JPH11298140A - 配線板の製造方法及び製造装置 - Google Patents

配線板の製造方法及び製造装置

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JPH11298140A
JPH11298140A JP11780798A JP11780798A JPH11298140A JP H11298140 A JPH11298140 A JP H11298140A JP 11780798 A JP11780798 A JP 11780798A JP 11780798 A JP11780798 A JP 11780798A JP H11298140 A JPH11298140 A JP H11298140A
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wiring
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measuring
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Shigeru Okuno
茂 奥野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板などの配線板を作製する方法
及び装置において、配線精度は基板面内でのものであ
り、基板に垂直な層間、積層方向では精度の保証がな
い。 【解決手段】 配線板の製造方法(装置)が、基板の位
置決めを行う位置決め工程(部)、配線の加工を行う加
工工程(部)、配線の位置ズレを計測する計測工程
(部)から成る一連の工程を構成要素とし、計測工程に
おいて得られた配線の位置データを位置決め工程
(部)、加工工程(部)にフィードバックし、位置決め
及び加工条件を再設定し直す工程(機構)を工程間に有
するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板など
の単層または多層の配線板を作製する製造方法及び製造
装置に関し、特にパターン形成された配線を高精度に転
写し配線板を作製する方法及びそれを利用した装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、軽量化等を定常的に
求める市場ニーズと半導体製造技術の発展により、半導
体パッケージも小型化、多ピン化、ファインピッチ化等
が急速に進み、実装の高密度化が飛躍的に進展する時代
に入った。それに伴い、配線板も片面配線から両面配線
へ、さらに多層化、薄型化、集積化が進められている。
【0003】現在、配線板の配線部には銅が主に用いら
れ、配線パターン形成にはサブトラクティブ法とアディ
ティブ法と呼ばれる加工法が使われている。
【0004】サブトラクティブ法は、銅張り積層板に穴
を開け(バイアホール)、穴の内部と表面に銅めっきを
施し、その後積層板をフォトエッチングし回路パターン
を形成する方法である。このサブトラクティブ法は技術
的な完成度が高く、またコストも安いが、銅箔の厚さ等
による制約から微細パターンの形成が困難な方法であ
る。
【0005】一方、アディティブ法は、無電解めっき用
の触媒を含有する積層板上に、配線部以外の部分を被覆
するように回路パターンをレジストで形成し、無電解銅
めっき等により積層板の露出部に配線をつくる方法であ
る。このアディティブ法は、微細パターンの形成が可能
である方法であるが、コストや信頼性の面で難がある。
【0006】多層基板は、上記の方法等で作製した片面
または両面配線板と、ガラス布にエポキシ樹脂等を含浸
させた半硬化状態のプリプレグとを積層し加圧する方法
で作られる。この場合、プリプレグは各層の接着剤の役
割をなし、層間の電気的接続はスルーホールを作成し、
内部に無電解めっき等を施すことで行われる。このよう
な方法で作られる多層基板はベースとなる配線板の加工
精度、例えば、ビアホール形成の為のドリル加工の精
度、や配線の微細化の限界により高密度化にも自ずと制
限が出てくる。
【0007】しかしながら、多層基板に於いては、半導
体パッケージだけではなくチップ自体を実装する技術的
進展等により、よりいっそうの薄型化、軽量化、配線密
度の向上等が要求され、一層当たりの基板薄型化、層間
の接続方法、部品搭載方法、等に電気的特性の向上も踏
まえた材料及び配線設計も含め工夫が必要となってい
る。
【0008】近年こうした要求を満たすものとして、基
板上に導体パターン層と絶縁層とを順次積層し、多層配
線板を作製するビルドアップ法が開発されている。この
多層配線法では、銅めっき層のフォトエッチングと感光
性樹脂のパターニングを交互に行い配線板が作製される
ため、高精細な配線と任意の位置での層間接続が可能と
なっている。しかしながら、この方式では銅めっきとフ
ォトエッチングを交互に複数回行うため、工程が煩雑と
なり、また、基板上に1層づつ積み上げる直列プロセス
のため、中間工程でトラブルが発生した場合、製品の再
生が困難となり、製造コストの低減に支障を来たす。
【0009】こうした問題点を改善する加工法として、
接着絶縁層を有する配線を転写積層することにより配線
の多層化、高密度化を、低コストで行える方法が発明さ
れた。この方法では、導体パターン(配線パターン)と
接着絶縁層から成る高精細の配線パターン層を転写板の
形で複数種予め作製しておき、使用する基板上にこれら
の配線パターン層を順次転写し目的とする配線板を作製
する。交差または重なり合う配線は接着層により電気的
に絶縁されており、また配線交差部に導電性のペースト
を印刷すること等により異なる配線層間での導通性を持
たせることができる。こうして立体的な微細配線が可能
となる(例えば、特開平8―116172号公報参
照)。この転写方式では、配線の作製と多層化のプロセ
スが分離されているため工程内トラブルにも強く、歩留
まりを上げることが容易なため、製造コストを低減でき
る。
【0010】上記の転写方式による配線板は、一般に、
以下の様に作製される。まず、転写用の配線板(配線転
写板)は、導電性基板上に配線パターン部以外の部分を
被覆するように、回路パターンをレジストで形成し、電
解銅めっき等により配線板の露出部に配線を形成する。
導電性基板は一部絶縁性を含んでいてもよい。配線形成
後、多層配線の場合は配線を含む基板と次に転写する配
線に絶縁性、接着性および耐熱性を持たせるためエポキ
シ系またはイミド系材料等を使用した熱硬化性接着絶縁
材を電着等により銅配線上に形成し、回路パターン形成
に用いたレジストを剥離し、配線転写板を作製する。こ
れら一連の工程内には、配線転写板からの配線の剥離力
を制御する処理や配線と熱硬化性接着絶縁材との接着強
度を上げる処理工程が含まれる。こうして作製された転
写板は単層配線では1つ、多層配線では複数準備され
る。
【0011】次に、基板上にこれらの配線転写板上の配
線パターン層を順次転写し、熱圧着により固定すること
で、目的とする単層または多層の配線板が作製される。
また、多層配線板における交差または重なり合う配線部
は接着層により電気的に絶縁されており、配線交差部等
に導通性を持たせる必要がある場合には、導電性のペー
ストを印刷することなどにより異種配線層間での導通性
が得られる。
【0012】このような一連の工程の中で技術的に重要
なものの一つとして、配線転写板から基板への配線転写
工程が挙げられる。配線転写では、単に、断線や剥がれ
の無い状態で配線を基板に固定するだけでなく、配線パ
ターンの位置などの精度を保ちつつ配線固定を行わなけ
ればならない。位置精度の要求は高密度、高精細の基板
になるほど高くなり、高周波数の電流、電圧を扱う基板
においては特に重要であり、高速、高周波数の電気信号
の品質を決める配線の電気定数のバラツキに係わってく
る。また、半導体の多ピン化に対しては、配線ピッチの
微細化が進められているが、ここでも配線位置精度がよ
り重要となっている。
【0013】こうした、転写配線の位置精度を高める技
術としては、熱圧着直前に顕微鏡付きカメラを通してモ
ニタリングし、配線転写板並びに基板内に施してあるア
ライメントマークの位置座標が一致するように配線転写
板または基板が置かれているXYθ方向に可動な、つま
り前後左右に移動可能かつ回転可能な、テーブルを移動
させ熱圧着工程を行うものがある(例えば、特開平8−
162740参照)。テーブルの位置制御、配線転写
板、基板の移動機構、などに十分な注意を払えば高い位
置精度での配線加工が可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、他の加
工方法と同様、このような転写位置の制御機構において
も配線精度は基板面内でのものであり、基板に垂直な積
層方向では精度の保証はない。特に、転写方式による転
写工程では、配線層(配線+接着絶縁層)を基板上に転
写し、接着絶縁層に熱、圧力を加え、硬化させることに
より配線を固定させるが、一般に、加熱硬化中に接着絶
縁材の粘弾性、体積等が変化するため温度や圧力の分布
差などが原因となり配線−基板間、配線間の層厚分布の
ムラ、基板面内での位置ずれ等が発生し配線の位置精度
は低下する。また、レジストによる形成パターンを用い
て電解めっき、電着により層形成される配線、接着絶縁
層においては、基板面内でのパターンの不均一性からく
る電流密度分布の違いや配線幅内での成長速度の違い等
により、一般に配線パターン層全体に渡って平坦な形状
を取り難い。したがって、平坦性が低い配線パターン層
の状態で転写を行った場合、基板内での位置精度が高く
できても、基板または他の配線パターン層に対し、転写
する配線パターン層の相対位置精度が、特に積層方向で
悪くなっている。
【0015】また、配線転写方法以外においても、当
然、配線精度は基板面内でのものであり、積層方向では
精度の保証はない。
【0016】本発明では、上記の様な問題点を解決すべ
く、基板面内や積層方向での配線位置精度を高めた状態
で配線パターンの形成を可能にする配線板の製造方法及
び製造装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明の配線板の製造方法は、基板の位置決め
を行う位置決め工程、配線の加工を行う加工工程、配線
の位置ズレを計測する計測工程から成る一連の工程を構
成要素として持ち、計測工程において得られた配線の位
置データを位置決め工程と加工工程にフィードバック
し、位置決め及び加工条件を再設定し直す工程を工程間
に有することを特徴とする。
【0018】また、配線転写板上に形成されたパターン
配線層を、基板上に転写し、単層状、もしくは所定のパ
ターンで順次積層させ多層状、の配線板を形成する方法
において、基板内での配線層の位置決めを行う位置決め
工程、配線層の熱圧着して転写を行う加工工程、転写し
た配線の位置ズレを計測する計測工程から成る一連の工
程を構成要素として持ち、計測工程において得られた配
線の位置データを位置決め工程と加工工程にフィードバ
ックし、位置決め及び加工条件を再設定し直す工程を工
程間に有することを特徴とする配線板の製造方法であ
る。
【0019】さらに、計測工程における配線位置及び配
線間の相対位置の計測方法として、電気容量測定法によ
る計測と、配線間または配線―基板間の距離と電気容量
の検量線、を利用することを特徴とした配線板の製造方
法である。
【0020】本発明の配線板の製造装置は基板の位置決
めを行う位置決め部、配線の加工を行う配線加工部、作
製された配線の位置ズレを計測する計測部を構成要素と
して持ち、計測部において得られた計測データを位置決
め部、加工部にフィードバックし、位置決め及び加工条
件を再設定し直す制御機構を有することを特徴とする。
【0021】また、基板内の配線層の位置決めを行う位
置決め部、転写配線層の熱圧着固定を行う加工部、固定
配線の位置ズレを計測する計測部を構成要素として持
ち、計測部において得られた計測データを位置決め部と
加工部にフィードバックし、位置決め及び加工条件を再
設定し直す制御機構を有することを特徴とする配線板の
製造装置である。
【0022】位置決め部において配線転写板並びに被配
線転写板内に施してあるアライメントマークの位置座標
を一致させるための位置観測系とXYθ方向に可動なテ
ーブルを有し、加工部において圧力及び温度の部分制御
が可能な加熱プレス装置と配線転写板を剥離するための
剥離ローラと剥離駆動ローラを有し、計測部において容
量測定用のプローブとXYθ方向に可動なテーブルを有
し、さらに前記位置決め部、加工部、計測部の各部を移
動する移動台を有することを特徴とする配線板の製造装
置である。
【0023】さらに、計測部における配線位置及び配線
間の相対位置の計測方法として、電気容量測定法による
計測と、配線間または配線―基板間の距離と電気容量の
検量線、を利用することを特徴とした配線板の製造装置
である。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の配線板の製造方法
における工程間でのデータの流れを示す図である。本発
明は、基板の位置決めを行う位置決め工程A、配線の加
工を行う加工工程B、配線位置の計測を行う計測工程
C、の3つの工程から構成されており、計測工程Cで得
た配線位置のデータを基板面内、積層方向に分け、それ
ぞれ位置決め工程A、加工工程Bにフィードバックし、
各工程での位置決め及び加工条件等の設定を矯正するこ
とにより配線位置精度を上げた配線板の製造を可能とし
ている。
【0025】これらのような製造方法を用いた装置とし
ては、位置決め部において、加工工程にはいる前に基板
がおかれているXYθ方向に可動なテーブルを移動さ
せ、基板に施してあるアライメントマークの位置座標を
し一致させるためモニタリングする、顕微鏡付きカメラ
を有し、加工工程で配線の加工を行う加工部、計測工程
で配線の要求位置との差を出す計測部を備えている。ま
た、配線の位置が要求範囲をこえていた場合、結果デー
タを位置決め部及び加工部へフィードバックし、アライ
メント位置、温度分布などの条件を再設定し直し、計測
部での差が要求範囲に入るよう制御する機構を具備して
いる。さらに、位置決め部、加工部、計測部の動作も分
離可能であり、個々の制御方式の向上により、位置精度
の向上が可能な装置である。
【0026】図2は本発明において配線を転写して形成
する方法でのデータの流れを示す図である。基板と配線
転写板の位置決めを行う位置決め工程D、基板への配線
の固定を行う加工工程E、配線位置の計測を行う計測工
程F、の3つの工程から構成されており、さらに計測工
程Fで得た配線位置のデータを基板面内、積層方向に分
け、それぞれ位置決め工程D、加工工程Eにフィードバ
ックし、各工程での位置決め及び加工条件等の設定を矯
正することにより配線位置精度を上げた配線板の加工が
可能となる。
【0027】通常、図1、2での計測データのフィード
バックは、計測工程での配線位置の精度に基準値を設け
ておき、計測結果がこの中に入るまで行う。
【0028】図3は本発明に係わる配線を転写して形成
する製造方法を実施する装置の構成例を示す概略図であ
る。図3の1、11は基板、2、21は配線転写板であ
る。基板1、11、配線転写板2、21上には位置合せ
の為のアライメントマークが予め形成されている。配線
転写板の構成には色々あるが、例えば、導電性基材上に
配線パターンの反転パターンをレジスト形成し、その上
にめっきにより銅配線層、更にその上に接着性の電着型
絶縁樹脂としてエポキシ系、ポリイミド系の樹脂などを
電着させたもの、特にパターン配線上部にのみ接着絶縁
層を形成した構成のものが本発明に於いて有効な配線板
である。
【0029】位置決め部Gにおいては、基板1はテーブ
ル3上に載置され、クランプにより固定される。配線転
写板2は、顕微鏡付きカメラなどを用いたアライメント
マーク位置観測系4の下に供給され、基板の厚みより僅
かに上方に常時同一位置となるよう配置されている。位
置決め部Gでの基板1と配線転写板2との位置合せは、
顕微鏡付きカメラなどの位置観測系4にて基板1上と配
線転写板2上のアライメントマークを観測しつつXYθ
方向に可動なテーブル3の方向を調整し両者のアライメ
ントマークが一致するよう調整が行われる。なお、アラ
イメントが完了した段階で配線転写板2の位置を下げ基
板1と配線転写板2とを密着させる。
【0030】位置決め終了後、加圧保持し、密着した基
板1と配線転写板2の密着品12は、図3に示す様に、
テーブル3に載った状態を維持しつつ移動台5により加
工部Hへと移動されるが、移動時の位置ずれを無くすた
め接着絶縁層の粘着性を上げる予備加熱工程として、加
熱ロール、プレス等を通すことが必要となる。なお、移
動台5において剛性を有するリニアガイドなどを使用す
ることにより、移動を一軸に制限して繰り返し再現性の
精度を高めることができる。これは、多層転写の場合に
特に重要となる。
【0031】加工部Hでは、テーブル3のクランプを外
し、図3中央部に示すように基板と配線転写板の密着品
12を温度制御が可能な加熱プレス機6に入れ、熱を加
えることにより接着絶縁層の硬化を行い、基板1への密
着強度を上げる。その際、最終製品の配線―基板間距離
である層厚を必要な値に入れ、配線位置に依らず一定に
保つように、加熱プレス機6は圧力並びに温度の制御が
区分的に可能なものが好ましい。これは、配線の多層化
を転写にて行う場合に、一様な圧力、温度の下では、配
線分布が無く偏った際、転写配線間の距離が異なる可能
性がある為である。
【0032】加熱プレス機6による基板1への配線の固
定後、配線転写板2の基板を剥離しなければならず、こ
の為、図3中央に示すように、加熱プレス機6から密着
品12が出たのち剥離用ローラー8を通して基板の剥離
を行う。ローラー7には駆動装置が組み込まれており、
配線転写板21が送り出されると同時に、圧力及び回転
力により配線付き基板11が進行方向に送り出される。
こうして加工部Hより出された配線付き基板11は計測
部Iへと移される。
【0033】計測部Iでは図右に示すように、基板11
をXYθ方向に可動なテーブル3に固定し、基板11を
乗せた状態でテーブルを移動させ、配線間距離を調べた
い配線対を選び、容量測定用のプローブ9を接触させ、
測定に入る。測定配線の探査は、配線付き基板11に於
いてプローブを置く位置の座標を予め決め、プローブ9
が目的の座標にくるようテーブル3を移動させるなどの
方法で行われる。
【0034】配線位置の計測においては、面内での位置
計測だけでなく、配線面に垂直な、層間方向での位置計
測が行え、かつ、短時間で非破壊的に加工製品の計測を
実行できる方法として、電気容量測定法を利用する。さ
らに、配線間の距離として基板面内における配線間また
は積層方向での配線間の距離、または配線―基板間の距
離、のいずれか1つと電気容量との検量線、または該検
量線にパラメータとして配線の長さや配線の面積をパラ
メータとして加えた検量線を利用する。基板面内におけ
る配線間、積層方向での配線間や配線−金属(基板な
ど)間には小さい値ながらもpFのオーダーで電気容量
Cが存在する。一般に、これらの電気容量Cは配線の面
積、長さと共に増え、基板面内における配線間の距離ま
たは積層方向での配線間の距離または配線―基板間の距
離の増加と共に減少し、該距離の減少と共に増加する。
さらに電気容量Cは、基板面内における配線間の距離と
の関係においては単位面積当たり、配線の距離に近似的
に反比例し、積層方向での配線の距離との関係において
は単位長さあたり、2d(配線の距離)/a(配線の直
径)の対数に近似的に反比例する。また、配線間に誘電
体が存在すれば誘電率の大きさ、誘電体の稠密度により
変化する。実測データまたは計算機シミュレーションで
ある電界解析シミュレーションにより求められる前記載
の検量線に照らし合わせることにより、電気容量の測定
結果の値から基板面内における配線間、積層方向での配
線間距離を求め、要求位置との差である位置ズレを出
す。なお、電気容量の測定方法としては、回路並びに素
子のインピーダンスZを測定する計測法としても用いら
れている、ブリッジ法、共振法、定在波法、などがあ
り、これらの測定法に基づく容量測定器またはRLCメ
ーターを実際に測定器として用いる。また、これらの測
定器は一般に周波数の選択が必要となるが、容量は誘電
体の周波数依存があまり無い領域ではほぼ一定値を取る
ため特に周波数を特定することは無い。しかしながら、
測定対象である基板構成、測定環境、などによってはノ
イズなどによる測定精度の問題が出てくるため、低周波
数から高周波数域を網羅できるインピーダンスアナライ
ザなどの周波数掃引型測定器を使用し、複数の周波数
(帯)で容量をサンプリングし、平均を取るなどの方法
が測定精度の点からより良い手段と思われる。
【0035】配線対の容量測定は、必要に応じて配線対
の組み合わせ、つまり測定座標を変え、同様な作業を繰
り返す。また、配線対間の距離が異なる場合などは別種
のプローブに切り替え計測を行う。更に、多数個取り製
品においてはプローブをパターンに合せ複数セットした
複合型のプローブであるプローバを用いることにより計
測が効果的に行える。
【0036】差が要求範囲を越えていた場合、結果デー
タを位置決め部及び加工部へフィードバックし、アライ
メント位置、温度分布、圧力分布、配線を転写する際の
配線転写板と基板の距離などの条件を再設定し直し、計
測部での差が要求範囲に入るよう制御する機構を具備し
た装置が考えられる。また、位置決め部、加工部、計測
部の動作も分離可能であり、個々の工程の制御方式の向
上により、位置精度の更なる向上が可能となる。
【0037】以上の様に、容量計測と検量線を用いた配
線間距離の評価から、基板面内だけでなく、通常破壊検
査でしか分からない基板面に垂直な層間方向での位置計
測が、短時間かつ非破壊的に可能となり、計測部Iにて
転写基板の配線位置データが収集できる。また、多層配
線板の場合配線板が複数種用いられるが、配線板が変え
られる毎にこのようなデータのやり取りを行い、各層で
高い配線精度が得られる。単層配線板の場合、計測部で
のデータが次の基板に反映されるものである。
【0038】
【実施例】配線転写板について述べる。配線転写板とし
て、表面を研磨した厚さ0.2mmのステンレス板を準
備し、このステンレス板上に市販のめっき用フォトレジ
スト(東京応化工業(株)製 PMER P-AR900 )を厚さ1
0μmに塗布乾燥し、配線パターンが形成されているフ
ォトマスクを用いて密着露光を行った後、現像・水洗・
乾燥し、更に熱硬化を行った。次に配線転写板と白金電
極を対向させて、液組成が、ピロ燐酸銅94g/l、ピ
ロ燐酸銅カリウム340g/l、アンモニア水3cc/l
で、液温が55℃、pH=8である、ピロ燐酸銅めっき
浴中に浸漬させ、直流電源の陽極に白金電極を、陰極に
上記の配線転写板を接続し、電流密度10A/dm2
5分間の通電を行いフォトレジストで被覆されていない
基板の露出部に厚さ10μmの銅めっき膜を形成し配線
を作製した。本実施例では図4にある様な配線パターン
を作成した。また、図6は図4の配線パターンの拡大図
で、配線の形状は配線幅0.1mm×長さ21.9mm
のものである。
【0039】次いで、接着性絶縁材として、アクリル酸
ブチル13.2重量部、メタクリル酸メチル1.6重量
部、ジビニルベンゼン0.2重量部及び過硫酸カリウム
1%水溶液85重量部を混合し、80℃、5時間、重合
して無乳化剤の乳化重合を行ってポリアクリル酸ブチル
ポリメタクリル酸メチル共重合エマルジョン溶液を調整
した。次に、このエマルジョン溶液72重量部、電着担
体としてカルボキシル基を有するアクリル系共重合体樹
脂2重量部、ヘキサメトキシメラミン0.85重量部、
中和剤としてトリメチルアミン0.35重量部、エタノ
ール3重量部、ブチルセロソルブ3重量部及び水18.
8重量部を混合攪拌してアニオン型絶縁接着層用電着液
を調製した。接着用電着液中に白金電極と対向させてこ
の配線付き転写板を浸漬させ、直流電源の陽極に配線転
写板を、陰極に白金電極を接続し、50Vの電圧で1分
間の電着を行い、これを150℃、30分間で乾燥、熱
処理して、配線上に厚さ20μmの接着層を形成して配
線パターン層を配線転写板上に作製した。
【0040】次に、基板について述べる。基板として、
厚さ0.2mmのステンレス板を準備し、このステンレ
ス板上に市販のエッチング用ドライフィルム(旭化成工
業(株)製 AQ2558 、厚さ10μm)をラミネートしベ
ークを行った。1つが2.0mm×25.0mmのサイ
ズで12×4=48個の取り数のパターンが形成されて
いる図5のフォトマスクを用いて密着露光を行った後、
現像、水洗、乾燥し、エッチング用基板を作製した。こ
の基板を標準的な塩化鉄水溶液に入れエッチングを行
い、洗浄、剥膜、洗浄、乾燥の工程を通しパターン入り
の基板を作製した。
【0041】加工は、配線転写板及び基板の位置決めを
行い、温度80℃、圧力10kgf/cm2 、の条件で
圧着し密着させた後、加熱プレスに入れ、180℃、3
0分間の条件にて接着層を完全熱硬化させることにより
完了する。
【0042】以下に評価方法を記す。上記で作製した転
写方法による転写品は図6に示す外観を持つ。この製品
の配線の一方側の容量(図4の上方部の配線と基板間の
容量)を周波数10MHzで、東陽テクニカ製、126
0型のインピーダンスアナライザを用いて計測した。計
測位置は図4の1〜4列にある10a、10b、10
c、10d、10e、10fの行の配線についておこな
った。通常の転写状態で行った結果は図7の矯正前のグ
ラフに示した。1、4列側の容量が2、3列側に比べ小
さく、また、行番号と共にリニアに変化していることが
分かる。これは2、3列側は位置により、プレスが一様
であるが強く、1、4列側では一様にプレスされてない
ことが分かる。次に、このデータを加工工程(部)に送
り、1、4列側でのプレスを2、3列側と同じになる様
シリコンゴムをプレス機の上下に付けた状態で転写を行
った。図8の矯正後のグラフがその結果であり、容量が
一様になっている。つまり配線−基板間距離が前製品で
ほぼ一定したことが分かる。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に述べた様に、本発明によれ
ば、可動テーブル上にて基板の位置合せ行う位置決め工
程(部)、配線を加工させる加工工程(部)、及び電気
容量測定に基づく配線位置測定を行う計測工程(部)が
分離独立し、可動するようにした上、計測部での配線位
置のデータを位置決め工程(部)と加工工程(部)の条
件再設定用するためのフィードバックを制御機構を付与
した装置により可能にし、配線加工を行うことで、基板
面内に加え層厚方向にも位置精度が高い配線板が作製で
きる。また、計測工程(部)において、電気容量測定法
による計測と検量線を利用することで配線位置及び配線
間の位置を特定した配線板を作製でき、要求の高い半導
体用の基板に対しても本発明は配線加工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる加工法の工程・データの流れを
示す図である。
【図2】本発明に係わる転写法の工程・データの流れを
示す図である。
【図3】本発明に係わる転写法を実施する転写装置の構
成例を示す概略図である。
【図4】実施例で用いた配線パターンを示す。
【図5】実施例で用いた基板パターン形成用フォトマス
クを示す。
【図6】実施例での転写製品を示す。
【図7】矯正前の電気容量測定結果を示す図である。
【図8】矯正後の電気容量測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1、11 基板 2、21 配線転写板 3 XYθ可動テーブル 4 位置観測系 5 移動台 6 加熱プレス機 7 剥離用駆動ローラー 8 剥離用ローラー 9 容量計測用プローブ(プローバ) 10 配線 13 アライメント位置 A、D 位置決め工程 B、E 加工工程 C、F 計測工程 G 位置決め部 H 加工部 I 計測部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の位置決めを行う位置決め工程、配
    線の加工を行う加工工程、配線の位置ズレを計測する計
    測工程から成る一連の工程を構成要素として持ち、計測
    工程において得られた配線の位置データを位置決め工程
    と加工工程にフィードバックし、位置決め及び加工条件
    を再設定し直す工程を工程間に有することを特徴とする
    配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 配線転写板上に形成されたパターン配線
    層を、基板上に転写し、単層状、もしくは所定のパター
    ンで順次積層させ多層状、の配線板を形成する方法にお
    いて、基板内での配線層の位置決めを行う位置決め工
    程、配線層を熱圧着して転写を行う加工工程、転写した
    配線の位置ズレを計測する計測工程から成る一連の工程
    を構成要素として持ち、計測工程において得られた配線
    の位置データを位置決め工程と加工工程にフィードバッ
    クし、位置決め及び加工条件を再設定し直す工程を工程
    間に有することを特徴とする配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 計測工程における配線位置及び配線間の
    相対位置の計測方法として、電気容量測定法による計測
    と、配線間または配線―基板間の距離と電気容量の検量
    線、を利用することを特徴とした請求項1及び2記載の
    配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板の位置決めを行う位置決め部、配線
    の加工を行う配線加工部、作製された配線の位置ズレを
    計測する計測部を構成要素として持ち、計測部において
    得られた計測データを位置決め部、加工部にフィードバ
    ックし、位置決め及び加工条件を再設定し直す制御機構
    を有することを特徴とする単層または多層の配線板の製
    造装置。
  5. 【請求項5】 基板内の配線層の位置決めを行う位置決
    め部、配線層を熱圧着して転写を行う加工部、配線の位
    置ズレを計測する計測部を構成要素として持ち、計測部
    において得られた計測データを位置決め部と加工部にフ
    ィードバックし、位置決め及び加工条件を再設定し直す
    制御機構を有することを特徴とする配線板の製造装置。
  6. 【請求項6】 位置決め部において配線転写板並びに基
    板内に施してあるアライメントマークの位置座標を一致
    させるための位置観測系とXYθ方向に可動なテーブル
    を有し、加工部において圧力及び温度の部分制御が可能
    な加熱プレス装置と配線転写板を剥離するための剥離ロ
    ーラと剥離用駆動ローラとを有し、計測部において容量
    測定用のプローブとXYθ方向に可動なテーブルを有
    し、さらに前記位置決め部、加工部、計測部の各部を移
    動する移動台を有することを特徴とする請求項5記載の
    配線板の製造装置。
  7. 【請求項7】 計測部における配線位置及び配線間の相
    対位置の計測方法として、電気容量測定法による計測
    と、配線間または配線―基板間の距離と電気容量の検量
    線、を利用することを特徴とした請求項4、5及び6記
    載の配線板の製造装置。
JP11780798A 1998-04-13 1998-04-13 配線板の製造方法及び製造装置 Withdrawn JPH11298140A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007261213A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Dainippon Printing Co Ltd 転写装置、及び転写方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007261213A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Dainippon Printing Co Ltd 転写装置、及び転写方法

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