JPH11300610A - 研磨工具保持装置 - Google Patents

研磨工具保持装置

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JPH11300610A
JPH11300610A JP12177298A JP12177298A JPH11300610A JP H11300610 A JPH11300610 A JP H11300610A JP 12177298 A JP12177298 A JP 12177298A JP 12177298 A JP12177298 A JP 12177298A JP H11300610 A JPH11300610 A JP H11300610A
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JP
Japan
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polishing tool
tool holding
polishing
spherical surface
holding device
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JP12177298A
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Shinichi Chiba
伸一 千葉
Masato Negishi
真人 根岸
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ等の光学素子を研磨する研磨工具を研
磨中心点周りに滑らかに回転させて被加工面の全面を均
一な圧力分布で確実に研磨することができる研磨工具保
持装置を提供する。 【解決手段】 研磨工具1を保持する工具保持部2に設
けられた凸球面2bと加工圧が加えられる支持部3に設
けられた凹球面3bとがなす間隙に複数の給気孔5を介
して加圧流体aを噴出して流体潤滑膜を形成して、凸球
面2bと凹球面3bとの間で生じる摩擦力を排除し、工
具保持部2を非接触にかつあらゆる方向に自由に回転で
きるように支持し、そして、凸球面2bの球心および凹
球面3bの球心を工具保持部2に保持される研磨工具1
の研磨面1aの研磨中心点Rにそれぞれ一致させて、研
磨工具1にモーメントを発生させることなく被加工面W
aを均一な圧力分布で確実に研磨することを可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズやミラー等
の光学素子あるいは金型等を研磨する時に、研磨工具を
保持するために使用される研磨工具保持装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レンズやミラー等の光学素子あるいは金
型等を研磨するときには、一般に、研磨工具を保持する
ために研磨工具保持装置が使用されている。
【0003】従来、この種の研磨工具保持装置として
は、例えば、特開平7−75952号公報に開示される
ものが知られている。図10は、前記公報に開示されて
いる研磨工具保持装置を示すもので、この装置は、砥石
等からなる研磨用のポリシャ101aが固定されるポリ
シャ支持部材102を有する研磨工具101と、研磨工
具101を保持する研磨工具保持部材103と、ポリシ
ャ支持部材102と研磨工具保持部材103との間に配
置されポリシャ支持部材102を回転自在に案内する案
内部材105を備えている。研磨工具101のポリシャ
支持部材102は、凸球面102aと端面102bとか
らなるほぼ半球状に形成され、その端面102bに緩衝
材101bを介してポリシャ101aが固定されてい
る。研磨工具保持部材103は、円筒状に形成され、そ
の内周には内側に向けて突出する円環状の突出部103
aが設けられている。ポリシャ支持部材102と研磨工
具保持部材103との間に配置されてポリシャ支持部材
102を回転自在に案内する案内部材105は、研磨工
具保持部材103の内周面に外周が嵌合され、突出部1
03aに後端面が当接される球体保持部材105aとこ
の球体保持部材105aに保持される3個以上の複数の
球体105bとから構成されている。そして、ポリシャ
支持部材102の凸球面102aの球心がポリシャ10
1aの研磨中心点Oに一致されており、さらに、複数の
球体105bの凸球面102aへの接触部Pが同一の円
周S上に配置されている。
【0004】また、ポリシャ支持部材102の凸球面1
02aの中心には、研磨工具101を回転するための回
転伝達部材107が固定され、この回転伝達部材107
は、円弧状の溝部107aおよび係止ピン107bを備
えた一対のユニバーサルジョイントからなり、紙面に対
して垂直方向及び平行方向に揺動自在に構成されてお
り、回転伝達部材107には、工具回転軸109の先端
部に形成される突出部109aが連結され、工具回転軸
109の先端の鍔部109bがボルト109cにより研
磨工具保持部材103に連結されている。
【0005】以上説明した研磨工具保持装置を用いて研
磨工具101を図示しない被加工面に押し付け、研磨工
具101を被加工面内で垂直軸周りに回転運動させるこ
とにより、研磨加工を行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の研磨工具保持装置では、研磨工具101の
ポリシャ支持部材102が有する凸球面102aと複数
の球体105bが接触する構成となっているため、研磨
加工中に加工面内で垂直軸周りに回転運動を行なうと、
その接触部Pにおいて常に水平方向の摩擦力が生じてい
る。ここで、加工中に研磨工具101が被加工面の形状
にならって動こうとすると、接触部Pにて生じている摩
擦力が研磨工具101の動きを妨げる向きに作用するの
で、研磨工具101の研磨中心点O周りの滑らかな回転
を阻害して、研磨中心点Oにおける水平軸周りのモーメ
ントが研磨工具101に発生し、被加工面を均一な圧力
分布により研磨することが困難になるという問題があっ
た。
【0007】さらに、ポリシャ支持部材102の自由な
回転を回転伝達部材107で阻止するため、研磨中心点
Oを通る垂直軸周りのモーメントが研磨工具に発生し、
研磨除去形状を悪化させるという問題点もあった。
【0008】また、ポリシャ支持部材102の凸球面1
02aと球体105bとの接触部Pにおいて摺動が繰り
返されると、凸球面102aおよび球体105bが摩耗
するので、凸球面102aの曲率半径が変化し、凸球面
の曲率中心が研磨中心点Oと一致しなくなる。この結
果、研磨中心点Oにおけるモーメントが研磨工具101
に発生し、被加工面にかかる圧力分布を均一にできない
という問題点もあった。
【0009】さらに、被加工面の端部付近を研磨加工す
る際には次のような問題点が生じる。すなわち、研磨工
具の研磨中心点Oを通る垂直軸が被加工面より外側には
みだす位置で研磨加工を行なう場合には、被加工面から
受ける圧力で生じる回転モーメントにより外側に大きく
傾斜し、被加工面上の圧力分布が均一でなくなってしま
う。そして、最悪の場合には、研磨工具が被加工面から
外れて研磨工具および被加工面を損傷する。そのため、
被加工面端部での急激な形状曲線の変化が避けられず、
被加工面の形状精度を損なう大きな原因となっていた。
【0010】このように、被加工面の端部においても研
磨工具のピッチング方向の回転を拘束しない場合の問題
点について、図11に示すような従来の研磨工具保持装
置の挙動概念図を用いてさらに説明する。
【0011】被加工面Waの外に研磨工具101がはみ
出すと、研磨工具101を取り付けたポリシャ支持部材
102の凸球面102aは、円弧状の溝部107aおよ
び係止ピン107bによってピッチング方向の運動を規
制されているものの、被加工面Waの接触部分から受け
る圧力により回転モーメントが生じ、球体105bに接
触して倣うように回転運動する。そのため、研磨工具1
01にかかる圧力やはみ出した時の位置により、最悪の
場合、被加工面Waから脱落し、研磨工具101および
被加工面Waを損傷するという問題点があった。また、
脱落しない場合でも、研磨工具101は前述した回転モ
ーメントにより外側に大きく傾斜し、被加工面Waの端
部のみで接触するため、微小な面積に極端に高い圧力が
加わり、急激な形状曲線の変化が避けられなかった。さ
らに、研磨工具101の傾斜が小さい場合でも、被加工
面Wa上の圧力分布が均一でなくなってしまうので、形
状精度を損なう大きな原因となっていた。
【0012】そこで、本発明は、上述の従来技術の有す
る未解決の問題点に鑑みてなされたものであって、相対
向する凹球面と凸球面の微小間隙に空気等の加圧流体に
よる潤滑膜を形成して、凸球面を非接触にしかも全方向
に自由に回転できるように支持するようにし、凸球面と
凹球面間で生じる摩擦力を排除して、研磨工具を研磨中
心点周りに滑らかに回転させて、被加工面を均一な圧力
分布で確実に研磨することができる研磨工具保持装置を
提供するとともに、さらに、加圧流体の供給流量を制御
する流量調整手段あるいは流体潤滑膜の膜厚調整手段を
配設して、潤滑膜への流体の供給または排気を制御する
ことにより、被加工面の端部から研磨工具の一部がはみ
出した場合にも、研磨工具が脱落したり、大きく傾斜す
るような姿勢変化が生じないようになし、被加工面の端
部での研磨工具の脱落、姿勢変化を防止して、端部も含
めた全ての被加工面を均一な圧力分布で確実に研磨する
ことができる研磨工具保持装置を提供することを目的と
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の研磨工具保持装置は、研磨工具を保持する
工具保持部に設けられた凸球面と加工圧が加えられる支
持部に設けられた凹球面との間隙に加圧流体を噴出して
形成した流体潤滑を用いて、前記工具保持部を非接触に
かつあらゆる方向に自由に回転できるように支持し、前
記凸球面の球心および前記凹球面の球心が、前記工具保
持部に保持された研磨工具の研磨面の中心点とそれぞれ
一致するように構成したことを特徴とする。
【0014】そして、本発明の研磨工具保持装置におい
ては、工具保持部の研磨工具を保持する部分に磁石を配
設するとともに研磨工具の一部および支持部の一部を磁
性体で構成し、前記研磨工具を前記工具保持部に吸着さ
せかつ前記工具保持部を前記支持部に吸着させることが
好ましく、さらに、研磨工具を保持する工具保持部ある
いは該工具保持部の有する凸球面部分に、支持部の凹球
面に用いた部材よりも低摩擦係数の部材を用いることが
好ましい。
【0015】また、本発明の研磨工具保持装置において
は、工具保持部に設けられた凸球面と支持部に設けられ
た凹球面とがなす間隙に供給される加圧流体のうち外部
に排出される加圧流体が被研磨加工面に対して直接流出
しないような曲面形状を有する空気排出部材を前記工具
保持部の外周に設けることが好ましい。
【0016】さらに、本発明の研磨工具保持装置におい
ては、相対向する工具保持部の凸球面と支持部の凹球面
がなす間隙距離が、研磨剤に含有される砥粒の粒径より
も大きいことが好ましい。
【0017】また、本発明の研磨工具保持装置において
は、支持部に設けられた凹球面に1個以上の微小孔を設
け、該微小孔から加圧流体を噴出させて流体潤滑膜を形
成するように構成することができ、さらにまた、支持部
の一部あるいは全体を多孔質材料で形成し、その一部に
磁性体を接着等の手段により固着して構成することもで
き、そして、支持部に設けられた凹球面の中央部に加圧
流体を排出する排出孔を設けることが好ましい。
【0018】そして、本発明の研磨工具保持装置におい
ては、加圧流体の流量調節手段および/または加圧流体
により形成した流体潤滑の膜厚調節手段を設けたことを
特徴とする。
【0019】さらに、本発明の研磨工具保持装置におい
ては、加圧流体の流量調節手段として、加圧流体を供給
する流体供給経路中に調節弁を設けることが好適であ
り、加圧流体の流量調節手段は加圧流体の流量を制御す
るコントローラを備えていることが好ましい。
【0020】また、本発明の研磨工具保持装置において
は、流体潤滑の膜厚調節手段として、排気孔および強制
吸気手段を有する加圧流体の排気手段を設けることが好
適であり、流体潤滑の膜厚調節手段は加圧流体の排気量
を制御するコントローラを備えていることが好ましい。
【0021】そして、本発明の研磨工具保持装置におい
ては、コントローラは研磨加工面上での研磨工具の相対
位置を検出あるいは算出することにより流量調節あるい
は排気量調節を行なうように、加圧流体の流量調節手段
あるいは流体潤滑の膜厚調節手段を制御するように構成
されていることが好ましい。
【0022】また、本発明の研磨工具保持装置において
は、研磨加工面に対する研磨工具の位置を検出する位置
検出手段を備えていることが好ましい。
【0023】
【作用】本発明の研磨工具保持装置によれば、研磨工具
を保持する工具保持部に設けられた凸球面と加工圧が加
えられる支持部に設けられた凹球面との間隙に加圧流体
を噴出させて流体潤滑を形成し、工具保持部を支持部に
対して非接触に支持しているため、工具保持部に取り付
けた研磨工具を研磨中心点周りにあらゆる方向に滑らか
に回転させることができ、また、凸球面の球心および凹
球面の球心が、予め、工具保持部に保持される研磨工具
の研磨面の中心点とそれぞれ一致する構成とすることに
より、研磨面上の中心点にて生じる力の作用点は研磨面
の中心点と一致し、研磨工具にモーメントが発生するこ
とがなく、被加工面を均一な圧力分布で確実に研磨する
ことが可能となる。
【0024】さらに、研磨工具を保持する工具保持部が
有する凸球面が、支持部の凹球面に対して非接触かつ回
転可能に支持されていることにより、研磨工具が回転し
ても摩擦による摩耗が生じないので、凸球面の曲率半径
は半永久的に一定に維持され、研磨工具の研磨面に被加
工面に対して平行に回転する力が加えられたとしても、
抵抗なくスムーズに回転することが可能となる。
【0025】また、本発明の研磨保持装置は、工具保持
部の凸球面と支持部の凹球面のなす間隙に供給する加圧
流体の流量を制御する電磁弁等の流量調節手段あるいは
前記間隙に形成した流体潤滑の膜厚調整手段を配設し
て、潤滑膜への流体の供給や排気を制御することによ
り、研磨工具のピッチング運動を規制し、被加工面の端
部から研磨工具の一部がはみ出した場合でも、研磨工具
が脱落したり、大きく傾斜するといった姿勢変化が生じ
ないようにすることができる。また、流量カットにより
瞬間的に流体潤滑膜をなくして、凹球面に対し凸球面を
接触させ、研磨工具がピッチング運動をしないように固
定することもできる。
【0026】以上のように、本発明の研磨工具保持装置
を用いることにより、被加工面の端部での研磨工具の脱
落や姿勢変化をも防止することができ、端部も含めた全
ての被加工面を均一な圧力分布で確実に研磨することが
可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0028】図1の(a)は、本発明の研磨工具保持装
置の第1の実施例を示す断面図であり、同図(b)は、
研磨工具保持装置の第1の実施例における凹球面部に設
けた給気孔の配置図である。
【0029】研磨工具1は、下面を被加工物Wの被加工
面Waに接触させて被加工面Waを研磨する研磨面1a
とする粘弾性体層1bと粘弾性体層1bに貼り合わされ
た金属等の磁性体1cとからなり、研磨工具1は、被加
工面Waに対して充分小さい外径を有する円柱形状に形
成され、例えば、φ100mmの被加工面Waに対して
研磨工具1の外径は約φ20mmに形成される。
【0030】研磨工具1を保持するための工具保持部2
は、プラスチック(例えば、デルリン等)のような低摩
擦係数の部材で形成され、その中央部には、磁石4が埋
め込まれて接着あるいはねじ止め等の手段により固定さ
れている。工具保持部2は、磁石4の磁力により、研磨
工具1に貼り合わされた磁性体1cを吸着して研磨工具
1を保持し、また、この磁力に抗して研磨工具1を引き
離すことにより、研磨工具1を容易に工具保持部2から
取り外すことができる構成となっている。
【0031】金属等の磁性体からなる支持部3は、工具
保持部2に埋め込まれた磁石4の磁力により工具保持部
2を吸着して保持する。このとき、工具保持部2の部材
を支持部3よりも低摩擦係数の部材で構成することによ
り、吸着時に損傷する危険性を少なくすることができ
る。
【0032】また、工具保持部2には、研磨工具1を吸
着する面と反対側の面に凸球面2bが形成されており、
この凸球面2bの球心は、研磨工具1の研磨面1aの中
心点Rと一致するように構成されている。そして、支持
部3には、工具保持部2の凸球面2bに対向する凹球面
3bが形成されており、凹球面3bの球心も前記研磨面
1aの中心点Rと一致するように構成される。このと
き、凸球面2bの曲率半径と凹球面3bの曲率半径はほ
ぼ同一に形成され、これらの曲率半径の差は、せいぜい
数十μm程度とする。
【0033】支持部3の凹球面3bには、支持部3の上
面から貫通する1個以上の微小な(径φ1mm程度の)
給気孔5が設けられ、給気孔5は図示しない外部の流体
供給源に連通されている。これにより、外部の流体供給
源から供給される加圧流体aは、後述するように、支持
部3の凹球面3b上の給気孔5から工具保持部2の凸球
面2bに対して噴出して、支持部3の凹球面3bと工具
保持部2の凸球面2bとの間隙に流体潤滑膜を形成す
る。なお、複数の給気孔5を設ける場合には、例えば、
図1の(b)に示すように、同一円周上に等間隔に配置
することが好ましい。また、給気孔5は流体絞りとなっ
ているが、支持部3の内部に別途オリフィス絞りあるい
は自成絞り等を設けても良い。さらに、給気孔5は、無
数の給気孔を有する多孔質材料で構成しても同様の機能
を持たせることが可能である。
【0034】また、支持部3の凹球面3bの中央部から
上面に貫通する排気孔6は、給気孔5から噴出される加
圧流体aを外部に排出するための穴であり、排気効率を
上げるためにその外径は給気孔5の径よりも大きく、例
えば、径φ4mm程度に形成する。
【0035】次に、支持部3の凹球面3bと工具保持部
2の凸球面2bの間隙に形成する流体潤滑について説明
する。
【0036】図示しない外部の流体供給源から供給され
る加圧流体aとしては、例えば、ゲージ圧5kgf/c
2 の乾燥空気を用い、この加圧流体aは、支持部3の
内部を通り凹球面3b上の各々の給気孔5から工具保持
部2の凸球面2bに対して噴出され、凸球面2bおよび
凹球面3bに沿って、矢印AおよびBで示す方向に流れ
る。矢印Aで示す方向に沿って中心線の方へ流れた加圧
流体aは支持部3の中央部に設けられた排気孔6を通っ
て白抜きの矢印Cの方向に排出され、また、矢印Bで示
す方向に沿って外周部に流れた加圧流体aはそのまま外
部に排出される。このとき、相対向する凸球面2bと凹
球面3bの間に、加圧流体aによる数十μmの流体潤滑
膜が形成されるため、その流体圧力により凹球面3bに
対して凸球面2bを非接触に支持することができる。一
方、凸球面2bに取り付けられている磁石4の磁力によ
り、凹球面3bが吸引されているため、例えば、凸球面
2bと凹球面3bの間隙を20μm程度の微小な間隙と
することができ、また、流体潤滑膜の圧力を高めること
により、凹球面3bに対する凸球面2bの支持剛性を高
めることができる。
【0037】また、加圧流体aの流れが外周方向に向か
っているために、凸球面2bと凹球面3bのなす間隙を
外部に対してシールする作用も有しているので、使用す
る研磨剤に含有される砥粒が凸球面2bと凹球面3bの
間隙に入り込む可能性は極めて低い。もし、凸球面2b
と凹球面3bの間隙に砥粒が入り込んだ場合でも、使用
する研磨剤に含有される砥粒の径は、一般に10μm以
下であって、前記間隙よりも小さいので、凹球面3bに
対して凸球面3bが回転した場合にも、凸球面2bおよ
び凹球面3bを損傷することはない。
【0038】ここで、本実施例における研磨工具保持装
置の作用および効果を説明する。図2は本実施例の研磨
工具保持装置の構成概念図である。
【0039】研磨工具1を被加工面Waに押圧するべく
支持部3に加えられた加圧力Pと、研磨工具保持装置が
揺動運動時に生じる揺動力Nの合力は、支持部3の凹球
面3bから流体潤滑膜7を介して、工具保持部2の凸球
面2bに伝わり、工具保持部2に保持された研磨工具1
の研磨面1aに作用する。このとき、研磨工具1は、図
1の(a)に示すように、被加工面Waに沿った方向に
往復運動を行なう。
【0040】凸球面2bの球心と凹球面3bの球心は、
研磨面1aの中心点Rとそれぞれ一致しているので、工
具保持部2が支持部3に対しどのように傾斜していて
も、前記加工力の作用点は研磨面1aの中心点Rに位置
する。研磨時に発生する摩擦力Fも研磨面1aに作用す
るので、研磨工具1を回転させようとする偶力(モーメ
ント)は発生しない。この結果、研磨面1aの圧力分布
ωは常に一定に保たれる。
【0041】さらに、本実施例の研磨工具保持装置にお
いては、支持部3が流体潤滑を介して研磨工具1を保持
する工具保持部2を非接触に支持しているため、図10
に図示する従来例のように接触部Pを有する場合に比べ
て、摩擦抵抗がほぼ皆無となり、研磨工具1を研磨中心
点R周りに滑らかに回転させることができる。
【0042】また、凸球面2bを非接触に支持している
ために、研磨工具1が被加工面Waにならって回転して
も凸球面2bが摩耗しないため、凸球面2bの曲率半径
を半永久的に一定に維持できるという利点がある。
【0043】さらに、工具保持部2と支持部3の吸着に
は磁石4の磁力を用い、工具保持部2の凸球面2bは支
持部3の凹球面3b上の給気孔5から噴出される加圧流
体による流体潤滑によって支持する構成であるので、工
具保持部2と支持部3とは完全に非接触であり、研磨工
具1の研磨面1aに垂直軸周りに回転する力が加えられ
たとしても、抵抗なくスムーズに回転することができ
る。
【0044】次に、本発明の研磨工具保持装置の第2の
実施例について、図3を参照して説明する。なお、図1
および図2に関連して説明した第1の実施例における部
材と同様の部材には同一符号を付し、それらの詳細な説
明は省略する。
【0045】本実施例は、工具保持部2の外周部分に排
出される加圧流体aが直接被加工面Waに吹き付けて図
示しない研磨剤の流れを妨げることがないように、工具
保持部2の外周部に排気ガード8を取り付けたものであ
る。排気ガード8は、工具保持部2の凸球面2bと連続
する曲面8aを図示上面に有するもので、加圧流体aの
流れを矢印Dの方向に変えるように構成されている。
【0046】これにより、本実施例は、第1の実施例に
ついて述べた効果に加えて、次のような効果を奏するも
のである。研磨工具保持装置の外部に流出した加圧流体
aは、排気ガード8により、被加工面Waとは反対方向
の上方に排出されるために、被加工面Wa上に滞留して
いる研磨剤を吹き飛ばすことがない。したがって、研磨
剤が被加工面Waと研磨面1aとの間に常に入り込むこ
とが可能となり、研磨工具1が被加工面Waに直接接触
して研磨工具1の摩耗を早めたり、被加工面Waを損傷
したりする危険性は少なくなる。また、研磨剤が常に充
分に作用するので、研磨効率を低下させずに、加工を行
なうことができる。
【0047】次に、本発明の研磨工具保持装置の第3の
実施例について、図4を参照して説明する。なお、図1
に関連して説明した第1の実施例における部材と同様の
部材には同一符号を付し、それらの詳細な説明は省略す
る。
【0048】本実施例は、前述した第1の実施例におけ
る支持部3に対応する支持部3Aを多孔質材料で構成
し、特別な給気孔を加工して設けることなく、凹球面3
bに連通する多孔質材料の無数の孔を利用するものであ
り、その中央部に金属等の磁性体9を凹球面3b側から
埋め込んで接着する。また、排気孔6は磁性体9および
多孔質支持部3Aを貫通するように設けてある。そし
て、多孔質支持部3Aに装置外部の流体供給源(図示し
ない)から供給される加圧流体aを一時的に貯えるため
の給気室10を多孔質支持部3Aの上面側に設けてあ
る。
【0049】以上のように構成した第3の実施例におい
ては、第1の実施例について述べた効果に加えて、次の
ような効果を奏する。加圧流体aを凹球面3bに供給す
るために、給気孔等を多数設けることなく、多孔質材料
の有する無数の孔を使用することにより、少ない流量の
加圧流体で工具保持部2を支持するのに必要な剛性を有
する流体潤滑を構成することが可能となる。つまり、第
1および第2の実施例に比べて、給気効率に優れた流体
潤滑を具備した研磨工具保持装置を得ることができる。
【0050】次に、本発明の研磨工具保持装置の第4の
実施例について図5を参照して説明する。なお、図1に
関連して説明した第1の実施例における部材と同様の部
材には同一符号を付し、その構成や機能等の詳細な説明
は省略する。
【0051】本実施例は、流体潤滑膜への流体の供給お
よび排気を制御することにより、被加工面の端部から研
磨工具の一部がはみ出した場合にも、研磨工具が脱落し
たり、大きく傾斜するような姿勢変化が生じないように
なし、被加工面の端部での研磨工具の脱落、姿勢変化を
防止して、端部も含めた全ての被加工面を均一な圧力分
布で確実に研磨することができるようにするものであ
り、図5において、21は、支持部3の複数の給気孔5
のそれぞれに設けられた加圧流体aの流量を調整するた
めの調節弁であり、一例として、電磁弁を用いることが
できる。22は、被加工物Wの形状や研磨工具1の送り
速度等の加工条件から研磨工具1の被加工物Wに対する
相対位置を算出し、調節弁21の開閉量を調節するため
の制御信号を調節弁21に送るコントローラである。調
節弁21とコントローラ22はリード線により電気的に
接続されている。そして、24は、排気孔6に連通され
た真空ポンプ等の吸気手段であり、流体潤滑膜7を形成
する加圧流体aを強制的に排気するためのものである。
この吸気手段24も調節弁21と同様にリード線により
コントローラ22と電気的に接続されている。
【0052】以上のような構成を付加した第4の実施例
においては、図1に図示する第1の実施例について述べ
た効果に加えて、次に説明する効果をさらに奏するもの
である。そこで、被加工面Waの端部における本実施例
の研磨工具保持装置の作用および効果を図6および図7
を用いて説明する。
【0053】図6および図7に図示するように、コント
ローラ22において、被加工物Wの形状および研磨工具
1の送り速度等の加工条件から、常に研磨工具1の被加
工面Waに対する相対位置を算出する。そこで、研磨工
具1が被加工面Waからはみ出していない状態では、前
述した通常の研磨加工を行なうことができ、そして、研
磨工具1が被加工面Waからはみ出すと判断した場合に
は、コントローラ22は制御信号を出し、給気孔5の途
中に設けられている調節弁21を閉じることによって、
流体潤滑膜7への加圧流体aの供給をカットする。同時
に、コントローラ22は吸気手段24へも制御信号を送
り、加圧流体aの強制的な排気を行なう。かくして、流
体潤滑膜7は瞬間的に消失して、図6中の矢印Hの向き
に支持部3が移動し、凹球面3bが凸球面2bに対して
接触かつ固定されるため、研磨工具1のピッチング運動
を規制することができ、研磨工具1の脱落あるいは大き
な傾斜を防止することが可能となる。したがって、本実
施例における研磨工具保持装置によれば、図11に関連
して説明した従来の研磨工具保持装置における問題点を
解消して、被加工面Waの端部での研磨工具1の脱落や
姿勢変化をも防止して、端部も含めた全ての被加工面W
aを均一な圧力分布で確実に研磨できるという効果があ
る。
【0054】次に、本発明の研磨工具保持装置の第5の
実施例について説明する。前述した第4の実施例におい
ては、流体潤滑膜7の消失効果を大きくするために調節
弁21および吸気手段24の両方を備えているけれど
も、いずれか一方だけを設けても同様の作用効果を得る
ことができ、その一例としての第5の実施例を図8に図
示する。第5の実施例は、前述した第2の実施例(図
3)における給気孔5に加圧流体aの流量を調整するた
めの電磁弁等の調節弁21を設けたものであり、さら
に、被加工物Wの形状や研磨工具1の送り速度等の加工
条件から研磨工具1の被加工物Wに対する相対位置を算
出して調節弁21に弁の開閉量を調節するための制御信
号を送るコントローラ22がリード線により調節弁21
に電気的に接続されている。そして、排気孔6にはコン
トローラ22に接続された吸気手段を設けていない。
【0055】このように構成することによっても、前述
した第4の実施例と同様の作用効果を奏することがで
き、さらに、第1の実施例および第2の実施例において
説明した作用効果を奏することはいうまでもない。
【0056】次に、本発明の研磨工具保持装置の第6の
実施例について図9を参照して説明する。なお、図1お
よび図4に関連して説明した第1および第3の実施例、
および図5に関連して説明した第4の実施例等における
部材と同様の部材には同一符号を付し、その構成や機能
等の詳細な説明は省略する。
【0057】図9において、支持部3Aは、第3の実施
例と同様に、多孔質材料で構成され、特別な給気孔を加
工して設けることなく、凹球面3bに連通する多孔質材
料の無数の孔を利用するものであり、その中央部に金属
等の磁性体9を凹球面3b側から埋め込んで接着する。
また、排気孔6は磁性体9および多孔質支持部3Aを貫
通するように設けてある。
【0058】そして、23はレーザ変位計等の位置検出
手段であって、研磨工具1の相対位置を直接モニタする
ものであり、これにより、コントローラ22で加工条件
等から研磨工具の相対位置を算出する必要がない。ま
た、24は排気孔6に連通された真空ポンプ等の吸気手
段であり、流体潤滑膜7を形成する加圧流体aを強制的
に排気するためのものである。この吸気手段24はリー
ド線によりコントローラ22と電気的に接続される。
【0059】以上のように構成された第6の実施例にお
いては、前述した第1の実施例および第4の実施例につ
いて述べた作用効果に加えて、さらに次のような作用効
果を奏するものである。
【0060】レーザ変位計等の位置検出手段23により
常に研磨工具1の被加工面Waに対する相対位置をモニ
タし、研磨工具1が被加工面Waからはみ出していない
状態では、前述した通常の研磨加工を行なうことがで
き、そして、位置検出手段23により研磨工具1が被加
工面Waからはみ出す状態を検出されたとき、位置検出
手段23からその検出信号を受けたコントローラ22
は、吸気手段24へ制御信号を送り、加圧流体aの強制
的な排気を行なう。これにより、工具保持部2の凸球面
2bと支持部3の凹球面3bの間の流体潤滑膜7は消失
して、支持部3が下方へ移動し、凹球面3bが凸球面2
bに対して接触かつ固定されるため、研磨工具1のピッ
チング運動を規制することができ、研磨工具1の脱落あ
るいは大きな傾斜を防止することが可能となる。したが
って、本実施例における研磨工具保持装置によっても、
被加工面Waの端部での研磨工具1の脱落や姿勢変化を
も防止して、端部も含めた全ての被加工面Waを均一な
圧力分布で確実に研磨できるという効果がある。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の研磨工具
保持装置によれば、工具保持部に設けられた凸球面と支
持部に設けられた凹球面の間隙に、加圧流体を噴出させ
た流体潤滑を用いて、工具保持部を非接触に支持してい
るため、工具保持部に取り付けた研磨工具を研磨中心点
周りに滑らかに回転させることができ、また、凸球面の
球心および凹球面の球心は、予め、工具保持部に保持さ
れる研磨工具の研磨面の中心点とそれぞれ一致する構成
とすることにより、研磨面上の中心点にて生じる力の作
用点は研磨面の中心点と一致し、研磨工具にモーメント
が発生しないことはいうまでもない。よって、被加工面
を均一な圧力分布で確実に研磨することが可能となる。
【0062】さらに、研磨工具を保持する工具保持部が
有する凸球面が、支持部の凹球面に対して非接触かつ回
転可能に支持されていることにより、研磨工具が回転し
ても摩擦による摩耗が生じないので、凸球面の曲率半径
は半永久的に一定に維持され、研磨工具の研磨面に被加
工面に対して平行に回転する力が加えられたとしても、
抵抗なくスムーズに回転することが可能となる。
【0063】また、凸球面と凹球面のなす間隙に供給さ
れる加圧流体は、外周方向にも流れており、凸球面と凹
球面のなす間隙を外部に対してシールする作用も有して
いるので、使用する研磨剤に含有される砥粒がその間隙
に入り込む可能性は極めて低く、もし前記間隙に砥粒が
入り込んだ場合でも、砥粒径は前記間隙よりも小さいの
で、凸球面および凹球面を損傷することはない。
【0064】そして、本発明の研磨保持装置は、工具保
持部の凸球面と支持部の凹球面のなす間隙に供給する加
圧流体の流量を制御する電磁弁等の流量調節手段あるい
は前記間隙に形成した流体潤滑の膜厚調整手段を配設し
て、潤滑膜への流体の供給や排気を制御することによ
り、研磨工具のピッチング運動を規制し、被加工面の端
部から研磨工具の一部がはみ出した場合でも、研磨工具
が脱落したり、大きく傾斜するといった姿勢変化が生じ
ないようにすることができる。また、流量カットにより
瞬間的に流体潤滑膜をなくして、凹球面に対し凸球面を
接触させ、研磨工具がピッチング運動をしないように固
定することもできる。
【0065】以上のように、本発明の研磨工具保持装置
を用いることにより、被加工面の端部での研磨工具の脱
落や姿勢変化をも防止することができ、端部も含めた全
ての被加工面を均一な圧力分布で確実に研磨することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の研磨工具保持装置の第1の
実施例を示す断面図であり、(b)は、研磨工具保持装
置の第1の実施例における凹球面部に設けた給気孔の配
置図である。
【図2】本発明の研磨工具保持装置の構成概念図であ
る。
【図3】本発明の研磨工具保持装置の第2の実施例を示
す断面図である。
【図4】本発明の研磨工具保持装置の第3の実施例を示
す断面図である。
【図5】本発明の研磨工具保持装置の第4の実施例を示
す断面図である。
【図6】本発明の研磨工具保持装置の第4の実施例にお
いて、被加工面の端部における挙動を説明する概念図で
ある。
【図7】本発明の研磨工具保持装置の第4の実施例にお
ける流量調節あるいは膜厚調節を行なうコントローラの
処理フローを図示する図である。
【図8】本発明の研磨工具保持装置の第5の実施例を示
す断面図である。
【図9】本発明の研磨工具保持装置の第6の実施例を示
す断面図である。
【図10】従来の研磨工具保持装置の一例を示す断面図
である。
【図11】従来の研磨工具保持装置において、被加工面
の端部を加工した場合の挙動を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 研磨工具 1a 研磨面 1b 粘弾性体層 1c 磁性体 2 工具保持部 2b 凸球面 3 支持部 3A 多孔質支持部 3b 凹球面 4 磁石 5 給気孔 6 排気孔 8 排気ガード 9 磁性体 10 給気室 21 調節弁 22 コントローラ 23 位置検出手段 24 吸気手段 a 加圧流体 R 研磨中心点 W 被加工物 Wa 被加工面

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨工具を保持する工具保持部に設けら
    れた凸球面と加工圧が加えられる支持部に設けられた凹
    球面との間隙に加圧流体を噴出して形成した流体潤滑を
    用いて、前記工具保持部を非接触にかつあらゆる方向に
    自由に回転できるように支持し、前記凸球面の球心およ
    び前記凹球面の球心が、前記工具保持部に保持された研
    磨工具の研磨面の中心点とそれぞれ一致するように構成
    したことを特徴とする研磨工具保持装置。
  2. 【請求項2】 工具保持部の研磨工具を保持する部分に
    磁石を配設するとともに研磨工具の一部および支持部の
    一部を磁性体で構成し、前記研磨工具を前記工具保持部
    に吸着させかつ前記工具保持部を前記支持部に吸着させ
    ることを特徴とする請求項1記載の研磨工具保持装置。
  3. 【請求項3】 研磨工具を保持する工具保持部あるいは
    該工具保持部の有する凸球面部分に、支持部の凹球面に
    用いた部材よりも低摩擦係数の部材を用いたことを特徴
    とする請求項1または2記載の研磨工具保持装置。
  4. 【請求項4】 工具保持部に設けられた凸球面と支持部
    に設けられた凹球面とがなす間隙に供給される加圧流体
    のうち外部に排出される加圧流体が被研磨加工面に対し
    て直接流出しないような曲面形状を有する空気排出部材
    を前記工具保持部の外周に設けたことを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1項記載の研磨工具保持装置。
  5. 【請求項5】 相対向する工具保持部の凸球面と支持部
    の凹球面がなす間隙距離が、研磨剤に含有される砥粒の
    粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項記載の研磨工具保持装置。
  6. 【請求項6】 支持部に設けられた凹球面に1個以上の
    微小孔を設け、該微小孔から加圧流体を噴出させて流体
    潤滑膜を形成することを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか1項記載の研磨工具保持装置。
  7. 【請求項7】 支持部の一部あるいは全体を多孔質材料
    で形成し、その一部に磁性体を接着等の手段により固着
    してあることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    1項記載の研磨工具保持装置。
  8. 【請求項8】 支持部に設けられた凹球面の中央部に加
    圧流体を排出する排出孔を設けたことを特徴とする請求
    項6または7記載の研磨工具保持装置。
  9. 【請求項9】 加圧流体の流量調節手段および/または
    加圧流体により形成した流体潤滑の膜厚調節手段を設け
    たことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項記
    載の研磨工具保持装置。
  10. 【請求項10】 加圧流体の流量調節手段として、加圧
    流体を供給する流体供給経路中に調節弁を設けたことを
    特徴とする請求項9記載の研磨工具保持装置。
  11. 【請求項11】 加圧流体の流量調節手段は、加圧流体
    の流量を制御するコントローラを備えていることを特徴
    とする請求項9または10記載の研磨工具保持装置。
  12. 【請求項12】 流体潤滑の膜厚調節手段として、加圧
    流体の排気手段を設けたことを特徴とする請求項9ない
    し11のいずれか1項記載の研磨工具保持装置。
  13. 【請求項13】 加圧流体の排気手段は、排気孔および
    強制吸気手段を有することを特徴とする請求項12記載
    の研磨工具保持装置。
  14. 【請求項14】 流体潤滑の膜厚調節手段は、加圧流体
    の排気量を制御するコントローラを備えていることを特
    徴とする請求項9ないし13のいずれか1項記載の研磨
    工具保持装置。
  15. 【請求項15】 コントローラは、研磨加工面上での研
    磨工具の相対位置を検出あるいは算出することにより流
    量調節あるいは排気量調節を行なうように、加圧流体の
    流量調節手段あるいは流体潤滑の膜厚調節手段を制御す
    ることを特徴とする請求項11または14記載の研磨工
    具保持装置。
  16. 【請求項16】 研磨加工面に対する研磨工具の位置を
    検出する位置検出手段を備えていることを特徴とする請
    求項9ないし15のいずれか1項記載の研磨工具保持装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019049033A1 (en) * 2017-09-08 2019-03-14 Gamba Francisco SUPPORT DEVICE FOR ABRASIVE TOOL AND CORRESPONDING ABRASIVE TOOL
CN109531985A (zh) * 2018-12-25 2019-03-29 业成科技(成都)有限公司 贴合治具及贴合方法
CN110802501A (zh) * 2019-11-28 2020-02-18 山东润通齿轮集团有限公司 一种模具流体抛光设备及其抛光方法

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