JPH11300138A - 浄化フィルタおよび空気浄化装置 - Google Patents

浄化フィルタおよび空気浄化装置

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JPH11300138A
JPH11300138A JP10107911A JP10791198A JPH11300138A JP H11300138 A JPH11300138 A JP H11300138A JP 10107911 A JP10107911 A JP 10107911A JP 10791198 A JP10791198 A JP 10791198A JP H11300138 A JPH11300138 A JP H11300138A
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JP
Japan
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filter
adsorbent
purification
purification filter
substance
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Application number
JP10107911A
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English (en)
Inventor
Kensaku Hakamata
健作 袴田
Yutaka Hagiwara
裕 萩原
Norihiko Miyazaki
典彦 宮崎
Haruichi Kato
晴一 加藤
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分子量の小さいガス状物質に対しても高い浄化
能力を有する可撓性を備えた薄い浄化フィルタを提供す
る。 【解決手段】浄化フィルタ11は浄化シート12および
被覆材13から構成される。シート部材12は、吸着剤
層14a,シート基材層15a,吸着剤層14b,シー
ト基材層15b,吸着剤層14cが積層されて形成され
る。各シート基材層15a,15bは連続気泡を有する
発泡材により形成される。各吸着剤層14a〜14c
は、各シート基材層15a,15bの表面に均一に散布
されて接着により貼着された吸着剤粒子により構成され
る。吸着剤粒子は物理吸着物質または物理・化学吸着物
質から成り、その表面に除去対象物質と化学反応する化
学吸着物質が添着されている。被覆材13は、周囲部分
13aが接着されて袋状を成す通気性を備えた各被覆材
シート13b,13cから構成され、浄化シート12と
ほぼ密着するように覆設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄化フィルタおよ
び空気浄化装置に係り、詳しくは、例えば空気清浄,脱
臭,脱ガスなどに使用される浄化フィルタおよび、その
浄化フィルタを使用した空気浄化装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、空気浄化装置には、ハウスダスト
(チリ,塵埃など),ウィルス,タバコの煙中の煤煙物
質などの空気中に含まれる粒子状の物質を除去する機能
だけでなく、タバコの煙中の臭いの成分であるアセトア
ルデヒドガス,アンモニアガス,酢酸ガスなどや、住宅
建材の接着剤から放出されるホルムアルデヒドガスなど
の空気中に含まれるガス状の物質をも除去する機能が求
められている。
【0003】そこで、従来、四角形状の枠部材の両開口
に不織布が接着されて構成されるフィルタケース内に活
性炭のペレットが充填された浄化フィルタを用いる空気
浄化装置が開発されている。この空気浄化装置では、吸
気口から吸い込んだ空気を浄化フィルタを通して排気口
から排出することにより、空気中に含まれる粒子状物質
およびガス状物質を除去するようになっている。
【0004】しかし、活性炭はその表面に形成されてい
る細孔内にガスを補足するため、分子量の大きなガス分
子が細孔内に入ってくると、それ以前に細孔内に補足さ
れていた分子量の小さなガス分子が細孔外へ出ていって
しまうという欠点があった。そのため、揮発性有機化合
物(VOC)などの分子量の大きいガス状物質について
は容易に除去できるものの、ホルムアルデヒドなどの分
子量の小さいガス状物質については十分に除去すること
ができなかった。
【0005】そこで、活性炭にガスと反応する化学物質
を予め付けておく(添着という)ことにより、ガス分子
を活性炭表面の細孔内に補足すると同時に、添着された
化学物質とガスとを反応させて別の物質に変換すること
でガスを除去する技術が開発されている。この技術によ
れば、化学反応によってガス状物質を除去するため、活
性炭表面の細孔内に補足されていた分子量の小さなガス
分子が細孔外へ出ていくのを防ぐことができる。
【0006】しかし、フィルタケース内に活性炭のペレ
ットを充填する工程を要することから、浄化フィルタの
製造工程が複雑になりコストアップを招くという欠点が
あった。また、フィルタケース内に充填された活性炭の
ペレット同士が密着しているため、浄化フィルタに空気
を通す際の圧力損失が増大して十分な流量の空気を通せ
ないことから、空気浄化能力が低くなるという欠点もあ
った。
【0007】そして、枠部材を用いたフィルタケースは
可撓性が低く容易には変形しないため、浄化フィルタの
形状を空気浄化装置の取り付け部分の形状に対応させた
ものにする必要があり、空気浄化装置にデザイン上の制
約を与えることになる。また、フィルタケースを用いた
浄化フィルタは外形寸法が大きくなるため、空気浄化装
置が大型化する。さらに、浄化フィルタの外形寸法が大
きく可撓性が低いため、浄化フィルタの廃棄処理にも問
題を生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特開昭63−
2644号公報に開示されるように、三次元編目状弾褥
シートの対向する表面に接着剤を塗布し、該弾褥シート
間に活性炭などの吸着剤の粒子を均一に散布し、弾褥シ
ート同士を重ね合わせたのちに圧着接合して形成された
空気浄化用フィルタが提案されている。このような構成
の浄化フィルタによれば、上記したフィルタケースを用
いた浄化フィルタの欠点を解決することができる。
【0009】しかし、同公報に記載の技術では、2枚の
弾褥シート間に吸着剤が1層のみしか設けられていない
ため、浄化フィルタに対する吸着剤の容量が小さく、空
気浄化能力に限界がある上に、空気浄化能力を維持可能
な期間が短いという問題がある。
【0010】ところで、従来より、繊維状の活性炭を用
いた浄化フィルタや、繊維状担体に活性炭粒子を添着さ
せたものを用いる浄化フィルタも提案されているが、こ
れらについても、浄化フィルタに対する活性炭の容量が
小さく、空気浄化能力に限界がある上に、空気浄化能力
を維持可能な期間(フィルタ寿命)が短いという問題が
あった。
【0011】空気中に含まれるガス状の物質のうち、特
にホルムアルデヒドについては、近年、発ガン性物質と
して、また、シックハウス症候群の原因として注目され
ており、WHOの基準では室内濃度を0.08ppm以
下にすることが求められている。それに対して、前記公
報に記載の技術や、繊維状の活性炭または繊維状担体に
活性炭粒子を添着させたものを用いる浄化フィルタで
は、WHOの基準を満たすレベルまでホルムアルデヒド
を除去することができなかった。
【0012】本発明は、上記した諸問題を解決すること
が可能な浄化フィルタおよび、その浄化フィルタを用い
た空気浄化装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、除去対象物質を
除去する作用を有する吸着剤層と、連続気泡を有する発
泡材から成るシート基材層とが積層形成された浄化シー
トと、当該浄化シート全体を覆設する通気性を有した被
覆材とを備え、前記吸着剤層は、前記シート基材層の表
面に均一に散布されて当該シート基材層と接着された吸
着剤粒子から成り、当該吸着剤粒子は除去対象物質を除
去する作用を有し、当該吸着剤層が複数層設けられた浄
化フィルタをその要旨とする。
【0014】従って、本発明によれば、吸着剤層が複数
層設けられているため、浄化フィルタに対する吸着剤の
容量を大きくすることが可能になり、高い浄化能力を得
ることができる上に、その浄化能力を長期間に渡って維
持することができる。また、吸着剤層を構成する吸着剤
粒子の1つ1つがシート基材層に貼着されているため、
吸着剤粒子同士が密着するのを防止することが可能にな
り、浄化フィルタに空気を通す際の圧力損失を減少させ
て十分な流量の空気を通せることから、空気浄化能力を
高めることができる。そして、吸着剤粒子同士がこすれ
合ったり、吸着剤粒子がシート基材層から剥がれ落ちる
のを防止することができる。尚、吸着剤層を形成するに
は、シート基材層の表面に吸着剤粒子を均一に散布して
接着すればよく、製造工程が簡単であるためコストダウ
ンを図ることができる。
【0015】ところで、請求項2に記載の発明のよう
に、請求項1に記載の浄化フィルタにおいて、前記シー
ト基材層の少なくとも両面に前記吸着剤層を設けてもよ
い。また、請求項3に記載の発明のように、請求項1ま
たは請求項2に記載の浄化フィルタにおいて、前記吸着
剤層を構成する吸着剤粒子は、物理吸着により除去対象
物質を除去する物理吸着物質、または、物理吸着に加え
て化学吸着により除去対象物質を除去する物理・化学吸
着物質から成る。
【0016】また、請求項4に記載の発明のように、請
求項3に記載の浄化フィルタにおいて、前記吸着剤粒子
は、物理吸着物質としての活性炭,ゼオライト,シリカ
ゲル,各種粘土,アルミナや、物理・化学吸着物質とし
ての酸化鉄,二酸化マンガン,過マンガン酸カリウム,
酸化チタン,酸化チタンと酸化亜鉛を主成分とする白色
セラミックから成るグループから選択された少なくとも
1つの物質から成る。
【0017】また、請求項5に記載の発明のように、請
求項3または請求項4に記載の浄化フィルタにおいて、
前記吸着剤粒子の表面に除去対象物質と化学反応する化
学吸着物質を添着してもよい。このようにすれば、吸着
剤粒子自体の物理吸着作用または物理・化学吸着作用に
加えて添着した化学吸着物質による化学吸着作用によ
り、揮発性有機物などの分子量の大きなガス状物質だけ
でなく、ホルムアルデヒドなどの分子量の小さなガス状
物質についても、確実に除去することができる。
【0018】ところで、請求項6に記載の発明のよう
に、請求項5に記載の浄化フィルタにおいて、前記吸着
剤粒子と成る物理・化学吸着物質または前記吸着剤粒子
の表面に添着された化学吸着物質は、主にホルムアルデ
ヒドを吸着する物質である。また、請求項7に記載の発
明のように、請求項5に記載の浄化フィルタにおいて、
前記吸着剤粒子の表面に添着された化学吸着物質は、ア
スコルビン酸,アニリン,リンゴ酸,アミノエチルエタ
ノールアミン,ベンジルアミン,ポリエチレンイミン,
モルホリンを含むアミン類,ビタミン,塩素酸塩,亜塩
素酸塩,酸化鉄,酸化コバルト,硫酸第二銅,硫酸第一
鉄,塩化第一スズ,トリエチレンジアミン,ヨウ素,ヨ
ウ化カリウム,ヨウ化第一スズから成るグループから選
択された少なくとも1つの物質から成る。
【0019】ここで、各種有機化合物(アスコルビン
酸,アニリン,リンゴ酸,アミノエチルエタノールアミ
ン,ベンジルアミン,ポリエチレンイミン,モルホリン
を含むアミン類,ビタミンなど)や、各種金属塩(塩素
酸塩,亜塩素酸塩,酸化鉄,酸化コバルト,硫酸第二
銅,硫酸第一鉄,塩化第一スズなど)を用いれば、硫化
水素,メチルメルカプタン,アンモニア,アセトアルデ
ヒド,ホルムアルデヒドなどを除去することができる。
また、放射性ヨウ化メチルを除去するには、これと直接
反応する物質(トリエチレンジアミン),同位体交換反
応が期待される物質(ヨウ素,ヨウ化カリウム),その
両者が期待される物質(ヨウ化第一スズ)を用いる。ま
た、アンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性ガスを
除去するには、吸着剤粒子として活性炭粒子を用い、そ
の活性炭粒子を硫酸処理して活性炭表面を酸性にすれば
よい。また、化学吸着作用を有する吸着剤粒子として
は、酸化チタン光触媒を表面に担持させたセラミック多
孔質粒子や活性炭粒子,白金を担持させたセラミック担
持体の粒子などもある。
【0020】また、請求項8に記載の発明のように、請
求項1〜7のいずれか1項に記載の浄化フィルタにおい
て、前記被覆材は、不織布,織布,ネット,ハニカム材
から成るグループから選択された少なくとも1つの材料
から成る。特に、被覆材として不織布,織布,ネットを
用いれば、浄化フィルタの厚みを薄くすることができ
る。
【0021】また、請求項9に記載の発明のように、請
求項1〜8のいずれか1項に記載の浄化フィルタにおい
て、前記浄化シートのシート基材層に可撓性を持たせて
もよい。このようにすれば、浄化シートを空気浄化装置
に取り付ける際に、空気浄化装置の取付箇所の形状に浄
化シートを沿わせることが可能になることから、空気浄
化装置のデザインに対する制約を少なくすることができ
る。そして、薄い被覆材を用いることで浄化フィルタを
薄くした上で可撓性を持たせることにより、浄化フィル
タの廃棄処理が容易になる。
【0022】また、請求項10に記載の発明のように、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の浄化フィルタにお
いて、前記浄化シートのシート基材層は、ポリウレタ
ン,クロロプレン,ネオプレン,サンプトプレンから成
るグループから選択された少なくとも1つの高分子材料
をスポンジ状に発泡させて形成される。
【0023】ところで、請求項11に記載の発明のよう
に、請求項5に記載の浄化フィルタにおいて、前記被覆
材は不織布から成り、前記シート基材層は、三次元骨格
組織内の空隙の大きさが9個/25mm幅〜31個/2
5mm幅で、1層当たりの厚さが3〜10mmのポリウ
レタンスポンジから成り、前記吸着剤粒子は活性炭粒子
から成り、当該活性炭粒子の形状は円柱状で、BET比
表面積は1180g/gで、粒度は4メッシュ〜8メッ
シュで、充填密度は450〜550gであり、当該活性
炭粒子の表面に添着された化学吸着物質はモルホリンか
ら成るようにしてもよい。
【0024】このようにすれば、圧力損失を小さくし、
吸着効率および吸着能力を高め、大きな吸着容量を確保
することが可能になるため、室内空気中のホルムアルデ
ヒドの吸着除去に対して特に有効となる。尚、前記粒度
のメッシュについては、タイラー標準ふるいを用いた場
合の値である。
【0025】次に、請求項12に記載の発明は、空気の
流通路と、前記流通路内に配置された、請求項1〜11
のいずれか1項に記載の浄化フィルタと、前記流通路内
で前記浄化フィルタを通過する空気流を発生させる空気
流動機構とを備えた空気浄化装置をその要旨とする。
【0026】従って、本発明によれば、請求項1〜11
のいずれか1項に記載の浄化フィルタの優れた特徴を備
えた空気浄化装置を得ることができる。ところで、請求
項13に記載の発明のように、請求項12に記載の空気
浄化装置において、前記流通路内で前記浄化フィルタよ
りも吸気側に配置された集塵フィルタを備えてもよい。
【0027】また、請求項14に記載の発明のように、
請求項12に記載の空気浄化装置において、前記流通路
内で前記集塵フィルタよりも吸気側に配置されたプレフ
ィルタを備えてもよい。また、請求項15に記載の発明
のように、請求項12〜14のいずれか1項に記載の空
気浄化装置において、前記流通路の開口部に取り外し可
能に設けられたカバーと、当該カバー内に設けられた、
前記フィルタを支持する複数の第1の支持部材と、前記
流通路内で前記フィルタを収容する部分に設けられた外
側の枠部材と内側の枠部材とから成る2重枠構造と、当
該内側の枠部材内に設けられた、前記フィルタを支持す
る複数の第2の支持部材とを備え、前記フィルタを前記
外側の枠部材内に取り付けた状態で、前記カバーを前記
流通路の開口部に取り付けると、前記内側の枠部材およ
び第1の支持部材と第2の支持部材との間で、前記フィ
ルタが押圧されて挟持固定されるようにしてもよい。
【0028】このようにすれば、浄化フィルタに可撓性
を持たせた場合、浄化フィルタの寸法形状をラフに設定
したとしても、外側の枠部材の周壁と浄化フィルタの外
縁部との間に隙間を生じないようにすることが可能にな
り、吸い込んだ空気を浄化フィルタに漏れなく通過させ
て確実に浄化することができる。
【0029】また、前記フィルタを空気浄化装置に取り
付けるには、前記フィルタを外側の枠部材内に納めた状
態で、カバーを流通路の開口部に取り付けるだけでよ
く、取付操作が簡単である。そして、前記内側の枠部材
および第1の支持部材と第2の支持部材との間で前記フ
ィルタが押圧されて挟持固定されるため、浄化フィルタ
に可撓性を持たせた場合でも、浄化フィルタが空気清浄
装置内で片寄ったりズレ落ちたりするのを確実に防止す
ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面と共に説明する。図1は、本実施形態の浄化
フィルタ11の構造を表す概略断面図である。浄化フィ
ルタ11は、浄化シート12および被覆材13から構成
されている。
【0031】浄化シート12は、第1の吸着剤層14
a,第1のシート基材層15a,第2の吸着剤層14
b,第2のシート基材層15b,第3の吸着剤層14c
がこの順番で積層されて形成されている。各シート基材
層15a,15bは、連続気泡を有する発泡材によって
形成されている。各吸着剤層14a〜14cは、各シー
ト基材層15a,15bの表面に均一に散布されると共
に接着剤によってシート基材層15a,15bの表面に
貼着された吸着剤粒子によって構成されている。つま
り、第1の吸着剤層14aを構成する吸着剤粒子は第1
のシート基材層15aの外面に貼着され、第2の吸着剤
層14bを構成する吸着剤粒子は第1および第2のシー
ト基材層15a,15bの内面にそれぞれ貼着され、第
3の吸着剤層14cを構成する吸着剤粒子は第2のシー
ト基材層15bの外面に貼着されている。そのため、浄
化シート12の各層14a,15a,14b,15b,
14cは互いに剥がれることなく貼着され、浄化シート
12の平板状の形状を確実に保持することができる。
【0032】被覆材13は周囲部分13aが接着されて
袋状を成す2枚の被覆材シート13b,13cから構成
され、各被覆材シート13a,13bが浄化シート12
とほぼ密着するように覆設されている。尚、被覆材13
は、不織布,織布,ネット,ハニカム材(一般に、PP
(ポリプロピレン)ハニカム,サラン樹脂ハニカムなど
と呼ばれるもの)などの通気性の高い材料によって形成
され、その材質としては、各種高分子材料(ポリプロピ
レンなど)の繊維,ガラス繊維,各種金属(アルミニウ
ム,ステンレスなど)の繊維などが使用されている。
【0033】また、各シート基材層15a,15bは連
続気泡を有する通気性の高い発泡材によって形成されて
おり、その発泡材としては、各種高分子材料(ポリウレ
タン,クロロプレン,ネオプレン,サンプトプレンな
ど)をスポンジ状に発泡させた発泡材料などがある。そ
して、各シート基材層15a,15bは適宜な厚み(例
えば、数mm程度)に形成されている。
【0034】また、各吸着剤層14a〜14cを構成す
る吸着剤粒子としては、物理吸着により除去対象物質を
除去する物理吸着物質(活性炭,ゼオライト,シリカゲ
ル,各種粘土,アルミナなど)の粒子、または、物理吸
着に加えて化学吸着により除去対象物質を除去する物理
・化学吸着物質(酸化鉄,二酸化マンガン,過マンガン
酸カリウム,酸化チタン,酸化チタンと酸化亜鉛を主成
分とする白色セラミックなど)の粒子がある。ここで、
物理吸着とは、吸着剤の表面に形成されている細孔内に
除去対象物質を補足して除去することである。また、化
学吸着とは、除去対象物質を化学反応により別の物質に
変換して除去することである。
【0035】そして、各吸着剤層14a〜14cを構成
する吸着剤粒子の表面には、除去対象物質と化学反応す
る化学吸着物質が予め添着されている。尚、吸着剤粒子
に添着する化学吸着物質(添着薬剤)としては、各種有
機化合物(アスコルビン酸,アニリン,リンゴ酸,アミ
ノエチルエタノールアミン,ベンジルアミン,ポリエチ
レンイミン,モルホリンを含むアミン類,ビタミンな
ど)や、各種金属塩(塩素酸塩,亜塩素酸塩,酸化鉄,
酸化コバルト,硫酸第二銅,硫酸第一鉄,塩化第一スズ
など)があり、これらを用いれば、硫化水素,メチルメ
ルカプタン,アンモニア,アセトアルデヒド,ホルムア
ルデヒドなどを除去することができる。また、放射性ヨ
ウ化メチルを除去するには、これと直接反応する物質
(トリエチレンジアミン),同位体交換反応が期待され
る物質(ヨウ素,ヨウ化カリウム),その両者が期待さ
れる物質(ヨウ化第一スズ)を添着薬剤として用いる。
また、アンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性ガス
を除去するには、吸着剤粒子として活性炭粒子を用い、
その活性炭粒子を硫酸処理して活性炭表面を酸性にすれ
ばよい。また、化学吸着作用を有する吸着剤粒子として
は、酸化チタン光触媒を表面に担持させたセラミック多
孔質粒子や活性炭粒子,白金を担持させたセラミック担
持体の粒子などもある。
【0036】ところで、吸着剤粒子の材質および添着薬
剤は一種類に限らず、複数種類の吸着剤粒子および添着
薬剤を混用してもよい。例えば、それぞれ別種の添着薬
剤を添着した活性炭粒子と、過マンガン酸カリウムの粒
子とを適宜な比率で混合し、それを各シート基材層15
a,15bの表面に均一に散布して各吸着剤層14a〜
14cを形成してもよい。また、各吸着剤層14a〜1
4c毎に吸着剤粒子および添着薬剤の種類を変えるよう
にしてもよい。ここで、使用する吸着剤粒子および添着
薬剤の種類については、除去対象物質の種類や濃度など
を勘案して適宜設定すればよい。
【0037】尚、各吸着剤層14a〜14cを構成する
吸着剤粒子は、適宜な形状(例えば、円柱状,破砕状,
粒状,顆粒状,球状,角柱状など)で適宜な寸法(例え
ば、数mm程度)に成形されたペレットから成る。この
ように構成された浄化フィルタ11を製造するには、ま
ず、各シート基材層15a,15bの両面に接着剤を塗
布し、次に、その各シート基材層15a,15bに対し
て吸着剤粒子を均一に散布して各吸着剤層14a〜14
cを形成し、その吸着剤粒子を接着剤にて各シート基材
層15a,15bに貼着することにより浄化シート12
を形成する。そして、浄化シート12を各被覆材シート
13b,13cによって挟み、各被覆材シート13b,
13cの周囲部分13aを接着することにより被覆材1
3を形成する。
【0038】尚、各シート基材層15a,15bに塗布
する接着剤としては、吸着剤粒子を各シート基材層15
a,15bに接着できるものであればどのような接着剤
(溶剤接着剤,圧感接着剤,熱感接着剤,反応接着剤な
ど)を用いてもよい。また、各シート基材層15a,1
5bに接着剤を塗布するのではなく、圧感接着剤や熱感
接着剤から成る網目状の接着剤シートを各シート基材層
15a,15bと各吸着剤層14a〜14cとの間に挟
み、加圧または加熱することにより当該接着剤シートを
溶かして各シート基材層15a,15bと各吸着剤層1
4a〜14cとを接着するようにしてもよい。
【0039】ここで、各シート基材層15a,15bと
各吸着剤層14a〜14cとを接着する接着剤の使用量
は必要最小限に抑える必要がある。すなわち、当該接着
剤が多すぎると、各シート基材層15a,15bの表面
が接着剤で被覆されてしまい、浄化フィルタ11に空気
を通す際の圧力損失が増大して十分な流量の空気を通せ
ないことから、空気浄化能力が低くなる。但し、当該接
着剤が少なすぎると、各シート基材層15a,15bと
各吸着剤層14a〜14cとを確実に貼着することがで
きなくなり、浄化フィルタ11の形状が保持できなくな
る。
【0040】図2は、浄化フィルタ11を用いた空気浄
化装置21の構造を説明するための概略断面図である。
空気浄化装置21の本体ケース22内には流通路23が
形成されており、流通路23の開口部には吸気口24が
形成されたフロントカバー25が取り付けられている。
流通路23内には、吸気口24側から順に、プレフィル
タ26,集塵フィルタ27,浄化フィルタ11,排出室
28が配置されている。そして、排出室28には空気流
動機構としての排気装置29の吸入口30が開口し、モ
ータ31により回転されるシロッコファン32により、
排出室28内の空気が排気装置29の排気口33から外
部に排出される。
【0041】従って、排出室28は負圧となるので、外
部の空気は吸気口24から吸い込まれ、プレフィルタ2
6,集塵フィルタ27,浄化フィルタ11を経て、排出
室28に至る流通路23を流れる。プレフィルタ26
は、空気中の比較的大きなゴミやチリを除去するために
設けられており、通常、ハニカム材が用いられる。
【0042】集塵フィルタ27は、空気中のハウスダス
ト(チリ,塵埃など),タバコの煙中の煤煙物質などの
比較的大きな粒子状の物質を除去するために設けられて
おり、通常の濾過用フィルタあるいは静電フィルタが用
いられる。尚、集塵フィルタ27としては、抗菌処理や
除菌処理したものや、HEPAフィルタなどを用いても
よい。
【0043】このように構成された空気浄化装置21の
電源スイッチ(図示略)がオンされることにより、排気
装置29のモータ31が駆動されると、シロッコファン
32が回転して、流通路23内に空気の流動を生じさせ
る。この流動により吸気口24から流通路23に吸入さ
れた空気は、プレフィルタ26で比較的大きなゴミやチ
リが取り除かれ、次に、集塵フィルタ27でハウスダス
トやタバコの煙中の煤煙物質などの比較的大きな粒子状
の物質が取り除かれ、次に、浄化フィルタ11で小さな
粒子状の物質およびガス状の物質が取り除かれ、極めて
清浄な空気となって排出室28から排気口33を介して
外部に排出される。
【0044】図3は、空気浄化装置21の本体ケース2
2からプレフィルタ26,集塵フィルタ27,浄化フィ
ルタ11,フロントカバー25を取り外した状態の分解
斜視図である。本体ケース22は、排出室28を各枠部
材41,42が取り囲む2重枠構造を備えている。そし
て、内側の枠部材41から排出室28のほぼ中央部に設
置されたモータ31の取り付け枠43に向かって放射状
に第2の支持部材としての複数本のリブ44が配置され
ており、各リブ44および取り付け枠43を介して排出
室28内でモータ31が固定されるようになっている。
そして、外側の枠部材42内に各フィルタ26,27,
11を納めた状態において、外側の枠部材42の周壁と
各フィルタ26,27,11の外縁部との間に隙間が生
じないように、外側の枠部材42および各フィルタ2
6,27,11の寸法形状が設定されている。尚、内側
の枠部材41の高さはモータ31の取り付け枠43より
高く形成されており、浄化フィルタ11とモータ31と
の間に隙間が確保されるようになっている。また、外側
の枠部材42は内側の枠部材41より高く形成されてい
る。
【0045】フロントカバー25は一面が開口した浅い
箱状を成しており、その内側には第1の支持部材として
の複数本の押さえリブ45が配置されている。外側の枠
部材42の外周には凹部46が設けられており、フロン
トカバー25を本体ケース22に取り付けた状態におい
て、フロントカバー25の外周壁が凹部46内に嵌合さ
れる。また、フロントカバー25の両側壁には係合爪4
7が設けられており、フロントカバー25の両側壁が凹
部46内に嵌合されると、凹部46内に設けられた係合
凹部(図示略)に係合爪47が係合し、本体ケース22
に対してフロントカバー25が脱落不能に固定される。
【0046】そして、各フィルタ26,27,11を外
側の枠部材42内に納めた状態で、フロントカバー25
を本体ケース22に取り付けると、内側の枠部材41お
よび各リブ43と各押さえリブ45との間で、各フィル
タ26,27,11が押圧されて挟持固定される。
【0047】尚、本体ケース22を構成する各部材41
〜44,46は合成樹脂の射出成型によって一体形成さ
れている。また、フロントカバー25を構成する各部材
24,45,47も合成樹脂の射出成型によって一体形
成されている。以上詳述したように、本実施形態によれ
ば以下の効果を得ることができる。
【0048】(1)各吸着剤層14a〜14cを構成す
る吸着剤粒子の1つ1つが各シート基材層15a,14
bに確実に貼着されている。そのため、吸着剤粒子同士
が密着するのを防止することが可能になり、浄化フィル
タ11に空気を通す際の圧力損失を減少させて十分な流
量の空気を通せることから、空気浄化能力を高めること
ができる。
【0049】また、吸着剤粒子同士がこすれ合ったり、
吸着剤粒子が各シート基材層15a,14bから剥がれ
落ちるのを防止することができる。前記したフィルタケ
ース内に吸着剤粒子(活性炭のペレット)を充填した構
造の浄化フィルタでは、吸着剤粒子同士がこすれて壊
れ、吸着剤の粉末が発生し、その粉末が空気浄化装置2
1の排気口33から排出されて部屋の空気を汚染すると
いう問題があった。本実施形態の浄化フィルタ11によ
れば、そのような問題を回避することができる。
【0050】そして、各吸着剤層14a〜14cを形成
するには、各シート基材層15a,15bの表面に吸着
剤粒子を均一に散布して接着すればよく、フィルタケー
ス内に吸着剤粒子を充填する場合に比べて、製造工程を
簡略化することが可能になることからコストダウンを図
ることができる。
【0051】(2)3層の吸着剤層14a〜14cを備
えているため、空気浄化フィルタ11に対する吸着剤の
容量を大きくすることが可能になり、高い空気浄化能力
を得ることができる上に、その空気浄化能力を長期間に
渡って維持することができる(フィルタ寿命を長くする
ことができる)。
【0052】(3)各吸着剤層14a〜14cを構成す
る物理吸着物質または物理・化学吸着物質の吸着剤粒子
の表面に、除去対象物質と化学反応する化学吸着物質
(添着薬剤)が添着されている。そのため、吸着剤粒子
自体の物理吸着作用または物理・化学吸着作用に加えて
添着薬剤による化学吸着作用により、揮発性有機物など
の分子量の大きなガス状物質だけでなく、ホルムアルデ
ヒドなどの分子量の小さなガス状物質についても、確実
に除去することができる。
【0053】例えば、前記したようなホルムアルデヒド
を除去可能な添着薬剤を用いれば、WHOの基準(室内
濃度で0.08ppm以下)を十分に満たすことが可能
な空気浄化装置21を実現することができる。 (4)被覆材13として前記材料(不織布,織布,ネッ
ト,ハニカム材)を用いることにより、被覆材13の厚
みを薄くして、浄化フィルタ11全体の厚みをも薄くす
ることができる。そして、浄化フィルタ11を薄くする
ことにより、空気浄化装置21の外形寸法を小さくする
ことができる。
【0054】(5)各シート基材層15a,15bを形
成するための発泡材として可撓性を有する材料を用いる
ことにより、浄化フィルタ11に可撓性を持たせて容易
に変形可能にすることができる。そして、浄化フィルタ
11に可撓性を持たせることにより、空気浄化装置21
の枠部材41,42の形状を例えば湾曲させた場合で
も、浄化フィルタ11を撓めて枠部材41,42の形状
に沿わせることが可能になることから、空気浄化装置2
1のデザインに対する制約を少なくすることができる。
【0055】(6)上記したように浄化フィルタ11を
薄くして可撓性を持たせることにより、前記した枠部材
を用いたフィルタケース内に吸着剤粒子を充填した構造
の浄化フィルタに比べて、浄化フィルタ11の廃棄処理
が容易になる。 (7)本体ケース22が各枠部材41,42から成る2
重枠構造を備えている。
【0056】そのため、浄化フィルタ11に可撓性を持
たせることにより、浄化フィルタ11の寸法形状をラフ
に設定した場合でも、外側の枠部材42の周壁と浄化フ
ィルタ11の外縁部との間に隙間を生じないようにする
ことが可能になり、吸気口24から吸い込んだ空気を浄
化フィルタ11に漏れなく通過させて確実に浄化するこ
とができる。
【0057】また、各フィルタ26,27,11を本体
ケース22に取り付けるには、各フィルタ26,27,
11を外側の枠部材42内に納めた状態で、フロントカ
バー25を本体ケース22に取り付けるだけでよく、取
付操作が簡単である。そして、各フィルタ26,27,
11を本体ケース22に取り付けた状態において、本体
ケース22側に設けられている枠部材41および各リブ
43と、フロントカバー25側に設けられている各押さ
えリブ45との間で、各フィルタ26,27,11が押
圧されて挟持固定される。そのため、浄化フィルタ11
に可撓性を持たせた場合でも、浄化フィルタ11が本体
ケース22内で片寄ったりズレ落ちたりするのを確実に
防止することができる。
【0058】(8)上記実施形態をより具体化した一実
施例として、被覆材13に不織布を用いる。また、各シ
ート基材層15a,15bとして、三次元骨格組織内の
空隙(セル)の大きさ:9個/25mm幅〜31個/2
5mm幅,1層当たりの厚さ:3〜10mmのポリウレ
タンスポンジを用いる。そして、各吸着剤層14a〜1
4cを構成する吸着剤粒子として活性炭粒子を用い、そ
の活性炭粒子について、形状:円柱状,BET比表面
積:1180g/g,粒度:4メッシュ(4.7mm)
〜6メッシュ(3.33mm),充填密度:450〜5
50gに設定し、添着薬剤としてモルホリンを使用すれ
ば、圧力損失を小さくし、吸着効率および吸着能力を高
め、大きな吸着容量を確保することが可能になるため、
室内空気中のホルムアルデヒドの吸着除去に対して特に
有効となる。尚、前記粒度のメッシュについては、タイ
ラー標準ふるいを用いた場合の値である。また、活性炭
粒子の粒度を6メッシュ〜8メッシュ(2.36mm)
としても、ほぼ同等の効果が得られる。
【0059】ところで、本発明は上記実施形態に限定さ
れるものではなく、以下のように変更してもよく、その
場合でも、上記実施形態と同様の作用および効果を得る
ことができる。 [1]第2のシート基材層15bおよび第3の吸着剤層
14cを省き、2層の吸着剤層14a,14bのみとし
てもよい。また、吸着剤層を4層以上にして実施しても
よく、吸着剤層が多くなるほど空気浄化能力を高めるこ
とができる。
【0060】[2]各シート基材層15a,15bの周
縁部を接着剤により接着するか又はヒートシールしても
よい。このようにすれば、各シート基材層15a,15
b間から第2の吸着剤層bが外部へ脱落するのをより確
実に防止することができる。 [3]プレフィルタ26および集塵フィルタ27の形状
は平面状でもよいが、プリーツ状にして空気流通の圧力
損失を低くしてもよく、プリーツ状にすれば目詰まりし
にくくなるため、機能を維持可能な期間(フィルタ寿
命)を長くすることができる。
【0061】[4]浄化フィルタ11の被覆材13とし
て集塵機能を有する濾過用フィルタまたは静電フィルタ
を用いるようにして、集塵フィルタ27を省いてもよ
い。すなわち、浄化フィルタ11と集塵フィルタ27と
を複合一体化してもよい。このようにすれば、フィルタ
の取り付け構造を簡略化することが可能になるため、コ
ストダウンを図ることができる。
【0062】[5]集塵フィルタ27を電気集塵ユニッ
トに置き換えてもよい。 [6]シロッコファン32をクロスフローファンや軸流
ファンなどに置き換えてもよい。 [7]排気装置29を流通路23の下流端部に配置した
が、流通路23の吸気口24側に配置して、外部の空気
を流通路23の内部に圧送するようにしてもよい。
【0063】[8]浄化フィルタ11を空気の浄化に用
いるだけでなく、浄化フィルタ11に汚水,廃液,ガス
などの流体を通過させてその流体中に含まれる除去対象
物質を除去する用途に使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の浄化フィルタ
の構造を表す概略断面図。
【図2】本発明を具体化した一実施形態の空気浄化装置
の構造を説明するための概略断面図。
【図3】一実施形態の空気浄化装置の分解斜視図。
【符号の説明】
11…浄化フィルタ 12…浄化シート 13…被
覆材 14a〜14c…吸着剤層 15a,15b…シート
基材層 21…空気浄化装置 22…本体ケース 23…流
通路 24…吸気口 25…フロントカバー 26…プレ
フィルタ 27…集塵フィルタ 28…排出室 29…排気装
置 32…シロッコファン 33…排気口 41,42
…枠部材 44…第2の支持部材としてのリブ 45…第1の支持部材としての押さえリブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 晴一 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除去対象物質を除去する作用を有する吸
    着剤層と、連続気泡を有する発泡材から成るシート基材
    層とが積層形成された浄化シートと、 当該浄化シート全体を覆設する通気性を有した被覆材と
    を備え、 前記吸着剤層は、前記シート基材層の表面に均一に散布
    されて当該シート基材層と接着された吸着剤粒子から成
    り、 当該吸着剤粒子は除去対象物質を除去する作用を有し、 当該吸着剤層が複数層設けられたことを特徴とする浄化
    フィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の浄化フィルタにおい
    て、 前記シート基材層の少なくとも両面に前記吸着剤層が設
    けられたことを特徴とする浄化フィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の浄化フ
    ィルタにおいて、 前記吸着剤層を構成する吸着剤粒子は、物理吸着により
    除去対象物質を除去する物理吸着物質、または、物理吸
    着に加えて化学吸着により除去対象物質を除去する物理
    ・化学吸着物質から成ることを特徴とする浄化フィル
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の浄化フィルタにおい
    て、 前記吸着剤粒子は、活性炭,ゼオライト,シリカゲル,
    各種粘土,アルミナ,酸化鉄,二酸化マンガン,過マン
    ガン酸カリウム,酸化チタン,酸化チタンと酸化亜鉛を
    主成分とする白色セラミックから成るグループから選択
    された少なくとも1つの物質から成ることを特徴とする
    浄化フィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載の浄化フ
    ィルタにおいて、 前記吸着剤粒子の表面に、除去対象物質と化学反応する
    化学吸着物質が添着されていることを特徴とする浄化フ
    ィルタ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の浄化フィルタにおい
    て、 前記吸着剤粒子と成る物理・化学吸着物質または前記吸
    着剤粒子の表面に添着された化学吸着物質は、主にホル
    ムアルデヒドを吸着する物質であることを特徴とする浄
    化フィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の浄化フィルタにおい
    て、 前記吸着剤粒子の表面に添着された化学吸着物質は、ア
    スコルビン酸,アニリン,リンゴ酸,アミノエチルエタ
    ノールアミン,ベンジルアミン,ポリエチレンイミン,
    モルホリンを含むアミン類,ビタミン,塩素酸塩,亜塩
    素酸塩,酸化鉄,酸化コバルト,硫酸第二銅,硫酸第一
    鉄,塩化第一スズ,トリエチレンジアミン,ヨウ素,ヨ
    ウ化カリウム,ヨウ化第一スズから成るグループから選
    択された少なくとも1つの物質から成ることを特徴とす
    る浄化フィルタ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の浄
    化フィルタにおいて、 前記被覆材は、不織布,織布,ネット,ハニカム材から
    成るグループから選択された少なくとも1つの材料から
    成ることを特徴とする浄化フィルタ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の浄
    化フィルタにおいて、 前記浄化シートのシート基材層が可撓性を備えたことを
    特徴とする浄化フィルタ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    浄化フィルタにおいて、 前記浄化シートのシート基材層は、ポリウレタン,クロ
    ロプレン,ネオプレン,サンプトプレンから成るグルー
    プから選択された少なくとも1つの高分子材料をスポン
    ジ状に発泡させて形成されることを特徴とする浄化フィ
    ルタ。
  11. 【請求項11】 請求項5に記載の浄化フィルタにおい
    て、 前記被覆材は不織布から成り、 前記シート基材層は、三次元骨格組織内の空隙の大きさ
    が9個/25mm幅〜31個/25mm幅で、1層当た
    りの厚さが3〜10mmのポリウレタンスポンジから成
    り、 前記吸着剤粒子は活性炭粒子から成り、当該活性炭粒子
    の形状は円柱状で、BET比表面積は1180g/g
    で、粒度は4メッシュ〜8メッシュで、充填密度は45
    0〜550gであり、当該活性炭粒子の表面に添着され
    た化学吸着物質はモルホリンから成ることを特徴とする
    浄化フィルタ。
  12. 【請求項12】 空気の流通路と、 前記流通路内に配置された、請求項1〜11のいずれか
    1項に記載の浄化フィルタと、 前記流通路内で前記浄化フィルタを通過する空気流を発
    生させる空気流動機構とを備えたことを特徴とする空気
    浄化装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の空気浄化装置にお
    いて、 前記流通路内で前記浄化フィルタよりも吸気側に配置さ
    れた集塵フィルタを備えたことを特徴とする空気浄化装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の空気浄化装置にお
    いて、 前記流通路内で前記集塵フィルタよりも吸気側に配置さ
    れたプレフィルタを備えたことを特徴とする空気浄化装
    置。
  15. 【請求項15】 請求項12〜14のいずれか1項に記
    載の空気浄化装置において、 前記流通路の開口部に取り外し可能に設けられたカバー
    と、 当該カバー内に設けられた、前記フィルタを支持する複
    数の第1の支持部材と、 前記流通路内で前記フィルタを収容する部分に設けられ
    た外側の枠部材と内側の枠部材とから成る2重枠構造
    と、 当該内側の枠部材内に設けられた、前記フィルタを支持
    する複数の第2の支持部材とを備え、 前記フィルタを前記外側の枠部材内に取り付けた状態
    で、前記カバーを前記流通路の開口部に取り付けると、
    前記内側の枠部材および第1の支持部材と第2の支持部
    材との間で、前記フィルタが押圧されて挟持固定される
    ことを特徴とする空気浄化装置。
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