JPH11300306A - タンクの洗浄方法 - Google Patents

タンクの洗浄方法

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JPH11300306A
JPH11300306A JP10116799A JP11679998A JPH11300306A JP H11300306 A JPH11300306 A JP H11300306A JP 10116799 A JP10116799 A JP 10116799A JP 11679998 A JP11679998 A JP 11679998A JP H11300306 A JPH11300306 A JP H11300306A
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JP
Japan
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cleaning liquid
cleaning
tank
ejector
stopped
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JP10116799A
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English (en)
Inventor
Makoto Koike
誠 小池
Hideo Nagano
英男 永野
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効果的、かつ経済的にタンクの内壁面に付着
した汚れを除去できるタンクの洗浄方法を提供する。 【解決手段】 洗浄液噴射器をタンク内の最上位置に位
置決めし、洗浄液を噴射させて予備洗浄を行った後に、
洗浄液の噴射を停止させて一定時間放置し、しかる後に
洗浄液噴射器をタンク内の最下位置に向けて下降させな
がら洗浄液を噴射させて本洗浄を行う。予備洗浄後に一
定時間放置することで、被洗浄面に付着した汚れに洗浄
液が浸透し、汚れの被洗浄面への密着力が低下するの
で、洗浄液の噴射圧力を特別に高くしなくても、容易に
汚れを噴き落とすことができる。また、短時間の洗浄で
汚れが除去されるので、洗浄液の使用量を節減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇降自在な洗浄液
噴射器を備えたタンクの洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種タンクや容器の内壁面に付着した汚
れを除去するための洗浄方法として、スプレーボールや
スピンボール等、洗浄液を放射方向に噴射する洗浄液噴
射器を用い、被洗浄面の付着物を洗浄液によって噴き落
とす方法が知られている。このような洗浄方法によって
付着物を完全に除去するためには、洗浄液が被洗浄面の
全面に高圧で噴射されることが重要である。
【0003】そこで、例えば特開平9−248537号
公報や特開平5−317826号公報に記載されている
ように、洗浄液噴射器を上下方向に往復移動させながら
洗浄液を噴射する方法が知られている。この洗浄方法で
は、通常は洗浄液噴射器をタンク内で1〜2往復させ
る。そして、汚れが落ちにくいときには、洗浄液の噴射
圧力を高めて汚れの噴き落とし力を強くしたり、あるい
は、洗浄液噴射器の移動回数を増やしたり移動速度を遅
くして被洗浄面への洗浄液の噴射時間が長くなるように
調整する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の洗浄
方法では洗浄中は終始洗浄液を噴射しているため、多量
の洗浄液を必要とする。しかも、洗浄力を高めるために
洗浄時間を延長すると洗浄液の使用量がさらに増大して
してしまう。また、洗浄液を高圧で噴射できる高性能の
設備を用いなくてはならないので、洗浄に要する費用が
かかりすぎる。
【0005】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
ので、効果的、かつ経済的にタンクの内壁面に付着した
汚れを除去できるタンクの洗浄方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のタンクの洗浄方法は、洗浄液噴射器をタン
ク内の最上位置に位置決めした状態で洗浄液を噴射して
予備洗浄を行い、この後、洗浄液の噴射を停止して一定
時間放置し、しかる後に移動手段により洗浄液噴射器を
最下位置に向けて下降させながら洗浄液を噴射して本洗
浄を行うものである。また、移動手段により洗浄液噴射
器をタンク内の最上位置から最下位置に向けて下降させ
ながら洗浄液を噴射して予備洗浄を行い、この後、洗浄
液の噴射を停止して一定時間放置し、しかる後に移動手
段により洗浄液噴射器を最上位置に向けて上昇させなが
ら洗浄液を噴射して本洗浄を行うようにしてもよい。さ
らに、移動手段により洗浄液噴射器をタンク内の最下位
置から最上位置に向けて上昇させながら洗浄液を噴射し
て予備洗浄を行い、この後、洗浄液の噴射を停止して一
定時間放置し、しかる後に移動手段により洗浄液噴射器
を最下位置に向けて下降させながら洗浄液を噴射して本
洗浄を行うようにしてもよい。
【0007】
【作用】本発明では、被洗浄面に洗浄液を噴射した後に
一定時間放置することで、被洗浄面に付着した汚れに洗
浄液を浸透させ、汚れの被洗浄面への密着力を弱めよう
とするものである。汚れの密着力が弱まれば、洗浄液の
噴射圧力を特別に高くしなくても、容易に汚れを噴き落
とすことができる。また、汚れが完全に除去されるまで
に要する洗浄液の噴射時間を短縮することが可能とな
り、洗浄液の使用量を節減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図4は、昇降式の洗浄液噴射器を
備えたタンクの構成を示すものである。タンク10は液
体物を混合,貯蔵するためのもので、攪拌機11と洗浄
装置20とを内蔵している。攪拌機11は軸12の下端
に攪拌パドル13を設けてなり、モータ14の駆動によ
って軸12が回転される。
【0009】洗浄装置20は、洗浄液噴射器21と、洗
浄液供給装置22と、昇降シリンダ23と、シリンダ駆
動装置24とから構成される。洗浄液噴射器21は、回
転ノズル25の下端にスプレーボール26を取り付けて
構成される。回転ノズル25には、洗浄液供給装置22
より高圧で洗浄液が供給され、スプレーボール26を一
体に保持した状態で回転する。スプレーボール26には
洗浄液を吐出するための穴(図示せず)が多数形成され
ており、回転ノズル25が回転すると、このスプレーボ
ール26から洗浄液が放射方向に噴射される。なお、ス
プレーボール26の洗浄液の噴射圧力は、洗浄液供給装
置22からの洗浄液の供給圧力に依存する。
【0010】洗浄液噴射器21は昇降シリンダ23に固
定され、シリンダ駆動装置24の駆動によってスプレー
ボール26がタンク10の上壁に近接する最上位置と、
底壁に近接する最下位置との間で昇降される。
【0011】洗浄装置20によるタンク10内の洗浄
は、図1に示すフローに従って行われる。まず、予備洗
浄が行われる。洗浄液噴射器21が、スプレーボール2
6がタンク10の上壁に近接する最上位置に位置決めさ
れる。洗浄液供給装置22から洗浄液が供給されるとと
もに、回転ノズル25が回転される。これにより、スプ
レーボール26から洗浄液が放射方向に噴射される。そ
して、予備洗浄時間TPが予め定められている規定時間
1 となったときに、洗浄液供給装置22からの洗浄液
の供給が停止されるとともに、回転ノズル25の回転が
停止する。これにより、洗浄液の噴射が停止して予備洗
浄が終了する。
【0012】予備洗浄が終了すると、洗浄液の噴射が停
止された状態で放置される。この放置の間に、予備洗浄
によってタンク10内の上方部に噴射された洗浄液が、
タンク10の内壁面を伝って底壁にまで行き渡る。ま
た、内壁面に付着している汚れに洗浄液が浸透し、汚れ
の内壁面への密着力が低下する。
【0013】放置時間TF が予め定められた規定時間T
2 となったときに、本洗浄が開始される。本洗浄では、
洗浄液供給装置22から洗浄液が供給されるとともに、
回転ノズル25が回転される。同時に、シリンダ駆動装
置24が駆動して昇降シリンダ23を一定速度で下降さ
せる。これにより、昇降シリンダ23に固定された洗浄
液噴射器21が、洗浄液を噴射しながら一定速度で下降
する。
【0014】洗浄液噴射器21の下降が進み、スプレー
ボール26がタンク10の底壁に近接する最下位置に達
したときに、洗浄液噴射器21の下降が停止される。同
時に、洗浄液供給装置22からの洗浄液の供給が停止さ
れるとともに、回転ノズル25の回転が停止される。こ
れにより、スプレーボール26からの洗浄液の噴射が停
止し、本洗浄が終了する。この本洗浄においては、内壁
面への洗浄液の噴射が1回しか行われないが、予備洗浄
後の放置によって汚れの内壁面への密着力が弱められて
いるので、この汚れを容易に落とすことができる。
【0015】図2は、洗浄装置20を用いた別の洗浄方
法を示すフローチャートである。まず、予備洗浄が行わ
れる。洗浄液噴射器21が、スプレーボール26がタン
ク10の上壁に近接する最上位置に位置決めされると、
洗浄液供給装置22から洗浄液が供給されるとともに、
回転ノズル25が回転される。同時に、シリンダ駆動装
置24が駆動して昇降シリンダ23を一定速度で下降さ
せる。これにより、昇降シリンダ23に固定された洗浄
液噴射器21が、洗浄液を噴射しながら一定速度で下降
する。そして、洗浄液噴射器21が、スプレーボール2
6がタンク10の底壁に近接する最下位置に達したとき
に、洗浄液噴射器21の下降が停止される。同時に、洗
浄液供給装置22からの洗浄液の供給が停止されるとと
もに、回転ノズル25の回転が停止される。これによ
り、スプレーボール26からの洗浄液の噴射が停止し
て、予備洗浄が終了する。予備洗浄が終了すると、洗浄
液の噴射が停止された状態で放置される。この放置の間
に、内壁面に付着している汚れに洗浄液が浸透し、汚れ
の内壁面への密着力が低下する。
【0016】放置時間TF が予め定められた規定時間T
2 となったときに、本洗浄が開始される。本洗浄では、
洗浄液供給装置22から洗浄液が供給されるとともに、
回転ノズル25が回転される。同時に、シリンダ駆動装
置24が駆動して昇降シリンダ23を一定速度で上昇さ
せる。これにより、洗浄液噴射器21が洗浄液を噴射し
ながら一定速度で上昇する。そして、洗浄液噴射器21
が最上位置に達したときに、その上昇が停止される。同
時に、洗浄液供給装置22からの洗浄液の供給が停止さ
れるとともに、回転ノズル25の回転が停止される。こ
れにより、スプレーボール26からの洗浄液の噴射が停
止し、本洗浄が終了する。
【0017】図3は、洗浄装置20を用いたさらに別の
洗浄方法を示すフローチャートである。まず、予備洗浄
が行われる。洗浄液噴射器21が最下位置に位置決めさ
れると、洗浄液噴射器21が洗浄液を噴射しながら一定
速度で上昇する。そして、洗浄液噴射器21が最上位置
に達したときに、その上昇が停止されるとともに、洗浄
液供給装置22からの洗浄液の供給、および回転ノズル
25の回転が停止される。これにより、スプレーボール
26からの洗浄液の噴射が停止し、予備洗浄が終了す
る。そして、洗浄液の噴射が停止された状態で放置され
る。
【0018】放置時間TF が予め定められた規定時間T
2 となったときに、本洗浄が開始される。本洗浄では、
洗浄液噴射器21が洗浄液を噴射しながら一定速度で下
降する。そして、洗浄液噴射器21が最下位置に達した
ときに、その下降が停止されるとともに、洗浄液供給装
置22からの洗浄液の供給、および回転ノズル25の回
転が停止される。これにより、スプレーボール26から
の洗浄液の噴射が停止し、本洗浄が終了する。
【0019】なお、上記実施形態においては、回転ノズ
ルの下端にスプレーボールを取り付けて洗浄液噴射器を
構成し、回転ノズルとスプレーボールとが一体に回転す
る例について説明したが、洗浄液噴射器の構成はこれに
限定されるものではない。例えば、洗浄液供給用のパイ
プの下端にスピンボールを取り付けて洗浄液噴射器を構
成し、パイプを介して洗浄液が高圧で供給されたとき
に、スピンボール部のみが回転するようにしてもよい。
また、大型のタンクの洗浄を行う場合は、内壁面の全面
に洗浄液を噴射することができるように、複数の洗浄液
噴射器を用いることも可能である。
【0020】
【実施例】次に、汚れ成分を付着させた2種類のテスト
ピースP1,P2を作製し、各テストピースP1,P2
を本発明の方法により洗浄し、汚れ成分を完全に除去す
るのに要する洗浄液の総使用量を計測した。テストピー
スP1は、大きさが50×100×2mmのSUS製の
長方形板の表面に、MEKを主溶媒とするA液の固形成
分を付着させたもので、長方形板をA液中に浸漬し、液
から引き上げた後に24時間空気中で乾燥させて作製し
た。またテストピースP2は、SUS製の長方形板の表
面に、水を主溶媒とするB液の固形成分を付着させたも
ので、テストピースP1と同様の方法により作製した。
洗浄液としては、テストピースP1にはMEK液を、ま
たテストピースP2には水を用いた。
【0021】テストピースP1,P2の洗浄には図4に
示した構成の洗浄装置20を用い、スプレーボールの洗
浄液吐出用の穴の径を1.4mm、回転ノズルの回転速
度を10rpm、洗浄液の供給圧力を2 kgf/cm2とし
た。また、テストピースP1,P2とスプレーボールと
は、相互間距離が85cmとなるように位置決めし、回
転ノズルが1回転するごとにテストピースP1,P2に
洗浄液が1回噴射されるようにした。
【0022】洗浄は、予備洗浄として洗浄液を1回噴射
した後に、60秒間放置し、この後、洗浄液を連続噴射
して本洗浄を行った。また、本洗浄における洗浄液の噴
射回数を1回,2回,4回と変化させ、各々について汚
れ成分の除去度合いを確認した。
【0023】また、比較のために、予備洗浄および放置
時間を設けずに、被洗浄面に連続して洗浄液を噴射する
従来の方法によってテストピースP1,P2を洗浄し、
汚れ成分を完全に除去するのに要する洗浄液の総使用量
をそれぞれ計測した。なお、従来方法による洗浄は、ス
プレーボールの洗浄液吐出用の穴の径、および洗浄液の
供給圧力が異なる4種類の洗浄条件M1〜M4の下で行
った。洗浄液吐出用の穴の径は1.4mmまたは3.2
mmに、また洗浄液の供給圧力は4 kgf/cm2または8 k
gf/cm2とした。また、回転ノズルの回転速度は、洗浄条
件M1〜M4の全てにおいて10rpmとした。本発明
の洗浄方法および従来方法における洗浄条件を、まとめ
て表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】各洗浄方法による、洗浄液の噴射回数ごと
の汚れ成分の除去度合い、および汚れ成分を完全に除去
するのに要する洗浄液の総使用量を、テストピースP
1,P2の別に表2,表3にまとめて示す。なお、表中
の評価記号○は「汚れ成分が完全に除去された」を、×
は「汚れ成分が残留した」をそれぞれ表している。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】表2および表3の結果より、従来の洗浄方
法では、テストピースP1,P2のいずれにおいても、
汚れ成分を完全に除去するためには4回の洗浄液の噴射
を必要とした。しかも、洗浄液吐出用の穴の径を大きく
したり、洗浄液の供給圧力を強くしても洗浄力を向上さ
せることはできなかった。これに対して本発明の洗浄方
法では、テストピースP1,P2のいずれにおいても、
予備洗浄と本洗浄とを合わせて2回洗浄液を噴射しただ
けで汚れ成分を完全に除去することができた。しかも、
本発明の方法で使用したスプレーボールの洗浄液吐出用
の穴の径が従来方法のいずれと比較しても小さく、洗浄
液の1回の噴射量が少なくなっている。したがって、本
発明の洗浄方法によれば、洗浄液の総使用量を大幅に節
減できることが確認できた。また、洗浄液の供給圧力も
従来方法に比較して弱いことから、特別に高い性能を有
する設備を用いなくても、高い洗浄効果を得られること
が確認できた。
【0029】次に、内壁面に汚れ成分を付着させた2種
類のタンクサンプル品S1,S2を構成するとともに、
各タンクサンプル品S1,S2を本発明の方法により洗
浄し、汚れ成分の除去状態を確認した。タンクサンプル
品S1は、容量が1000リットルのSUS製タンクの
内壁面にMEKを主溶媒とするA液の固形成分を付着さ
せたもので、タンクの内壁面にA液を塗り付け、タンク
を密閉して24時間放置し、乾燥させて構成した。また
タンクサンプル品S2は、SUS製タンクの内壁面に水
を主溶媒とするB液の固形成分を付着させたもので、タ
ンクサンプル品S1と同様の方法により構成した。洗浄
液としては、タンクサンプル品S1にはMEK液を、ま
たタンクサンプル品S2には水を用いた。
【0030】タンクサンプル品S1,S2の洗浄には図
4に示した構成の洗浄装置20を用い、スプレーボール
の洗浄液吐出用の穴の径を1.4mm、回転ノズルの回
転速度を10rpm、洗浄液の供給圧力を4 kgf/cm2
スプレーボールの移動速度を0.05 m/secとした。ま
た、洗浄は図1に示したフローにしたがって行った。な
お、予備洗浄時間TP を6秒、放置時間TF を60秒と
した。また、本洗浄においては、20秒で洗浄液噴射器
が最上位置から最下位置まで下降するようにした。
【0031】また比較のために、タンクサンプル品S
1,S2のそれぞれを、放置時間を設けない従来方法に
より洗浄を行った。なお、洗浄条件は本発明の方法によ
る洗浄と同じとし、洗浄液噴射器を最上位置に位置決め
した状態で洗浄液を6秒間噴射した後、洗浄液を噴射さ
せながら洗浄液噴射器を最下位置まで下降させた。
【0032】本発明の方法により洗浄を行ったところ、
タンクサンプル品S1,S2のいずれにおいても、内壁
面に付着した汚れ成分を完全に除去することができた。
これに対して従来方法による洗浄では、タンクサンプル
品S1,S2のいずれにおいても汚れ成分が残留してい
た。これにより、洗浄液を噴射した後に一定時間放置す
ることで、汚れ成分の内壁面への密着力が確実に低下す
ることがわかった。また、予備洗浄において洗浄液をタ
ンク内の上方部のみに噴射しただけで全内壁面の汚れが
完全に除去されていることから、放置時間内に洗浄液が
全内壁面に行き渡りさえすれば高い洗浄効果を得られる
ことがわかる。したがって、予備洗浄においては全内壁
面に行き渡る程度の洗浄液を噴射すればよいので、洗浄
液を無駄に噴射することがなく、経済的に洗浄を行える
ことが確認できた。
【0033】ここで、図2および図3に示した洗浄方法
のように、洗浄液噴射器を下降または上昇させながら予
備洗浄を行えば、タンクの全内壁面に十分な量の洗浄液
が噴射されるので、しつこい汚れに対しても内壁面への
密着力を確実に低下させ、高い洗浄効果を得られること
が推測できる。なお、この方法では洗浄液の総噴射回数
が1回増えることになるが、表2および表3に示した結
果からも明らかなように従来の洗浄方法に比較すれば少
なく、洗浄液の使用量は節減されている。したがって、
図1ないし図3に示した3種類の洗浄方法を汚れの程度
に応じて選択して用いれば、効果的、かつ経済的な洗浄
を行うことができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明のタンクの洗浄方
法によれば、被洗浄面に洗浄液を噴射した後に一定時間
放置するので、洗浄液が被洗浄面に付着した汚れに浸透
し、汚れの被洗浄面への密着力が低下する。これによ
り、洗浄液の噴射圧力を特別に高くしなくても、容易に
汚れを噴き落とすことができるとともに、汚れが完全に
除去されるまでの洗浄液の噴射時間も短縮される。した
がって、特別に高い性能を有する設備を用いなくても高
い洗浄効果を得ることができるとともに、洗浄液の使用
量を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄方法の手順を示すフローチャート
である。
【図2】本発明の洗浄方法の別の手順を示すフローチャ
ートである。
【図3】本発明の洗浄方法のさらに別の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】昇降式の洗浄液噴射器を備えたタンクの構成を
示す概略図である。
【符号の説明】
10 タンク 20 洗浄装置 21 洗浄液噴射器 22 洗浄液供給装置 23 昇降シリンダ 24 シリンダ駆動装置 25 回転ノズル 26 スプレーボール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧で供給された洗浄液を回転しながら
    放射方向に噴射する洗浄液噴射器と、この洗浄液噴射器
    をタンク内の上壁に近接する最上位置と底壁に近接する
    最下位置との間で昇降させる移動手段とを備え、被洗浄
    面に付着した汚れを洗浄液によって噴き落とすようにし
    たタンクの洗浄方法であって、 前記洗浄液噴射器を前記最上位置に位置決めした状態で
    洗浄液を噴射して予備洗浄を行い、この後、洗浄液の噴
    射を停止して一定時間放置し、しかる後に前記移動手段
    により洗浄液噴射器を前記最下位置に向けて下降させな
    がら洗浄液を噴射して本洗浄を行うことを特徴とするタ
    ンクの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 高圧で供給された洗浄液を回転しながら
    放射方向に噴射する洗浄液噴射器と、この洗浄液噴射器
    をタンク内の上壁に近接する最上位置と底壁に近接する
    最下位置との間で昇降させる移動手段とを備え、被洗浄
    面に付着した汚れを洗浄液によって噴き落とすようにし
    たタンクの洗浄方法であって、 前記移動手段により前記洗浄液噴射器を最上位置から最
    下位置に向けて下降させながら洗浄液を噴射して予備洗
    浄を行い、この後、洗浄液の噴射を停止して一定時間放
    置し、しかる後に移動手段により洗浄液噴射器を最上位
    置に向けて上昇させながら洗浄液を噴射して本洗浄を行
    うことを特徴とするタンクの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 高圧で供給された洗浄液を回転しながら
    放射方向に噴射する洗浄液噴射器と、この洗浄液噴射器
    をタンク内の上壁に近接する最上位置と底壁に近接する
    最下位置との間で昇降させる移動手段とを備え、被洗浄
    面に付着した汚れを洗浄液によって噴き落とすようにし
    たタンクの洗浄方法であって、 前記移動手段により前記洗浄液噴射器を最下位置から最
    上位置に向けて上昇させながら洗浄液を噴射して予備洗
    浄を行い、この後、洗浄液の噴射を停止して一定時間放
    置し、しかる後に移動手段により洗浄液噴射器を最下位
    置に向けて下降させながら洗浄液を噴射して本洗浄を行
    うことを特徴とするタンクの洗浄方法。
JP10116799A 1998-04-27 1998-04-27 タンクの洗浄方法 Pending JPH11300306A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020157214A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社バルカー スプレーボール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020157214A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社バルカー スプレーボール

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