JPH11303604A - タービンノズル - Google Patents

タービンノズル

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Publication number
JPH11303604A
JPH11303604A JP11570098A JP11570098A JPH11303604A JP H11303604 A JPH11303604 A JP H11303604A JP 11570098 A JP11570098 A JP 11570098A JP 11570098 A JP11570098 A JP 11570098A JP H11303604 A JPH11303604 A JP H11303604A
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JP
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turbine
blade
turbine nozzle
steam
effective
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JP11570098A
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Inventor
Koichi Kitaguchi
公一 北口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】翼有効部に付着または生成される水滴を除去す
るタービンノズルを提供する。 【解決手段】本発明に係るタービンノズルは、翼有効部
26に加熱媒体を供給する手段を、タービン軸18のグ
ランド部19からのシール蒸気を回収するヘッダ22
と、このヘッダ22で回収したシール蒸気を翼有効部2
6に供給する水滴蒸発用蒸気系25とで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービンノズルに
係り、蒸気中に含まれる水滴を除去するに適するタービ
ンノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンには、タービンノズルとタ
ービン動翼を組み合わせてタービン段落を構成し、この
タービン段落をタービンロータ(タービン軸)の軸方向
に沿って複数にした軸流形式のものがある。この軸流形
式の蒸気タービンでは、タービン駆動蒸気(主流)がタ
ービン段落で膨張仕事をしている際、熱エネルギを失う
ので、水滴を生成することが多い。特に、低圧の最終タ
ービン段落では、タービンノズルで生成された水滴がタ
ービン駆動蒸気の流れに乗り遅れ、タービン動翼にまと
もに衝突し、タービン動翼を侵蝕させることが往々にし
てあった。
【0003】このタービン動翼の侵蝕を、図10を引用
して今少し詳しく考察してみると、タービンロータの周
速度をU、タービン駆動蒸気の絶対速度をC01、タービ
ン駆動蒸気相対速度をW01、水滴の絶対速度をC11、水
滴の相対速度をW11で表わすと、タービン駆動蒸気の速
度三角形は、図示の実線になるのに対し、水滴の速度三
角形は、図示の破線になっている。つまり、水滴の相対
速度W11のベクトルがタービン動翼1a,1bの背側2
a,2bに向っている。
【0004】このように、水滴の相対速度W11のベクト
ルがタービン動翼1a,1bの背側2a,2bに向うた
め、タービン動翼1a,1bは、侵蝕が発生すると考え
られている。
【0005】タービン動翼の侵蝕問題に対処する手段に
は、例えば、特公昭49−9522号公報やその他多く
の発明および文献が公表されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特公昭49−9522
号公報で公表された発明は、図11に示すように、ター
ビンノズル3の背側4および腹側5に吸込み口(スリッ
ト)6a,6bを形成し、前タービン段落から吹き飛ば
された水滴またはタービンノズル3で生成された水滴を
吸込み口6a,6bで吸込み、さらにタービンノズル3
のチップ(頂部)を支持する翼カバー7に吸込み溝8を
形成し、吸込み溝8に集めた水滴を、図12に示すよう
に、一方のタービンノズル3の背側4に形成する吸込み
口6aに案内して吸込ませるとともに、隣りのタービン
ノズル3の腹側5に形成する吸込み口6bに案内して吸
込ませたものである。
【0007】しかし、この水滴除去手段では、水滴の吸
込みの際、タービン駆動蒸気を同時に吸込むため、吸込
んだ蒸気量分だけ膨張仕事に寄与しなくなり、ヒートバ
ランス(熱精算)上、むしろプラント熱効率を低下させ
る要因になっていた。
【0008】また、水滴を除去する他の手段には、ター
ビンノズル3の翼内を高い温度に維持させ、翼表面に付
着した水滴を蒸発させる発明が、例えば特公昭44−1
2324号公報や特開平8−210104号公報に開示
されている。
【0009】これら特許公報のうち、特開平8−210
104号公報に開示された発明は、図13に示すよう
に、ガスタービンプラント9に、蒸気タービンプラント
10および排熱回収ボイラ11を組み合わせたコンバイ
ンドサイクル発電プラントを対象とし、排熱回収ボイラ
11に蒸気を発生させる熱源としてガスタービンプラン
ト9から供給される排ガスHGを一部バイパスさせて蒸
気タービンプラント10のタービンノズル3に供給し、
タービンノズル3に付着した水滴を蒸発させ、タービン
動翼12の侵蝕防止を図ったものである。
【0010】しかし、この水滴除去手段では、ガスター
ビンプラント9からの排ガスHGの一部がタービンノズ
ル3に廻されるため、その分だけ排熱回収ボイラ11の
蒸気発生に寄与しなくなり、上述と同様に、プラント熱
効率を低下させる要因になっていた。
【0011】また、他の水滴除去手段には、図14に示
すように、高圧タービン13に低圧タービン14を軸直
結させた単体の蒸気タービンプラント10を対象とし、
高圧タービン13からのタービン抽気を低圧タービン1
4のタービンノズル3に供給し、タービンノズル3に付
着した水滴を蒸発させ、タービン動翼12の侵蝕防止を
図った技術も公表されているが、この場合もタービン抽
気分だけ膨張仕事が減少し、上述と同様の問題点があっ
た。
【0012】このように、従来の水滴除去手段は、プラ
ント熱効率を犠牲にしてでもタービン動翼12の侵蝕防
止にのみ注力する、それだけであり、最近のように、エ
ネルギの節約が求められている時代に、タービン動翼1
2の浸蝕防止と相まってプラント熱効率を向上させるこ
とこそ時代の要請に沿うものである。
【0013】本発明は、このような社会的背景に基づい
てなされたもので、タービン駆動蒸気の膨張仕事を減少
させずに膨張仕事中に生成される水滴を除去するタービ
ンノズルを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るタービンノ
ズルは、上記目的を達成するために、請求項1に記載し
たように、翼有効部の両端をダイヤフラム外輪およびダ
イヤフラム内輪で支持するタービンノズルにおいて、上
記ダイヤフラム外輪およびダイヤフラム内輪の少なくと
も一方に中空部を形成するとともに、上記翼有効部に中
空部を形成したものである。
【0015】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項2に記載したように、
翼有効部の両端をダイヤフラム外輪およびダイヤフラム
内輪で支持するタービンノズルにおいて、上記翼有効部
に加熱媒体を供給する加熱媒体供給手段を設けたもので
ある。
【0016】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項3に記載したように、
翼有効部に、少なくとも二種類以上の加熱媒体を供給す
る少なくとも二つ以上の中空部を形成したものである。
【0017】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項4に記載したように、
翼有効部の両端をダイヤフラム外輪およびダイヤフラム
内輪で支持するタービンノズルにおいて、上記翼有効部
に供給する加熱媒体を、ガスタービンプラントの高圧空
気、排熱回収ボイラの排ガス、ボイラの排ガスおよび蒸
気タービンプラントの蒸気の少なくとも一つ以上を選択
したものである。
【0018】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項5に記載したように、
翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、タービン軸のグ
ランド部からのシール蒸気を回収するヘッダと、このヘ
ッダで回収したシール蒸気を上記翼有効部に供給する水
滴蒸発用蒸気系とで構成したものである。
【0019】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項6に記載したように、
翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、ガスタービンプ
ラントの空気圧縮機の途中から抽気した高圧空気を上記
翼有効部に供給する空気供給系と、上記翼有効部からの
高圧空気を上記空気圧縮機に回収させる空気回収系とで
構成したものである。
【0020】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項7に記載したように、
翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、ボイラからの排
ガスを上記翼有効部に供給する排ガス供給系で構成した
ものである。
【0021】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項8に記載したように、
翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、排熱回収ボイラ
からの排ガスを上記翼有効部に供給する排ガス供給系で
構成したものである。
【0022】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項9に記載したように、
翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、排気再燃型の排
熱回収ボイラからの排ガスを上記翼有効部に供給する排
ガス供給系で構成しものである。
【0023】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項10に記載したよう
に、翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、タービン軸
のグランド部からのシール蒸気を回収するヘッダと、こ
のヘッダで回収したシール蒸気を上記翼有効部に供給す
る水滴蒸発用蒸気系と、排熱回収ボイラからの排ガスを
上記翼有効部に供給する排ガス供給系とを組み合わせる
とともに、環状に配置した上記翼有効部の一部に上記回
収したシール蒸気を供給する一方、環状に配置した上記
翼有効部の残に上記排ガスを供給するものである。
【0024】また、本発明に係るタービンノズルは、上
記目的を達成するために、請求項11に記載したよう
に、翼有効部に供給する加熱媒体の温度を、上記翼有効
部のメタル温度をTwとし、上記翼有効部を通過するタ
ービン駆動蒸気の温度をTsとするとき、
【数2】Ts+5℃<Tw<Ts+50℃ の範囲に設定したものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るタービンノズ
ルの実施形態を図面および図中に付した符号を引用して
説明する。
【0026】図1は、例示として蒸気タービンプラント
における対向流タイプの低圧タービンに適用した本発明
に係るタービンノズルの第1実施形態を示す概略系統図
である。
【0027】蒸気タービンプラントは、高圧タービン1
5と、タービンノズル24aと、タービン動翼24bを
組み合わせたタービン段落24を収容する低圧タービン
16と、発電機17とをタービン軸18で互に軸直結さ
せた構成になっている。
【0028】また蒸気タービンプラントは、タービン軸
18のグランド部19に、例えば所内ボイラの補助蒸気
系20からのシール蒸気を供給するグランド蒸気供給系
21と、タービン軸18のグランド部19をシールさせ
た後のグランド蒸気をヘッダ22に回収させるグランド
蒸気回収系23とを備えている。
【0029】さらに、ヘッダ22には、回収したグラン
ド蒸気を、低圧タービン16に収容する、特に最終ター
ビン段落のタービンノズル24aに供給する水滴蒸発用
蒸気系25が設けられている。
【0030】一方、タービンノズル24aは、図2に示
すように、翼有効部26の両端を、環状のダイヤフラム
外輪27とダイヤフラム内輪28とで支持させ、ダイヤ
フラム外内輪27,28の少なくとも一方を中空部29
に形成するとともに、翼有効部26も中空部30を形成
するようになっている。
【0031】このような構成を備えた蒸気タービンプラ
ントにおいて、タービン軸18のグランド部19からグ
ランド蒸気回収系23を介してヘッダ22に回収された
蒸気は、水滴蒸発用蒸気系25、ダイヤフラム外輪27
の中空部29を介してタービンノズル24aの翼有効部
26の中空部30に供給される。この場合、翼有効部2
6の中空部30に供給される蒸気温度が約200℃にな
っているのに対し、タービンノズル24aを通るタービ
ン駆動蒸気の温度が50℃〜80℃になっている。
【0032】したがって、タービンノズル24aに付着
または生成された水滴は、翼有効部26の中空部30を
流れる蒸気により加熱され、蒸発し除去される。なお、
水滴を蒸発させた後の蒸気は、復水器(図示せず)に回
収される。
【0033】このように、本実施形態では、タービン軸
18のグランド部19にヘッダ22を設け、グランド部
19をシールするシール蒸気を回収させ、その回収蒸気
を利用してタービンノズル24aに供給し、タービンノ
ズル24aに付着または生成される水滴を蒸発させるの
で、タービン駆動蒸気を減少させることなくプラント熱
効率を向上させることができ、タービン動翼24bの侵
蝕を防止することができる。
【0034】図3は、例示としてコンバインドサイクル
発電プラントに適用した本発明に係るタービンノズルの
第2実施形態を示す概略系統図である。
【0035】コンバインドサイクル発電プラントは、ガ
スタービンプラント31、蒸気タービンプラント32、
および排熱回収ボイラ33を備えた構成になっている。
【0036】ガスタービンプラント31は、空気圧縮機
34、ガスタービン燃焼器35、ガスタービン36、発
電機37を備え、空気圧縮機34で圧縮した高圧空気
を、燃料とともにガスタービン燃焼器35に供給し、こ
こで燃焼ガスを生成し、生成した燃焼ガスをガスタービ
ン36で膨張仕事させて発電機37を駆動する一方、膨
張仕事を終えた排ガスを熱源として排熱回収ボイラ33
に供給し、排熱回収ボイラ33で蒸気を発生させるよう
になっている。
【0037】また、蒸気タービンプラント32は、高圧
タービン38と、タービンノズル24aとタービン動翼
24bとを組み合わせたタービン段落24を収容する低
圧タービン39と、発電機40とを備え、排熱回収ボイ
ラ33から供給された蒸気を、高圧タービン38および
低圧タービン39で膨張仕事をさせ、発電機40を駆動
するようになっている。
【0038】一方、空気圧縮機34は、低圧空気圧縮機
34aと高圧空気圧縮機34bとに区分けするととも
に、低圧空気圧縮機34aの途中または出口からの高圧
空気を、低圧タービン39に収容するタービンノズル2
4aに供給する空気供給系41と、タービンノズル24
aに付着または生成された水滴を加熱し、蒸発させた空
気を高圧空気圧縮機34bに回収させる空気回収系42
とを備えている。
【0039】最近のコンバインドサイクル発電プラント
は、高温化・高出力化を求めて開発が行われており、こ
れに伴って空気圧縮機34を、低圧空気圧縮機34aと
高圧空気圧縮機34bとに区分けし低圧空気圧縮機34
aからの圧縮空気を一旦冷却させた後、再び高圧空気圧
縮機34bで圧縮させ、圧縮空気のより一層の高圧化の
検討が行われている。
【0040】本実施形態は、このような点に着目したも
ので、空気圧縮機34を、低圧空気圧縮機34aと高圧
空気圧縮機34bとに区分けし、低圧空気圧縮機34a
で圧縮された高圧空気の温度が180℃以下であること
を利用してタービンノズル24aに付着または生成され
る水滴を蒸発させ、水滴を蒸発させた後の高圧空気を再
び圧縮機駆動空気として高圧空気圧縮機34bに回収さ
せたものである。
【0041】このように、本実施形態では、空気圧縮機
34を、低圧空気圧縮機34aと高圧空気圧縮機34b
とに区分けし、低圧空気圧縮機34aからの高圧空気を
空気供給系41を介してタービンノズル24aに供給
し、タービンノズル24aの水滴を蒸発させた後、空気
回収系42を介して高圧空気圧縮機34bに回収させた
ので、高圧空気を減少させることなくプラント熱効率を
向上させることができ、タービン動翼24bの侵蝕を防
止することができる。
【0042】図4は、例示として火力発電プラントに適
用した本発明に係るタービンノズルの第3実施形態を示
す概略系統図である。
【0043】火力発電プラントは、高圧タービン38、
タービンノズル24aとタービン動翼24bとを組み合
わせたタービン段落24を収容する低圧タービン39と
発電機40とで構成した蒸気タービンプラント32に、
復水器43、給水ポンプ44およびボイラ45を組み合
わせたランキンサイクルになっている。
【0044】ボイラ45は、燃料に空気を加えて燃焼ガ
スを生成し、その燃焼ガスで蒸気タービンプラント32
からの給水を過熱して蒸気を発生させ、その過熱蒸気を
蒸気タービンプラント32の高圧タービン38に供給
し、膨張仕事をさせる一方、給水を過熱させた排ガス
(燃焼ガス)を煙突46を介して大気に放出させてい
る。この場合、ボイラ45から煙突46を介して大気に
放出される排ガス(燃焼ガス)は、約150℃の温度に
なっている。
【0045】本実施形態は、この点に着目したもので、
ボイラ45からの排ガスを、タービンノズル24aに供
給し、タービンノズル24aに付着または生成される水
滴を蒸発させる排ガス供給系47を備えたものである。
【0046】したがって、本実施形態によれば、ボイラ
45の排ガス(燃焼ガス)をタービンノズル24aに供
給する排ガス供給系47を設け、タービンノズル24a
に付着または生成された水滴を蒸発させるので、排エネ
ルギの有効活用を図ることができ、タービン動翼24b
の侵蝕を防止することができる。
【0047】図5は、例示としてコンバインドサイクル
発電プラントに適用した本発明に係るタービンノズルの
第4実施形態を示す概略系統図である。なお、第2実施
形態の構成部分と同一部分または対応する部分には同一
符号を付して、その重複説明を省略する。
【0048】本実施形態は、ガスタービンプラント31
から排熱回収ボイラ33に熱源として供給され、蒸気を
発生させた後の排ガスの温度が約150℃と高く、低圧
タービン39に収容されたタービンノズル24aに付着
または生成される水滴を蒸発させるに適する温度である
ことに着目したもので、排熱回収ボイラ33と煙突46
とを結ぶ排ガス系48からバイパスさせタービンノズル
24aに排ガスを供給する排ガス供給系49を設けたも
のである。
【0049】このように、本実施形態では、排熱回収ボ
イラ33の排ガスを、タービンノズル24aに供給する
排ガス供給系49を設け、排ガスの有効熱活用を図って
タービンノズル24aに付着または生成される水滴を蒸
発させるので、動力発生源としての燃焼ガスを無駄にす
ることなくプラント熱効率を向上させることができ、タ
ービン動翼24bの侵蝕を防止することができる。
【0050】図6は、例示として排気再燃型コンバイン
ドサイクル発電プラントに適用した本発明に係るタービ
ンノズルの第5実施形態を示す概略系統図である。な
お、第2実施形態および第4実施形態の構成部分と同一
または対応する部分には同一符号を付し、その重複説明
を省略する。
【0051】一般に、排熱回収ボイラ33は、ガスター
ビンプラント31から供給される排ガスの温度が低いと
き、燃料を加えて助燃し、燃焼ガスの温度を高めて蒸気
を発生させることがある。この場合、排熱回収ボイラ3
3の排ガスは、約150℃の温度になっている。
【0052】本実施形態は、この点に着目したもので、
排熱回収ボイラ33と煙突46とを結ぶ排ガス系48か
らバイパスさせタービンノズル24aに排ガスを供給す
る排ガス供給系50を設けたものである。
【0053】したがって、本実施形態では、第4実施形
態と同様に、排熱回収ボイラ33の排ガスを、タービン
ノズル24aに供給する排ガス供給系50を設けたの
で、排ガスの有効熱活用を図ってプラント熱効率を向上
させることができ、タービン動翼24bの侵蝕を防止す
ることができる。
【0054】図7は、本発明に係るタービンノズルの第
6実施形態を示す概略図である。
【0055】図2で示した実施形態では、タービンノズ
ル24aの翼有効部26に一つの中空部30を形成して
いるが、本実施形態では、種類の異なる流体、例え蒸
気、高圧空気、排ガス等を供給してタービンノズル24
aに付着または生成される水滴を蒸発させるために、翼
有効部26に仕切り48で区画した、例えば第1中空部
30aと第2中空部30bとに形成したものである。
【0056】このように、本実施形態では、翼有効部2
6に種類の異なる流体を供給できる第1中空部30a、
第2中空部30bを形成したので、タービンノズル24
aに付着または生成される水滴の蒸発をより一層促進す
ることができる。
【0057】図8は、例示として火力発電プラントに適
用した本発明に係るタービンノズルの第7実施形態を示
す概略系統図である。なお、第1実施形態および第3実
施形態の構成部分と同一または対応する部分には同一符
号を付し、その重複説明を省略する。
【0058】本実施形態は、第1実施形態と第3実施形
態とを組み合わせたもので、環状配置のタービンノズル
24aのうち、例えば上半部分のタービンノズル24a
1 に、タービン軸18のグランド部19からグランド蒸
気回収系23を介してヘッダ22に回収された回収蒸気
を供給する水滴蒸発用蒸気系25と、例えば下半部分の
タービンノズル24a2 に、ボイラ45からの排ガスを
供給するガス供給系47とを設けたものである。
【0059】このように、本実施形態では、タービンノ
ズル24aのうち、例えば上半部分のタービンノズル2
4a1 に回収蒸気を供給する水滴蒸発用蒸気系25を設
けるとともに、例えば下半部分のタービンノズル24a
2 に排ガスを供給するガス供給系47を設け、回収蒸気
および排ガスの排エネルギの有効熱活用を図り、タービ
ンノズル24aに付着または生成される水滴を蒸発させ
るので、エネルギの消費を無駄にすることなくプラント
熱効率を向上させることができ、タービン動翼24bの
侵蝕を防止することができる。なお、本実施形態では、
タービンノズル24aのうち、上半部分のタービンノズ
ル24a1 に回収蒸気を供給し、下半部分のタービンノ
ズル24a2 に排ガスを供給しているが、この実施形態
に限らず、例えばコンバインドサイクル発電プラントに
適用する場合、例えば図3で示した実施形態の空気圧縮
機34の高圧空気と、例えば図5で示た実施形態の排熱
回収ボイラ33からの排ガスとを組み合わせてタービン
ノズル24a1 ,24a2のそれぞれに供給しても良
い。
【0060】図9は、本発明に係るタービンノズルに付
着または生成される水滴を蒸発させるに必要な加熱媒体
の温度の範囲を示す温度線図である。
【0061】例えば、文献「伝熱工学」(著者:武山、
大谷、相原、発行:丸善(株)、1983年発行)に
は、縦軸qに、単位時間に単位面積を通過する熱量、す
なわち熱流束を示し、横軸ΔTsatに、表面温度Tw
と飽和温度Tsとの差を示した沸騰曲線が記載されてい
る。
【0062】この文献によれば、高温のメタル上に水滴
を落すと、球状を保ちつつ水滴が転がりまわることが記
載されている。この現象は、表面温度Twと飽和温度T
sとの差が大きいとき、具体的には図9で示す膜沸騰あ
るいは遷移沸騰との範囲で、水滴とメタル表面との間に
蒸気の膜が生成され、水滴がメタルの表面に直接接する
ことができないために発生すると考えられている。
【0063】このような現象をタービンノズル24aに
付着または生成される水滴に当てはめると、タービンノ
ズル24aのメタル温度Twが高すぎると、タービンノ
ズル24aに付着または生成される水滴は、蒸発せずに
タービンノズル24aのメタル表面を滑るだけになり、
タービン動翼24bを侵蝕させる可能性がある。
【0064】また、タービンノズル24aの温度Twと
タービン駆動蒸気の飽和温度Tsとの差が小さいと、図
9に示す対流領域になり、水滴は加熱されるだけで蒸発
しない。
【0065】本実施形態は、このような点に着目したも
ので、タービンノズル24aのメタル表面に付着または
生成される水滴を蒸発させるために、タービン駆動蒸気
(主流)の飽和温度をTsとし、タービンノズル24a
のメタル表面温度をTwとするとき、タービンノズル2
4aのメタル表面温度Twを、
【数3】Ts+5℃<Tw<Ts+50℃ の範囲に設定される。
【0066】このように、本実施形態では、タービンノ
ズル24aのメタル表面温度が上式の範囲に収まるよう
に、加熱媒体をタービンノズル24aに供給するので、
タービンノズル24aに付着または生成される水滴を確
実に蒸発させることができ、タービン動翼24bの侵蝕
を防止することができる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係るター
ビンノズルは、翼有効部を少なくとも一つ以上の中空部
に形成し、中空部に、ガスタービンプラント、蒸気ター
ビンプラント、排熱回収ボイラからの少なくとも一つ以
上の加熱媒体を供給し、タービンノズルに付着または生
成される水滴を蒸発させるエネルギの有効熱活用を図っ
たので、エネルギを無駄にすることなくプラント熱効率
を向上させることができ、タービン動翼の侵蝕を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】例示として蒸気タービンプラントにおける対向
流タイプの低圧タービンに適用した本発明に係るタービ
ンノズルの第1実施形態を示す概略系統図。
【図2】本発明に係るタービンノズルを示す概略図。
【図3】例示としてコンバインドサイクル発電プラント
に適用した本発明に係るタービンノズルの第2実施形態
を示す概略系統図。
【図4】例示として火力発電プラントに適用した本発明
に係るタービンノズルの第3実施形態を示す概略系統
図。
【図5】別の例示としてコンバインドサイクル発電プラ
ントに適用した本発明に係るタービンノズルの第4実施
形態を示す概略系統図。
【図6】例示として排気再燃型コンバインドサイクル発
電プラントに適用した本発明に係るタービンノズルの第
5実施形態を示す概略系統図。
【図7】本発明に係るタービンノズルの第6実施形態を
示す概略図。
【図8】別の例示として火力発電プラントに適用した本
発明に係るタービンノズルの第7実施形態を示す概略系
統図。
【図9】本発明に係るタービンノズルに付着または生成
される水滴を蒸発させる必要な加熱媒体の温度範囲を示
す温度線図。
【図10】タービン動翼にタービン駆動蒸気および水滴
が流入する速度三角形を示す図。
【図11】従来のタービンノズルを示す概略図。
【図12】図11のA−A矢視線に沿う平面図。
【図13】従来のコンバインドサイクル発電プラントを
示す概略系統図。
【図14】従来の蒸気タービンプラントを示す概略図。
【符号の説明】
1a,1b タービン動翼 2a,2b 背側 3 タービンノズル 4 背側 5 腹側 6a,6b 吸込み口 7 翼カバー 8 吸込み溝 9 ガスタービンプラント 10 蒸気タービンプラント 11 排熱回収ボイラ 12 タービン動翼 13 高圧タービン 14 低圧タービン 15 高圧タービン 16 低圧タービン 17 発電機 18 タービン軸 19 グランド部 20 補助蒸気系 21 グランド蒸気供給系 22 ヘッダ 23 グランド蒸気回収系 24 タービン段落 24a,24a1 ,24a2 タービンノズル 24b タービン動翼 25 水滴蒸発用蒸気系 26 翼有効部 27 ダイヤフラム外輪 28 ダイヤフラム内輪 29 中空部 30 中空部 30a 第1中空部 30b 第2中空部 31 ガスタービンプラント 32 蒸気タービンプラント 33 排熱回収ボイラ 34 空気圧縮機 34a 低圧空気圧縮機 34b 高圧空気圧縮機 35 ガスタービン燃焼器 36 ガスタービン 37 発電機 38 高圧タービン 39 低圧タービン 40 発電機 41 空気供給系 42 空気回収系 43 復水器 44 給水ポンプ 45 ボイラ 46 煙突 47 排ガス供給系 48 排ガス系 49 排ガス供給系 50 排ガス供給系

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 翼有効部の両端をダイヤフラム外輪およ
    びダイヤフラム内輪で支持するタービンノズルにおい
    て、上記ダイヤフラム外輪およびダイヤフラム内輪の少
    なくとも一方に中空部を形成するとともに、上記翼有効
    部に中空部を形成したことを特徴とするタービンノズ
    ル。
  2. 【請求項2】 翼有効部の両端をダイヤフラム外輪およ
    びダイヤフラム内輪で支持するタービンノズルにおい
    て、上記翼有効部に加熱媒体を供給する加熱媒体供給手
    段を設けたことを特徴とするタービンノズル。
  3. 【請求項3】 翼有効部に、少なくとも二種類以上の加
    熱媒体を供給する少なくとも二つ以上の中空部を形成し
    たことを特徴とする請求項1に記載のタービンノズル。
  4. 【請求項4】 翼有効部の両端をダイヤフラム外輪およ
    びダイヤフラム内輪で支持するタービンノズルにおい
    て、上記翼有効部に供給する加熱媒体を、ガスタービン
    プラントの高圧空気、排熱回収ボイラの排ガス、ボイラ
    の排ガスおよび蒸気タービンプラントの蒸気の少なくと
    も一つ以上を選択したことを特徴とするタービンノズ
    ル。
  5. 【請求項5】 翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、
    タービン軸のグランド部からのシール蒸気を回収するヘ
    ッダと、このヘッダで回収したシール蒸気を上記翼有効
    部に供給する水滴蒸発用蒸気系とで構成したことを特徴
    とする請求項2に記載のタービンノズル。
  6. 【請求項6】 翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、
    ガスタービンプラントの空気圧縮機の途中から抽気した
    高圧空気を上記翼有効部に供給する空気供給系と、上記
    翼有効部からの高圧空気を上記空気圧縮機に回収させる
    空気回収系とで構成したことを特徴とする請求項2に記
    載のタービンノズル。
  7. 【請求項7】 翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、
    ボイラからの排ガスを上記翼有効部に供給する排ガス供
    給系で構成したことを特徴とする請求項2に記載のター
    ビンノズル。
  8. 【請求項8】 翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、
    排熱回収ボイラからの排ガスを上記翼有効部に供給する
    排ガス供給系で構成したことを特徴とする請求項2に記
    載のタービンノズル。
  9. 【請求項9】 翼有効部に加熱媒体を供給する手段を、
    排気再燃型の排熱回収ボイラからの排ガスを上記翼有効
    部に供給する排ガス供給系で構成したことを特徴とする
    請求項2に記載のタービンノズル。
  10. 【請求項10】 翼有効部に加熱媒体を供給する手段
    を、タービン軸のグランド部からのシール蒸気を回収す
    るヘッダと、このヘッダで回収したシール蒸気を上記翼
    有効部に供給する水滴蒸発用蒸気系と、排熱回収ボイラ
    からの排ガスを上記翼有効部に供給する排ガス供給系と
    を組み合わせるとともに、環状に配置した上記翼有効部
    の一部に上記回収したシール蒸気を供給する一方、環状
    に配置した上記翼有効部の残に上記排ガスを供給するこ
    とを特徴とする請求項2に記載のタービンノズル。
  11. 【請求項11】 翼有効部に供給する加熱媒体の温度
    を、上記翼有効部のメタル温度をTwとし、上記翼有効
    部を通過するタービン駆動蒸気の温度をTsとすると
    き、 【数1】Ts+5℃<Tw<Ts+50℃ の範囲に設定したことを特徴とするタービンノズル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103321694A (zh) * 2012-03-21 2013-09-25 阿尔斯通技术有限公司 涡轮隔板结构

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EP2642079A1 (en) * 2012-03-21 2013-09-25 Alstom Technology Ltd Turbine diaphragm construction

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