JPH11298211A - 分布定数回路、高周波回路、バイアス印加回路およびインピーダンス調整方法 - Google Patents

分布定数回路、高周波回路、バイアス印加回路およびインピーダンス調整方法

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JPH11298211A
JPH11298211A JP10234649A JP23464998A JPH11298211A JP H11298211 A JPH11298211 A JP H11298211A JP 10234649 A JP10234649 A JP 10234649A JP 23464998 A JP23464998 A JP 23464998A JP H11298211 A JPH11298211 A JP H11298211A
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尚典 宇田
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昌生 西田
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    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 λ/4線路と等価な特性を有し、小型化が可
能でかつ任意の周波数を抑圧することが可能な分布定数
線路を提供することである。 【解決手段】 ノードNAとノードNBとの間に線路1
が接続されている。ノードNAは容量4と線路2との直
列接続を介して接地され、ノードNBは容量5と線路3
との直列接続を介して接地されている。線路1,2,3
および容量4,5のパラメータは、基本波の周波数に対
してλ/4線路と等価な特性が得られ、任意の周波数に
対して線路2,3と容量4,5とがそれぞれ共振するよ
うに所定の関係式を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分布定数線路、そ
れを用いた高周波回路およびバイアス印加回路ならびに
インピーダンス調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信の急速な発展に伴って
通信のために非常に多くの周波数の電波が必要となって
おり、移動体通信で使用される電波の周波数はマイクロ
波帯へと移行しつつある。そのため、携帯機に用いられ
る増幅器は、モノリシックマイクロ波集積回路(MMI
C)やモジュール化したマイクロ波集積回路(MIC)
により構成される。
【0003】所望の周波数の信号を増幅する増幅器に
は、電界効果トランジスタ(FET)のゲートやドレイ
ンに所定の直流バイアスを印加するためのバイアス印加
回路が用いられる。このバイアス印加回路は、例えば、
基本波の波長の4分の1の長さを有する分布定数線路
(以下、λ/4線路と呼ぶ)により構成される。
【0004】このλ/4線路は、一端を交流的に接地電
位に短絡(ショート)させると、他端は基本波の周波数
(以下、基本周波数と呼ぶ)に対して開放(オープン)
状態となる。このようなλ/4線路は、FETへのバイ
アス印加回路の他、分配器、合成器、方向性結合器、フ
ィルタ等の種々の回路に広く応用されている。
【0005】しかしながら、基本周波数が低くなるほ
ど、λ/4線路の長さは長くなるため、数GHz以下の
周波数では、チップまたはモジュールの大型化につなが
る。そこで、λ/4線路を小型化する手法が検討されて
きた。
【0006】図37はλ/4線路を示す図、図38はλ
/4線路と等価な従来の分布定数回路を示す図である。
図37において、Z0 はλ/4線路100の特性インピ
ーダンス、L0 はλ/4線路100の長さである。ま
た、図38において、Z1 は線路101の特性インピー
ダンス、L1 は線路101の長さ、C1 は容量102,
103の容量値(キャパシタンス)である。
【0007】図38の分布定数回路においては、ノード
NAとノードNBとの間に線路101が接続され、ノー
ドNAが容量102を介して接地され、ノードNBが容
量103を介して接地されている。
【0008】特性インピーダンスZ1 、長さL1 および
容量値C1 が次式(12),(13)の関係を満足する
ならば、図38の分布定数回路は基本周波数において図
37のλ/4線路100と等価になる(Tetsuo Hirota,
Akira Minakawa, MasahiroMuraguchi, "Reduced-Size
Branch-Line and Rat-Race Hybrids for UniplanarMMI
C's, IEEE MTT, Vol.38, No.3, March 1990)。
【0009】
【数10】
【0010】なお、λは基本波の波長、ωは基本波の角
速度である。上式(12),(13)において線路10
1の長さL1 を任意に選択することができるので、線路
101の長さL1 を短縮することが可能となる。
【0011】図39は図38の分布定数回路を用いたバ
イアス印加回路の回路図である。図39のバイアス印加
回路110は、FET200にドレインバイアスVdd
印加するためのドレインバイアス印加回路として働く。
【0012】図39のバイアス印加回路110におい
て、ノードNAとノードNBとの間に線路101が接続
され、ノードNAは容量111を介して接地されてい
る。ノードNAには、ドレインバイアスVddが印加され
る。ノードNBは、容量103を介して接地され、かつ
FET200のドレインに接続されている。
【0013】Z1 は線路101の特性インピーダンス、
1 は線路101の長さである。C 1 は容量103の容
量値、Cg は容量111の容量値である。Zfrはノード
NBから入力側(端子Aの側)を見たインピーダンス、
loはノードNBから出力側(端子Bの側)を見たイン
ピーダンスである。ここでは、インピーダンスZfrおよ
びインピーダンスZloは50Ωであるものとする。
【0014】容量111は、基本周波数に対して十分に
小さなインピーダンスを有する。そのため、ノードNA
は交流的に接地電位に短絡されている。これにより、ノ
ードNBは基本周波数に対して開放状態となる。すなわ
ち、図39のバイアス印加回路110は、基本周波数に
対してλ/4線路として働く。この場合、ノードNAに
ドレインバイアスVddが印加される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】一方、図37のλ/4
線路100をFETのドレインバイアス印加回路に用い
る場合、λ/4線路100の一端を容量を介して接地
し、他端をFETのドレインに接続する。この場合、λ
/4線路100の他端は基本周波数に対して開放状態に
なるとともに、偶数次の高調波に対しては短絡状態にな
る。
【0016】偶数次の高調波(特に第2高調波)に対し
て短絡状態になる負荷条件では、FETにより構成され
る増幅器の電力負荷効率が向上することが知られている
(本城和彦,”マイクロ波非線形回路技術”,MWE9
5 Microwave Workshop Dige
st,pp.65−74,1995)。このため、λ/
4線路100をバイアス印加回路に用いると、増幅器の
高効率化が図れるという利点が得られる。
【0017】しかしながら、図39に示したように、図
38の分布定数回路をバイアス印加回路に用いた場合に
は、ノードNBは偶数次の高調波に対して短絡状態にな
らない。したがって、増幅器の小型化を図ることは可能
となるが、増幅器の高効率化を図ることができない。
【0018】また、FETにより構成される増幅器で
は、高周波領域でFETの発振が起こる場合がある。F
ETの発振防止策として、発振周波数での利得を大きく
低下させる方法がある。図37のλ/4線路100をバ
イアス印加回路に用いた場合には、増幅器の利得を偶数
次の高調波に対して低下させることはできるが、それ以
外の周波数での利得を低下させることはできない。そこ
で、任意の周波数での利得を低下させることが可能なバ
イアス印加方法が要望されている。
【0019】さらに、増幅器や混合器では、スプリアス
(不要な周波数の信号)が問題となる場合がある。そこ
で、スプリアス抑圧対策が要望されている。
【0020】また、従来より、高効率化のために増幅器
のB級動作の解析からFETのドレイン端を第2高調波
に対して短絡状態にし、第3高調波に対して開放状態に
することが行われている。しかしながら、増幅器のA級
またはAB級動作の場合に、この条件が必ずしも最適で
あるとは限らない。
【0021】本発明の目的は、λ/4線路と等価な特性
を有し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧するこ
とが可能な分布定数回路およびそれを用いた高周波回路
を提供することである。
【0022】本発明の他の目的は小型化および高効率化
が可能なバイアス印加回路を提供することである。
【0023】本発明のさらに他の目的は、バイアス印加
回路においてトランジスタの負荷インピーダンスを調整
するインピーダンス調整方法を提供することである。
【0024】本発明のさらに他の目的は、回路の小型化
および低コスト化を図ることが可能な分布定数回路を提
供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段および発明の効果】(1)
第1の発明 第1の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端が
第1の容量と第2の線路との直列接続を介して所定の基
準電位に接続されるとともに、第1の線路の他端が第2
の容量と第3の線路との直列接続を介して基準電位に接
続され、第1の周波数に対してその第1の周波数に対応
する波長の4分の1の長さを有する線路と等価な特性が
得られ、第1の周波数と異なる第2の周波数に対して第
1の容量と第2の線路とが共振しかつ第2の容量と第3
の線路とが共振することを特徴とする。
【0026】本発明に係る分布定数回路においては、第
1の周波数に対して第1の周波数に対応する波長の4分
の1の長さを有する線路と等価な特性が得られる。それ
により、第1の線路の一端および他端のうち一方を交流
的に基準電位に短絡させた場合に第1の周波数に対して
第1の線路の一端および他端のうち他方が開放状態にな
る。
【0027】また、第2の周波数に対して第1の容量と
第2の線路とが共振しかつ第2の容量と第3の線路とが
共振する。それにより、第2の周波数に対して第1の線
路の一端および他端が基準電位に短絡される。
【0028】この場合、第1、第2および第3の線路な
らびに第1および第2の容量のパラメータを調整するこ
とにより、第1、第2および第3の線路を短縮するとと
もに、第2の周波数を任意に設定することができる。
【0029】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0030】(2)第2の発明 第2の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端が
第1の容量と第2の線路との直列接続を介して所定の基
準電位に接続されるとともに、第1の線路の他端が第2
の容量と第3の線路との直列接続を介して基準電位に接
続され、第1の線路の特性インピーダンスZa 、第1の
線路の長さLa 、第2および第3の線路の特性インピー
ダンスZb 、第2および第3の線路の長さLb 、第1お
よび第2の容量の容量値C、第1の周波数f1 、第1の
周波数に対応する波長λ1 、第2の周波数f2 、および
第2の周波数に対応する波長λ2 が、
【0031】
【数11】
【0032】式(1)、(2)および(3)の関係を満
足することを特徴とする。本発明に係る分布定数回路に
おいては、式(3)を満足することにより、第1の周波
数に対して第1の周波数に対応する波長の4分の1の長
さを有する線路と等価な電圧電流特性が得られる。
【0033】また、式(2)を満足することにより、第
2の周波数に対して第1の容量と第2の線路とが共振し
かつ第2の容量と第3の線路とが共振する。それによ
り、第2の周波数に対して第1の線路の一端および他端
が基準電位に短絡される。
【0034】さらに、式(1)を満足することにより、
第1の線路の一端および他端のうち一方を交流的に基準
電位に短絡させた場合に第1の周波数に対して第1の線
路の一端および他端のうち他方が開放状態になる。
【0035】この場合、第1、第2および第3の線路な
らびに第1および第2の容量のパラメータを調整するこ
とにより、第1、第2および第3の線路を短縮するとと
もに、第2の周波数を任意に設定することができる。
【0036】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0037】(3)第3の発明 第3の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端が
交流的に所定の基準電位に接続されるとともに、第1の
線路の他端が容量と第2の線路との直列接続を介して基
準電位に接続され、第1の周波数に対してその第1の周
波数に対応する波長の4分の1の長さを有する線路と等
価な特性が得られ、第1の周波数と異なる第2の周波数
に対して容量と第2の線路とが共振することを特徴とす
る。
【0038】本発明に係る分布定数回路においては、第
1の周波数に対して第1の周波数に対応する波長の4分
の1の長さを有する線路と等価な特性が得られる。それ
により、第1の周波数に対して第1の線路の他端が開放
状態になる。
【0039】また、第2の周波数に対して容量と第2の
線路とが共振する。それにより、第2の周波数に対して
第1の線路の他端が基準電位に短絡される。
【0040】この場合、第1および第2の線路ならびに
容量のパラメータを調整することにより、第1および第
2の線路を短縮するとともに、第2の周波数を任意に設
定することができる。
【0041】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0042】(4)第4の発明 第4の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端が
交流的に所定の基準電位に接続されるとともに、第1の
線路の他端が容量と第2の線路との直列接続を介して基
準電位に接続され、第1の線路の特性インピーダンスZ
a 、第1の線路の長さLa 、第2の線路の特性インピー
ダンスZb 、第2の線路の長さLb 、容量の容量値C、
第1の周波数f1 、第1の周波数に対応する波長λ1
第2の周波数f2 、および第2の周波数に対応する波長
λ2 が、
【0043】
【数12】
【0044】式(1)、(2)および(3)の関係を満
足することを特徴とする。本発明に係る分布定数回路に
おいては、式(3)を満足することにより、第1の周波
数に対して第1の周波数に対応する波長の4分の1の長
さを有する線路と等価な電圧電流特性が得られる。
【0045】また、式(2)を満足することにより、第
2の周波数に対して容量と第2の線路とが共振する。そ
れにより、第2の周波数に対して第1の線路の他端が基
準電位に短絡される。
【0046】さらに、式(1)を満足することにより、
第1の周波数に対して第1の線路の他端が開放状態にな
る。
【0047】この場合、第1および第2の線路ならびに
容量のパラメータを調整することにより、第1および第
2の線路を短縮するとともに、第2の周波数を任意に設
定することができる。
【0048】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0049】(5)第5の発明 第5の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端が
第1の容量と第2の線路との直列接続を介して所定の基
準電位に接続されかつ第1のインピーダンス要素を介し
て基準電位に接続されるとともに、第1の線路の他端が
第2の容量と第3の線路との直列接続を介して基準電位
に接続されかつ第2のインピーダンス要素を介して基準
電位に接続され、第1の周波数に対してその第1の周波
数に対応する波長の4分の1の長さを有する線路と等価
な特性が得られ、第1の周波数と異なる第2の周波数に
対して第1の容量と第2の線路とが共振しかつ第2の容
量と第3の線路とが共振することを特徴とする。
【0050】本発明に係る分布定数回路においては、第
1の周波数に対して第1の周波数に対応する波長の4分
の1の長さを有する線路と等価な特性が得られる。それ
により、第1の線路の一端および他端のうち一方を交流
的に基準電位に短絡させた場合に第1の周波数に対して
第1の線路の一端および他端のうち他方が開放状態にな
る。
【0051】また、第2の周波数に対して第1の容量と
第2の線路とが共振しかつ第2の容量と第3の線路とが
共振する。それにより、第2の周波数に対して第1の線
路の一端および他端が基準電位に短絡される。
【0052】この場合、第1、第2および第3の線路な
らびに第1および第2の容量のパラメータを調整するこ
とにより、第1、第2および第3の線路を短縮するとと
もに、第2の周波数を任意に設定することができる。
【0053】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0054】(6)第6の発明 第6の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端が
第1の容量と第2の線路との直列接続を介して所定の基
準電位に接続されかつ第1のインピーダンス要素を介し
て基準電位に接続されるとともに、第1の線路の他端が
第2の容量と第3の線路との直列接続を介して基準電位
に接続されかつ第2のインピーダンス要素を介して基準
電位に接続され、第1の線路の特性インピーダンス
a 、第1の線路の長さLa 、第2および第3の線路の
特性インピーダンスZb 、第2および第3の線路の長さ
b 、第1および第2の容量の容量値C、第1および第
2のインピーダンス要素のインピーダンスZc 、第1の
周波数f1 、第1の周波数に対応する波長λ1 、第2の
周波数f2 、および第2の周波数に対応する波長λ2
が、
【0055】
【数13】
【0056】式(4)、(5)および(6)の関係を満
足することを特徴とする。本発明に係る分布定数回路に
おいては、式(6)を満足することにより、第1の周波
数に対して第1の周波数に対応する波長の4分の1の長
さを有する線路と等価な電圧電流特性が得られる。
【0057】また、式(5)を満足することにより、第
2の周波数に対して第1の容量と第2の線路とが共振し
かつ第2の容量と第3の線路とが共振する。それによ
り、第2の周波数に対して第1の線路の一端および他端
が基準電位に短絡される。
【0058】さらに、式(4)を満足することにより、
第1の線路の一端および他端のうち一方を交流的に基準
電位に短絡させた場合に第1の周波数に対して第1の線
路の一端および他端のうち他方が開放状態になる。
【0059】この場合、第1、第2および第3の線路な
らびに第1および第2の容量のパラメータを調整するこ
とにより、第1、第2および第3の線路を短縮するとと
もに、第2の周波数を任意に設定することができる。
【0060】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0061】(7)第7の発明 第7の発明に係る分布定数回路は、第5または第6の発
明に係る分布定数回路の構成において、第1および第2
のインピーダンス要素が、インピーダンス素子からなる
ことを特徴とする。
【0062】この場合、第1、第2および第3の線路な
らびに第1および第2の容量のパラメータに加えて第1
および第2のインピーダンス要素のパラメータを調整す
ることにより、第1、第2および第3の線路を短縮する
とともに、第2の周波数を任意に設定することができ
る。
【0063】したがって、λ/4線路と等価な特性を得
ることができ、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧
することが可能となる。
【0064】(8)第8の発明 第8の発明に係る分布定数回路は、第5または第6の発
明に係る分布定数回路の構成において、第1および第2
のインピーダンス要素が、第1の線路の一端および他端
に接続される回路をそれぞれ一端および他端から見たイ
ンピーダンスの50オーム系からのずれであることを特
徴とする。
【0065】この場合、第1の線路の一端および他端に
接続される回路をそれぞれ一端および他端から見たイン
ピーダンスが50オーム系からずれている場合でも、λ
/4線路と等価な特性を得ることができ、小型化が可能
でかつ任意の周波数を抑圧することが可能となる。
【0066】(9)第9の発明 第9の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端が
交流的に所定の基準電位に接続されるとともに、第1の
線路の他端が容量と第2の線路との直列接続を介して基
準電位に接続されかつインピーダンス要素を介して基準
電位に接続され、第1の周波数に対してその第1の周波
数に対応する波長の4分の1の長さを有する線路と等価
な特性が得られ、第1の周波数と異なる第2の周波数に
対して容量と第2の線路とが共振することを特徴とす
る。
【0067】本発明に係る分布定数回路においては、第
1の周波数に対して第1の周波数に対応する波長の4分
の1の長さを有する線路と等価な特性が得られる。それ
により、第1の周波数に対して第1の線路の他端が開放
状態になる。
【0068】また、第2の周波数に対して容量と第2の
線路とが共振する。それにより、第2の周波数に対して
第1の線路の他端が基準電位に短絡される。
【0069】この場合、第1および第2の線路ならびに
容量のパラメータを調整することにより、第1および第
2の線路を短縮するとともに、第2の周波数を任意に設
定することができる。
【0070】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0071】(10)第10の発明 第10の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端
が交流的に所定の基準電位に接続されるとともに、第1
の線路の他端が容量と第2の線路との直列接続を介して
基準電位に接続されかつインピーダンス要素を介して基
準電位に接続され、第1の線路の特性インピーダンスZ
a 、第1の線路の長さLa 、第2の線路の特性インピー
ダンスZb 、第2の線路の長さLb 、容量の容量値C、
インピーダンス要素のインピーダンスZc 、第1の周波
数f1 、第1の周波数に対応する波長λ1 、第2の周波
数f2 、および第2の周波数に対応する波長λ2 が、
【0072】
【数14】
【0073】式(4)、(5)および(6)の関係を満
足することを特徴とする。本発明に係る分布定数回路に
おいては、式(6)を満足することにより、第1の周波
数に対して第1の周波数に対応する波長の4分の1の長
さを有する線路と等価な電圧電流特性が得られる。
【0074】また、式(5)を満足することにより、第
2の周波数に対して容量と第2の線路とが共振する。そ
れにより、第2の周波数に対して第1の線路の他端が基
準電位に短絡される。
【0075】さらに、式(4)を満足することにより、
第1の周波数に対して第1の線路の他端が開放状態にな
る。
【0076】この場合、第1および第2の線路ならびに
容量のパラメータを調整することにより、第1および第
2の線路を短縮するとともに、第2の周波数を任意に設
定することができる。
【0077】したがって、λ/4線路と等価な特性を有
し、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧することが
可能な分布定数回路が提供される。
【0078】(11)第11の発明 第11の発明に係る分布定数回路は、第9または第10
の発明に係る分布定数回路の構成において、インピーダ
ンス要素が、インピーダンス素子からなることを特徴と
する。
【0079】この場合、第1および第2の線路ならびに
容量のパラメータに加えてインピーダンス要素のパラメ
ータを調整することにより、第1および第2の線路を短
縮するとともに、第2の周波数を任意に設定することが
できる。
【0080】したがって、λ/4線路と等価な特性が得
ることができ、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧
することが可能となる。
【0081】(12)第12の発明 第12の発明に係る分布定数回路は、第9または第10
の発明に係る分布定数回路の構成において、インピーダ
ンス要素が、第1の線路の他端に接続される回路を他端
から見たインピーダンスの50オーム系からのずれであ
ることを特徴とする。
【0082】この場合、第1の線路の他端に接続される
回路を他端から見たインピーダンスが50オーム系から
ずれている場合でも、λ/4線路と等価な特性を得るこ
とができ、小型化が可能でかつ任意の周波数を抑圧する
ことが可能となる。
【0083】(13)第13の発明 第13の発明に係る高周波回路は、トランジスタと、ト
ランジスタの1つの電極に直流バイアスを印加するバイ
アス印加回路と、トランジスタの上記電極と他の回路と
の間のインピーダンス整合を行う整合回路とを備え、バ
イアス印加回路は、第3、第4、第9、第10、第11
または第12の発明に係る分布定数回路からなり、整合
回路は、バイアス印加回路と他の回路との間に設けられ
たものである。
【0084】本発明に係る高周波回路においては、バイ
アス印加回路が第3、第4、第9、第10、第11また
は第12の発明に係る分布定数回路からなるので、第2
の周波数を抑圧しつつ、第1の周波数の信号をトランジ
スタの電極と他の回路との間で伝達し、かつトランジス
タの電極に直流バイアスを印加することができる。
【0085】この場合、整合回路がバイアス印加回路と
他の回路との間に設けられることにより、整合回路と他
の回路との接続点における反射係数の周波数特性が第1
の周波数で下向きの幅の広いピークを持つ。したがっ
て、第1の周波数を中心とする広帯域特性が得られる。
【0086】(14)第14の発明 第14の発明に係る高周波回路は、トランジスタと、ト
ランジスタの1つの電極に直流バイアスを印加するバイ
アス印加回路と、トランジスタの上記電極と他の回路と
の間のインピーダンス整合を行う整合回路とを備え、バ
イアス印加回路は、第3、第4、第9、第10、第11
または第12の発明に係る分布定数回路からなり、整合
回路は、トランジスタの上記電極とバイアス印加回路と
の間に設けられたものである。
【0087】本発明に係る高周波回路においては、バイ
アス印加回路が第3、第4、第9、第10、第11また
は第12の発明に係る分布定数回路からなるので、第2
の周波数を抑圧しつつ、第1の周波数の信号をトランジ
スタの電極と他の回路との間で伝達し、かつトランジス
タの電極に直流バイアスを印加することができる。
【0088】この場合、整合回路がトランジスタの上記
電極とバイアス印加回路との間に設けられることによ
り、バイアス印加回路と他の回路との接続点における反
射係数の周波数特性が第1の周波数で下向きの幅の狭い
ピークを持つ。したがって、第1の周波数を中心とする
狭帯域特性が得られる。
【0089】(15)第15の発明 第15の発明に係る高周波回路は、第13または第14
の発明に係る高周波回路の構成において、トランジスタ
の電極に接続され、第1の周波数に対する高調波成分を
除去する高調波除去回路をさらに備えたものである。
【0090】この場合、トランジスタの電極と他の回路
との間で第1の周波数を伝達しつつ、第1の周波数に対
する高調波成分を確実に除去することが可能となる。
【0091】(16)第16の発明 第16の発明に係るバイアス印加回路は、トランジスタ
の1つの電極を基本波の周波数に対して開放状態にし、
トランジスタの電極に直流バイアスを印加するバイアス
印加回路であって、トランジスタの電極と所定の基準電
位との間に接続される共振回路を備え、共振回路の共振
周波数が基本波に対する2次の高調波の周波数よりも高
いことを特徴とする。
【0092】本発明に係るバイアス印加回路において
は、トランジスタの1つの電極に直流バイアスが印加さ
れるとともに、トランジスタの電極が基本波の周波数に
対して開放状態になる。また、トランジスタの電極と基
準電位との間に共振回路が接続されているので、トラン
ジスタの電極が共振回路の共振周波数で短絡状態にな
る。それにより、トランジスタの電極において共振回路
の共振周波数の成分が抑制される。特に、共振回路の共
振周波数が基本波に対する2次の高調波の周波数よりも
大きく設定されているので、トランジスタのAB級動作
において損失が少なくなり、高効率化が図られる。
【0093】(17)第17の発明 第17の発明に係るバイアス印加回路は、トランジスタ
の1つの電極に直流バイアスを印加するバイアス印加回
路であって、第3、第4、第9、第10、第11または
第12の発明に係る分布定数回路を備え、第1の周波数
が基本波の周波数であり、第2の周波数が基本波に対す
る2次の高調波の周波数よりも高いことを特徴とする。
【0094】本発明に係るバイアス印加回路において
は、第3、第4、第9、第10、第11または第12の
発明に係る分布定数回路を備えているので、第2の周波
数の成分を抑制しつつ、第1の周波数の信号をトランジ
スタの電極と他の回路との間で伝達し、かつトランジス
タの電極に直流バイアスを印加することができる。
【0095】この場合、第1の周波数が基本波の周波数
であり、第2の周波数が基本波に対する2次の高調波の
周波数よりも高く設定されているので、トランジスタの
AB級動作において損失が少なくなり、高効率化が図ら
れる。したがって、小型化および高効率化が可能なバイ
アス印加回路が提供される。
【0096】(18)第18の発明 第18の発明に係るインピーダンス調整方法は、第16
の発明に係るバイアス印加回路における共振回路のイン
ピーダンスを変化させることにより、2次の高調波での
負荷インピーダンスを調整することを特徴とする。
【0097】本発明に係るインピーダンス調整方法にお
いては、バイアス印加回路における共振回路のインピー
ダンスを変化させることにより2次の高調波での負荷イ
ンピーダンスを調整することができる。それにより、ト
ランジスタの効率を制御することが可能となる。
【0098】(19)第19の発明 第19の発明に係るインピーダンス調整方法は、第16
の発明に係るバイアス印加回路における電極での電流と
電圧との積に基づき、2次の高調波での負荷インピーダ
ンスを調整することを特徴とする。
【0099】本発明に係るインピーダンス調整方法にお
いては、バイアス印加回路における電極での電流と電圧
との積に基づいて2次の高調波での負荷インピーダンス
を調整することができる。それにより、トランジスタの
効率を制御することが可能となる。
【0100】(20)第20の発明 第20の発明に係る分布定数回路は、線路の一端が交流
的に所定の基準電位に接続され、線路の他端が容量を介
して基準電位に接続され、所定の周波数に対して線路お
よび容量がインダクタを構成するものである。
【0101】本発明に係る分布定数回路においては、容
量および短い線路でインダクタが構成される。したがっ
て、回路の小型化および低コスト化を図ることが可能と
なる。
【0102】(21)第21の発明 第21の発明に係る分布定数回路は、第20の発明に係
る分布定数回路の構成において、線路の特性インピーダ
ンスZa 、線路の長さLa 、容量の容量値C、所定の周
波数に対応する波長λ1 、所定の周波数に対応する角周
波数ω1 が、
【0103】
【数15】
【0104】式(7)の関係を満足するものである。そ
の分布定数回路は、式(7)を満足することにより、イ
ンダクタとして働く。
【0105】(22)第22の発明 第22の発明に係る分布定数回路は、線路の一端が交流
的に所定の基準電位に接続され、線路の他端が容量とイ
ンダクタ成分との直列接続を介して基準電位に接続さ
れ、第1の周波数に対して線路、容量およびインダクタ
成分がインダクタを構成するものである。
【0106】本発明に係る分布定数回路においては、容
量、インダクタ成分および短い線路によりインダクタが
構成される。したがって、回路の小型化および低コスト
化を図ることが可能となる。
【0107】(23)第23の発明 第23の発明に係る分布定数回路は、第22の発明に係
る分布定数回路の構成において、線路の特性インピーダ
ンスZa 、線路の長さLa 、容量の容量値C、インダク
タ成分のインダクタンスL、第1の周波数に対応する波
長λ1 、第1の周波数に対応する角周波数ω1 が、
【0108】
【数16】
【0109】式(8)の関係を満足するものである。そ
の分布定数回路は、式(8)を満足することにより、イ
ンダクタとして働く。
【0110】(24)第24の発明 第24の発明に係る分布定数回路は、第23の発明に係
る分布定数回路の構成において、容量の容量値C、イン
ダクタ成分のインダクタンスL、第2の周波数に対応す
る角周波数ω2 が、
【0111】
【数17】
【0112】式(9)の関係を満足するものである。こ
の場合、式(9)を満足することにより、第2の周波数
に対して線路の他端が基準電位に短絡される。それによ
り、第2の周波数を抑圧することができる。
【0113】(25)第25の発明 第25の発明に係る分布定数回路は、第1の線路の一端
が交流的に所定の基準電位に接続され、第1の線路の他
端が容量と第2の線路との直列接続を介して基準電位に
接続され、第1の周波数に対して第1の線路、容量およ
び第2の線路がインダクタを構成するものである。
【0114】本発明に係る分布定数回路においては、容
量および短い第1および第2の線路によりインダクタが
構成される。したがって、回路の小型化および低コスト
化を図ることが可能となる。
【0115】(26)第26の発明 第26の発明に係る分布定数回路は、第25の発明に係
る分布定数回路の構成において、第1の線路の特性イン
ピーダンスZa 、第1の線路の長さLa 、第2の線路の
特性インピーダンスZb 、第2の線路の長さLb 、容量
の容量値C、第1の周波数に対応する波長λ1 、第1の
周波数に対応する角周波数ω1 が、
【0116】
【数18】
【0117】式(10)の関係を満足するものである。
その分布定数回路は、式(10)を満足することによ
り、インダクタとして働く。
【0118】(27)第27の発明 第27の発明に係る分布定数回路は、第26の発明に係
る分布定数回路の構成において、第2の線路の特性イン
ピーダンスZb 、第2の線路の長さLb 、容量の容量値
C、第2の周波数に対応する波長λ2 、第2の周波数に
対応する角周波数ω2 が、
【0119】
【数19】
【0120】式(11)の関係を満足するものである。
この場合、式(11)を満足するこにより、第2の周波
数に対して第1の線路の他端が基準電位に短絡される。
それにより、第2の周波数を抑圧することができる。
【0121】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例における
分布定数回路の回路図である。
【0122】図1において、ノードNAとノードNBと
の間に線路1が接続されている。ノードNAは容量4と
線路2の直列接続を介して接地され、ノードNBは容量
5と線路3との直列接続を介して接地されている。線路
1,2,3は、例えばマイクロストリップ線路からな
る。本実施例では、接地電位が基準電位に相当する。
【0123】Za は線路1の特性インピーダンス、La
は線路1の長さ、Zb は線路2,3の特性インピーダン
ス、Lb は線路2,3の長さである。また、Cは容量
4,5の容量値(キャパシタンス)である。
【0124】図1の分布定数回路において、特性インピ
ーダンスZa ,Zb 、長さLa ,L b および容量値Cは
次式(1),(2),(3)を満足するように設定す
る。
【0125】
【数20】
【0126】上式(1),(2),(3)において、f
1 は基本波の周波数(基本周波数)、f2 は抑圧する周
波数、λ1 は基本波の波長、λ2 は抑圧する周波数に対
応する波長である。式(1),(2),(3)の導出方
法については、後述する。
【0127】図1の分布定数回路では、ノードNAを交
流的に接地状態にすると、ノードNBは基本周波数f1
に対して開放状態になり、かつ周波数f2 に対して短絡
状態となる。したがって、線路を短縮しつつλ/4線路
と等価な特性を得ることができるとともに、任意の周波
数f2 での利得を低下させることが可能となる。
【0128】ここで、λ/4線路および実施例の分布定
数回路におけるS11およびS21の周波数特性のシミュレ
ーションを行った。S11は入力反射係数を表すSパラメ
ータであり、S21は利得を表すSパラメータである。
【0129】図2はλ/4線路のパラメータを示す図、
図3は実施例の分布定数回路のパラメータを示す図であ
る。基本周波数は1.5GHzである。
【0130】図2に示すように、λ/4線路100はノ
ードNA,NB間に接続されている。λ/4線路100
の幅W0 は1945μm、長さL0 は18000μm、
特性インピーダンスZ0 は25Ωである。
【0131】図3に示すように、線路1の幅Wa は59
2μm、長さLa は6575μm、特性インピーダンス
a は50Ωである。また、線路2の幅Wb は592μ
m、長さLb は2248μm、特性インピーダンスZb
は50Ωである。同様に、線路3の幅Wb は592μ
m、長さLb 2248μm、特性インピーダンスZb
50Ωである。容量4,5の容量値Cはそれぞれ2.8
pFである。
【0132】図4はλ/4線路100および実施例の分
布定数回路のノードNA,NB間におけるS11およびS
21のシミュレーション結果を示す図である。図4におい
て、四角印はλ/4線路100のS11を示し、丸印は実
施例の分布定数回路のS11を示し、下向き三角印はλ/
4線路100のS21を示し、上向き三角印は実施例のS
21を示す。
【0133】図4に示すように、実施例の分布定数回路
およびλ/4線路100におけるS 11(入力反射係数)
およびS21(利得)はそれぞれ基本周波数1.5GHz
で一致している。すなわち、実施例の分布定数回路は、
線路1,2,3の長さがλ/4線路に比べて短縮されつ
つ基本波に対してλ/4線路として働いていることがわ
かる。
【0134】図5は図1の分布定数回路を用いたバイア
ス印加回路の回路図である。図5のバイアス印加回路1
0は、FET20にドレインバイアスVddを印加するド
レインバイアス印加回路として働く。
【0135】図5のバイアス印加回路10においては、
ノードNAとノードNBとの間に線路1が接続され、ノ
ードNAは容量11を介して接地されている。このノー
ドNAにはドレインバイアスVddが印加される。ノード
NBは、FET20のドレインに接続され、かつ線路3
と容量5との直列接続を介して接地されている。
【0136】ZfrはノードNBから入力側(端子Aの
側)を見たインピーダンス(以下、入力側インピーダン
スと呼ぶ)、ZloはノードNBから出力側(端子Bの
側)を見たインピーダンス(以下、出力側インピーダン
スと呼ぶ)である。また、ZcirはノードNBから分布
定数回路以外の回路全体を見たインピーダンスである。
入力側インピーダンスZfrおよび出力側インピーダンス
loはそれぞれ50Ωとする。
【0137】ここで、λ/4線路を用いた比較例1のバ
イアス印加回路、図38の従来の分布定数回路を用いた
比較例2のバイアス印加回路および図5の回路構成を有
する実施例のバイアス印加回路におけるS11およびS21
の周波数特性のシミュレーションを行った。このシミュ
レーションでは、厚み635μmおよび比誘電率10の
アルミナ材料からなる基板を用いた。
【0138】図6は比較例1のバイアス印加回路のパラ
メータを示す図である。図6において、ノードNAとノ
ードNBとの間にλ/4線路100が接続されている。
ノードNAは容量11を介して接地され、ノードNBは
端子A,B間に接続されている。
【0139】λ/4線路100の幅W0 は1945μ
m、長さL0 は18000μm、特性インピーダンスZ
0 は25Ωである。また、容量11の容量値Cg は10
00pFである。
【0140】図7は図6のバイアス印加回路の端子A,
B間におけるS11およびS21の周波数特性のシミュレー
ション結果を示す図である。
【0141】図7に示すように、図6のバイアス印加回
路では、基本周波数1.5GHzでS11(入力反射係
数)が低下し、第2高調波(3.0GHz)でS21(利
得)が低下している。すなわち、図6のバイアス印加回
路では、ノードNBは、基本波に対して開放状態とな
り、第2高調波に対して短絡状態となることがわかる。
【0142】図8は比較例2のバイアス印加回路のパラ
メータを示す図である。図8において、ノードNAとノ
ードNBとの間に線路101が接続されている。ノード
NAは容量11を介して接地され、ノードNBは容量1
03を介して接地され、かつ端子A,B間に接続されて
いる。
【0143】線路101の幅W1 は592μm、長さL
1 は6500μm、特性インピーダンスZ1 は50Ωで
ある。容量103の容量値C1 は3.68pF、容量1
1の容量値Cg は1000pFである。なお、特性イン
ピーダンス50Ωの場合のλ/4線路の長さは1950
0μmとなるので、線路101の長さはλ/12に対応
する。
【0144】図9は図8のバイアス印加回路の端子A,
B間におけるS11およびS21のシミュレーション結果を
示す図である。
【0145】図9に示すように、図8のバイアス印加回
路では、基本周波数1.5GHzでS11(入力反射係
数)が低下しているが、第2高調波(3.0GHz)で
21(利得)が低下していない。すなわち、図8のバイ
アス印加回路では、ノードNBは、基本波に対して開放
状態となるが、第2高調波に対して短絡状態にならない
ことがわかる。したがって、線路の短縮化は可能である
が、増幅器の電力負荷効率を向上させることができな
い。
【0146】図10は実施例のバイアス印加回路のパラ
メータを示す図である。図10において、ノードNAと
ノードNBとの間に線路1が接続されている。ノードN
Aは容量11を介して接地され、ノードNBは容量5と
線路3との直列接続を介して接地され、かつ端子A,B
間に接続されている。
【0147】線路1の幅Wa は592μm、長さLa
6575μm、特性インピーダンスZa は50Ωであ
る。線路3の幅Wb は592μm、長さLb は2248
μm、特性インピーダンスZb は50Ωである。容量5
の容量値Cは2.8pF、容量11の容量値Cg は10
00pFである。
【0148】図11は図10のバイアス印加回路の端子
A,B間におけるS11およびS21の周波数特性のシミュ
レーション結果を示す図である。
【0149】図11に示すように、図10のバイアス印
加回路では、基本周波数1.5GHzでS11(入力反射
係数)が低下し、第2高調波(3.0GHz)でS
21(利得)が低下している。すなわち、図10のバイア
ス印加回路では、ノードNBは、基本波に対して開放状
態となり、第2高調波に対して短絡状態となっており、
よりλ/4線路100に近い特性が得られることがわか
る。したがって、線路の短縮化が可能で、かつ増幅器の
電力負荷効率を向上させることができる。
【0150】図5のバイアス印加回路10においては、
入力側インピーダンスZfrおよび出力側インピーダンス
loをそれぞれ50Ωとしたが、実際の回路では、入力
側インピーダンスZfrおよび出力側インピーダンスZlo
が50Ωからずれることがある。この場合、ノードNB
から分布定数回路以外の回路を見たインピーダンスを図
12の回路構成で置き換える。図12では、ノードNB
にはインピーダンスZ c が接続されている。このインピ
ーダンスZc が入力側インピーダンスZfrおよび出力側
インピーダンスZloの50Ωからのずれに相当する。
【0151】インピーダンスZc は次のようにして求め
る。まず、図5のインピーダンスZ cir を実測または計
算で求める。次に、入力側インピーダンスZfrおよび出
力側インピーダンスZloをそれぞれ50Ωと仮定し、図
12のインピーダンスZcirが図5のインピーダンスZ
cir と等しくなるように、インピーダンスZc を求め
る。
【0152】図13は図12のインピーダンスZc を考
慮した場合のλ/4線路と等価な分布定数回路の回路図
である。
【0153】図13の分布定数回路においては、図1の
分布定数回路の構成において、インピーダンスZc のイ
ンピーダンス要素6,7がさらに設けられている。ノー
ドNAはインピーダンス要素6を介して接地され、ノー
ドNBはインピーダンス要素7を介して接地されてい
る。
【0154】図13の分布定数回路において、特性イン
ピーダンスZa ,Zb 、インピーダンスZc 、長さ
a ,Lb および容量値Cは次式(4),(5),
(6)を満足するように設定する。
【0155】
【数21】
【0156】上式(4),(5),(6)において、f
1 は基本波の周波数(基本周波数)、f2 は抑圧する周
波数、λ1 は基本波の波長、λ2 は抑圧する周波数に対
応する波長である。式(4),(5),(6)の導出方
法については、後述する。
【0157】図13の分布定数回路においては、ノード
NAを交流的に接地すると、ノードNBは、基本周波数
1 に対して開放状態になるとともに、抑圧する周波数
2に対して短絡状態となる。したがって、線路を短縮
しつつλ/4線路と等価な特性を得ることができ、かつ
任意の周波数f2 での利得を低下させることが可能とな
る。
【0158】図14は図13の分布定数回路を用いたバ
イアス印加回路のパラメータを示す図である。図14に
おいて、ノードNAとノードNBとの間に線路1が接続
されている。ノードNAは容量11を介して接地され、
ノードNBは、線路5と容量3との直列接続を介して接
地されるとともに、インピーダンス要素7を介して接地
され、かつ端子A,B間に接続されている。
【0159】線路1の幅Wa は592μm、長さLa
4430μm、特性インピーダンスZa は50Ωであ
る。線路3の幅Wb は592μm、長さLb は2248
μm、特性インピーダンスZb は50Ωである。容量5
の容量値Cは2.8pF、容量11の容量値Cg は10
00pF、インピーダンス要素7のインピーダンスZc
は2.0pFである。
【0160】図15は図14のバイアス印加回路の端子
A,B間におけるS11およびS21の周波数特性のシミュ
レーション結果を示す図である。
【0161】図15に示すように、図14のバイアス印
加回路では、基本周波数1.5GHzでS11(入力反射
係数)が低下し、第2高調波(3.0GHz)でS
21(利得)が低下している。すなわち、図14のバイア
ス印加回路では、ノードNBは、基本周波数1.5GH
zで開放状態となり、第2高調波で短絡状態となってお
り、λ/4線路により近い特性が得られることがわか
る。
【0162】なお、上記の例では、インピーダンスをZ
c が入力側インピーダンスZfrおよび出力側インピーダ
ンスZloの50Ωからのずれに相当する場合を説明した
が、入力側インピーダンスZfrおよび出力側インピーダ
ンスZloが50Ωの場合にインピーダンスZc のインピ
ーダンス素子を設けてもよい。
【0163】上記の実施例では、抑圧する周波数f2
第2高調波(3.0GHz)としているが、上式(2)
または(5)を満足するようにパラメータを設定すれ
ば、周波数f2 は任意に設定することができる。それに
より、図1または図13の分布定数回路は、フィルタ特
性を有するλ/4線路として働く。
【0164】上記のように、本実施例の分布定数回路に
おいては、λ/4線路の小型化を図ることが可能とな
り、かつ任意の周波数を抑圧することができる。
【0165】また、本実施例の分布定数回路をバイアス
印加回路として用いた場合には、バイアス印加回路の小
型化が図れるとともに、第2高調波に対して短絡状態を
形成することができる。これにより、小型かつ高効率な
増幅器を作製することが可能となる。
【0166】さらに、本実施例の分布定数回路では、任
意の周波数f2 での利得を低下させる周波数フィルタ特
性が得られる。したがって、必要とする周波数以外の周
波数を抑制することが可能となり、FETの発振防止、
スプリアス抑制等の効果が得られる。
【0167】なお、本実施例の分布定数回路は、増幅
器、分配器、合成器、方向性結合器、混合器、フィルタ
等の種々の回路に適用することができる。
【0168】以下、上式(1),(2),(3)の導出
方法について説明する。まず、式(1),(2),
(3)の導出前に分布定数回路の基本的事項について図
16および図17を参照しながら説明する。
【0169】図16(a)はλ/4線路100における
電圧および電流の関係を示す図である。図16(a)に
おいて、Z0 はλ/4線路100の特性インピーダン
ス、L 0 はλ/4線路100の長さである。V1 は入力
電圧、V2 は出力電圧、I1 は入力電流、I2 は出力電
流である。λ/4線路100における電圧および電流の
関係ならびに[F1 ]行列は次式(A1)で表される。
【0170】
【数22】
【0171】図16(b)は特性インピーダンスZa
よび長さLa を有する線路300における電圧および電
流の関係を示す図である。図16(b)の線路300に
おける電圧および電流の関係ならびに[F2 ]行列は次
式(A2)で表される。
【0172】
【数23】
【0173】図16(c)はπ型回路における電圧およ
び電流の関係を示す図である。図16(c)において、
a は線路301の特性インピーダンス、La は線路3
01の長さである。また、Z2 は線路302,303の
インピーダンスである。図16(c)のπ型回路におけ
る電圧および電流の関係ならびに[F3 ]行列は次式
(A3)で表される。
【0174】
【数24】
【0175】図16(a)のλ/4線路100と図16
(c)のπ型回路とが等価であるためには、[F1 ]=
[F3 ]の関係を満足する必要がある。[F3 ]行列の
1行2列目はjZa sin(2π/λ)La であり、
[F1 ]行列の1行2列目はjZ0 である。したがっ
て、次式(A4)が成立する。
【0176】
【数25】
【0177】図17(a)は出力端が接地電位に短絡さ
れた線路を示す図である。図17(a)において、Z0
は線路304の特性インピーダンス、L0 は線路304
の長さである。線路304の入力インピーダンスZin
次式(A5)で表される。
【0178】
【数26】
【0179】図17(b)は図17(a)の線路304
の長さL0 と入力インピーダンスZ inとの関係を示す図
である。図17(b)に示すように、例えば0<L0
λ/4の範囲では、入力インピーダンスZinは正となる
ため、線路304はインダクタとして働く。この場合、
インダクタのインピーダンスZL はjωLである。
【0180】次に、図18および図19を参照しながら
上式(1),(2),(3)を導出する。
【0181】 式(3)の導出 図18(a)のλ/4線路100と図18(b)の分布
定数回路とが基本周波数において等価であるとする。こ
こで、基本周波数をf1 とし、基本周波数f1に対応す
る波長をλ1 とする。
【0182】図18(a)では、上式(A1)より次式
(B1)が成り立つ。
【0183】
【数27】
【0184】図18(b)では、上式(A4)より次式
(B2)が成り立つ。
【0185】
【数28】
【0186】式(B1),(B2)より次式(B3)が
成り立つ。
【0187】
【数29】
【0188】式(B3)より次式(B4)が導出され
る。
【0189】
【数30】
【0190】式(B4)は式(3)に相当する。 式(2)の導出 図18(b)の分布定数回路が周波数f2 (波長λ2
に対して短絡状態になるためには、容量4,5と線路
2,3とがそれぞれ共振すればよい。容量値Cと共振す
るインダクタ成分をLとすると次式(B5)が成り立
つ。
【0191】
【数31】
【0192】式(B5)から次式(B6)が得られる。
【0193】
【数32】
【0194】線路2,3のインピーダンスはjZb ta
n(2π/λ2 )Lb であるので、図17の関係から次
式(B7)が成立する。
【0195】
【数33】
【0196】ここで、ω2 は周波数f2 に対応する角速
度である。式(B7)に式(B6)を代入すると、次式
(B8)が得られる。
【0197】
【数34】
【0198】式(B8)を変形すると、次式(B9)が
得られる。
【0199】
【数35】
【0200】式(B9)は式(2)に相当する。 式(1)の導出 図18(b)の分布定数回路が図18(a)のλ/4線
路100と等価になるためには、図18(c)に示すよ
うに、一端を接地電位に短絡にしたときに基本周波数f
1 に対して他端は開放状態になる必要がある。
【0201】図18(c)において、ノードNAから線
路1を見たインピーダンスZ1 は次式(B10)で表さ
れる。
【0202】
【数36】
【0203】ノードNAから容量4および線路2を見た
インピーダンスZ2 は次式(B11)で表される。
【0204】
【数37】
【0205】ノードNAから分布定数回路の全体を見た
アドミタンスYinは次式(B12)で表される。
【0206】
【数38】
【0207】ノードNAが開放状態となるためには、Y
in=0となる必要がある。よって、次式(B13)が成
立する。
【0208】
【数39】
【0209】式(B10),(B11)を式(B13)
に代入すると、次式(B14)が得られる。
【0210】
【数40】
【0211】式(B14)を変形すると、次式(B1
5)が得られる。
【0212】
【数41】
【0213】式(B15)は式(1)に相当する。 式(6)の導出 式(6)は、上記のと同様にして導出される。
【0214】 式(5)の導出 式(5)は、上記のと同様にして導出される。
【0215】 式(4)の導出 式(4)は、上記のと同様にして導出される。図19
に示すように、一端を接地電位に短絡にしたときに基本
周波数f1 に対して他端が開放状態になる必要がある。
【0216】図19において、ノードNAから線路1を
見たインピーダンスZ1 は次式(C1)で表される。
【0217】
【数42】
【0218】ノードNAから容量4および線路2を見た
インピーダンスZ2 は次式(C2)で表される。
【0219】
【数43】
【0220】ノードNAから分布定数回路の全体を見た
アドミタンスYinは次式(C3)で表される。
【0221】
【数44】
【0222】ノードNAが開放状態となるためには、Y
in=0となる必要がある。よって、次式(C4)が成立
する。
【0223】
【数45】
【0224】式(C1),(C2)を式(C4)に代入
すると、次式(C5)が得られる。
【0225】
【数46】
【0226】式(C5)を変形すると、次式(C6)が
得られる。
【0227】
【数47】
【0228】式(C6)は式(4)に相当する。図20
は図5の分布定数回路を用いたバイアス印加回路を含む
高周波回路の第1の例を示す回路図である。図20の高
周波回路においては、FET20のドレインに整合回路
30が接続されている。FET20のドレインと整合回
路30との間のノードNBにバイアス印加回路10が接
続されている。整合回路30の後段には他の回路(図示
せず)が接続される。
【0229】図20の高周波回路では、バイアス印加回
路10が基本波に対して開放状態となるので、バイアス
印加回路10を整合回路30と独立に設計することがで
きる。したがって、バイアス印加回路10と整合回路3
0とを独立に調整することが可能となる。
【0230】バイアス印加回路10は、50オーム系で
設計することもでき、あるいはFET20の容量値を考
慮して設計することもできる。
【0231】バイアス印加回路10を50オーム系で設
計する場合には、設計が容易になる。この場合には、F
ET20が大信号動作を行った場合でも、バイアス印加
回路10が基本波に対して開放状態を保つことができ
る。したがって、この設計方法は、大信号動作の高周波
回路に適用することができる。
【0232】バイアス印加回路10をFET20の容量
値を考慮して設計した場合には、線路1の長さを短くす
ることができる。この場合には、FET20が大信号動
作を行った場合に、FET20の容量値が変動し、バイ
アス印加回路10が基本波に対して開放状態を保つこと
ができなくなる場合が生じる。したがって、この設計方
法は、小信号動作の高周波回路に適用することができ
る。
【0233】図21は図20の高周波回路における整合
回路の具体例を示す回路図である。図21において、整
合回路30は、線路31および容量32からなる。線路
31はノードNBとポートP1との間に接続され、容量
32はポートP1と接地電位との間に接続されている。
【0234】図22は図5の分布定数回路を用いたバイ
アス印加回路を含む高周波回路の第2の例を示す回路図
である。図22の高周波回路において、FET20のド
レインとノードNBとの間に整合回路30が接続され、
ノードNBにバイアス印加回路10が接続されている。
ノードNBには後段の他の回路(図示せず)が接続され
る。
【0235】図22の高周波回路では、バイアス印加回
路10が基本波に対して開放状態となるので、バイアス
印加回路10を整合回路30と独立に設計することがで
きる。したがって、バイアス印加回路10と整合回路3
0とを独立に調整することが可能となる。
【0236】また、ノードNBからFET20の側を見
た場合の入力側インピーダンスZfrが50Ωに近く、か
つノードNBからノードNBに接続される他の回路の側
を見た場合の出力側インピーダンスZloが50Ωである
ので、バイアス印加回路10を50オーム系で設計する
ことができる。したがって、バイアス印加回路10の設
計が容易になる。
【0237】さらに、FET20のドレインとバイアス
印加回路10との間に整合回路30が設けられているの
で、FET20の大信号動作によりFET20の容量値
が変動した場合でも、バイアス印加回路10が容量値の
変動の影響を受けにくい。
【0238】図23は図22の高周波回路における整合
回路の具体例を示す回路図である。図23において、整
合回路30は、線路31および容量32からなる。線路
31はFET20のドレインとノードNBとの間に接続
され、容量32はノードNBと接地電位との間に接続さ
れている。
【0239】ここで、図21および図23の高周波回路
における反射係数の周波数依存性を計算した。この計算
では、線路1,3,31としてマイクロストリップ線路
を用いた。マイクロストリップ線路の基板の厚みは63
5nmであり、比誘電率は9.7である。
【0240】FET20のドレインから入力側を見たイ
ンピーダンスZfrt は10Ωである。線路1の特性イン
ピーダンスZa は50Ω、長さLa は4160μm、線
路3の特性インピーダンスZb は50Ω、長さLb は1
200μmである。容量5の容量値Cは5pF、容量1
1の容量値Cg は1000pFである。線路31の特性
インピーダンスZm は50Ω、長さLm は5455μ
m、容量32の容量値C m は3.9pFである。
【0241】計算結果を図24に示す。図24に示すよ
うに、図21の第1の例の高周波回路では、ポートP1
における反射係数が周波数1.5GHzを中心とする下
向きの広い幅のピークを有する。一方、図23の第2の
例の高周波回路では、ポートP1における反射係数が周
波数1.5GHzを中心とする下向きの狭い幅のピーク
を有する。この結果から、図21の高周波回路では広帯
域特性が得られ、図23の高周波回路では狭帯域特性が
得られることがわかる。
【0242】図25は図5の分布定数回路を用いたバイ
アス印加回路を含む高周波回路の第3の例を示す回路図
である。図25の高周波回路においては、FET20の
ドレインとノードNBとの間に整合回路30が接続さ
れ、ノードNBにバイアス印加回路10が接続され、さ
らにFET20のドレインに容量51および線路52か
らなる第2高調波処理回路50が接続されている。
【0243】図25の高周波回路においては、任意の周
波数を抑圧しつつ、FET20のドレインから出力され
る基本波を他の回路に伝達し、基本波に対する第2高調
波を確実に除去することができる。
【0244】次に、図26の高周波回路を用いて高効率
化の条件について説明する。図26の高周波回路は、図
20および図21の高周波回路と同様の構成を有する。
すなわち、FET20のドレイン(ノードNB)にバイ
アス印加回路10が接続されている。このバイアス印加
回路10において、線路3および容量5が共振回路を構
成する。
【0245】ここで、バイアス印加回路10の容量5の
容量値Cを変化させた場合のFET20のドレイン端で
の負荷インピーダンスの変化をシミュレーションにより
求めた。図27はバイアス印加回路10の容量5の容量
値Cを変化させた場合のFET20のドレイン端での負
荷インピーダンスの変化のシミュレーション結果を示す
スミスチャートである。このシミュレーションでは、バ
イアス印加回路10の容量5の容量値Cを2.0pF、
1.5pF、1.0pFおよび0.5pFと変化させ
た。図27には、周波数0.5〜3.0GHzでの負荷
インピーダンスを示し、特に第2高調波の周波数2.9
GHzでの負荷インピーダンスを黒丸印で示している。
【0246】容量5の容量値Cまたは線路3のインピー
ダンスを変化させることにより共振周波数を変化させる
と、共振周波数以下の周波数での特性も変化することに
なり、共振周波数以下の周波数での負荷インピーダンス
も変化する。
【0247】容量5の容量値Cが2.0pFのときに
は、第2高調波の周波数2.9GHzでの負荷インピー
ダンスがほぼ0となり、すなわちFET20のドレイン
端が実質的に短絡状態となっている。容量5の容量値C
を1.5pF、1.0pF、0.5pFと変化させるこ
とにより第2高調波の周波数2.9GHzでの負荷イン
ピーダンスが変化することがわかる。
【0248】図28はFET20のAB級動作でのドレ
イン電流の波形図である。図28には、FET20のA
B級動作でのドレイン電流の波形を1次から6次の高調
波までフーリエ級数展開することにより得られた疑似波
形を示す。
【0249】図29は第2高調波でのFET20の負荷
インピーダンスが0(すなわち、短絡状態)である場合
の負荷線を示す図、図30は第2高調波でのFET20
の負荷インピーダンスが0でない場合の負荷線を示す図
である。図29および図30の横軸はドレイン電圧であ
り、縦軸はドレイン電流である。
【0250】図29は第2高調波以外の周波数での負荷
インピーダンスの大きさが0.415、角度が153度
であり、第2高調波での負荷インピーダンスが0の場合
を示す(状態A)。また、図30は第2高調波以外の周
波数での負荷インピーダンスの大きさが0.415、角
度が153度であり、第2高調波での負荷インピーダン
スの大きさが0.96、角度が−143度の場合を示す
(状態B)。
【0251】図29および図30におけるドレイン電流
とドレイン電圧の1周期にわたる積分値はそれぞれ1.
12Jおよび1.08Jとなった。これらの積分値は損
失となるエネルギーを表わしている。この結果から、第
2高調波に対して短絡状態とならない状態Bの方が、第
2高調波に対して短絡状態となる状態Aに比べて損失が
少ないことがわかる。これにより、高効率化を図ること
ができる。
【0252】次に、図26の高周波回路におけるFET
20の入出力特性を測定した。ここでは、第3高調波は
短絡状態としていない。50kHz離調の隣接チャネル
漏洩電力特性(ACP特性)が−50dBcでかつ電力
付加効率が最大となるようにソースおよび負荷のインピ
ーダンスを変化させて入出力特性を測定した。FET2
0ゲート幅は1.6mmであり、アイドル電流(無信号
時の電流)は92mAである。基本波の周波数は1.4
5GHz、バイアス条件としてはドレインバイアスが
3.5V、ゲートバイアスが0Vである。線路1の長さ
a は8.9mmであり、λ/4線路の長さの4分の1
以下である。測定結果を表1に示す。
【0253】
【表1】
【0254】表1において、状態aは、第2高調波のイ
ンピーダンスの大きさがほぼ1.0でかつ角度が−18
0度の場合を示す。すなわち、状態aでは、第2高調波
に対してFET20のドレイン端がほぼ短絡状態となっ
ている。一方、状態b、状態cおよび状態dでは、FE
T20のドレイン端が第2高調波に対して短絡状態とな
っていない。
【0255】表1の結果から、第2高調波のインピーダ
ンスの大きさが0.957(≒0.96)で角度が−1
43度の状態bで電力付加効率が50%となり、第2高
調波で短絡状態となる状態aよりも8%高い効率が得ら
れた。
【0256】このように、線路3および容量5の共振周
波数を第2高調波の周波数よりも高く設定することによ
り高効率化を図ることができる。また、線路1の長さが
λ/4線路の長さに比べて短いので、小型化を図ること
もできる。
【0257】図31はバイアス印加回路のさらに他の例
を示す回路図である。図31のバイアス印加回路10a
は、図26のバイアス印加回路10に加えて第3高調波
処理回路60を含む。この第3高調波処理回路60は、
線路61および容量62の直列回路からなり、ノードN
Bと接地電位との間に接続されている。
【0258】図31のバイアス印加回路10aにおいて
も、線路3および容量5の共振周波数を第2高調波の周
波数よりも高く設定することにより、高効率化を図るこ
とが可能になるとともに、第3高調波処理回路60によ
り第3高調波を抑圧することができる。
【0259】図32は図1の実施例の分布定数線路にお
ける容量4,5の容量値と線路1,2,3の長さとの関
係を示す図である。図32(a)は図1の実施例の分布
定数線路を示し、図32(b)は容量4,5の容量値と
線路1,2,3の長さとの関係の計算結果を示す。
【0260】図32(b)において、横軸は容量4,5
の容量値Cであり、縦軸は線路1の長さLa および線路
2,3の長さLb であり、実線は容量4,5の容量値C
と線路1の長さLa との関係を示し、破線は容量4,5
の容量値Cと線路2,3の長さLb との関係を示す。
【0261】ここでは、線路1,2,3として図33に
示すマイクロストリップ線路を用いた。図33のマイク
ロストリップ線路は、セラミック基板91、マイクロス
トリップ導体92および接地導体93により構成され
る。セラミック基板91の誘電率εr は9.8であり、
厚みhは635μmである。マイクロストリップ導体9
2の幅wは300μmであり、厚みtは10μmであ
る。基本波の周波数f1 は950MHzである。
【0262】図32(b)から、容量4,5の容量値C
が大きくなるにつれて線路1の長さLa および線路2,
3の長さLb が短くなることがわかる。
【0263】図34は本発明の他の実施例における分布
定数回路の回路図である。図34の分布定数回路は特定
の条件が満足される場合にインダクタとして働く。
【0264】図34(a)の例では、ノードNBは、線
路501を介して接地され、かつ容量502を介して接
地されている。波長をλとし、角周波数をωとし、線路
501の特性インピーダンスをZa とし、長さをLa
し、容量502の容量値をCとする。なお、La <λ/
4である。入力インピーダンスZinは次式のようにな
る。
【0265】
【数48】
【0266】ここで、1−ωCZa tan[(2π/
λ)La ]=0とすれば、入力インピーダンスZinは無
限大となり、ノードNBは開放状態となる。さらに、1
>ωCZa tan[(2π/λ)La ]とすれば、Zin
=jXとなる。Xはリアクタンスであり、X>0であ
る。したがって、図34(a)の分布定数回路はインダ
クタとして働く。
【0267】図34(b)の例では、ノードNBは、線
路501を介して接地され、かつ容量502およびイン
ダクタ成分503を介して接地されている。インダクタ
成分503のインダクタンスをLとする。なお、La
λ/4である。この場合、入力インピーダンスZinは次
式のようになる。
【0268】
【数49】
【0269】ここで、1/ωC=ωL+Za tan
[(2π/λ)La ]とすれば、入力インピーダンスZ
inは無限大となり、ノードNBは開放状態となる。さら
に、1/ωC>ωL+Za tan[(2π/λ)La
とすれば、Zin=jX(X>0)となる。したがって、
図34(b)の分布定数回路はインダクタとして働く。
図34(b)のインダクタ成分503はチップ容量に付
随するインダクタ成分であってもよい。
【0270】また、ωL=1/ωCを満足する特定の周
波数に対しては、入力インピーダンスZinは0となり、
ノードNBは接地電位への短絡状態となる。
【0271】したがって、図34(b)の分布定数回路
は、基本波に対しては開放状態となるかまたはインダク
タとして動作し、特定の周波数に対しては短絡状態にな
ることができる。これを利用して負荷の高調波処理を行
うことができる。
【0272】図34(c)の例では、ノードNBは、線
路501を介して接地され、かつ容量502および線路
504を介して接地されている。線路504の特性イン
ピーダンスをZb とし、長さをLb とする。なお、La
<λ/4、Lb <λ/4である。この場合、入力インピ
ーダンスZinは次式のようになる。
【0273】
【数50】
【0274】ここで、1/ωC=Zb tan[(2π/
λ)Lb ]+Za tan[(2π/λ)La ]とすれ
ば、入力インピーダンスZinは無限大となり、ノードN
Bは開放状態となる。さらに、1/ωC>Zb tan
[(2π/λ)Lb ]+Za tan[(2π/λ)
a ]とすれば、Zin=jX(X>0)となる。したが
って、図34(c)の分布定数回路はインダクタとして
働く。
【0275】また、1/ωC=Zb tan[(2π/
λ)Lb ]を満足する特定の周波数に対して入力インピ
ーダンスZinは0となり、ノードNBは接地電位への短
絡状態となる。
【0276】したがって、図34(c)の分布定数回路
は、基本波に対しては開放状態となるかまたはインダク
タとして動作し、特定の周波数に対しては短絡状態にな
ることができる。これを利用して負荷の高調波処理を行
うことができる。
【0277】同一の入力インピーダンスを得る場合に、
図34(a),(b),(c)のいずれの例でも、容量
502の容量値Cを大きくすると、線路501の長さL
a は短くなる。
【0278】図35は図34の分布定数回路を用いた増
幅器の一例を示す回路図である。図35の増幅器は2つ
のFET61,62、分布定数回路60a,60b、容
量63,64,65,66,67,68、抵抗69,7
0および線路71,72により構成される。分布定数回
路60a,60bの容量502はチップ容量であり、
0.9nHのインダクタ成分を含む。したがって、分布
定数回路60a,60bは、実際には図34(b)の構
成を有する。
【0279】分布定数回路60aは、並列のインダクタ
として働き、整合回路の一部を構成する。FET61の
ドレインは、線路71を介してドレインバイアスVDD
1が印加される。
【0280】分布定数回路60bにおいて、線路501
はノードNAとノードNBとの間に接続され、ノードN
Aは容量505を介して接地され、ノードNBはFET
62のドレインに接続される。また、ノードNBは容量
502を介して接地される。ノードNAには、ドレイン
バイアスVDD2が印加される。
【0281】分布定数回路60bは、並列のインダクタ
として働くとともに高周波処理回路として働き、ドレイ
ンバイアス回路を構成しかつ整合回路の一部を構成す
る。分布定数回路60bの入力インピーダンスZinは約
40Ωとなっている。FET62側の負荷インピーダン
スは数Ωと低いため、FET62の出力信号がドレイン
バイアスVDD2を供給する電源側へ漏れない。
【0282】図35の増幅器では、分布定数回路60
a,60bを用いることにより、短い線路501により
インダクタを構成することができる。それにより、増幅
器の小型化が図られる。
【0283】ここで、図33に示したマイクロストリッ
プ線路を用いて周波数950MHzにおいて一端が接地
された約12nH(11.8nH)のインダクタを形成
する場合を考える。
【0284】マイクロストリップ線路のみを用いた場
合、線路の長さは16.3mmになる。これに対して、
図34(b)に示した分布定数回路を用いた場合、線路
501の長さLa は8.36mmとなる。なお、容量5
02の容量値Cは3pFであり、インダクタ成分503
のインダクタンスLは0.9nHである。
【0285】このとき、周波数3.06GHzで容量5
02とインダクタ成分503との共振により入力インピ
ーダンスZinが0となり、ノードNBが接地電位への短
絡状態となる。
【0286】このように、図34の分布定数回路をイン
ダクタとして利用することにより回路の小型化が図られ
る。
【0287】図36は図34(b)の分布定数回路にお
ける線路501の長さと入力インピーダンスZinとの関
係の計算結果を示す図である。図36において、横軸は
線路501の長さLa を示し、縦軸は入力インピーダン
スZinのリアクタンスXを示す。
【0288】なお、セラミック基板91の誘電率εr
9.8であり、厚みhは635μmである。マイクロス
トリップ導体92の幅wは300μmであり、厚みtは
10μmである。周波数は950MHzである。線路5
01の特性インピーダンスZ a は66.0Ωである。ま
た、容量502の容量値Cは4pFであり、インダクタ
成分503のインダクタンスLは0.9nHである。
【0289】図36に示すように、線路501の長さL
a が0よりも大きく10mmよりも小さい範囲では、分
布定数回路はインダクタとして働く。また、線路501
の長さLa が10mmの場合に共振が起こり、分布定数
回路の入力インピーダンスZ inは無限大となり、ノード
NBが開放状態となる。
【0290】なお、チップ部品を用いて回路を構成する
場合、チップインダクタはチップ容量に比べて高価であ
る。また、MMIC(モノリシックマイクロ波集積回
路)においては、スパイラルインダクタはチップ上の面
積が大きい。したがって、並列のインダクタをチップイ
ンダクタまたはスパイラルインダクタで構成すると、コ
ストが高くなるとともに面積が大きくなる。
【0291】これに対して、図34の分布定数回路をイ
ンダクタとして用いた場合、容量502の容量値Cを大
きくすることにより線路501の長さLa を短くするこ
とができる。したがって、回路の低コスト化および小型
化を図ることが可能となる。
【0292】図34の分布定数回路は、バイアス回路、
整合回路、フィルタ等に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における分布定数回路の回路
図である。
【図2】λ/4線路のパラメータを示す図である。
【図3】実施例の分布定数回路のパラメータを示す図で
ある。
【図4】λ/4線路および実施例の分布定数回路におけ
るS11およびS21の周波数特性のシミュレーション結果
を示す図である。
【図5】図1の分布定数回路を用いたバイアス印加回路
の回路図である。
【図6】λ/4線路を用いた比較例1のバイアス印加回
路のパラメータを示す図である。
【図7】図6のバイアス印加回路におけるS11およびS
21の周波数特性のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【図8】図38の分布定数回路を用いた比較例2のバイ
アス印加回路のパラメータを示す図である。
【図9】図8のバイアス印加回路におけるS11およびS
21の周波数特性のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【図10】図1の分布定数回路を用いた実施例のバイア
ス印加回路のパラメータを示す図である。
【図11】図10のバイアス印加回路におけるS11およ
びS21の周波数特性のシミュレーション結果を示す図で
ある。
【図12】入力側インピーダンスおよび出力側インピー
ダンスが50Ωからずれた場合に置換する回路を示す図
である。
【図13】入力側インピーダンスおよび出力側インピー
ダンスの50Ωからのずれを考慮した分布定数回路の回
路図である。
【図14】図13の分布定数回路を用いたバイアス印加
回路の回路図である。
【図15】図14のバイアス印加回路におけるS11およ
びS21の周波数特性のシミュレーション結果を示す図で
ある。
【図16】図1の分布定数回路におけるパラメータの関
係式の算出方法を説明するための図である。
【図17】図1の分布定数回路におけるパラメータの関
係式の算出方法を説明するための図である。
【図18】図1の分布定数回路におけるパラメータの関
係式の算出方法を説明するための図である。
【図19】図13の分布定数回路におけるパラメータの
関係式の算出方法を説明するための図である。
【図20】図5のバイアス印加回路を含む高周波回路の
一例を示す回路図である。
【図21】図20の高周波回路における整合回路の具体
例を示す回路図である。
【図22】図5のバイアス印加回路を含む高周波回路の
他の例を示す回路図である。
【図23】図22の高周波回路における整合回路の具体
例を示す回路図である。
【図24】図21および図23の高周波回路の反射係数
の周波依存性の計算結果を示す図である。
【図25】図5のバイアス印加回路を含む高周波回路の
さらに他の例を示す回路図である。
【図26】FETの高効率化を説明するための高周波回
路の回路図である。
【図27】図26のバイアス印加回路の容量の容量値を
変化させた場合のFETのドレイン端で負荷インピーダ
ンスの変化のシミュレーション結果を示すスミスチャー
トである。
【図28】FETのAB級動作でのドレイン電流の波形
図である。
【図29】図26のバイアス印加回路においてFETの
ドレイン端を短絡状態にした場合の負荷線を示す図であ
る。
【図30】図26のバイアス印加回路においてFETの
ドレイン端を短絡状態にしない場合の負荷線を示す図で
ある。
【図31】第3高調波処理回路を含むバイアス印加回路
を主として示す回路図である。
【図32】図1の実施例の分布定数回路における容量の
容量値と線路の長さとの関係を示す図である。
【図33】マイクロストリップ線路を示す断面図であ
る。
【図34】本発明の他の実施例における分布定数回路の
回路図である。
【図35】図34の分布定数回路を用いた増幅器の一例
を示す回路図である。
【図36】図34(b)の分布定数回路における線路の
長さと入力インピーダンスとの関係の計算結果を示す図
である。
【図37】従来のλ/4線路を示す図である。
【図38】図37のλ/4線路と等価な従来の分布定数
回路の回路図である。
【図39】図38の分布定数回路を用いたバイアス印加
回路の回路図である。
【符号の説明】
1,2,3,31,501,504 線路 4,5,11,32,502 容量 6,7 インピーダンス要素 10,10a バイアス印加回路 NA,NB ノード A,B 端子 20 FET 30 整合回路 60 第3高調波処理回路 60a,60b 分布定数回路 503 インダクタ成分 Za ,Zb 特性インピーダンス Zc インピーダンス La 、Lb 長さ C,Cg 容量値 f1 基本波の周波数 f2 抑圧する周波数 λ1 基本波の波長 λ2 抑圧する周波数に対応する波長
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】B級動作において偶数次の高調波(特に第
2高調波)に対して短絡状態になる負荷条件では、FE
Tにより構成される増幅器の電力付加効率が向上するこ
とが知られている(本城和彦,”マイクロ波非線形回路
技術”,MWE95 Microwave Works
hop Digest,pp.65−74,199
5)。このため、λ/4線路100をバイアス印加回路
に用いると、増幅器の高効率化が図れるという利点が得
られる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明の目的は、基本波に対しλ/4線路
と等価な特性を有し、小型化が可能でかつ任意の周波数
を抑圧することが可能な分布定数回路およびそれを用い
た高周波回路を提供することである。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の線路の一端が第1の容量と第2と
    の線路の直列接続を介して所定の基準電位に接続される
    とともに、前記第1の線路の他端が第2の容量と第3の
    線路との直列接続を介して前記基準電位に接続され、第
    1の周波数に対してその第1の周波数に対応する波長の
    4分の1の長さを有する線路と等価な特性が得られ、前
    記第1の周波数と異なる第2の周波数に対して前記第1
    の容量と前記第2の線路とが共振しかつ前記第2の容量
    と前記第3の線路とが共振することを特徴とする分布定
    数回路。
  2. 【請求項2】 第1の線路の一端が第1の容量と第2の
    線路との直列接続を介して所定の基準電位に接続される
    とともに、前記第1の線路の他端が第2の容量と第3の
    線路との直列接続を介して前記基準電位に接続され、 前記第1の線路の特性インピーダンスZa 、前記第1の
    線路の長さLa 、前記第2および第3の線路の特性イン
    ピーダンスZb 、前記第2および第3の線路の長さ
    b 、前記第1および第2の容量の容量値C、第1の周
    波数f1 、前記第1の周波数に対応する波長λ1 、第2
    の周波数f2 、および前記第2の周波数に対応する波長
    λ2 が、 【数1】 式(1)、(2)および(3)の関係を満足することを
    特徴とする分布定数回路。
  3. 【請求項3】 第1の線路の一端が交流的に所定の基準
    電位に接続されるとともに、前記第1の線路の他端が容
    量と第2の線路との直列接続を介して前記基準電位に接
    続され、第1の周波数に対してその第1の周波数に対応
    する波長の4分の1の長さを有する線路と等価な特性が
    得られ、前記第1の周波数と異なる第2の周波数に対し
    て前記容量と前記第2の線路とが共振することを特徴と
    する分布定数回路。
  4. 【請求項4】 第1の線路の一端が交流的に所定の基準
    電位に接続されるとともに、前記第1の線路の他端が容
    量と第2の線路との直列接続を介して前記基準電位に接
    続され、 前記第1の線路の特性インピーダンスZa 、前記第1の
    線路の長さLa 、前記第2の線路の特性インピーダンス
    b 、前記第2の線路の長さLb 、前記容量の容量値
    C、第1の周波数f1 、第1の周波数に対応する波長λ
    1 、第2の周波数f2 、および前記第2の周波数に対応
    する波長λ2 が、 【数2】 式(1)、(2)および(3)の関係を満足することを
    特徴とする分布定数回路。
  5. 【請求項5】 第1の線路の一端が第1の容量と第2の
    線路との直列接続を介して所定の基準電位に接続されか
    つ第1のインピーダンス要素を介して前記基準電位に接
    続されるとともに、前記第1の線路の他端が第2の容量
    と第3の線路との直列接続を介して前記基準電位に接続
    されかつ第2のインピーダンス要素を介して前記基準電
    位に接続され、第1の周波数に対してその第1の周波数
    に対応する波長の4分の1の長さを有する線路と等価な
    特性が得られ、前記第1の周波数と異なる第2の周波数
    に対して前記第1の容量と前記第2の線路とが共振しか
    つ前記第2の容量と前記第3の線路とが共振することを
    特徴とする分布定数回路。
  6. 【請求項6】 第1の線路の一端が第1の容量と第2の
    線路との直列接続を介して所定の基準電位に接続されか
    つ第1のインピーダンス要素を介して前記基準電位に接
    続されるとともに、前記第1の線路の他端が第2の容量
    と第3の線路との直列接続を介して前記基準電位に接続
    されかつ第2のインピーダンス要素を介して前記基準電
    位に接続され、 前記第1の線路の特性インピーダンスZa 、前記第1の
    線路の長さLa 、前記第2および第3の線路の特性イン
    ピーダンスZb 、前記第2および第3の線路の長さ
    b 、前記第1および第2の容量の容量値C、前記第1
    および第2のインピーダンス要素のインピーダンス
    c 、第1の周波数f1 、前記第1の周波数に対応する
    波長λ1 、第2の周波数f2 、および前記第2の周波数
    に対応する波長λ 2 が、 【数3】 式(4)、(5)および(6)の関係を満足することを
    特徴とする分布定数回路。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2のインピーダンス要
    素は、インピーダンス素子からなることを特徴とする請
    求項5または6記載の分布定数回路。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2のインピーダンス要
    素は、前記第1の線路の一端および他端に接続される回
    路をそれぞれ前記一端および他端から見たインピーダン
    スの50オーム系からのずれであることを特徴とする請
    求項5または6記載の分布定数回路。
  9. 【請求項9】 第1の線路の一端が交流的に所定の基準
    電位に接続されるととともに、前記第1の線路の他端が
    容量と第2の線路との直列接続を介して前記基準電位に
    接続されかつインピーダンス要素を介して前記基準電位
    に接続され、第1の周波数に対してその第1の周波数に
    対応する波長の4分の1の長さを有する線路と等価な特
    性が得られ、前記第1の周波数と異なる第2の周波数に
    対して前記容量と前記第2の線路とが共振することを特
    徴とする分布定数回路。
  10. 【請求項10】 第1の線路の一端が交流的に所定の基
    準電位に接続されるとともに、前記第1の線路の他端が
    容量と第2の線路との直列接続を介して前記基準電位に
    接続されかつインピーダンス要素を介して前記基準電位
    に接続され、 前記第1の線路の特性インピーダンスZa 、前記第1の
    線路の長さLa 、前記第2の線路の特性インピーダンス
    b 、前記第2の線路の長さLb 、前記容量の容量値
    C、前記インピーダンス要素のインピーダンスZc 、第
    1の周波数f1 、前記第1の周波数に対応する波長λ
    1 、第2の周波数f2 、および前記第2の周波数に対応
    する波長λ2 が、 【数4】 式(4)、(5)および(6)の関係を満足することを
    特徴とする分布定数回路。
  11. 【請求項11】 前記インピーダンス要素は、インピー
    ダンス素子からなることを特徴とする請求項9または1
    0記載の分布定数回路。
  12. 【請求項12】 前記インピーダンス要素は、前記第1
    の線路の他端に接続される回路を前記他端から見たイン
    ピーダンスの50オーム系からのずれであることを特徴
    とする請求項9または10記載の分布定数回路。
  13. 【請求項13】 トランジスタと、 前記トランジスタの1つの電極に直流バイアスを印加す
    るバイアス印加回路と、 前記トランジスタの前記電極と他の回路との間のインピ
    ーダンス整合を行う整合回路とを備え、 前記バイアス印加回路は、請求項3、4、9、10、1
    1または12に記載の分布定数回路からなり、 前記整合回路は、前記バイアス印加回路と前記他の回路
    との間に設けられたことを特徴とする高周波回路。
  14. 【請求項14】 トランジスタと、 前記トランジスタの1つの電極に直流バイアスを印加す
    るバイアス印加回路と、 前記トランジスタの前記電極と他の回路との間のインピ
    ーダンス整合を行う整合回路とを備え、 前記バイアス印加回路は、請求項3、4、9、10、1
    1または12に記載の分布定数回路からなり、 前記整合回路は、前記トランジスタの前記電極と前記バ
    イアス印加回路との間に設けられたことを特徴とする高
    周波回路。
  15. 【請求項15】 前記トランジスタの前記電極に接続さ
    れ、前記第1の周波数に対する高調波成分を除去する高
    調波除去回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1
    3または14記載の高周波回路。
  16. 【請求項16】 トランジスタの1つの電極を基本波の
    周波数に対して開放状態にし、前記トランジスタの前記
    電極に直流バイアスを印加するバイアス印加回路であっ
    て、前記トランジスタの前記電極と所定の基準電位との
    間に接続される共振回路を備え、前記共振回路の共振周
    波数が前記基本波に対する2次の高調波の周波数よりも
    高いことを特徴とするバイアス印加回路。
  17. 【請求項17】 トランジスタの1つの電極に直流バイ
    アスを印加するバイアス印加回路であって、請求項3、
    4、9、10、11または12に記載の分布定数回路を
    備え、前記第1の周波数が基本波の周波数であり、前記
    第2の周波数が前記基本波に対する2次の高調波の周波
    数よりも高いことを特徴とするバイアス印加回路。
  18. 【請求項18】 請求項16記載のバイアス印加回路に
    おける前記共振回路のインピーダンスを変化させること
    により、2次の高調波での負荷インピーダンスを調整す
    ることを特徴とするインピーダンス調整方法。
  19. 【請求項19】 請求項16記載のバイアス印加回路に
    おける前記電極での電流と電圧との積に基づき、2次の
    高調波での負荷インピーダンスを調整することを特徴と
    するインピーダンス調整方法。
  20. 【請求項20】 線路の一端が交流的に所定の基準電位
    に接続され、前記線路の他端が容量を介して前記基準電
    位に接続され、 所定の周波数に対して前記線路および前記容量がインダ
    クタを構成することを特徴とする分布定数回路。
  21. 【請求項21】 前記線路の特性インピーダンスZa
    前記線路の長さLa、前記容量の容量値C、前記所定の
    周波数に対応する波長λ1 、前記所定の周波数に対応す
    る角周波数ω1 が、 【数5】 式(7)の関係を満足することを特徴とする請求項20
    記載の分布定数回路。
  22. 【請求項22】 線路の一端が交流的に所定の基準電位
    に接続され、前記線路の他端が容量とインダクタ成分と
    の直列接続を介して前記基準電位に接続され、第1の周
    波数に対して前記線路、前記容量および前記インダクタ
    成分がインダクタを構成することを特徴とする分布定数
    回路。
  23. 【請求項23】 前記線路の特性インピーダンスZa
    前記線路の長さLa、前記容量の容量値C、前記インダ
    クタ成分のインダクタンスL、前記第1の周波数に対応
    する波長λ1 、前記第1の周波数に対応する角周波数ω
    1 が、 【数6】 式(8)の関係を満足することを特徴とする請求項22
    記載の分布定数回路。
  24. 【請求項24】 前記容量の容量値C、前記インダクタ
    成分のインダクタンスL、第2の周波数に対応する角周
    波数ω2 が、 【数7】 式(9)の関係を満足することを特徴とする請求項23
    記載の分布定数回路。
  25. 【請求項25】 第1の線路の一端が交流的に所定の基
    準電位に接続され、前記第1の線路の他端が容量と第2
    の線路との直列接続を介して前記基準電位に接続され、 第1の周波数に対して前記第1の線路、前記容量および
    前記第2の線路がインダクタを構成することを特徴とす
    る分布定数回路。
  26. 【請求項26】 前記第1の線路の特性インピーダンス
    a 、前記第1の線路の長さLa 、前記第2の線路の特
    性インピーダンスZb 、前記第2の線路の長さLb 、前
    記容量の容量値C、第1の周波数に対応する波長λ1
    前記第1の周波数に対応する角周波数ω1 が、 【数8】 式(10)の関係を満足することを特徴とする請求項2
    5記載の分布定数回路。
  27. 【請求項27】 前記第2の線路の特性インピーダンス
    b 、前記第2の線路の長さLb 、前記容量の容量値
    C、第2の周波数に対応する波長λ2 、前記第2の周波
    数に対応する角周波数ω2 が、 【数9】 式(11)の関係を満足することを特徴とする請求項2
    6記載の分布定数回路。
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