JPH11299254A - 圧電トランスインバータ - Google Patents

圧電トランスインバータ

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JPH11299254A
JPH11299254A JP10121817A JP12181798A JPH11299254A JP H11299254 A JPH11299254 A JP H11299254A JP 10121817 A JP10121817 A JP 10121817A JP 12181798 A JP12181798 A JP 12181798A JP H11299254 A JPH11299254 A JP H11299254A
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voltage
circuit
frequency
piezoelectric transformer
drive circuit
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JP10121817A
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English (en)
Inventor
Kyoji Toshinari
恭治 俊成
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い調光範囲を実現するバースト調光方式の
蛍光管点灯装置において、複雑な制御方式による回路の
大規模化を改善し、その小型化とコストダウンを図る。 【解決手段】 発振回路4により駆動回路5を圧電トラ
ンス6の共振周波数近傍の周波数で発振させ、駆動回路
5により直流入力電源電圧を交流電圧に変換して圧電ト
ランス6を駆動し、圧電トランス6で昇圧した交流電圧
を蛍光管11に印加して蛍光管11を点灯させる。ここ
で、発振回路4の発振周波数は、周波数固定回路8によ
り一定周波数に保持されている。また、PWMインバー
タ制御回路2は、駆動回路5に入力する直流電圧を駆動
回路5の駆動周波数よりも高い周波数でパルス幅変調制
御することによって、バースト調光制御回路3へ供給す
る直流電圧を一定値に維持する。バースト調光制御回路
3は、駆動回路5に入力する直流電圧を駆動回路5の駆
動周波数よりも低い周波数で間欠的にオフし、蛍光管1
1の輝度を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電トランスインバ
ータに関する。例えば、圧電トランスを駆動して、液晶
ディスプレイ用のバックライト等に使用される蛍光管を
点灯制御するために用いられる圧電トランスインバータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ノートパソコンなどの携帯用情報
処理機器のディスプレイ装置として、バックライト付き
液晶ディスプレイが一般的に使用されている。このバッ
クライトの光源としては、冷陰極管等の蛍光管が用いら
れている。蛍光管を点灯させるには高圧の交流電圧を印
加する必要があり、またノートパソコンなどの携帯用情
報処理機器の入力電源としては、バッテリーとACアダ
プターの併用が一般的である。それゆえ、このようなバ
ックライトには、入力電源から供給される低電圧の直流
電圧を蛍光管が点灯可能な高圧の交流電圧に変換するD
C/ACインバータなどの蛍光管点灯装置が必要とな
る。
【0003】携帯用情報処理機器のうち車載用モニタな
どでは、周囲の明るさが大きく変化することなどを理由
に、液晶ディスプレイの輝度に対して調光範囲10〜1
00%などの広い調光範囲が要求される場合がある。蛍
光管の輝度は管電流にほぼ比例するが、蛍光管の管電流
保証範囲は10〜100%まで広くないことがある。例
えば、10インチクラスの液晶ディスプレイによく使用
されている、長さ250mm、直径2.6mm程度の冷
陰極管では、メーカーの保証している管電流値は、2〜
6mArms(rmsは、root-mean-square値を示す)などと
なっている。この場合、10〜100%の調光範囲を実
現しようとすると0.6〜6mArmsなどの管電流値にし
なければならず、保証管電流値を大きく下回る。従っ
て、管電流値を連続的に制御する方法では、10〜10
0%という広い調光範囲を実現するには限界がある。
【0004】これを解決する方法としては、蛍光管に交
流電流を流している間は管電流を最大(例えば、6mA
rms)にし、圧電トランスを駆動する周波数よりも低い
周波数(例えば、300Hz)で入力電源電圧を断続さ
せ、そのデューティー比(オン デューティー)Ton/
(Ton+Toff)[ただし、Tonは入力電源電圧のオン
時間、Toffは入力電源電圧のオフ時間]を制御するこ
とにより、管電流の平均値を制御して広い調光範囲を実
現するバースト調光方式の圧電トランスインバータがあ
る。例えば、バースト調光回路のデューティー比が10
0%のとき管電流は最大値6mArmsとなるようにし、
ついでデューティー比を10%に絞ると、蛍光管に流れ
る平均電流は0.6mArmsになる。また、入力電源電圧
がオンの期間は管電流が6mArmsであり、オフの期間
は管電流が0mArmsであるから、蛍光管の保証電流値
の範囲2〜6mArmsに納まっている。つまり、このよ
うなバースト調光方式の圧電トランスインバータを用い
れば、蛍光管の保証電流値を満足しながら調光範囲10
〜100%などの広い調光範囲を実現できる。
【0005】(第1の従来例)このようなバースト調光
方式を用いた圧電トランスインバータとしては、特開平
8−107678号公報に開示されたものがある。この
圧電トランスインバータ51は、図8に示すように構成
されており、駆動回路52から圧電トランス53の一次
電極54に印加された交流電圧(駆動電圧)を圧電トラ
ンス53で昇圧し、圧電トランス53の出力電圧を二次
電極55から蛍光管(負荷)56に印加する。負荷電流
比較回路57は、蛍光管56に流れた管電流を電流/電
圧変換した上で、変換後の電圧と基準電圧Vrefとを比
較する。周波数掃引発振器58は、負荷電流比較回路5
7による比較結果に応じて周波数掃引方向を決定する。
すなわち、周波数掃引発振器58は、比較結果が正の場
合には、周波数を減少させる方向に掃引し、比較結果が
負の場合には、周波数を増加させる方向に掃引する。駆
動回路52は、直流の入力電源電圧を駆動電圧に変換し
て圧電トランス53の一次電極54に印加するものであ
って、周波数掃引発振器58からの掃引周波数信号を圧
電トランス53の駆動に必要な波形に増幅して圧電トラ
ンス53を駆動する。圧電トランス53の出力電圧は駆
動周波数によって変化するから、蛍光管56に流れる管
電流は、基準電圧Vrefに対応する負荷電流値の近傍に
制御される。よって、基準電圧Vrefの値を適当に設定
してあれば、負荷電流比較回路57と周波数掃引発振器
58の働きで、入力電源電圧の変動に応じて駆動周波数
が変化し、それによって圧電トランス53の昇圧比を調
整し、蛍光管56に流れる電流がその保証電流範囲の例
えば最大値となるように制御する。
【0006】さらに、時分割駆動制御回路59は、圧電
トランス53の駆動周波数に対して100分の1以下の
低い周波数で、デューティー制御電圧Vdutyに従ってデ
ューティー比が制御された出力信号を発生する。そし
て、周波数掃引発振器58は、時分割駆動制御回路59
からの駆動停止信号により、周波数掃引を停止し、ま
た、駆動回路52は、時分割駆動制御回路59からの駆
動停止信号により、圧電トランス53へ出力する駆動電
圧を一時停止する。従って、デューティー制御電圧Vdu
tyを調整することによって平均管電流を制御し、広い調
光範囲を実現することができる。
【0007】上記のような構成の圧電トランスインバー
タ51によれば、負荷電流比較回路57と周波数掃引発
振器58の働きで周波数制御により所定の管電流に設定
した後、時分割駆動制御回路59の働きでバースト調光
により所望の輝度を得ることができる。しかしながら、
このような圧電トランスインバータ51では、駆動回路
52に加えられる入力電源電圧が高いときに効率が低下
するという問題があった。
【0008】(第2の従来例)そこで、特開平9−10
7684号公報に開示されているバースト調光方式の圧
電トランスインバータでは、周波数制御回路と駆動電圧
制御回路を設けることにより、入力電源電圧の変動が生
じても所望の平均電圧に安定化されるようにしており、
入力電源電圧が高いときの効率低下を改善している。
【0009】すなわち、この圧電トランスインバータ6
1は、図9に示すように、蛍光管62に電圧を印加する
圧電トランス63と、圧電トランス63の二次電極66
から蛍光管62に流される電流を検出し、これを所定値
に保持する為に圧電トランス63の駆動周波数を制御す
る周波数制御回路64と、直流入力電源電圧VDDから周
波数制御回路64によって作られた駆動周波数の交流電
圧を発生させて圧電トランス63の一次電極65に印加
する昇圧回路67と、直流入力電源電圧VDDが変化して
も圧電トランス63に印加される駆動電圧が所定の平均
電圧となるように制御するための駆動電圧制御回路68
と、蛍光管62に流れる平均管電流をPWM制御するた
めの調光回路69とから構成されている。
【0010】この圧電トランスインバータ61では、入
力電源電圧VDDの変動する範囲が広い場合でも、駆動電
圧制御回路68及び周波数制御回路64により所望の平
均電圧に安定化することにより、圧電トランス63の共
振周波数に近いところで動作させている。また、調光回
路69によって効率をほとんど低下させずにバースト調
光を可能にしている。
【0011】しかしながら、この圧電トランスインバー
タ61では、入力電源電圧VDDが変動しても所望の平均
電圧に安定化させるための構成が複雑となっており、圧
電トランスインバータ61の制御方法も複雑になってい
る。すなわち、駆動電圧制御回路68のオン時には周波
数制御によって所定の管電流に設定し、オフ時にはオン
時の周波数にロックすることにより、管電流を所定の値
に制御しているので、電流電圧変換回路70、整流回路
71、比較器72,75、リセット積分回路ホールド7
3、VCO(電圧制御発振器)74等からなる複雑な構
成の周波数制御回路64を必要とした。また、昇圧回路
67で分周回路76も必要になるので、特殊なICを必
要としていた。そのため、圧電トランスインバータ61
の形状が大きくなり、コストも高くつくという問題があ
った。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来例
の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、広い調光範囲を実現するバースト調光方式の蛍
光管点灯装置において、複雑な制御方式による回路の大
規模化を改善し、その小型化とコストダウンを図ること
にある。
【0013】
【発明の開示】請求項1に記載した圧電トランスインバ
ータは、直流電圧を交流電圧に変換して圧電トランスを
駆動する駆動回路と、前記駆動回路を発振させる発振回
路と、一次側から入力した交流電圧を二次側へ出力して
負荷に印加するための圧電トランスと、前記駆動回路に
入力する直流電圧を駆動回路の発振周波数よりも低い周
波数で間欠的にオフにする平均電圧調整回路とを備えた
圧電トランスインバータにおいて、前記駆動回路に入力
する直流電圧を前記駆動回路の発振周波数よりも高い周
波数でパルス幅変調制御することによって、前記平均電
圧調整回路がオン時の平均電圧を一定に保持する電圧制
御手段を備え、前記発振回路は発振周波数が固定されて
いることを特徴としている。
【0014】この圧電トランスインバータによれば、入
力電源電圧が変動しても電圧制御手段によって入力電源
電圧を一定に保つことができる。しかも、電圧制御手段
は、駆動回路に入力する直流電圧を駆動回路の発振周波
数よりも高い周波数でパルス幅変調制御することによっ
て、平均電圧調整回路がオン時の平均電圧を一定に保持
しているので、入力電源電圧が高いときでも変換効率が
低下せず、平均電圧調整回路による調整範囲を広くする
ことができる。また、発振回路の発振回路を固定にする
ことができるので、回路構成を簡略化することができ、
回路規模を小型化すると共にコストを安価にすることが
できる。
【0015】この圧電トランスインバータにおいては、
前記発振回路の発振周波数と前記電圧制御手段により保
持される一定電圧値を、前記平均電圧調整回路のデュー
ティー比が100%のときの負荷電圧又は負荷電流が許
容最大値となるように設定することにより、最大効率で
交流電圧に変換することができる。
【0016】請求項3に記載の圧電トランスインバータ
は、直流電圧を交流電圧に変換して圧電トランスを駆動
する駆動回路と、前記駆動回路を発振させる発振回路
と、一次側から入力した交流電圧を二次側へ出力して負
荷に印加するための圧電トランスと、前記駆動回路に入
力する直流電圧を駆動回路の発振周波数よりも低い周波
数で間欠的にオフにする平均電圧調整回路とを備えた圧
電トランスインバータにおいて、前記駆動回路に入力す
る直流電圧を前記駆動回路の発振周波数よりも高い周波
数でパルス幅変調制御することによって、前記平均電圧
調整回路がオン時の平均電圧を一定に保持する電圧制御
回路と、前記圧電トランスの一次側電圧と二次側電圧の
位相差が一定となるように前記発振回路の発振周波数を
制御する位相差一定制御回路とを備えたことを特徴とし
ている。
【0017】この圧電トランスインバータにあっては、
入力電源電圧が変動しても電圧制御手段によって入力電
源電圧を一定に保つことができる。しかも、電圧制御手
段は、駆動回路に入力する直流電圧を駆動回路の発振周
波数よりも高い周波数でパルス幅変調制御することによ
って、平均電圧調整回路がオン時の平均電圧を一定に保
持しているので、入力電源電圧が高いときでも変換効率
が低下せず、平均電圧調整回路による調整範囲を広くす
ることができる。また、回路構成を簡略化することがで
きるので、回路規模を小型化すると共にコストを安価に
することができる。さらに、位相差一定制御回路によ
り、圧電トランスの一次側電圧と二次側電圧の位相差が
一定となるように発振回路の発振周波数を制御している
ので、負荷の変動によって圧電トランスの共振周波数が
変化する場合でも、圧電トランスインバータの変換効率
を維持することができる。
【0018】この圧電トランスインバータにおいては、
前記位相差一定制御回路により制御される位相差と前記
電圧制御手段により保持される一定電圧値を、前記平均
電圧調整回路のデューティー比が100%のときの負荷
電圧又は負荷電流が許容最大値となるように設定するこ
とにより、最大効率で交流電圧に変換することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は本発明
の一実施形態による蛍光管点灯用の圧電トランスインバ
ータ(以下、蛍光管点灯装置という)1の構成を示す回
路ブロック図である。以下、この実施形態を図面により
説明する。この蛍光管点灯装置1は、PWM(パルス幅
変調)インバータ制御回路2、バースト調光制御回路
3、発振回路4、駆動回路5及び圧電トランス6からな
る。PWMインバータ制御回路2には、バッテリー等の
直流入力電源7が接続されており、PWMインバータ制
御回路2の出力はバースト調光制御回路3に接続されて
いる。さらに、バースト調光制御回路3の出力は駆動回
路5に接続されている。発振回路4は発振出力の周波数
を一定周波数に固定するための周波数固定回路8を備え
ており、発振回路4の出力も駆動回路5に接続されてい
る。駆動回路5の出力は圧電トランス6の一次電極9に
接続されており、圧電トランス6の二次電極10は冷陰
極管等の蛍光管11の一方電極に接続され、蛍光管11
の他方電極はグランドに接続されている。
【0020】発振回路4は、一定周波数の発振出力信号
を駆動回路5へ出力しており、周波数固定回路8によっ
て圧電トランス6の共振周波数近傍の発振周波数となる
ように発振周波数を固定されている。ただし、周波数固
定回路8としては特別な回路を必要とするものではな
く、発振回路4の発振周波数を決めるRCタンク回路の
抵抗やキャパシタの定数であってもよく、周波数固定回
路8を含む発振回路4が発振周波数固定の発振回路4で
あってもよい。
【0021】駆動回路5は、直流の入力電源電圧を発振
回路4の発振周波数(すなわち、圧電トランス6の共振
周波数近傍の周波数)の交流電圧に変換して圧電トラン
ス6を駆動する。発振回路4の発振周波数は、周波数固
定回路8によって固定されているから、駆動回路5の駆
動周波数も固定されることになる。圧電トランス6は、
一次電極9に交流電圧を印加されると、周波数で決まる
昇圧比で入力電源電圧を増幅して二次電極10から蛍光
管11へ出力し、蛍光管11を点灯させる。
【0022】PWMインバータ制御回路2には入力電源
電圧が入力されており、駆動回路5の駆動周波数よりも
数倍(例えば、4倍程度)高い周波数で出力をオン/オ
フ制御する。よって、PWMインバータ制御回路2から
は、駆動周波数よりも数倍高い周波数の矩形波電圧が出
力されており、PWMインバータ制御回路2から出力さ
れる矩形波電圧のデューティー比を制御することによ
り、入力電源電圧が変動してもPWMインバータ制御回
路2からバースト調光制御回路3へ出力される平均出力
電圧が一定値となるようにしている。
【0023】すなわち、 Vin: 入力電源電圧 V0: PWMインバータ制御回路の平均出力電圧(一
定値) Ton: PWMインバータ制御回路のオン時間 Toff: PWMインバータ制御回路のオフ時間 とすると、これらの間には、 V0=Vin×Ton/(Ton+Toff) の関係があるから、入力電源電圧Vinが変動してもそれ
に応じてデューティー比を次式のように決めれば、平均
出力電圧V0を一定に保つことができる。 Ton/(Ton+Toff)=V0/Vin
【0024】具体的にいうと、駆動回路5の駆動周波数
が例えば60kHzであるとすると、PWMインバータ
制御回路2のオン/オフ動作の周波数は240kHz程
度に設定される。そして、図2(a)のように入力電源
電圧Vinが大きい場合には比較的小さなデューティー比
でPWMインバータ制御回路2を駆動し、図2(b)の
ように入力電源電圧Vinが小さい場合には比較的大きな
デューティー比でPWMインバータ制御回路2をくづ
し、入力電源電圧Vinにかかわらず平均出力電圧V 0を
一定値に維持する。
【0025】バースト調光制御回路3は、駆動回路5の
駆動周波数よりも低い周波数(例えば、駆動周波数60
kHzに対して300Hz)で、PWMインバータ制御
回路2によって発生した矩形波電圧をオン/オフ制御す
ることにより、蛍光管11の輝度を制御(調光)させ
る。例えば、蛍光管11の輝度を高くしたい場合には、
図3(a)に示すように、バースト調光制御回路3のデ
ューティー比を大きくし、蛍光管11の輝度を低くした
い場合には、図3(b)のようにバースト調光制御回路
3のデューティー比を小さくする。
【0026】駆動回路5は、図4に示すように、発振回
路4からの出力信号により、PWMインバータ制御回路
2及びバースト調光制御回路3から供給される断続した
矩形波電圧を圧電トランス6の共振周波数に近い周波数
の正弦波に変換し、圧電トランス6を駆動する。ここ
で、バースト調光制御回路3のデューティー比が100
%の時の管電流は、インバータ仕様の管電流値の最大値
(調光最大時の管電流値)となるよう、PWMインバー
タ制御回路2の平均出力電圧と発振回路4の周波数(駆
動周波数)を設定されている。すなわち、この蛍光管駆
動装置にあっては、駆動回路5の駆動周波数を圧電トラ
ンス6の最大効率周波数に設定し、管電流が最大値にな
るようにPWMインバータ制御回路2の平均出力電圧を
設定する。こうして設定されると、PWMインバータ制
御回路2によって入力電源電圧が変動しても管電流が一
定になるように制御され、バースト調光制御回路3によ
り管電流の平均値が調整され、蛍光管11が輝度調整さ
れる。
【0027】図5は、上記蛍光管点灯装置1の一具体化
構成例の回路ブロック図である。この回路ブロック図で
は、入力電源7と駆動回路5の間にトランジスタ12と
フライホイールダイオード13(又は、同期整流用トラ
ンジスタでもよい)を接続している。また、PWMイン
バータ制御回路2とバースト調光制御回路3の出力をミ
キシング回路14で合成し、ミキシング回路14から出
力される合成波形でトランジスタ12を駆動することに
より、図1のように入力電源7から駆動回路5へ入力さ
れる信号をバースト調光制御回路3とPWMインバータ
制御回路2で制御している。また、入力電源電圧はD/
Dコンバータ15を介してPWMインバータ制御回路2
に入力されており、PWMインバータ制御回路2は、D
/Dコンバータ15の出力を監視しながらPWMインバ
ータ制御回路2(図1)の出力が一定の平均出力電圧と
なるようにデューティー比をフィードバック制御してい
る。よって、PWMインバータ制御回路2は、D/Dコ
ンバータ15の機能を用いて図1のPWMインバータ制
御回路2の機能を実現しており、バースト調光制御回路
3とPWMインバータ制御回路2の出力をミキシング回
路14で合成し、ミキシング回路14の出力信号でトラ
ンジスタ12を駆動することにより、図1のバースト調
光制御回路3とPWMインバータ制御回路2の機能を実
現している。
【0028】また、駆動回路5は、コイル16,17と
トランジスタ18,19をそれぞれ1個ずつ圧電トラン
ス6の一次電極9に接続した両波駆動回路となってお
り、バースト調光制御回路3がオンの期間では、駆動回
路5の出力が正弦波に近い波形となり、圧電トランス6
を効率良く駆動する。
【0029】しかして、図1又は図5に示した蛍光管点
灯装置1にあっては、入力電源電圧が高い場合でも効率
が低下しにくく、10〜100%などの広い調光範囲を
実現することができる。さらに、PWMインバータ制御
回路2で駆動周波数よりも高い周波数で入力電源電圧を
オン/オフ制御することによって入力電源電圧を一定に
維持しているので、発振回路4の発振周波数(駆動周波
数)を固定値にすることができ、回路構成を簡略化する
ことができる。しかも、駆動周波数固定であるから、図
9に示した圧電トランスインバータ61のように複雑な
構成の周波数制御回路が必要なく、回路規模を小型化で
きると共に大幅なコストダウンが可能になる。また、駆
動回路5では分周回路を必要としないので、発振回路4
に特殊なICが不要となり、コストダウンできる。
【0030】(第2の実施形態)図6は本発明の別な実
施形態による蛍光管点灯装置21の構成を示す回路ブロ
ック図である。この実施形態は、周波数制御方式に本発
明を適用したものである。蛍光管11が点灯する前(軽
負荷時)の出力特性と、点灯した後(重負荷時)の出力
特性では、圧電トランス6の共振周波数が異なることが
ある。この場合、第1の実施形態のように駆動周波数固
定方式とし、駆動周波数を点灯前の共振周波数に一致さ
せていると、蛍光管11点灯後には駆動周波数が共振周
波数から大きくずれ、変換効率が低下することになる。
しかし、蛍光管点灯の前後を問わず、圧電トランス6の
一次電極9側と二次電極10側の電圧の位相差は共振周
波数で−90°になる。そこで、この実施形態では、蛍
光管11が点灯する前と点灯した後とでは、いずれも駆
動周波数が共振周波数近傍となるように発振回路4を周
波数固定となるようにしているが、蛍光管11が点灯す
る前後で位相差を一定に保つことによって蛍光管11が
点灯する前も後も高い変換効率を保つようにしている。
【0031】この図6の実施形態と図1の実施形態とを
比較すると、図1の実施形態では周波数固定回路8によ
り発振回路4の周波数を固定していたのに対し、図6の
実施形態では、位相差一定制御回路22により、圧電ト
ランス6の一次電極9側と二次電極10側の電圧の位相
差が約−90°となるように発振回路4の周波数を制御
している。具体的には、バースト調光制御回路3のデュ
ーティー比が100%の時の管電流がインバータ仕様の
管電流値の最大値(調光最大時の管電流値)となるよ
う、PWMインバータ制御回路2の平均出力電圧と位相
差一定制御回路22の位相差目標値を設定されている。
すなわち、この蛍光管点灯装置21にあっては、位相差
一定制御回路22の目標位相差を圧電トランス6の最大
効率位相差(約−90°)に設定し、管電流が最大値に
なるようにPWMインバータ制御回路2の平均出力電圧
を設定する。こうして設定されると、位相差一定制御回
路22は、バースト調光制御回路3がオン時には、圧電
トランス6の一次電極9側と二次電極10側の電圧の位
相差を圧電トランス6の変換効率が最大効率となるよう
に制御し、バースト調光制御回路3がオフ時には、オン
時の位相差をロックしてオン時の位相差を保つように動
作する。
【0032】しかして、位相差一定制御回路22によ
り、圧電トランス6の一次電極9側と二次電極10側の
電圧の位相差が一定(約−90°)となるように発振回
路4の周波数を制御することにより、蛍光管11の点灯
動作時には圧電トランス6の共振周波数の変化に追従し
て発振回路4の周波数も変化する。
【0033】図7は、上記蛍光管点灯装置21の一具体
化構成例の回路ブロック図である。この回路ブロック図
では、圧電トランス6の一次電極9側の電圧と二次電極
10側の電圧を位相差一定制御回路22へ入力し、両電
圧の位相差が目標値となるように発振回路4の周波数を
フィードバック制御している。
【0034】また、この実施形態では、PWMインバー
タ制御回路2、バースト調光制御回路3及び位相差一定
制御回路22の組合わせにより、駆動回路5に入力する
平均電圧を一定化できるので、入力電源電圧が高いとき
でも、圧電トランス6の入力容量に蓄えられる電荷が一
定となり、次のような効果が生じる。すなわち、入力電
源電圧が高いときの、トランジスタ12に印加する電圧
が低下すること等により、より耐圧と電流容量の小さい
トランジスタ12を使用でき、蛍光管点灯装置21の回
路規模を小さくし、コストダウンを図ることができる。
また、入力電源電圧が高いときの効率を改善し、入力電
源電圧が高いときのサージ電流を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による蛍光管点灯装置の構
成を示す回路ブロック図である。
【図2】(a)(b)はPWMインバータ制御回路の出
力波形を示す図である。
【図3】(a)(b)はバースト調光制御回路の出力波
形を示す図である。
【図4】駆動回路の出力波形を示す図である。
【図5】同上の実施形態の一具体化構成例の回路ブロッ
ク図である。
【図6】本発明の別な実施形態による蛍光管点灯装置の
構成を示す回路ブロック図である。
【図7】同上の実施形態の一具体化構成例の回路ブロッ
ク図である。
【図8】従来例の圧電トランスインバータを示す回路ブ
ロック図である。
【図9】別な従来例の圧電トランスインバータを示す回
路ブロック図である。
【符号の説明】
2 PWMインバータ制御回路 3 バースト調光制御回路 4 発振回路 5 駆動回路 6 圧電トランス 7 入力電源 8 周波数固定回路 11 蛍光管 22 位相差一定制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧を交流電圧に変換して圧電トラ
    ンスを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を発振させる
    発振回路と、一次側から入力した交流電圧を二次側へ出
    力して負荷に印加するための圧電トランスと、前記駆動
    回路に入力する直流電圧を駆動回路の発振周波数よりも
    低い周波数で間欠的にオフにする平均電圧調整回路とを
    備えた圧電トランスインバータにおいて、 前記駆動回路に入力する直流電圧を前記駆動回路の発振
    周波数よりも高い周波数でパルス幅変調制御することに
    よって、前記平均電圧調整回路がオン時の平均電圧を一
    定に保持する電圧制御手段を備え、前記発振回路は発振
    周波数が固定されていることを特徴とする圧電トランス
    インバータ。
  2. 【請求項2】 前記発振回路の発振周波数と前記電圧制
    御手段により保持される一定電圧値は、前記平均電圧調
    整回路のデューティー比が100%のときの負荷電圧又
    は負荷電流が許容最大値となるように設定されているこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の圧電トランスインバ
    ータ。
  3. 【請求項3】 直流電圧を交流電圧に変換して圧電トラ
    ンスを駆動する駆動回路と、前記駆動回路を発振させる
    発振回路と、一次側から入力した交流電圧を二次側へ出
    力して負荷に印加するための圧電トランスと、前記駆動
    回路に入力する直流電圧を駆動回路の発振周波数よりも
    低い周波数で間欠的にオフにする平均電圧調整回路とを
    備えた圧電トランスインバータにおいて、 前記駆動回路に入力する直流電圧を前記駆動回路の発振
    周波数よりも高い周波数でパルス幅変調制御することに
    よって、前記平均電圧調整回路がオン時の平均電圧を一
    定に保持する電圧制御回路と、前記圧電トランスの一次
    側電圧と二次側電圧の位相差が一定となるように前記発
    振回路の発振周波数を制御する位相差一定制御回路とを
    備えた圧電トランスインバータ。
  4. 【請求項4】 前記位相差一定制御回路により制御され
    る位相差と前記電圧制御手段により保持される一定電圧
    値は、前記平均電圧調整回路のデューティー比が100
    %のときの負荷電圧又は負荷電流が許容最大値となるよ
    うに設定されていることを特徴とする、請求項3に記載
    の圧電トランスインバータ。
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