JP4028070B2 - コンバインドサイクル発電プラント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラント熱効率の向上を図ったコンバインドサイクル発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の火力発電プラントでは、原動機としての蒸気タービン単体またはガスタービン単体に代って、両者の利点を巧みに組み合せたコンバインドサイクル発電プラントが主流を占めつつある。
【0003】
コンバインドサイクル発電プラントは、高温域側に作動流体として燃焼ガスを使用し、比較的低温域側に作動流体として蒸気を使用する二流体を組み合せたもので、高温域側のサイクルにブレイトンサイクルを、また比較的定温域側のサイクルにランキンサイクルを用いてプラント熱効率の向上を図ったものである。
【0004】
このようなコンバインドサイクル発電プラントには、例えば図7に示すように、一軸タイプのものがある。
【0005】
一軸タイプのコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービン1と蒸気タービンプラント2とを互いに軸直結させるとともに、排熱回収ボイラ3を別置きにした構成になっている。
【0006】
ガスタービンプラント1は、空気圧縮機4、ガスタービン燃焼器5、ガスタービン6、発電機7を備え、空気圧縮機4で吸い込んだ大気ARを圧縮して高圧空気にし、高圧空気を燃料Fとともにガスタービン燃焼器5に供給し、ここで燃焼ガスを生成し、燃焼ガスをガスタービン6で膨張仕事をさせ、その回転トルクにより発電機7を駆動するブレイトンサイクルになっている。
【0007】
また、蒸気タービンプラント2は、蒸気タービン8、復水器9、給水ポンプ10を備え、排熱回収ボイラ3から供給された蒸気を蒸気タービン8で膨張仕事をさせ、その膨張仕事による回転トルクで発電機7を駆動する一方、膨張仕事後のタービン排気を復水器9により凝縮して常温水(給水)にし、その常温水(給水)を給水ポンプ10で昇圧させ排熱回収ボイラ3に還流させるランキンサイクルになっている。
【0008】
また、排熱回収ボイラ3は、ガスタービンプラント1から供給された排ガス(排熱)を熱源とし、蒸気タービンプラント2から供給された常温水(給水)を、器内に収容した熱交換器で熱交換させて蒸気を発生させるようになっている。
【0009】
このように、コンバインドサイクル発電プラントは、ブレイトンサイクルとランキンサイクルを組み合せるとともに、ガスタービンプラント1から排出される排ガスを巧みに利用してプラント熱効率の向上を図っており、コンベンショナル発電プラントに較べてプラント熱効率を3〜8%向上させていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ガスタービンプラント1に適用されているブレイトンサイクルにしろ、蒸気タービンプラント2に適用されているランキンサイクルにしろ、もともとカルノーサイクルから出発したものであり、このカルノーサイクルの理論によれば、原動機に供給される作動流体の温度が増せば、その増す分だけプラント出力および熱効率が向上することが知られている。
【0011】
しかし、原動機に供給される作動流体の温度を例えば1500℃に高めた場合、現在、原動機、例えばガスタービンの高温部品に適用されているNi−Cr基またはCo基の耐熱合金鋼の材力を考えると、もはや許容応力の限界値を超えている。このため、最近では、ガスタービンの高温部品、例えばタービン静翼、タービン動翼、タービンロータ(回転軸)等に冷却媒体として空気を使用してガスタービン1の高温化に対処させた発明が数多く公表されている。
【0012】
しかし、そもそもガスタービンプラント1の高温部品に冷却媒体としての空気を供給すること自体は、その高温部品の材力を維持するためのものであり、動力発生には寄与していない。このため、ヒートバランス(熱精算)を子細に考察してみると、計画値通りのプラント熱効率を向上させることができず、ガスタービンプラント1を高温化させる度合に較べてプラント熱効率は、むしろ低下する傾向にある。
【0013】
したがって、コンバインドサイクル発電プラントのプラント熱効率をより一層向上させるには、ガスタービンプラント1の高温部品に供給される冷却媒体の消費を少なくさせる新たな代替技術の実現が必要とされている。
【0014】
本発明は、このような現状を踏まえてなされたもので、ガスタービンプラントから排出される排ガスを、より一層巧みに活用してプラント熱効率を図ったコンバインドサイクル発電プラントを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項1に記載したように、ガスタービンプラントに、蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合せたコンバインドサイクル発電プラントにおいて、上記ガスタービンプラントのガスタービンと同軸上に設置された空気圧縮機を備え、上記ガスタービンを高圧ガスタービンと低圧ガスタービンに区分けし、上記高圧ガスタービンの入口側にガスタービン高圧燃焼器を設置し、上記低圧ガスタービンの入口側にガスタービン再燃器を設置し、上記低圧ガスタービンの出口側と上記排熱回収ボイラの入口側との間に設けられ、上記空気圧縮機からの高圧空気を上記低圧ガスタービンの排ガスで加熱し、この高圧空気を上記ガスタービン高圧燃焼器に供給する再生器を設置する一方、上記蒸気プラントの蒸気タービンからのタービン抽気で上記高圧ガスタービンおよび上記低圧ガスタービンの高温部を冷却させた後、上記排熱回収ボイラに回収させる蒸気冷却供給・回収系を備えたものである。
【0016】
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項2に記載したように、請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、上記ガスタービンプラントの空気圧縮機からの空気圧縮機抽気で上記ガスタービン高圧燃焼器およびガスタービン再燃器の高温部を冷却させた後、上記空気圧縮機から上記再生器を介して上記ガスタービン高圧燃焼器に回収する高圧空気に合流させる循環空気系を備えたものである。
【0017】
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項3に記載したように、請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、再生器と排熱回収ボイラとを、連続一体接続および別置き配置のいずれか一方を選択したものである。
【0018】
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項4に記載したように、請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、低圧ガスタービンから再生器に供給される排ガス温度を、650℃〜850℃の範囲に設定したものである。
【0019】
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項5に記載したように、請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、再生器から排熱回収ボイラに供給される排ガス温度を、500℃〜650℃の範囲に設定したものである。
【0020】
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上記目的を達成するために、請求項6に記載したように、請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、空気圧縮機から高圧ガスタービンに供給される高圧空気の圧力比を、15〜35の範囲に設定したものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの実施形態を添付図面および図中に付した符号を引用して説明する。
【0023】
図1は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第1実施形態を示す概略系統図である。
【0024】
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、共通のタービンロータ(回転軸)11に軸直結させたガスタービンプラント12および蒸気タービンプラント13と、別置き配置の排熱回収ボイラ14とから構成されている。
【0025】
ガスタービンプラント12は、空気圧縮機15、ガスタービン高圧燃焼器16、高圧ガスタービン17、ガスタービン再燃器18、低圧ガスタービン19、再生器20を備えたブレイトンサイクルになっている。
【0026】
また、蒸気タービンプラント13は、蒸気タービン21、復水器22、給水ポンプ23、発電機24を備えたランキンサイクルになっている。
【0027】
また、排熱回収ボイラ14は、ガスタービンプラント12の再生器20の出口側に接続される。この場合、排熱回収ボイラ14および再生器20は、熱交換器としての機能を備えている点で同質であるので、図2に示すように、フランジあるいは溶接等で接合させてもよく、また別置きにしてもよい。なお、再生器20は、図2に示すように器壁に沿って伝熱管25を配置し、伝熱管25内を空気圧縮機15からの高圧空気を供給し、管外を低圧ガスタービン19からのガスタービン排ガスを流し、高圧空気を加熱させてガスタービン排ガスの熱の有効活用を図っている。さらに、排熱回収ボイラ14は、長筒状のケーシング26で形成し、器内に過熱器、蒸発器、節炭器(ともに図示せず)等の熱交換器を収容し、器外に三つの蒸気ドラム27を設置した、いわゆる複圧タイプになっている。
【0028】
このような構成を備えたコンバインドサイクル発電プラントにおいて、ガスタービンプラント12は、空気圧縮機15で吸い込んだ大気を圧縮して高圧空気にし、高圧空気を再生器20に案内し、ここで低圧ガスタービン19からの排ガスの熱の有効活用を図って高温化させ、燃料F1 とともにガスタービン高圧燃焼器16に供給し、燃焼ガスを生成する。
【0029】
ガスタービン高圧燃焼器16は、生成した燃焼ガスを高圧ガスタービン17に供給して膨張仕事をさせ、膨張仕事後のガスタービン排気を再び燃料F2 とともにガスタービン再燃器18に供給して燃焼ガスを生成し、その燃焼ガスを低圧ガスタービン19で再び膨張仕事をさせてタービンロータ11に回転トルクを与えている。
【0030】
低圧ガスタービン19は、膨張仕事を終えたガスタービン排気を再生器20に案内し、上述空気圧縮機15からの高圧空気を加熱させた後、排熱回収ボイラ14に供給する。
【0031】
排熱回収ボイラ14は、再熱器20から供給されたガスタービン排熱ガスを熱源として蒸気を発生させ、その蒸気を蒸気タービンプラント13の蒸気タービン21に供給し、膨張仕事をさせてタービンロータ11に回転トルクを与えて発電機24を駆動する。この場合、発電機24は、高圧ガスタービン17、低圧ガスタービン19、蒸気タービン21からタービンロータ11に与えられた回転トルクから空気圧縮機15、発電機24および各タービン17,19,21自身を回転させるに必要な回転トルクを差し引いた分を電気出力として変換している。
【0032】
また、蒸気タービン21は、膨張仕事を終えたタービン排気を復水器22に供給し、冷却水、例えば海水で常温水(復水・給水)に凝縮させ、その常温水を給水として給水ポンプ23で昇圧させた後、排熱回収ボイラ14に還流させる。
【0033】
このように、本実施形態では、ガスタービンプラント12に高圧ガスタービン17と低圧ガスタービン19を区分けして備え、各ガスタービン17,19の入口側にガスタービン高圧燃焼器16、ガスタービン再燃器18を設置する一方、低圧ガスタービン19の出口側に再生器20を設け、再生器20で低圧ガスタービン19からのガスタービン排ガスの熱を利用して空気圧縮機15からの高圧空気をさらに高温化させ、高圧空気を高温化させたガスタービン排ガスの熱を再活用して排熱回収ボイラ14で蒸気を発生させ、各ガスタービン17,19からのガスタービン排ガスの熱をあますことなく活用したので、ガスタービン高圧燃焼器16およびガスタービン再燃器18に投入する燃料F1 ,F2 を少なくさせることができ、図5に示す従来のコンバインドサイクル発電プラントに較べてプラント熱効率をより一層向上させることができる。
【0034】
図3は、縦軸に温度を、横軸に空気圧縮機15から高圧ガスタービン17に供給される高圧空気の圧力比をあらわした場合、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントのガスタービン排ガス温度(低圧ガスタービンから再生器に供給される排ガス温度)、再生器出口空気温度(再生器からガスタービン高圧燃焼器に供給される空気温度)、再生器出口ガス温度(再生器から排熱回収ボイラに供給される排ガス温度)、空気圧縮機吐出空気温度の特性線図である。
【0035】
この特性線図によれば、空気圧縮機15から高圧ガスタービン17に供給される高圧空気の圧力比を、15〜35の範囲に設定すれば、低圧ガスタービン19の出口から再生器20に供給される排ガス温度を650℃〜850℃の範囲に設定することができ、再生器20から排熱回収ボイラ14に供給される排ガス温度を500℃〜650℃の範囲に設定することができる。
【0036】
したがって、本実施形態によれば、低圧ガスタービン19の排ガスの熱を有効に活用して再生器20で空気圧縮機15から供給された吐出空気(高圧空気)を加熱して高温化させているので、従来のコンバインドサイクル発電プラントに較べてガスタービン高圧燃焼器16およびガスタービン再燃器18に投入する燃料F1 ,F2 を少なくさせることができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、再生器20から排熱回収ボイラ14に供給されるガスタービン排ガスの温度を500℃〜650℃の範囲に設定することにより、排熱回収ボイラ14から蒸気タービンプラント13の蒸気タービン21に供給される蒸気の温度を480℃〜630℃とし、蒸気圧力を7MPa〜15MPaにすることができ、従来からコンバインドサイクル発電プラントに適用される蒸気タービン21をそのまま適用でき、好都合になる。なお、排熱回収ボイラ14に供給される再生器20からのガスタービン排ガス温度は、再生器20の温度効率により決定されるものであり、蒸気タービン21に供給される蒸気温度を480℃以下にすると、蒸気タービン21の出力が低下する。また、蒸気温度を630℃以上にすると、蒸気タービン出力が増加するものの、蒸気タービン21の各構成部品の高温化対策が必要となり、コストアップにつながり好ましくない。
【0038】
図4は、縦軸にプラント熱高率を、横軸に空気圧縮機15から高圧ガスタービン17に供給される高圧空気の圧力比をあらわし、従来のプラント熱効率と本発明によるプラント熱効率とを対比させたプラント熱効率線図である。
【0039】
このプラント熱効率線図によれば、空気圧縮機15から高圧ガスタービン17に供給される圧力比を15〜35の範囲に設定することにより、従来の非再燃式ガスタービンプラントを備えたコンバインドサイクル発電プラントに較べて本発明による再燃式ガスタービンプラントを備えたコンバインドサイクル発電プラントの方がプラント熱効率をより一層向上できることが認められる。なお、空気圧縮機15から高圧ガスタービン17に供給される高圧空気の圧力比を40以上に設定すると、空気圧縮機15に失速が発生し、危険を伴う。
【0040】
図5は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第2実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部品と同一部分には同一符号を付す。
【0041】
本実施形態は、蒸気タービンプラント13の蒸気タービン21から抽気したタービン抽気を高圧ガスタービン17、低圧ガスタービン19のガスタービン高温部、例えばガスタービン静翼、ガスタービン動翼、シュラウドセグメントに冷却用として供給し、ガスタービン高温部を冷却後のタービン抽気を排熱回収ボイラ14の、例えば再熱部に回収させる蒸気冷却供給・回収系28を設けたものである。なお、蒸気冷却供給・回収系28は、蒸気タービンプラント13が高圧タービン、中圧タービン、低圧タービンに区分けされている場合、ガスタービン高温部を冷却後のタービン抽気を中圧タービンに回収させてもよい。
【0042】
このように、本実施形態では、タービン抽気を、冷却用としてガスタービン高温部に供給し、冷却後のタービン抽気を排熱回収ボイラ14に回収させる蒸気冷却供給・回収系28を設けたので、ガスタービンを高温化することができ、プラント熱効率を向上させることができる。特に、蒸気は比熱が高いので、ガスタービン高温部の冷却に有効である。
【0043】
図6は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第3実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
【0044】
本実施形態は、空気圧縮機15で圧縮された高圧空気の一部を抽気し、その空気圧縮機抽気を、ガスタービン高圧燃焼器16、ガスタービン再燃器18の高温部、例えば燃焼器ライナ、トラジションピース(燃焼器尾筒)に冷却用として供給し、各燃焼器16,18の高温部を冷却後の空気圧縮機抽気をガスタービン高圧燃焼器16の入口側に回収させる循環空気系29を設けたものである。なお、各燃焼器16,18の高温部を冷却後の空気圧縮機抽気は、再生器20に回収させてもよい。
【0045】
このように、本実施形態では、空気圧縮機抽気を冷却用として各燃焼器16,18の高温部に供給し、冷却後の空気圧縮機抽気をガスタービン高圧燃焼器16の入口側に回収させる循環空気系29を設けたので、空気圧縮抽気を高圧ガスタービン17、低圧ガスタービン19の動力(回転トルク)の発生に寄与させることができ、ガスタービンの高温化の下、プラント熱効率を向上させることかできる。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明の通り、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービンを高圧ガスタービンと低圧ガスタービンとに区分けし、空気圧縮機から高圧ガスタービンに供給される高圧空気を適性圧力比に設定して膨張仕事をさせるとともに、低圧ガスタービンの出口側と排熱回収ボイラの入口側との間に再生器を設け、空気圧縮機からの高圧空気を、再生器で低圧ガスタービンからの排ガスにより熱交換させてガスタービン高圧燃焼器に供給し、排ガスの熱をあますことなく充分に活用し、ガスタービン高圧燃焼器に投入する燃料を少なくさせたので、プラント熱効率を従来に較べてより一層向上させることができる。
【0047】
その際、再生器は、低圧ガスタービンからの排ガスを適正な圧力・温度にして排熱回収ボイラに供給し、排熱回収ボイラから発生する蒸気を適正・適温にして蒸気タービンプラントの蒸気タービンに供給するので、従来の蒸気タービンの構造を改造することなくそのまま適用することができる。
【0048】
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、蒸気タービンプラントの蒸気タービンから抽気した蒸気で、高圧ガスタービンおよび低圧ガスタービンの高温部を冷却させた後、排熱回収ボイラに回収させる蒸気冷却供給・回収系を備え、各ガスタービンの高温化に対処させて各ガスタービン高温部の強度維持を図るとともに、排熱回収ボイラで回収した蒸気を再び蒸気タービンに供給するので、蒸気の有効活用を図ることができ、プラント熱効率を向上させることができる。
【0049】
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、空気圧縮機からの空気圧縮機抽気をガスタービン高圧燃焼器およびガスタービン再燃器の高温部に供給して冷却し、冷却後の空気圧縮機抽気を、空気圧縮機から再生器を介してガスタービン高圧燃焼器に供給される高圧空気に合流させる循環空気系を備え、ガスタービン高圧燃焼器およびガスタービン再燃器の高温部を冷却させた空気圧縮機抽気を無駄にすることなく、高圧ガスタービンおよび低圧ガスタービンの動力発生用に回収させたので、エネルギの有効活用を図ることができ、プラント熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第1実施形態を示す概略系統図。
【図2】本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第1実施形態に適用する再生器と排熱回収ボイラを示す概略斜視図。
【図3】本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントに使用されるガスタービン排ガス温度、再生器出口空気温度、再生器出口ガス温度、空気圧縮機吐出空気温度のそれぞれを示す特性線図。
【図4】本発明によるプラント熱効率と従来のプラント熱効率とを対比させたプラント熱効率線図。
【図5】本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第2実施形態を示す概略系統図。
【図6】本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第3実施形態を示す概略系統図。
【図7】従来のコンバインドサイクル発電プラントを示す概略系統図。
【符号の説明】
1 ガスタービンプラント
2 蒸気タービンプラント
3 排熱回収ボイラ
4 空気圧縮機
5 ガスタービン燃焼器
6 ガスタービン
7 発電機
8 蒸気タービン
9 復水器
10 給水ポンプ
11 タービンロータ
12 ガスタービンプラント
13 蒸気タービンプラント
14 排熱回収ボイラ
15 空気圧縮機
16 ガスタービン高圧燃焼器
17 高圧ガスタービン
18 ガスタービン再燃器
19 低圧ガスタービン
20 再生器
21 蒸気タービン
22 復水器
23 給水ポンプ
24 発電機
25 伝熱管
26 ケーシング
27 蒸気ドラム
28 蒸気冷却供給・回収系
29 循環空気系
Claims (6)
- ガスタービンプラントに、蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合せたコンバインドサイクル発電プラントにおいて、上記ガスタービンプラントのガスタービンと同軸上に設置された空気圧縮機を備え、上記ガスタービンを高圧ガスタービンと低圧ガスタービンに区分けし、上記高圧ガスタービンの入口側にガスタービン高圧燃焼器を設置し、上記低圧ガスタービンの入口側にガスタービン再燃器を設置し、上記低圧ガスタービンの出口側と上記排熱回収ボイラの入口側との間に設けられ、上記空気圧縮機からの高圧空気を上記低圧ガスタービンの排ガスで加熱し、この高圧空気を上記ガスタービン高圧燃焼器に供給する再生器を設置する一方、上記蒸気プラントの蒸気タービンからのタービン抽気で上記高圧ガスタービンおよび上記低圧ガスタービンの高温部を冷却させた後、上記排熱回収ボイラに回収させる蒸気冷却供給・回収系を備えたことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
- 請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、上記ガスタービンプラントの空気圧縮機からの空気圧縮機抽気で上記ガスタービン高圧燃焼器およびガスタービン再燃器の高温部を冷却させた後、上記空気圧縮機から上記再生器を介して上記ガスタービン高圧燃焼器に回収する高圧空気に合流させる循環空気系を備えたことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
- 請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、再生器と排熱回収ボイラとを、連続一体接続および別置き配置のいずれか一方を選択したことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
- 請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、低圧ガスタービンから再生器に供給される排ガス温度を、650℃〜850℃の範囲に設定したことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
- 請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、再生器から排熱回収ボイラに供給される排ガス温度を、500℃〜650℃の範囲に設定したことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
- 請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントにおいて、空気圧縮機から高圧ガスタービンに供給される高圧空気の圧力比を、15〜35の範囲に設定したことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
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