズマ・パラメータと、現在の2波長CO2レーザ
ー干渉計の幾何学的形状とが選択される。ITERにと
って、R0に対する接線を有するトロイダル接線コード
が考慮される。Rw及びdwは、JT−60Uにとって適
切な半径及び及び同じ厚さであるようそれぞれ選択され
る。
【0024】ここで、真空窓の法線が接線ビーム経路に
殆ど平行であるように真空窓が向けられている場合を議
論する。この場合、トロイダル磁界が、水平磁界よりむ
しろ真空窓でのファラデー回転に対して検討されるべき
である。トロイダル磁界成分が無視し得るにも拘わらず
真空窓がそれらの法線が半径方向であるように向けられ
る場合は議論されない。それは、接線コードを実現する
ため折り返しミラーが真空容器の内部に設置されねばな
らないからである。実際の装置においては、トカマク運
転によりこれらのミラーの損傷は重大であり得る。偏光
計の波長の組み合わせの考慮のため、表2は、可視から
遠赤外までの範囲にある波長の幾つかのレーザーに対し
て評価されたファラデー回転角を示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2において、λはレーザー光の波長であ
り、αpはプラズマ内でのレーザー伝搬の往復経路に対
するプラズマによるファラデー回転角であり、αwは真
空窓の材料によるファラデー回転角である。αpの評価
に対して、プラズマの空間一様な密度分布が仮定されて
いる。αwの評価に対して、硫化鉛(ZnS)が真空窓
の材料であると仮定されている。ここで、ZnSのベル
デ定数はλ-2に比例することが仮定されている。
【0027】JT−60Uにおける2波長CO2レーザ
ー干渉計の経験に基づいて、CO2レーザーの10.6
及び9.27μmの2つの異なる波長が考慮される。表
2を用いて、YAG緑色レーザー及びYAG−近赤外レ
ーザーが除外される。それは、プラズマ内でのそれらの
ファラデー回転角が実質的に小さく、一方真空窓でのそ
れらのファラデー回転角は大き過ぎて容易に測定するこ
とができないからである。CH3OHレーザーも、プラ
ズマ内のそのファラデー回転が測定するには大き過ぎる
ので除外される。COレーザーは使用の可能性がある
が、しかしCOガスを取り扱う危険は好ましくない。プ
ラズマ内及び真空窓内の双方における中庸の回転角が、
10.6及び9.27μmの2つの異なるCO2波長に
対して示されている。従って、それらは、偏光計にとっ
て最も好ましい組み合わせを提供する。当然に、この偏
光計は2波長CO2レーザー偏光計と呼ばれるべきであ
るが当該偏光計は2波長CO2レーザー干渉計と互換性
がある。2波長CO2偏光計の〜100のS/NがIT
ERにとって必要とされるとき、式(5)を用いること
により、rα effが0.42°より良くあるべきであ
り、又はrαは0.1°より良くあるべきである。
【0028】大型トカマク用の偏光測定は検出器での測
定用レーザー・ビームにおけるいずれの変化に対しても
感応すべきでない。しかしながら、大型の装置において
は、検出器での測定用レーザー・ビームの強度は、幾つ
かの理由のため、例えば、プラズマ内のレーザー・ビー
ムの屈折、ミラー取り付け構造体の変位及び振動、レー
ザー・ガイド光学系の伝送低減、発振器の出力パワーの
揺らぎ等のため変化する場合がある。ミラー取り付け構
造体の変位及び振動はまた測定用レーザーの伝搬ビーム
軸のシフトを生じる。これらの問題を考慮し、且つフリ
ンジ跳びのようなエラーを避けるため、干渉信号の偏光
面の2つの直交成分を測定する通常の偏光計は適切でな
い。電気光学変調器を用いる偏光変調技術はまたこの状
況においては不利であるように見える。上記技術により
得られる回転角は測定用レーザー・ビームの強度に直接
関係するので、データの正確さは、レーザー・ビームの
強度が著しく変化するとき低減される。従って、本発明
者は、大型トカマクについての安定な偏光測定のため1
対の光弾性変調器(PEM)を用いる偏光検出を案出し
た。図1は、本発明の好適な1実施形態によるPEMを
用いるCO2レーザー偏光計の概略図を示す。偏光計
は、2つの光弾性変調器(PEM1及びPEM2)10
及び12、偏光子14、及びHgCdTe検出器16を
備える。なお、偏光計としては、光源、この場合はCO
2レーザーを有するが、図1には図示していない。各P
EM 10及び12はf1(37kHz)及びf2(50
kHz)の異なる駆動周波数により駆動され、双方のP
EM 10及び12は入射CO2レーザー・ビームの偏
光面に対して45°と0°との異なる偏光配位角に整列
されている。このように、駆動周波数の異なる2つの光
弾性変調器を光軸の回りに45度回転して組み合わせ、
1つの検出器で偏光角の2つの直交成分を計測できるこ
とが本実施形態の特徴の1つである。検出された信号
は、PEM1及びPEM2の駆動周波数に対して2倍に
された周波数、即ち2f1(74kHz)及び2f2(1
00kHz)に対応する異なるロックイン周波数により
2つのロックイン増幅器18及び19により分析され
る。
【0029】入射CO2レーザー・ビームの偏光面の回
転角は、単純に以下のとおり決定される。
【0030】
【数7】 ここで、αは入射レーザーの偏光面の回転角であり、V
out1及びVout2は2つのロックイン増幅器の出力電圧で
ある。偏光計のこの構成は、光の検出可能な波長を除い
て、トカマクにおけるプラズマ電流分布測定のためのモ
ーショナルシュタルク効果偏光計に使用されるものと大
部分同じである。即ち、この方式は可視領域ではモーシ
ョナルシュタルク効果測定などに実績があるが、炭酸ガ
スレーザの赤外波長領域(〜10μm)における性能に
ついては新たに評価する必要がある。そこで、偏光角検
出部の較正試験を行ったところ、ITERで想定される
ファラデー回転角〜40度程度までの範囲では、適当な
近似関数を用いることにより0.1度以内の偏光角分解
能が得られることが分かった。図1に示す構成により、
十分な精度でファラデー回転角測定を行えることが期待
できる。単一の検出器がレーザー・ビームの偏光角の2
つの直交成分を提供するので、偏光計は、PEM1の変
調周波数内で測定用レーザー・ビームの伝搬軸及び強度
の変化に基本的に感応しない。1対の偏光計は、2波長
CO2レーザー偏光計に用いられる。
【0031】従って、本発明の偏光計は、光弾性変調器
を採用することにより、次のとおりの効果を生じる。即
ち、 (1)偏光計測において光干渉プロセスが無いので、光
干渉に要求される高いレーザ光品質が不要となる。
【0032】(2)レーザ光の変調が不要なので、構成
が簡単になり、また後述するように、干渉計との両立を
容易に達成できる。
【0033】(3)光弾性変調器を1対にした場合に
は、更に1つの光検出器で偏光角の2つの直交成分を検
出し、その信号比により偏光角を測定することができ、
これにより入射レーザ光強度及び伝搬軸の変動の影響を
受けないようにすることができる。即ち、レーザ出力の
揺らぎやミラーの機械的振動変位などによるレーザ受光
強度変動及び伝搬軸の変動に影響されない安定した回転
角を検出できる。
【0034】(4)トカマク装置に使用した場合、トロ
イダル接線方向に伝搬するレーザ光のプラズマによるフ
ァラデー回転角を偏光計測することによりプラズマ電子
密度を測定できる。特に、ITERにおいては、炭酸ガ
スレーザ光を光源とした偏光計は、電子密度モニタとし
て一般的な干渉計より安定な計測が可能である。
【0035】(5)本発明の偏光計は干渉法によるもの
と比べて、外来ノイズに影響されにくい。
【0036】次に、本発明のトカマク装置の電子密度測
定用偏光計が干渉計との共用に適したものであることを
説明する。
【0037】従来の技術によれば、前述のように、偏光
と干渉を同時に測定する方法としては次の3つが大きく
考えられる。1つは、偏光角が互いに直交している2つ
の干渉計を用い、干渉を計ると共に、干渉させて偏光を
も計るものである。2つめは、直線偏波を右回りと左回
りの円偏波変調して干渉させて干渉と同時に偏光を計る
ものである。3つめは、直線偏波の偏光角を時間と共に
変えて干渉させ、干渉と同時に偏光を計るものである。
これらの方法においては、干渉させること、又は円偏波
変調、あるいは偏光角を時間と共に変えることが大変
で、偏光と干渉を同時に測定することは容易ではなかっ
た。
【0038】本発明のトカマク装置の電子密度測定用偏
光計を用いて、2つの波を干渉させること、円偏波変調
させること、偏光角を時間と共に変えることのいずれも
しないで干渉と偏光とを同時に測定することができるよ
うにした本発明の好適な一実施形態を図2に示す。な
お、干渉測定系は既知のものである。図2において、参
照番号20及び22は、光源である炭酸ガスレーザであ
り、2つの炭酸ガスレーザは異なる波長、9.27μm
と10.6μmとを有する。炭酸ガスレーザ20は干渉
と偏光の両方の測定用光源として用いられ、炭酸ガスレ
ーザ22は干渉測定用の光源として用いられている。参
照番号24は偏光検出部を示し、該偏光検出部24は、
2つの光弾性変調器(PEM1及びPEM2)50及び
52、偏光子(P)54、フィルタ56及び検出ユニッ
ト58を含む。光弾性変調器50及び52は、図1に示
す実施形態における光弾性変調器10及び12のそれぞ
れと同じである。検出ユニット58は、図1に示す実施
形態におけるHgCdTe検出器16及び2つのロック
イン増幅器18及び20と同じ構成要素を含む。フィル
タ56は、9.27μmのレーザ・ビームを透過し、1
0.6μmのレーザ・ビームを遮断する。参照番号26
は干渉検出部であり、該干渉検出部26は、2つの検出
器60及び62、2つのフィルタ64及び66、複数の
全反射ミラーTM、9.27μmのみ用の反射器として
作用する複数のダイクロイック・ミラーDM、及び複数
の半反射ミラーHMを有する。フィルタ64は10.6
μmのレーザ・ビームを透過し、9.27μmを遮断
し、一方フィルタ66はその逆である。炭酸ガスレーザ
20及び22と偏光検出部24及び干渉検出部26との
間に設けられた構成要素はそれぞれ次のとおりである。
参照符号BE1〜BE3で示される構成要素は遅延光学
部に伝搬されるようにレーザ・ビーム・パラメータを変
更するためのビーム・エクスパンダーであり、参照符号
AOM1〜AOM2は、ヘテロダイン検出のための周波
数シフターとして用いられる音響−光学変調器であり、
参照符号TMは全反射ミラーであり、参照符号HMは半
反射ミラーであり、参照符号MDは9.27μmのみ用
の反射器として作用する複数のダイクロイック・ミラー
であり、参照符号Lはレンズである。そして、レンズL
の後に設けられたビーム・スプリッタ(BS)28は、
偏光と干渉とを同時に測定するために特に設けられたも
のであり、図2に示す本発明の実施形態を特徴付けるも
のの1つである。該ビーム・スプリッタ28の透過と反
射の割合は2:8にされている。参照符号Vis−He
Neは可視HeNeレーザであり、該可視HeNeレー
ザは光学部品を整列させるため用いられるが、偏光及び
干渉を測定するのに直接用いるものではない。
【0039】炭酸ガスレーザ20及び22からそれぞれ
の波長で放射されたレーザ・ビームは、ビーム・エクス
パンダーBE1及びBE2を介して複数の全反射ミラー
TM、半反射ミラーHM及びダイクロイック・ミラーD
Mに入射され、これらミラーにより2つのレーザ・ビー
ムに分けられ、それぞれ周波数シフターAOM1及びA
OM2を介して遅延光学部及びプラズマを通過する測定
光と参照光として用いられる。図2において、実線で示
すレーザ・ビームの流れは測定光を、破線で示すレーザ
・ビームの流れは参照光を示す。遅延光学部及びプラズ
マを通過した2つの波長のレーザ・ビームはレンズLの
後ろのビーム・スプリッタ(BS)28でその約80%
が反射されて干渉検出部26に入射され、一方2つの波
長のレーザ・ビームである参照光はレンズLの手前の全
反射ミラーTMにより干渉検出部26に入射される。干
渉検出部26に入射された測定光と参照光とはフィルタ
64及び66により一方のみの波長のレーザ・ビームに
されて、検出器60及び62に入射され、各検出器で各
波長の測定光と参照光の干渉信号が検出され、その結果
に基づいて干渉フリンジ量が求められる。なお、異なる
2つの波長を用いて測定するのは、被測定系の測定中の
位置の変動等による干渉への影響を排除するためであ
り、原理的には、例えばこのような変動がない又は無視
できる場合には1つの波長、即ち1つの光源と1つの検
出器でよい。
【0040】偏光測定においては、プラズマを通過した
測定光のみを用いるので、レンズLの手前の全反射ミラ
ーTMにより参照光は全て干渉検出部26に入射させ、
測定光のみがレンズLの後のビーム・スプリッタ28で
約20%を通過させ、更にダイクロイック・ミラーDM
により測定光のうちの9.27μmの波長のレーザ・ビ
ームが反射されて偏光検出部24に入射される。偏光検
出部24においては、図1に示す実施形態と同様にし
て、偏光が測定される。上述の動作により、従来の方法
における容易でない2つの波を干渉させること、円偏波
変調すること、時間と共に偏光角を変えることのいずれ
をも用いることなく、偏光と干渉とを同時に容易に測定
できる。
【0041】なお、図2に示す実施形態においては、偏
光測定については1つの波長を用いる例を示したが、2
つの波長を用いる場合は偏光検出部24に更に例えば1
0.6μm用について図示の9.27μmと同様のもの
を一系列設ければよいことは明らかである。
【0042】図2に示される測定系で測定されるべきト
カマク装置のプラズマによるファラデー回転角を試算し
た結果を表3に示す。なお、プラズマについては空間一
様な密度分布を仮定している。
【0043】
【表3】
【0044】偏光検出部24単体で較正を行った結果を
図3及び図4に示す。図3は、直線性を確認するための
もので、フィッティング関数1として次式が得られ、良
好な直線性を示していることが分かる。
【0045】
【数8】 測定角=0.99×設定角+0.53(度) 図4は、精度の確認のためで、フィッティング関数2と
して次式が得られ、この適切なフィッティング関数によ
り0.1度以下の精度を期待できる。
【0046】
【数9】 測定角=0.95×設定角+6.7×10-4×設定角2
+9.2×10-6×設定角3+0.74 (度)
【0047】図5は、図2に示される測定系で測定され
た接線ファラデー回転角(偏光角の変化)の測定結果を
示す。この図から、偏光角の変化は同一視線の接線炭酸
ガスレーザ干渉計の線密度波形と良く一致しており、従
って電子密度を反映し、プラズマによるファラデー回転
が正しく測定されていることが分かる。また、図から分
解能はほぼ0.1度程度であると言え、目標値を達成し
ている。
【0048】図6は、図2に示される測定系で測定され
た各種測定波形を示す。図の(e)は、接線炭酸ガスレ
ーザ光の偏光角検出に初めて成功したこと、また真空窓
によると思われるファラデー回転を検出できることを示
している。また、入射レーザ光強度が変動しても安定し
た測定が行えることを確認し、更に偏光を干渉と同時計
測することができることを確認し、従って精度の高いプ
ラズマの電子密度測定を行うことが可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明の2波長偏光計は、光源の波長と
して2つの異なる波長を用いることにより、被測定対象
物以外の偏光させる物がある場合にも被測定対象物によ
り生じる偏光を測定できる。
【0050】本発明のトカマク装置の電子密度測定用偏
光計は、偏光検出のため光弾性変調手段を用いることに
より、次のとおりの効果を奏する。
【0051】(1)偏光計測において光干渉プロセスが
無いので、光干渉に要求される高いレーザ光品質が不要
となる。
【0052】(2)レーザ光の変調が不要なので、構成
が簡単になり、干渉計との両立を容易に達成できる。
【0053】(3)光弾性変調器を1対にした場合に
は、更に1つの光検出器で偏光角の2つの直交成分を検
出し、その信号比により偏光角を測定することができ、
これにより入射レーザ光強度及び伝搬軸の変動の影響を
受けないようにすることができる。即ち、レーザ出力の
揺らぎやミラーの機械的振動変位などによるレーザ受光
強度変動及び伝搬軸の変動に影響されず安定した回転角
検出ができる。
【0054】(4)トカマク装置に使用した場合、トロ
イダル接線方向に伝搬するレーザ光のプラズマによるフ
ァラデー回転角を偏光計測することによりプラズマ電子
密度を測定できる。特に、ITERにおいては、炭酸ガ
スレーザ光を光源とした偏光計は、電子密度モニタとし
て一般的な干渉計より安定な計測が可能である。
【0055】(5)本発明の偏光計は干渉法によるもの
と比べて、外来ノイズに影響されにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な1実施形態による光弾性変調器
PEMを用いるCO2レーザー偏光計の概略図である。
【図2】干渉と偏光とを同時に測定することができるよ
うにした本発明の好適な一実施形態を示す図である。
【図3】図2に示す偏光検出部24単体で直線性を確認
するため較正を行った結果を示す図である。
【図4】図2に示す偏光検出部24単体で精度の確認の
ため較正を行った結果を示す図である。
【図5】図2に示される測定系で測定された接線ファラ
デー回転角(偏光角の変化)の測定結果を示す図であ
る。
【図6】図2に示される測定系で測定された各種測定波
形を示す図である。
【図7】トカマク装置の一つであるJT−60Uの接線
コードを示す図である。
【符号の説明】
10、12、50、52 光弾性変調器 14、54 偏光子 16 HgCdTe検出器 18、19 ロックイン増幅器 20、22 炭酸ガスレーザ 24 偏光検出部 26 干渉検出部 28 ビーム・スプリッタ 56、62、64 フィルタ 58 検出ユニット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源の波長として2つの異なる波長を用
    いることを特徴とする偏光計。
  2. 【請求項2】 光源と偏光検出手段とを有するトカマク
    装置の電子密度測定用偏光計であって、 前記偏光検出手段が光弾性変調手段を備えることを特徴
    とする偏光計。
  3. 【請求項3】 前記光変調手段を1対設けることを特徴
    とする請求項2記載の偏光計。
  4. 【請求項4】 偏光と同時に干渉を計るため干渉検出手
    段を更に備えることを特徴とする請求項2又は3記載の
    偏光計。
  5. 【請求項5】 前記光源の波長と異なる波長の別の光源
    と、当該異なる波長に応答する偏光検出手段とを更に設
    けることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に
    記載の偏光計。
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