JPH11297195A - ガス放電型平面表示装置及びその製造方法 - Google Patents

ガス放電型平面表示装置及びその製造方法

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JPH11297195A
JPH11297195A JP10102383A JP10238398A JPH11297195A JP H11297195 A JPH11297195 A JP H11297195A JP 10102383 A JP10102383 A JP 10102383A JP 10238398 A JP10238398 A JP 10238398A JP H11297195 A JPH11297195 A JP H11297195A
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Japan
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green sheet
partition
flat
mold
sheet
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Application number
JP10102383A
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English (en)
Inventor
Takao Terabayashi
隆夫 寺林
Osami Kaneto
修身 兼頭
Nobuyuki Ushifusa
信之 牛房
Seiichi Tsuchida
誠一 槌田
Michifumi Kawai
通文 河合
Ryohei Sato
了平 佐藤
Yutaka Naito
豊 内藤
Shigeaki Suzuki
重明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、大量生産されるガス放電型平
面表示装置の製造タクトと製造コストの低減が図れ、か
つリブ材料の利用効率の向上を可能とする隔壁リブ形成
方法を提供することである。 【解決手段】本発明は、上記目的を達成するために、ガ
ス放電型平面表示装置用隔壁形成工程において、表面に
所望の隔壁リブと逆の凹凸形状で溝を形成した平面型の
上にグリーンシートを載置し、上から平ロールを回転さ
せながら押しつけることで平面型の溝に倣った形状を持
つ隔壁シートを成形し、表面に予め電極を形成した背面
基板をこの隔壁シートに位置決め接着した後一体で離型
し、さらに焼結することで隔壁リブ付き背面板を得るも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス放電型平面表示
装置、すなわち通称プラズマディスプレイパネル(PD
P)およびその製造方法に係わり、特にガス放電型平面
表示装置で用いられる隔壁及びそれを搭載した背面板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプラズマディスプレイパネルにお
ける隔壁の製造方法を図7〜10に示す。
【0003】図7は印刷積み上げ方式による隔壁の製造
方法である。これは同図(a)に示すガラス基板19上
に敷設された複数本のストライプ状アドレス電極18の
間の領域に、ストライプ状の開口を有するマスクスクリ
ーンを用いた印刷を複数回繰り返すことで、同図(b)
(c)に示すようにガラスペースト20を必要な高さに
まで積み上げ、それを焼結することにより(d)に示す
ような隔壁リブ21を形成するものである。この技術に
関しては、特許公開公報の特開平2−301934号に
おいて開示されている。
【0004】図8は彫り込み方式による隔壁リブの製造
方法である。これは(a)電極18を形成したガラス基
板19の表面全体わたって(b)スクリーン印刷法など
によりガラスペースト22を必要膜厚さだけ積み上げて
乾燥させた後、(c)その表面に感光性のドライフィル
ムレジスト23を貼付け、さらにいわゆるフォトリソグ
ラフィ法によりドライフィルムレジストをパターニング
した後、それをマスクとして(d)サンドブラスト法に
よりドライフィルムレジストの無い部分の乾燥ペースト
を彫り込み除去することにで隔壁リブ21を形成するも
のである。この技術に関しては例えば特開平7−451
92号公報において開示されている。
【0005】また、図9は型をガラスペーストに押しつ
けることで隔壁リブを形成する技術であり、同じく特開
平8−273538号公報において開示されている。こ
れは、可撓性のあるフィルム基材24の表面に隔壁リブ
の溝部形状を反転した突起25をプラスティック材料で
形成し、それをガラスペースト22に押しあてることで
型の形状を転写した後、型を剥離する方法である。ま
た、図10はガラスペーストを溝付き平面型に埋め込ん
でリブ形状を予め作った後、背面基板に接合処理するこ
とで隔壁リブを形成する技術であり、特開平9−134
676号公報において開示されている。溝を形成した平
面型27の溝の中にリブペースト26を埋め込み、硬化
させた後、その上に配線18を予め形成したガラス基板
19を接着し、一体で離型することで隔壁リブ付き背面
ガラス基板28を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た印刷積み上げ方式では一回の印刷で積み上げることの
できる膜厚に限りがあることは良く知られた事実であ
り、必要膜厚を得るためには印刷・乾燥の工程を繰り返
す必要がある。このためプロセス時間が非常に長くな
り、大量生産においてはスループットを稼ぐため必然的
に装置台数も多くせざるを得ない。さらに狭い幅のパタ
ーンの印刷を複数回繰り返すためマスクの位置合わせが
難しく、隔壁欠陥も発生し易くなる。
【0007】プラズマディスプレイパネルは年々大画面
化する傾向にあり、今や60インチ級のものも話題にさ
れる状況にあるが、大画面パネルに対して前述の印刷積
み上げ方式を適用するためには巨大な印刷スクリーンが
必要となる。印刷積み上げ方式において高精度で隔壁リ
ブを形成するためには、この印刷スクリーンを高精度で
作ることに加えて、印刷スクリーンに常に均一な強い張
力をかけた状態で使用する必要がある。これに対して、
スクリーンが大形化するほど印刷圧力や印刷ペーストの
重量等の影響を受けやくなるため印刷スクリーンの寿命
も短く、コスト高になる。さらに、スクリーンに加わる
印刷圧力は使用状況に応じて異なるので、大画面化した
パネルに位置精度良く狭い幅の隔壁を形成すること自体
が極めて難しい技術である。つまり実際の大量生産を考
えると、印刷積み上げ方式では製品歩留まり、製造タク
ト並びにコストの面で課題がある。
【0008】一方、彫り込み方式では、ペースト印刷・
乾燥の繰り返しによって必要な隔壁リブ高さと同等の膜
厚を形成しなければならないのは印刷積み上げ方式と同
じであるため、プロセス時間はやはり長くなる。また、
サンドブラスト加工のマスクとして用いるドライフィル
ムレジストは加工後にすべて除去する必要があり全くの
消耗品である。また、サンドブラスト加工用の研磨材そ
のものも加工により破砕され性能が劣化するため常に新
しいものを供給しながら加工する必要があり、消耗品と
してのコストが余分にかかることになる。さらに、サン
ドブラスト加工中に研磨材粒子による電極損傷を防止す
るため、電極を覆うように保護膜を印刷・焼成プロセス
により別に形成する必要があり、プロセスも複雑とな
る。つまり、彫り込み方式でも、印刷・乾燥の繰り返し
によるプロセス時間の伸長、消耗品費及び保護膜を設け
ることによるプロセスの複雑化とブラスト粒子の制御な
どの問題があり、製造タクト短縮及び低コスト化の面で
課題がある。
【0009】ところで、プラズマディスプレイパネルで
は構造及び製造プロセス上の制約から、隔壁リブ用ガラ
スペーストを低融点で焼成する必要がある。このため、
一般に鉛含有ガラスが用いられる。しかるに、彫り込み
方式では、積み上げたガラスペーストのうち隔壁リブと
して残る部分以外、すなわち放電セルに相当する部分の
ガラスペーストはサンドブラスト加工により除去される
ことになる。この量は通常の精細度を持つディスプレイ
では隔壁全体の75%にもなり、その量は無視できな
い。例えば、55〜60インチ級の大きさのガス放電型
平面表示装置を月に2〜3万枚という数量で生産する場
合、廃材として捨てられるガラスペースト量は月当たり
数トンから10トン近くにも達する。このことは単に材
料歩留まりが悪いという問題だけではなく、環境保護と
いう面からも重大な問題である。このため、環境対策費
用まで含めると製造コストはさらに上昇することにな
る。
【0010】次に、特開平8−273538号公報にお
いて開示されている平面型を用いる方法では、剛体であ
る基板からの剥離を容易にするため平面型そのものに可
撓性を持たせている。このためには、通常は高分子材料
のフィルム材の上にやはり高分子材料を用いて隔壁リブ
とは逆の凹凸を持つ型を形成する。このような型は一般
的に寿命が短くコスト高となり、また、高分子材料は熱
による伸縮が大きく出来上がった隔壁の寸法精度も良く
ない。
【0011】また、特開平9−134676号公報にお
いて開示されている方法では、隔壁リブに相当する型に
埋め込み成形した複数の微細リブすべてを破壊せずに確
実に離型し、かつ背面基板に接合するところが技術的に
かなり難しい。また、埋め込み成形に際してもリブ材の
硬化に時間がかかることからスループットが小さいとい
う問題がある。
【0012】以上述べた従来技術の課題に鑑み、本発明
の第一の目的は、大量生産されるガス放電型平面表示装
置の製造タクトと製造コストの低減が図れ、かつリブ材
料の利用効率の向上を可能とする隔壁リブ形成方法を提
供することである。
【0013】また、本発明の第二の目的は、隔壁形成時
の離型のしやすさを考慮したガス放電型平面表示装置を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記第一の目
的を達成するために、複数の溝を形成した平面型にグリ
ーンシートを載置する工程と、該平面型に載置したグリ
ーンシートをロール状工具で押圧して、該グリーンシー
トに該平面型の溝形状を反転した隔壁リブパターンを形
成する工程と、電極を形成した背面基板に、該隔壁リブ
パターンを形成したグリーンシートを接着する工程と、
該背面基板に接着したグリーンシートを該平面型から離
型する工程と、該離型した背面基板及びグリーンシート
を焼結して、該背面基板に隔壁リブを形成する工程とを
備えたものである。
【0015】すなわち、本発明ではグリーンシート化し
た隔壁材を、表面に所望の隔壁リブとは逆の凹凸形状を
有する平面型上に載置し、その上を平ロールで加圧・回
転させながらグリーンシート表面に沿って移動させるこ
とにより、平面型の凹凸形状が転写された隔壁シートを
成形する。そしてこの平面型と相似形でかつそれよりも
僅かに小さい面積を持つ上拘束型で、成形した隔壁シー
トの背面を拘束した状態で隔壁シートの、型からはみ出
た部分をトリミングすることで、隔壁シートに損傷を与
えることなく所望の大きさにする。次に、このトリミン
グした隔壁シートの背面に接着処理を施し、予め準備し
た電極付き基板に位置決め接着した後、この基板と隔壁
シートを一体で離型する。これを焼成した後、さらに蛍
光体を塗布・焼成することでプラズマディスプレイパネ
ル用背面板が得られる。
【0016】この隔壁リブ形成工程をもう少し具体的に
説明すると、まずグリーンシートを用いることでペース
トを用いる場合とは異なり、隔壁用素材をシート状のひ
とつの部品として供給できるため印刷などの塗布工程が
不要となる。またグリーンシート化することで一枚で所
望の厚さを有するような厚いものも供給可能となる。さ
らにペーストの場合に必要なリブ材の乾燥工程を省略す
ることができる。
【0017】次に、平面型上に載置したこのグリーンシ
ートを加圧して型に倣わせることで、フォトリソグラフ
ィ工程などの複雑な工程を経ずして、直接隔壁リブを成
形することができる。この際、平ロールで押して型に倣
わせるのは線接触で加圧することで成形荷重の大幅低減
を図るためである。また、グリーンシートそのものには
熱可塑性の有機結合材を含有させ、シートを加熱しなが
ら加圧することでこの有機結合材の可塑性を増大させて
成形荷重をさらに下げることができる。一般に平面型を
全面一度に押しつけて成形する方法では成形荷重の大き
さが問題になることが多い。例えばガス放電型表示装置
換算で55インチクラスになると材料の変形抵抗が相当
小さくても、すぐに数10トンから数100トンの成形
荷重が必要になるが、本発明の方法では1桁から2桁低
い数トンの荷重で済む。
【0018】一方、前記第二の目的を達成するために、
複数の溝を形成した型を用いて隔壁を形成したガス放電
型平面表示装置であって、該隔壁の幅がその先端から根
元にかけて広くなるようなテーパを有しかつ該隔壁の根
元部に曲率を有するような隔壁を備え、隣接する隔壁間
にある溝底面の延長線と該隔壁の一方の側壁の有するテ
ーパの延長線とが交わる第一の交点と、該溝底面の延長
線と該隔壁の他方の側壁の有するテーパの延長線とが交
わる第二の交点とで挟まれる部分の隔壁幅が、前記第一
もしくは第二の交点における隔壁厚さのおよそ2倍以下
としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
図面を用いて詳述する。なお、以下のすべての実施例に
おいては、型溝あるいは隔壁リブ等の寸法は、説明及び
作図の都合上基板に対して相対的に大きく記載すると共
に、その数も実際よりは大幅に少なく表示してある。
【0020】《実施例1》図1は本発明の第一の実施例
を示すもので、プラズマディスプレイパネル用背面板の
製造工程を示したものである。
【0021】図において、1はグリーンシート、2は表
面に隔壁リブに相当する直線溝を複数本形成した平面
型、3は平ロール、4は成形された隔壁シート、5は上
拘束型、5’は切れ刃陵、6及び7はせん断型、6’及
び7’はそれぞれせん断型6及び7の切れ刃、8はアド
レス電極付きガラス基板、9はアドレス電極、10はリ
ブ付きガラス基板、11は蛍光体、21は完成した背面
板、をそれぞれ意味する。
【0022】まず、グリーンシートであるが、本実施例
では、ガラス、顔料、焼結助剤などの無機物粉末と、そ
れらを結合するための熱可塑性の有機結合材からなる適
当な厚さを持つガラスグリーンシート1を準備した。次
に、図1(a)に示すように平面型2の上に、所望の寸
法に切断したガラスグリーンシート1を載置し、(b)
に示すように平ロール3で加圧回転させると同時に平面
型2と共にロール回転と平行な方向(矢印方向)に動か
すと、グリーンシート1は圧縮応力により平面型の移動
方向に伸ばされながら平面型2の溝を埋めるように成形
され、平面型と一体になった隔壁シート4ができあが
る。この際、グリーンシートの可塑性を向上し、より小
さい荷重で成形するため、シートはその最も変形しやす
い温度に加熱されることが好ましい。本実施例では平面
型2を加熱することでシート1を約70℃に加熱して成
形した。ここで、グリーンシートの変形に伴い、隔壁シ
ート4の外形寸法は平面型2の外形寸法よりも大きくな
る。
【0023】そこで次に、(c)に示すように、平ロー
ル3の代わりに平面型2の外形寸法とほぼ同一で僅かに
小さい上拘束型5を用いて隔壁シート4が動かないよう
に平面型2との間で拘束する。この際、上拘束型の、シ
ートと接する側の4つの稜線にはシャープエッジの切れ
刃陵5’を設けておく。そして、シャープエッジ6’及
び7’を持つせん断型6及び7と上拘束型5のシャープ
エッジ5’との間で平面型2からはみ出たシート部分を
せん断加工することで、隔壁シート4の外形を所望寸法
にトリミングする。
【0024】この状態で、隔壁シートの平坦面側あるい
はガラス基板8の表面に接着処理を施し(図示せず)、
そこに、予め表面にアドレス電極9を形成したガラス基
板8の配線形成面を(d)のように位置決め接着した後
隔壁シートと共に平面型2から離型する。次に、このガ
ラス基板8と隔壁シート4の一体化したものを炉で焼成
することで、同図(e)に示すように表面に隔壁リブを
有するガラス基板10が出来あがる。最終的にこの隔壁
リブ間の溝に赤、緑、青に対応する蛍光体11を塗布し
焼成する(図示せず)ことで(f)に示すようなプラズ
マディスプレイパネル用背面板12が完成する。
【0025】型に充填する隔壁形成法では一般に離型に
際しては隔壁シートに破損が生じる場合があるが、これ
については出来上がったリブがその先端から根元にかけ
て順次厚くなるように、型に抜き勾配を設けると共に、
シートの延性がある程度大きくなる温度に平面型を加熱
することで、局部的な破損を生じることなく隔壁シート
を離型する事ができる。なお、離型の際の隔壁シートの
破損は、隔壁リブ間のリブの根元部と溝底の平坦部のつ
なぎ部分に近いところが裂ける形で発生しやすい。これ
は通常材料のせん断強度が大きくても引張強度の1/2
程度しかないためで、シートとガラス基板の接着が不十
分であるとつなぎ部でせん断破壊が生じる。したがっ
て、破損を防止するためには接着強度を上げると同時
に、リブの根元部に曲率を設けることでつなぎ部の厚さ
を見かけ上大きくすることが重要である。図11にリブ
形状の好ましい例を示す。図において21’はリブのテ
ーパ側壁、22’は溝底表面、21’’は溝底表面とテ
ーパ側壁部との交点をそれぞれ示す。リブ側壁には図の
ようにテーパを設けると同時に、両交点21’’− 2
1’’で挟まれるリブ厚さtと、溝底厚t1及びこの交
点部21’’における曲率部厚さt2の間に近似的に次
の関係が成立するように、リブと溝底表面の交差部に曲
率を設けておけば、リブとガラス基板8の接着強度が十
分あるという前提で離型時のリブの破損を十分回避でき
る。 t≦(t1+t2)/2 ところで、塑性変形を利用した成形では原理的に成形前
後で材料の体積は一定になる筈である。また、ロール成
形の特徴として、ロール幅方向への伸びは僅かで、大半
がロールの回転方向に伸びながら、かつ平面型の溝に充
填される。したがって、本発明による成形では、シート
材料としては最終的な隔壁シートの体積に僅かな余裕を
加えた体積で、幅がほぼ隔壁シートと同じか僅かに広い
グリーンシートを準備すれば良い。余裕を加える理由
は、グリーンシートはその内部に空孔を含んでいるため
厳密な意味で体積一定で変形せず、若干体積減少するた
めである。なお、グリーンシートの初期厚さはシート中
の無機材料の含有量によって異なるが、隔壁リブ成形を
目的とする場合は、要求隔壁形状におけるリブ高さと溝
底厚さを合計した隔壁の総厚とほぼ等しいか、僅かに厚
い程度が好ましい。また、成形後に隔壁シートの外形を
トリミングするため若干の材料の無駄がでるが、それで
も前述のサンドブラスト法の場合には材料の利用効率が
20〜30%程度であったものが、この方法では95%
以上は利用できる。さらに、本発明ではグリーンシート
の成形を平ロールで行うため線荷重で成形することにな
り、通常のプレス成形のように型全面で押す場合に比べ
て極めて小さい荷重で成形が可能になる。
【0026】なお、本実施例ではロール材質としてステ
ンレス鋼を用いたが、これはセラミックスのような硬質
材料でもいっこうに差し支えない。また、硬質ゴムやP
TFE(ポリテトラフロロエチレン)、あるいはその他
の高分子材料を用いることにより、若干耐久性は劣る
が、それ自身の変形によりシートが型溝に倣いやすくな
る。さらに、硬質ロールを用いた場合、ロールとシート
の間にPTFEフィルムなどを置いて成形することによ
って弾性体ロールと同じ効果が得られ、シート材料の型
への倣い性が良くなると共に、ロールの耐久性が上が
る。
【0027】この方法では、シート材から直接隔壁リブ
の形を創生するため、従来法のようにマスクを用いた露
光現像工程が不要になると同時に、マスク材としてのフ
ィルムレジストとその着脱に係わる工程も削減できるこ
とから、スループットの向上や設備費の低減が可能とな
る。
【0028】また、この方法では隔壁リブ間の溝底に薄
いグリーンシートの層が形成されるが、この層が発光時
のプラズマによるアドレス電極の消耗を防止すると同時
に、この厚さが適当な値になるよう成形条件を選ぶこと
で、この層が誘電体層の役目を果たし、アドレス電圧の
適正化に対しても好ましい方向に作用する。
【0029】《実施例2》次に図2は本発明の第2の実
施例で、図1の変形例である。
【0030】図において、13は幅拘束板を示してい
る。第1実施例と異なる点は、ロール成形時のシートの
曲がりを防止するのに効果があるということである。ロ
ールで加圧成形する場合、前述のようにロールの回転方
向への材料の伸び変形が主となるが、金属の圧延加工に
おいてしばしば見られるように、ロール幅方向の圧下率
の不均一により圧延方向と直角方向へのシートの面内曲
がりが生じる場合がある。本実施例はこれを防止するた
めに、(a)に示すようにシートの両幅方向を拘束した
平面型を用いるものである。この状態で(b)に示すよ
うに幅拘束型に沿ってロール3を動かすことで、ロール
回転方向と直角方向のシートの面内曲がりを防止でき
る。幅を拘束する分若干成形荷重は高くなるが、シート
の曲がりが抑制できるのと、成形後に隔壁シートのロー
ル成形方向の2面をトリミングするだけで済むという利
点がある。実際の成形においては幅拘束板13と平面型
2は相対的に位置を可変としておき、(c)で成形され
たシートの2面をトリミングした後に、(d)で背面基
板8を接着する際に、平面型2を持ち上げるか、あるい
は幅拘束板10を下げるかして、拘束板13が接着に際
して基板8に当たらないようにする。
【0031】前述の実施例1及び2ではストライプ状の
直線溝を有する平面型を用いた例について説明したが、
本発明は当然のことながらこの形状にこだわらない。
【0032】図3は本発明の第3の実施例において用い
た平面型の形状を示す平面図である。図において14は
セル状の凸部と、その凸部を繋ぐように少し低い凸部を
設けた平面型である。工程としては図1あるいは2と同
じである。完成したリブの形15は図4に示すように一
部の繋がったセル状になる。
【0033】図5は本発明の第4の実施例において用い
た平面型16の形状を示したもので、長さ方向両側に一
定ピッチで突起の出た凸部を有する。本実施例でも工程
としては図1あるいは2と同じである。完成したリブ形
状17は図6に示すように、リブ間にコの字型のセル空
間を有するものになる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塑性変形による体積変化を利用して隔壁を直接成形する
ため材料の利用効率が極めて高く、また、無用の補助材
料も使用しないため、大量生産されるガス放電型平面表
示装置における製造プロセスコストの大幅低減が図れ
る。また、従来のフォトリソグラフィ工程を必要としな
いためスループットの大幅向上も可能で、設備費の低減
も図れる。さらに、隔壁材料の利用効率の向上により、
産業廃棄物の大幅低減ができる環境にやさしい方法であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の製造方法を示す説明図であ
る。
【図2】本発明の実施例2の製造方法を示す説明図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例のための平面型を示す説
明図である。
【図4】第3の実施例における型で成形した隔壁シート
の形状を示す説明図である。
【図5】本発明の第4の実施例のための平面型を示す説
明図である。
【図6】第4の実施例における型で成形した隔壁シート
の形状を示す説明図である。
【図7】従来技術による背面基板の別の製造工程を示す
説明図である。
【図8】従来技術による背面基板の別の製造工程を示す
説明図である。
【図9】従来技術による背面基板の別の製造工程を示す
説明図である。
【図10】従来技術による背面基板の別の製造工程を示
す説明図である。
【図11】離型性に優れたリブ形状を示す図である。
【符号の説明】
1…グリーンシート、2…平面型、3…平ロール、4…
隔壁シート、5…上高速型、5’…切れ刃陵、6、7…
せん断型、6’、7’…せん断型の切れ刃、8…ガラス
基板、9…アドレス電極、10…隔壁リブ付きガラス基
板、11…蛍光体、12…完成した背面板、13…幅拘
束板、14…ボックス溝付き平面型、15…隔壁形状、
16…部分遮蔽壁付き溝型、17…部分遮蔽壁付き隔壁
形状、18…アドレス電極、19…ガラス基板、20…
ガラスペースト、21…隔壁リブ、21’…隔壁リブの
テーパ側壁、21’’…リブ側壁と溝底表面との交点、
22…ガラスペースト、22’…溝底表面、23…ドラ
イフィルムレジスト、24…フィルム基材、25…突
起、26…ガラスペースト、27…溝付き平面型、28
…隔壁付きガラス基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 槌田 誠一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 河合 通文 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 佐藤 了平 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地株 式会社日立製作所家電・情報メディア事業 本部内 (72)発明者 内藤 豊 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地株 式会社日立製作所家電・情報メディア事業 本部内 (72)発明者 鈴木 重明 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地株 式会社日立製作所家電・情報メディア事業 本部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の溝を形成した平面型にグリーンシー
    トを載置する工程と、 該平面型に載置したグリーンシートをロール状工具で押
    圧して、該グリーンシートに該平面型の溝形状を反転し
    た隔壁リブパターンを形成する工程と、 電極を形成した背面基板に、該隔壁リブパターンを形成
    したグリーンシートを接着する工程と、 該背面基板に接着したグリーンシートを該平面型から離
    型する工程と、 該離型した背面基板及びグリーンシートを焼結して、該
    背面基板に隔壁リブを形成する工程とを備えたことを特
    徴とするガス放電型平面表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】複数の溝を形成した平面型にグリーンシー
    トを載置する工程と、 該平面型に載置したグリーンシートをロール状工具で押
    圧して、該グリーンシートに該平面型の溝形状を反転し
    た隔壁リブパターンを形成する工程と、 該隔壁リブパターンを形成したグリーンシートを該平面
    型との間に挟む形で、該隔壁シートに載置された所定の
    面積を持つ拘束型で固定する工程と、 該拘束型からはみ出たグリーンシートの部分をトリミン
    グ切断した後、該拘束型を除去する工程と、 電極を形成した背面基板に、該トリミングされた隔壁リ
    ブパターンを形成したグリーンシートを接着する工程
    と、 該背面基板に接着したグリーンシートを該平面型から離
    型する工程と、 該離型した背面基板に接着したグリーンシートを焼結し
    て、該背面基板に隔壁リブを形成する工程とを備えたこ
    とを特徴とするガス放電型平面表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記グリーンシートに熱可塑性を有する有
    機結合材を成分として含むガラスグリーンシートを用
    い、前記平面型に倣い成形させる際、もしくは離型する
    際に該ガラスグリーンシートを加熱することを特徴とす
    る請求項1記載のガス放電型平面表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記拘束型に切れ刃を設けることで、前記
    グリーンシートをせん断加工によりトリミング切断する
    ことを特徴とする請求項1記載のガス放電型平面表示装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記平面型は、その表面にセル状の凸部を
    有することを特徴とする請求項1記載のガス放電型平面
    表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】複数の溝を形成した型を用いて隔壁を形成
    したガス放電型平面表示装置であって、 該隔壁の幅がその先端から根元にかけて広くなるような
    テーパを有しかつ該隔壁の根元部に曲率を有するような
    隔壁を備え、隣接する隔壁間にある溝底面の延長線と該
    隔壁の一方の側壁の有するテーパの延長線とが交わる第
    一の交点と、該溝底面の延長線と該隔壁の他方の側壁の
    有するテーパの延長線とが交わる第二の交点とで挟まれ
    る部分の隔壁幅が、前記第一もしくは第二の交点におけ
    る隔壁厚さのおよそ2倍以下であることを特徴とするガ
    ス放電型平面表示装置。
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