JPH11304199A - 空気調和装置 - Google Patents
空気調和装置Info
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- JPH11304199A JPH11304199A JP11445198A JP11445198A JPH11304199A JP H11304199 A JPH11304199 A JP H11304199A JP 11445198 A JP11445198 A JP 11445198A JP 11445198 A JP11445198 A JP 11445198A JP H11304199 A JPH11304199 A JP H11304199A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 室内温度と室内湿度とを調整可能とする空気
調和装置に対し、温調と湿調とを1つの手段で行うこと
を可能にして、室内の快適性及び運転効率の向上を図
る。 【解決手段】 熱源回路(30)の冷媒により加熱または冷
却された液体吸収剤が循環する吸収剤回路(20)を備え
る。吸収剤回路(20)に、温調された液体吸収剤と室内空
気とを接触させる透湿膜を有する室内機(23)と、温調さ
れた液体吸収剤によって室内の床面を温調する床温調機
(24)とを備えさせる。冷房除湿時、冷却された液体吸収
剤を室内機(23)に供給する。暖房加湿時、加熱された液
体吸収剤を室内機(23)及び床温調機(24)に供給する。
調和装置に対し、温調と湿調とを1つの手段で行うこと
を可能にして、室内の快適性及び運転効率の向上を図
る。 【解決手段】 熱源回路(30)の冷媒により加熱または冷
却された液体吸収剤が循環する吸収剤回路(20)を備え
る。吸収剤回路(20)に、温調された液体吸収剤と室内空
気とを接触させる透湿膜を有する室内機(23)と、温調さ
れた液体吸収剤によって室内の床面を温調する床温調機
(24)とを備えさせる。冷房除湿時、冷却された液体吸収
剤を室内機(23)に供給する。暖房加湿時、加熱された液
体吸収剤を室内機(23)及び床温調機(24)に供給する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内温度と室内湿
度とを調整可能とする空気調和装置に係る。特に、水ま
たは水溶液が循環する循環回路を備え、この水または水
溶液を利用して室内の温度調整及び湿度調整を行うよう
にしたものに関する。
度とを調整可能とする空気調和装置に係る。特に、水ま
たは水溶液が循環する循環回路を備え、この水または水
溶液を利用して室内の温度調整及び湿度調整を行うよう
にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、室内温調用の空気調和装置と
して特開平5−312431号公報に開示されているも
のがある。この公報に開示されている空気調和装置は、
室内機と室外機とが冷媒配管によって接続されて成る冷
凍サイクルを備えている。また、床暖房装置を備えてい
る。この床暖房装置は、上記冷凍サイクルに分岐接続さ
れた液体熱交換器を有している。この液体熱交換器は、
熱交換槽に浸漬され、該液体熱交換器に冷媒を流すこと
で熱交換槽内の水等の熱媒体液を加熱するようになって
いる。床面下側にはヒートパイプが配置され、このヒー
トパイプと熱交換槽とが配管によって接続されて循環回
路が構成されている。
して特開平5−312431号公報に開示されているも
のがある。この公報に開示されている空気調和装置は、
室内機と室外機とが冷媒配管によって接続されて成る冷
凍サイクルを備えている。また、床暖房装置を備えてい
る。この床暖房装置は、上記冷凍サイクルに分岐接続さ
れた液体熱交換器を有している。この液体熱交換器は、
熱交換槽に浸漬され、該液体熱交換器に冷媒を流すこと
で熱交換槽内の水等の熱媒体液を加熱するようになって
いる。床面下側にはヒートパイプが配置され、このヒー
トパイプと熱交換槽とが配管によって接続されて循環回
路が構成されている。
【0003】室内機による室内の空調を行う場合には、
室外機と室内機との間で冷媒を循環させ、室内機での冷
媒の蒸発または凝縮により室内温度を調整する。一方、
床暖房装置による暖房を行う場合には、室外機と液体熱
交換器との間で冷媒を循環させ、液体熱交換器で冷媒を
凝縮させることにより、熱交換槽内の熱媒体液を加熱す
る。この加熱された熱媒体液をヒートパイプに流すこと
で床面を加温する。
室外機と室内機との間で冷媒を循環させ、室内機での冷
媒の蒸発または凝縮により室内温度を調整する。一方、
床暖房装置による暖房を行う場合には、室外機と液体熱
交換器との間で冷媒を循環させ、液体熱交換器で冷媒を
凝縮させることにより、熱交換槽内の熱媒体液を加熱す
る。この加熱された熱媒体液をヒートパイプに流すこと
で床面を加温する。
【0004】また、室内機によって室内を冷房する際、
室内熱交換器からドレン水が発生する。このため、ドレ
ンパンやドレンポンプによりドレン処理を行うようにな
っている。
室内熱交換器からドレン水が発生する。このため、ドレ
ンパンやドレンポンプによりドレン処理を行うようにな
っている。
【0005】また、この空気調和装置では、室内を加湿
することができない。このため、個別に加湿器を設ける
ことが一般に行われている。
することができない。このため、個別に加湿器を設ける
ことが一般に行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の空気
調和装置では、上述したように、冷房時のドレン処理の
ためのドレンパンやドレンポンプ等の部材が必要であっ
て装置構成の簡素化を図ることが困難であった。また、
加湿器による加湿を行う場合、加湿量を最適に設定する
ことが困難であり、室内の快適性の向上を図るには未だ
改良の余地があった。更には、特に室内の加湿暖房時に
は、室内空気を加温する機器と加湿する機器とを個別の
エネルギ源により駆動させているため、運転効率の向上
を図ることに関して未だ改良の余地があった。
調和装置では、上述したように、冷房時のドレン処理の
ためのドレンパンやドレンポンプ等の部材が必要であっ
て装置構成の簡素化を図ることが困難であった。また、
加湿器による加湿を行う場合、加湿量を最適に設定する
ことが困難であり、室内の快適性の向上を図るには未だ
改良の余地があった。更には、特に室内の加湿暖房時に
は、室内空気を加温する機器と加湿する機器とを個別の
エネルギ源により駆動させているため、運転効率の向上
を図ることに関して未だ改良の余地があった。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、室内温度と室内湿度
とを調整可能とする空気調和装置に対し、この温調と湿
調とを1つの装置で行うことを可能にして、室内の快適
性及び運転効率の向上を図ることにある。
であり、その目的とするところは、室内温度と室内湿度
とを調整可能とする空気調和装置に対し、この温調と湿
調とを1つの装置で行うことを可能にして、室内の快適
性及び運転効率の向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記目的を達成するために、本発明は、室内に配置した
透湿膜と、床面の温度を調整する手段とに温水や冷水と
いった流体を流すことで、室内の湿度調整や温度調整を
可能としたものである。
透湿膜と、床面の温度を調整する手段とに温水や冷水と
いった流体を流すことで、室内の湿度調整や温度調整を
可能としたものである。
【0009】−解決手段− 具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、図1に示
すように、液体吸収剤が循環する吸収剤回路(20)と、該
吸収剤回路(20)の液体吸収剤を加熱または冷却する熱源
手段(30)とを備えさせた空気調和装置とする。上記吸収
剤回路(20)に、熱源手段(30)で温調された液体吸収剤と
室内空気とを接触させる透湿膜を有する室内機(23)と、
熱源手段(30)で温調された液体吸収剤によって室内の床
部を温調する床面温調手段(24)とを備えさせた構成とし
ている。
すように、液体吸収剤が循環する吸収剤回路(20)と、該
吸収剤回路(20)の液体吸収剤を加熱または冷却する熱源
手段(30)とを備えさせた空気調和装置とする。上記吸収
剤回路(20)に、熱源手段(30)で温調された液体吸収剤と
室内空気とを接触させる透湿膜を有する室内機(23)と、
熱源手段(30)で温調された液体吸収剤によって室内の床
部を温調する床面温調手段(24)とを備えさせた構成とし
ている。
【0010】この特定事項により、吸収剤回路(20)を循
環する液体吸収剤は、熱源手段(30)によって加熱または
冷却される。例えば、液体吸収剤を冷却した場合、低温
度の液体吸収剤が室内機(23)に供給されると、透湿膜に
おいて液体吸収剤と室内空気とが接触する。これによ
り、室内機(23)では、室内空気が冷却されると共に、液
体吸収剤の室内空気に対する水蒸気分圧は低いために、
室内空気中の水分を液体吸収剤が吸収する。つまり、室
内空気は除湿される。また、必要に応じて低温度の液体
吸収剤を床面温調手段(24)に供給すれば床面温度を下げ
ることも可能である。一方、液体吸収剤を加熱した場
合、高温度の液体吸収剤が室内機(23)に供給されると、
透湿膜において液体吸収剤と室内空気とが接触する。こ
れにより、室内機(23)では、室内空気が加温されると共
に、液体吸収剤の室内空気に対する水蒸気分圧は高いた
めに、液体吸収剤中の水分が室内空気に放出される。つ
まり、室内空気は加湿される。また、この高温度の液体
吸収剤を床面温調手段(24)に供給すれば床面温度を上げ
るいわゆる床暖房が可能である。
環する液体吸収剤は、熱源手段(30)によって加熱または
冷却される。例えば、液体吸収剤を冷却した場合、低温
度の液体吸収剤が室内機(23)に供給されると、透湿膜に
おいて液体吸収剤と室内空気とが接触する。これによ
り、室内機(23)では、室内空気が冷却されると共に、液
体吸収剤の室内空気に対する水蒸気分圧は低いために、
室内空気中の水分を液体吸収剤が吸収する。つまり、室
内空気は除湿される。また、必要に応じて低温度の液体
吸収剤を床面温調手段(24)に供給すれば床面温度を下げ
ることも可能である。一方、液体吸収剤を加熱した場
合、高温度の液体吸収剤が室内機(23)に供給されると、
透湿膜において液体吸収剤と室内空気とが接触する。こ
れにより、室内機(23)では、室内空気が加温されると共
に、液体吸収剤の室内空気に対する水蒸気分圧は高いた
めに、液体吸収剤中の水分が室内空気に放出される。つ
まり、室内空気は加湿される。また、この高温度の液体
吸収剤を床面温調手段(24)に供給すれば床面温度を上げ
るいわゆる床暖房が可能である。
【0011】第2の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、熱源手段(30)を、電気式のヒートポンプで構成
している。
おいて、熱源手段(30)を、電気式のヒートポンプで構成
している。
【0012】この特定事項により、液体吸収剤の加熱や
冷却を安定して行うことができる。また、熱源手段(30)
の高いCOPを確保しながら室内の空調を行うことが可能
である。
冷却を安定して行うことができる。また、熱源手段(30)
の高いCOPを確保しながら室内の空調を行うことが可能
である。
【0013】第3の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、床面温調手段(24)に、床下に配設されたヒート
パイプ(24a)を備えさせる。このヒートパイプ(24a)を流
れる液体吸収剤によって床面を温調するようにしてい
る。
おいて、床面温調手段(24)に、床下に配設されたヒート
パイプ(24a)を備えさせる。このヒートパイプ(24a)を流
れる液体吸収剤によって床面を温調するようにしてい
る。
【0014】この特定事項により、床面温調のための機
器を室内に設置することなく床面温度の調整が可能であ
る。つまり、室内空間を犠牲にすることがない床面温調
手段(24)となっている。
器を室内に設置することなく床面温度の調整が可能であ
る。つまり、室内空間を犠牲にすることがない床面温調
手段(24)となっている。
【0015】第4の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、液体吸収剤を不凍液としている。
おいて、液体吸収剤を不凍液としている。
【0016】この特定事項により、例えば、冬期に吸収
剤回路(20)において液体吸収剤が凍結して循環動作が行
われなくなってしまうといったことはなくなり、連続運
転が可能となる。
剤回路(20)において液体吸収剤が凍結して循環動作が行
われなくなってしまうといったことはなくなり、連続運
転が可能となる。
【0017】第5の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、液体吸収剤に空気中の臭い成分を吸着する吸着
剤を混入している。
おいて、液体吸収剤に空気中の臭い成分を吸着する吸着
剤を混入している。
【0018】この特定事項により、液体吸収剤が室内機
(23)を流れる際、透湿膜において液体吸収剤と室内空気
とが接触する。この際、室内空気中に含まれている臭い
成分は、液体吸収剤中の吸着剤に吸着される。これによ
り、室内が脱臭される。
(23)を流れる際、透湿膜において液体吸収剤と室内空気
とが接触する。この際、室内空気中に含まれている臭い
成分は、液体吸収剤中の吸着剤に吸着される。これによ
り、室内が脱臭される。
【0019】第6の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、液体吸収剤に殺菌剤を混入している。
おいて、液体吸収剤に殺菌剤を混入している。
【0020】この特定事項により、液体吸収剤中での菌
の繁殖が抑制され、透湿膜を通過する空気が汚染された
り異臭を放ったりすることが防止できる。
の繁殖が抑制され、透湿膜を通過する空気が汚染された
り異臭を放ったりすることが防止できる。
【0021】第7の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、吸収剤回路(20)の配管(25)の内部に光触媒を設
ける。また、この光触媒が設けられた部分の配管(25)を
透明または半透明にしている。
おいて、吸収剤回路(20)の配管(25)の内部に光触媒を設
ける。また、この光触媒が設けられた部分の配管(25)を
透明または半透明にしている。
【0022】この特定事項により、外光線等が配管(25)
の透明または半透明部分を透過して光触媒に照射され
る。これにより光触媒が活性化され、触媒の殺菌作用に
より液体吸収剤中での菌の繁殖が抑制される。これによ
っても上記第6の解決手段と同様の作用が得られる。
の透明または半透明部分を透過して光触媒に照射され
る。これにより光触媒が活性化され、触媒の殺菌作用に
より液体吸収剤中での菌の繁殖が抑制される。これによ
っても上記第6の解決手段と同様の作用が得られる。
【0023】第8の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、液体吸収剤を水溶液で成す。また、図2に示す
ように、吸収剤回路(20)に、水溶液の濃度を調整する調
整手段(40)を設けている。
おいて、液体吸収剤を水溶液で成す。また、図2に示す
ように、吸収剤回路(20)に、水溶液の濃度を調整する調
整手段(40)を設けている。
【0024】第9の解決手段は、上記第8の解決手段に
おいて、調整手段を、外気に臨んで配置された透湿膜を
有する再生器(40)で成す。この再生器(40)が、室内の除
湿時に、液体吸収剤を加熱して該液体吸収剤中の水分を
外気に放出するようにしている。
おいて、調整手段を、外気に臨んで配置された透湿膜を
有する再生器(40)で成す。この再生器(40)が、室内の除
湿時に、液体吸収剤を加熱して該液体吸収剤中の水分を
外気に放出するようにしている。
【0025】この特定事項により、再生器(40)におい
て、液体吸収剤の外気に対する水蒸気分圧が高くなっ
て、この液体吸収剤中の水分が外気に放出される。これ
により、液体吸収剤は濃度が高くなって室内の除湿能力
が向上する。つまり、液体吸収剤の濃度変化を利用する
ことで室内の除湿能力を向上することができる。
て、液体吸収剤の外気に対する水蒸気分圧が高くなっ
て、この液体吸収剤中の水分が外気に放出される。これ
により、液体吸収剤は濃度が高くなって室内の除湿能力
が向上する。つまり、液体吸収剤の濃度変化を利用する
ことで室内の除湿能力を向上することができる。
【0026】第10の解決手段は、上記第1の解決手段
において、液体吸収剤に、微細粒状にカプセル化されて
潜熱を蓄熱可能な蓄熱材を混入している。
において、液体吸収剤に、微細粒状にカプセル化されて
潜熱を蓄熱可能な蓄熱材を混入している。
【0027】この特定事項により、熱源手段(30)からの
熱を潜熱として蓄熱材に蓄え、この潜熱を室内機(23)や
床面温調手段(24)に与えることができる。つまり、液体
吸収剤の循環量を多くすることなしに多量の熱搬送が可
能である。
熱を潜熱として蓄熱材に蓄え、この潜熱を室内機(23)や
床面温調手段(24)に与えることができる。つまり、液体
吸収剤の循環量を多くすることなしに多量の熱搬送が可
能である。
【0028】第11の解決手段は、上記第1の解決手段
において、図1に示すように、室内機(23)と床面温調手
段(24)とを配管(25)によって並列に接続している。
において、図1に示すように、室内機(23)と床面温調手
段(24)とを配管(25)によって並列に接続している。
【0029】この特定事項により、室内機(23)及び床面
温調手段(24)に対する液体吸収剤の供給量を比較的容易
に調整することが可能である。
温調手段(24)に対する液体吸収剤の供給量を比較的容易
に調整することが可能である。
【0030】第12の解決手段は、上記第1の解決手段
において、図4に示すように、室内機(23)と床面温調手
段(24)とを配管(25)によって直列に接続している。
において、図4に示すように、室内機(23)と床面温調手
段(24)とを配管(25)によって直列に接続している。
【0031】第13の解決手段は、上記第12の解決手
段において、室内機(23)を床面温調手段(24)の下流側に
接続している。
段において、室内機(23)を床面温調手段(24)の下流側に
接続している。
【0032】透湿膜を有する室内機(23)は、冷房除湿の
能力を基準に設計される。従って、高温の液体吸収剤が
供給された際の加湿能力は必要以上に高くなる。つま
り、この室内機(23)は、それほど温度が高くない液体吸
収剤を供給した場合であっても十分な加湿能力が得られ
るものである。このため、上記特定事項では、床面温調
手段(24)を経て温度が低下した液体吸収剤を室内機(23)
に供給しても室内を十分に加湿できる。言い換えると、
床面温調手段(24)と室内機(23)とを並列接続した場合に
比べて、暖房能力を確保しながら床面温調手段(24)の入
口温度と室内機(23)の出口温度を大きくすることがで
き、液体吸収剤の必要循環量を削減できる。
能力を基準に設計される。従って、高温の液体吸収剤が
供給された際の加湿能力は必要以上に高くなる。つま
り、この室内機(23)は、それほど温度が高くない液体吸
収剤を供給した場合であっても十分な加湿能力が得られ
るものである。このため、上記特定事項では、床面温調
手段(24)を経て温度が低下した液体吸収剤を室内機(23)
に供給しても室内を十分に加湿できる。言い換えると、
床面温調手段(24)と室内機(23)とを並列接続した場合に
比べて、暖房能力を確保しながら床面温調手段(24)の入
口温度と室内機(23)の出口温度を大きくすることがで
き、液体吸収剤の必要循環量を削減できる。
【0033】第14の解決手段は、上記第13の解決手
段において、図4に示すように、液体吸収剤を、室内機
(23)または床面温調手段(24)をバイパスして流すバイパ
ス管(45,46)を設けている。
段において、図4に示すように、液体吸収剤を、室内機
(23)または床面温調手段(24)をバイパスして流すバイパ
ス管(45,46)を設けている。
【0034】この特定事項により、室内機(23)をバイパ
スさせる液体吸収剤の量や床面温調手段(24)をバイパス
させる液体吸収剤の量を調整することにより、これらの
能力制御が行われることになる。
スさせる液体吸収剤の量や床面温調手段(24)をバイパス
させる液体吸収剤の量を調整することにより、これらの
能力制御が行われることになる。
【0035】第15の解決手段は、上記第1の解決手段
において、図5に示すように、室内機(23)及び床面温調
手段(24)を、それぞれ複数設けている。
において、図5に示すように、室内機(23)及び床面温調
手段(24)を、それぞれ複数設けている。
【0036】この特定事項により、1つの吸収剤回路(2
0)で、複数の室内機(23)及び床面温調手段(24)による室
内の空気調和が可能になる。特に、室内機(23)及び床面
温調手段(24)を複数の部屋の個々に設置した場合には、
1つのシステムで複数の部屋の空気調和が可能である。
0)で、複数の室内機(23)及び床面温調手段(24)による室
内の空気調和が可能になる。特に、室内機(23)及び床面
温調手段(24)を複数の部屋の個々に設置した場合には、
1つのシステムで複数の部屋の空気調和が可能である。
【0037】第16の解決手段は、上記第15の解決手
段において、図6に示すように、液体吸収剤を、室内機
(23)または床面温調手段(24)をバイパスして流すバイパ
ス管(45,46)を設ける。このバイパス管(45,46)を、複数
の室内機(23)または床面温調手段(24)に対して並列接続
された1本の配管で成している。
段において、図6に示すように、液体吸収剤を、室内機
(23)または床面温調手段(24)をバイパスして流すバイパ
ス管(45,46)を設ける。このバイパス管(45,46)を、複数
の室内機(23)または床面温調手段(24)に対して並列接続
された1本の配管で成している。
【0038】この特定事項により、1本のバイパス管(4
5,46)を室内機(23)または床面温調手段(24)をバイパス
して流すための共通のものとして利用できる。つまり、
各室内機(23)や床面温調手段(24)毎にバイパス管を設け
る必要はない。
5,46)を室内機(23)または床面温調手段(24)をバイパス
して流すための共通のものとして利用できる。つまり、
各室内機(23)や床面温調手段(24)毎にバイパス管を設け
る必要はない。
【0039】第17の解決手段は、室内空気に対して空
調を行う手段と、床面温度を温調する手段とを個別の回
路で構成したものである。具体的には、図7に示すよう
に、液体吸収剤が循環し、この液体吸収剤と室内空気と
を接触させる透湿膜を有する室内機(23)を備えた室内循
環回路(60)と、熱媒体が循環し、室内の床部を温調する
床温調機(24)を備えた床面循環回路(61)と、上記液体吸
収剤及び熱媒体を加熱または冷却する熱源手段(30)とを
備えさせている。
調を行う手段と、床面温度を温調する手段とを個別の回
路で構成したものである。具体的には、図7に示すよう
に、液体吸収剤が循環し、この液体吸収剤と室内空気と
を接触させる透湿膜を有する室内機(23)を備えた室内循
環回路(60)と、熱媒体が循環し、室内の床部を温調する
床温調機(24)を備えた床面循環回路(61)と、上記液体吸
収剤及び熱媒体を加熱または冷却する熱源手段(30)とを
備えさせている。
【0040】第18の解決手段は、上記第17の解決手
段において、熱源手段(30)が、液体吸収剤に与える温熱
量または冷熱量と、熱媒体に与える温熱量または冷熱量
とを個別に変更可能としている。
段において、熱源手段(30)が、液体吸収剤に与える温熱
量または冷熱量と、熱媒体に与える温熱量または冷熱量
とを個別に変更可能としている。
【0041】これら特定事項により、室内機(23)及び床
温調機(24)に対して個別に流体を供給できる。つまり、
室内機(23)及び床温調機(24)の能力が任意に設定可能で
ある。
温調機(24)に対して個別に流体を供給できる。つまり、
室内機(23)及び床温調機(24)の能力が任意に設定可能で
ある。
【0042】第19の解決手段は、上記第18の解決手
段において、図8に示すように、熱源手段(30)を蒸気圧
縮式の冷凍サイクルで成す。液体吸収剤及び熱媒体に対
する放熱量と吸熱量とがバランスするように吸熱または
放熱を行う空気熱交換器(71)を設けている。
段において、図8に示すように、熱源手段(30)を蒸気圧
縮式の冷凍サイクルで成す。液体吸収剤及び熱媒体に対
する放熱量と吸熱量とがバランスするように吸熱または
放熱を行う空気熱交換器(71)を設けている。
【0043】この特定事項により、液体吸収剤及び熱媒
体に対する放熱量よりも吸熱量の方が大きい場合には、
空気熱交換器(71)では放熱動作が行われる。一方、液体
吸収剤及び熱媒体に対する吸熱量よりも放熱量の方が大
きい場合には、空気熱交換器(71)では吸熱動作が行われ
る。これにより、熱源手段(30)での熱の収支を一致させ
ることができ、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを利用した熱
源手段(30)を実現できる。
体に対する放熱量よりも吸熱量の方が大きい場合には、
空気熱交換器(71)では放熱動作が行われる。一方、液体
吸収剤及び熱媒体に対する吸熱量よりも放熱量の方が大
きい場合には、空気熱交換器(71)では吸熱動作が行われ
る。これにより、熱源手段(30)での熱の収支を一致させ
ることができ、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを利用した熱
源手段(30)を実現できる。
【0044】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態1を
図面に基づいて説明する。
図面に基づいて説明する。
【0045】−回路構成の説明− 図1に示すように、本形態の空気調和装置(10)は、吸収
剤回路(20)と、熱源手段としての熱源回路(30)とを備え
て室内の温度調節と湿度調節とを行うように構成されて
いる。
剤回路(20)と、熱源手段としての熱源回路(30)とを備え
て室内の温度調節と湿度調節とを行うように構成されて
いる。
【0046】上記吸収剤回路(20)は、循環ポンプ(21)、
主熱交換器(22)、室内機(23)、床面温調手段としての床
温調機(24)とが配管(25)によって接続されて成る。この
吸収剤回路(20)には、液体吸収剤としての水が充填され
て該水が循環ポンプ(21)によって循環するように構成さ
れている。
主熱交換器(22)、室内機(23)、床面温調手段としての床
温調機(24)とが配管(25)によって接続されて成る。この
吸収剤回路(20)には、液体吸収剤としての水が充填され
て該水が循環ポンプ(21)によって循環するように構成さ
れている。
【0047】室内機(23)と床温調機(24)とは並列に接続
している。つまり、主熱交換器(22)の下流側の配管(25)
が第1及び第2の分岐管(26,27)に分岐され、第1分岐
管(26)に室内機(23)が、第2分岐管(27)に床温調機(24)
がそれぞれ設けられている。また、これら分岐管(26,2
7)の室内機(23)及び床温調機(24)の上流側には電磁弁(2
8,29)が設けられている。
している。つまり、主熱交換器(22)の下流側の配管(25)
が第1及び第2の分岐管(26,27)に分岐され、第1分岐
管(26)に室内機(23)が、第2分岐管(27)に床温調機(24)
がそれぞれ設けられている。また、これら分岐管(26,2
7)の室内機(23)及び床温調機(24)の上流側には電磁弁(2
8,29)が設けられている。
【0048】上記室内機(23)は、多孔質性疎水性高分子
膜などの透湿膜を備えている。該透湿膜は、水の通過を
阻止するが、水蒸気の通過を許容するものであって、水
と室内空気とが互いに接する部分に設けられている。そ
して、この室内機(23)は、透湿膜を介して水と室内空気
との間で熱及び水蒸気の授受を行うように構成されてい
る。また、第1分岐管(26)における室内機(23)の下流側
には給排水管(26a)が接続されている。この給排水管(26
a)には電磁弁(26b)が設けられ、この電磁弁(26b)を開放
することにより吸収剤回路(20)の余剰水を排出したり、
吸収剤回路(20)に水を補給することが可能となってい
る。
膜などの透湿膜を備えている。該透湿膜は、水の通過を
阻止するが、水蒸気の通過を許容するものであって、水
と室内空気とが互いに接する部分に設けられている。そ
して、この室内機(23)は、透湿膜を介して水と室内空気
との間で熱及び水蒸気の授受を行うように構成されてい
る。また、第1分岐管(26)における室内機(23)の下流側
には給排水管(26a)が接続されている。この給排水管(26
a)には電磁弁(26b)が設けられ、この電磁弁(26b)を開放
することにより吸収剤回路(20)の余剰水を排出したり、
吸収剤回路(20)に水を補給することが可能となってい
る。
【0049】上記床温調機(24)は、室内の床面下側に配
置されたヒートパイプ(24a)を備えている。このヒート
パイプ(24a)は、床面下側で蛇行して配置され、内部に
主熱交換器(22)から供給される温水や冷水が流通するこ
とで床面の略全面を温調可能となっている。
置されたヒートパイプ(24a)を備えている。このヒート
パイプ(24a)は、床面下側で蛇行して配置され、内部に
主熱交換器(22)から供給される温水や冷水が流通するこ
とで床面の略全面を温調可能となっている。
【0050】上記熱源回路(30)は、冷媒が充填されて該
冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルで構成され、吸
収剤回路(20)の水を顕熱変化させるように構成されてい
る。つまり、上記主熱交換器(22)において熱源回路(30)
の冷媒と吸収剤回路(20)の水とが熱交換を行うように構
成されている。そして、室内の冷房時には主熱交換器(2
2)で熱源回路(30)の冷媒が蒸発して水を冷却する一方、
室内の暖房時には主熱交換器(22)で熱源回路(30)の冷媒
が凝縮して水を加熱するようになっている。尚、この熱
源回路(30)は、蒸気圧縮式冷凍サイクルに限るものでは
なく、吸収式冷凍サイクルであってもよい。また、ヒー
タやペルチェ素子を利用したものであってもよい。
冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルで構成され、吸
収剤回路(20)の水を顕熱変化させるように構成されてい
る。つまり、上記主熱交換器(22)において熱源回路(30)
の冷媒と吸収剤回路(20)の水とが熱交換を行うように構
成されている。そして、室内の冷房時には主熱交換器(2
2)で熱源回路(30)の冷媒が蒸発して水を冷却する一方、
室内の暖房時には主熱交換器(22)で熱源回路(30)の冷媒
が凝縮して水を加熱するようになっている。尚、この熱
源回路(30)は、蒸気圧縮式冷凍サイクルに限るものでは
なく、吸収式冷凍サイクルであってもよい。また、ヒー
タやペルチェ素子を利用したものであってもよい。
【0051】−運転動作の説明− 次に、本空気調和装置(10)の運転動作について説明す
る。
る。
【0052】(冷房除湿運転)冷房除湿運転を行う場
合、熱源回路(30)においては主熱交換器(22)で冷媒が蒸
発するように冷媒循環動作が行われる。一方、吸収剤回
路(20)では、第1分岐管(26)の電磁弁(28)が開放し、第
2分岐管(27)の電磁弁(29)が閉鎖する。また、循環ポン
プ(21)が駆動する。
合、熱源回路(30)においては主熱交換器(22)で冷媒が蒸
発するように冷媒循環動作が行われる。一方、吸収剤回
路(20)では、第1分岐管(26)の電磁弁(28)が開放し、第
2分岐管(27)の電磁弁(29)が閉鎖する。また、循環ポン
プ(21)が駆動する。
【0053】これにより、図1に実線の矢印で示すよう
に、循環ポンプ(21)から吐出した水は、主熱交換器(22)
で冷媒により冷却され、低温で且つ水蒸気分圧(飽和蒸
気圧)が降下した状態で室内機(23)に流れる。この水
は、室内空気と熱交換して該室内空気を冷却すると共
に、上記室内空気の水分を吸収する。その後、この水は
循環ポンプ(21)に戻る。このような水の循環動作が吸収
剤回路(20)において連続して行われる。これにより、室
内の冷房と除湿とが行われることになる。また、この除
湿動作によって発生する吸収剤回路(20)の余剰水は給排
水管(26a)の電磁弁(26b)が開放されることにより回路外
に排出される。
に、循環ポンプ(21)から吐出した水は、主熱交換器(22)
で冷媒により冷却され、低温で且つ水蒸気分圧(飽和蒸
気圧)が降下した状態で室内機(23)に流れる。この水
は、室内空気と熱交換して該室内空気を冷却すると共
に、上記室内空気の水分を吸収する。その後、この水は
循環ポンプ(21)に戻る。このような水の循環動作が吸収
剤回路(20)において連続して行われる。これにより、室
内の冷房と除湿とが行われることになる。また、この除
湿動作によって発生する吸収剤回路(20)の余剰水は給排
水管(26a)の電磁弁(26b)が開放されることにより回路外
に排出される。
【0054】尚、この運転動作において、第2分岐管(2
7)の電磁弁(29)を開放すれば、床温調機(24)のヒートパ
イプ(24a)に冷水が流れ、床面を冷却することが可能で
ある。
7)の電磁弁(29)を開放すれば、床温調機(24)のヒートパ
イプ(24a)に冷水が流れ、床面を冷却することが可能で
ある。
【0055】(除湿運転)除湿運転は、上述した冷房除
湿運転に比べて、循環ポンプ(21)の能力を低下させるな
どして吸収剤回路(20)での水の循環量を低下させること
により行われる。
湿運転に比べて、循環ポンプ(21)の能力を低下させるな
どして吸収剤回路(20)での水の循環量を低下させること
により行われる。
【0056】(暖房運転)暖房運転を行う場合、熱源回
路(30)においては主熱交換器(22)で冷媒が凝縮するよう
に冷媒循環動作が行われる。一方、吸収剤回路(20)で
は、第1分岐管(26)の電磁弁(28)が閉鎖し、第2分岐管
(27)の電磁弁(29)が開放する。また、循環ポンプ(21)が
駆動する。
路(30)においては主熱交換器(22)で冷媒が凝縮するよう
に冷媒循環動作が行われる。一方、吸収剤回路(20)で
は、第1分岐管(26)の電磁弁(28)が閉鎖し、第2分岐管
(27)の電磁弁(29)が開放する。また、循環ポンプ(21)が
駆動する。
【0057】これにより、図1に破線の矢印で示すよう
に、循環ポンプ(21)から吐出した水は、主熱交換器(22)
で冷媒により加熱され、高温状態で床温調機(24)に流れ
る。この水は、ヒートパイプ(24a)を流れ、これによっ
て床面が加温される。その後、この水は循環ポンプ(21)
に戻る。このような水の循環動作が吸収剤回路(20)にお
いて連続して行われる。これにより、床暖房が行われる
ことになる。
に、循環ポンプ(21)から吐出した水は、主熱交換器(22)
で冷媒により加熱され、高温状態で床温調機(24)に流れ
る。この水は、ヒートパイプ(24a)を流れ、これによっ
て床面が加温される。その後、この水は循環ポンプ(21)
に戻る。このような水の循環動作が吸収剤回路(20)にお
いて連続して行われる。これにより、床暖房が行われる
ことになる。
【0058】(暖房加湿運転)暖房加湿運転を行う場合
は、上記暖房運転の運転動作において第1分岐管(26)の
電磁弁(28)が開放する。
は、上記暖房運転の運転動作において第1分岐管(26)の
電磁弁(28)が開放する。
【0059】これにより、図1に一点鎖線の矢印で示す
ように、主熱交換器(22)で加熱された水の一部は室内機
(23)に流入する。この室内機(23)に流入した水は、室内
空気に対して水蒸気分圧(飽和蒸気圧)が高い状態であ
るので、室内空気に水分を放出する。その後、この水
は、床温調機(24)から流出した水と合流して循環ポンプ
(21)に戻る。このような水の循環動作が吸収剤回路(20)
において連続して行われる。これにより、室内の暖房と
加湿とが行われることになる。この場合、第1分岐管(2
6)への供給温水量を多くすれば、室内機(23)を暖房に寄
与させることが可能である。また、この加湿動作により
吸収剤回路(20)での循環水量が不足した場合には、給排
水管(26a)の電磁弁(26b)を開放して該給排水管(26a)か
ら吸収剤回路(20)に水を補給する。
ように、主熱交換器(22)で加熱された水の一部は室内機
(23)に流入する。この室内機(23)に流入した水は、室内
空気に対して水蒸気分圧(飽和蒸気圧)が高い状態であ
るので、室内空気に水分を放出する。その後、この水
は、床温調機(24)から流出した水と合流して循環ポンプ
(21)に戻る。このような水の循環動作が吸収剤回路(20)
において連続して行われる。これにより、室内の暖房と
加湿とが行われることになる。この場合、第1分岐管(2
6)への供給温水量を多くすれば、室内機(23)を暖房に寄
与させることが可能である。また、この加湿動作により
吸収剤回路(20)での循環水量が不足した場合には、給排
水管(26a)の電磁弁(26b)を開放して該給排水管(26a)か
ら吸収剤回路(20)に水を補給する。
【0060】(加湿運転)加湿運転は、第1分岐管(26)
の電磁弁(28)を開放し、第2分岐管(27)の電磁弁(29)を
閉鎖して行う。また、上述した暖房加湿運転に比べて熱
源回路(30)の能力を低減する。その結果、吸収剤回路(2
0)の水は、顕熱変化が小さくなり、室内機(23)での水分
の放出のみを行う。
の電磁弁(28)を開放し、第2分岐管(27)の電磁弁(29)を
閉鎖して行う。また、上述した暖房加湿運転に比べて熱
源回路(30)の能力を低減する。その結果、吸収剤回路(2
0)の水は、顕熱変化が小さくなり、室内機(23)での水分
の放出のみを行う。
【0061】−実施形態1の効果− 以上説明したように、本形態によれば、透湿膜を有する
室内機(23)を備え、この透湿膜に温水や冷水を流すこと
と、床面を温度調節する床温調機(24)に温水や冷水を流
すこととによって室内の温度調節及び湿度調節を行うこ
とが可能となっている。このため、1つのシステムで室
内の温度調整と湿度調整とを行うことができる。従っ
て、室内の温度調整と湿度調整とを個別の機器で行うも
のに比べて高い運転効率を得ることができる。また、室
内の除湿時にドレン水が生じることがないので、ドレン
水を処理するための部材は不要である。これにより、装
置構成の簡素化を図ることができる。更に、透湿膜を利
用して室内の除加湿するようになっているので、この透
湿膜に供給する水温を調整して室内空気に対する水蒸気
分圧を設定することにより、室内の湿度を適切に設定で
きる。つまり、比較的簡単な制御で、室内の高い快適性
を維持できる。
室内機(23)を備え、この透湿膜に温水や冷水を流すこと
と、床面を温度調節する床温調機(24)に温水や冷水を流
すこととによって室内の温度調節及び湿度調節を行うこ
とが可能となっている。このため、1つのシステムで室
内の温度調整と湿度調整とを行うことができる。従っ
て、室内の温度調整と湿度調整とを個別の機器で行うも
のに比べて高い運転効率を得ることができる。また、室
内の除湿時にドレン水が生じることがないので、ドレン
水を処理するための部材は不要である。これにより、装
置構成の簡素化を図ることができる。更に、透湿膜を利
用して室内の除加湿するようになっているので、この透
湿膜に供給する水温を調整して室内空気に対する水蒸気
分圧を設定することにより、室内の湿度を適切に設定で
きる。つまり、比較的簡単な制御で、室内の高い快適性
を維持できる。
【0062】
【発明の実施の形態2】以下、本発明の実施の形態2を
図2に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態1
の変形例である。従って、ここでは実施形態1との相違
点についてのみ説明する。図2では、実施形態1のもの
と同一の部材には同符号を付している。
図2に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態1
の変形例である。従って、ここでは実施形態1との相違
点についてのみ説明する。図2では、実施形態1のもの
と同一の部材には同符号を付している。
【0063】−回路構成の説明− 図2に示すように、本形態の空気調和装置(10)は、吸収
剤回路(20)の循環ポンプ(21)の上流側に調整手段として
の再生器(40)を備えている。この再生器(40)は、室内機
(23)と同様に透湿膜を備えており、該透湿膜を介して水
と室外空気との間で水蒸気の授受を行うように構成され
ている。また、この再生器(40)は、図示しないヒータ等
の加熱器によって加熱される構成となっている。更に、
吸収剤回路(20)には給水管(41)が接続されている。その
他の構成は、上述した実施形態1と同様である。
剤回路(20)の循環ポンプ(21)の上流側に調整手段として
の再生器(40)を備えている。この再生器(40)は、室内機
(23)と同様に透湿膜を備えており、該透湿膜を介して水
と室外空気との間で水蒸気の授受を行うように構成され
ている。また、この再生器(40)は、図示しないヒータ等
の加熱器によって加熱される構成となっている。更に、
吸収剤回路(20)には給水管(41)が接続されている。その
他の構成は、上述した実施形態1と同様である。
【0064】また、本形態の吸収剤回路(20)には、液体
吸収剤として塩化リチウム水溶液が充填されている。
吸収剤として塩化リチウム水溶液が充填されている。
【0065】−運転動作の説明− 次に、本空気調和装置(10)の運転動作について説明す
る。本形態の特徴とする運転動作は、冷房除湿運転及び
暖房加湿運転にある。従って、ここでは、この両運転に
ついて上述した実施形態1の運転動作との相違点につい
てのみ説明する。
る。本形態の特徴とする運転動作は、冷房除湿運転及び
暖房加湿運転にある。従って、ここでは、この両運転に
ついて上述した実施形態1の運転動作との相違点につい
てのみ説明する。
【0066】(冷房除湿運転)本冷房除湿運転では、室
内機(23)で室内空気を冷却すると共に室内の水分を吸収
して低濃度になった塩化リチウム水溶液が、再生器(40)
に流入し加熱される。この液体吸収剤は、室外空気に対
して水蒸気分圧(飽和蒸気圧)が高い状態であるので、
室外空気に水分を放出する。つまり、室内で吸収した水
分を室外に放出する。これにより、塩化リチウム水溶液
は高濃度になる。このようにして、液体吸収剤の水蒸気
分圧及び濃度が変化しながら室内の水分を室外に放出し
て室内の冷房と除湿とを行う。その他の動作は、上述し
た実施形態1の場合と同様である。
内機(23)で室内空気を冷却すると共に室内の水分を吸収
して低濃度になった塩化リチウム水溶液が、再生器(40)
に流入し加熱される。この液体吸収剤は、室外空気に対
して水蒸気分圧(飽和蒸気圧)が高い状態であるので、
室外空気に水分を放出する。つまり、室内で吸収した水
分を室外に放出する。これにより、塩化リチウム水溶液
は高濃度になる。このようにして、液体吸収剤の水蒸気
分圧及び濃度が変化しながら室内の水分を室外に放出し
て室内の冷房と除湿とを行う。その他の動作は、上述し
た実施形態1の場合と同様である。
【0067】(暖房加湿運転)本暖房加湿運転では、室
内機(23)で室内に液体吸収剤の水分が放出されることに
よって吸収剤回路(20)中の水分が不足した場合には、給
水管(41)から吸収剤回路(20)に水を補給する。その他の
動作は、上述した実施形態1の場合と同様である。
内機(23)で室内に液体吸収剤の水分が放出されることに
よって吸収剤回路(20)中の水分が不足した場合には、給
水管(41)から吸収剤回路(20)に水を補給する。その他の
動作は、上述した実施形態1の場合と同様である。
【0068】−実施形態2の効果− 以上説明したように、本形態によれば、低濃度になった
塩化リチウム水溶液の水分を室外に放出する再生器(40)
を備えさせたことにより、液体吸収剤の濃度変化を有効
に利用して室内の除加湿が可能になる。つまり、室内湿
度の調整能力の向上を図ることができる。また、液体吸
収剤を不凍液とすることができるので、冬期に吸収剤回
路(20)において液体吸収剤が凍結して循環動作が行われ
なくなってしまうといったことはなくなり、連続運転が
可能となる。
塩化リチウム水溶液の水分を室外に放出する再生器(40)
を備えさせたことにより、液体吸収剤の濃度変化を有効
に利用して室内の除加湿が可能になる。つまり、室内湿
度の調整能力の向上を図ることができる。また、液体吸
収剤を不凍液とすることができるので、冬期に吸収剤回
路(20)において液体吸収剤が凍結して循環動作が行われ
なくなってしまうといったことはなくなり、連続運転が
可能となる。
【0069】
【発明の実施の形態3】以下、本発明の実施の形態3を
図3に基づいて説明する。本形態も上述した実施形態1
の変形例である。従って、ここでも実施形態1との相違
点についてのみ説明する。図3でも、実施形態1のもの
と同一の部材には同符号を付している。
図3に基づいて説明する。本形態も上述した実施形態1
の変形例である。従って、ここでも実施形態1との相違
点についてのみ説明する。図3でも、実施形態1のもの
と同一の部材には同符号を付している。
【0070】図3に示すように、本形態の空気調和装置
(10)は、2台の室内機(23,23)及び同じく2台の床温調
機(24,24)が並列に接続されている。つまり、2つの部
屋に対してそれぞれ室内機(23)と床温調機(24)とを設置
したものである。
(10)は、2台の室内機(23,23)及び同じく2台の床温調
機(24,24)が並列に接続されている。つまり、2つの部
屋に対してそれぞれ室内機(23)と床温調機(24)とを設置
したものである。
【0071】本形態における運転動作では、各室内機(2
3,23)及び床温調機(24,24)のうち冷水または温水を流す
機器を電磁弁(28,29)の開閉動作によって選択的に切り
換える。これにより、1つの吸収剤回路(20)及び1つの
熱源回路(30)で、個々の室内の空調状態を個別に調整可
能である。
3,23)及び床温調機(24,24)のうち冷水または温水を流す
機器を電磁弁(28,29)の開閉動作によって選択的に切り
換える。これにより、1つの吸収剤回路(20)及び1つの
熱源回路(30)で、個々の室内の空調状態を個別に調整可
能である。
【0072】本形態の構成によれば、1つのシステムで
複数の室内に対して空気調和を行うことができる。
複数の室内に対して空気調和を行うことができる。
【0073】
【発明の実施の形態4】以下、本発明の実施の形態4を
図4に基づいて説明する。本形態も上述した実施形態1
の変形例である。従って、ここでも実施形態1との相違
点についてのみ説明する。図4でも、実施形態1のもの
と同一の部材には同符号を付している。
図4に基づいて説明する。本形態も上述した実施形態1
の変形例である。従って、ここでも実施形態1との相違
点についてのみ説明する。図4でも、実施形態1のもの
と同一の部材には同符号を付している。
【0074】図4に示すように、本形態の空気調和装置
(10)は、床温調機(24)と室内機(23)とを配管(25)によっ
て直列に接続している。つまり、循環ポンプ(21)、主熱
交換器(22)、床温調機(24)、室内機(23)が順に接続され
て成っている。
(10)は、床温調機(24)と室内機(23)とを配管(25)によっ
て直列に接続している。つまり、循環ポンプ(21)、主熱
交換器(22)、床温調機(24)、室内機(23)が順に接続され
て成っている。
【0075】また、床温調機(24)をバイパスする第1バ
イパス管(45)及び室内機(23)をバイパスする第2バイパ
ス管(46)を備えている。第1バイパス管(45)の下流端と
配管(25)との接続位置には第1三方弁(47)が、第2バイ
パス管(46)の下流端と配管(25)との接続位置には第2三
方弁(48)がそれぞれ設けられている。
イパス管(45)及び室内機(23)をバイパスする第2バイパ
ス管(46)を備えている。第1バイパス管(45)の下流端と
配管(25)との接続位置には第1三方弁(47)が、第2バイ
パス管(46)の下流端と配管(25)との接続位置には第2三
方弁(48)がそれぞれ設けられている。
【0076】この構成により、第1三方弁(47)を切り換
えることにより床温調機(24)の能力を任意に調整するこ
とが可能である。同様に、第2三方弁(48)を切り換える
ことにより室内機(23)の能力を任意に調整することが可
能である。従って、弁(47,48)の切り換えといった簡単
な動作で、要求に応じた空調状態を良好に得ることがで
きる。
えることにより床温調機(24)の能力を任意に調整するこ
とが可能である。同様に、第2三方弁(48)を切り換える
ことにより室内機(23)の能力を任意に調整することが可
能である。従って、弁(47,48)の切り換えといった簡単
な動作で、要求に応じた空調状態を良好に得ることがで
きる。
【0077】
【発明の実施の形態5】以下、本発明の実施の形態5を
図5に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態4
の変形例である。従って、ここでは実施形態4との相違
点についてのみ説明する。図5では、実施形態4のもの
と同一の部材には同符号を付している。
図5に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態4
の変形例である。従って、ここでは実施形態4との相違
点についてのみ説明する。図5では、実施形態4のもの
と同一の部材には同符号を付している。
【0078】図5に示すように、本形態の空気調和装置
(10)は、2台の室内機(23,23)及び同じく2台の床温調
機(24,24)を備えている。各床温調機(24,24)にはそれぞ
れ第1三方弁(47,47)を介して第1バイパス管(45,45)が
接続している。この床温調機(24)と第1バイパス管(45)
とが接続されて成る床温調ユニット(50,50)同士は並列
に接続されている。
(10)は、2台の室内機(23,23)及び同じく2台の床温調
機(24,24)を備えている。各床温調機(24,24)にはそれぞ
れ第1三方弁(47,47)を介して第1バイパス管(45,45)が
接続している。この床温調機(24)と第1バイパス管(45)
とが接続されて成る床温調ユニット(50,50)同士は並列
に接続されている。
【0079】一方、各室内機(23,23)にはそれぞれ第2
三方弁(48,48)を介して第2バイパス管(46,46)が接続し
ている。この室内機(23)と第2バイパス管(46)とが接続
されて成る室内機ユニット(51,51)同士は並列に接続さ
れている。
三方弁(48,48)を介して第2バイパス管(46,46)が接続し
ている。この室内機(23)と第2バイパス管(46)とが接続
されて成る室内機ユニット(51,51)同士は並列に接続さ
れている。
【0080】また、床温調ユニット(50,50)と室内機ユ
ニット(51,51)とは直列に接続している。つまり各床温
調ユニット(50,50)同士の下流側の合流部が、各室内機
ユニット(51,51)同士の上流側の合流部接続している。
その他の構成は、上述した実施形態4と同様である。
ニット(51,51)とは直列に接続している。つまり各床温
調ユニット(50,50)同士の下流側の合流部が、各室内機
ユニット(51,51)同士の上流側の合流部接続している。
その他の構成は、上述した実施形態4と同様である。
【0081】本形態によれば、上述した実施形態3及び
実施形態4の効果を共に得ることができる。つまり、1
つのシステムで複数の室内に対して空気調和を行うこと
ができると共に、床温調機(24)及び室内機(23)に対する
液体吸収剤の供給状態を任意に設定することができる。
実施形態4の効果を共に得ることができる。つまり、1
つのシステムで複数の室内に対して空気調和を行うこと
ができると共に、床温調機(24)及び室内機(23)に対する
液体吸収剤の供給状態を任意に設定することができる。
【0082】
【発明の実施の形態6】以下、本発明の実施の形態6を
図6に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態5
の変形例である。従って、ここでは実施形態5との相違
点についてのみ説明する。図6では、実施形態5のもの
と同一の部材には同符号を付している。
図6に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態5
の変形例である。従って、ここでは実施形態5との相違
点についてのみ説明する。図6では、実施形態5のもの
と同一の部材には同符号を付している。
【0083】図6に示すように、本形態の空気調和装置
(10)も、2台の室内機(23,23)及び同じく2台の床温調
機(24,24)を備えている。また、第1バイパス管(45)及
び第2バイパス管(46)はそれぞれ1本のみである。つま
り、2台の床温調機(24,24)及び1本の第1バイパス管
(45)が並列に接続されており、それぞれには電磁弁(50,
50,50)が設けられている。一方、2台の室内機(23,23)
及び1本の第2バイパス管(46)が並列に接続されてお
り、それぞれには電磁弁(51,51,51)が設けられている。
(10)も、2台の室内機(23,23)及び同じく2台の床温調
機(24,24)を備えている。また、第1バイパス管(45)及
び第2バイパス管(46)はそれぞれ1本のみである。つま
り、2台の床温調機(24,24)及び1本の第1バイパス管
(45)が並列に接続されており、それぞれには電磁弁(50,
50,50)が設けられている。一方、2台の室内機(23,23)
及び1本の第2バイパス管(46)が並列に接続されてお
り、それぞれには電磁弁(51,51,51)が設けられている。
【0084】本形態の構成によれば、各室内機(23)や床
温調機(24)毎にバイパス管を設ける必要はなくなり、装
置全体としての回路構成の簡素化を図ることができる。
温調機(24)毎にバイパス管を設ける必要はなくなり、装
置全体としての回路構成の簡素化を図ることができる。
【0085】
【発明の実施の形態7】以下、本発明の実施の形態7を
図7に基づいて説明する。本形態は室内機(23)に流体を
供給する回路と、床温調機(24)に流体を供給する回路と
を個別に設けたものである。図7では、実施形態1のも
のと同一の部材には同符号を付している。
図7に基づいて説明する。本形態は室内機(23)に流体を
供給する回路と、床温調機(24)に流体を供給する回路と
を個別に設けたものである。図7では、実施形態1のも
のと同一の部材には同符号を付している。
【0086】図7に示すように、本形態の空気調和装置
(10)の吸収剤回路(20)は、室内循環回路(60)と床面循環
回路(61)とを備えている。以下、各回路(60,61)につい
て説明する。
(10)の吸収剤回路(20)は、室内循環回路(60)と床面循環
回路(61)とを備えている。以下、各回路(60,61)につい
て説明する。
【0087】室内循環回路(60)は、循環ポンプ(21A)、
室内主熱交換器(22A)、電磁弁(28)及び室内機(23)が配
管(25A)によって順に接続されて成る。室内主熱交換器
(22A)は、熱源(30)から温熱または冷熱を受ける構成と
なっている。
室内主熱交換器(22A)、電磁弁(28)及び室内機(23)が配
管(25A)によって順に接続されて成る。室内主熱交換器
(22A)は、熱源(30)から温熱または冷熱を受ける構成と
なっている。
【0088】一方、床面循環回路(61)は、循環ポンプ(2
1B)、床面主熱交換器(22B)、電磁弁(29)及び床温調機(2
4)が配管(25B)によって順に接続されて成る。床面主熱
交換器(22B)は、熱源(30)から温熱または冷熱を受ける
構成となっている。
1B)、床面主熱交換器(22B)、電磁弁(29)及び床温調機(2
4)が配管(25B)によって順に接続されて成る。床面主熱
交換器(22B)は、熱源(30)から温熱または冷熱を受ける
構成となっている。
【0089】この構成により、室内機(23)及び床温調機
(24)に対して個別に異なる温度の水を流すことが可能で
ある。例えば、室内循環回路(60)に塩化リチウム水溶液
を充填し、床面循環回路(61)に水を充填するなどといっ
たことが可能になる。
(24)に対して個別に異なる温度の水を流すことが可能で
ある。例えば、室内循環回路(60)に塩化リチウム水溶液
を充填し、床面循環回路(61)に水を充填するなどといっ
たことが可能になる。
【0090】
【発明の実施の形態8】以下、本発明の実施の形態8を
図8に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態7
の変形例であって、熱源回路(30)の構成を具体化したも
のである。従って、ここでは実施形態7との相違点につ
いてのみ説明する。図8では、実施形態7のものと同一
の部材には同符号を付している。
図8に基づいて説明する。本形態は上述した実施形態7
の変形例であって、熱源回路(30)の構成を具体化したも
のである。従って、ここでは実施形態7との相違点につ
いてのみ説明する。図8では、実施形態7のものと同一
の部材には同符号を付している。
【0091】図8に示すように、本形態の熱源回路(30)
は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで成る。以下、この回路
構成について説明する。本熱源回路(30)は、圧縮機(7
0)、室外熱交換器(71)、第1〜第3の3個の三方弁(72,
73,74)、第1〜第3の3個の電動弁(75,76,77)が冷媒配
管(78)によって接続されて成る。
は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで成る。以下、この回路
構成について説明する。本熱源回路(30)は、圧縮機(7
0)、室外熱交換器(71)、第1〜第3の3個の三方弁(72,
73,74)、第1〜第3の3個の電動弁(75,76,77)が冷媒配
管(78)によって接続されて成る。
【0092】圧縮機(70)の吐出側は、分岐されて各三方
弁(72,73,74)それぞれの1つのポートに接続している。
第1三方弁(72)の残りの2つのポートのうち1つは室内
主熱交換器(22A)に、他の1つは圧縮機(70)の吸入側に
接続している。第2三方弁(73)の残りの2つのポートの
うち1つは床面主熱交換器(22B)に、他の1つは圧縮機
(70)の吸入側に接続している。第3三方弁(74)の残りの
2つのポートのうち1つは室外熱交換器(71)のガス側
に、他の1つは圧縮機(70)の吸入側に接続している。
弁(72,73,74)それぞれの1つのポートに接続している。
第1三方弁(72)の残りの2つのポートのうち1つは室内
主熱交換器(22A)に、他の1つは圧縮機(70)の吸入側に
接続している。第2三方弁(73)の残りの2つのポートの
うち1つは床面主熱交換器(22B)に、他の1つは圧縮機
(70)の吸入側に接続している。第3三方弁(74)の残りの
2つのポートのうち1つは室外熱交換器(71)のガス側
に、他の1つは圧縮機(70)の吸入側に接続している。
【0093】また、室外熱交換器(71)の液側は第1及び
第2の分岐管(78A,78B)に分岐されて、第1分岐管(78A)
が室内主熱交換器(22A)に、第2分岐管(78B)が床面主熱
交換器(22B)にそれぞれ接続している。この室外熱交換
器(71)の液側の配管(78)及び各分岐管(78A,78B)には上
記電動弁(75,76,77)が設けられている。
第2の分岐管(78A,78B)に分岐されて、第1分岐管(78A)
が室内主熱交換器(22A)に、第2分岐管(78B)が床面主熱
交換器(22B)にそれぞれ接続している。この室外熱交換
器(71)の液側の配管(78)及び各分岐管(78A,78B)には上
記電動弁(75,76,77)が設けられている。
【0094】本形態の運転動作として、各三方弁(72,7
3,74)の切り換え状態により、室内機(23)での冷暖房及
びそれに伴う除加湿と、床温調機(24)での床温調節とが
任意に切り換え可能である。また、この熱源回路(30)内
での熱量バランスが図れるようになっている。
3,74)の切り換え状態により、室内機(23)での冷暖房及
びそれに伴う除加湿と、床温調機(24)での床温調節とが
任意に切り換え可能である。また、この熱源回路(30)内
での熱量バランスが図れるようになっている。
【0095】つまり、第1三方弁(72)を図中実線側に切
り換えた場合には室内の冷房または冷房除湿が、図中破
線側に切り換えた場合には室内の暖房または暖房加湿が
それぞれ行われる。また、第2三方弁(73)を図中実線側
に切り換えた場合には床面の加温が、図中破線側に切り
換えた場合には床面の冷却がそれぞれ行われる。更に、
第3三方弁(74)は、室内循環回路(60)及び床面循環回路
(61)との間で授受された熱量にアンバランスが生じてい
る際に、余剰熱を外気に放出したり、不足した熱を外気
から取り入れるようになっている。つまり、第3三方弁
(74)を図中実線側に切り換えた場合には外気から熱を取
り入れ、図中破線側に切り換えた場合には外気に熱を放
出する。これによって、熱源回路(30)内での熱量バラン
スが図れるようになっている。
り換えた場合には室内の冷房または冷房除湿が、図中破
線側に切り換えた場合には室内の暖房または暖房加湿が
それぞれ行われる。また、第2三方弁(73)を図中実線側
に切り換えた場合には床面の加温が、図中破線側に切り
換えた場合には床面の冷却がそれぞれ行われる。更に、
第3三方弁(74)は、室内循環回路(60)及び床面循環回路
(61)との間で授受された熱量にアンバランスが生じてい
る際に、余剰熱を外気に放出したり、不足した熱を外気
から取り入れるようになっている。つまり、第3三方弁
(74)を図中実線側に切り換えた場合には外気から熱を取
り入れ、図中破線側に切り換えた場合には外気に熱を放
出する。これによって、熱源回路(30)内での熱量バラン
スが図れるようになっている。
【0096】このように、本形態では、本装置の汎用性
を大幅に拡大することができ、信頼性の高い空調システ
ムを構築することができる。
を大幅に拡大することができ、信頼性の高い空調システ
ムを構築することができる。
【0097】
【変形例】次に、上述した各実施形態に適用可能な変形
例について説明する。
例について説明する。
【0098】(第1の変形例)本変形例は、吸収剤回路
(20)や循環回路(60,61)の配管(25)に光触媒を設け、こ
れによって水の殺菌を行うものである。以下、本例の具
体構成について説明する。
(20)や循環回路(60,61)の配管(25)に光触媒を設け、こ
れによって水の殺菌を行うものである。以下、本例の具
体構成について説明する。
【0099】図9に示すように、配管(25)の途中に触媒
管(80)を設けている。この触媒管(80)は、配管(25)より
も僅かに大径に形成されていると共に、延長方向の中央
部分が透明または半透明の管体で成る。また、この触媒
管(80)は、切り離された配管(25,25)同士を接続するよ
うに配置されており、回路(20,60,61)の一部を構成して
いる。
管(80)を設けている。この触媒管(80)は、配管(25)より
も僅かに大径に形成されていると共に、延長方向の中央
部分が透明または半透明の管体で成る。また、この触媒
管(80)は、切り離された配管(25,25)同士を接続するよ
うに配置されており、回路(20,60,61)の一部を構成して
いる。
【0100】そして、上記透明部分(80a)の内壁面に図
示しないTiO2等の光触媒が担持されている。これによ
り、外光線が、この透明部分(80a)を通過して光触媒に
照射されることにより、該光触媒による殺菌作用が得ら
れるように構成されている。
示しないTiO2等の光触媒が担持されている。これによ
り、外光線が、この透明部分(80a)を通過して光触媒に
照射されることにより、該光触媒による殺菌作用が得ら
れるように構成されている。
【0101】(第2の変形例)本変形例は、回路(20,6
0,61)中の水または塩化リチウム水溶液に塩素等の殺菌
剤剤を混入している。これにより、水または塩化リチウ
ム水溶液の殺菌を行うことができる。
0,61)中の水または塩化リチウム水溶液に塩素等の殺菌
剤剤を混入している。これにより、水または塩化リチウ
ム水溶液の殺菌を行うことができる。
【0102】これら第1及び第2の変形例によれば、回
路(20,60,61)中での菌の繁殖が予防でき、透湿膜を通過
する空気が汚染されたり異臭を放ったりすることが防止
できる。
路(20,60,61)中での菌の繁殖が予防でき、透湿膜を通過
する空気が汚染されたり異臭を放ったりすることが防止
できる。
【0103】(第3の変形例)本変形例は、吸収剤回路
(20)中の水または塩化リチウム水溶液に活性炭等の吸着
剤を混入している。これにより、この水または塩化リチ
ウム水溶液が室内機(23)を通過する際に、室内の臭い成
分を吸着し、これによって室内の脱臭を行うことができ
る。
(20)中の水または塩化リチウム水溶液に活性炭等の吸着
剤を混入している。これにより、この水または塩化リチ
ウム水溶液が室内機(23)を通過する際に、室内の臭い成
分を吸着し、これによって室内の脱臭を行うことができ
る。
【0104】(第4の変形例)本変形例は、吸収剤回路
(20)中の水または塩化リチウム水溶液に微細粒状にカプ
セル化された潜熱蓄熱材を混入している。詳しくは、例
えば、n-テトラデカン等のパラフィン系物質をメラミン
樹脂等の高分子樹脂膜で被覆してカプセル化したもので
ある。
(20)中の水または塩化リチウム水溶液に微細粒状にカプ
セル化された潜熱蓄熱材を混入している。詳しくは、例
えば、n-テトラデカン等のパラフィン系物質をメラミン
樹脂等の高分子樹脂膜で被覆してカプセル化したもので
ある。
【0105】この構成により、熱源手段(30)からの熱を
潜熱として蓄熱材に蓄え、この潜熱を室内機(23)や床温
調機(24)に与えることができる。つまり、液体吸収剤の
循環量を多くすることなしに多量の熱搬送が可能とな
り、運転効率の向上を図ることができる。
潜熱として蓄熱材に蓄え、この潜熱を室内機(23)や床温
調機(24)に与えることができる。つまり、液体吸収剤の
循環量を多くすることなしに多量の熱搬送が可能とな
り、運転効率の向上を図ることができる。
【0106】尚、上述した各実施形態及び変形例は、液
体吸収剤として水や塩化リチウム水溶液を採用したが、
その他の液体であってもよい。また、床面温調手段とし
ては、床暖房システムに限らず、床面に沿って温風や冷
風を流す例えば床置き型の室内機であってもよい。
体吸収剤として水や塩化リチウム水溶液を採用したが、
その他の液体であってもよい。また、床面温調手段とし
ては、床暖房システムに限らず、床面に沿って温風や冷
風を流す例えば床置き型の室内機であってもよい。
【0107】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。請求項1記載の発明では、室
内に配置した透湿膜を有する室内機(23)と、床面の温度
を調整する床面温調手段(24)とに温水や冷水といった液
体吸収剤を流すことで、室内の湿度調整や温度調整を可
能としている。このため、室内機(23)による室内の除加
湿や冷暖房、床面温調手段(24)による室内の冷暖房が可
能になる。除湿時には、透湿膜により吸収剤回路(20)内
に室内の水分が吸収されることになる。つまり、ドレン
が発生しないため、ドレン処理のための機器が不要であ
り装置構成の簡素化を図ることができる。また、加湿時
には、透湿膜を流れる液体吸収剤の温度を調整すること
で室内空気に対する水蒸気分圧を調整することにより加
湿量を最適に設定することができ、室内の快適性の向上
を図ることができる。更に、室内の冷暖房及び除加湿を
共通のエネルギ源(熱源手段(30))により行うことがで
きるので、運転効率の向上を図ることもできる。
ような効果が発揮される。請求項1記載の発明では、室
内に配置した透湿膜を有する室内機(23)と、床面の温度
を調整する床面温調手段(24)とに温水や冷水といった液
体吸収剤を流すことで、室内の湿度調整や温度調整を可
能としている。このため、室内機(23)による室内の除加
湿や冷暖房、床面温調手段(24)による室内の冷暖房が可
能になる。除湿時には、透湿膜により吸収剤回路(20)内
に室内の水分が吸収されることになる。つまり、ドレン
が発生しないため、ドレン処理のための機器が不要であ
り装置構成の簡素化を図ることができる。また、加湿時
には、透湿膜を流れる液体吸収剤の温度を調整すること
で室内空気に対する水蒸気分圧を調整することにより加
湿量を最適に設定することができ、室内の快適性の向上
を図ることができる。更に、室内の冷暖房及び除加湿を
共通のエネルギ源(熱源手段(30))により行うことがで
きるので、運転効率の向上を図ることもできる。
【0108】請求項2記載の発明では、熱源手段(30)を
電気式のヒートポンプで構成している。このため、液体
吸収剤の加熱や冷却を安定して行うことができ、運転動
作の信頼性の向上を図ることができる。また、熱源手段
(30)の高いCOPを確保しながら室内の空調を行うことも
可能である。
電気式のヒートポンプで構成している。このため、液体
吸収剤の加熱や冷却を安定して行うことができ、運転動
作の信頼性の向上を図ることができる。また、熱源手段
(30)の高いCOPを確保しながら室内の空調を行うことも
可能である。
【0109】請求項3記載の発明では、床面温調手段(2
4)が床下に配設されたヒートパイプ(24a)を流れる液体
吸収剤によって床面を温調するようにした。このため、
床面温調のための機器を室内に設置することなく床面温
度の調整が可能となり、室内空間を犠牲にすることなし
に、上述した請求項1記載の発明の効果を得ることがで
きる。
4)が床下に配設されたヒートパイプ(24a)を流れる液体
吸収剤によって床面を温調するようにした。このため、
床面温調のための機器を室内に設置することなく床面温
度の調整が可能となり、室内空間を犠牲にすることなし
に、上述した請求項1記載の発明の効果を得ることがで
きる。
【0110】請求項4記載の発明では、液体吸収剤を不
凍液としたことで、冬期であっても吸収剤回路(20)での
液体吸収剤を良好に循環させることができ、連続運転が
可能となる。このため、室内の快適性を継続して確保す
ることが可能になる。
凍液としたことで、冬期であっても吸収剤回路(20)での
液体吸収剤を良好に循環させることができ、連続運転が
可能となる。このため、室内の快適性を継続して確保す
ることが可能になる。
【0111】請求項5記載の発明では、液体吸収剤に空
気中の臭い成分を吸着する吸着剤を混入した。このた
め、吸収剤回路(20)での液体吸収剤の循環により室内の
冷暖房及び除加湿ばかりでなく、脱臭をも行うことも可
能となる。その結果、室内環境の更なる向上を図ること
ができる。
気中の臭い成分を吸着する吸着剤を混入した。このた
め、吸収剤回路(20)での液体吸収剤の循環により室内の
冷暖房及び除加湿ばかりでなく、脱臭をも行うことも可
能となる。その結果、室内環境の更なる向上を図ること
ができる。
【0112】請求項6記載の発明では、液体吸収剤に殺
菌剤を混入している。また、請求項7記載の発明では、
吸収剤回路(20)の配管(25)の内部に光触媒を設け、この
光触媒に外光線などを照射することで殺菌作用を得るよ
うにしている。このため、液体吸収剤中での菌の繁殖が
抑制され、透湿膜を通過する空気が汚染されたり異臭を
放ったりすることが防止でき、これによっても室内環境
の更なる向上を図ることができる。
菌剤を混入している。また、請求項7記載の発明では、
吸収剤回路(20)の配管(25)の内部に光触媒を設け、この
光触媒に外光線などを照射することで殺菌作用を得るよ
うにしている。このため、液体吸収剤中での菌の繁殖が
抑制され、透湿膜を通過する空気が汚染されたり異臭を
放ったりすることが防止でき、これによっても室内環境
の更なる向上を図ることができる。
【0113】請求項8記載の発明では、液体吸収剤を水
溶液で成し、吸収剤回路(20)に、この水溶液の濃度を調
整する調整手段(40)を設けている。また、請求項9記載
の発明では、調整手段を、外気に臨んで配置された透湿
膜を有する再生器(40)で成し、この再生器(40)が、室内
の除湿時に、液体吸収剤を加熱して該液体吸収剤中の水
分を外気に放出するようにしている。このため、液体吸
収剤の濃度変化を利用することで室内の除湿能力を向上
することができ、装置の性能向上を図ることができる。
また、液体吸収剤中の水分の外気への放出動作は、水分
放出のための特別な操作を必要とすることなしに行うこ
とができる。
溶液で成し、吸収剤回路(20)に、この水溶液の濃度を調
整する調整手段(40)を設けている。また、請求項9記載
の発明では、調整手段を、外気に臨んで配置された透湿
膜を有する再生器(40)で成し、この再生器(40)が、室内
の除湿時に、液体吸収剤を加熱して該液体吸収剤中の水
分を外気に放出するようにしている。このため、液体吸
収剤の濃度変化を利用することで室内の除湿能力を向上
することができ、装置の性能向上を図ることができる。
また、液体吸収剤中の水分の外気への放出動作は、水分
放出のための特別な操作を必要とすることなしに行うこ
とができる。
【0114】請求項10記載の発明では、液体吸収剤
に、微細粒状にカプセル化されて潜熱を蓄熱可能な蓄熱
材を混入している。このため、熱源手段(30)からの熱を
潜熱として蓄熱材に蓄え、この潜熱を室内機(23)や床面
温調手段(24)に与えることができる。その結果、液体吸
収剤の循環量を多くすることなしに多量の熱搬送が可能
になり、運転効率の向上を図ることができる。
に、微細粒状にカプセル化されて潜熱を蓄熱可能な蓄熱
材を混入している。このため、熱源手段(30)からの熱を
潜熱として蓄熱材に蓄え、この潜熱を室内機(23)や床面
温調手段(24)に与えることができる。その結果、液体吸
収剤の循環量を多くすることなしに多量の熱搬送が可能
になり、運転効率の向上を図ることができる。
【0115】請求項11記載の発明では、室内機(23)と
床面温調手段(24)とを配管(25)によって並列に接続して
いる。このため、室内機(23)及び床面温調手段(24)に対
する液体吸収剤の供給量を比較的容易に調整することが
可能であり、室内の温度調整及び湿度調整の調整範囲を
拡大することができる。
床面温調手段(24)とを配管(25)によって並列に接続して
いる。このため、室内機(23)及び床面温調手段(24)に対
する液体吸収剤の供給量を比較的容易に調整することが
可能であり、室内の温度調整及び湿度調整の調整範囲を
拡大することができる。
【0116】請求項12記載の発明では、室内機(23)と
床面温調手段(24)とを配管(25)によって直列に接続して
いる。また、請求項13記載の発明では、室内機(23)を
床面温調手段(24)の下流側に接続している。透湿膜を有
する室内機(23)は、冷房除湿の能力を基準に設計され
る。従って、高温の液体吸収剤が供給された際の加湿能
力は必要以上に高くなる。つまり、この室内機(23)は、
それほど温度が高くない液体吸収剤を供給した場合であ
っても十分な加湿能力が得られるものである。このた
め、本発明では、床面温調手段(24)を経て温度が低下し
た液体吸収剤を室内機(23)に供給しても室内を十分に加
湿できる。言い換えると、床面温調手段(24)と室内機(2
3)とを並列接続した場合に比べて、暖房能力を確保しな
がら床面温調手段(24)の入口温度と室内機(23)の出口温
度を大きくすることができ、液体吸収剤の必要循環量の
削減に伴い搬送動力の低減を図ることができ、ランニン
グコストが削減できる。
床面温調手段(24)とを配管(25)によって直列に接続して
いる。また、請求項13記載の発明では、室内機(23)を
床面温調手段(24)の下流側に接続している。透湿膜を有
する室内機(23)は、冷房除湿の能力を基準に設計され
る。従って、高温の液体吸収剤が供給された際の加湿能
力は必要以上に高くなる。つまり、この室内機(23)は、
それほど温度が高くない液体吸収剤を供給した場合であ
っても十分な加湿能力が得られるものである。このた
め、本発明では、床面温調手段(24)を経て温度が低下し
た液体吸収剤を室内機(23)に供給しても室内を十分に加
湿できる。言い換えると、床面温調手段(24)と室内機(2
3)とを並列接続した場合に比べて、暖房能力を確保しな
がら床面温調手段(24)の入口温度と室内機(23)の出口温
度を大きくすることができ、液体吸収剤の必要循環量の
削減に伴い搬送動力の低減を図ることができ、ランニン
グコストが削減できる。
【0117】請求項14記載の発明では、液体吸収剤
を、室内機(23)または床面温調手段(24)をバイパスして
流すバイパス管(45,46)を設けている。このため、この
バイパス管(45,46)への液体吸収剤のバイパス量を調整
することで室内機(23)や床面温調手段(24)の能力調整を
行うことができ、要求に応じた運転動作を任意に行うこ
とができる。
を、室内機(23)または床面温調手段(24)をバイパスして
流すバイパス管(45,46)を設けている。このため、この
バイパス管(45,46)への液体吸収剤のバイパス量を調整
することで室内機(23)や床面温調手段(24)の能力調整を
行うことができ、要求に応じた運転動作を任意に行うこ
とができる。
【0118】請求項15記載の発明では、室内機(23)及
び床面温調手段(24)を、それぞれ複数設けている。この
ため、1つのシステムで複数の部屋の空気調和が可能で
あり、装置の実用性の向上を図ることができる。
び床面温調手段(24)を、それぞれ複数設けている。この
ため、1つのシステムで複数の部屋の空気調和が可能で
あり、装置の実用性の向上を図ることができる。
【0119】請求項16記載の発明では、液体吸収剤
を、室内機(23)または床面温調手段(24)をバイパスして
流すバイパス管(45,46)を設ける。このバイパス管(45,4
6)を、複数の室内機(23)または床面温調手段(24)に対し
て並列接続された1本の配管で成している。このため、
各室内機(23)や床面温調手段(24)毎にバイパス管を設け
る必要はなくなり、回路構成の簡素化を図ることができ
る。
を、室内機(23)または床面温調手段(24)をバイパスして
流すバイパス管(45,46)を設ける。このバイパス管(45,4
6)を、複数の室内機(23)または床面温調手段(24)に対し
て並列接続された1本の配管で成している。このため、
各室内機(23)や床面温調手段(24)毎にバイパス管を設け
る必要はなくなり、回路構成の簡素化を図ることができ
る。
【0120】請求項17記載の発明では、室内空気に対
して空調を行う手段と、床面温度を温調する手段とを個
別の回路で構成している。また、請求項18記載の発明
では、熱源手段(30)が、液体吸収剤に与える温熱量また
は冷熱量と、熱媒体に与える温熱量または冷熱量とを個
別に変更可能としている。このため、室内機(23)及び床
温調機(24)に対して個別に流体を供給でき、室内機(23)
及び床温調機(24)の能力が任意に設定可能である。
して空調を行う手段と、床面温度を温調する手段とを個
別の回路で構成している。また、請求項18記載の発明
では、熱源手段(30)が、液体吸収剤に与える温熱量また
は冷熱量と、熱媒体に与える温熱量または冷熱量とを個
別に変更可能としている。このため、室内機(23)及び床
温調機(24)に対して個別に流体を供給でき、室内機(23)
及び床温調機(24)の能力が任意に設定可能である。
【0121】請求項19記載の発明では、熱源手段(30)
を蒸気圧縮式の冷凍サイクルで成し、液体吸収剤及び熱
媒体に対する放熱量と吸熱量とがバランスするように吸
熱または放熱を行う空気熱交換器(71)を設けている。こ
のため、熱源手段(30)での熱の収支を一致させることが
でき、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを利用した熱源手段(3
0)を実現できる。
を蒸気圧縮式の冷凍サイクルで成し、液体吸収剤及び熱
媒体に対する放熱量と吸熱量とがバランスするように吸
熱または放熱を行う空気熱交換器(71)を設けている。こ
のため、熱源手段(30)での熱の収支を一致させることが
でき、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを利用した熱源手段(3
0)を実現できる。
【図1】実施形態1に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図2】実施形態2に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図3】実施形態3に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図4】実施形態4に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図5】実施形態5に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図6】実施形態6に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図7】実施形態7に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図8】実施形態8に係る空気調和装置の回路構成を示
す図である。
す図である。
【図9】第1の変形例の触媒管周辺の断面図である。
(10) 空気調和装置 (20) 吸収剤回路 (23) 室内機 (24) 床温調機(床面温調機) (24a) ヒートパイプ (25) 配管 (30) 熱源回路(熱源手段) (40) 再生器(調整手段) (45) 第1バイパス管 (46) 第2バイパス管 (60) 室内循環回路 (61) 床面循環回路
Claims (19)
- 【請求項1】 液体吸収剤が循環する吸収剤回路(20)
と、 該吸収剤回路(20)の液体吸収剤を加熱または冷却する熱
源手段(30)とを備えており、 上記吸収剤回路(20)は、 熱源手段(30)で温調された液体吸収剤と室内空気とを接
触させる透湿膜を有する室内機(23)と、 熱源手段(30)で温調された液体吸収剤によって室内の床
部を温調する床面温調手段(24)とを備えていることを特
徴とする空気調和装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の空気調和装置において、 熱源手段(30)は、電気式のヒートポンプで構成されてい
ることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の空気調和装置において、 床面温調手段(24)は、床下に配設されたヒートパイプ(2
4a)を備え、該ヒートパイプ(24a)を流れる液体吸収剤に
よって床面を温調するものであることを特徴とする空気
調和装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の空気調和装置において、 液体吸収剤は不凍液であることを特徴とする空気調和装
置。 - 【請求項5】 請求項1記載の空気調和装置において、 液体吸収剤には空気中の臭い成分を吸着する吸着剤が混
入されていることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項6】 請求項1記載の空気調和装置において、 液体吸収剤には殺菌剤が混入されていることを特徴とす
る空気調和装置。 - 【請求項7】 請求項1記載の空気調和装置において、 吸収剤回路(20)の配管(25)の内部には光触媒が設けられ
ており、この光触媒が設けられた部分の配管(25)は透明
または半透明であることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項8】 請求項1記載の空気調和装置において、 液体吸収剤は水溶液で成り、吸収剤回路(20)には、水溶
液の濃度を調整する調整手段(40)が設けられていること
を特徴とする空気調和装置。 - 【請求項9】 請求項8記載の空気調和装置において、 調整手段は、外気に臨んで配置された透湿膜を有する再
生器(40)で成り、室内の除湿時に、液体吸収剤を加熱し
て該液体吸収剤中の水分を外気に放出することを特徴と
する空気調和装置。 - 【請求項10】 請求項1記載の空気調和装置におい
て、 液体吸収剤には、微細粒状にカプセル化されて潜熱を蓄
熱可能な蓄熱材が混入されていることを特徴とする空気
調和装置。 - 【請求項11】 請求項1記載の空気調和装置におい
て、 室内機(23)と床面温調手段(24)とは配管(25)によって並
列に接続されていることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項12】 請求項1記載の空気調和装置におい
て、 室内機(23)と床面温調手段(24)とは配管(25)によって直
列に接続されていることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項13】 請求項12記載の空気調和装置におい
て、 室内機(23)は床面温調手段(24)の下流側に接続されてい
ることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項14】 請求項13記載の空気調和装置におい
て、 液体吸収剤を、室内機(23)または床面温調手段(24)をバ
イパスして流すバイパス管(45,46)が設けられているこ
とを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項15】 請求項1記載の空気調和装置におい
て、 室内機(23)及び床面温調手段(24)は、それぞれ複数設け
られていることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項16】 請求項15記載の空気調和装置におい
て、 液体吸収剤を、室内機(23)または床面温調手段(24)をバ
イパスして流すバイパス管(45,46)が設けられており、
このバイパス管(45,46)は、複数の室内機(23)または床
面温調手段(24)に対して並列接続された1本の配管であ
ることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項17】 液体吸収剤が循環し、この液体吸収剤
と室内空気とを接触させる透湿膜を有する室内機(23)を
備えた室内循環回路(60)と、 熱媒体が循環し、室内の床部を温調する床温調機(24)を
備えた床面循環回路(61)と、 上記液体吸収剤及び熱媒体を加熱または冷却する熱源手
段(30)とを備えていることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項18】 請求項17記載の空気調和装置におい
て、 熱源手段(30)は、液体吸収剤に与える温熱量または冷熱
量と、熱媒体に与える温熱量または冷熱量とを個別に変
更可能となっていることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項19】 請求項18記載の空気調和装置におい
て、 熱源手段(30)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで成ってお
り、液体吸収剤及び熱媒体に対する放熱量と吸熱量とが
バランスするように吸熱または放熱を行う空気熱交換器
が設けられていることを特徴とする空気調和装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11445198A JPH11304199A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 空気調和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11445198A JPH11304199A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 空気調和装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11304199A true JPH11304199A (ja) | 1999-11-05 |
Family
ID=14638066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11445198A Withdrawn JPH11304199A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 空気調和装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11304199A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009090748A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Toyota Motor Corp | エネルギ回収装置 |
CN102042643A (zh) * | 2011-01-10 | 2011-05-04 | 广东美的电器股份有限公司 | 带加湿的空调柜机 |
JP2014129980A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Daikin Ind Ltd | 調湿用モジュール、及び調湿装置 |
CN112665034A (zh) * | 2020-12-02 | 2021-04-16 | 巴法禄(上海)空调系统有限公司 | 一种利用互联智控的分布式全空气系统 |
-
1998
- 1998-04-24 JP JP11445198A patent/JPH11304199A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009090748A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Toyota Motor Corp | エネルギ回収装置 |
CN102042643A (zh) * | 2011-01-10 | 2011-05-04 | 广东美的电器股份有限公司 | 带加湿的空调柜机 |
JP2014129980A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Daikin Ind Ltd | 調湿用モジュール、及び調湿装置 |
CN112665034A (zh) * | 2020-12-02 | 2021-04-16 | 巴法禄(上海)空调系统有限公司 | 一种利用互联智控的分布式全空气系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |