JPH11302721A - プッシャ式連続炉の出口台板切り離し機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】プッシャ式連続炉において、出口部での融着台
板切り離しの際、衝撃を最小限にして台板上の荷崩れを
防止する出口台板切り離し機構を提供する。 【解決手段】プッシャ式連続炉の出口台板切り離し部に
おいて、てこの原理を利用して最先端台板の先端辺の下
部のみを押し上げるリフトと、後続する後方台板の両側
面に該後方台板を固定するためのホルダーとを具備する
切り離し機構とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プッシャ式連続炉
の炉内でお互いに融着した台板同士の切り離し機構に関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、プッシャ式連続炉の１０００℃
以上の炉内においては、台板同士の融着が多かれ少なか
れ生じるものである。該プッシャ式連続炉の炉内でお互
いに融着した台板同士を切り離す機構には、最先端台板
を出口横送り装置にて進行横方向に押し出す方法や、ま
た、最先端台板全体を均等に数十ミリ上昇もしくは下降
させる方法がある。これらの方法により、例えば最先端
台板を出口横送り装置にて進行横方向に押し出した場
合、台板が押されて融着した台板同士が切り離された瞬
間、その融着破断衝撃が台板上の処理品に伝わり、処理
品の荷崩れ等の発生が原因で製品としての不良が発生す
る場合があった。従って、プッシャ式連続炉の出口台板
切り離し時には、その衝撃を台板もしくは台板上の処理
品に伝わらないようにすることが必要である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、強固に
融着した台板同士を大きな破断衝撃なく切り離すこと
は、非常に困難である。しかし、融着した台板同士を切
り離す場合には、その融着破断衝撃を最小限に抑え、し
かも確実に台板を切り離さなければならない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
かんがみ、なされたもので融着台板の切り離し機構にお
いて、最先端台板の先端辺のみを５〜３０ｍｍ上昇させ
るためのリフトと、後続する後方台板の両側面に該後方
台板を固定するためのホルダーとを具備することを特徴
とするプッシャ式連続炉の出口台板切り離し機構とする
ものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明は、てこの原理を利用して
台板の融着破断衝撃を最小限にするものである。融着し
た台板同士の切り離し機構について図面を参照しつつ詳
細に説明する。図１に示すように、プッシャにより押さ
れて融着した最先端台板１を切り離す際、後方台板８の
両側面をホルダー７にて固定し、最先端台板１の先端辺
のみ下部からリフト４をリフトモータ６で低速にて押し
上げる。押し上げ量は５〜３０ｍｍ程度が望ましい。１
枚の最先端台板の先端辺のみ押し上げられた該台板は、
図２に示すように、融着部の下部の融着破断部で後方台
板８と容易に切り離すことができる。また、一度押し上
げたリフト４は再度リフトモータ６で引き下げることに
より、切り離された最先端台板１は容易に次の工程であ
る出口横送り装置１１に搬送することができる状態とな
る。

【０００６】

【実施例１】有効炉内寸法Ｗ５００×Ｈ５００×Ｌ１７
０００ｍｍ、炉内温度１３５０℃、台板寸法Ｗ３２０×
Ｌ３２０×ｔ３０、プッシャの搬送速度６５０ｍｍ／ｈ
の仕様のプッシャ式連続炉で本発明の出口台板切り離し
機構のテストを実施した結果、従来の方式でみられる融
着による台板上の処理品の荷崩れは全くなく、良好であ
った。

【０００７】

【発明の効果】以上のように本発明の融着台板切り離し
機構は、従来の機構では得られなかった低破断衝撃によ
り台板上の処理品の荷崩れを防止するとともに、安定し
た融着台板の切り離しが実現でき、プッシャ式連続炉の
出口台板切り離し機構としてその効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の出口台板切り離し機構の説明図。

【図２】本発明により最先端台板と後方台板とを切り離
した状態の説明図。

【符号の説明】

１．最先端台板 ２．処理品 ３．レール ４．リフト ５．モータベース ６．リフトモータ ７．ホルダー ８．後方台板 ９．融着部 １０．融着破断部 １１．出口横送り装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プッシャ式連続炉において、出口部の最
   先端台板の下部にリフトと、後続する後方台板の両側面
   にホルダーとを具備することを特徴とするプッシャ式連
   続炉の出口台板切り離し機構。