JPH1129698A - 長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物 - Google Patents
長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物Info
- Publication number
- JPH1129698A JPH1129698A JP15212698A JP15212698A JPH1129698A JP H1129698 A JPH1129698 A JP H1129698A JP 15212698 A JP15212698 A JP 15212698A JP 15212698 A JP15212698 A JP 15212698A JP H1129698 A JPH1129698 A JP H1129698A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- block copolymer
- polyester block
- melting point
- polyester
- polymer segment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】柔軟性や弾性回復性などのゴム的性質、機械的
物性、屈曲疲労性などの耐久性に加え、長尺成形品を製
造する場合の成形性、特に押出成形性、ブロー成形性に
優れたポリエステルブロック共重合体組成物を得る。 【解決手段】ポリエステルブロック共重合体、好ましく
は固相重合によって高粘度化したポリエステルブロック
共重合体に充填剤を配合することを特徴とする長尺成形
品用ポリエステルブロック共重合体組成物。
物性、屈曲疲労性などの耐久性に加え、長尺成形品を製
造する場合の成形性、特に押出成形性、ブロー成形性に
優れたポリエステルブロック共重合体組成物を得る。 【解決手段】ポリエステルブロック共重合体、好ましく
は固相重合によって高粘度化したポリエステルブロック
共重合体に充填剤を配合することを特徴とする長尺成形
品用ポリエステルブロック共重合体組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柔軟性や弾性回復性
などのゴム的性質、機械的物性、屈曲疲労性などの耐久
性に加え、長尺成形品を製造する場合の成形性、特に押
出成形性、ブロー成形性に優れたポリエステルブロック
共重合体組成物に関するものである。
などのゴム的性質、機械的物性、屈曲疲労性などの耐久
性に加え、長尺成形品を製造する場合の成形性、特に押
出成形性、ブロー成形性に優れたポリエステルブロック
共重合体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリブチレンテレフタレート単位のよう
な結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントと
し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールのような脂
肪族ポリエーテル単位および/またはポリラクトンのよ
うな脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとする
ポリエステルブロック共重合体は、機械強度、耐衝撃
性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や低温、高温
特性が優れ、さらに熱可塑性で成形加工性、特に射出成
形性に優れることから、自動車部品および電気・電子部
品、などに用途を拡大している。
な結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントと
し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールのような脂
肪族ポリエーテル単位および/またはポリラクトンのよ
うな脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとする
ポリエステルブロック共重合体は、機械強度、耐衝撃
性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や低温、高温
特性が優れ、さらに熱可塑性で成形加工性、特に射出成
形性に優れることから、自動車部品および電気・電子部
品、などに用途を拡大している。
【0003】このポリエステルブロック共重合体から大
型の中空円筒成形品等、長尺成形品を製造する場合、溶
融樹脂を型内に高圧・高速で射出し、製品を得る射出成
形では、溶融樹脂を長い距離流動させなければないた
め、円筒形のような単純な形状にも関わらず、非常に大
型の成形機が必要になり効率の良い製造方法とはいえな
い。したがって、一般には、製品に近い断面形状を有す
るダイを通して溶融樹脂を押し出す押出成形法や、中空
の溶融パリソンに圧縮空気を吹き込み、型内で膨張させ
ることによって賦形するブロー成形法が長尺成形品の製
造に用いられる。
型の中空円筒成形品等、長尺成形品を製造する場合、溶
融樹脂を型内に高圧・高速で射出し、製品を得る射出成
形では、溶融樹脂を長い距離流動させなければないた
め、円筒形のような単純な形状にも関わらず、非常に大
型の成形機が必要になり効率の良い製造方法とはいえな
い。したがって、一般には、製品に近い断面形状を有す
るダイを通して溶融樹脂を押し出す押出成形法や、中空
の溶融パリソンに圧縮空気を吹き込み、型内で膨張させ
ることによって賦形するブロー成形法が長尺成形品の製
造に用いられる。
【0004】しかし、押出成形の場合、ダイから溶融樹
脂が吐出されてからサイジングダイ・冷却槽で冷却され
るまでの時間、また、ブロー成形の場合、溶融樹脂パリ
ソンに製品形状を賦形する金型が閉じ圧縮空気をブロー
・固化するまでの時間、短時間ではあるが、樹脂は溶融
状態のまま押し出された時の形状を保持している必要が
ある。
脂が吐出されてからサイジングダイ・冷却槽で冷却され
るまでの時間、また、ブロー成形の場合、溶融樹脂パリ
ソンに製品形状を賦形する金型が閉じ圧縮空気をブロー
・固化するまでの時間、短時間ではあるが、樹脂は溶融
状態のまま押し出された時の形状を保持している必要が
ある。
【0005】ところが、通常のポリエステルブロック共
重合体は、ポリエチレン等に比べると低粘度であるため
溶融状態での形状が保持しにくく、押出成形性、ブロー
成形性に劣っている。また、同様に溶融状態での重力の
影響から製品の肉厚むらが起こりやすいという欠点もあ
る。
重合体は、ポリエチレン等に比べると低粘度であるため
溶融状態での形状が保持しにくく、押出成形性、ブロー
成形性に劣っている。また、同様に溶融状態での重力の
影響から製品の肉厚むらが起こりやすいという欠点もあ
る。
【0006】そこで、このような問題を解決するために
は、ポリエステルブロック共重合体の溶融粘度を高粘度
化し、溶融状態での形状保持性を高め、同時に製品の肉
厚むらを抑制することが考えられ、ポリエステルブロッ
ク共重合体の高粘度化方法が従来から種々提案されてい
る。
は、ポリエステルブロック共重合体の溶融粘度を高粘度
化し、溶融状態での形状保持性を高め、同時に製品の肉
厚むらを抑制することが考えられ、ポリエステルブロッ
ク共重合体の高粘度化方法が従来から種々提案されてい
る。
【0007】それらの高粘度化方法としては、ポリエス
テルブロック共重合体を固相重合する方法や、特開昭5
7−28151号公報に提案されているポリエステルブ
ロック共重合体にダイマー酸のアルカリ金属塩を添加す
る方法などが挙げられる。また、それら以外にも、特開
昭48−100495号公報にはポリエポキシ化合物を
ブレンドする方法が、特開昭61−111318号公報
には液状ジフェニルメタンジイソシアネートで高粘度化
する方法、特公昭63−30926号公報にはポリエス
テルブロック共重合体にα−オレフィンとα、β不飽和
カルボン酸の共重合体に1〜3価の金属イオンを付加し
たアイオノマーおよびα−オレフィンとα、β不飽和酸
のグリシジルエステルからなるオレフィン系共重合体を
配合する方法が提案されている。
テルブロック共重合体を固相重合する方法や、特開昭5
7−28151号公報に提案されているポリエステルブ
ロック共重合体にダイマー酸のアルカリ金属塩を添加す
る方法などが挙げられる。また、それら以外にも、特開
昭48−100495号公報にはポリエポキシ化合物を
ブレンドする方法が、特開昭61−111318号公報
には液状ジフェニルメタンジイソシアネートで高粘度化
する方法、特公昭63−30926号公報にはポリエス
テルブロック共重合体にα−オレフィンとα、β不飽和
カルボン酸の共重合体に1〜3価の金属イオンを付加し
たアイオノマーおよびα−オレフィンとα、β不飽和酸
のグリシジルエステルからなるオレフィン系共重合体を
配合する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法によって
ポリエステルブロック共重合体の溶融粘度を高粘度化す
ることは可能である。
ポリエステルブロック共重合体の溶融粘度を高粘度化す
ることは可能である。
【0009】しかし、溶融粘度が高粘度化し、流動しに
くくなっても、溶融状態にあるポリエステルブロック共
重合体は、ポリエチレン等と比べると柔軟であるため溶
融状態での形状保持性は大きく改善されない。
くくなっても、溶融状態にあるポリエステルブロック共
重合体は、ポリエチレン等と比べると柔軟であるため溶
融状態での形状保持性は大きく改善されない。
【0010】したがって、溶融粘度を高粘度するだけで
は、長尺成形品に適したポリエステルブロック共重合体
を得るには不十分である。
は、長尺成形品に適したポリエステルブロック共重合体
を得るには不十分である。
【0011】本発明者らは、ポリエステルブロック共重
合体を用いて、大型の長尺成形品を製造する場合の成形
性、特にポリエステルブロック共重合体の押出成形性、
ブロー成形性を改良するべく検討した結果、溶融状態で
の形状保持性に優れたポリエステルブロック共重合体組
成物を見いだし、本発明に到達した。
合体を用いて、大型の長尺成形品を製造する場合の成形
性、特にポリエステルブロック共重合体の押出成形性、
ブロー成形性を改良するべく検討した結果、溶融状態で
の形状保持性に優れたポリエステルブロック共重合体組
成物を見いだし、本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、上記
課題を解決するために下記のように構成されている。
課題を解決するために下記のように構成されている。
【0013】(1)主として結晶性芳香族ポリエステル
単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、
主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族
ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント
(b)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック
共重合体(A)100重量部に、充填剤(B)1〜10
0重量部を配合し、ポリエステルブロック共重合体
(A)の融点から次式(1)で定められる温度T0にお
いて、ASTM D−1238にしたがって、荷重21
60gで測定したメルトフローレートが15g/10分
以下である長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体
組成物。
単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、
主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族
ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント
(b)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック
共重合体(A)100重量部に、充填剤(B)1〜10
0重量部を配合し、ポリエステルブロック共重合体
(A)の融点から次式(1)で定められる温度T0にお
いて、ASTM D−1238にしたがって、荷重21
60gで測定したメルトフローレートが15g/10分
以下である長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体
組成物。
【0014】T0=R(Tm)+20 (1) Tmはポリエステルブロック共重合体の融点 R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。
【0015】(2)ポリエステルブロック共重合体組成
物を構成するポリエステルブロック共重合体(A)が、
固相重合をおこなうことによって得られたものであり、
かつ、該ポリエステルブロック共重合体(A)の上記メ
ルトフローレートが20g/10分以下である前記
(1)記載の長尺成形品用ポリエステルブロック共重合
体組成物。
物を構成するポリエステルブロック共重合体(A)が、
固相重合をおこなうことによって得られたものであり、
かつ、該ポリエステルブロック共重合体(A)の上記メ
ルトフローレートが20g/10分以下である前記
(1)記載の長尺成形品用ポリエステルブロック共重合
体組成物。
【0016】(3)ポリエステルブロック共重合体
(A)における高融点結晶性重合体セグメント(a)が
ポリブチレンテレフタレート単位で構成される前記
(1)および(2)記載の長尺成形品用ポリエステルブ
ロック共重合体組成物。
(A)における高融点結晶性重合体セグメント(a)が
ポリブチレンテレフタレート単位で構成される前記
(1)および(2)記載の長尺成形品用ポリエステルブ
ロック共重合体組成物。
【0017】(4)ポリエステルブロック共重合体
(A)における低融点重合体セグメント(b)がポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール単位で構成され
る前記(1)から(3)記載の長尺成形品用ポリエステ
ルブロック共重合体組成物。
(A)における低融点重合体セグメント(b)がポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール単位で構成され
る前記(1)から(3)記載の長尺成形品用ポリエステ
ルブロック共重合体組成物。
【0018】(5)ポリエステルブロック共重合体
(A)における低融点重合体セグメント(b)の共重合
量が10〜80重量%である前記(1)から(4)記載
の長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物。
(A)における低融点重合体セグメント(b)の共重合
量が10〜80重量%である前記(1)から(4)記載
の長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物。
【0019】(6)充填剤(B)がガラス繊維、炭素繊
維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、グラファイト、チタ
ン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー、カーボンブラック、から選ばれる、いずれか1種あ
るいはこれらを任意に組み合わせて構成されている前記
(1)から(5)記載の長尺成形品用ポリエステルブロ
ック共重合体組成物。
維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、グラファイト、チタ
ン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ー、カーボンブラック、から選ばれる、いずれか1種あ
るいはこれらを任意に組み合わせて構成されている前記
(1)から(5)記載の長尺成形品用ポリエステルブロ
ック共重合体組成物。
【0020】
【作用】本発明では、比較的高い溶融粘度を有するポリ
エステルブロック共重合体、好ましくは固相重合によっ
て高粘度化したポリエステルブロック共重合体に充填剤
を配合することによって、押出成形性およびブロー成形
性に優れた長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体
を構成する。
エステルブロック共重合体、好ましくは固相重合によっ
て高粘度化したポリエステルブロック共重合体に充填剤
を配合することによって、押出成形性およびブロー成形
性に優れた長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体
を構成する。
【0021】充填剤は通常、固体状態にある成形品の機
械的強度を向上する目的で配合される。これらの充填剤
のうち、ポリエステルブロック共重合体との親和性をし
めすものを配合した場合、溶融状態にあるポリエステル
ブロック共重合体の流動等の動きを制限する。その結
果、溶融状態における形状保持性が向上し、押出成形性
やブロー成形性が改善される。さらに、溶融状態であっ
ても重力などによる変形が少なくなることから、成形品
の肉厚むらも抑制される。
械的強度を向上する目的で配合される。これらの充填剤
のうち、ポリエステルブロック共重合体との親和性をし
めすものを配合した場合、溶融状態にあるポリエステル
ブロック共重合体の流動等の動きを制限する。その結
果、溶融状態における形状保持性が向上し、押出成形性
やブロー成形性が改善される。さらに、溶融状態であっ
ても重力などによる変形が少なくなることから、成形品
の肉厚むらも抑制される。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリエステル
ブロック共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメン
ト(a)は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステ
ルであり、好ましくはテレフタル酸および/またはジメ
チルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導
されるポリブチレンテレフタレートであるが、この他
に、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジ
カルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフ
ェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
ジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれ
らのエステル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、
分子量300以下のジオール、例えば、エチレングリコ
ール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカ
ンジメチロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリ
コール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス
[4−(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1
−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シ
クロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−タ−フェ
ニル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオ−タ−フェニ
ルなどの芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステ
ル、あるいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール
成分を2種以上併用した共重合ポリエステルであっても
良い。また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官
能オキシ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モ
ル%以下の範囲で共重合することも可能である。
ブロック共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメン
ト(a)は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステ
ルであり、好ましくはテレフタル酸および/またはジメ
チルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導
されるポリブチレンテレフタレートであるが、この他
に、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジ
カルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフ
ェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
ジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれ
らのエステル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、
分子量300以下のジオール、例えば、エチレングリコ
ール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカ
ンジメチロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリ
コール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス
[4−(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1
−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シ
クロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−タ−フェ
ニル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオ−タ−フェニ
ルなどの芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステ
ル、あるいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール
成分を2種以上併用した共重合ポリエステルであっても
良い。また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官
能オキシ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モ
ル%以下の範囲で共重合することも可能である。
【0023】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)は、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
ある。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリ
コール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、
ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重
合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合
体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとして
は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクト
ン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、
ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルの
なかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特
性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。
また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量
としては共重合された状態において300〜6000程
度であることが好ましい。
共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)は、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
ある。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリ
コール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、
ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重
合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合
体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとして
は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクト
ン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、
ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルの
なかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特
性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。
また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量
としては共重合された状態において300〜6000程
度であることが好ましい。
【0024】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)における低融点重合体セグメント(b)
の共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ま
しくは15〜75重量%である。
共重合体(A)における低融点重合体セグメント(b)
の共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ま
しくは15〜75重量%である。
【0025】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。
例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過
剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメ
ント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得ら
れる反応生成物を重縮合する方法。あるいはジカルボン
酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント
成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反
応生成物を重縮合する方法。また、あらかじめ高融点結
晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント
成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せし
める方法。高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグ
メントを鎖連結剤でつなぐ方法。さらにポリ(ε−カプ
ロラクトン)を低融点重合体セグメントに用いる場合
は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラクトンモノ
マを付加反応させるなど、いずれの方法をとってもよ
い。
共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。
例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過
剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメ
ント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得ら
れる反応生成物を重縮合する方法。あるいはジカルボン
酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント
成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反
応生成物を重縮合する方法。また、あらかじめ高融点結
晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント
成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せし
める方法。高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグ
メントを鎖連結剤でつなぐ方法。さらにポリ(ε−カプ
ロラクトン)を低融点重合体セグメントに用いる場合
は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラクトンモノ
マを付加反応させるなど、いずれの方法をとってもよ
い。
【0026】また、本発明に用いられるポリエステルブ
ロック共重合体(A)は、公知の方法で固相重合するこ
とができる。例えば、減圧下、ポリエステルブロック共
重合体(A)の融点より15〜30℃低い温度で重縮合
反応を進める方法。ポリエステルブロック共重合体
(A)の融点より15〜30℃低い温度の乾燥窒素ガス
気流中にポリエステルブロック共重合体(A)をおき、
重縮合反応をおこなう方法など、いずれの方法をとって
もよい。この場合、ポリエステルブロック共重合体
(A)のメルトフローレート(ポリエステルブロック共
重合体(A)の融点から次式(1)で定められる温度T
0において、ASTM D−1238にしたがって、荷
重2160gで測定したもの)は20g/10分以下で
あることが好ましい。
ロック共重合体(A)は、公知の方法で固相重合するこ
とができる。例えば、減圧下、ポリエステルブロック共
重合体(A)の融点より15〜30℃低い温度で重縮合
反応を進める方法。ポリエステルブロック共重合体
(A)の融点より15〜30℃低い温度の乾燥窒素ガス
気流中にポリエステルブロック共重合体(A)をおき、
重縮合反応をおこなう方法など、いずれの方法をとって
もよい。この場合、ポリエステルブロック共重合体
(A)のメルトフローレート(ポリエステルブロック共
重合体(A)の融点から次式(1)で定められる温度T
0において、ASTM D−1238にしたがって、荷
重2160gで測定したもの)は20g/10分以下で
あることが好ましい。
【0027】T0=R(Tm)+20 (1) Tmはポリエステルブロック共重合体の融点 R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。
【0028】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物に用いられる、充填剤(B)とは、通常、熱可塑性
樹脂や熱硬化性樹脂、加硫ゴムなどに、引張強さや弾性
率などの機械的強度の向上のために配合される添加剤
で、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊
維、窒化ケイ素、酸化亜鉛、グラファイト、硫酸カルシ
ウム、アルミナ、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸
アルミニウムウイスカー、ワラストナイト、ホウ酸マグ
ネシウム、ジルコニア繊維、全芳香族ポリアミド繊維、
チラノ繊維等の繊維状充填剤、タルク、雲母、モンモリ
ロナイト、ゼオライト、二酸化ケイ素、炭酸カルシウ
ム、ガラスビーズ、金属粉、カーボンブラックなどの粒
子状充填剤が挙げられる。これらの充填剤の中で、ガラ
ス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、グラ
ファイト、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミ
ニウムウイスカー、カーボンブラックが、ポリエステル
ブロック共重合体との親和性から好ましい。
成物に用いられる、充填剤(B)とは、通常、熱可塑性
樹脂や熱硬化性樹脂、加硫ゴムなどに、引張強さや弾性
率などの機械的強度の向上のために配合される添加剤
で、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊
維、窒化ケイ素、酸化亜鉛、グラファイト、硫酸カルシ
ウム、アルミナ、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸
アルミニウムウイスカー、ワラストナイト、ホウ酸マグ
ネシウム、ジルコニア繊維、全芳香族ポリアミド繊維、
チラノ繊維等の繊維状充填剤、タルク、雲母、モンモリ
ロナイト、ゼオライト、二酸化ケイ素、炭酸カルシウ
ム、ガラスビーズ、金属粉、カーボンブラックなどの粒
子状充填剤が挙げられる。これらの充填剤の中で、ガラ
ス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、グラ
ファイト、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミ
ニウムウイスカー、カーボンブラックが、ポリエステル
ブロック共重合体との親和性から好ましい。
【0029】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物の製造方法は特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリエステルブロック共重合体、充填剤、必要に応
じて他の添加物を一緒に配合した原料をスクリュー型押
出機に供給し溶融混練する方法が挙げられる。
成物の製造方法は特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリエステルブロック共重合体、充填剤、必要に応
じて他の添加物を一緒に配合した原料をスクリュー型押
出機に供給し溶融混練する方法が挙げられる。
【0030】また本発明のポリエステルブロック共重合
体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、公知
のヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエー
テル系、芳香族アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系な
どの耐光剤、多官能エポキシ化合物、多官能イソシアネ
ート化合物、アイオノマー、グリシジル基含有ポリオレ
フィン共重合体などの増粘剤、難燃剤などを任意に含有
せしめることができる。
体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、公知
のヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエー
テル系、芳香族アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系な
どの耐光剤、多官能エポキシ化合物、多官能イソシアネ
ート化合物、アイオノマー、グリシジル基含有ポリオレ
フィン共重合体などの増粘剤、難燃剤などを任意に含有
せしめることができる。
【0031】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物は、ポリエステルブロック共重合体(A)の融点か
ら次式(1)で定められる温度T0において、ASTM
D−1238にしたがって、荷重2160gで測定し
たメルトフローレートが15g/10分以下である必要
があり、長尺成形品用として好適である。
成物は、ポリエステルブロック共重合体(A)の融点か
ら次式(1)で定められる温度T0において、ASTM
D−1238にしたがって、荷重2160gで測定し
たメルトフローレートが15g/10分以下である必要
があり、長尺成形品用として好適である。
【0032】T0=R(Tm)+20 (1) Tmはポリエステルブロック共重合体の融点 R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。
【0033】本発明は柔軟性や弾性回復性などのゴム的
性質、機械的物性、屈曲疲労性などの耐久性に加え、長
尺成形品を製造する場合の成形性、特に押出成形性、ブ
ロー成形性に優れたポリエステルブロック共重合体組成
物を提供するものである。
性質、機械的物性、屈曲疲労性などの耐久性に加え、長
尺成形品を製造する場合の成形性、特に押出成形性、ブ
ロー成形性に優れたポリエステルブロック共重合体組成
物を提供するものである。
【0034】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
る。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない
場合すべて重量基準である。また、参考例中に示される
物性は次のように測定した。
る。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない
場合すべて重量基準である。また、参考例中に示される
物性は次のように測定した。
【0035】・融点:差動走査熱量計(Du Pont社製DSC
-910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の
昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定し
た。
-910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の
昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定し
た。
【0036】・メルトフローレート(MFR):AST
M D−1238に従って、表中に示す温度において、
荷重2160gで測定した。
M D−1238に従って、表中に示す温度において、
荷重2160gで測定した。
【0037】・表面硬度(Dスケ−ル):JIS K−
7215に従って測定した。
7215に従って測定した。
【0038】・引張物性:JIS K−7113にもと
づいて、2号射出試験片について引張物性を測定した。
引張破断強さ、同伸び測定時は歪み速度400%/分、
10%伸長時応力測定時は歪み速度40%/分。
づいて、2号射出試験片について引張物性を測定した。
引張破断強さ、同伸び測定時は歪み速度400%/分、
10%伸長時応力測定時は歪み速度40%/分。
【0039】参考例 ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造 テレフタル酸453部、1,4−ブタンジオール490
部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール200部をチタンテトラブトキ
シド0.15部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた
反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して
反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこなっ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガ
イギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件
下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマを
水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなっ
てペレットとした。このペレットを回転可能な反応容器
に仕込み、系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、1
80〜190℃で72時間回転しながら加熱して固相重
合をおこなった。
部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール200部をチタンテトラブトキ
シド0.15部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた
反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して
反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこなっ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガ
イギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件
下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマを
水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなっ
てペレットとした。このペレットを回転可能な反応容器
に仕込み、系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、1
80〜190℃で72時間回転しながら加熱して固相重
合をおこなった。
【0040】ポリエステルブロック共重合体(A−2)
の製造 テレフタル酸362部、1,4−ブタンジオール392
部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール134部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこな
った。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバ
ガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.
75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分
かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条
件下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマ
を水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこな
ってペレットとした。
の製造 テレフタル酸362部、1,4−ブタンジオール392
部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール134部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこな
った。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバ
ガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.
75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分
かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条
件下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマ
を水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこな
ってペレットとした。
【0041】ポリエステルブロック共重合体(A−3)
の製造 テレフタル酸302部、1,4−ブタンジオール327
部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール216部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこな
った。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバ
ガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.
75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分
かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条
件下で2時間45分重合をおこなった。得られたポリマ
を水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこな
ってペレットとした。このペレットを回転可能な反応容
器に仕込み、系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、
170〜180℃で72時間回転しながら加熱して固相
重合をおこなった。
の製造 テレフタル酸302部、1,4−ブタンジオール327
部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール216部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこな
った。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバ
ガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.
75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分
かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条
件下で2時間45分重合をおこなった。得られたポリマ
を水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこな
ってペレットとした。このペレットを回転可能な反応容
器に仕込み、系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、
170〜180℃で72時間回転しながら加熱して固相
重合をおこなった。
【0042】ポリエステルブロック共重合体(A−4)
の製造 テレフタル酸100部、1,4−ブタンジオール110
部、テトラブチルチタネート0.05部を精留塔および
ヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、1
90〜225℃で加熱して反応水を系外に留出しながら
エステル交換反応をおこなった。その後、反応物を重合
缶に移液し、250℃に昇温しつつ、系内の圧力を0.
2mmHgの減圧とし、その条件下で2時間重合をおこ
なった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出
し、カッティングをおこなって融点225℃のポリブチ
レンテレフタレートを得た。該ポリブチレンテレフタレ
ートとε−カプロラクトンをそれぞれ0.9kg/h
r、1.7kg/hrで内径30mm、L/D=40、
中間部と先端部に長さ200mmの混練ユニットを有す
る3条ネジタイプスクリューを備えた2軸押し出し機の
最後部供給口に供給し、シリンダー中間部の設定温度を
240℃、スクリュー回転数30rpmで付加重合反応
をおこなった。ダイスからポリマを水中にストランド状
で吐出し、カッティングをおこなってペレットとした。
該ペレット100部、トリフェニルホスフィン0.1
部、ビスフェノールAジグリシジルエーテル1.0部を
内径30mm、L/D=40でフルフライトスクリュー
を備えたベント付き単軸押し出し機を使用して、ベント
口の真空度10mmHg、押し出し温度200℃で混練
し、脱ε−カプロラクトンと触媒失活をおこない、ダイ
スからポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティ
ングをおこなってペレットとした。プロトンNMR分析
の結果ポリカプロラクトンからなるセグメントの共重合
量は55wt%であった。
の製造 テレフタル酸100部、1,4−ブタンジオール110
部、テトラブチルチタネート0.05部を精留塔および
ヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、1
90〜225℃で加熱して反応水を系外に留出しながら
エステル交換反応をおこなった。その後、反応物を重合
缶に移液し、250℃に昇温しつつ、系内の圧力を0.
2mmHgの減圧とし、その条件下で2時間重合をおこ
なった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出
し、カッティングをおこなって融点225℃のポリブチ
レンテレフタレートを得た。該ポリブチレンテレフタレ
ートとε−カプロラクトンをそれぞれ0.9kg/h
r、1.7kg/hrで内径30mm、L/D=40、
中間部と先端部に長さ200mmの混練ユニットを有す
る3条ネジタイプスクリューを備えた2軸押し出し機の
最後部供給口に供給し、シリンダー中間部の設定温度を
240℃、スクリュー回転数30rpmで付加重合反応
をおこなった。ダイスからポリマを水中にストランド状
で吐出し、カッティングをおこなってペレットとした。
該ペレット100部、トリフェニルホスフィン0.1
部、ビスフェノールAジグリシジルエーテル1.0部を
内径30mm、L/D=40でフルフライトスクリュー
を備えたベント付き単軸押し出し機を使用して、ベント
口の真空度10mmHg、押し出し温度200℃で混練
し、脱ε−カプロラクトンと触媒失活をおこない、ダイ
スからポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティ
ングをおこなってペレットとした。プロトンNMR分析
の結果ポリカプロラクトンからなるセグメントの共重合
量は55wt%であった。
【0043】表1にA−1、A−2、A−3、A−4の
組成と物性を示す。
組成と物性を示す。
【0044】
【表1】 実施例1〜4 ポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−
2)、(A−3)、(A−4)、それぞれ100重量部
に、表2に示す充填剤を、表2に示す割合でV−ブレン
ダーで混合し、45mmのスクリューを有する二軸押出
機を用いて表2に示す温度で溶融混練しペレット化した
ものを実施例とする。
2)、(A−3)、(A−4)、それぞれ100重量部
に、表2に示す充填剤を、表2に示す割合でV−ブレン
ダーで混合し、45mmのスクリューを有する二軸押出
機を用いて表2に示す温度で溶融混練しペレット化した
ものを実施例とする。
【0045】比較例1〜2 比較例として、ポリエステルブロック共重合体(A−
1)、そのもの、および(A−3)100重量部に表2
に示す充填剤を、表2に示す割合でV−ブレンダーで混
合し、45mmのスクリューを有する二軸押出機を用い
て表2に示す温度で溶融混練し、ペレット化したものを
比較例とする。
1)、そのもの、および(A−3)100重量部に表2
に示す充填剤を、表2に示す割合でV−ブレンダーで混
合し、45mmのスクリューを有する二軸押出機を用い
て表2に示す温度で溶融混練し、ペレット化したものを
比較例とする。
【0046】
【表2】 上記実施例1〜4および比較例1〜3のポリエステルブ
ロック共重合体組成物の物性値を表3に示す。
ロック共重合体組成物の物性値を表3に示す。
【0047】
【表3】 上記実施例1〜4および比較例1〜2のポリエステルブ
ロック共重合体組成物をバキュームサイジングダイを備
えた押出成形機によってφ48mm(外径)×φ45m
m(内径)の中空円筒を成形した際の結果を表4に示
す。
ロック共重合体組成物をバキュームサイジングダイを備
えた押出成形機によってφ48mm(外径)×φ45m
m(内径)の中空円筒を成形した際の結果を表4に示
す。
【0048】
【表4】 表4に明らかなように、充填剤が配合されることで、メ
ルトフローレートで代表される溶融粘度は極端に高くな
い場合でも、成形性が大きく改善され、長尺成形品が容
易に成形できる。一方、比較例のようにメルトフローレ
ートが小さく、溶融粘度が高い場合でも充填剤が配合さ
れていない場合は、成形性が劣り、製品の肉厚が一定し
なかったり、変形が大きくなる。
ルトフローレートで代表される溶融粘度は極端に高くな
い場合でも、成形性が大きく改善され、長尺成形品が容
易に成形できる。一方、比較例のようにメルトフローレ
ートが小さく、溶融粘度が高い場合でも充填剤が配合さ
れていない場合は、成形性が劣り、製品の肉厚が一定し
なかったり、変形が大きくなる。
【0049】上記実施例1〜4および比較例1〜2のポ
リエステルブロック共重合体組成物を多次元ブロー成形
機によって図1に示すような自動車のエアクリーナーと
インテークマニホールドを接続する屈曲パイプを成形し
た際の結果を表5に示す。
リエステルブロック共重合体組成物を多次元ブロー成形
機によって図1に示すような自動車のエアクリーナーと
インテークマニホールドを接続する屈曲パイプを成形し
た際の結果を表5に示す。
【0050】
【表5】 表5に明らかなように、充填剤が配合されることで、メ
ルトフローレートで代表される溶融粘度は極端に高くな
い場合でも、成形性が大きく改善され、長尺かつ屈曲成
形品が容易に成形できる。一方、比較例のようにメルト
フローレートが小さく、溶融粘度が高い場合でも充填剤
が配合されていない場合は、製品の肉厚が一定しなかっ
たり、肉厚が極端に薄くなった場合ブロー時に薄肉部が
破れる。
ルトフローレートで代表される溶融粘度は極端に高くな
い場合でも、成形性が大きく改善され、長尺かつ屈曲成
形品が容易に成形できる。一方、比較例のようにメルト
フローレートが小さく、溶融粘度が高い場合でも充填剤
が配合されていない場合は、製品の肉厚が一定しなかっ
たり、肉厚が極端に薄くなった場合ブロー時に薄肉部が
破れる。
【0051】
【発明の効果】本発明では、比較的高い溶融粘度を有す
るポリエステルブロック共重合体、好ましくは固相重合
によって高粘度化したポリエステルブロック共重合体に
充填剤を配合することによって、押出成形性およびブロ
ー成形性に優れた長尺成形品用ポリエステルブロック共
重合体を得ることができる。本発明のポリエステルブロ
ック共重合体組成物は、柔軟性や弾性回復性などのゴム
的性質、機械的物性、屈曲疲労性などの耐久性に優れた
大型中空長尺成形品を製造する材料として有用である。
るポリエステルブロック共重合体、好ましくは固相重合
によって高粘度化したポリエステルブロック共重合体に
充填剤を配合することによって、押出成形性およびブロ
ー成形性に優れた長尺成形品用ポリエステルブロック共
重合体を得ることができる。本発明のポリエステルブロ
ック共重合体組成物は、柔軟性や弾性回復性などのゴム
的性質、機械的物性、屈曲疲労性などの耐久性に優れた
大型中空長尺成形品を製造する材料として有用である。
【図1】 エアクリーナーとインテークマニホールドを
接続する2次元的に屈曲したパイプである
接続する2次元的に屈曲したパイプである
【符号の説明】 1 蛇腹部 2 接合部
Claims (6)
- 【請求項1】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
(A)100重量部に、充填剤(B)1〜100重量部
を配合し、ポリエステルブロック共重合体(A)の融点
から次式(1)で定められる温度T0において、AST
M D−1238にしたがって、荷重2160gで測定
したメルトフローレートが15g/10分以下である長
尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物。 T0=R(Tm)+20 (1) Tmはポリエステルブロック共重合体の融点 R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。 - 【請求項2】 ポリエステルブロック共重合体組成物を
構成するポリエステルブロック共重合体(A)が、固相
重合をおこなうことによって、融点から次式(1)で定
められる温度T0おいて、ASTM D−1238にし
たがって、荷重2160gで測定したメルトフローレー
トが20g/10分以下である請求項1記載の長尺成形
品用ポリエステルブロック共重合体組成物。 T0=R(Tm)+20 (1) Tmはポリエステルブロック共重合体の融点 R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。 - 【請求項3】 ポリエステルブロック共重合体(A)に
おける高融点結晶性重合体セグメント(a)がポリブチ
レンテレフタレート単位で構成される請求項1および請
求項2記載の長尺成形品用ポリエステルブロック共重合
体組成物。 - 【請求項4】 ポリエステルブロック共重合体(A)に
おける低融点重合体セグメント(b)がポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコール単位で構成される請求項1
から請求項3記載の長尺成形品用ポリエステルブロック
共重合体組成物。 - 【請求項5】 ポリエステルブロック共重合体(A)に
おける低融点重合体セグメント(b)の共重合量が10
〜80重量%である請求項1から請求項4記載の長尺成
形品用ポリエステルブロック共重合体組成物。 - 【請求項6】 充填剤(B)がガラス繊維、炭素繊維、
ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、グラファイト、チタン酸
カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、
カーボンブラック、から選ばれる、いずれか1種あるい
はこれらを任意に組み合わせて構成されている請求項1
から請求項5記載の長尺成形品用ポリエステルブロック
共重合体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15212698A JPH1129698A (ja) | 1997-05-16 | 1998-05-15 | 長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14305797 | 1997-05-16 | ||
JP9-143057 | 1997-05-16 | ||
JP15212698A JPH1129698A (ja) | 1997-05-16 | 1998-05-15 | 長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1129698A true JPH1129698A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=26474871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15212698A Pending JPH1129698A (ja) | 1997-05-16 | 1998-05-15 | 長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1129698A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007146076A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Toyobo Co Ltd | 熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
JP2008189713A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Toyobo Co Ltd | 熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
-
1998
- 1998-05-15 JP JP15212698A patent/JPH1129698A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007146076A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Toyobo Co Ltd | 熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
JP2008189713A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Toyobo Co Ltd | 熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7652106B2 (en) | Resin composition containing poly-3-hydroxybutyrate polymer, and method for producing the same | |
JP5419016B2 (ja) | 熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物およびそれからなる成形体 | |
EP1583798A1 (en) | Polyester-polycarbonate blends useful for extrusion blow-molding | |
KR101174955B1 (ko) | 블로우 성형성이 우수한 열가소성 폴리에스테르 엘라스토머 복합수지 조성물 | |
JP2012107155A (ja) | ポリエステルエラストマー組成物及びそれからなる成形品 | |
JPH11323110A (ja) | ポリエステルエラストマ樹脂組成物 | |
JP2010018697A (ja) | 熱可塑性エラストマ樹脂組成物およびその成形体 | |
CN1155894A (zh) | 聚对苯二甲酸乙二醇酯系树脂组合物 | |
US20070129503A1 (en) | Poly(trimethylene terephthalate)/poly(alpha-hydroxy acid) molded, shaped articles | |
KR100593394B1 (ko) | 열가소성 엘라스토머 수지 | |
JP2001002768A (ja) | ポリエステルエラストマ樹脂および樹脂組成物 | |
JPH1129698A (ja) | 長尺成形品用ポリエステルブロック共重合体組成物 | |
JPH11153226A (ja) | 樹脂製フレキシブルブーツ | |
JP2015168815A (ja) | 熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物およびそれからなる成形体 | |
JP2000191894A (ja) | ポリエステルエラストマ樹脂組成物 | |
JP2010254973A (ja) | 熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物およびそれからなる成形体 | |
KR102271294B1 (ko) | 열접착성 섬유 및 열접착성 섬유 복합체 | |
JPH06306262A (ja) | ポリエステルエラストマー組成物 | |
JP2019528192A (ja) | 流体導管を製造するプロセス | |
JP2014133810A (ja) | 複合成形体用ポリエステルブロック共重合体樹脂組成物および複合成形体 | |
JPH0543781A (ja) | ポリエステルブロツク共重合体組成物 | |
JP5067729B2 (ja) | エラストマ樹脂組成物およびこのエラストマ樹脂組成物からなる駆動伝達部品 | |
JP4614761B2 (ja) | 混合樹脂組成物並びにこれを用いてなるシート及び成形品 | |
JP2023127056A (ja) | 熱可塑性エラストマー樹脂組成物 | |
JP2000154311A (ja) | 熱可塑性エラストマ樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040303 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040303 |