JP2003206750A - 再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電システム - Google Patents

再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電システム

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JP2003206750A JP2002005910A JP2002005910A JP2003206750A JP 2003206750 A JP2003206750 A JP 2003206750A JP 2002005910 A JP2002005910 A JP 2002005910A JP 2002005910 A JP2002005910 A JP 2002005910A JP 2003206750 A JP2003206750 A JP 2003206750A
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の再生式ガスタービンコンバインドサイク
ルシステムでは、高効率化のためには超高温の燃焼ガス
と熱交換するための超高温蒸気過熱器が必要であり、負
荷遮断時にタービンのオーバースピードを防止するため
には、燃焼用空気を大気放出又は再生器バイパスするた
めの大型高速バルブが必要であるという課題があった。 【解決手段】再生式ガスタービンの圧縮機入り口に吸気
噴霧器を設け、その再生式ガスタービンからの排ガス流
路に少なくとも一つの再生器を配置し、その再生器の排
ガス流路上流側に蒸気タービンサイクルを構成する最も
温度、圧力の高い少なくとも一つの蒸気過熱器を直列状
に配置した。又は、再生器と蒸気過熱器を排ガス流路に
並列に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は再生式ガスタービン
と蒸気タービンサイクルとを用いた再生式ガスタービン
コンバインドサイクル発電システムに関し、特に高い発
電効率を達成するように改良した再生式ガスタービンコ
ンバインドサイクル発電、及び、負荷遮断時などの緊急
停止時におけるガスタービンのオーバースピードを防止
する機能を備えた再生式ガスタービンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】燃焼によるエネルギーを原動機により動
力または電気エネルギーに変換する主な方法として、ガ
スタービンによる方法と蒸気タービンによる方法があ
る。ガスタービンを用いる場合は、圧縮した空気を支燃
剤として燃料を燃焼させ、それにより得られる高温高圧
の燃焼ガスでガスタービンを駆動回転させる。一方、蒸
気タービンでは、ボイラーで発生させた高温高圧の蒸気
でタービンを駆動回転させる。ガスタービンの発電効率
は蒸気タービンと同程度であるが、ガスタービンによる
場合は600℃前後の高温排ガスが排出される。そこ
で、ガスタービンを用いて発電すると共に、ガスタービ
ンからの高温排ガスの熱で蒸気を発生させ、この蒸気に
より蒸気タービンを用いて発電することによりプラント
全体としての発電効率を高めたガスタービンコンバイン
ド発電方式が開発され、広く実用に供されている。
【0003】また、ガスタービンによる発電の改良型と
して、ガスタービンを駆動した後の高温排ガスとガスタ
ービンの燃焼器に供給する圧縮空気を再生器で熱交換さ
せることにより高温の圧縮空気とし、この高温圧縮空気
を燃焼器に供給することにより、ガスタービンの燃料を
低減してガスタービンの発電効率を向上させる再生式ガ
スタービンが知られている。さらに、この再生式ガスタ
ービンからの排ガスの熱で蒸気を発生させ、この蒸気に
より蒸気タービンを用いて発電することによりプラント
全体としての発電効率を高めようとする再生式ガスター
ビンコンバインドサイクル発電方式が知られている。
【0004】特開平8−189310号公報には、この
再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電方式の発
電効率を向上させる目的で、燃焼器とガスタービンの間
に高温高圧の燃焼ガス(約1450℃)を加熱源とする
チューブ状の蒸気過熱器を設け、排熱回収ボイラーで発
生させた300℃〜400℃の蒸気を導いて過熱し、得
られた約600℃の過熱蒸気を蒸気タービンに供給する
再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電方式が提
案されている。
【0005】再生式ガスタービンでは燃焼用空気はその
全量が再生器を経由して燃焼器に入る。このため、負荷
遮断が発生した場合に急激に燃料を絞っても、燃焼用空
気が大きな熱容量と内容積を持つ再生器で加熱されるこ
とにより、タービンへの大きな熱入力が一定時間維持さ
れる。そのため、ガスタービンがオーバースピードとな
り破損する恐れがある。負荷遮断時におけるオーバース
ピードを防止するためにはタービンへの熱入力を急減さ
せる必要があり、その方法としては、(1)燃焼用空気
の一部について再生器をバイパスさせるバイパスバルブ
を設ける方式、(2)燃焼用空気の一部を大気に放出す
るための大気放出バルブを設けるなどの方法が知られて
いる。
【0006】また、従来の再生式ガスタービンコンバイ
ンドサイクル発電方式では、図1に示すように再生式ガ
スタービン51と蒸気タービンサイクル52が組み合わ
され、再生器36のガスタービン排ガス後流に蒸気ター
ビンサイクル52が配置されている。
【0007】再生式ガスタービン51は、空気4を圧縮
する圧縮機1、圧縮された空気4を加熱する熱回収装置
の再生器36、加熱された燃焼用空気20、燃料5と燃
焼用空気20を供給して燃焼させる燃焼器2、燃焼で発
生した高温ガスの供給で駆動されるガスタービン3を有
する。
【0008】蒸気タービンサイクル52は、供給される
蒸気で駆動される蒸気タービン16、蒸気タービン16
から排気される蒸気を冷やして水にする復水器17、復
水された水に加える補給水18、補給された水を送る給
水ポンプ19、送られる水を加熱するところの排ガス2
8が流れる熱回収装置の低圧給水加熱器14、加熱した
水を送る高圧給水ポンプ15、高圧給水ポンプ15より
送られる加熱水を加熱する高圧給水加熱器11、高圧給
水加熱器11より送られる高圧加熱水を水蒸気になるよ
うに加熱する高圧蒸気発生器10、高圧蒸気発生器10
で加熱された蒸気を高圧蒸気加熱器37、低圧給水加熱
器14で加熱した加熱水の分流を加熱して水蒸気にする
低圧蒸気発生器15’、低圧蒸気発生器15’で発生し
た蒸気を蒸気タービンサイクル52の中段に供給する前
に過熱する低圧蒸気過熱器12を有する。なお、ガスタ
ービン3からの排気ガス21は熱回収装置の上流側、排
気ガス28は熱回収装置の下流側になる。
【0009】この方式は従来のガスタービンコンバイン
ド発電方式より発電効率を向上することができるが、再
生器36において多量の熱が排ガス21から回収される
ので、再生器36の出口側の排ガス温度が低下する。そ
のため、高圧蒸気過熱器37において高温高圧の過熱蒸
気を得ることができず、蒸気タービンサイクル52の効
率は低下する。そのため、満足のいく発電効率までは得
られていない。
【0010】特開平8−189310号公報で提案され
ている技術は、上記の再生式ガスタービンコンバインド
サイクル発電方式を改良して高温高圧の過熱蒸気を得る
ことにより、さらに発電効率を高めようとする技術であ
る。この技術では高温高圧の過熱蒸気を得るため、図2
に示すように燃焼器2からの超高温の燃焼ガスと蒸気発
生器31からの蒸気を超高温蒸気過熱器33で熱交換
し、得られた高温の過熱蒸気で蒸気タービン16を駆動
している。しかし、1450℃前後の超高温燃焼ガスを
熱源とする超高温蒸気過熱器33が必要であり、材料、
設置スペース、蒸気サイクルにトラブルが発生した場合
の健全性保証などに技術課題がある。
【0011】また、ガスタービンの負荷を遮断する際に
燃焼器2の運転も止めて温度を下げるが、超高温蒸気過
熱器33に蓄熱されている熱容量がガスタービンの入り
口のガス流路に加わるため、負荷遮断時にガスタービン
がオーバースピードにいたるポテンシャルが増加すると
いう課題もある。
【0012】さらに、従来の再生式ガスタービンでは、
負荷遮断時におけるガスタービンのオーバースピード防
止のためには、燃焼用空気の再生器バイパスや大気放出
用としての大容量のバルブが必要となり、急速動作を保
証することが困難であるという課題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑み、超高温蒸気過熱器を必要とすることなく、従来
のガスタービンコンバインドサイクル発電方式より大幅
に高い発電効率を達成できる再生式ガスタービンコンバ
インドサイクル発電システムを提供することである。
【0014】また、それに加え、負荷遮断時などの緊急
停止時におけるガスタービンのオーバースピードを防止
するためのバイパスバルブや大気放出バルブが不要で、
それらの負荷を軽減できる機能を備えた再生式ガスター
ビンコンバインドサイクル発電システムを提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、支燃焼ガスを
圧縮する圧縮機と、圧縮された支燃焼ガスと燃料の供給
により燃焼して高温ガスを発生する燃焼器と、高温ガス
の供給で駆動されるガスタービンと、ガスタービンから
排出される排気ガスから熱を回収する熱回収装置と、排
気ガスが流れる熱回収装置のガス流路に設けられ、かつ
燃焼器に供給される圧縮後の支燃焼ガスを加熱する再生
器と、排気ガスの流れから見て再生器の下流側に位置す
るようにガス流路に設けられ、かつ蒸気を加熱する高圧
蒸気過熱器と、加熱された蒸気の供給で駆動される蒸気
タービンとを有する再生式ガスタービンコンバインドサ
イクル発電システムにあって、再生器の上流側と下流側
との中間にあたる中間位置または中間位置から上流側に
位置するところに蒸気をより高温に再加熱する再高圧蒸
気過熱器を設けたことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、上記の再生式ガスタービ
ンコンバインドサイクル発電システムにあって、再生器
で加熱された支燃焼ガスを燃焼器に供給される前に急冷
することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。
【0018】図4は、本発明の実施例を示す再生式ガス
タービンコンバインドサイクル発電システムのシステム
構成図である。図1および図2(従来例)と共通すると
ころは、共通の符号を付して説明を省略し、異なるとこ
ろを主に説明する。
【0019】図4に示すように本実施例のガス系統は、
以下のように構成されている。圧縮機1の吸気口上流に
設けた水噴霧器22により粒径5〜20μmの微細水滴
を圧縮機吸込み空気4に噴霧する。この微細水滴は圧縮
機1の吸気口上流でその一部が蒸発して空気温度を低下
させる。この温度の低下した空気と未蒸発の微細水滴は
圧縮機1に吸込まれ、微細水滴は圧縮過程でさらに蒸発
して空気温度を低下させる。この圧縮機1の出口から抽
気した圧縮空気を高圧蒸気過熱器8の排ガス下流側に配
置した低温側の再生器7で予熱し、さらに、再高圧蒸気
過熱器8の排ガス上流側に配置した高温側の再生器6で
加熱する。この加熱した圧縮空気を空気急冷用噴霧装置
25を経て、燃焼器2に燃焼用空気20として導入して
いる。
【0020】燃焼器2には燃料5と燃焼用空気20(支
燃焼ガス)を供給し、燃料5を燃焼用空気20(支燃焼
ガス)により燃焼して1,300℃程度の燃焼ガス(高
温ガス)を発生させる。この燃焼ガス(高温ガス)をタ
ービン3に供給して膨張させることにより動力を取り出
し、その動力の一部で圧縮機1を駆動し、残りの動力で
発電機を回して発電する。
【0021】ガスタービン3からの排ガス流路(熱回収
装置)には、高温側の再生器6、再高圧蒸気過熱器8、
低温再生器7、高圧蒸気過熱器9、高圧蒸気発生器1
0、高圧給水加熱器11、低圧蒸気過熱器12、低圧蒸
気発生器13、低圧給水加熱器14の順で直列に熱交換
器類を配置している。ガスタービン3から排気される6
00℃程度の排ガス21はこれらの熱交換器類で排ガス
温度100℃程度まで熱回収された後、煙突から大気に
放出される。
【0022】また、本実施例における水・蒸気系統はい
わゆる非再熱複圧の蒸気タービンサイクルであり、以下
のように構成している。
【0023】補給水18及び復水器17からの給水を給
水ポンプ14で昇圧し、低温給水加熱器14で昇温した
低圧給水の一部を分岐して低圧蒸気発生器13に供給し
ている。低圧蒸気発生器13で発生した低圧蒸気は、過
熱のための低圧蒸気過熱器12を経て蒸気タービン16
に供給され、発電に供される。
【0024】低温給水加熱器14で昇温した残りの低圧
給水は、さらに昇温するための高圧給水加熱器11を経
て高圧蒸気発生器10に供給される。この高圧蒸気発生
器10で発生した蒸気は、低温側の再生器7の排ガス下
流側に配置した高圧蒸気過熱器9で予熱した後、低温再
生器7の排ガス上流側に配置した再高圧蒸気過熱器8で
高温まで過熱され、蒸気タービン16に供給される。
【0025】蒸気タービン12で仕事をした後の排蒸気
は復水器17で水に戻され、補給水18と合流して給水
ポンプ19で昇圧され、再び低温給水加熱器14に供給
される。
【0026】圧縮機1の吸気ダクトには水噴霧装置22
を設け、噴霧用水23を噴霧水供給弁32を経て水噴霧
器22に供給している。水噴霧装置22としては、一流
体ノズル、二流体ノズルなどを複数個配置して構成可能
である。なお、二流体ノズルの場合には噴霧用水のほか
に圧縮空気源が必要であるが、この圧縮空気源としては
圧縮機1からの抽気空気や別置きの圧縮機からの空気を
使用することができる。
【0027】なお、噴霧用水の供給元は図示していない
が、別に設けた給水系統から常温の純水を供給する方
式、高圧給水加熱11から分岐した高温高圧水を供給す
る方式など、種々の方式を採用可能である。また、圧縮
機1への水噴霧位置は本実施例で示した圧縮機1の入口
空気に限られるものではなく、圧縮機1の中の圧縮過程
の空気に水噴霧しても良い。
【0028】さらに、本実施例における空気急冷用水噴
霧系統は、以下のように構成している。
【0029】空気急冷用水噴霧装置25は高温側の再生
器6の空気出口に配置され、この空気急冷用水噴霧装置
25は空気急冷用噴霧水供給弁26を介して蓄圧貯水槽
27と配管で接続されている。蓄圧貯水槽27には噴霧
用水が空気等のガスにより加圧された状態で蓄えられて
いる。空気急冷用噴霧水供給弁26は通常運転時には閉
じられている。負荷遮断等のガスタービンオーバースピ
ードの恐れある事象が発生した場合には、空気急冷用噴
霧水供給弁26が急速開されることにより、空気急冷用
水噴霧装置25に噴霧用水が供給され、5〜50μmの
微細水滴が圧縮空気中に噴霧される構成としている。
【0030】上記実施例により、超高温蒸気過熱器を必
要とすることなく、従来のガスタービンコンバインドサ
イクル発電方式より大幅に高い発電効率を達成できるの
である。
【0031】すなわち、再生式ガスタービンの再生器を
少なくとも2つの高温側の再生器6及び低温側の再生器
7で構成し、再生式ガスタービンからの排ガス流路(熱
回収装置)の上流側に高温側の再生器6を、その高温側
の再生器6の下流側に低温側の再生器7を、高温側の再
生器6と低温側の再生器7の間の中間位置に蒸気タービ
ンサイクルを構成する最も温度、圧力の再高圧蒸気過熱
器8が置かれるように直列状に配置した構成を有してい
る。
【0032】高温側の再生器6及び再高圧蒸気過熱器8
で高温のガスタービン排ガスから高温まで熱回収し、温
度の低下したガスタービン排ガスで高温側の再生器6に
よる燃焼用空気の予熱、さらには給水加熱及び蒸発を行
うことにより、高温の燃焼用空気と高温の過熱蒸気を同
時に得ることができる。これにより、発電効率の高い再
生式ガスタービンコンバインドサイクル発電システムを
実現できる。
【0033】なお、従来の再生式ガスタービンサイクル
発電システムを詳細に検討した結果、ガスタービンの圧
力比、燃焼温度、蒸気サイクルの蒸気条件などにより多
少は変化するが、代表的な再生式ガスタービンコンバイ
ンドサイクル発電システムでは従来のコンバインドサイ
クル発電システムより発生蒸気量が少なく、蒸気過熱器
での回収熱量は再生器における回収熱量の1/4程度で
あることを見出した。そのため、蒸気過熱器を再生器よ
りガスタービン排ガス流路の上流側に配置してもガスタ
ービン排ガスの温度低下は小さく、再生器出口の燃焼用
空気を高温まで加熱することができることを見出し、こ
のような試行.検討を重ねて本発明を完成させるに至っ
たのである。
【0034】次に高い発電効率を達成する作用効果につ
いて、本実施例と従来技術とを比較して説明する。
【0035】図1に示した従来の再生式ガスタービンコ
ンバインドサイクル発電方式、および、図5に示した本
発明の再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電方
式の発電効率と主なプロセス量について、合理的、か
つ、主要構成機器の性能等を同一条件として解析した結
果を、表1に比較して示す。
【表1】 なお、表1には、本発明の従来の再生式ガスタービンコ
ンバインドサイクル発電方式を「従来再生CC」、本発
明の再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電方式
で水噴霧装置22を設けない場合を「本発明(水噴霧な
し)」、水噴霧装置22を設けた場合を「本発明(水噴
霧あり)」と表記している。
【0036】表1に示すように、燃焼用空気20の温度
を560℃とした場合の蒸気タービン16入口の高圧蒸
気温度は、従来再生CCでは430℃程度が上限となる
のに対して本発明(水噴霧無し)では538℃程度まで
高めることができる。そのため、蒸気タービンの効率が
高まるので蒸気タービン発電量が増加しており、ガスタ
ービン発電量と合わせた総合発電量が増加している。こ
れにより、本発明(水噴霧なし)は従来再生CCより高
い発電効率を得られることがわかる。
【0037】さらに表1に示すように、空気4の流量の
約1重量%の微細水滴を水噴霧装置22により噴霧した
本発明(水噴霧あり)では、本発明(水噴霧なし)に比
較して圧縮機1の所要動力が減少し、ガスタービン発電
量が大きく増加している。本発明(水噴霧あり)では、
図3を用いて後述するように再生器回収熱量の増加によ
り蒸気タービンサイクルへの排ガス熱量が減少するた
め、蒸気タービンの発電量は本発明(水噴霧無し)より
減少するが、それ以上にガスタービンの発電量が大き
く、総合発電量は増加している。これにより、本発明
(水噴霧あり)は従来再生CCはもとより本発明(水噴
霧なし)よりさらに高い発電効率を得られることがわか
る。
【0038】高い発電効率について、図3を引用してさ
らに詳しく述べる。
【0039】図4は、本発明の再生式ガスタービンコン
バインドサイクル発電システムにおける水噴霧効果を説
明するためのエネルギーフロー図を示すものである。こ
のエネルギーフロー図は、ガスタービン、蒸気タービ
ン、熱交換器などの代表的な性能を用いてシステム解析
した結果に基づいている。
【0040】図3中の数値は、低位発熱量(LHV)基
準の燃料入熱を100とした場合の各部エネルギー割合
を示しており、発電出力が発電効率に相当する。また、
同図中の( )内の数値は水噴霧を行わない場合の各部
エネルギー割合を示している。 (1).図4に示すように、水噴霧した場合は圧縮機の
中間冷却効果により、圧縮機動力が低下する。 (2).圧縮機出口の圧縮空気の熱エネルギーは、圧縮
機動力が低下する効果と噴霧水の蒸発による潜熱ロスに
より、水噴霧しない場合より大きく低下する。すなわ
ち、圧縮機出口の空気温度が低下する。一方、この温度
の低下した圧縮空気が再生器に導入されるので、圧縮空
気によるガスタービン排ガスからの回収熱量が大幅に増
加する。そのため、圧縮機出口の熱量と再生器での回収
熱量の和である燃焼器に入る圧縮空気の熱量はほとんど
変化せず、タービン入熱及びタービン動力も水噴霧しな
い時とほとんど同じとなる。 (3).前記(1)により圧縮機動力は低下し、かつ、
前記(2)によりタービン動力はほとんど変化しないた
め、水噴霧によりガスタービン(GT)出力は大幅に増
加する。 (4).一方、再生器回収熱量の増加により蒸気サイク
ルの熱源であるタービン排ガス熱量が減少するため、蒸
気タービン出力は低下する。しかし、再生式ガスタービ
ンコンバインドサイクル発電システムでは従来のコンバ
インドサイクル発電システムに比べてガスタービン出力
に対する蒸気タービン出力の割合が小さいため、蒸気タ
ービン出力の低下量も小さい。 (5).したがって、水噴霧によるガスタービン出力の
増加量が蒸気タービン出力の低下量を上回り、プラント
効率は向上する。
【0041】したがって、従来のコンバインドサイクル
発電システムで圧縮機に水噴霧を行っても発電効率の向
上はほとんど期待できないが、再生式コンバインドサイ
クルシステムで水噴霧を行うことにより、その発電効率
を向上できる。
【0042】次に負荷遮断時のガスタービンオーバース
ピードを抑制する作用効果について説明する。
【0043】本発明(水噴霧なし)の通常運転時には、
表1に示すようにタービン3の軸出力326MWのうち
167MWは圧縮機1を駆動するために消費され、残り
の159MWで発電機を回して154MWの電力を発生
している。これにより、エネルギーバランスが保たれ、
ガスタービン(タービン3と圧縮機1)は定格回転数で
回転している。
【0044】負荷遮断が発生すると発電機の駆動に消費
される動力がほぼゼロになり、そのまま放置すれば余っ
た動力により回転数が急速に増加してオーバースピード
に至り、破損する。シンプルサイクルのガスタービンで
は負荷遮断の発生直後に燃料を絞れば、ガスタービン3
への入熱は圧縮機1からの圧縮機空気だけとなる。その
ため、ガスタービン3の軸動力<圧縮機1の消費動力と
なり、回転数は減少に向かう。
【0045】しかし、本発明で用いている再生式ガスタ
ービンでは、圧縮空気が再生器を経由してガスタービン
に供給されており、かつ、再生器は大きな熱容量を持っ
ている。そのため、本実施例(水噴霧なし)の例では、
負荷遮断の発生直後に燃料を遮断しても、熱容量の大き
な再生器で加熱された500℃以上の高温の圧縮空気が
ガスタービンへ供給され、ガスタービン3で発生する軸
動力が圧縮機1の消費動力を上回る状態が継続する。圧
縮機1の消費動力を上回った動力(以下、余剰動力)に
よりガスタービンの回転数は上昇に向かい、そのまま放
置すれば、オーバースピードに至る。
【0046】これを防止するため本実施例では、負荷遮
断の発生直後に燃料を絞る又は遮断すると同時に空気急
冷用噴霧水供給弁26を開して、高温再生器6の出口空
気配管に設置した空気急冷用水噴霧装置25から水量1
2.5kg/sの微細水滴を圧縮空気中に噴霧する。燃
料を遮断した直後の高温再生器6出口の圧縮空気温度は
約547℃、流量は約380kg/sである。
【0047】噴霧された水量12.5kg/sの微細水
滴は上記の圧縮空気の熱を奪ってその全量が蒸発し、蒸
気と圧縮空気の混合気体の温度を約447℃に下げ、そ
の流量は392.5kg/sに増加する。この温度の低
下した混合気体によりタービン3は駆動されるが、その
軸出力は圧縮機1の消費動力と程度にまで低下する。そ
のため、ガスタービンの回転数が上昇することはなく、
ガスタービンのオーバースピードを防止することができ
る。
【0048】また、燃料の遮断及び空気急冷用水噴霧に
よりタービン3の排ガス21の温度は130℃〜140
℃程度まで低下するので、この排ガス21によって高温
再生器6は冷却され、高温再生器6出口の圧縮空気の温
度も徐々に低下する。したがって、噴霧する水量は負荷
遮断直後から徐々に減少させてよい。
【0049】次に図5に示される他の実施例について説
明する。
【0050】図4に示す実施例と共通するところは、共
通の符号を付して説明を省略し、異なるところを主に説
明する。
【0051】すなわち、タービン3からの排ガス流路の
最上流部に、高温側の再生器6と再高圧蒸気過熱器8を
並列に配置している。この高温側の再生器6と再高圧蒸
気過熱器8を出た排ガスを合流させ、その合流後の排ガ
ス流路に、低温側の再生器7、高圧蒸気過熱器9、高圧
蒸気発生器10、高圧給水加熱器11、低圧蒸気過熱器
12、低圧蒸気発生器13、低圧給水加熱器14の順で
直列に熱交換器類を配置している。
【0052】このように配置することにより、高温側の
再生器6の圧縮空気及び再高圧蒸気過熱器8の蒸気は、
タービン3からの高温の排ガス21で最初に加熱される
ので、高い温度の燃焼用空気20及び高い温度の高圧蒸
気を得ることができる。
【0053】したがって、図5に示す実施例と同様に、
高い発電効率を得ることが可能となる。
【0054】また、この実施例では、再生式ガスタービ
ンを構成する高温側の再生器6と蒸気タービンサイクル
を構成する最も温度、圧力の高い再高圧蒸気過熱器8と
を再生式ガスタービンからの排ガス流路(熱回収装置)
の最上流部に並列状に配置した構成を有している。
【0055】すなわち該再高圧蒸気過熱器の上流側端部
と前記高温側の再生加熱器の上流側端部がほぼ横並びに
揃うように排ガス流路(熱回収装置)に配置されている
ので、高温側の再生器及び再高圧蒸気過熱器とも高温の
ガスタービン排ガスから熱を回収できるので、高温の燃
焼用空気と高温の過熱蒸気を同時に得ることができる。
これにより、超高温蒸気過熱器を用いることなく、発電
効率の高い再生式ガスタービンコンバインドサイクル発
電システムを実現できる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
高温蒸気過熱器を用いることなく、発電効率の高い再生
式ガスタービンコンバインドサイクル発電システムを実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の再生式ガスタービンコンバインドサイ
クル発電システムのシステム構成図。
【図2】従来例の再生式ガスタービンコンバインドサイ
クル発電システムのシステム構成図。
【図3】本発明の実施例に係る再生式ガスタービンコン
バインドサイクル発電システムのエネルギーフロー説明
図。
【図4】本発明の実施例に係る再生式ガスタービンコン
バインドサイクル発電システムのシステム構成図。
【図5】本発明の他の実施例に係る再生式ガスタービン
コンバインドサイクル発電システムのシステム構成図。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…燃焼器、3…タービン、4…空気、5
…燃料、6…高温側の再生器、7…低温側の再生器、8
…再高温蒸気過熱器、9…高温蒸気過熱器、10…高圧
蒸気発生器、11…高圧給水過熱器、12…低圧蒸気過
熱器、13…低圧蒸気発生器、14…低圧給水過熱器、
15…高圧給水ポンプ、16…蒸気タービン、17…復
水器、18…補給水、19…給水ポンプ、20…燃焼用
空気、21…排ガス、22…水噴霧装置、23…噴霧用
水、24…噴霧水供給弁、25…空気急冷用水噴霧装
置、26…空気急冷用噴霧水供給弁、27…蓄圧貯水
槽、28…排ガス、31…蒸気発生器、32…給水加熱
器、33…超高温蒸気過熱器、36…再生器、37…高
圧蒸気過熱器、51…再生式ガスタービン、52…蒸気
タービンサイクル。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月6日(2002.3.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 再生式ガスタービンコンバインドサイ
クル発電システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は再生式ガスタービン
と蒸気タービンサイクルとを用いた再生式ガスタービン
コンバインドサイクル発電システムに関し、特に高い発
電効率を達成するように改良した再生式ガスタービンコ
ンバインドサイクル発電、及び、負荷遮断時などの緊急
停止時におけるガスタービンのオーバースピードを防止
する機能を備えた再生式ガスタービンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】燃焼によるエネルギーを原動機により動
力または電気エネルギーに変換する主な方法として、ガ
スタービンによる方法と蒸気タービンによる方法があ
る。ガスタービンを用いる場合は、圧縮した空気を支燃
剤として燃料を燃焼させ、それにより得られる高温高圧
の燃焼ガスでガスタービンを駆動回転させる。一方、蒸
気タービンでは、ボイラーで発生させた高温高圧の蒸気
でタービンを駆動回転させる。ガスタービンの発電効率
は蒸気タービンと同程度であるが、ガスタービンによる
場合は600℃前後の高温排ガスが排出される。そこ
で、ガスタービンを用いて発電すると共に、ガスタービ
ンからの高温排ガスの熱で蒸気を発生させ、この蒸気に
より蒸気タービンを用いて発電することによりプラント
全体としての発電効率を高めたガスタービンコンバイン
ド発電方式が開発され、広く実用に供されている。
【0003】また、ガスタービンによる発電の改良型と
して、ガスタービンを駆動した後の高温排ガスとガスタ
ービンの燃焼器に供給する圧縮空気を再生器で熱交換さ
せることにより高温の圧縮空気とし、この高温圧縮空気
を燃焼器に供給することにより、ガスタービンの燃料を
低減してガスタービンの発電効率を向上させる再生式ガ
スタービンが知られている。さらに、この再生式ガスタ
ービンからの排ガスの熱で蒸気を発生させ、この蒸気に
より蒸気タービンを用いて発電することによりプラント
全体としての発電効率を高めようとする再生式ガスター
ビンコンバインドサイクル発電方式が知られている。
【0004】特開平8−189310号公報には、この
再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電方式の発
電効率を向上させる目的で、燃焼器とガスタービンの間
に高温高圧の燃焼ガス(約1450℃)を加熱源とする
チューブ状の蒸気過熱器を設け、排熱回収ボイラーで発
生させた300℃〜400℃の蒸気を導いて過熱し、得
られた約600℃の過熱蒸気を蒸気タービンに供給する
再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電方式が提
案されている。
【0005】再生式ガスタービンでは燃焼用空気はその
全量が再生器を経由して燃焼器に入る。このため、負荷
遮断が発生した場合に急激に燃料を絞っても、燃焼用空
気が大きな熱容量と内容積を持つ再生器で加熱されるこ
とにより、タービンへの大きな熱入力が一定時間維持さ
れる。そのため、ガスタービンがオーバースピードとな
り破損する恐れがある。負荷遮断時におけるオーバース
ピードを防止するためにはタービンへの熱入力を急減さ
せる必要があり、その方法としては、(1)燃焼用空気
の一部について再生器をバイパスさせるバイパスバルブ
を設ける方式、(2)燃焼用空気の一部を大気に放出す
るための大気放出バルブを設けるなどの方法が知られて
いる。
【0006】また、従来の再生式ガスタービンコンバイ
ンドサイクル発電方式では、図1に示すように再生式ガ
スタービン51と蒸気タービンサイクル52が組み合わ
され、再生器36のガスタービン排ガス後流に蒸気ター
ビンサイクル52が配置されている。
【0007】再生式ガスタービン51は、空気4を圧縮
する圧縮機1、圧縮された空気4を加熱する熱回収装置
の再生器36、加熱された燃焼用空気20、燃料5と燃
焼用空気20を供給して燃焼させる燃焼器2、燃焼で発
生した高温ガスの供給で駆動されるガスタービン3を有
する。
【0008】蒸気タービンサイクル52は、供給される
蒸気で駆動される蒸気タービン16、蒸気タービン16
から排気される蒸気を冷やして水にする復水器17、復
水された水に加える補給水18、補給された水を送る給
水ポンプ19、送られる水を加熱するところの排ガス2
8が流れる熱回収装置の低圧給水加熱器14、加熱した
水を送る高圧給水ポンプ15、高圧給水ポンプ15より
送られる加熱水を加熱する高圧給水加熱器11、高圧給
水加熱器11より送られる高圧加熱水を水蒸気になるよ
うに加熱する高圧蒸気発生器10、高圧蒸気発生器10
発生した蒸気を過熱する高圧蒸気熱器37、低圧給
水加熱器14で加熱した加熱水の分流を加熱して水蒸気
にする低圧蒸気発生器13、低圧蒸気発生器13で発生
した蒸気を蒸気タービン16の中段に供給する前に過熱
する低圧蒸気過熱器12を有する。なお、ガスタービン
3からの排気ガス21は熱回収装置の上流側に導入さ
、排気ガス28は熱回収装置の下流側から排出され
【0009】この方式は従来のガスタービンコンバイン
ド発電方式より発電効率を向上することができるが、再
生器36において多量の熱が排ガス21から回収される
ので、再生器36の出口側の排ガス温度が低下する。そ
のため、高圧蒸気過熱器37において高温高圧の過熱蒸
気を得ることができず、蒸気タービンサイクル52の効
率は低下する。そのため、満足のいく発電効率までは得
られていない。
【0010】特開平8−189310号公報で提案され
ている技術は、上記の再生式ガスタービンコンバインド
サイクル発電方式を改良して高温高圧の過熱蒸気を得る
ことにより、さらに発電効率を高めようとする技術であ
る。この技術では高温高圧の過熱蒸気を得るため、図2
に示すように燃焼器2からの超高温の燃焼ガスと蒸気発
生器31からの蒸気を超高温蒸気過熱器33で熱交換
し、得られた高温の過熱蒸気で蒸気タービン16を駆動
している。しかし、1450℃前後の超高温燃焼ガスを
熱源とする超高温蒸気過熱器33が必要であり、材料、
設置スペース、蒸気サイクルにトラブルが発生した場合
の健全性保証などに技術課題がある。
【0011】また、ガスタービンの負荷を遮断する際に
燃焼器2の運転も止めて温度を下げるが、超高温蒸気過
熱器33に蓄熱されている熱容量がガスタービンの入り
口のガス流路に加わるため、負荷遮断時にガスタービン
がオーバースピードにいたるポテンシャルが増加すると
いう課題もある。
【0012】さらに、従来の再生式ガスタービンでは、
負荷遮断時におけるガスタービンのオーバースピード防
止のためには、燃焼用空気の再生器バイパスや大気放出
用としての大容量のバルブが必要となり、急速動作を保
証することが困難であるという課題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑み、超高温蒸気過熱器を必要とすることなく、従来
のガスタービンコンバインドサイクル発電方式より大幅
に高い発電効率を達成できる再生式ガスタービンコンバ
インドサイクル発電システムを提供することである。
【0014】また、それに加え、負荷遮断時などの緊急
停止時におけるガスタービンのオーバースピードを防止
するためのバイパスバルブや大気放出バルブが不要で、
それらの負荷を軽減できる機能を備えた再生式ガスター
ビンコンバインドサイクル発電システムを提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、支燃焼ガスを
圧縮する圧縮機と、圧縮された支燃焼ガスと燃料の供給
により燃焼して高温ガスを発生する燃焼器と、高温ガス
の供給で駆動されるガスタービンと、ガスタービンから
排出される排気ガスから熱を回収する熱回収装置と、排
気ガスが流れる熱回収装置のガス流路に設けられ、かつ
燃焼器に供給される圧縮後の支燃焼ガスを加熱する再生
器と、排気ガスの流れから見て再生器の下流側に位置す
るようにガス流路に設けられ、かつ蒸気を熱する高圧
蒸気過熱器と、熱された蒸気の供給で駆動される蒸気
タービンとを有する再生式ガスタービンコンバインドサ
イクル発電システムにあって、再生器の上流側と下流側
との中間にあたる中間位置または中間位置から上流側に
位置するところに蒸気をより高温に再熱する再高圧蒸
気過熱器を設けたことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、上記の再生式ガスタービ
ンコンバインドサイクル発電システムにあって、再生器
で加熱された支燃焼ガスを燃焼器に供給される前に急冷
することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。
【0018】図4は、本発明の実施例を示す再生式ガス
タービンコンバインドサイクル発電システムのシステム
構成図である。図1および図2(従来例)と共通すると
ころは、共通の符号を付して説明を省略し、異なるとこ
ろを主に説明する。
【0019】図4に示すように本実施例のガス系統は、
以下のように構成されている。圧縮機1の吸気口上流に
設けた水噴霧器22により粒径5〜20μmの微細水滴
を圧縮機吸込み空気4に噴霧する。この微細水滴は圧縮
機1の吸気口上流でその一部が蒸発して空気温度を低下
させる。この温度の低下した空気と未蒸発の微細水滴は
圧縮機1に吸込まれ、微細水滴は圧縮過程でさらに蒸発
して空気温度を低下させる。この圧縮機1の出口から抽
気した圧縮空気を高圧蒸気過熱器8の排ガス下流側に配
置した低温側の再生器7で予熱し、さらに、再高圧蒸気
過熱器8の排ガス上流側に配置した高温側の再生器6で
加熱する。この加熱した圧縮空気を空気急冷用噴霧装置
25を経て、燃焼器2に燃焼用空気20として導入して
いる。
【0020】燃焼器2には燃料5と燃焼用空気20(支
燃焼ガス)を供給し、燃料5を燃焼用空気20(支燃焼
ガス)により燃焼して1,300℃程度の燃焼ガス(高
温ガス)を発生させる。この燃焼ガス(高温ガス)を
タービン3に供給して膨張させることにより動力を取
り出し、その動力の一部で圧縮機1を駆動し、残りの動
力で発電機を回して発電する。
【0021】ガスタービン3からの排ガス流路(熱回収
装置)には、高温側の再生器6、再高圧蒸気過熱器8、
低温側の再生器7、高圧蒸気過熱器9、高圧蒸気発生器
10、高圧給水加熱器11、低圧蒸気過熱器12、低圧
蒸気発生器13、低圧給水加熱器14の順で直列に熱交
換器類を配置している。ガスタービン3から排気される
600℃程度の排ガス21はこれらの熱交換器類で排ガ
ス温度100℃程度まで熱回収された後、煙突から大気
に放出される。
【0022】また、本実施例における水・蒸気系統はい
わゆる非再熱複圧の蒸気タービンサイクルであり、以下
のように構成している。
【0023】補給水18及び復水器17からの給水を給
水ポンプ1で昇圧し、低温給水加熱器14で昇温した
低圧給水の一部を分岐して低圧蒸気発生器13に供給し
ている。低圧蒸気発生器13で発生した低圧蒸気は、過
熱のための低圧蒸気過熱器12を経て蒸気タービン16
に供給され、発電に供される。
【0024】低温給水加熱器14で昇温した残りの低圧
給水は、さらに昇温するための高圧給水加熱器11を経
て高圧蒸気発生器10に供給される。この高圧蒸気発生
器10で発生した蒸気は、低温側の再生器7の排ガス下
流側に配置した高圧蒸気過熱器9で予熱した後、低温
再生器7の排ガス上流側に配置した再高圧蒸気過熱器
8で高温まで過熱され、蒸気タービン16に供給され
る。
【0025】蒸気タービン1で仕事をした後の排蒸気
は復水器17で水に戻され、補給水18と合流して給水
ポンプ19で昇圧され、再び低給水加熱器14に供給
される。
【0026】圧縮機1の吸気ダクトには水噴霧装置22
を設け、噴霧用水23を噴霧水供給弁24を経て水噴霧
器22に供給している。水噴霧装置22としては、一流
体ノズル、二流体ノズルなどを複数個配置して構成可能
である。なお、二流体ノズルの場合には噴霧用水のほか
に圧縮空気源が必要であるが、この圧縮空気源としては
圧縮機1からの抽気空気や別置きの圧縮機からの空気を
使用することができる。
【0027】なお、噴霧用水の供給元は図示していない
が、別に設けた給水系統から常温の純水を供給する方
式、高圧給水加熱11から分岐した高温高圧水を供給
する方式など、種々の方式を採用可能である。また、圧
縮機1への水噴霧位置は本実施例で示した圧縮機1の入
口空気に限られるものではなく、圧縮機1の中の圧縮過
程の空気に水噴霧しても良い。
【0028】さらに、本実施例における空気急冷用水噴
霧系統は、以下のように構成している。
【0029】空気急冷用水噴霧装置25は高温側の再生
器6の空気出口に配置され、この空気急冷用水噴霧装置
25は空気急冷用噴霧水供給弁26を介して蓄圧貯水槽
27と配管で接続されている。蓄圧貯水槽27には噴霧
用水が空気等のガスにより加圧された状態で蓄えられて
いる。空気急冷用噴霧水供給弁26は通常運転時には閉
じられている。負荷遮断等のガスタービンオーバースピ
ードの恐れある事象が発生した場合には、空気急冷用噴
霧水供給弁26が急速開されることにより、空気急冷用
水噴霧装置25に噴霧用水が供給され、5〜50μmの
微細水滴が圧縮空気中に噴霧される構成としている。
【0030】上記実施例により、超高温蒸気過熱器を必
要とすることなく、従来のガスタービンコンバインドサ
イクル発電方式より大幅に高い発電効率を達成できるの
である。
【0031】すなわち、再生式ガスタービンの再生器を
少なくとも2つの高温側の再生器6及び低温側の再生器
7で構成し、再生式ガスタービンからの排ガス流路(熱
回収装置)の上流側に高温側の再生器6を、その高温側
の再生器6の下流側に低温側の再生器7を、高温側の再
生器6と低温側の再生器7の間の中間位置に蒸気タービ
ンサイクルを構成する最も温度、圧力の高い再高圧蒸気
過熱器8が置かれるように直列状に配置した構成を有し
ている。
【0032】高温側の再生器6及び再高圧蒸気過熱器8
で高温のガスタービン排ガスから高温まで熱回収し、温
度の低下したガスタービン排ガスで温側の再生器
よる燃焼用空気の予熱、さらには給水加熱及び蒸発を行
うことにより、高温の燃焼用空気と高温の過熱蒸気を同
時に得ることができる。これにより、発電効率の高い再
生式ガスタービンコンバインドサイクル発電システムを
実現できる。
【0033】なお、従来の再生式ガスタービンサイクル
発電システムを詳細に検討した結果、ガスタービンの圧
力比、燃焼温度、蒸気サイクルの蒸気条件などにより多
少は変化するが、代表的な再生式ガスタービンコンバイ
ンドサイクル発電システムでは従来のコンバインドサイ
クル発電システムより発生蒸気量が少なく、蒸気過熱器
での回収熱量は再生器における回収熱量の1/4程度で
あることを見出した。そのため、蒸気過熱器を再生器よ
りガスタービン排ガス流路の上流側に配置してもガスタ
ービン排ガスの温度低下は小さく、再生器出口の燃焼用
空気を高温まで加熱することができることを見出し、こ
のような試行.検討を重ねて本発明を完成させるに至っ
たのである。
【0034】次に高い発電効率を達成する作用効果につ
いて、本実施例と従来技術とを比較して説明する。
【0035】図1に示した従来の再生式ガスタービンコ
ンバインドサイクル発電方式、および、図5に示した本
発明の再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電方
式の発電効率と主なプロセス量について、合理的、か
つ、主要構成機器の性能等を同一条件として解析した結
果を、表1に比較して示す。
【0036】
【表1】
【0037】なお、表1には、本発明の従来の再生式ガ
スタービンコンバインドサイクル発電方式を「従来再生
CC」、本発明の再生式ガスタービンコンバインドサイ
クル発電方式で水噴霧装置22を設けない場合を「本発
明(水噴霧なし)」、水噴霧装置22を設けた場合を
「本発明(水噴霧あり)」と表記している。
【0038】表1に示すように、燃焼用空気20の温度
を560℃とした場合の蒸気タービン16入口の高圧蒸
気温度は、従来再生CCでは430℃程度が上限となる
のに対して本発明(水噴霧無し)では538℃程度まで
高めることができる。そのため、蒸気タービンの効率が
高まるので蒸気タービン発電量が増加しており、ガスタ
ービン発電量と合わせた総合発電量が増加している。こ
れにより、本発明(水噴霧なし)は従来再生CCより高
い発電効率を得られることがわかる。
【0039】さらに表1に示すように、空気4の流量の
約1重量%の微細水滴を水噴霧装置22により噴霧した
本発明(水噴霧あり)では、本発明(水噴霧なし)に比
較して圧縮機1の所要動力が減少し、ガスタービン発電
量が大きく増加している。本発明(水噴霧あり)では、
図3を用いて後述するように再生器回収熱量の増加によ
り蒸気タービンサイクルへの排ガス熱量が減少するた
め、蒸気タービンの発電量は本発明(水噴霧無し)より
減少するが、それ以上にガスタービンの発電量が大き
く、総合発電量は増加している。これにより、本発明
(水噴霧あり)は従来再生CCはもとより本発明(水噴
霧なし)よりさらに高い発電効率を得られることがわか
る。
【0040】高い発電効率について、図3を引用してさ
らに詳しく述べる。
【0041】図は、本発明の再生式ガスタービンコン
バインドサイクル発電システムにおける水噴霧効果を説
明するためのエネルギーフロー図を示すものである。こ
のエネルギーフロー図は、ガスタービン、蒸気タービ
ン、熱交換器などの代表的な性能を用いてシステム解析
した結果に基づいている。
【0042】図4中の数値は、低位発熱量(LHV)基
準の燃料入熱を100とした場合の各部エネルギー割合
を示しており、発電出力が発電効率に相当する。また、
同図中の( )内の数値は水噴霧を行わない場合の各部
エネルギー割合を示している。 (1).図に示すように、水噴霧した場合は圧縮機の
中間冷却効果により、圧縮機動力が低下する。 (2).圧縮機出口の圧縮空気の熱エネルギーは、圧縮
機動力が低下する効果と噴霧水の蒸発による潜熱ロスに
より、水噴霧しない場合より大きく低下する。すなわ
ち、圧縮機出口の空気温度が低下する。一方、この温度
の低下した圧縮空気が再生器に導入されるので、圧縮空
気によるガスタービン排ガスからの回収熱量が大幅に増
加する。そのため、圧縮機出口の熱量と再生器での回収
熱量の和である燃焼器に入る圧縮空気の熱量はほとんど
変化せず、タービン入熱及びタービン動力も水噴霧しな
い時とほとんど同じとなる。 (3).前記(1)により圧縮機動力は低下し、かつ、
前記(2)によりタービン動力はほとんど変化しないた
め、水噴霧によりガスタービン(GT)出力は大幅に増
加する。 (4).一方、再生器回収熱量の増加により蒸気サイク
ルの熱源であるタービン排ガス熱量が減少するため、蒸
気タービン出力は低下する。しかし、再生式ガスタービ
ンコンバインドサイクル発電システムでは従来のコンバ
インドサイクル発電システムに比べてガスタービン出力
に対する蒸気タービン出力の割合が小さいため、蒸気タ
ービン出力の低下量も小さい。 (5).したがって、水噴霧によるガスタービン出力の
増加量が蒸気タービン出力の低下量を上回り、プラント
効率は向上する。
【0043】次に負荷遮断時のガスタービンオーバース
ピードを抑制する作用効果について説明する。
【0044】本発明(水噴霧なし)の通常運転時には、
表1に示すようにタービン3の軸出力326MWのうち
167MWは圧縮機1を駆動するために消費され、残り
の159MWで発電機を回して154MWの電力を発生
している。これにより、エネルギーバランスが保たれ、
ガスタービン(タービン3と圧縮機1)は定格回転数で
回転している。
【0045】負荷遮断が発生すると発電機の駆動に消費
される動力がほぼゼロになり、そのまま放置すれば余っ
た動力により回転数が急速に増加してオーバースピード
に至り、破損する。シンプルサイクルのガスタービンで
は負荷遮断の発生直後に燃料を絞れば、ガスタービン3
への入熱は圧縮機1からの圧縮機空気だけとなる。その
ため、ガスタービン3の軸動力<圧縮機1の消費動力と
なり、回転数は減少に向かう。
【0046】しかし、本発明で用いている再生式ガスタ
ービンでは、圧縮空気が再生器を経由してガスタービン
に供給されており、かつ、再生器は大きな熱容量を持っ
ている。そのため、本実施例(水噴霧なし)の例では、
負荷遮断の発生直後に燃料を遮断しても、熱容量の大き
な再生器で加熱された500℃以上の高温の圧縮空気が
ガスタービンへ供給され、ガスタービン3で発生する軸
動力が圧縮機1の消費動力を上回る状態が継続する。圧
縮機1の消費動力を上回った動力(以下、余剰動力)に
よりガスタービンの回転数は上昇に向かい、そのまま放
置すれば、オーバースピードに至る可能性がある。
【0047】これを防止するため本実施例では、負荷遮
断の発生直後に燃料を絞る又は遮断すると同時に空気急
冷用噴霧水供給弁26を開して、高温側の再生器6の出
口空気配管に設置した空気急冷用水噴霧装置25から水
量12.5kg/sの微細水滴を圧縮空気中に噴霧す
る。燃料を遮断した直後の高温再生器6出口の圧縮空気
温度は約547℃、流量は約380kg/sである。
【0048】噴霧された水量12.5kg/sの微細水
滴は上記の圧縮空気の熱を奪ってその全量が蒸発し、蒸
気と圧縮空気の混合気体の温度を約447℃に下げ、そ
の流量は392.5kg/sに増加する。この温度の低
下した混合気体によりタービン3は駆動されるが、その
軸出力は圧縮機1の消費動力と程度にまで低下する。そ
のため、ガスタービンの回転数が上昇することはなく、
ガスタービンのオーバースピードを防止することができ
る。
【0049】また、燃料の遮断及び空気急冷用水噴霧に
よりタービン3の排ガス21の温度は130℃〜140
℃程度まで低下するので、この排ガス21によって高温
再生器6は冷却され、高温再生器6出口の圧縮空気の温
度も徐々に低下する。したがって、噴霧する水量は負荷
遮断直後から徐々に減少させてよい。
【0050】次に図5に示される他の実施例について説
明する。
【0051】図4に示す実施例と共通するところは、共
通の符号を付して説明を省略し、異なるところを主に説
明する。
【0052】すなわち、タービン3からの排ガス流路の
最上流部に、高温側の再生器6と再高圧蒸気過熱器8を
並列に配置している。この高温側の再生器6と再高圧蒸
気過熱器8を出た排ガスを合流させ、その合流後の排ガ
ス流路に、低温側の再生器7、高圧蒸気過熱器9、高圧
蒸気発生器10、高圧給水加熱器11、低圧蒸気過熱器
12、低圧蒸気発生器13、低圧給水加熱器14の順で
直列に熱交換器類を配置している。
【0053】このように配置することにより、高温側の
再生器6の圧縮空気及び再高圧蒸気過熱器8の蒸気は、
タービン3からの高温の排ガス21で最初に加熱される
ので、高い温度の燃焼用空気20及び高い温度の高圧蒸
気を得ることができる。
【0054】したがって、図に示す実施例と同様に、
高い発電効率を得ることが可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
高温蒸気過熱器を用いることなく、発電効率の高い再生
式ガスタービンコンバインドサイクル発電システムを実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の再生式ガスタービンコンバインドサイ
クル発電システムのシステム構成図。
【図2】従来例の再生式ガスタービンコンバインドサイ
クル発電システムのシステム構成図。
【図3】本発明の実施例に係る再生式ガスタービンコン
バインドサイクル発電システムのエネルギーフロー説明
図。
【図4】本発明の実施例に係る再生式ガスタービンコン
バインドサイクル発電システムのシステム構成図。
【図5】本発明の他の実施例に係る再生式ガスタービン
コンバインドサイクル発電システムのシステム構成図。
【符号の説明】 1…圧縮機、2…燃焼器、3…タービン、4…空気、5
…燃料、6…高温側の再生器、7…低温側の再生器、8
…再高温蒸気過熱器、9…高温蒸気過熱器、10…高圧
蒸気発生器、11…高圧給水過熱器、12…低圧蒸気過
熱器、13…低圧蒸気発生器、14…低圧給水過熱器、
15…高圧給水ポンプ、16…蒸気タービン、17…復
水器、18…補給水、19…給水ポンプ、20…燃焼用
空気、21…排ガス、22…水噴霧装置、23…噴霧用
水、24…噴霧水供給弁、25…空気急冷用水噴霧装
置、26…空気急冷用噴霧水供給弁、27…蓄圧貯水
槽、28…排ガス、31…蒸気発生器、32…給水加熱
器、33…超高温蒸気過熱器、36…再生器、37…高
圧蒸気過熱器、51…再生式ガスタービン、52…蒸気
タービンサイクル。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気または空気を主体とする支燃焼ガスを
    圧縮する圧縮機と、圧縮された支燃焼ガスと燃料の供給
    により燃焼して高温ガスを発生する燃焼器と、前記高温
    ガスの供給で駆動されるガスタービンと、前記ガスター
    ビンから排出される排気ガスから熱を回収する熱回収装
    置と、前記排気ガスが流れる前記熱回収装置のガス流路
    に設けられ、かつ前記燃焼器に供給される圧縮後の前記
    支燃焼ガスを加熱する再生器と、前記排気ガスの流れか
    ら見て前記再生器の下流側に位置するように前記ガス流
    路に設けられ、かつ蒸気を加熱する高圧蒸気過熱器と、
    加熱された前記蒸気の供給で駆動される蒸気タービンと
    を有する再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電
    システムにおいて、 前記再生器の上流側と下流側との中間にあたる中間位
    置、または中間位置から上流側に位置するところに前記
    蒸気をより高温に再加熱する再高圧蒸気過熱器を設けた
    ことを特徴とする再生式ガスタービンコンバインドサイ
    クル発電システム。
  2. 【請求項2】空気または空気を主体とする支燃焼ガスを
    圧縮する圧縮機と、圧縮された支燃焼ガスと燃料の供給
    により燃焼して高温ガスを発生する燃焼器と、前記高温
    ガスの供給で駆動されるガスタービンと、前記ガスター
    ビンから排出される排気ガスから熱を回収する熱回収装
    置と、前記排気ガスが流れる前記熱回収装置のガス流路
    に設けられ、かつ前記燃焼器に供給される圧縮後の前記
    支燃焼ガスを加熱する再生器と、前記排気ガスの流れか
    ら見て前記再生器の下流側に位置するように前記ガス流
    路に設けられ、かつ蒸気を加熱する高圧蒸気過熱器と、
    加熱された前記蒸気の供給で駆動される蒸気タービンと
    を有する再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電
    システムにおいて、 前記蒸気をより高温に再加熱する再加熱蒸気過熱器を前
    記ガス流路に備え、該再加熱蒸気過熱器の上流側端部と
    前記再生器の上流側端部がほぼ横並びに揃うように配置
    したことを特徴とする再生式ガスタービンコンバインド
    サイクル発電システム。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載された再生
    式ガスタービンコンバインドサイクル発電システムにお
    いて、 前記圧縮機による前記空気の圧縮前または圧縮途中の少
    なくともいずれか一方で前記空気中に微細水滴を含ませ
    ることを特徴とする再生式ガスタービンコンバインドサ
    イクル発電システム。
  4. 【請求項4】請求項3に記載されている再生式ガスター
    ビンコンバインドサイクル発電システムにおいて、 前記微細水滴を噴霧する水噴霧装置を設けたことを特徴
    とする再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電シ
    ステム。
  5. 【請求項5】請求項1から請求項4のいずれか一つに記
    載された再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電
    システムにおいて、 前記再生器で加熱された前記支燃焼ガスを前記燃焼器に
    供給される前に急冷することを特徴とする再生式ガスタ
    ービンコンバインドサイクル発電システム。
  6. 【請求項6】請求項5に記載されている再生式ガスター
    ビンコンバインドサイクル発電システムにおいて、 前記急冷とともに前記燃焼器の燃料供給を止めることを
    特徴とする再生式ガスタービンコンバインドサイクル発
    電システム。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6に記載されている
    再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電システム
    において、 前記急冷を行う空気急冷用水噴霧装置を設けたことを特
    徴とする再生式ガスタービンコンバインドサイクル発電
    システム。
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